JP2009142952A - スローアウェイチップ、クランプ機構、およびスローアウェイ式回転工具 - Google Patents

スローアウェイチップ、クランプ機構、およびスローアウェイ式回転工具 Download PDF

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Abstract

【課題】取付精度および取付剛性に優れ、加工精度および工具寿命を向上できる。
【解決手段】略平板状をなすチップ本体10と、該チップ本体10の先端部に形成された切れ刃11と、前記チップ本体10の中央部に貫通形成された取付孔12とを有し、工具本体1の先端部2に設けられたチップ取付溝3に挿入されて、該チップ取付溝3に交差するクランプ孔4に前記取付孔12を通してクランプねじ20が螺入されることにより、前記チップ取付溝3に着脱可能に取り付けられるスローアウェイチップであって、前記チップ本体10に、前記工具本体1に設けられた前記チップ本体10を工具基端側に押圧する押圧部材6の押圧部6eに係合して押圧力を受ける受け部13を備えることを特徴とするスローアウェイチップを提供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、切れ刃としてスローアウェイチップが工具本体に着脱可能に装着されてなるスローアウェイ式回転工具に関する。
従来、外周面および端面に切れ刃をもち、回転切削するシャンクタイプのフライスとして、スローアウェイエンドミルが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このスローアウェイエンドミルは、工具本体の先端部にスリット状に設けた中空部のチップ座にスローアウェイチップを挟持し、締め付け部材で固定するようにしたものであり、チップ座側面部には締め付け部材の頭部円錐面に対応する部分に工具本体後端方向に偏心した円錐受け面が設けられるとともに、他のチップ座側面部には、円筒部受け穴及びその側壁が設けられている。そして、スローアウェイチップの固定を前記チップ座側面部による押圧と、締め付け部材の円筒部によるスローアウェイチップのピン穴の内壁面から工具本体の後端側への押圧とによって行い、前記円筒部受け穴の側壁を取付基準面とする構成とされている。
特開平11−239911号公報
しかしながら、上記特許文献1の発明では、工具本体の締め付け部材の頭部円錐面に対応する円錐受け面が工具基端側へ偏心しているので、締め付け部材を締め込むと、締め付け部材の頭部が工具本体の円錐状受け面に押圧されて、締め付け部材がたわむこととなり、繰り返し使用した場合には負担がかかりすぎて締め付け部材が磨耗、塑性変形等するおそれがある。また、締め付け部材を締め込むと、円錐受け面の工具本体後端方向への偏心量によって、締め付け部材の円筒部に対応する工具本体の円筒部受け穴の側壁に大きな負担がかかり、工具軸方向の取付基準面となる円筒部受け穴の側壁が磨耗、塑性変形等しやすい。これによりスローアウェイチップの刃先位置精度が損なわれ、さらにはスローアウェイチップの取付剛性が低下するという問題がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、スローアウェイチップの工具本体への取付精度および取付剛性に優れ、加工精度および工具寿命の向上を図ることができるスローアウェイチップ、クランプ機構、およびスローアウェイ式回転工具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、略平板状をなすチップ本体と、該チップ本体の先端部に形成された切れ刃と、前記チップ本体の中央部に貫通形成された取付孔とを有し、工具本体の先端部に設けられたチップ取付溝に挿入されて、該チップ取付溝に交差するクランプ孔に前記取付孔を通してクランプねじが螺入されることにより、前記チップ取付溝に着脱可能に取り付けられるスローアウェイチップであって、前記チップ本体に、前記工具本体に設けられた前記チップ本体を工具基端側に押圧する押圧手段に係合して押圧力を受ける受け部を備えることを特徴とするスローアウェイチップを提供する。
本発明によれば、チップ本体をチップ取付溝に挿入し、取付孔を通してクランプねじをクランプ孔に螺入することにより、スローアウェイチップが工具本体の先端部に挟持されることになる。
この場合において、本発明に係るスローアウェイチップは、工具本体に設けられた押圧手段に係合して工具基端側への押圧力を受ける受け部を備えるので、クランプねじの締め付けによって、チップ本体の側面がチップ取付溝の側壁に押圧されるのに加え、押圧手段によりチップ本体が工具基端側に押圧されることとなる。これにより、チップ本体の側面とチップ取付溝の側壁とが密着させられるとともに、チップ本体の後端面とチップ取付溝の底面とが密着させられ、チップ本体が工具本体の所定位置に正確に位置合わせされて強固に固定される。したがって、スローアウェイチップを工具本体へ取り付けた際の取付精度および取付剛性に優れ、加工精度および工具寿命が向上する。
また、このような構成により工具軸方向における取付孔の寸法精度を厳密に管理する必要がないため製造効率が向上し、製造コストの削減を図ることができる。
上記発明においては、前記取付孔がチップ本体の後端側に向けて開口することとしてもよい。
このようにすることで、クランプねじを工具本体から完全に取り外すことなくチップ交換を行うことができ、作業効率に優れる。
上記発明においては、前記取付孔がチップ本体の後端側に向かうにしたがい漸次拡径するようなテーパ状に開口することとしてもよい。
このようにすることで、チップ取付溝への挿入がスムーズとなりチップ着脱時の操作性が向上する。また、取付精度、取付剛性の観点からは、テーパ状開口部以外の工具軸線と直交する工具径方向における取付孔の寸法精度のみを管理すればよいので、製造が容易で、短時間かつ低コストでスローアウェイチップを提供することができる。
また、本発明は、上記いずれかのスローアウェイチップを工具本体の先端部に設けられたチップ取付溝に挿入して、該チップ取付溝に交差するクランプ孔に前記チップ本体の取付孔を通してクランプねじを螺入することにより、前記チップ取付溝に着脱可能に取り付けるスローアウェイチップのクランプ機構であって、前記チップ本体が、前記クランプねじを締めることで、前記チップ本体の受け部と前記工具本体の押圧手段とが係合して工具基端側に引き込まれつつ、前記工具本体の先端部に挟持されることを特徴とするスローアウェイチップのクランプ機構を提供する。
本発明によれば、チップ本体の側面とチップ取付溝の側壁、およびチップ本体の後端面とチップ取付溝の底面とが密着させられて、チップ本体が工具本体の所定位置に正確に位置合わせされて強固に固定されることとなる。したがって、スローアウェイチップを工具本体へ取り付けた際の取付精度、取付剛性が向上し、切削加工時のびびり振動の発生やチップの欠損を防止することができる。
また、このようにチップ本体の受け部と工具本体の押圧手段とが係合することによりチップ本体が工具本体の所定位置に位置合わせされる構成となっていることから、クランプねじやクランプ孔にかかる負担が少ないため、繰り返し使用したり長時間使用したりする場合であってもクランプねじやクランプ孔の磨耗、塑性変形等を防止することができ、加工精度および工具寿命が向上する。また、工具軸方向におけるクランプ孔や取付孔の寸法精度に依存することなく、優れた取付精度および取付剛性を得ることが可能となる
また、本発明は、上記いずれかのスローウェイチップが工具本体の先端部に設けられたチップ取付溝に挿入されて、該チップ取付溝に交差するクランプ孔に前記チップ本体の取付孔を通してクランプねじが螺入されることにより、前記チップ取付溝に取り付けられるスローアウェイ式回転工具であって、前記チップ取付溝近傍に前記チップ本体を工具基端側に押圧する押圧手段を備え、前記押圧手段が、前記チップ本体の受け部と当接する押圧部を有する押圧部材を備えることを特徴とするスローアウェイ式回転工具を提供する。
本発明によれば、工具本体にチップ本体の受け部と当接する押圧部を有する押圧部材を備えるので、クランプねじを締め付けによって、チップ本体の側面がチップ取付溝の側壁に押圧されるのに加え、押圧部材の押圧部とチップ本体の受け部とが当接することによりチップ本体が工具基端側に押圧されることとなる。これにより、チップ本体が工具基端側に引き込まれるようにして、スローアウェイチップが工具本体の所定位置に正確に位置合わせされて強固に固定される。したがって、クランプねじやクランプ孔にかかる負担が少なく、繰り返し使用する場合等であっても、クランプねじやクランプ孔の磨耗、塑性変形等を防止できる。また、工具軸方向におけるクランプ孔や取付孔の寸法精度を厳密に管理する必要がないため、短時間かつ低コストで加工精度に優れたスローアウェイ式回転工具を提供することができる。
上記発明においては、前記押圧部材が弾性力で前記チップ本体を押圧する弾性部材から構成されることとしてもよい。
また、上記発明においては、前記押圧部材の先端部から基端部に向けてスリットが設けられていることとしてもよい。
このようにすることで、回転工具の具体的な用途に合わせて弾性部材の弾性力によってチップ本体の工具基端側への引き込み力を適宜調整して、工具軸方向への拘束力を安定させることができる。
本発明のスローアウェイチップ、クランプ機構、およびスローアウェイ式回転工具によれば、スローアウェイチップの工具本体への取付精度および取付剛性に優れ、加工精度および工具寿命の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下、本発明に係るスローアウェイチップ、クランプ機構、およびスローアウェイ式回転工具の一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
本実施形態に係るボールエンドミルは、図1(a)(b)に示されるように、軸線周りに回転される略円柱状の工具本体1と、クランプねじにより工具本体1の先端部に着脱可能に取り付けられるスローアウェイチップとから構成される。
前記工具本体1は、高速度鋼、工具鋼、合金鋼、ステンレス鋼、超硬合金等から構成され、先端部2には、中央部にスリット状に形成されたスローアウェイチップを装着するためのチップ取付溝3と、該チップ取付溝と交差するように形成されたクランプねじを挿入するためのクランプ孔4と、該クランプ孔4より工具長手方向の基端側にチップ取付溝3と近接して形成された押圧部材を受容するための受容部5と、該受容部5に受容されるスローアウェイチップを工具基端側に押圧するための押圧部材6とが設けられている。
前記チップ取付溝3は、図2(a)に示されるように、工具本体1の先端部2から工具長手方向の基端側に向けて延びるように凹設されており、工具軸線に平行な平坦面をなす側壁3a,3bとこれに直交する底面3cとを備えている。この先端部2を工具軸方向に二分するように形成されたスリット状のチップ取付溝3により、この工具本体1の先端部2は弾性変形可能となっている。
前記クランプ孔4は、工具軸線と直交するように貫通形成されており、座ぐり穴4aと、該座ぐり穴から連なる略円筒状の孔部4bと、該孔部から連なるめねじからなるねじ孔4cとを備えている。この座ぐり穴4aは孔部4bよりも大径に形成されている。
前記受容部5は、図3(a)に示されるように、クランプ孔4の座ぐり穴4aおよびチップ取付溝3の底面3cに隣接して凹設された略直方体形状をなす凹部5aと、該凹部5aを間に挟んで工具軸線と直交するように貫通形成された略円筒状の連結孔5bとを備えている。
前記押圧部材6は、ばね鋼鋼材(JIS G4801において規定されるSUP6,SUP7)、ばね用冷間圧延鋼帯(JIS G4802において規定されるSK85−CSP,SK95−CSP)等から構成され、図5に示されるように、略四角形平板状の先端部6aと、該先端部と一体形成された略円筒状の基端部6bと、該基端部6bの貫通孔6cに挿入される略円柱状の連結部6dとから構成される。この先端部6aには、幅方向に延びるように四角形面上に凸設された断面が略三角形状の突起状をなす押圧部6eと、先端部6aから基端部6bへ向けて高さ方向に延びるように凹設されたスリット6fとが設けられている。この先端部6aの厚さを二分するように形成されたスリット6fにより、この押圧部材6は弾性変形可能となっている。
そして、この押圧部材6は、連結部6dが連結孔5bに挿入された状態で受容部5に受容され、連結部6dおよび連結孔5bの中心軸線周りに回動自在に工具本体1に連結される。つまり、この押圧部材6は工具本体に弾性変形可能に連結されており、押圧部6eが工具軸線と直交する方向に変位させられるようになっている。
前記チップ本体10は、超硬合金、サーメット、セラミックス、超高圧焼結体等から構成され、図6に示されるように、略平板状をなすチップ本体10と、該チップ本体10の辺稜部に形成された切れ刃11と、チップ本体10の中央部に貫通形成された取付孔12と、チップ本体10の後端部10aに押圧力を受けるための受け部13とから構成される。この切れ刃11は、工具本体1の外周面に配置される外周刃と工具本体1の先端面に配置される略球状の底刃とを備えている。また、この取付孔12は、チップ本体10の後端部10aに向かって漸次拡径するようなテーパ状に開口し、平面視において略U字形状に形成されている。また、この受け部13は、これと係合する押圧部6eと同形状の断面が略三角形状の凹状をなし、チップ本体10の側面10b上に取付孔12の開口部を間に挟んで幅方向に延びるように凹設されており、押圧部6eと係合してチップ後端側方向の力、すなわち、工具基端側への押圧力を受けるようになっている。そして、このチップ本体10の厚さは、チップ取付溝3の幅よりも若干小さく、クランプねじを締めることでチップ本体の両側面10a,10bがチップ取付溝3の側壁3a,3bに当接されるように設定されている。
前記クランプねじ20は、鋼材等から構成され、図7に示されるように、頭部21と、おねじからなるねじ部22と、頭部21とねじ部22との間にある円筒部23とから構成される。取付精度および取付剛性の観点から、クランプねじ20としては高精度のものを使用することが望ましい。
このように構成された本実施形態に係るボールエンドミルの作用について以下に説明する。
本実施形態に係るボールエンドミルによれば、まず、チップ本体10をチップ取付溝3に挿入してその後端面10cがチップ受け面となるチップ取付溝3の底面3cに当接するように配置し、次に、クランプねじ20をチップ本体10の取付孔12を通してクランプ孔4に螺入し、クランプねじ20の頭部21が座ぐり穴4a当接するまでねじを締めることにより、チップ本体10が工具本体1の先端部2に挟持される。
この場合において、本実施形態に係るボールエンドミルによれば、図2(a)に示されるように、工具本体1にチップ本体10を工具基端側に押圧するための押圧部材6を備えるとともに、チップ本体10にこの押圧部材6からの押圧力を受ける受け部13を備えるので、クランプねじ20を締め付けによって、チップ本体10の側面10bがチップ取付溝3の側壁3aに押圧されるのに加え、押圧部6と受け部13とが当接することによりチップ本体10が工具基端側に押圧されることとなる。
すなわち、クランプねじ20を締めると、図4に示されるように、クランプねじ20の頭部21が押圧部材6の先端部6aと当接して、押圧部材6が連結部6dの中心軸線周りに回動させられてチップ側に変位させられることで、押圧部6eがチップ本体10の受け部13に当接させられる。さらにクランプねじ20ねじを締め込むと、押圧部材6の先端部6aがクランプねじ20の頭部21によって押圧されて、スリット6fにより二分された先端部6aがその幅を縮めるように弾性変形させられることで、チップ本体10が工具後端側に押圧されて引き込まれる。そして、ねじ込まれたクランプねじ20の頭部21が頭部受け面となる座ぐり穴4aの座面を押圧して、座ぐり穴4a側のチップ取付溝3の側壁3aをねじ孔4c側のチップ取付溝3の側壁6bに近接させるように工具本体1の先端部2が弾性変形させられることで、チップ本体10の側面10bが座ぐり穴4a側のチップ取付溝3の側壁3aに押圧されて工具本体1の先端部2に挟持される。
このときチップ本体10は、図2(b)に示されるように、はじめにクランプねじ20の頭部21からの押圧部材6の先端部6aを押し付ける力Aを受けて、チップ本体10の受け部13に、押圧部材6の押圧部6eから工具本体1の中心軸に向かって工具後端側へ傾斜するチップ本体10を引き込むような押圧力Bを受ける。次にこの押圧力Bを受けて、そのその分力としてチップ本体10の側面10bをねじ孔4c側のチップ取付溝3の側壁3bに押し当てるような押圧力C1と、チップ本体10の後端面10cをチップ取付溝3の底面3cに押し当てるような押圧力C2とを受ける。そして、最後にクランプねじ20の頭部からの座ぐり穴4aの座面を押し付ける力Dを受けて、チップ本体10の側面10bに、チップ取付溝3の側壁3aからチップ本体10を挟み込むような押圧力Eを受ける。
したがって、チップ本体10は、工具軸線に直交する工具径方向の押圧力C1を受けて、チップ本体10の側面10bがねじ穴4c側のチップ取付溝3の側壁3bに密着させられるとともに、押圧部材6から工具基端側に向かう工具軸方向の押圧力C2を受けて、チップ本体10の後端面10cがチップ取付溝3の底面3cに密着させられることで、ねじ穴4c側のチップ取付溝3の側壁3bおよびチップ取付溝3の底面3cとを基準面として、工具径方向および工具軸方向の所定位置に正確に位置合わせして配置された上で、座ぐり穴側4aのチップ取付溝3の側壁3aからの押圧力Eを受けて強固に固定されることとなる。
これにより、安定して精度よくスローアウェイチップを工具本体1へ取り付けることができ、切れ刃11の刃先位置精度に優れる。また、チップ本体10の工具軸方向への拘束力に優れるため、切削加工中にチップ本体2が浮き上がる等して取付位置がずれてしまうようなことがなく、取付剛性の不足による切削加工時のびびり振動の発生やチップの欠損等を防止することができる。その結果、加工精度および工具寿命が向上する。
また、チップ本体10の受け部13と押圧部材6の押圧部6eとが当接することによりチップ本体10が工具基端側に引き込まれるような構成であるため、クランプ孔の偏心を利用した従来技術と異なり、クランプねじ20やクランプ孔4に負担がかからず、繰り返し使用する場合等であっても、クランプねじ20やクランプ孔4の劣化が少ない。したがって、クランプねじ20やクランプ孔4の磨耗、塑性変形等が防止され、安定して優れた取付精度、取付剛性を維持できる。その結果、チップ交換を頻繁に行ったり長時間に渡って使用したりする場合においても優れた加工精度を得ることができ、工具寿命に優れる。
また、このような構成により、座ぐり穴4a、孔部4bおよびねじ孔4cの寸法精度、並びに、座ぐり穴4aおよび孔部4bの偏心量の厳密な管理が必要となるクランプ孔の偏心を利用した従来技術と異なり、工具本体1については、クランプ孔4の孔部4bの寸法精度のみを管理するだけで安定して優れた取付精度、取付剛性を得ることができる。したがって、クランプ孔4の工具軸方向における位置精度や円筒度の精度管理を厳密に行う必要がなく、製造が容易で、工具本体1製造時の歩留まりをよくして製造コスト削減を図ることができる。
チップ本体10については、工具径方向の取付孔12の寸法精度のみを管理するだけでよい。この場合に、取付孔12がチップ本体10の後端部10aに向かって漸次拡径するようなテーパ状に開口しているので、チップ本体10の取付精度、取付剛性の観点から精度が要求されるのは、工具軸線と直交する工具径方向におけるテーパ状開口部以外のクランプねじ20の円筒部23と当接する部分12aだけである。したがって、精度管理が必要な部分が少なく、製造が容易で、チップ本体10製造時の歩留まりをよくしての製造コストの削減を図ることができる。
その結果、短時間かつ低コストでスローアウェイチップおよびボールエンドミルを提供することができる。
また、取付孔12がチップ本体10の後端部10aに向かって漸次拡径するようなテーパ状に開口しているので、クランプねじ20を工具本体1のクランプ孔4から完全に取り外すことなく、ねじを緩めるだけでチップの着脱をスムーズに行うことができる。したがって、チップの取付けや交換に要する時間が短く、作業効率に優れ、作業者がねじを紛失することもない。
また、押圧部材6の先端部6aにスリット6fが設けられているので、具体的な用途(あら加工、仕上げ加工等)に合わせてスリット6fの長さや幅を任意に設定し、先端部6aの肉厚を変更することで、チップ本体の工具基端側への引き込み力を適宜調整することができる。また、押圧部材の原材料を任意に選択し、弾性部材6の弾性力を変更することで引き込み力を調整することもできる。これにより、チップ本体10の工具軸方向への拘束力を安定させることができる。
なお、本実施形態に係るボールエンドミルにおいては、取付孔12をチップ本体10の後端部10aに向かって漸次拡径するテーパ状に開口するように形成することとしたが、これに代えて、図8(a)に示されるように、テーパをつけずにチップ本体10の後端部10aに向かって直線状に開口する取付孔14としてもよい。また、図8(b)に示されるように、チップ本体10の後端部10aに向かって開口しない取付孔15としてもよい。この場合、受け部16はチップ本体10の側面10b上の取付孔15の下に幅方向に延びるように一直線状に凹設される。
また、本実施形態に係るボールエンドミルにおいては、押圧部材6として先端部6aにスリット6fを設けたものを採用することとしたが、押圧部材6の形状、構成としては特に限定されるものではなく、例えば、スリットを設けないものや、コイルばね、板ばね等を採用することができる。
また、本実施形態に係るボールエンドミルにおいては、押圧部6eを断面が略三角形状の突起状に形成するとともに、受け部13を断面が略三角形状の凹状に形成することとしたが、押圧部6eおよび受け部13の形状としては、互いに係合する形状であればよく、略台形その他の任意の形状とすることができる。また、例えば、これとは逆に押圧部材6に凹部を設け、チップ本体1に押圧部6eに凸部を設け、これらが係合することによりチップ本体1が工具後端側に押圧されるような構成とすることも可能である。
また、本実施形態に係るボールエンドミルにおいては、切れ刃11として外周刃と略球状の底刃を設けることとしたが、切れ刃の形状としては特に限定されるものではなく、任意の形状とすることができる。
また、上記実施形態においては、本発明に係るスローアウェイチップ、クランプ機構、およびスローアウェイ式回転工具としてボールエンドミルを例に挙げて説明したが、本発明に係る回転工具としてはこれに限定されるものではなく、スクエアエンドミル、ラジアスエンドミル、リーマ、ドリル等多種のスローアウェイ式回転工具に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るボールエンドミルを示す図であり、(a)は先端部拡大斜視図、(b)は(a)の内部の構成を示す斜視図である。 (a)は図1のボールエンドミルの先端部の構造を示す縦断面図であり、(b)は図1のボールエンドミルにおけるスローアウェイチップのクランプ時に作用する力を説明する縦断面図である。 図2のX−X線に沿う平面で切断した縦断面図である。 図1のボールエンドミルにおけるスローアウェイチップのクランプ機構を説明する図である 図1のボールエンドミルに設けられる押圧部材を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 図1のボールエンドミルに装着されるスローアウェイチップを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 図1のボールエンドミルに用いられるクランプねじを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 (a)は図6のスローアウェイチップの変形例を示す正面図であり、(b)は他の変形例を示す正面図である。
符号の説明
1 工具本体
2 先端部
3 チップ取付溝
4 クランプ孔
6 押圧部材(押圧手段)
6e 押圧部
6f スリット
10 チップ本体
11 切れ刃
12 取付孔
13 受け部
20 クランプねじ

Claims (7)

  1. 略平板状をなすチップ本体と、該チップ本体の先端部に形成された切れ刃と、前記チップ本体の中央部に貫通形成された取付孔とを有し、工具本体の先端部に設けられたチップ取付溝に挿入されて、該チップ取付溝に交差するクランプ孔に前記取付孔を通してクランプねじが螺入されることにより、前記チップ取付溝に着脱可能に取り付けられるスローアウェイチップであって、
    前記チップ本体に、前記工具本体に設けられた前記チップ本体を工具基端側に押圧する押圧手段に係合して押圧力を受ける受け部を備える
    ことを特徴とするスローアウェイチップ。
  2. 前記取付孔が、チップ本体の後端側に向けて開口する
    ことを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイチップ。
  3. 前記取付孔が、チップ本体の後端側に向かうにしたがい漸次拡径するようなテーパ状に開口する
    ことを特徴とする請求項2に記載のスローアウェイチップ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスローアウェイチップを、工具本体の先端部に設けられたチップ取付溝に挿入して、該チップ取付溝に交差するクランプ孔に前記チップ本体の取付孔を通してクランプねじを螺入することにより、前記チップ取付溝に着脱可能に取り付けるスローアウェイチップのクランプ機構であって、
    前記チップ本体が、前記クランプねじを締めることで、前記チップ本体の受け部と前記工具本体の押圧手段とが係合して工具基端側に引き込まれつつ、前記工具本体の先端部に挟持される
    ことを特徴とするスローアウェイチップのクランプ機構。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスローウェイチップが、工具本体の先端部に設けられたチップ取付溝に挿入されて、該チップ取付溝に交差するクランプ孔に前記チップ本体の取付孔を通してクランプねじが螺入されることにより、前記チップ取付溝に取り付けられるスローアウェイ式回転工具であって、
    前記チップ取付溝近傍に前記チップ本体を工具基端側に押圧する押圧手段を備え、
    前記押圧手段が、前記チップ本体の受け部と当接する押圧部を有する押圧部材を備える
    ことを特徴とするスローアウェイ式回転工具。
  6. 前記押圧部材が、弾性力で前記チップ本体を押圧する弾性部材から構成される
    ことを特徴とする請求項5に記載のスローアウェイ式回転工具。
  7. 前記押圧部材の先端部から基端部に向けてスリットが設けられている
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のスローアウェイ式回転工具。
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