JP2009141192A - 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置 - Google Patents

固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009141192A
JP2009141192A JP2007316988A JP2007316988A JP2009141192A JP 2009141192 A JP2009141192 A JP 2009141192A JP 2007316988 A JP2007316988 A JP 2007316988A JP 2007316988 A JP2007316988 A JP 2007316988A JP 2009141192 A JP2009141192 A JP 2009141192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
solid
partial
openings
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007316988A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4877215B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Matsui
博之 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2007316988A priority Critical patent/JP4877215B2/ja
Publication of JP2009141192A publication Critical patent/JP2009141192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4877215B2 publication Critical patent/JP4877215B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Abstract

【課題】シェーディングを防止した固体撮像素子と、このような固体撮像素子を使用した撮像装置を提供する。
【解決手段】 固体撮像素子を、所定のピッチで2次元配置された複数の受光部と、個々の受光部に対応させて配置された複数の開口部を有する遮光層とを少なくとも備えているものとし、遮光層を構成する開口部を、開口面積が異なる2種以上の矩形の開口部からなるものとし、開口面積が異なる開口部間の一辺の寸法差を0.2nm以上とし、有効撮像領域を中心から周辺に向って複数の部分領域に分割し、個々の部分領域内には、開口面積が同じ開口部を配置し、開口部の開口面積が異なる部分領域が隣接する境界部には、隣接する部分領域における各々の開口面積の開口部を混在させて有する遮光層を備えた中間帯状部が存在するものとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、固体撮像素子と撮像装置に係り、特に複数の受光部と微小な開口部を配した遮光層を備える固体撮像素子と、この固体撮像素子を使用した撮像装置に関する。
近年、静止画像、動画像を撮像するデジタルカメラ、ビデオカメラが様々な分野で普及してきている。これらのカメラには、CCD、CMOS等の固体撮像素子が用いられているが、半導体技術の進歩とともに、固体撮像素子の画素の微細化が一段と進み、カメラ自体の小型化も進んできている。このような固体撮像素子には、受光部に入射する光量を増し、感度を向上させるためのマイクロレンズが各画素の受光部に対応して設けられている。
ここで、固体撮像素子には有効撮像領域周辺で感度が低下するシェーディングという現象がある。このシェーディングは、図19に示されるように、カメラレンズから入射する光が、有効撮像領域中心ではほぼ垂直に入射するのに対し、有効撮像領域周辺に向うにつれて入射角度が大きくなり、有効撮像領域周辺での受光部51に対する入射光量の低下が起こることにより生じる現象である。
従来、シェーディングを防止するために、カメラレンズからの主光線入射角度を考慮して、有効撮像領域の中心ではマイクロレンズ52を受光部51の位置に配列し、有効撮像領域の周辺部では、受光部51の位置とずらしてマイクロレンズ52を配列することが行われている(図20参照)。例えば、有効撮像領域の中心から周辺部へ向って微小スケーリングをかけてマイクロレンズを配列することにより、受光部の配列ピッチに対してマイクロレンズの配列ピッチをわずかに小さく設定することが行われている(特許文献1)。これにより、有効撮像領域中心では、受光部とマイクロレンズの位置にズレはないが、周辺に向うにつれて、対応する受光部位置に対しマイクロレンズの位置が徐々に有効撮像領域中心方向へずれたものとなる。また、画素毎に設けられている遮光層53(図19、図20にて斜線を付して示す部材)の開口部の大きさを、有効撮像領域の中心から周辺部へ向って大きくすることによりシェーディングを補正することが提案されている(特許文献2)。ここでは、開口部の大きさを変化させることは提案されているが、大きさを変化させるための具体的手段の記述はない。また、マイクロレンズの大きさを有効撮像領域の中心から周辺部へ向って大きくし、かつ、受光部に対するマイクロレンズの位置を、有効撮像領域の中心から周辺部へ向うにつれて、有効撮像領域の中心寄りにずらすことが提案されている(特許文献3)。
特開平6−140609号公報 特開平6−140612号公報 特開2000−349268号公報
デジタルカメラ、ビデオカメラ等の小型化が進むに伴い、カメラレンズ光学系も小型化、薄型化が進み、カメラレンズが固体撮像素子に接近して配設されるため、固体撮像素子の有効撮像領域周辺部では、カメラレンズより入射する主光線の入射角度はますます大きくなり、シェーディング補正をよりいっそう緻密に行うことが求められている。
ここで、画素数2592個×1944個(約500万画素)、画素寸法2μmの撮像素子を例として、特許文献2に開示されているように、遮光層の開口部の大きさを有効撮像領域の中心から周辺部へ向って大きくする方法を検討する。撮像素子に、その有効撮像領域の中心と最外周との間に非線形の感度差があり、これに対応するために、画素毎に設けられている遮光層の開口部の大きさを連続的に変化させるように個々の開口寸法を設計すると、100万以上の開口寸法の設計が必要である。また、2μmの画素サイズに対応して、例えば、図21に示すような非線形の感度差(最大40%)を遮光層の開口部の開口面積に置き換えて連続的に開口寸法を個々に変える場合、開口部(正方形)の最大寸法(一辺)を2μmとすると、最小寸法(一辺)は1.55μmとなる。このサイズの差0.45μmを1296画素に亘って分配すると、隣接する画素間での開口部の開口寸法差は平均0.3472nmとなる。これは5倍体フォトマスク上で1.736nmとなり、フォトマスク描画時のグリッドが5nmの場合、グリッドに適合せず、設計寸法を忠実にフォトマスク上に再現することが困難である。また、最小グリッド1nmでマスク描画データを作成した場合、データ量が膨大となり、マスク描画時間の長時間化、マスク製造コストの増大を来たし好ましくない。
一方、遮光層の開口部の開口面積を段階的に変化させてシェーディング補正を行うこともできる。この場合、例えば、シェーディング補正のために、図22に示すような遮光層の開口率変化が必要であるとする。このような遮光層の開口率変化を得るためには、図23に示すように、有効撮像領域を複数に分割した部分領域を設定し、これらの部分領域間で段階的に開口面積を変化させることになる。尚、図23の鎖線は、図22で示した遮光層の開口率を示す。しかし、部分領域間には、異なる開口面積の開口部が存在する境界線(集光効率が段階的に変化する部位)が必ず発生し、このような境界線上には微妙に感度の異なる受光部の隣接する部分が連続し、これが線状の感度ムラとなり製品品質を大きく損なうという問題がある。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、シェーディングを防止した固体撮像素子と、このような固体撮像素子を使用した撮像装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の固体撮像素子は、所定のピッチで2次元配置された複数の受光部と、個々の前記受光部に対応させて配置された複数の開口部を有する遮光層とを少なくとも備えている固体撮像素子において、遮光層を構成する開口部は、開口面積が異なる2種以上の矩形の開口部からなり、開口面積が異なる開口部間の一辺の寸法差は0.2nm以上であり、有効撮像領域は中心から周辺に向って複数の部分領域に分割され、個々の部分領域内の遮光層は開口面積が同じ開口部を有し、開口部の開口面積が異なる部分領域が隣接する境界部には、隣接する部分領域における各々の開口面積の開口部を混在させて有する遮光層を備えた中間帯状部が存在するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記中間帯状部での開口面積が異なる開口部の混在比率は1:0〜0:1の範囲内で連続的に変化するような構成とした。
また、本発明の固体撮像素子は、所定のピッチで2次元配置された複数の受光部と、個々の前記受光部に対応させて配置された複数の開口部を有する遮光層とを少なくとも備えている固体撮像素子において、遮光層を構成する開口部は、開口面積が異なる2種以上の矩形の開口部からなり、開口面積が異なる開口部間の一辺の寸法差は0.2nm以上であり、有効撮像領域は中心から周辺に向って複数の部分領域に分割され、該複数の部分領域には、開口面積の異なる開口部を混在させて有する遮光層を備えた部分領域が存在するような構成とした。
本発明の他の態様として、部分領域内での開口面積の異なる開口部の混在比率は、該部分領域内において有効撮像領域の中心から周辺に向う方向に沿って変化しているような構成とした。
本発明の他の態様として、部分領域内での開口面積の異なる開口部の混在比率は、該部分領域内においてほぼ均一であるような構成とした。
本発明の他の態様として、部分領域内にて、開口面積の異なる開口部がランダムに配置されているような構成とした。
本発明の他の態様として、同一の部分領域において隣接して配置される開口部の開口面積の差が10%以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、部分領域毎の開口部の開口面積の平均的大きさが、有効撮像領域の中心から周辺に向って大きくなる傾向であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記部分領域はモザイク状であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記部分領域は有効撮像領域中心を中心とする同心の環状領域であるような構成とした。
本発明の撮像装置は、上述の固体撮像素子を備えるような構成とした。
このような本発明の固体撮像素子は、開口部を有する遮光層を、カメラレンズの主光線入射角と像高の関係等のレンズ特性に適合した最適なもの、例えば、開口面積を非線形に変化させた開口部を有する遮光層とすることができ、緻密なシェーディング補正が可能であり、かつ、開口面積の異なる二種以上の開口部の一辺の寸法差が0.2nm以上であるので、電子線描画による5倍体マスクの作製が可能であり、遮光層のマスク設計段階で全領域の開口部の寸法を個別に設計するという煩雑な操作が不要であり、緻密なシェーディング補正を容易に行えるという効果が奏される。
本発明の撮像装置は、シェーディングが防止され、有効撮像領域内で、斜め入射に起因するケラレ等のロスが少なく、入射光量に対しての効率分布の少ない高品位のものであり、小型化、薄型化が可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[固体撮像素子]
図1は本発明の固体撮像素子の一例を示す概略構成図である。図1において、固体撮像素子1は、一定の配置ピッチで設けられた複数の受光部3と金属電極4を備える基板2と、遮光層6を備えたパッシベーション層5を介して基板2と対向するように積層された下平坦化層7、カラーフィルタ8、上平坦化層9、および、マイクロレンズアレイ10を有している。遮光層6は、個々の受光部3に対応して配置された複数の開口部6aを有するものである。そして、一定の配置ピッチで設けられた複数の受光部3に対して、遮光層6を構成する開口部6aは、開口面積が異なる2種以上の矩形の開口部からなるものである。尚、本発明の固体撮像素子は、図1に示す構成に限定されるものではない。例えば、金属電極4の上面(マイクロレンズアレイ10側)に遮光膜を備えるものであってもよい。
本発明の固体撮像素子1では、遮光層6において、上記の開口面積が異なる開口部間の一辺の寸法差が0.2nm以上である。また、有効撮像領域を中心から周辺に向って複数の部分領域に分割し、個々の部分領域内における遮光層6には開口面積が同じ開口部が配置されている。さらに、開口部の開口面積が異なる部分領域が隣接する境界部には、隣接する部分領域における各々の開口面積の開口部を混在して有する遮光層6が設けられた中間帯状部を備えている。
上記の本発明の固体撮像素子を、シェーディング補正のために図22に示すように遮光層6の開口率を変化させる場合を例として説明する。この場合、図2に示すように、有効撮像領域のX軸方向を(1)〜(9)の9個の部分領域に分割し、図2に実線で示される開口率となるように、各部分領域内の遮光層には、開口面積が同じ開口部が配置されている。そして、部分領域が隣接する境界部には、隣接する部分領域における各々の開口面積の開口部を混在して有する遮光層6を備えた中間帯状部を設ける。
尚、部分領域の大きさは適宜設定することができ、例えば、幅を100〜10,000μmの範囲、あるいは、幅方向の画素数を50〜2,000個の範囲となるように設定することができる。以下、部分領域の大きさについて更に説明する。上述の図2では、有効撮像領域のX軸方向を(1)〜(9)の9個の部分領域に分割しており、それぞれの部分領域の幅は約200画素〜400画素に渡っている(有効撮像領域中心を含む部分領域では約700画素)。このような例を含めて、部分領域の幅が約100〜900画素の幅を有するとした場合、画素ピッチを2μmとすれば部分領域の幅は200〜1800μm、画素ピッチを1μmとすれば部分領域の幅は100〜900μm、画素ピッチを6μmとすれば部分領域の幅は600〜5400μmとなる。これらの幅は、使用するカメラレンズにも依存しており、像高変化に対する主光線入射角度変化の値が小さいカメラレンズを用いる場合は、部分領域の幅はより大きくなる。したがって、部分領域の大きさとして、上記の範囲(幅100〜10,000μm、あるいは、幅方向の画素数50〜2,000個)を挙げることができる。
上記の中間帯状部での開口面積が異なる開口部の混在比率は、例えば、1:1とした場合には、図2に実線で示されるように、隣接する部分領域の中間的な開口面積をもつ開口部が配設された遮光層が中間帯状部に出現する。これにより、9個の部分領域における階段状変化は細分化され、部分領域間の境界線上に微妙に感度の異なる受光部が形成されることが防止され、線状の感度ムラ等の欠陥を防止することができる。
また、中間帯状部における開口面積が異なる開口部の混在比率を連続的に、すなわち、1:0〜0:1に変化させた場合には、図2に鎖線で示されるように、遮蔽層の開口部の開口面積変化を更にスムースなものとすることができる。
尚、中間帯状部の幅は適宜設定することができ、例えば、部分領域の幅の1〜50%の範囲で、あるいは、20〜5,000μmの範囲で設定することができる。
また、本発明では、固体撮像素子1を、遮光層6が有する開口部について、開口面積が異なる開口部間の一辺の寸法差を0.2nm以上とし、有効撮像領域を中心から周辺に向って複数の部分領域に分割し、これらの複数の部分領域には、開口面積の異なる開口部を混在させて有する遮光層を備えた部分領域が存在するものであってもよい。
このような本発明の固体撮像素子について、シェーディング補正のために図22に示すように遮光層6の開口率を変化させる場合を例として説明する。この場合、図3に示すように、有効撮像領域のX軸方向を(1)〜(10)の10個の部分領域に分割する。そして、この図3から、部分領域(1)では、部分領域(1)を示す左側鎖線と開口率の補正曲線の交点aでの開口率を97%、右側鎖線と開口率の補正曲線の交点bでの開口率を89%とし、以下、部分領域(2)では、部分領域(2)を示す右側鎖線と開口率の補正曲線の交点cでの開口率を81%とし、部分領域(3)では、部分領域(3)を示す右側鎖線と開口率の補正曲線の交点dでの開口率を74%とし、部分領域(4)では、部分領域(4)を示す右側鎖線と開口率の補正曲線の交点eでの開口率を68%とし、部分領域(5)では一律68%とする。さらに、部分領域(6)では、部分領域(6)を示す左側鎖線と開口率の補正曲線の交点fでの開口率を68%とし、部分領域(7)では、部分領域(7)を示す左側鎖線と開口率の補正曲線の交点gでの開口率を73%とし、部分領域(8)では、部分領域(8)を示す左側鎖線と開口率の補正曲線の交点hでの開口率を79%とし、部分領域(9)では、部分領域(9)を示す左側鎖線と開口率の補正曲線の交点iでの開口率を85%とし、部分領域(10)を示す左側鎖線と開口率の補正曲線の交点jでの開口率を93%、右側鎖線と開口率の補正曲線の交点kでの開口率を101%とする。尚、この例では、有効撮像領域の中心からX軸両方向への部分領域の数が等しくなっていないが、これは、図21の非線形の感度差、図22の開口面積補正に対応して部分領域を設定したからである。本発明では、有効撮像領域の中心からX軸両方向、あるいはY軸両方向への部分領域の数は、等しくてもよく、また、異なるものであってもよい。
そして、最大開口面積101%を1.8μm×1.8μmの矩形とすると、部分領域(1)での遮光層には、1.764μm×1.764μmと1.690μm×1.690μmの2種の開口面積の開口部を混在させて配置することになる。そして、部分領域(1)の左側鎖線では1.764μm×1.764μmの開口部の混在比率を100%とし、右側(有効撮像領域の中心方向)へ向って1.690μm×1.690μmの開口部の混在比率を徐々に高め、部分領域(1)の右側鎖線では1.690μm×1.690μmの開口部の混在比率を100%とする。以下、部分領域(2)では1.690μm×1.690μmと1.612μm×1.612μmの2種の開口面積の開口部、部分領域(3)では1.612μm×1.612μmと1.541μm×1.541μmの2種の開口面積の開口部、部分領域(4)では1.541μm×1.541μmと1.477μm×1.477μmの2種の開口面積の開口部、部分領域(5)では1.477μm×1.477μmの1種の開口面積の開口部、部分領域(6)では1.477μm×1.477μmと1.530μm×1.530μmの2種の開口面積の開口部、部分領域(7)では1.530μm×1.530μmと1.592μm×1.592μmの2種の開口面積の開口部、部分領域(8)では1.592μm×1.592μmと1.651μm×1.651μmの2種の開口面積の開口部、部分領域(9)では1.651μm×1.651μmと1.727μm×1.727μmの2種の開口面積の開口部、部分領域(10)では1.727μm×1.727μmと1.800μm×1.800μmの2種の開口面積の開口部を、部分領域(1)と同様に混在させて配置する。
これにより、遮光層において、ほぼ連続的に図22の開口率の補正曲線に準じた開口面積の変化、すなわち、部分領域毎の開口部の開口面積の平均的大きさが、有効撮像領域の中心から周辺に向って大きくなるような変化が、図4の実線で示すように実現可能となる(図4の鎖線は図22の開口率の補正曲線と同じ)。このとき、5倍体マスクの製造時の電子線描画グリッドは1nmであるので、電子線描画が可能であり、かつ、本来マスク描画に乗らない1nm未満の開口面積の変化を表現できる。
尚、本発明では、同一の部分領域において隣接して配置される開口部の開口面積の差が10%以下、好ましくは5%以下とすることがノイズ防止の点から望ましい。
ここで、本発明における平均的大きさとは、ある画素に着目した際の、その画素を含む近傍の連続した画素の集合での遮光層が有する開口部の開口面積の平均値である。
次に、本発明の固体撮像素子について実施形態を挙げて説明する。
(第1の実施形態)
図5は、本発明の固体撮像素子の一実施形態における遮光層の開口部の配置を説明するための図である。本実施形態の固体撮像素子は、開口部の開口面積を2種以上で設定し、矩形の開口部の一辺の寸法差を0.2nm以上とする。さらに、有効撮像領域を中心から周辺に向って複数の部分領域に分割し、個々の部分領域内の遮光層には開口面積が同じ開口部を配置し、開口部の開口面積が異なる部分領域が隣接する境界部には、隣接する部分領域における各々の開口面積の開口部を混在して有する遮光層を備えた中間帯状部を設ける。すなわち、図5に示されるように、複数の開口部を有する遮光層において、有効撮像領域が中心(0,0)から周辺に向ってX軸方向に3分割、Y軸方向に3分割され、モザイク状に(1)〜(9)までの9種の部分領域に分割されている。そして、隣接する部分領域には鎖線で示すような中間帯状部が設定されている。
上記の(1)〜(9)までの各部分領域における遮光層の開口部は、その開口面積を、例えば、最外周に位置する部分領域(9)では1.79μm×1.79μmとし、開口部の一辺の寸法差を0.035μm(35nm)として、下記の表1のように各部分領域に所望の開口面積の開口部を配置する。
Figure 2009141192
これにより、開口面積を約85%から100%までほぼ連続的に変化させて開口部を遮光層に配置することができる。
図6は図5において円で囲んだ部分領域(1)、(2)、(4)、(5)の拡大図であり、隣接する部分領域に設定される中間帯状部は鎖線で囲まれた領域であり、斜線を付して示している。この図6のY軸方向では、部分領域(1)と部分領域(4)の境界の中間帯状部に、1.65μm×1.65μmと1.685μm×1.685μmの2種の開口部が混在して配置される。このような2種の開口部の混在比率は、例えば、1.65μm×1.65μmと1.685μm×1.685μmとが交互となるような1:1とすることができる。また、2種の開口部の混在比率を1:0〜0:1の範囲内で連続的に変化させてもよい。例えば、部分領域(1)側では1.65μm×1.65μmの開口部が2/3、1.685μm×1.685μmの開口部が1/3の比率で混在し、部分領域(4)側では1.65μm×1.65μmの開口部が1/3、1.685μm×1.685μmの開口部が2/3の比率で混在するように連続的に変化させることにより、部分領域(1)と部分領域(4)の境界部付近でのスムースな開口面積の変化が可能となる。さらに、部分領域(1)側では1.65μm×1.65μmの開口部の比率をほぼ100%とし、部分領域(4)に向うにつれて1.685μm×1.685μmの開口部の比率を高め、部分領域(4)側では1.685μm×1.685μmの開口部がほぼ100%となるように混在させることにより、部分領域(1)と部分領域(4)の境界部付近での開口部の開口面積の変化が更にスムースなものとなる。
また、同様に、Y軸方向の部分領域(2)と部分領域(5)の境界の中間帯状部には、1.685μm×1.685μmと1.72μm×1.72μmの2種の開口部が混在して配置される。
一方、図6のX軸方向についても同様に、部分領域(1)と部分領域(2)の境界の中間帯状部には、1.65μm×1.65μmと1.685μm×1.685μmの2種の開口部が混在して配置され、また、部分領域(4)と部分領域(5)の境界の中間帯状部には、1.685μm×1.685μmと1.72μm×1.72μmの2種の開口部が混在して配置される。このような2種の開口部の混在比率は、上述のY軸方向の中間帯状部と同様とすることができる。
また、中間帯状部が交差する部分については、例えば、図7(A)に示すように、隣接する中間帯状部の境界を交差中心の向けて斜め方向に設けることもでき、また、図7(B)に示すように、交差する部分(斜線を付した部分)に隣接する4つの部分領域(1)、(2)、(4)、(5)に配置される開口部の全て種類を混在して配置してもよい。この場合、混在比率は、交差する部分の左下側から右上側に向って(図7(B)に矢印で示す方向)開口面積が連続的に大きくなるように配置してもよく、また、4種の開口面積の開口部をランダムに配置して、交差する部分での混在比率を均等にしてもよい。
(第2の実施形態)
本実施形態の固体撮像素子は、遮光層を構成する開口部の開口面積を2種以上で設定し、矩形の開口部の一辺の寸法差を0.2nm以上とし、さらに、有効撮像領域を中心から周辺に向って複数の部分領域に分割し、これらの複数の部分領域には、開口面積の異なる開口部を混在させて有する遮光層を備えた部分領域が存在するものである。
図8は本実施形態の固体撮像素子における遮光層の開口部配置を示す図である。図8において、(0,0)点は有効撮像領域の中心点を示し、図面が煩雑になるのを避けるために、中心点から右上の1/4の領域の30個×30個の画素のみを示している。図8に示される固体撮像素子では、X軸方向、Y軸方向とも5画素毎に部分領域に分割され、X軸方向では(X1)〜(X6)の6分割、Y軸方向では(Y1)〜(Y6)の6分割とされ、中心点から右上の1/4の領域はモザイク状に36個の部分領域に分割されている。また、遮光層を構成する開口部は、正方形の一辺がEのものと、一辺がEよりDだけ小さいFのもの、2種類で構成されている。そして、これらが図8に示すように、1個の部分領域当たり25個の割合で、36個の部分領域に配置されている。尚、図8では、一辺がEである開口寸法の開口部を斜線で表示し、一辺がFである開口寸法の開口部を白で表示している。また、図9は、図8において円で囲んだ箇所の2個の開口部を示す図である。
まず、X軸方向について説明する。部分領域(X1)内では、5個の開口部がすべて一辺Fである開口寸法の開口部とされ、部分領域(X2)内では、一辺がEである開口寸法の開口部1個と、一辺がFである開口寸法の開口部4個が配置され、部分領域(X3)内では、一辺がEである開口寸法の開口部2個と、一辺がFである開口寸法の開口部3個が配置され、部分領域(X4)内では、一辺がEである開口寸法の開口部3個と、一辺がFである開口寸法の開口部2個が配置され、部分領域(X5)内では、一辺がEである開口寸法の開口部4個と、一辺がFである開口寸法の開口部1個が配置され、部分領域(X6)内では、5個の開口部がすべて一辺Eである開口寸法の開口部とされている。また、Y軸方向においても、部分領域(Y1)から部分領域(Y6)方向に、上述の部分領域(X1)から部分領域(X6)方向への2種の開口部の配置と同様の配置がなされる。
これにより、X軸方向に(X1)〜(X6)の6分割、Y軸方向に(Y1)〜(Y6)の6分割して画定された各部分領域での、一辺がEである開口寸法の開口部の数は図10に示すようになる。したがって、一辺がEである開口寸法の開口部と、一辺がFである開口寸法の開口部とで構成された5画素×5画素の各部分領域内の開口部の開口面積の平均的大きさは、30画素×30画素の領域内でほぼ連続的に変化しており、この30画素×30画素の領域を1つの部分領域と見なすこともできる。
上記の例で、E=1.9μm、F=1.8μmであれば、Eを基準としたとき、遮光層の開口率を90%から100%まで2%以下の刻みでほぼ連続的に表現できる。そして、実際に使用される開口部は2種類であり、マスク作製時のマスクデータも比較的小さくすることができ、5倍体マスクとして作製するのであれば、電子線描画のグリッドも5nmとすることができる。
ここで、本発明において、開口部を有する遮光層の形成方法としては特に制限はないが、例えば、遮光性の金属層(例えば、Al、Al/Si/Cu合金等)を成膜し、この金属層上にポジ型の感光性レジストを塗布し、露光、現像のフォトリソグラフィー工程によってレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをマスクとして金属層をエッチングして開口部を形成して遮光層を得ることができる。また、遮光層材料としてネガ型の感光性ブラックレジストを用い、塗布、露光、現像のフォトリソグラフィー工程の後、ポストベークを行って成形する方法を挙げることができる。前者の成形方法で使用する遮光層形成用フォトマスクの一画素分を例示すると、図11のようになる。図11において、一画素21は、光透過部22と、その周囲の遮光部23からなっており、寸法Aは開口部の配置ピッチを示している。図示例での寸法B、Cは同じ値としてもよいが、マスク描画時のグリッド等の制約を受ける場合は異なる値としてもよい。
図8に示した例では、開口面積が異なる2種の開口部、すなわち、一辺がEである開口寸法の開口部と一辺がFである開口寸法の開口部とが、各部分領域にほぼ均一で規則的に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、一辺の長さがE>E′>F′>Fの関係となるような、一辺がE′である開口寸法の開口部と一辺がF′である開口寸法の開口部とを加えて、開口面積が異なる4種の開口部を使用することにより、30画素×30画素の領域内での開口部の開口面積の平均的大きさの変化を更にスムースなものとすることができる。また、遮光層の各部分領域での開口部の配置は、ほぼ均一に規則的なものでなく、ランダムな配置としてもよい。
(第3の実施形態)
本実施形態の固体撮像素子は、遮光層を構成する開口部の開口面積を2種以上で設定し、矩形の開口部の一辺の寸法差を0.2nm以上とし、さらに、有効撮像領域を中心から周辺に向って複数の部分領域に分割し、これらの複数の部分領域には、開口面積の異なる開口部を混在させて有する遮光層を備えた部分領域が存在するものである。
図12は本実施形態の固体撮像素子における遮光層の開口部配置を示す図である。図12において、(0,0)点は有効撮像領域の中心点を示し、有効撮像領域はこの中心点を中心とする同心の環状領域に分割されて4つの部分領域(1)〜(4)が画定されている。また、遮光層を構成する開口部は、開口面積の小さい開口部O1と開口面積の大きい開口部O2の2種類で構成されている。そして、部分領域(1)には、小さい開口部O1のみが配置され、部分領域(2)には、小さい開口部O1が2/3、大きい開口部O2が1/3の混在比率となるようにランダムに配置され、部分領域(3)には、小さい開口部O1が1/3、大きい開口部O2が2/3の混在比率となるようにランダムに配置され、部分領域(4)には、大きい開口部O2のみが配置されている。
この実施形態においても、開口面積の小さい開口部O1と開口面積の大きい開口部O2は、上述(図11参照)の一辺がFである開口寸法の開口部と一辺がEである開口寸法の開口部と同様に適宜設定することができる。この場合も、図11における寸法Aは開口部の配置ピッチを示し、図示例での寸法B、Cは同じ値としてもよいが、マスク描画時のグリッド等の制約を受ける場合は異なる値としてもよい。
上述の実施形態では、開口面積の小さい開口部O1と開口面積の大きい開口部O2の2種類を用いているが、この中間となるような大きさの開口部を用いて種類を増やし、また、部分領域を細分化することにより、更に滑らかな補正を行うことができる。図13は、このような実施形態を示す図である。
図13において、(0,0)点は有効撮像領域の中心点を示し、有効撮像領域はこの中心点を中心とする同心の環状領域に分割されて7つの部分領域(1)〜(7)が画定されている。また、遮光層を構成する開口部は、開口面積の小さい開口部O1と、開口面積の大きい開口部O3と、その中間の開口面積を有する開口部O2(斜線を付して示す)の3種類で構成されている。そして、部分領域(1)には、開口部O1のみが配置され、部分領域(2)には、開口部O1が2/3、開口部O2が1/3の混在比率となるようにランダムに配置され、部分領域(3)には、開口部O1が1/3、開口部O2が2/3の混在比率となるようにランダムに配置され、部分領域(4)には、開口部O2のみが配置されている。さらに、部分領域(5)には、開口部O2が2/3、開口部O3が1/3の混在比率となるようにランダムに配置され、部分領域(6)には、開口部O2が1/3、開口部O3が2/3の混在比率となるようにランダムに配置され、部分領域(7)には、開口部O3のみが配置されている。
また、図13に示される例では、2種の開口部が混在する部分領域(2)、(3)、(5)、(6)において、周辺方向に向けて開口面積の大きな開口部の混在比率が高くなるように連続的に混在比率を変化させ、かつ、1種の開口部のみが配置されている部分領域(1)、(4)、(7)の幅を、2種の開口部が混在する部分領域(2)、(3)、(5)、(6)の幅よりも狭めることにより、更に滑らかな補正を行うことができる。
(第4の実施形態)
本実施形態の固体撮像素子は、遮光層の開口部の開口面積の変化と、マイクロレンズの配置ピッチの変化を組み合わせたものである。図14に示されるように、(0,0)点は有効撮像領域の中心点を示し、有効撮像領域はこの中心点を中心とする同心の環状領域に分割されて3つの部分領域(1)〜(3)が画定されている。そして、部分領域(1)〜(3)では、例えば、図15に示すようなカメラレンズ特性の線形変化部位に対応するように、有効撮像領域の中心では、マイクロレンズの中心と受光部の中心が一致し、部分領域(1)の周辺に向うにつれて、マイクロレンズの中心を受光部の中心よりも有効撮像領域の中心側にずれるようにマイクロレンズの配置ピッチが調整されている。しかし、このようなマイクロレンズの配置ピッチの変化には、図15に示すカメラレンズ特性の非線形性は加味されていないため、依然として部分領域(2)、(3)では感度低下(例えば、5〜10%程度)が生じることになる。そこで、本発明では、例えば、部分領域(1)に、1.7μm×1.7μmの開口面積の開口部のみを配置し、部分領域(2)には、1.7μm×1.7μmと1.742μm×1.742μmの2種の開口面積の開口部を混在させて配置し、部分領域(3)には、1.742μm×1.742μmと1.783μm×1.783μmの2種の開口面積の開口部を混在させて配置する。そして、部分領域(2)では、部分領域(1)との境界近傍で1.7μm×1.7μmの開口部の混在比率を高くし、部分領域(3)方向に向って1.742μm×1.742μmの開口部の混在比率を高くする。また、部分領域(3)では、部分領域(2)との境界近傍で1.742μm×1.742μmの開口部の混在比率を高くし、最外周部方向に向って1.783μm×1.783μmの開口部の混在比率を高くする。
これにより、部分領域(2)、(3)において、開口面積が最大10%増大するようにほぼ連続的に変化させて開口部が配置され、図15に示すカメラレンズ特性の非線形変化に対応することができる。
上述の実施形態は例示であり、本発明の固体撮像素子はこれらに限定されるものではない。
[撮像装置]
図16は、本発明の撮像装置の一実施形態を示す概略断面図である。図16において、本発明の撮像装置31は、本発明の固体撮像素子32を備えた基板33と、固体撮像素子32の外側に配した封止用部材34と、この封止用部材34を介して固体撮像素子32と所望の間隙を設けて対向するように配設された保護材35とを備えている。また、固体撮像素子32は配線36、表裏導通ビア37を介して外部端子38に接続されている。このようなセラミックパッケージ型の撮像装置31は、種々のデジタルカメラ、ビデオカメラ等に使用することができ、カメラの高感度化、小型化、薄型化が可能である。
また、図17は、本発明の撮像装置の他の実施形態を示す概略断面図である。図17に示される本発明の撮像装置41は、携帯電話用カメラモジュールの例であり、本発明の固体撮像素子42を備えた基板43と、固体撮像素子42の外側に配した封止用部材44と、固体撮像素子42と所望の間隙を設けて対向するように配設された赤外カットフィルタ45と、赤外カットフィルタ45上に配設された鏡筒46と、この鏡筒46内に装着されたレンズユニット47を備えている。このような撮像装置41は、本発明の固体撮像素子42がシェーディング補正されていて高感度のものであるため、小型化、薄型化が可能である。
本発明の撮像装置は上述の実施形態に限定されるものではなく、固体撮像素子として本発明の固体撮像素子を備えるものであればよく、従来の種々の撮像装置の構成をそのまま採用することができる。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例]
まず、画素受光部ピッチ2.0μm、画素数2592個×1944個のCMOSイメージセンサーを形成したウェハを用意した。
次に、上記のウェハ上に、以下のようにして、遮光層、パッシベーション層、下平坦化層、カラーフィルタ、上平坦化層、および、マイクロレンズを形成した。
(遮光層の形成)
ウェハ表面をスピンスクラパーで洗浄した後、スパッタリング法によってアルミニウム薄膜層(厚み0.6μm)を形成した。このアルミニウム薄膜層上にポジ型の感光性レジスト(住友化学(株)製 PFI58)を塗布し、プリベーク、1/5縮小型のi線ステッパーによる露光、現像を行ってレジストパターンを形成した。その後、このレジストパターンをマスクとしてアルミニウム薄膜層をエッチング(エッチングガスとしてBCl3、Cl2を使用したドライエッチング法)して開口部を設けて遮光層を形成した。
上記の露光においては、図11にてA=2.0μm、B=C=0.1μm、D=0.08μmとし、E=1.8μm、F=1.72μmの2種の光透過部を有する遮光層形成用フォトマスクを使用し、図12に示されるように、部分領域(1)〜(4)に開口部を配置した。この場合、部分領域(1)はX軸上の400画素までとし、部分領域(2)はX軸上の401画素から750画素まで、部分領域(3)はX軸上の751画素から1100画素まで、部分領域(4)はX軸上の1101画素から最外周の1296画素までとした。
(パッシベーション層の形成)
遮光層を被覆するように、プラズマCVD法により二酸化珪素層(厚み0.3μm)と窒化珪素層(厚み0.3μm)を順次形成して、2層構造のパッシベーション層とした。
(下平坦化層の形成)
パッシベーション層上に、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って下平坦化層(厚み0.3μm)を形成した。
(カラーフィルタの形成)
ネガ型感光性の赤色材料(R用材料)、緑色材料(G用材料)、青色材料(B用材料)として以下の材料を用意した。
R用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SR−4000L
G用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SG−4000L
B用材料:富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 SB−4000L
G、R、Bの形成順序で、上記材料をスピン塗布し、プリベーク、1/5縮小型のi線ステッパーによる露光、現像、ポストベークを行って、RGBカラーフィルタ(厚み0.8μm)を形成した。尚、現像液として、富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CD−2000の50%希釈液を使用した。また、カラーフィルタの配置ピッチは2.0μmとした。
(上平坦化層の形成)
RGBカラーフィルタ上に、光硬化型アクリル系透明樹脂材料(富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ(株)製 CT−2020L)をスピン塗布し、次いで、プリベーク、紫外線全面露光、ポストベークを行って上平坦化層(厚み0.3μm)を形成した。
(マイクロレンズの形成)
上平坦化層上に、マイクロレンズ材料としてJSR(株)製 MFR401Lをスピン塗布し、プリベーク、1/5縮小型のi線ステッパーによる露光、現像、後露光、ポストベークによるメルトフローを行って、マイクロレンズを形成した。尚、現像液として、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)の1.19%液を使用した。
上記の露光においては、配置ピッチを2.0μmとしたマイクロレンズ用フォトマスクを使用した。
次に、ボンディングパッド部の窓開けを行った。すなわち、ポジレジスト(住友化学(株)製 i線用ポジレジスト PFI−27)をスピン塗布し、次いで、プリベーク後、ボンディングパッド部およびスクライブ部に対応するパターンを有するフォトマスク用いて露光、現像を行い、ボンディングパッド部およびスクライブ部のレジストを除去し、その後、酸素アッシングを行って、当該箇所上の上平坦化層、下平坦化層をエッチング除去した。次いで、レジスト剥離液を用いてポジレジストを除去した。
次いで、ウェハのダイシングを行い、パッケージ組立を行って、本発明の固体撮像素子を作製した。
[比較例]
遮光層の形成において、E=1.72μmの1種の光透過部を有する遮光層形成用フォトマスクを使用した他は、実施例と同様にして固体撮像素子を作製した。
[評 価]
上述のように作製した固体撮像素子に関して、下記の条件で感度を測定し、結果を図18に示した。図18に示されるように、本発明の固体撮像素子は、シェーディング補正が有効になされ、その感度分布(図18に実線で示す)は比較例の固体撮像素子の感度分布(図18に鎖線で示す)に比べて約10%改善されていることが確認された。
(感度の測定条件)
作製した固体撮像素子に、カメラレンズとして図15に示す特性のものを用い、
白色光源に対するX軸方向の感度分布を測定した。
小型で高信頼性の固体撮像素子、撮像装置が要求される種々の分野において適用できる。
本発明の固体撮像素子の一例を示す概略構成図である。 本発明の固体撮像素子を説明するための部分領域毎の遮光層の開口率を示す図である。 本発明の固体撮像素子を説明するための遮光層の開口率の補正曲線を示す図である。 本発明の固体撮像素子を説明するための部分領域毎の開口部の開口面積を示す図である。 本発明の固体撮像素子の一実施形態における遮光層の開口部の配置を説明するための図である。 図5において円で囲んだ部分領域の拡大図である。 図6に示される中間帯状部の交差部分における開口部の配置を説明するための図である。 本発明の固体撮像素子の他の実施形態における遮光層の開口部の配置を示す図である。 開口面積の異なる開口部を示す図である。 図8に示される開口部配置における開口面積が大きい開口部の各部分領域での数を示す図である。 遮光層形成用フォトマスクの一画素分を示す図である。 本発明の固体撮像素子の他の実施形態における遮光層の開口部配置を示す図である。 本発明の固体撮像素子の他の実施形態における遮光層の開口部配置を示す図である。 本発明の固体撮像素子の他の実施形態における遮光層の開口部配置を説明するための図である。 撮像装置に用いられるレンズの主光線入射角度と像高の関係を示した図である。 本発明の撮像装置の一例を説明するための図である。 本発明の撮像装置の他の例を説明するための図である。 実施例における感度測定の結果を示す図である。 固体撮像素子におけるシェーディング現象を説明するための図である。 固体撮像素子におけるシェーディングの補正を説明するための図である。 有効撮像領域内での感度差を示す図である。 シェーディング補正のための遮光層の開口率の補正曲線を示す図である。 固体撮像素子におけるシェーディングの補正をする際の開口部の開口面積の変化を説明するための図である。
符号の説明
1…固体撮像素子
2…基板
3…受光部
4…金属電極
5…パッシベーション層
6…遮光層
6a…開口部
7…下平坦化層
8…カラーフィルタ
9…上平坦化層
10…マイクロレンズアレイ
11…マイクロレンズ
31,41…撮像装置
32,42…固体撮像素子

Claims (11)

  1. 所定のピッチで2次元配置された複数の受光部と、個々の前記受光部に対応させて配置された複数の開口部を有する遮光層とを少なくとも備えている固体撮像素子において、
    遮光層を構成する開口部は、開口面積が異なる2種以上の矩形の開口部からなり、開口面積が異なる開口部間の一辺の寸法差は0.2nm以上であり、有効撮像領域は中心から周辺に向って複数の部分領域に分割され、個々の部分領域内の遮光層は開口面積が同じ開口部を有し、開口部の開口面積が異なる部分領域が隣接する境界部には、隣接する部分領域における各々の開口面積の開口部を混在させて有する遮光層を備えた中間帯状部が存在することを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記中間帯状部での開口面積が異なる開口部の混在比率は1:0〜0:1の範囲内で連続的に変化することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 所定のピッチで2次元配置された複数の受光部と、個々の前記受光部に対応させて配置された複数の開口部を有する遮光層とを少なくとも備えている固体撮像素子において、
    遮光層を構成する開口部は、開口面積が異なる2種以上の矩形の開口部からなり、開口面積が異なる開口部間の一辺の寸法差は0.2nm以上であり、有効撮像領域は中心から周辺に向って複数の部分領域に分割され、該複数の部分領域には、開口面積の異なる開口部を混在させて有する遮光層を備えた部分領域が存在することを特徴とする固体撮像素子。
  4. 部分領域内での開口面積の異なる開口部の混在比率は、該部分領域内において有効撮像領域の中心から周辺に向う方向に沿って変化していることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子。
  5. 部分領域内での開口面積の異なる開口部の混在比率は、該部分領域内においてほぼ均一であることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子。
  6. 部分領域内にて、開口面積の異なる開口部がランダムに配置されていることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子。
  7. 同一の部分領域において隣接して配置される開口部の開口面積の差が10%以下であることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれかに記載の固体撮像素子。
  8. 部分領域毎の開口部の開口面積の平均的大きさが、有効撮像領域の中心から周辺に向って大きくなる傾向であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の固体撮像素子。
  9. 前記部分領域はモザイク状であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の固体撮像素子。
  10. 前記部分領域は有効撮像領域中心を中心とする同心の環状領域であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の固体撮像素子。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の固体撮像素子を備えることを特徴とする撮像装置。
JP2007316988A 2007-12-07 2007-12-07 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置 Expired - Fee Related JP4877215B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007316988A JP4877215B2 (ja) 2007-12-07 2007-12-07 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007316988A JP4877215B2 (ja) 2007-12-07 2007-12-07 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009141192A true JP2009141192A (ja) 2009-06-25
JP4877215B2 JP4877215B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=40871509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007316988A Expired - Fee Related JP4877215B2 (ja) 2007-12-07 2007-12-07 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4877215B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015213144A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司VisEra Technologies Company Limited ソリッドステート撮像装置
WO2023068172A1 (ja) * 2021-10-20 2023-04-27 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 撮像装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04274365A (ja) * 1991-03-01 1992-09-30 Nec Corp 固体撮像素子
JPH0750401A (ja) * 1993-08-06 1995-02-21 Sony Corp 固体撮像素子及びその製造方法
JP2000036587A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Sony Corp 固体撮像素子
JP2004056407A (ja) * 2002-07-19 2004-02-19 Fuji Photo Film Co Ltd 固体電子撮像素子および固体電子撮像装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04274365A (ja) * 1991-03-01 1992-09-30 Nec Corp 固体撮像素子
JPH0750401A (ja) * 1993-08-06 1995-02-21 Sony Corp 固体撮像素子及びその製造方法
JP2000036587A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Sony Corp 固体撮像素子
JP2004056407A (ja) * 2002-07-19 2004-02-19 Fuji Photo Film Co Ltd 固体電子撮像素子および固体電子撮像装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015213144A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司VisEra Technologies Company Limited ソリッドステート撮像装置
US9281333B2 (en) 2014-05-01 2016-03-08 Visera Technologies Company Limited Solid-state imaging devices having light shielding partitions with variable dimensions
US9634049B2 (en) 2014-05-01 2017-04-25 Visera Technologies Company Limited Solid-state imaging devices with enhanced angular response
WO2023068172A1 (ja) * 2021-10-20 2023-04-27 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4877215B2 (ja) 2012-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010013432A1 (ja) 固体撮像装置およびその製造方法
JP2006295125A (ja) 固体撮像装置及びその製造方法並びにカメラ
US20210231840A1 (en) Method for forming micro-lens array and photomask therefor
CN111668246B (zh) 摄像装置
JP4941233B2 (ja) 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置
US8283110B2 (en) Method for fabricating an image sensor device
JP4998310B2 (ja) 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置
JP4941214B2 (ja) 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置
JP4877215B2 (ja) 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置
JP4957564B2 (ja) 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置
JP5408216B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
JP6911353B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
JP2010074218A (ja) 固体撮像素子とその製造方法および固体撮像素子を用いた撮像装置
US8502910B2 (en) Light-collecting device, light-collecting device group, and solid-state imaging apparatus
JP4998334B2 (ja) 固体撮像素子とそれを用いた撮像装置
JP4941221B2 (ja) 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置
JP4844513B2 (ja) 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置
JP5326390B2 (ja) 固体撮像素子およびそれを用いた撮像装置
JP5440649B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
JP4998227B2 (ja) 固体撮像素子とその製造方法およびこの固体撮像素子を用いた撮像装置
JP4935682B2 (ja) カラーフィルタ製造用のフォトマスク
JP5874209B2 (ja) カラー固体撮像素子用オンチップカラーフィルタ
JP2011165791A (ja) 固体撮像素子およびその製造方法
JP7000525B2 (ja) カラーフィルタアレイの形成方法および電子デバイスの製造方法
JP5408215B2 (ja) 固体撮像素子とその製造方法および固体撮像素子を用いた撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111101

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4877215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees