JP2009141335A - 基板生産スケジュール作成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】刻々と変化する生産ラインにおける生産状況が正確に反映された最適な基板生産スケジュールを作成する。
【解決手段】1又は2以上連結された部品実装機からなる実装ライン1〜6を複数設け、各実装ラインに複数の生産プログラム1〜3を割り当てて基板を生産するスケジュールを作成する基板生産スケジュール作成方法において、全ての実装ラインに関する生産予約状況を一元管理する生産予約情報(表2)を作成し、該生産予約情報に基づいて、スケジュール作成時点(現在日時)で既に生産プログラムが割り当てられている予約済み期間(塗り潰し部分)を特定し、特定された予約済み期間を除いて、新たな生産プログラムを割り当てる。
【選択図】図5
【解決手段】1又は2以上連結された部品実装機からなる実装ライン1〜6を複数設け、各実装ラインに複数の生産プログラム1〜3を割り当てて基板を生産するスケジュールを作成する基板生産スケジュール作成方法において、全ての実装ラインに関する生産予約状況を一元管理する生産予約情報(表2)を作成し、該生産予約情報に基づいて、スケジュール作成時点(現在日時)で既に生産プログラムが割り当てられている予約済み期間(塗り潰し部分)を特定し、特定された予約済み期間を除いて、新たな生産プログラムを割り当てる。
【選択図】図5
Description
本発明は、基板生産スケジュール作成方法、特に複数の実装ラインにより基板を生産する際に適用して好適な基板生産スケジュール作成方法に関する。
1台の部品実装機又は2台以上連結した部品実装機からなる実装ラインにより回路基板に電子部品を実装して基板を生産する場合、各種基板毎に作成された生産プログラムが使用される。従って、1つの実装ラインであっても複数種類の基板を生産する場合には、複数の生産プログラムが適用されることになる。
通常、基板生産に際しては、生産効率の向上が求められることから、生産スケジュールの立て方が重要となる。
特に、複数の実装ラインに複数の生産プログラムを適用して基板を生産する場合には、スケジュールの立て方は複雑になるが、これに対する有効な技術として、特許文献1において基板生産最適化方法が提案されている。
この最適化方法の基本概念は、生産プログラムを各実装ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当て、全ての生産プログラムの割り当て終了後、各実装ラインでの累計生産時間を評価して、生産プログラムの実装ラインへの割り当てを最適化するものである。
又、この最適化方法では、更に実行性を高めるべく、ユーザが制約条件として「各生産プログラムの納期」、「生産に必要な部品の在庫状況と部品の納期」、「生産プログラム間の前後関係」、「各生産プログラムのライン指定」を考慮して割り当てを行ない、各生産プログラムによる累計生産時間を求めることにより、生産プログラムの実装ラインへの割り当てを最適化するようにしている。
しかしながら、特許文献1で提案されている基板生産の最適化方法は、複数の実装ラインにおいて複数の生産プログラムにより基板を生産する時に、最適な生産順序を決めることができるという点では極めて有効であるが、制約条件として生産スケジュール作成時である現在時刻を考慮していないため、時々刻々と変化する実装ラインにおける現在の生産状況が十分に反映された生産予約(スケジュール)を作成するまでに至っていないという問題があった。
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、時々刻々と変化する実装ラインにおける生産状況が正確に反映された最適な基板生産スケジュールを作成することができる基板生産スケジュール作成方法を提供することを課題とする。
本発明は、1又は2以上連結された部品実装機からなる実装ラインを複数設け、各実装ラインに複数の生産プログラムを割り当てて基板を生産するスケジュールを作成する基板生産スケジュール作成方法において、全ての実装ラインに関する生産予約状況を一元管理する生産予約情報を作成し、該生産予約情報に基づいて、スケジュール作成時点で既に生産プログラムが割り当てられている予約済み期間を特定し、特定された予約済み期間を除いて、新たな生産プログラムを割り当てるようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
本発明は、又、更に、全ての実装ラインに関する生産稼動状況を一元管理する生産稼動情報を作成し、該生産稼動情報に基づいて、スケジュール作成時点で既に確定している非生産稼動期間を特定し、特定された非生産稼動期間を除いて、前記新たな生産プログラムを割り当てるようにしてもよい。
本発明は、更に、前記新たな生産プログラムを割り当てる際、生産プログラムを各実装
ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間の累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当て、全ての生産プログラムの割り当て終了後、各実装ラインでの累計生産時間を評価して、生産プログラムの実装ラインへの割り当てを最適化するようにしてもよい。ここで、前記新たな生産プログラムを割り当てる際、生産プログラムを各実装ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間の累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当てる場合に、前記生産プログラムを使って基板を生産可能な、同一構成の複数の実装ラインを特定すると共に、特定された複数の実装ラインに対して、予め用意した生産プログラムと同一の内容の生産プログラムを新たに作成し、実装ライン全体で生産完了日時が最短となるように、それぞれ割り当てるようにしてもよい。
ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間の累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当て、全ての生産プログラムの割り当て終了後、各実装ラインでの累計生産時間を評価して、生産プログラムの実装ラインへの割り当てを最適化するようにしてもよい。ここで、前記新たな生産プログラムを割り当てる際、生産プログラムを各実装ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間の累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当てる場合に、前記生産プログラムを使って基板を生産可能な、同一構成の複数の実装ラインを特定すると共に、特定された複数の実装ラインに対して、予め用意した生産プログラムと同一の内容の生産プログラムを新たに作成し、実装ライン全体で生産完了日時が最短となるように、それぞれ割り当てるようにしてもよい。
本発明によれば、複数の実装ラインに複数の生産プログラムを割り当てて基板を生産する基板生産スケジュールを作成する際、スケジュール作成時点で既に生産プログラムが割り当てられている予約済み期間を除くようにしたので、現在の生産状況が反映された基板生産スケジュールを適切に作成することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明に係る第1実施形態においては、1又は2以上連結された部品実装機からなる実装ラインを複数設け、各実装ラインに複数の生産プログラムを割り当てて基板を生産するための基板生産スケジュールを作成する。
図1には、本実施形態を適用して5つの生産プログラム(A)〜(E)を一括して最適化し、ライン(1)、(2)、(3)で示す3つの実装ラインに、それぞれ生産プログラム(A)及び(B)、生産プログラム(C)及び(D)、生産プログラム(E)を割り当てて、基板生産スケジュールを作成したイメージを示す。
この例では、各実装ライン(1)、(2)、(3)には、それぞれ3つの部品実装機10、11、12、部品実装機20、21、22、部品実装機30、31、32が連結されているが、前記の如く実装ラインには1つの部品実装機しか配置されない場合もあり、また各実装ラインに、それぞれ異なる数の部品実装機を設けて基板生産が行われる場合もあり得る。
図2には、1つの部品実装機10を代表させて、その詳細な構成を示すが、他の部品実装機も同様の構成になっている。
部品実装機10は、全体の部品実装を制御するCPU41a、各種制御プログラムやデータを格納したROM41c、制御データ、処理データを格納し作業領域を提供するRAM41bから構成される制御部41を有している。また、部品実装機10には、ホストコンピュータ(不図示)との間でデータ送受信が可能なデータ送受信部46が設けられておりホストコンピュータから送信されてくる生産プログラムは、このデータ送受信部46を介して受信され、データ記憶部45に格納される。制御部41は、ホストコンピュータから送信される生産プログラムのデータ並びにデータ入力部43を介して入力されるデータに従って、X/Y駆動部及びその他の駆動部42を駆動して、吸着ヘッド(不図示)をフィーダに移動させ、そこでフィーダから供給される電子部品を吸着ヘッドにより吸着させる。吸着された部品は、カメラを備えた画像認識部44で吸着姿勢が認識され、吸着位置ずれが補正された後、基板の所定個所に移動して基板上に実装される。
図1の各生産プログラム(A)〜(E)は、実装機上で基板を生産するための各種データを含み、例えば、基板に関するデータ、搭載位置に関するデータ、部品に関するデータ(例えば縦横高さの寸法)、吸着位置に関するデータ、画像認識用の情報、接着剤の塗布に関するデータ等から構成されている。
前述した如く、1つの基板種は、1つの生産プログラムに従って生産されることから、図1に示すように、各実装ラインに、生産プログラムが割り当てられた場合には、実装ライン(1)では、生産プログラム(A)、(B)に従って2種類の基板がそれぞれ複数枚生産され、実装ライン(2)では、生産プログラム(C)、(D)に従って2種類の基板がそれぞれ複数枚生産され、実装ライン(3)では、生産プログラム(E)に従って1種類の基板が複数枚生産される。
本実施形態では、新たに生産プログラムを実装ラインへ割り当てる際、複数生産プログラムの実装ラインへの割り当てを最適化させて、基板生産の効率を向上させる。その具体的な方法は、本出願人が既に前記特許文献1で提案している基板生産最適化方法と実質的に同一である。
そこで、便宜上、この最適化方法の概要をここで説明しておく。まずは、最適化の実行以前に、最適化実行時に必要となるプロジェクト情報がユーザにより設定される。このプロジェクト情報は、図3(A)の表に示されているように、「各生産プログラムの生産予定基板枚数」、「段取り時間」、「稼動時間」、「各ラインの生産開始可能日時」であり、その内容が各項目の右側に説明されている。
また、最適化実行時には、最適化により出力される割り当てに対して幾つかの制約条件を設定することにより、ユーザが制御条件を取り入れることができるようになっている。この設定可能な制約条件には、図3(B)の表に示されているように、「各生産プログラムの納期」、「生産に必要な部品の在庫状況と部品の納期」、「生産プログラム間の前後関係」、「各生産プログラムのライン指定」があり、その内容が各項目の右側に説明されている。
以上のような条件を元に、複数の生産プログラムの複数の実装ラインへの割り当てを最適化する。その際の生産プログラムの具体的な割り当てには、生産プログラムを各実装ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当て、全ての生産プログラムの割り当て終了後、各実装ラインでの累計生産時間を評価して、生産プログラムの実装ラインへの割り当てを最適化する最適化アルゴリズムを適用する。又、その際には、前記特許文献1の場合と同様に遺伝的アルゴリズムを適用してもよい。
本実施形態においては、前記図1にイメージを示したような複数の実装ラインに対して複数の生産プログラムを割り当て基板を生産するスケジュールを作成する際に、以上の基板生産最適化方法を基本としつつ、全ての実装ラインに関する生産予約状況を一元管理する生産予約情報を作成し、該生産予約情報に基づいて、スケジュール作成時点で既に生産プログラムが割り当てられている予約済み期間を特定し、特定された予約済み期間を除いて、新たな生産プログラムを割り当てる。
以下に、このスケジュール作成方法を具体例を挙げて説明する。但し、便宜上、以下では生産プログラムを数字を使って区別する。
複数の実装ラインで複数の生産プログラムにより基板を生産する生産ライン全体を管理する管理システム(前記図1に示したような複数の実装ラインを管理するホストコンピュータに相当する)において、現在の生産状況に即した(反映された)生産予約を新たに作成するために、刻々と変化する生産ラインの生産予約状況を一元管理する生産予約状況テーブル(生産予約情報)を作成する。
この生産予約状況テーブルは、図4の表1に示す構成を有し、既に予約済みとなっている生産プログラムが適用される実装ラインと、その生産プログラムによる生産期間の情報が全て網羅され、把握できるようになっている。
この表1の生産予約状況をタイムチャートに表したものが図5の表2に示す生産予約状況チャートである。この表で塗り潰し部分は予約済みを意味し、この表より生産スケジュール作成時点において既に予約済みになっている実装ラインとその期間(時間帯)が分かる。
又、本実施形態においては、刻々と変化する生産ラインの生産稼動状況を一元管理する生産稼動状況テーブル(生産稼動情報)を作成する。
生産稼動状況テーブルは、図6の表3に示す構成を有し、全ての実装ラインにおける現在の稼動状況を把握することができる。
即ち、ライン名の欄には、全ての実装ラインが登録され、稼動状況の欄には登録された各ラインについて、生産スケジュール作成時点である現在(前記表2に示した8月1日14時30分)において把握されている稼動状況(8月1日から3日間の予定を含む)が設定されている。又、開始と終了の日時の欄には、稼動状況が生産中の各ラインについては生産の開始と終了(但し、表1、表2に表わされているため省略)、稼動状況がメンテ中の生産ラインについてはメンテナンスの開始と終了の期間を設定する。
この表3において、稼動状況が待機中の場合は、生産プログラムの割り当てが可能であることを示す。従って、この生産稼動状況テーブルの情報を参照することにより、現在新たに生産プログラムを割り当てることが可能な実装ラインについての情報を得ることができる。
上記表3の生産稼動状況をタイムチャートにすると、図7の表4に示すような生産稼動状況チャートになる。ここで塗り潰し部分はメンテナンス期間を表わし、この表4に示される稼動状況により現在の生産稼動状況が分かる。
以上説明したように、8月1日14時30分時点で新たに生産スケジュールを作成する場合には、表2と表4のタイムチャートにそれぞれ塗り潰し部分で表わされている生産予約済み期間の実装ラインと、メンテ中で示す非稼動期間の実装ラインについては、該当する期間を除く必要がある。
即ち、表2及び表4のタイムチャートを合わせた制約状況を図8の表5に表わしたように、この表に示されている塗り潰し期間を制約条件として、該当する実装ラインを対象から除外することにより、現在の生産予約状況と生産稼働状況に応じた生産プログラムの割り当てが可能となる。
この生産プログラムの割り当てには、前記最適化アルゴリズムを適用するが、その際には、段取り時間を取り入れ、且つ制約条件として、前記図3(B)に示した制約条件をも考慮する。
以上詳述したように、本実施形態においては、前記表1に示した「生産予約状況テーブル」から特定される予約済み期間と、表3に示した「生産稼動状況テーブル」から特定される非生産稼動期間とを制約条件に取り入れて最適化を行なうことができる。これにより、既に登録されている生産予約済みのライン及びその期間と、メンテナンス予約済みのライン及びその期間とを除外することができるため、現在割り当て可能な生産ラインに対してのみ生産プログラムを適切に割り当てることができる。
しかも、具体的な生産プログラムの割り当てには、本出願人が前記特許文献1により提案した前述の「部品実装機の基板生産最適化方法」を適用することにより、現在の状況において段取り替えが最低限となる生産プログラムの配置と最適な生産スケジューリングが行なわれた生産予約を作成することができることから、最適な生産順を確実に作成することができる。
従って、本実施形態により作成された生産予約は、既に登録済みの生産予約済みライン及びその期間と生産中やメンテナンス中により割り当てのできない実装ラインが除外されているため、最適な生産スケジューリングが行なわれたものとして直ちに管理プログラムの生産予約に登録し、生産に反映させることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)現時点における生産予約状況が反映された基板生産スケジュールを作成することができる。
(2)更に、現時点における生産稼動状況が反映された基板生産スケジュールを作成することができる。
(3)現時点における生産予約状況及び生産稼動状況が反映され、且つ段取り替えが最低限となるように生産順が最適化された生産スケジュールを作成することができる。
なお、本実施形態においては、図9の表6にユーザ制約テーブルの一例を示すように、ユーザ側で生産プログラムを割り当てたくない、又は割り当てることができない期間やラインの指定条件を設定するようにしてもよい。
この例に示すNo.1のデータは、ライン1において開始日時から終了日時まで生産プログラムの割り当てをしないことを表わす。No.2、No.3、No.4、No.5はラインの指定がないので、全てのラインにおいて開始日から終了日又は開始日時から終了日時までは生産プログラムの割り当てをしないことを示す。
No.6は、ライン2において開始日時以降、又、No.7は、ライン3において終了日時まで、更に、No.8は、ライン4において全ての期間について、それぞれ生産プログラムの割り当てをしないことを表わしている。
このようにユーザ側で任意に設定した指定条件をタイムチャートに表わしたのが図10の表7に示すユーザ制約チャートであり、塗り潰し部分がユーザ制約テーブルに設定された生産プログラムを割り当てないライン又は期間又はその両方を表わしている。
前記表1に示した「生産予約情報テーブル」と表3に示した「生産稼動状況テーブル」の他に、更にユーザが任意の制約期間を設定できるように、表6に例示した「ユーザ制約テーブル」を制約条件に加えることにより、生産現場の生産稼動体系に即した生産プログラムの割り当てを行なうことができるようになる。
次に、本発明に係る第2実施形態の基板生産スケジュール作成方法について説明する。
本実施形態の基板生産スケジュール作成方法は、新たな生産プログラムを割り当てる際、生産プログラムを各実装ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間の累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当てる場合に、前記生産プログラムを使って基板を生産可能な、同一構成の複数の実装ラインを特定すると共に、特定された複数の実装ラインに対して、予め用意した生産プログラムと同一の内容の生産プログラムを新たに作成し、実装ライン全体で生産完了日時が最短となるように、それぞれ割り当てるものである。この方法は、例えば前記図8の表5に示した制約状況チャートで、現在時刻において生産が可能な実装ラインに対して適用することができる。
以下、本実施形態について、図11のフローチャートを参照しながら、具体的に説明する。
ここでは、同一構成の実装ラインが複数存在することを前提とする。又、新たな生産プログラムを、該生産プログラムを使って生産可能な同一構成の複数の実装ラインに対して割り当てる際には、該生産プログラムを、前記図4の表1に示したようにファイル名によって関連づけされている予め用意されている生産プログラムを複製し、同一内容の生産プログラムを必要な数だけ新たに作成する。
まず、新たに生産を割り当てる生産プログラムの生産時間を計算し、全体を割当残り生産時間とする(ステップ1)。図12(A)にはそのイメージを示し、既に複数分割された矩形a〜fで表された状態になっているが、全矩形の合計が残り生産時間を表している。
次いで、実装ライン全体の中から、使用可能な同一構成の実装ラインを全て選択して特定すると共に、特定された実装ラインについてある特定の時刻以降において割り当て済みの既存の生産プログラムによる生産終了時間が早い順番に並べる(ステップ2)。図12(B)には、特定された同一構成の実装ラインを、生産終了時間が早い順に並べた結果が、LineA〜LineEの順であったイメージを示す。図中、●を付した縦の実線はある特定の時刻(前記実施形態の現在時刻に相当する)を表している。
最も早く割り当てが可能な実装ライン(図12(B)ではLineA)と、その次に早く割り当てが可能な実装ライン(図12(B)ではLineB)を特定する(ステップ3)。なお、最も早く割り当てが可能な実装ラインは最初から複数存在する場合もあり得る。
ステップ3で特定された最も早く割り当て可能な実装ラインと、その次に早く割り当て可能な実装ラインの時間差(以下、「単一ライン割当期間」という)を求め、最も早く割り当て可能なライン数を乗じて、割り当てが可能な生産時間の合計を求める(ステップ4)。
ステップ4で求められた割り付け可能な生産時間の合計に、割当残り生産時間の割り当てを試みる(ステップ5)。
割当残り生産時間がある場合には(ステップ6でY)、全ての最も早く割り当て可能なラインに対して、単一ライン割当期間の生産時間を割当残り生産時間から割り当て、前記ステップ3に戻って次の段階の処理を行なう(ステップ7)。
ここで、前記図12(B)に示されているLineA〜LineEに対して、前記ステップ3〜ステップ7により、同図(A)に示されている割当残り生産時間を割り当てる場合について具体的に説明する。
最初の段階では、前記ステップ3で特定される最も早く割り当てが可能な実装ラインはLineAのみであり、その次に早く割り当てが可能な実装ラインはLineBである。従って、この段階では、両者の時間差である単一ライン割当期間は、LineBでの生産プログラムの終了までの時間そのものである。
そこで、図示は省略するが、最初の段階では、LineAにLineBと同じ時間分(図12(A)の矩形aの破線部まで)の新たな生産プログラムをステップ7で割り当て、ステップ3に戻って次の段階に移る。
この段階では、最も早く割り当てが可能な実装ラインがLineAとLineBの2つになり、次に早く割り当てが可能な実装ラインがLineCになるため、両者の差である単一ライン割当期間は図12(A)の矩形bに相当することになり、ステップ7でこれを2つ分それぞれLineAとLineBに割り当て、同図(C)に示した状態にする。この図12(C)で、LineAの破線は同図(A)の矩形aに示したものと同じであり、破線部以降が矩形bに相当する。
その後、再びステップ3に戻る。この例ではLineCとLineDの終了時間が同一であることから、この段階では最も早く割り当てが可能な実装ラインはLineA〜LineDの4つとなり、次に早く割り当てが可能な実装ラインはLineEとなる。
ここで、両者の差である単一ライン割当期間を求めて、ステップ4、5の処理を行なったところ、時間が不足することが明らかになったとする。
即ち、前記ステップ6で割当残り生産時間がないNの場合は、割当残り生産時間÷最も早く割り当て可能なライン数によって平滑化した生産時間を求め、最も早く割り当て可能な各ラインに平滑化した生産時間を割り付ける(ステップ8)。
図12(D)には、平滑化した生産時間が、前記図12(A)に破線で示した矩形部分c〜fであり、これらを最も早く割り当て可能な4つの実装ラインLineA〜LineDに適用した場合のイメージを示す。
以上説明した本実施形態によれば、生産プログラムを実装ライン全体で生産完了する日時を大幅に短縮する生産スケジュールの作成を行なうことが可能となる。更に、複製した生産プログラムが最適化済みであれば、即座に生産可能なスケジュールを作成することが可能である。
10〜12、20〜22、30〜32…部品実装機
Claims (4)
- 1又は2以上連結された部品実装機からなる実装ラインを複数設け、各実装ラインに複数の生産プログラムを割り当てて基板を生産するスケジュールを作成する基板生産スケジュール作成方法において、
全ての実装ラインに関する生産予約状況を一元管理する生産予約情報を作成し、
該生産予約情報に基づいて、スケジュール作成時点で既に生産プログラムが割り当てられている予約済み期間を特定し、
特定された予約済み期間を除いて、新たな生産プログラムを割り当てることを特徴とする基板生産スケジュール作成方法。 - 更に、全ての実装ラインに関する生産稼動状況を一元管理する生産稼動情報を作成し、
該生産稼動情報に基づいて、スケジュール作成時点で既に確定している非生産稼動期間を特定し、
特定された非生産稼動期間を除いて、前記新たな生産プログラムを割り当てることを特徴とする請求項1に記載の基板生産スケジュール作成方法。 - 前記新たな生産プログラムを割り当てる際、
生産プログラムを各実装ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、
生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間の累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当て、
全ての生産プログラムの割り当て終了後、各実装ラインでの累計生産時間を評価して、生産プログラムの実装ラインへの割り当てを最適化することを特徴とする請求項1又は2に記載の基板生産スケジュール作成方法。 - 前記新たな生産プログラムを割り当てる際、
生産プログラムを各実装ラインで用いて基板を生産するときに要する生産時間を、生産プログラム毎に求め、
生産プログラムを、該生産プログラムを割り当てられた実装ラインでの生産時間の累計が最も短くなる実装ラインに順次割り当てる場合に、
前記生産プログラムを使って基板を生産可能な、同一構成の複数の実装ラインを特定すると共に、
特定された複数の実装ラインに対して、予め用意した生産プログラムと同一の内容の生産プログラムを新たに作成し、実装ライン全体で生産完了日時が最短となるように、それぞれ割り当てることを特徴とする請求項3に記載の基板生産スケジュール作成方法。
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