JP2009140985A - モニタウエハおよびモニタウエハの作製方法 - Google Patents

モニタウエハおよびモニタウエハの作製方法 Download PDF

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充英 竹川
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Abstract

【課題】十分微細なパーティクルを検出することができる程度に高精度に平坦化された表面を有し、かつ、ダミーウエハはもちろん、高い表面平坦性が要求されるパーティクルモニタウエハとしても、比較的多くの回数にわたって繰り返し利用することができるモニタウエハ、およびこのようなモニタウエハの作製方法を提供する。
【解決手段】モニタウエハは、CVD法で形成されたSiC結晶からなるSiCウエハと、このSiCウエハ上の最表層に設けられ、非透明性を有する膜と、を有する。非透明性を有する膜は、低圧気相成長法で形成された多結晶Si膜である。
【選択図】図2

Description

本発明は、製品ウエハを処理して半導体デバイスを製造する半導体製造工程において用いるモニタウエハ、およびモニタウエハの作製方法に関する。
半導体製造工程では、半導体デバイスの原料となる製品ウエハ(プライムウエハ)に、CVD装置や熱酸化装置などの各種専用装置を用いて各種処理(プロセス)を順次施して、最終的な製品である半導体デバイス(半導体レーザや、半導体記憶装置、半導体集積回路、各種センサなど)を製造する。このような半導体製造工程では、一般的に、各種プロセスを実行する際、モニタウエハといったウエハも、プライムウエハと併せて専用装置に導入する。
モニタウエハとは、プロセスを施した後のプライムウエハの状態をモニタ(点検・評価)するために用いられるウエハである。例えば、LP−CVD装置などを用いた成膜プロセスにおいて、プライムウエハとともにモニタウエハを装置内に導入し、プライムウエハとともにモニタウエハについても成膜プロセスを施し、このモニタウエハに成膜された膜の特性(膜厚や膜質)や、成膜層の表面に付着したパーティクル数を調べることで、同時に装置内に導入されたプライムウエハに成膜された膜の特性や、付着したパーティクル数についてモニタ(点検・評価)することが、一般的に行われている。
最近、耐薬品性や耐熱性に非常に優れているSiC(シリコンカーバイド;Siicon Carbide)結晶からなるウエハ(SiCウエハ)を、半導体製造工程におけるモニタウエハとして用いることが提案されている。
SiCウエハは、半導体製造工程において一般的に用いられる非常に多くの種類の薬液に対し、非常に高い耐性を有している。このため、薬液に対して高い耐性を有するSiCウエハは、表面に成膜された膜を、いかなる薬品を用いて除去(ウエット洗浄)しても表面が荒れることはなく、ダミーウエハやモニタウエハとして、繰り返し利用することができるといった特徴を持つ(再利用性が高い)。例えば、下記特許文献1には、このようなSiC結晶からなる膜厚測定用モニタウエハの一例が開示されている。
特開2002−334911号公報
しかし、特許文献1に記載されるSiC結晶からなるモニタウエハをパーティクルモニタウエハとして用いることは困難である。SiCウエハは非常に硬く、SiCウエハの表面粗さを、少なくとも0.1μmのパーティクルを検出することができる程度にまで低減するのが困難であり、低減できたとしても、低減のための処理にコストがかかるからである。すなわち、SiC結晶が、機械研磨やCMP(Chemo Mechanical Polishing)のみで超平坦な表面を作り出すのは困難である。これら研磨においては、ダイヤモンド砥粒を用いて研磨を行うが、砥粒、または脱離したSiC自身により、ウエハ表面にスクラッチ損傷を与え易い。
一方、パーティクルモニタウエハに要求される条件としては、パーティクルをモニタリングするプロセスの前に、余分なパーティクルが付着していないことが必要である。しかし、一旦パーティクルモニタウエハとして使用したウエハの表面には、パーティクルが付着しており、パーティクルモニタウエハとして再利用するためには、このパーティクルを除去しておかなければならない。このようなパーティクルを完全に除去するためには、パーティクルごと、パーティクルが付着しているウエハ表面自体を除去してしまう必要がある。Siウエハをパーティクルモニタウエハとして用いる場合、パーティクルの除去洗浄をエッチングにより容易に行えるが、1回又は複数回のパーティクルの除去洗浄によってウエハ表面がエッチングされてパーティクルモニタウエハに必要とされる超平坦性が消失する。したがって、その後はパーティクルモニタウエハとして用いることはできない。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたものであり、十分微細なパーティクルを検出することができる程度に高精度に平坦化された表面を有し、かつ、高い表面平坦性が要求されるパーティクルモニタウエハとしても、比較的多くの回数にわたって繰り返し利用することができるモニタウエハ、およびこのようなモニタウエハの作製方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、製品ウエハに処理を施して半導体デバイスを製造する半導体製造工程において、前記製品ウエハとともに前記処理が施され、前記処理が施された後の状態を調査することで、前記処理が施された後の前記製品ウエハの状態をモニタするために用いられるモニタウエハであって、CVD法で形成されたSiC結晶からなるSiCウエハと、このSiCウエハ上の最表層に設けられ、非透明性を有する膜と、を有することを特徴とするモニタウエハを提供する。
その際、前記製品ウエハは、Siウエハであり、前記非透明性を有する膜は、多結晶Si膜であることが好ましい。
さらに、前記多結晶Si膜は、低圧気相成長法(LP−CVD;low pressure chemical vapor deposition)によって形成された膜であることが好ましい。
その際、前記多結晶Si膜の厚さは、25〜200nmであることが好ましい。
また、前記モニタウエハは、前記製品ウエハとともに前記処理が施され、前記処理が施された後の前記最表層の表面に付着するパーティクル数を計測することで、前記処理が施された後の前記製品ウエハの表面に付着したパーティクル数をモニタするために用いられることが好ましい。
前記最表層の平均表面粗さRaが、Ra≦1.5nmであることが好ましい。
さらに、本発明は、製品ウエハに処理を施して半導体デバイスを製造する半導体製造工程において、前記製品ウエハとともに前記処理が施され、前記処理が施された後の状態を調査することで、前記処理が施された後の前記製品ウエハの状態をモニタするために用いられるモニタウエハの作製方法であって、CVD法によりSiC結晶からなるSiCウエハを前記モニタウエハの母材として形成する工程と、前記SiCウエハ上に、非透過性を有する膜を形成する工程を有することを特徴とするモニタウエハの作製方法を提供する。
その際、前記膜を形成する工程では、低圧気相成長法(LP−CVD;low pressure chemical vapor deposition)によって、前記SiCウエハ表面に多結晶Si層を形成することが好ましい。
本発明のモニタウエハは、CVD法で形成されたSiC結晶からなるSiCウエハを母材として用い、非透明性を有する膜を最表層に設けるので、半導体製造工程において発生したサブミクロンレベル以下の非常に微細なパーティクルを正確に検出することができる。
さらに、パーティクルモニタウエハとして、耐薬品性の高いSiCウエハを母材として用いるので、非常に多くの回数にわたって(半永久的に)繰り返し利用することができる。
また、本発明のパーティクルモニタウエハの作製方法によれば、このようなパーティクルモニタウエハを比較的低いコストで作製することができ、モニタウエハに係るコストを低減し、半導体製造工程におけるコストを低減することができる。
以下、本発明のモニタウエハおよびモニタウエハの作製方法について説明する。
図1は本発明のモニタウエハの利用形態の一例について説明する図であり、縦型LPCVD装置10の概略断面図である。
本発明のモニタウエハであるモニタウエハ30は、一実施形態として、縦型LPCVD装置10を用いた成膜プロセスにおけるパーティクルモニタ用途として使用される。
図1において、縦型LPCVD装置10は、炉本体12の内周面に図示しないヒータが配設してあって内部を高温に加熱、維持できるようになっているとともに、図示しない真空ポンプに接続してあり、内部を1.3kPa以下に減圧できるようにしてある。また、炉本体12の内部には、高純度石英によって形成したプロセスチューブ14が設けてある。
プロセスチューブ14によって覆われるベース16の中央部には、ボート受け18が設けてあって、このボート受け18上に石英あるいはSiCから形成した縦型ラック状のウエハボート20が配置してある。そして、ウエハボート20の上下方向には、大規模集積回路(LSI)などの半導デバイスを形成するための多数のシリコンウエハ22が適宜の間隔をあけて保持させてある。また、ウエハボート20の側部には、反応ガスを炉内に導入するためのガス導入管24が配設してあるとともに、炉内温度を測定する熱電対を内蔵した熱電対保護管26が設けてある。
このように構成したLPCVD装置10は、ウエハボート20を介して多数のシリコンウエハ22が炉内に配置される。そして、炉内を13kPa以下に減圧するとともに、例えば800℃程度の高温に加熱し、ガス導入管24を介してキャリアガスとともにSiH4などの反応性ガス(原料ガス)を炉内に導入し、シリコンウエハ22の表面に、例えば多結晶Si膜(ポリシリコン膜)の形成などが行われる。
LPCVD装置10において、モニタウエハ30は、製品ウエハであるシリコンウエハ22ともに成膜処理が施され、この成膜処理が施された後の、表面に付着するパーティクル数が計測されることで、成膜処理を施した後のシリコンウエハ22の表面に付着したパーティクル数をモニタリングするために用いられる。モニタウエハ30は、ウエハボート20の、シリコンウエハ22が配置される領域中の所定の位置に配置される。ウエハボード20には、炉内のガスの流れや温度の均一性を保持するために、上下方向に並んだウエハボートの最上部および最下部に、ダミーウエハ28も配置されている。このようなダミーウエハ28やモニタウエハ30は、装置10による成膜作業毎に必ず配置されるため、再使用できることが望まれている。
ダミーウエハ28に要求される特性としては、例えば、成膜工程における高温(800℃程度)かつ真空状態においても不純物のアウトガスがない、表面に成膜された膜が剥がれることで生じるパーティクルの発生がない等の特性が求められている。
一方、モニタウエハ30に要求される特性としては、ウエハ表面に付着した微細なパーティクルを、成膜処理後に検出することを可能とするために、基板表面(ウエハ表面)が高精度に平坦化されていることなどが必要とされている。例えば、デザインルール0.3μmを想定した場合など、0.2μm以下の大きさのパーティクル(ゴミ)を検出する必要があり、この程度まで微細なパーティクルを検出するため、モニタウエハの表面は表面粗さが1.5nm(Ra値)以下となるまで高精度に平坦化されていることが必要とされている。
本発明は、このように表面が高精度に平坦化された、再利用性の高い(例えばパーティクルモニタウエハとしても繰り返し使用することができる)モニタウエハを提供する。
図2は、本発明の提供するモニタウエハの一実施形態である、モニタウエハ30について説明する概略断面図である。図2に示すように、モニタウエハ30は2層構造となっており、母材ウエハであるSiCウエハ32表面に、多結晶Si層34が形成されて構成されている。なお、図2および後述の図3では、特に、SiCウエハ32表面のプロファイル(凹凸の程度)を、誇張して示している。
本実施形態は、製品ウエハを単結晶Siウエハとした場合の形態であり、このため、母材ウエハであるSiCウエハ32の最表層として、多結晶Si層34を設けている。本発明では、非透明性を有する膜をSiCウエハ32に設ければよい。
SiCウエハ32は、後に詳述するようにCVD法によって作製されたSiC結晶ウエハである。このようにCVD法によって作製されたSiCウエハは、非常に硬く、透明性を有し、薬品耐性の高い高純度の多結晶構造となっている(不純物の濃度が非常に低い)。
多結晶Si層34は、製品ウエハとともに処理が施される最表面層であり、平均表面粗さ(以降、表面粗さという)Raは、Ra≦1.5nmとなっている。この多結晶Si層34は、低圧気相成長法(LP−CVD;low pressure chemical vapor deposition)によって形成された多結晶Si(poly−Siともよばれる)からなる。多結晶Si層34の厚さは、25nm〜200nmである。多結晶Si層34の厚さを限定するのは、モニタウエハ30の目的の1つであるパーティクルの数を正確にカウントするためである。多結晶Si層34の厚さが25nmより薄いと多結晶Si層34は透明性を有する。透明性を有すると、下層にある多結晶SiC内にレーザ光が進入し、多結晶SiC内に存在する結晶粒界で散乱し、パーテクルクル数を正確にカウントでできなくなるからである。多結晶Si層34の厚さが200nmより厚いと、表面粗さRaがRa≦1.5nmを満たさなくなり、モニタウエハ30の目的の1つであるパーティクルの数を正確にカウントできなくなるからである。
下記表1は、SiCウエハ32の耐薬品性が高いことを示している。SiCウエハ32は、各種薬液に対し、各雰囲気で長時間放置しても重量変化がなく、非常に高い耐性を有している。この高い耐性は、例えばフッ硝酸に対しても同様である(非常に高い耐性を有している)。フッ硝酸は、多結晶Siをウエットエッチング除去することができる薬液として知られている。本実施形態のモニタウエハ30は、製品ウエハである単結晶のSiウエハ22とともに処理が施される多結晶Si層34をウエットエッチング除去することが可能な、フッ硝酸などの薬液に対し、SiCウエハ32が耐性を有している構造となっている。これにより、モニタウエハ30の再利用のために、モニタウエハ30に付着したパーティクルを、薬液で多結晶Si層34とともに除去しても、薬品耐性の高いSiCウエハはエッチングされない。
Figure 2009140985
なお、本発明において、透明性を有するとは、透過率が1%以上であることをいい、非透明性を有するとは、透過率が1%より低いことをいう。好ましくは0.5%以下である。SiCウエハ32は、厚さ500〜1000μmの範囲において、波長300nm〜500nmの光の条件で透過率が1%〜5%であり、透明性を有する。一方、厚さ25〜200nmの多結晶Si層をコートしたSiCウエハは、波長300nm〜500nmの光の条件で透過率が0%以上で1%より低く、非透明性を有する。なお、透過率は、自記分光光度計によって測定されたものである。
このような、モニタウエハ30の有利な点を以下説明する。
(1)上述したように、SiC結晶は非常に硬く、機械研磨やCMPなどによって、表面粗さRaを高精度に平坦化することは困難である。砥粒または脱離したSiC自身により、ウエハ表面にスクラッチ損傷が生じ易く、比較的深い凹部からなるスクラッチ傷33も生じる。このため、表面に付着した、0.3μm以下の大きさのパーティクル(ゴミ)を検出することはできない。モニタウエハ30では、SiCウエハ32の表面に、低圧気相成長法(LP−CVD法)によって多結晶Siが成膜されることで、SiCウエハ32表面に、表面粗さRaがRa≦1.5nmである多結晶Si層34を形成している。LP−CVD法では、成膜される反応分子の平均自由行程が長く、ステップカバレッジのよい薄膜を堆積できる。このため、低圧気相成長法(LP−CVD法)によって、表面粗さRaがRa≦1.5nmと、高精度に平坦化された多結晶Si層34を形成することができ、表面に付着した、0.3μm以下のパーティクル(ゴミ)を検出することができる。
(2)モニタウエハ30の最表層には、製品ウエハである単結晶Siウエハと同じ元素(Si)が立体的に並んだ多結晶Si(多結晶Si層34)が形成されているので、モニタウエハ30は、ウエハ表面部分における、光に対する反射率や透過率(反射スペクトルや透過スペクトル)といった光学特性が、SiCウエハ(SiC結晶が表面をなすウエハ)と比べて、単結晶Siウエハにより近い。このため、モニタウエハ30は、モニタウエハとしてSiCウエハ(SiC結晶のみで構成された、表面がSiC結晶面からなるウエハ)を用いる場合に比べて、半導体製造工程における各処理(プロセス)を円滑に実施したり、シリコンウエハ22(製造ウエハ)の処理状態を、高精度にモニタリング(点検・評価)することができる。
(3)SiCウエハ32を構成する、CVD法によって作製されたSiC結晶は、半導体製造工程において用いる単結晶Siウエハ(プライムウエハ)とは異なる物質であるが、耐熱性に優れており、余分な不純物を含んでいないので、アウトガスの発生もほとんどない。又、SiCウエハ32表面に形成された多結晶Si層34は、多結晶Siからなり、半導体製造工程において用いる単結晶Siウエハ(プライムウエハ)とは、結晶構造は異なるが、同じSi元素からなる。したがって、SiCウエハ32表面に多結晶Si層34が形成されて構成されたモニタウエハ30からは、半導体製造工程において不要なアウトガスの発生はほとんどない。さらに、SiC結晶と多結晶Si膜とは、熱膨張係数の差も小さい。モニタウエハ30では、表面に形成された多結晶Si層34の一部が剥がれることはなく、成膜層が剥がれることでパーティクルが発生することもない。
これより、モニタウエハ30は、ダミーウエハ28に要求される特性をも満たしているといえる。
(4)SiCウエハは透明性を有する。このため、半導体製造工程などにおいて、ダミーウエハやモニタウエハとしてSiCウエハを用いた場合、レーザ光を用いたウエハ位置検出装置において位置を検出することができない場合があり、製品ウエハ、モニタウエハ、ダミーウエハを含めて行う、複数のウエハについての処理(プロセス)を、円滑に処理することが困難になることもある。しかし、本実施形態のモニタウエハ30では、最表層に非透明性を有する多結晶Si層34を設けているので、光に対する反射率や透過率(反射スペクトルや透過スペクトル)といった光学特性が単結晶Siウエハに近い。このため、ウエハ位置検出装置のレーザ光を確実に遮断することができる。
(5)製品ウエハとともに処理(プロセス)が施されたパーティクルモニタウエハの表面のパーティクル数を計測する場合、レーザ光を用いたパーティクルカウンタが用いられる。このパーティクルカウンタでは、パーティクル数を計測するウエハ表面にレーザ光を照射して、ウエハ表面上でレーザ光を走査する。ウエハ表面にパーティクルが付着している場合、レーザ光がこのパーティクルに照射されると、レーザ光はこのパーティクルによって散乱される。パーティクルカウンタでは、このような散乱光を検知することで、パーティクルモニタウエハ表面のパーティクルを検知・計測する。一般的なパーティクルカウンタは、製品ウエハやモニタウエハ、ダミーウエハとして一般的に用いられてきた、単結晶Siウエハ上のパーティクルを高精度に測定することができるよう、レーザ光の出射波長や散乱光の検出波長、処理のアルゴリスムなどが調整されている。モニタウエハ30では、最表層に設けられた多結晶Si層34の光学特性が単結晶Siに近いため、最表面層である多結晶Si層34表面に付着したパーティクルのみを、高精度に検知することができる。
(6)製品ウエハとともに成膜処理(プロセス)が施されたモニタウエハ表面について、成膜された膜の膜厚を測定する場合、例えば、成膜層の表面に光を照射して、この成膜層の表面(成膜層と空気との界面)における反射光と、成膜層の下部面(成膜層と被成膜基板との界面)における反射光とが干渉して生じる干渉色に関する情報を得て、この干渉色に関する情報に基いて成膜層の厚さを測定する、膜厚測定装置などが一般に用いられる。モニタウエハ30では、表面に設けられた多結晶Si層34の、光に対する反射率や透過率(反射スペクトルや透過スペクトル)といった光学特性が単結晶Siに近いため、成膜された膜の膜厚を、予め記憶されている単結晶Siの光学特性情報を用いて、高精度に検知することができる。モニタウエハ30は、このように、膜厚モニウエハとしても、好適に用いることができる。
(7)半導体製造工程では、例えば、エリプソメトリ(偏光解析)法を用いた膜特性(屈折率や厚さなど)の評価装置など、ウエハ表面の光学特性の情報に基づいて、任意の処理(プロセス)が施された後の製品ウエハの状態をモニタリングするための装置が種々用いられる。モニタウエハ30では、表面に設けられた多結晶Si層34の、任意の波長の光に対する反射率や透過率(反射スペクトルや透過スペクトル)といった光学特性がSiに近いため、このような各種装置を用いて、任意の処理(プロセス)が施された後の製品ウエハの状態を、高精度にモニタリングすることもできる。
図3は、図2に示すモニタウエハ30を、図1に示すように、LPCVD装置におけるパーティクルモニタウエハとして用いた場合について説明する、モニタウエハ30の概略断面図である。図3は、装置10において、製品ウエハであるSiウエハ22とともに、表面に多結晶Siプロセス膜36が成膜された後の状態を示している。多結晶Siプロセス膜36の表面には、装置10における成膜プロセスで生じた、ごく微細なパーティクル38が付着している(図3では、パーティクル38が大きく表されている)。パーティクル38は、例えば、例えば径が0.25μmの場合は、例えば超音波洗浄などの物理的ウエット洗浄によって除去することもできる。しかし、その径が例えば0.25μm以下の場合は、パーティクル38に生じる洗浄力(超音波洗浄器の場合、キャビティーによる衝撃力)に比べて、ウエハ表面とパーティクル38との結合力(主に分子間力)の方が強くなり、超音波洗浄によって除去することはできない。このため、パーティクル38を完全に除去するために、ウエハの表面部分がエッチング除去される。モニタウエハ30は、上述したように、多結晶Si層34をウエットエッチング除去することが可能な、フッ硝酸などの薬液に対し、SiCウエハ32が耐性を有している構造となっている。このため、例えば、成膜された多結晶Siプロセス膜36と多結晶Si層34とを、フッ硝酸によって同時にウエットエッチング洗浄(除去)しても、SiCウエハ32は一切エッチングされることがない(表面の平坦度が低減したり、ウエハ厚が減少することがない)。
モニタウエハ30は、このように、最表面層である多結晶Si層34をウエットエッチング除去しても、表面の平坦度やウエハ厚が変化しない(元のままである)SiCウエハ32が得られる。SiCウエハ32に、再度、低圧気相成長法によって多結晶Si膜を形成することで、再度、表面粗さRa≦1.5nmと高精度に平坦化されたウエハ(元のモニタウエハ30と同様の構成を有するウエハ)を得ることができる。
なお、上記実施形態では、母材ウエハとしてSiC結晶からなるSiCウエハを用い、製品ウエハとともに処理が施される最表層として多結晶Siを用いた例について説明した。本発明のモニタウエハは、最表層を、非透明性を有する膜とすることで、パーティクルモニタとして、繰り返し使用できる。
図4は、本発明のモニタウエハの作製方法の一例のフローチャート図であり、図2に示すモニタウエハ30の作製方法について説明するフローチャート図である。モニタウエハ30は、3C−SiC結晶からなるSiCウエハ32に、多結晶Si層34が設けられて構成されている。モニタウエハ30のSiCウエハ32は、SiC結晶のポリタイプの1つである3C−SiC結晶からなるウエハであり、例えば(111)結晶面を表面としている。本実施形態では、3C−SiC結晶からなるウエハを母材ウエハとして用いる場合について示すが、本発明では、母材ウエハの材質については、特に限定されない。SiC結晶のポリタイプについても、例えば4H−SiCであってもよく特に限定されない。また、ウエハ表面の結晶面方位についても、特に限定されない。
本実施形態のモニタウエハの作製方法では、まず、図4に示すように3C−SiC単結晶を、表面が(111)結晶面となるようにCVDにより黒鉛基材面上に成長させて3C−SiCを作製し(ステップ100)、基材を燃焼させて3C−SiCを脱離させ(ステップ102)、3C−SiC板を作製する。そして、この3C−SiC板の一方の表面を機械研磨する(ステップ104)。さらに、CMP研磨を行う(ステップ106)。なお、CMP研磨は、機械研磨で十分な場合、省略することもできる。
この後、研磨されたSiCウエハ32の表面に、低圧気相成長法(LP−CVD法)によって、表面粗さRaがRa≦1.5nmである多結晶Si層34を形成する(ステップ108)。
図5(a)〜(e)は、本実施形体におけるモニウエハ30の作製方法について説明する概略断面図である。
図5に示すように、まず、製造するSiC基板の寸法に合わせた、高純度黒鉛からなる所定寸法の円板状黒鉛基材40を製作する(図5(a))。その後、円板状黒鉛基材40をCVD装置に入れ、装置(炉)内を所定の温度(例えば、1000〜1600℃)に加熱、保持するとともに、炉内を所定の圧力(例えば、1.3kPa)に制御する。そして、キャリアガスである水素ガス(H2)とともに、SiCの原料となるSiCl4、C38などを体積%で5〜20%供給し、黒鉛基材40の表面にSiCの層42を0.3〜1mm成膜する(図5(b))。(以上、図4中のステップ100)
その後、黒鉛基材40をCVD装置から取り出し、機械加工によってSiC層42の周面を研削して切除し、黒鉛基材40の周面を露出させる(図5(c))。そして、SiC層42に挟まれた状態の黒鉛基材40を900〜1400℃の炉に入れて酸素を供給し、黒鉛基材40を燃焼させて除去して、2枚のSiC板32を得る(図5(d))(図4中のステップ102)。このようにして作製されたSiC板32は、純度も高くアウトガスの心配もなく、また耐薬品性も高く表面がエッチングによって荒れる心配もない。
この後、図4に示すように、ステップ104,106の研磨を行う。例えば、CMPは、研磨剤に例えばダイヤモンド砥粒を用いて、アルカリ添加によりスラリーのpHを10ないし11に調整しつつ行なわれる。研磨されたSiCウエハ32の表面に、低圧気相成長法(LP−CVD法)によって多結晶Si層を成膜する(図5(e)、図4中のステップ108)。
本発明のパーティクルモニタウエハは、半導体製造工程において発生したサブミクロンレベル以下の非常に微細なパーティクルを検出することができ、かつ、パーティクルモニタウエハとして、非常に多くの回数にわたって(半永久的に)繰り返し利用することができる。また、本発明のパーティクルモニタウエハの作製方法によれば、このようなパーティクルモニタウエハを比較的低いコストで作製することができ、モニタウエハに係るコストを低減し、半導体製造工程における処理コストを低減することができる。
本発明のモニタウエハをパーティクルモニタウエハとして用いてモニタウエハの効果を調べた。モニタウエハとして、多結晶Si層34の厚さを種々変えたサンプルを多数作製した。下記表2は、そのときの条件と、測定結果を示している。
多結晶Si層34の厚さは、成膜処理中の成膜時間と膜厚との関係を用いて、成膜時間から求めた。表面粗さは、走査型プローブ顕微鏡を用いて求めた。透明性は、自記分光光度計にてモニタウエハの透過率を計測し、透明性の有無を確認した。パーティクル数は、0.3μm以上のものを、Tencol社製6420を用いて計測した。
表2によると、多結晶Si層34が薄いサンプル1(厚さ10nm)及び多結晶Si層34がないサンプル8はいずれも、モニタウエハは透明性を有し、パーティクル数を検出できなかった。
一方、多結晶Si層34が厚いサンプル7(厚さ250nm)は、表面粗さRaが大きく、検出したパーティクル数が極めて大きく、異常値を示した。これは、表面粗さRaが大きいことにより、モニタウエハの表面で乱反射が生じ、実際以上のパーティクル数を誤ってカウントしたものと考えられる。サンプル7もサンプル8と同様である。
これより、多結晶Si層34の厚さは、25nm〜200nmであることが好ましい。
本発明においては、SiCウエハの最表層に形成する膜は、多結晶Si層とは限らない。最表層に形成する膜の材料に応じて、パーティクルモニタウエハに適した膜厚を適宜調整するとよい。
Figure 2009140985
以上、本発明のモニタウエハおよびモニタウエハの作製方法について説明したが、本発明のモニタウエハおよびモニタウエハの作製方法は上記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
本発明のモニタウエハの一例を、縦型LPCVD装置を用いた成膜プロセスにおけるパーティクルモニタ用途として使用する例について説明する図であり、縦型LPCVD装置の概略断面図である。 本発明のモニタウエハの一例について説明する概略断面図である。 図2に示すモニタウエハを、図1に示すLPCVD装置におけるパーティクルモニタウエハとして用いた場合について説明する、モニタウエハの概略断面図である。 本発明のモニタウエハの作製方法の一例のフローチャート図である。 (a)〜(e)は、本発明のモニタウエハの作製方法の一例について説明する概略断面図である。
符号の説明
10 縦型LPCVD装置
12 炉本体
14 プロセスチューブ
16 ベース
18 ボート受け
20 ウエハボート
22 シリコンウエハ
24 ガス導入間
28 ダミーウエハ
30 モニタウエハ
32 SiCウエハ
33 スクラッチ傷
34 多結晶Si層
38 パーティクル
40 黒鉛基材

Claims (8)

  1. 製品ウエハに処理を施して半導体デバイスを製造する半導体製造工程において、前記製品ウエハとともに前記処理が施され、前記処理が施された後の状態を調査することで、前記処理が施された後の前記製品ウエハの状態をモニタするために用いられるモニタウエハであって、
    CVD法で形成されたSiC結晶からなるSiCウエハと、
    このSiCウエハ上の最表層に設けられ、非透明性を有する膜と、を有することを特徴とするモニタウエハ。
  2. 前記製品ウエハは、Siウエハであり、
    前記非透明性を有する膜は、多結晶Si膜である請求項1に記載のモニタウエハ。
  3. 前記多結晶Si膜は、低圧気相成長法(LP−CVD;low pressure chemical vapor deposition)によって形成された膜である請求項2に記載のモニタウエハ。
  4. 前記多結晶Si膜の厚さは、25〜200nmである請求項2又は3に記載のモニタウエハ。
  5. 前記製品ウエハとともに前記処理が施され、前記処理が施された後の前記最表層の表面に付着するパーティクル数を計測することで、前記処理が施された後の前記製品ウエハの表面に付着したパーティクル数をモニタするために用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載のモニタウエハ。
  6. 前記最表層の平均表面粗さRaが、Ra≦1.5nmである請求項1〜5のいずれか1項に記載のモニタウエハ。
  7. 製品ウエハに処理を施して半導体デバイスを製造する半導体製造工程において、前記製品ウエハとともに前記処理が施され、前記処理が施された後の状態を調査することで、前記処理が施された後の前記製品ウエハの状態をモニタするために用いられるモニタウエハの作製方法であって、
    CVD法によりSiC結晶からなるSiCウエハを前記モニタウエハの母材として形成する工程と、
    前記SiCウエハ上に、非透過性を有する膜を形成する工程を有することを特徴とするモニタウエハの作製方法。
  8. 前記膜を形成する工程では、低圧気相成長法(LP−CVD;low pressure chemical vapor deposition)によって、前記SiCウエハ表面に多結晶Si層を形成する請求項7に記載のモニタウエハの作製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102298266A (zh) * 2010-06-23 2011-12-28 无锡华润上华半导体有限公司 制造标准晶圆的方法
JP2014003256A (ja) * 2012-06-21 2014-01-09 Mitsubishi Electric Corp SiCエピタキシャル基板の製造方法

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