JP2009143269A - シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエビングが乗員の身体を拘束する拘束力の上昇過程でスプールの回転を停止させず素早く拘束力を上昇させることができるシートベルト装置を得る。
【解決手段】本シートベルト装置10では、リトラクタ引張装置90のガスジェネレータ110が作動すると、ワイヤ106がリトラクタ12のフレーム14を下方へ引っ張る。これにより、乗員の身体に装着されたウエビング24のスラックを解消し、ウエビング24による拘束力を上昇させる。ここで、ワイヤ106がフレーム14及びスプールを介してウエビング24を引っ張ることによりスプールに付与される回転力と、乗員の身体がウエビング24を引っ張ることによりスプールに付与される回転力は同じ向きである。このため、スプールの回転が停止することなく、ウエビング24の拘束力が効率よく円滑で且つ急速に増加する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の座席に着座した乗員の身体をウエビングにより拘束するシートベルト装置に関する。
下記特許文献1には車両のシートベルト装置を構成するウエビング巻取装置が開示されている。この種のウエビング巻取装置は車両急減速状態になるとプリテンショナが作動して、ウエビングを巻き取る際の巻取方向へスプールを強制的に回転させる。これによりウエビングがスプールに巻き取られることでウエビングの弛み、所謂「スラック」が解消され、ウエビングが乗員の身体を拘束する拘束力が上昇し、ウエビングにより乗員の身体が強固に拘束される。
特開2006−232256の公報
ところで、車両の急減速状態では乗員の身体がウエビングを引っ張る。この引っ張りはウエビングを巻き取る際の回転方向とは反対の引出方向にスプールを回転させようとする。ここで、上記のように乗員の身体がウエビングを引っ張ることでスプールに作用する引出方向への回転力とプリテンショナがスプールに付与する巻取方向への回転力とは逆向きである。このため、巻取方向への回転力の大きさまで引出方向への回転力の大きさが到達した際には一瞬ではあるがスプールが停止する。
本発明は、上記事実を考慮して、ウエビングが乗員の身体を拘束する拘束力の上昇過程でスプールの回転を停止させず素早く拘束力を上昇させることができるシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置は、長尺帯状のウエビングの長手方向基端部が係止され、自らの軸周りの一方である巻取方向に回転することで前記ウエビングを長手方向基端側から巻き取って収納するスプールを有するウエビング巻取手段と、前記スプールから引き出された前記ウエビングが前記ウエビング巻取手段から延びる延出方向とは反対向きへスライド可能に前記ウエビング巻取手段を保持すると共に、前記延出方向とは反対向きの所定の大きさ以上の引張力が前記ウエビング巻取手段に作用することで前記ウエビング巻取手段の保持を解除して前記スライドを許容する支持手段と、作動することで前記延出方向とは反対向きへ前記所定の大きさ以上の引張力で前記ウエビング巻取手段を引っ張る引張手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置では、ウエビング巻取手段のスプールから引き出されたウエビングが乗員の身体に掛け回されることで乗員の身体にウエビングが装着される。この状態で引張手段が作動すると、引張手段が所定の大きさ以上の大きさの引張力でウエビング巻取手段を引っ張る。これにより、支持手段によるウエビング巻取手段の保持が解除され、ウエビング巻取手段からウエビングが延びる延出方向とは反対向きへウエビング巻取手段が支持手段に案内されながらスライドする。このようにウエビング巻取手段がスライドすると、ウエビングに引張力が作用する。これにより、乗員の身体に掛け回されたウエビングの緩みが解消され、乗員の身体がウエビングにより拘束される。
さらに、上記のように、ウエビング巻取手段がスライドすることでウエビングに引張力が作用した際にはスプールがウエビングを巻き取る際の巻取方向とは反対方向の引出方向へスプールが回転する。この状態で、例えば、車両急減速の慣性で乗員が車両前方側へ移動しようとして乗員の身体がウエビングを引っ張ると、スプールには上記の引出方向への回転力が付与される。
すなわち、乗員の身体がウエビングを引っ張ることでスプールに付与される回転力の向きと、引張手段がウエビング巻取手段を引っ張ることでスプールに付与される回転力の向きとが同じになる。このため、例えば、スプールの回転を規制するロック手段が作動するまでスプールの回転が停止せず、ウエビングによる拘束力を効率よく(素早く)増加させることができる。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置は、請求項1に記載の本発明において、前記引張手段と前記ウエビング巻取手段とを連結して前記引張手段にて生じた引張力を前記ウエビング巻取手段に伝えると共に、前記支持手段が前記ウエビング巻取手段の保持を解除するのに要する大きさ引張力よりも更に大きな引張力が作用することで破断する連結手段を備えることを特徴としている。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置では、引張手段が作動すると引張手段が連結手段を介してウエビング巻取手段を引っ張り、ウエビング巻取手段からウエビングの延出方向とは反対方向にウエビング巻取手段をスライドさせる。この引張手段によるウエビング巻取手段の引っ張りが継続している状態で、乗員の身体がウエビングを引っ張り、この乗員の身体からの引張力がウエビング、スプール(すなわち、ウエビング巻取手段)を介して連結手段に作用し、これにより、連結手段に作用する引張力が支持手段によるウエビング巻取手段の保持の解除に要する大きさよりも更に大きくなると、連結手段が破断して連結手段による引張手段とウエビング巻取手段との連結が解消される。
このように、乗員の身体がウエビングを引っ張っている状態で連結手段が破断することで、乗員の身体がウエビングを引っ張る引張力のエネルギーの一部を吸収できる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置は、ウエビングが乗員の身体を拘束する拘束力を効率よく(素早く)増加させることができる。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置では、乗員の身体がウエビングを引っ張っている状態で連結手段が破断することにより、乗員の身体がウエビングを引っ張る引張力のエネルギーの一部を吸収できる。
<第1の実施の形態の構成>
図2には本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置10の全体構成の概略が分解斜視図により示されている。
この図に示されるように、シートベルト装置10はウエビング巻取手段としてのリトラクタ12を備えている。リトラクタ12はフレーム14を備えている。フレーム14は平板状の背壁16を備えている。背壁16の幅方向一端からは背壁16の厚さ方向一方へ向けて平板状の脚壁18が延出されている。これに対して背壁16の幅方向他端からは背壁16の厚さ方向一方へ向けて平板状の脚壁20が延出されている。したがって、フレーム14は平面視で車幅方向の内方へ向けて開口した凹形状となっている。
図3に示されるように、脚壁18と脚壁20との間にはスプール22が配置されている。スプール22は軸方向が脚壁18と脚壁20との対向方向に沿った円柱形状又は円筒形状に形成されている。このスプール22には長尺帯状のウエビング24の長手方向基端部が係止されており、スプール22は自らの軸周り方向一方である巻取方向に回転することで外周部にウエビング24をその長手方向基端側から巻き取って格納する。また、ウエビング24をその長手方向先端側へ引っ張ると、スプール22に巻き取られているウエビング24がスプール22から引き出されて背壁16の長手方向一方である略車両上方へ延出されると共に、スプール22が上記の巻取方向とは反対の引出方向に回転する。
また、図3に示されるように、脚壁18の脚壁20とは反対側にはロック手段としてのロック機構26のハウジング28が配置されている。ハウジング28は脚壁18に固定されていると共に、スプール22の脚壁18側の端部を直接又は間接的に回転自在に支持している。また、ハウジング28の内側にはロック機構26を構成する各種の部材が収容されており、所定の条件が整うとロック機構26が作動し、スプール22の引出方向への回転を規制する。
これに対して、脚壁20の脚壁18とは反対側にはスプリングケース30が配置されている。スプリングケース30は脚壁20に固定されていると共に、スプール22の脚壁20側の端部を直接又は間接的に回転自在に支持している。スプリングケース30の内側には渦巻きばね等の付勢手段が収容されている。この付勢手段は一部がスプール22に直接又は間接的に係合しており、他の一部がスプリングケース30に直接又は間接的に固定されている。この付勢手段はスプール22が引出方向に回転することで付勢力が増し、スプール22を巻取方向に付勢する。これにより、スプール22に巻き取られているウエビング24を引き出した状態でウエビング24を保持する力が解消されると、付勢手段の付勢力でスプール22が巻取方向に回転してスプール22がウエビング24を巻き取る。
一方、図2及び図3に示されるように、背壁16のスプール22とは反対側には、リトラクタガイド手段として支持手段を構成するガイドレール40が配置されている。図2に示されるように、ガイドレール40は収容部42を備えている。収容部42は底壁44を備えている。底壁44は長手方向が略車両上下方向に沿い且つ幅方向が略車両前後方向に沿った平板状とされ、車両のセンターピラーに対して車幅方向内方側で車体の骨格部材や補強部材に固定されている。
底壁44の幅方向両端からは略車幅方向内方側へ向けて側壁46が延出されており、これにより、収容部42は正面視で車幅方向内方側へ向けて開口した凹形状となっている。側壁46の底壁44とは反対側の端部からは底壁44の幅方向外方へ向けてガイド壁48が延出されている。ガイド壁48は長手方向及び幅方向が底壁44の長手方向及び幅方向に沿った平板状とされている。これらのガイド壁48に対応してフレーム14には係合片50が設けられている。
これらの係合片50は固定部52を備えている。固定部52は長手方向がリトラクタ12の上下方向に沿い幅方向が背壁16の厚さ方向に沿った平板状に形成されている。一方の係合片50の固定部52は脚壁18の脚壁20とは反対側の面に固定され、他方の係合片50の固定部52は脚壁20の脚壁18とは反対側の面に固定されている。固定部52の幅方向一端からは背壁16の幅方向内方側へ向けて対向部54が延出されている。対向部54は上記のガイド壁48の厚さ寸法よりも僅かに大きな間隔をもって背壁16の裏面から離間している。
上記のガイドレール40は一方のガイド壁48の側壁46とは反対側の端部から他方のガイド壁48の側壁46とは反対側の端部までの長さが、一方の係合片50の固定部52から他方の係合片50の固定部52までの長さより僅かに小さい程度とされている。上記のガイドレール40は、一方のガイド壁48が一方の対向部54と背壁16との間に入り込んでおり、他方のガイド壁48が他方の対向部54と背壁16との間に入り込んでいる。このため、リトラクタ12は、略車両前後方向及び略車両幅方向の変位がガイド壁48により規制され、略車両上下方向にはスライド可能とされている。
また、ガイドレール40の収容部42の内側にはリトラクタ保持手段として支持手段を構成するリトラクタ保持装置60が設けられている。リトラクタ保持装置60はフレーム62を備えている。フレーム62は略車両上下方向に沿って見た平面視で略矩形の筒形状に形成されており、収容部42の内側に配置された状態でガイドレール40に一体的に固定されている。フレーム62を構成する4つの壁部のうち、背壁16と直接的に対向する対向壁64には複数の矩形孔66が形成されている。矩形孔66は対向壁64の長手方向(すなわち、底壁44の長手方向で且つ略車両上下方向)に所定間隔毎に並んで形成されている。
矩形孔66よりもフレーム62の幅方向(すなわち、底壁44の幅方向で且つ略車両前後方向)両側には複数の矩形孔68が形成されている。これらの矩形孔68は対向壁64の幅方向に所定の間隔をおいて対向壁64に形成された2つが対を成し、このように対を成す矩形孔68が対向壁64の長手方向に矩形孔66の形成間隔と同じ間隔をおいて並ぶように形成されている。
上記の複数の矩形孔66の各々に対応してフレーム62には保持体70が設けられている。保持体70は、フレーム62の内側対向壁64の幅方向を軸方向とする軸周りに回動可能に支持されており、その軸周り一方に回動することで保持体70は矩形孔66から抜け出て、軸周り他方に保持体70が回動すると矩形孔66からフレーム62の内側に入り込むようになっている。
また、保持体70は捩じりコイルばね等の図示しない付勢手段の付勢力で軸周り一方に付勢されていると共に、平面状とされた保持体70の保持面が略車両上方を向いた状態(図2図示状態)ではフレーム62の内側で保持体70に形成された図示しない干渉部が対向壁64の内面に当接し、それ以上保持体70が矩形孔66から抜け出られないようになっている。
一方、上記の複数の矩形孔68の各々に対応してフレーム62にはストッパ72が設けられている。ストッパ72は、フレーム62の内側対向壁64の幅方向を軸方向とする軸周りに回動可能に支持されており、その軸周り一方に回動することでストッパ72は矩形孔68から抜け出て、軸周り他方にストッパ72が回動すると矩形孔68からフレーム62の内側に入り込むようになっている。
また、ストッパ72は保持体70を付勢する付勢手段よりも充分に付勢力が小さな捩じりコイルばね等の図示しない付勢手段の付勢力で軸周り一方に付勢されていると共に、平面状とされたストッパ72の規制面が略車両下方を向いた状態(図2図示状態)ではフレーム62の内側でストッパ72に形成された図示しない干渉部が対向壁64の内面に当接し、それ以上ストッパ72が矩形孔68から抜け出られないようになっている。
上記の保持体70に対応して背壁16には孔部74が形成されている。孔部74と矩形孔66とが対向した状態では保持体70が矩形孔66から抜け出て孔部74に入り込む。この状態では、保持体70が背壁16、ひいては、リトラクタ12全体を保持する。但し、保持体70を付勢する付勢手段の付勢力を上回る略車両下方を向く外力がリトラクタ12に作用した場合には、保持体70を付勢する付勢手段の付勢力に抗して保持体70の保持面に接する孔部74の内周一部が保持体70の保持面を押圧して保持体70を回動させてフレーム62の内側に保持体70を押し込む。このようにフレーム62の内側に保持体70が押し込まれることで、保持体70によるリトラクタ12の保持が解消され、リトラクタ12は両ガイド壁48に案内されつつ略車両下方へスライドできる。
一方、上記のストッパ72に対応して背壁16には孔部76が形成されている。孔部76と矩形孔68とが対向した状態ではストッパ72が矩形孔68から抜け出て孔部76に入り込む。この状態では、ストッパ72の規制面が略車両上下方向に孔部76の内周一部と対向する。この状態で、リトラクタ12を略車両上方へスライドさせようとすると、孔部76の内周一部が略車両下方を向くストッパ72の規制面を上方へ押圧するが、この状態からストッパ72はフレーム62の内方側へ回動できないため、ストッパ72の規制面による孔部76の内周部への干渉状態が解消されない。このため、孔部76にストッパ72が入り込むことでリトラクタ12は略車両上方へのスライドはできない。
また、図2に示されるように、リトラクタ12の下方には引張手段としてのリトラクタ引張装置90が設けられている。図4に示されるように、リトラクタ引張装置90はフレーム92を備えている。フレーム92は長手方向が略車両前後方向に沿った中空筒形状のシリンダ部94を備えている。このシリンダ部94の内側にはピストン96がシリンダ部94の長手方向に沿って摺動自在に配置されている。シリンダ部94の長手方向一方の側におけるピストン96の端部からはラックバー98がピストン96に対して一体的に設けられている。ピストン96にはその本体部分から略車両上方へ向けて突出した外歯がシリンダ部94の長手方向に沿って所定間隔毎に断続的に形成されている。
一方、シリンダ部94の長手方向中央部には巻取軸収容部100が形成されている。巻取軸収容部100は中空形状に形成されていると共に、その内部はシリンダ部94の内部に連通している。巻取軸収容部100の内部には外歯のギヤ102が設けられている。ギヤ102は略車幅方向を軸方向とする軸周りに回転自在に巻取軸収容部100に支持されていると共に、上記のラックバー98の歯に噛み合っている。
また、ギヤ102には巻取軸104がギヤ102に対して同軸的且つ一体的に形成されている。巻取軸104には連結手段としてのワイヤ106の一端が係止されており、巻取軸104が回転することでワイヤ106がその一端側から巻き取られる構成になっている。ワイヤ106の他端側は巻取軸収容部100に形成された孔部から巻取軸収容部100の外側へ抜け出て、更に、ワイヤ106の他端部は背壁16に係止されている。
また、上記のピストン96を介してラックバー98とは反対側ではシリンダ部94にジェネレータ収容部108が形成されている。ジェネレータ収容部108は両端が開口した筒形状に形成されており、その一端にてシリンダ部94の内部に連通している。このジェネレータ収容部108には他端側からガス発生手段としてのガスジェネレータ110が装着されている。ガスジェネレータ110は作動するとジェネレータ収容部108の一端側へ向けて瞬時にガスを発生する構成になっており、ガスジェネレータ110にて発生したガスがジェネレータ収容部108の一端からシリンダ部94に送り込まれることで、シリンダ部94の内圧が上昇する構成になっている。
このガスジェネレータ110は図示しない制御手段としてのECUに電気的に接続されており、車両急減速状態になったことを加速度センサ等が検出し、これに伴いECUが着火信号をガスジェネレータ110に送るとガスジェネレータ110が作動するようになっている。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本シートベルト装置10の初期状態では、図1の(A)に示されるように、収容部42の長手方向上端側で背壁16の孔部74に保持体70が入り込み、孔部76にストッパ72が入り込んでおり、この状態で、ウエビング24が引き出されて乗員の身体に装着される。
この状態で、車両急減速状態になったことを加速度センサ等の検出手段が検出し、この状態で検出手段から出力された検出信号に基づきECUが着火信号を出力すると、この着火信号が入力されたガスジェネレータ110が作動する。ガスジェネレータ110が作動することでガスジェネレータ110にてガスが発生すると、ジェネレータ収容部108、更には、シリンダ部94の内圧が上昇する。このシリンダ部94の内圧の上昇に従いピストン96がシリンダ部94の内部を摺動すると、ピストン96と一体のラックバー98がスライドしてギヤ102を回転させる。
ギヤ102が回転すると、ギヤ102と一体の巻取軸104が回転し、保持体70を付勢する付勢手段の付勢力に抗する大きさの引張力をワイヤ106にしつつワイヤ106をその一端側から巻き取る。このようにしてワイヤ106に付与された引張力は背壁16を下方へ引っ張る。上記のように、引張力は保持体70を付勢する付勢手段の付勢力に抗する大きさであるため、孔部74の内周一部及び孔部76の内周一部が保持体70及びストッパ72の双方をフレーム62の内側へ押し込む。
これにより、リトラクタ12が両ガイド壁48に案内されつつガイドレール40の長手方向下端側、すなわち、略車両下方へスライドする。この状態では、ウエビング24が乗員の身体に装着されているので、ウエビング24の先端は保持されている。このため、図1の(B)に示されるように、リトラクタ12が下方へスライドすると、ウエビング24が引っ張られ、これにより、乗員の身体に装着されているウエビング24の弛み、所謂「スラック」が解消される。
このようにスラックが解消された状態で更にリトラクタ12が下方へスライドすると、ウエビング24に付与されている引張力でスプール22に巻き取られているウエビング24が引き出される。このような状態で、車両急減速の慣性で車両の乗員が略車両前方側へ移動しようとすると、乗員の身体がウエビング24を引っ張る。このように乗員の身体がウエビング24を引っ張っても、乗員の身体がウエビング24を引っ張る引張力よりも巻取軸104の回転力に基づいたワイヤ106の引張力が大きいので、乗員の身体はウエビング24に保持される。
さらに、この状態で、乗員の身体がウエビング24を引っ張る引張力の大きさと巻取軸104の回転力に基づいたワイヤ106の引張力の大きさとの和がワイヤ106の機械的強度を上回ると、図1の(C)に示されるように、ワイヤ106が破断し、ワイヤ106を介したフレーム92とリトラクタ12との連結が解消される。この状態では、ワイヤ106がリトラクタ12を引っ張らないので、ウエビング24の拘束力がそれ以上上昇せず、しかも、ウエビング24の拘束力の一部がうちワイヤ106の破断に供され、これにより、エネルギー吸収が果たされる。
さらに、このワイヤ106の破断のタイミングでロック機構26が作動し、ロック機構26が作動することでスプール22の引出方向への回転が規制され、それ以上のウエビング24の引き出し、ひいては、略車両前方側への乗員の身体の移動が規制される。
また、本シートベルト装置10が、スプール22の内側に一端がスプール22に固定されて、他端がロック機構26に保持されるトーションバーをスプール22の内側に設ける構成としてもよい。このような構成にすると、トーションバーの他端がロック機構26に保持されることで、スプール22の引出方向への回転が規制される。ここで、上記のようにロック機構26が作動した状態で更に乗員の身体がウエビング24を引っ張り、この引張力がトーションバーの強度を上回るとトーションバーがスプール22の中心軸線周りに捻じる。このように、トーションバーの捩じれ量に応じた長さだけスプール22からのウエビング24の引き出しが許容されると共に、トーションバーの捩じり変形分に応じてエネルギー吸収が果たされる。
このように、本実施の形態では、トーションバーを設ける構成にしても、トーションバーが捩じれるよりも早期にワイヤ106が切れるため、ワイヤ106がリトラクタ12を引っ張ることでトーションバーが捩じれてしまうことがなく、ワイヤ106がリトラクタ12を引っ張ることでトーションバーの捩れが生じることによるトーションバーのエネルギー吸収量の低下を防止又は効果的に抑制できる。
ここで、本シートベルト装置10では、巻取軸104が回転してワイヤ106がリトラクタ12を引っ張る。このようにリトラクタ12を引っ張ることでウエビング24には引張力が作用し、これによるスプール22の回転方向は引出方向となる。一方、乗員の身体がウエビング24を引っ張ることによるスプール22の回転方向も引出方向である。このため、背壁16のリトラクタ12の引っ張りと、乗員の身体のウエビング24の引っ張りの何れかの一方が何れかの他方より早く開始されても、何れかの他方が開始されることでスプール22の回転が停止しない。ウエビング24が乗員の身体を拘束する拘束力は効率よく円滑で且つ急速に増加する。
また、上記のように、ワイヤ106が破断する際にエネルギー吸収が果たされるので、このワイヤ106が破断する際のエネルギー吸収量が充分に大きければ、上記のトーションバーを用いなくてもよい。
<第2の実施の形態の構成>
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態を説明するにあたって、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図5には本実施の形態に係るシートベルト装置160の構成の概略が図1(A)に対応した正面図により示されている。
この図に示されるように、本シートベルト装置160はワイヤ106を備えておらず、代わりに連結手段としての連結機構162を備えている。連結機構162はワイヤ164を備えている。ワイヤ164はその一端が背壁16に係止されていると共に、他端がフレーム14の下方で係止片166に係止されている。また、連結機構162は動滑車168を備えている。
動滑車168には上記の係止片166が動滑車168に対して同軸的に相対回転自在に連結されている。さらに、連結機構162はワイヤ170を備えている。ワイヤ170は一端が巻取軸104(図5では図示省略)に係止されている。ワイヤ170はその長手方向中間部がリトラクタ引張装置90とリトラクタ12との間で動滑車168に掛け回されており、更に、動滑車168よりも充分に下方で他端が車体に係止されている。
<第2の実施の形態の作用、効果>
以上の構成を特徴とするシートベルト装置160では、連結機構162に動滑車168が適用されている。このため、ガスジェネレータ110が作動することで巻取軸104がワイヤ170をその一端側から巻き取ると、巻取軸104でのワイヤ170の巻き取り長さの2倍の距離だけワイヤ164がリトラクタ12を引っ張ることになる。これにより、前記第1の実施の形態に係るシートベルト装置10よりもリトラクタ12が下方へスライドする速度が速くなる。このため、ウエビング24が乗員の身体を拘束する拘束力の上昇を更に早くできる。
なお、上記の各実施の形態では、ワイヤ106やワイヤ170が巻取軸104に係止され、巻取軸104が回転することでワイヤ106やワイヤ170が巻取軸104に巻き取られてワイヤ106やワイヤ170がリトラクタ12を引っ張る構成であったが、このように、ワイヤ106やワイヤ170がリトラクタ12を引っ張る構成にするにしても、巻取軸104がワイヤ106やワイヤ170を巻き取る構成に限定されるものではない。すなわち、例えば、ピストン96にワイヤ106やワイヤ170の一端を係止して、シリンダ部94内を摺動するピストン96がワイヤ106やワイヤ170を引っ張ってリトラクタ12を引っ張る構成にしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の構成と動作を概略的に示す正面図で、(A)は初期状態を示し、(B)は引張手段がウエビング巻取手段を引っ張った状態を示し、(C)は連結手段が破断した状態を示す。 本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の構成を概略的に示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置のウエビング巻取手段の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシートベルト装置の引張手段の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るシートベルト装置の構成と動作を概略的に示す正面図である。
符号の説明
10 シートベルト装置
12 リトラクタ(ウエビング巻取手段)
22 スプール
24 ウエビング
40 ガイドレール(支持手段)
90 リトラクタ引張装置(引張手段)
106 ワイヤ(連結手段)
160 シートベルト装置
162 連結機構(連結手段)

Claims (2)

  1. 長尺帯状のウエビングの長手方向基端部が係止され、自らの軸周りの一方である巻取方向に回転することで前記ウエビングを長手方向基端側から巻き取って収納するスプールを有するウエビング巻取手段と、
    前記スプールから引き出された前記ウエビングが前記ウエビング巻取手段から延びる延出方向とは反対向きへスライド可能に前記ウエビング巻取手段を保持すると共に、前記延出方向とは反対向きの所定の大きさ以上の引張力が前記ウエビング巻取手段に作用することで前記ウエビング巻取手段の保持を解除して前記スライドを許容する支持手段と、
    作動することで前記延出方向とは反対向きへ前記所定の大きさ以上の引張力で前記ウエビング巻取手段を引っ張る引張手段と、
    を備えるシートベルト装置。
  2. 前記引張手段と前記ウエビング巻取手段とを連結して前記引張手段にて生じた引張力を前記ウエビング巻取手段に伝えると共に、前記支持手段が前記ウエビング巻取手段の保持を解除するのに要する大きさ引張力よりも更に大きな引張力が作用することで破断する連結手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
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