以下に、本発明による通信装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる通信装置が適用された移動通信端末装置の構成を示すブロック図である。
この移動通信端末装置は、移動通信網(図示せず)を介した通信を行う装置であって、装置全体の制御を行う制御部11と、基地局(図示せず)との間で電波の送受を行うアンテナ12aと、通信部12bと、送受信部13と、受話音声発生用のスピーカ14aと、送話音声入力用のマイクロフォン14bと、通話部14cと、表示部15と、入力装置16とを備える。
この移動通信端末装置は、更に、電子メール送受信部21と、電子メール記憶部22と、許否リスト編集部23とを備える。電子メール記憶部22には、受信された電子メールが含まれる電子メール実体22aと、送信された電子メールの宛先の電子メールアドレスが含まれる電子メール送信履歴22bと、受信が許可される電子メールの送信元電子メールアドレスが含まれる受信許可リスト22cと、受信が拒否される電子メールの送信元電子メールアドレスが含まれる受信拒否リスト22dとが記憶される。
上記のように構成された、本発明の実施形態に係る移動通信端末装置の各部の動作を、図1を参照して説明する。通信部12bは、アンテナ12aによって受信された高周波信号を送受信部13へ出力し、また、送受信部13から出力された高周波信号をアンテナ12aより送信する。
送受信部13は、通信部12bからの高周波信号を増幅、周波数変換及び復調し、それによってデジタル信号を得て、得られた通話音声信号を通話部14cに、着信信号を含む制御信号を制御部11に、電子メールを電子メール送受信部21に送る。
更には、送受信部13は、デジタル信号、即ち、通話部14cから出力された通話音声信号、制御部11から出力された制御信号、及び電子メール送受信部21から出力された電子メールを変調、周波数変換及び増幅し、高周波信号を得て、それを通信部12bに送って送信させる。
通話部14cは、送受信部13から出力されたデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、それを増幅してスピーカ14aに送る。また、マイクロフォン14bから出力されたアナログ音声信号を増幅し、それをデジタル音声信号に変換して送受信部13に送信する。
表示部15は、例えば、LCDであり、制御部11に制御されることで、文字・数字や映像データの表示動作を行い、表示されているデータは、入力装置16からの入力操作や着信信号に応答して制御部11からの指示を受けることで切換わる。
入力装置16は、通信相手の電話番号などを指定するため、また、送信される電子メールをトグル方式の文字入力によって作成するための数字キーと複数の機能キーを含むキーからなる。そして、入力装置16のキーが操作されると、そのキーの識別子が制御部11に通知され、制御部11によって、表示部15に文字として表示され、または、制御が行われる。
電子メール送受信部21は、電子メールの送受信を行う処理部であり、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって動作を開始し、電子メールを送信する。即ち、入力装置16の所定のキー操作に従って、電子メールの宛先電子メールアドレスと、件名と、本文とを入力する。そして、入力された件名と、本文とを、入力された宛先電子メールアドレスに宛てて、送受信部13に指示してメールサーバ装置へ送信させる。また、電子メールの宛先電子メールアドレスは、電子メール送信履歴22bを表示部15に一覧表示させ、その中から入力装置16の所定のキー操作に従って選択しても良い。
この電子メールは、通信部12b、アンテナ12a、基地局、更に、移動通信網を介してメールサーバ装置(図示せず)に送信される。また、電子メール送受信部21は、送信された電子メールの宛先電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bとして電子メール記憶部22に記憶させる。また、その宛先電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されるように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させることがある。
また、電子メール送受信部21は、制御部11が電子メール着信信号を受信したことを契機とする制御部11からの指示によって動作を開始し、メールサーバ装置から送信された電子メールの送信元電子メールアドレスを含むその電子メールのヘッダを受信する。そして、その送信元電子メールアドレスによって、上記電子メールを受信するか否かを判断する。この判断にあたり、電子メール送受信部21は、受信許可リスト22c及び受信拒否リスト22dを参照する。
その電子メールを受信すると判断された場合、電子メール送受信部21は、メールサーバ装置にその判断を通知し、その通知に応じてメールサーバ装置から送信されたその電子メールの本文と、その電子メールに添付ファイルが添付されていれば、その添付ファイルとを受信する。そして、その本文と添付ファイルとを、既に受信されたその電子メールのヘッダと併せて電子メール実体22aとして電子メール記憶部22に記憶させる。一方、その電子メールを受信しないと判断された場合、メールサーバ装置にその判断を通知し、既に受信されたその電子メールのヘッダを破棄する。
また、電子メール送受信部21は、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって動作を開始し、電子メール実体22aに含まれる電子メールを表示部15に表示させる。また、電子メール送受信部21は、入力装置16の所定のキー操作に従って、上記識別される電子メール実体22aを削除する。更に、電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させることがある。
更に、電子メール送受信部21は、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって動作を開始し、電子メール送信履歴22bである電子メールアドレスを表示部15に表示させる。そして、入力装置16の所定のキー操作に従って、指定された電子メールアドレスを削除する。そして、この削除に併せて、その削除された電子メールアドレスを送信元電子メールアドレスとする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させることがある。
許否リスト編集部23は、受信許可リスト22cに含まれる電子メールアドレスと、受信拒否リスト22dに含まれる電子メールアドレスを編集する。即ち、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって動作を開始し、入力装置16の所定のキー操作に従って、受信許可リスト22cに含まれる電子メールアドレスと、受信拒否リスト22dに含まれる電子メールアドレスとの追加、削除、更新を行って、電子メール記憶部22に更新記憶させる。
以下、本発明の実施形態に係わる移動通信端末装置の電子メール送受信部21による、電子メールの送信元電子メールアドレスによって、その電子メールを受信するか否かを判断する処理に係る各部の動作を説明する。
図2は、電子メール記憶部22に記憶される電子メール実体22aの構成の一例を示す。この電子メール実体22aは、受信日時22fと、送信元電子メールアドレス22gと、件名22hと、本文22iと、添付ファイル22jとが関連付けられた情報からなり、1組の関連付けられた情報が1通の受信された電子メールである。
受信日時22fは、電子メールのヘッダに含まれる日時(Date)である。または、その電子メールが受信された際の日時である。送信元電子メールアドレス22gは、その電子メールの送信元である電子メールアドレスである。件名22hは、その電子メールのヘッダに含まれる件名(Subject)である。本文22iは、その電子メールの本文である。添付ファイル22jは、その電子メールに添付された添付ファイルである。
なお、図2では、受信日時22fと、送信元電子メールアドレス22gと、件名22hと、本文22iと、添付ファイル22jとが連続して記憶され、かつ、関連付けられた情報が連続して記憶されるように図示したが、これは理解を容易にするためであって、これに限るものではない。例えば、離散して記憶され、離散した部分の間をポインターで結ぶ構成としても良い。
特に、添付ファイルは、記憶に必要な記憶容量が大きい可能性があるので、別の添付ファイル記憶専用の記憶部に記憶され、添付ファイル22jには、添付ファイル記憶専用の記憶部のアドレスを指すポインターが記憶されるとしても良い。または、添付ファイルは、制御部11の機能の一部であるファイルシステムの管理機能によってファイルとして記憶され、添付ファイル22jには、そのファイルを識別する情報が記憶されるとしても良い。
図3は、電子メール記憶部22に記憶される電子メール送信履歴22bの一例を示す。この電子メール送信履歴22bは、所定個数以内の電子メールアドレスからなり、それらの電子メールアドレスは、電子メール送受信部21によって送信された電子メールの宛先である電子メールアドレスである。
1通の電子メールが複数の宛先に送信された場合、それらの複数の宛先の電子メールアドレスが記憶される。そして、電子メールアドレスが記憶された時刻順を保って、同じ電子メールアドレスが重複することを妨げずに記憶される。例えば、近い過去に記憶された電子メールアドレスが先にアクセスされるように記憶される。
図4は、電子メール記憶部22に記憶される受信許可リスト22cの構成の一例を示す。この受信許可リスト22cは、種別22mと、受信許可電子メールアドレス22nとが関連付けられた情報からなる。
種別22mは、「履歴」、「編集」、または、この両者である。「履歴」は、関連付けられた受信許可電子メールアドレス22nが、電子メール送信履歴22bに起因して記憶されたものであることを示す。また、「編集」は、関連付けられた受信許可電子メールアドレス22nが、許否リスト編集部23の動作によって記憶されたものであることを示す。
種別22mが「履歴」及び「編集」である場合(図4では、この場合、「履歴、編集」と表記した。)、関連付けられた受信許可電子メールアドレス22nが、電子メール送信履歴22bに起因して記憶され、かつ、許否リスト編集部23の動作によって記憶されたものであることを示す。
受信許可電子メールアドレス22nは、電子メールアドレスであり、受信許可電子メールアドレス22nを送信元電子メールアドレスとする電子メールは、受信されることを示す。なお、受信許可電子メールアドレス22nは、電子メールアドレスの一部であるドメイン名、または、ドメイン名の一部であっても良い。この場合、送信元電子メールアドレスのドメイン名が受信許可電子メールアドレス22nである、または、送信元電子メールアドレスのドメイン名の一部が受信許可電子メールアドレス22nである電子メールは、受信されることを示す。
例えば、図4で、「*@pp.pp.pp」なる受信許可電子メールアドレス22nは、送信元電子メールアドレスのドメイン名が「pp.pp.pp」である電子メールは、受信されることを示す。また、「.qq」なる受信許可電子メールアドレス22nは、送信元電子メールアドレスのドメイン名の一部であるトップレベルドメイン(ドメイン名は、「.」によって分割されるが、トップレベルドメインは、分割された後、最も右の項目。)が「qq」である電子メールは、受信されることを示す。
なお、図4では、種別22mと、受信許可電子メールアドレス22nとが連続して記憶され、かつ、関連付けられた情報が連続して記憶されるように図示したが、これは理解を容易にするためであって、これに限るものではない。例えば、離散して記憶され、離散した部分の間をポインターで結ぶ構成としても良い。
また、受信許可リスト22cは、受信許可電子メールアドレス22nによってソートされて記憶されることが望ましい。また、インデックスが付されても良いし、ハッシングの上、記憶されても良い。ソートの順は、電子メールアドレスによっても良く、ドメイン名または、ドメイン名の一部によっても良い。
図5は、電子メール記憶部22に記憶される受信拒否リスト22dの一例を示す。この受信拒否リスト22dは、種別22pと、受信拒否電子メールアドレス22qとが関連付けられた情報からなる。
種別22mは、「受信」、「編集」または、この両者である。「受信」は、関連付けられた受信拒否電子メールアドレス22qが、電子メール送受信部21によって受信された電子メールの送信元電子メールアドレスに起因して記憶されたものであることを示す。また、「編集」は、関連付けられた受信拒否電子メールアドレス22qが、許否リスト編集部23の動作によって記憶されたものであることを示す。
種別22mが「受信」及び「編集」である場合(図5では、この場合、「受信、編集」と表記した。)、関連付けられた受信拒否電子メールアドレス22qが、電子メール送受信部21によって受信された電子メールの送信元電子メールアドレスに起因して記憶され、かつ、許否リスト編集部23の動作によって記憶されたものであることを示す。
受信拒否電子メールアドレス22qは、電子メールアドレスであり、受信拒否電子メールアドレス22qを送信元電子メールアドレスとする電子メールは、受信されないことを示す。なお、受信拒否電子メールアドレス22qは、電子メールアドレスの一部であるドメイン名、または、ドメイン名の一部であっても良い。この場合、送信元電子メールアドレスのドメイン名が受信拒否電子メールアドレス22qである、または、送信元電子メールアドレスのドメイン名の一部が受信拒否電子メールアドレス22qである電子メールは、受信されないことを示す。
例えば、図5で、「*@bb.bb.bb」なる受信拒否電子メールアドレス22qは、送信元電子メールアドレスのドメイン名が「bb.bb.bb」である電子メールは、受信されないことを示す。また、「*.pp.pp」なる受信拒否電子メールアドレス22qは、送信元電子メールアドレスのドメイン名の一部であって、右の2つの項目が「pp.pp」である電子メールは、受信されないことを示す。更に、「pp」なる受信拒否電子メールアドレス22qは、送信元電子メールアドレスのドメイン名の一部であるトップレベルドメインが「pp」である電子メールは、受信されないことを示す。
なお、送信元電子メールアドレスのドメイン名の一部であるトップレベルドメインが「pp」である電子メールが受信されない場合、送信元電子メールアドレスのドメイン名の一部であって、右の2つの項目が「pp.pp」である電子メールは、当然に受信されない。しかし、図5に示すように、一方のドメイン名またはドメイン名の一部が、他方のドメイン名の一部を含むことは、何ら支障をきたさない。
なお、図5では、種別22pと、受信拒否電子メールアドレス22qとが連続して記憶され、かつ、関連付けられた情報が連続して記憶されるように図示したが、これは理解を容易にするためであって、これに限るものではない。例えば、離散して記憶され、離散した部分の間をポインターで結ぶ構成としても良い。
また、受信拒否リスト22dは、受信拒否電子メールアドレス22qによってソートされて記憶されることが望ましい。また、インデックスが付されても良いし、ハッシングの上、記憶されても良い。ソートの順は、電子メールアドレスによっても良く、ドメイン名または、ドメイン名の一部によっても良い。
次に、電子メール送受信部21が、電子メールを送信した際、電子メール記憶部22に記憶された情報を更新する動作、即ち、宛先電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信するように電子メール記憶部22に記憶された情報を更新する動作を説明する。図6は、電子メール送受信部21が電子メールを送信する動作のフローチャートを示す。
電子メール送受信部21は、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって、電子メールの送信動作を開始する(ステップS101)。そして、入力装置16の所定のキー操作に従って、送信する電子メールの宛先電子メールアドレスは、電子メール送信履歴22bを参照して選択するか否かを判断する(ステップS102)。
電子メール送信履歴22bを参照すると判断された場合、電子メール送受信部21は、電子メール送信履歴22bを表示部15に表示させる(ステップS103)。ここで、近い過去に記憶された電子メール送信履歴22bを少ない操作で選択できる位置に表示する。遠い過去に記憶された電子メール送信履歴22bを選択するためには、必要な操作が多いこともあって良い。なぜなら、最近に電子メールを送信した電子メールアドレスに再び電子メールを送信することが多いので、最近に記憶された電子メール送信履歴22bの選択を容易に行えることが望ましいからである。
次に、電子メール送受信部21は、表示部15に表示された電子メール送信履歴22bの中から1つ、または複数を入力装置16の所定のキー操作に従って選択して、宛先電子メールアドレスとする(ステップS104)。
一方、ステップS102で、電子メール送信履歴22bを参照しないと判断された場合、電子メール送受信部21は、入力装置16の所定のキー操作に従って、1つ、または複数の宛先電子メールアドレスを入力する(ステップS105)。なお、ステップS104の宛先電子メールアドレスの選択と、ステップS105の宛先電子メールアドレスの入力とは、排他的ではなく、両者が行われても良い。
ステップS104の宛先電子メールアドレスの選択、またはステップS105の宛先電子メールアドレスの入力の後、電子メール送受信部21は、入力装置16の所定のキー操作に従って、電子メールの件名と、本文とを入力し(ステップS106)、入力された件名と、本文とを、上記宛先電子メールアドレスに宛てて、送受信部13に送信させる(ステップS107)。
次に、電子メール送受信部21は、上記宛先電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bとして電子メール記憶部22に記憶させる(ステップS108)。この記憶させる際、記憶された時刻順を保って記憶させる。また、電子メール送信履歴22bに記憶される電子メールアドレスの数は所定個数以内であるため、ステップS108の記憶動作によってその所定個数を超える場合、電子メール送受信部21は、最も遠い過去に記憶された電子メールアドレスを削除する。
なお、この削除処理に伴って、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dが更新記憶されることはない。この削除動作は、記憶容量に係ることであり、使用者が受信を望まない電子メールとは何ら関係がないからである。なお、電子メール送信履歴22bに記憶される電子メールアドレスの削除に伴って、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dが更新記憶されることがある動作については、後述する。
次に、上記宛先電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されるように、記憶されている受信許可リスト22c及び受信拒否リスト22dに従って、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させ(ステップS109)、電子メール送信動作を終了する(ステップS110)。
電子メール送受信部21のステップS109の動作を説明する。図7は、電子メール送受信部21のステップS109の受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。電子メール送受信部21は、この更新記憶させる動作を開始して(ステップS121)、宛先電子メールアドレスが受信許可リスト22cの受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されているか否かを検索し、また、記憶されている場合、その受信許可電子メールアドレス22nと関連付けけられて記憶された種別22mを得て判断する(ステップS122)。
宛先電子メールアドレスが受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されていて、得られた種別22mに「履歴」が含まれる場合、即ち、種別22mが「履歴」である、または、「履歴」及び「編集」である場合、電子メール送受信部21は、更新記憶させる動作を終了する(ステップS123)。この場合、受信許可リスト22cに、既に、宛先電子メールアドレスが記憶され、その記憶は、電子メール送信履歴22bに起因していることが示されているので、何ら更新を必要としないからである。
宛先電子メールアドレスが受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されていて、得られた種別22mが「編集」である場合、電子メール送受信部21は、その種別22mを「履歴」及び「編集」と変更して、更新記憶させ(ステップS124)、更新記憶させる動作を終了する(ステップS123)。この場合、受信許可リスト22cに、既に、宛先電子メールアドレスが記憶されているが、その記憶は、電子メール送信履歴22bにも起因する旨を更新記憶させる必要があるからである。
宛先電子メールアドレスが受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されていない場合、電子メール送受信部21は、宛先電子メールアドレスが受信拒否リスト22dの受信拒否電子メールアドレス22qに記憶されているか否かを検索し、また、記憶されている場合、その宛先電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されているのか、その宛先電子メールアドレスのドメイン名、または、そのアドレスのドメイン名の一部が記憶されているのかを判断する(ステップS125)。
宛先電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されていない場合、及び、宛先電子メールアドレスのドメイン名、または、宛先電子メールアドレスのドメイン名の一部が受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されている場合、電子メール送受信部21は、種別22mとして「履歴」、受信許可電子メールアドレス22nとして宛先電子メールアドレスである関連付けられた情報を受信許可リスト22cに追加記憶させ(ステップS126)、更新記憶させる動作を終了する(ステップS123)。
宛先電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されていない場合、ステップS126の追加記憶の動作を行わなくとも、電子メール送受信部21は、宛先電子メールアドレスを送信元とする電子メールを受信する。しかし、この動作後、許否リスト編集部23によって、例えば、宛先電子メールアドレスのドメイン名が受信拒否電子メールアドレス22qに追加記憶された場合、引き続き、宛先電子メールアドレスを送信元とする電子メールが受信されるよう、上記の追加記憶の動作が好ましい。
宛先電子メールアドレスのドメイン名、または、宛先電子メールアドレスのドメイン名の一部が受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されている場合、上記の追加記憶の動作を行うことによって、宛先電子メールアドレスを送信元とする電子メールが受信されるようになる。
ステップS125で、宛先電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されている場合、電子メール送受信部21は、受信拒否電子メールアドレス22qが宛先電子メールアドレスである受信拒否リスト22dを削除させ(ステップS127)、続いて、種別22mとして「履歴」、受信許可電子メールアドレス22nが宛先電子メールアドレスである関連付けられた情報を受信許可リスト22cに追加記憶させ(ステップS126)、更新記憶させる動作を終了する(ステップS123)。
ここで、ステップS127の受信拒否リスト22dの削除の動作なしでも、ステップS126の受信許可リスト22cへの追加記憶の動作によって、宛先電子メールアドレスを送信元とする電子メールが受信されるようになる。そこで、ステップS127の削除の動作なしでも良い。しかし、この削除の動作によれば、後で、ステップS126の動作によって追加記憶された受信許可リスト22cが、許否リスト編集部23によって削除された場合でも、宛先電子メールアドレスを送信元とする電子メールが受信される。
ステップS125で、宛先電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されており、かつ、その宛先電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が記憶されている場合、電子メール送受信部21は、ステップS127の受信拒否電子メールアドレス22qが宛先電子メールアドレスである受信拒否リスト22dを削除させる動作と、ステップS126の受信許可電子メールアドレス22nが宛先電子メールアドレスである受信許可リスト22cを追加記憶させる動作とをする(図示せず)。
なお、宛先電子メールアドレスが複数である場合、電子メール送受信部21は、それらの1つづつを対象に、図7に示すフローチャートを参照して説明したステップS121〜ステップS127の動作を繰り返す。
次に、電子メール送受信部21が電子メールを受信する際、その電子メールの送信元電子メールアドレスによって、その電子メールを受信するか否かの判断を伴う動作を説明する。図8は、電子メール送受信部21が電子メールを受信する動作のフローチャートを示す。電子メール送受信部21は、電子メール着信信号が受信されることを契機とした制御部11からの指示によって、電子メールを受信する動作を開始し(ステップS201)、メールサーバ装置から送信され、送受信部13によって受信された電子メールのヘッダを受信する(ステップS202)。
そして、電子メール送受信部21は、そのヘッダに含まれる、その電子メールの送信元電子メールアドレスが受信許可電子メールアドレス22nとして受信許可リスト22cに記憶されているか否かを調べる(ステップS203)。ここで、その送信元電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が受信許可電子メールアドレス22nに記憶されていれば、送信元電子メールアドレスが受信許可リスト22cに記憶されているとみなす。
記憶されている場合、電子メール送受信部21は、その電子メールを受信すると判断し、その電子メールを受信する旨を送受信部13に指示してメールサーバ装置に通知し、その通知に応じてメールサーバ装置から送信されたその電子メールの本文、更に、添付ファイルが添付されていれば、その添付ファイルを受信する。
そして、受信されたヘッダに含まれる時刻を受信日時22fに、そのヘッダに含まれる送信元電子メールアドレスを送信元電子メールアドレス22gに、そのヘッダに含まれる件名を件名22hに、受信された本文を本文22iに、そして、添付ファイルが受信されれば、その添付ファイルを添付ファイル22jに設定した電子メール実体22aを電子メール記憶部22に記憶させて(ステップS204)、電子メールを受信する動作を終了する(ステップS205)。
一方、ステップS203で記憶されていない場合、電子メール送受信部21は、その電子メールの送信元電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして受信拒否リスト22dに記憶されているか否かを調べる(ステップS206)。ここで、送信元電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が受信拒否電子メールアドレス22qに記憶されていれば、送信元電子メールアドレスが受信拒否リスト22dに記憶されているとみなす。
記憶されている場合、電子メール送受信部21は、その電子メールを受信しないと判断し、その電子メールを受信しない旨を送受信部13に指示してメールサーバ装置に送信し、更に、既に受信されたその電子メールのヘッダを破棄して(ステップS207)、電子メールを受信する動作を終了する(ステップS205)。
一方、ステップS206で記憶されていない場合、電子メール送受信部21は、その電子メールを受信すると判断し、既に説明したように、その電子メールを受信して、受信された電子メールを電子メール記憶部22に記憶させて(ステップS204)、電子メールを受信する動作を終了する(ステップS205)。
ここで、ステップS206で記憶されていない場合、上記電子メールの送信元電子メールアドレスは、受信許可リスト22cにも、受信拒否リスト22dにも記憶されていないので、電子メール送受信部21は、その電子メールを直ちには受信せず、その送信元電子メールアドレスや、件名を表示部15に表示させ、入力装置16の所定のキー操作に従って受信するか否かを判断しても良い。
なお、複数の電子メール着信信号が受信された場合、電子メール送受信部21は、それぞれの電子メールを対象に、上記電子メールを受信する動作を行う。ここで、電子メール送受信部21は、電子メールを受信するか否かの判断に、受信許可リスト22cと、受信拒否リスト22dとの2つのリストを参照し、電子メール送信履歴22bを参照しないので、高速な処理が可能である。特に、電子メール送信履歴22bには、同じ電子メールアドレスが重複して記憶されることがあり、電子メール送信履歴22bを参照しないことの効果は大きい。
次に、電子メール送受信部21が電子メール実体22aを表示部15に表示させ、その表示された電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を説明する。
図9は、電子メール送受信部21が電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。
電子メール送受信部21は、電子メール実体22aを表示中に、入力装置16の所定のキー操作に従って、その電子メール実体22aの送信元電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されなくする動作を開始する(ステップS301)。まず、その送信元の電子メールアドレスが受信許可リスト22cに受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されているか否か、記憶されているとしたら、その電子メールアドレスが記憶されているか、または、その電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が記憶されているかを判断する(ステップS302)。
その電子メールアドレスが記憶されている場合、電子メール送受信部21は、受信許可電子メールアドレス22nがその電子メールアドレスである受信許可リスト22cを削除する(ステップS303)。また、その電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が記記憶されている場合、その旨を表示部15に表示し、入力装置16の所定のキー操作に従った動作を行う(ステップS304)。
このステップS304で行う動作として、少なくとも、以下の3つの動作の選択肢がある。第1に、受信許可電子メールアドレス22nが上記ドメイン名、または、ドメイン名の一部である受信許可リスト22cを削除する。第2に、受信許可リスト22cを更新しない。
第3に、受信許可電子メールアドレス22nが上記ドメイン名、または、ドメイン名の一部である受信許可リスト22cを削除し、かつ、電子メール実体22aの送信元電子メールアドレスであって、そのアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が削除された受信許可リスト22cである電子メールアドレスを選択する。そして、選択された電子メールアドレスを受信許可電子メールアドレス22nとし、「編集」を種別22mとする受信許可リスト22cを追加記憶させる。
なお、その電子メールアドレスが記憶され、かつ、その電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が記憶されている場合、電子メール送受信部21は、ステップS303の動作の後、ステップS304の動作を行う(図示せず)。
ステップS302で記憶されていない場合、ステップS303の動作を終えた場合、及び、ステップS304の動作を終えた場合、電子メール送受信部21は、上記送信元の電子メールアドレスが受信拒否リスト22dに受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されているか否かを判断する。ここで、その電子メールアドレスが記憶されているか、その電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が記憶されているかを問わない(ステップS305)。
記憶されていない場合、電子メール送受信部21は、その電子メールアドレスを受信拒否電子メールアドレス22qとし、「受信」を種別22pとする受信拒否リスト22dを追加記憶させ(ステップS306)、送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されなくする動作を終了する(ステップS307)。記憶されている場合、受信拒否リスト22dを更新することなく、上記動作を終了する(ステップS307)。
次に、電子メール送受信部21が電子メール送信履歴22bである電子メールアドレスを表示部15に表示させ、表示された電子メールアドレスの中で、指定された電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元電子メールアドレスとする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を説明する。
図10は、電子メール送受信部21が電子メール送信履歴22bの電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。
この動作は、上述した、表示された電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作と類似している。そこで、同じ動作には同じ符号を付して説明を省略する。
電子メール送受信部21は、電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を開始し、(ステップS401)。電子メール送信履歴22bである電子メールアドレスを表示部15に表示させる。そして、入力装置16の所定のキー操作に従って、表示された電子メールアドレスが選択されると、その選択された電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除して、更新記憶させる(ステップS402)。
図3に示す電子メール送信履歴22bで、空白行は、削除された電子メールアドレスが記憶されていた位置を示すが、これに限るものではない。空白行は、例えば、最も古い過去に送信された電子メールの宛先電子メールアドレスが記憶された位置に移動されても良い。
次に、電子メール送受信部21は、上述した、ステップS302以降の電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を行う。なお、上述した説明では、電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスであったものは、この動作では、選択された電子メールアドレスである。
この、電子メール送信履歴22bである電子メールアドレスの削除は、電子メール送信履歴22bとして記憶される電子メールアドレスの数に制限があるため、無用な電子メールアドレスを削除して、有用な電子メールアドレスを記憶させるために必要な処理であって、特に、装置の使用者が、その削除された電子メールアドレスへ電子メールを送信しないと判断した際に有用である。
また、この電子メール送信履歴22bである電子メールアドレスの削除に伴い、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる効果は、以下の通りである。即ち、電子メール送信履歴22bに記憶された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは、既に説明したように、装置の使用者の直接の操作なしに、受信されることとなる。
そこで、使用者が電子メールを送信した際、その電子メールの宛先を送信元とする電子メールは受信しないと判断した際、電子メール送信履歴22bを更新記憶させることが最も装置の使用者にとって容易な操作である。即ち、後述する、受信許可リスト22c、及び、受信拒否リスト22dを編集する操作よりも簡易な操作である。
なぜなら、電子メール送信履歴22bには、近い過去に送信された電子メールの宛先電子メールアドレスのみが記憶され、かつ、記憶される電子メールアドレスの個数に限りがあるため、記憶された電子メールアドレスは、装置の使用者の記憶にあることが多い。そこで、装置の使用者が混乱に陥ることがない。
次に、許否リスト編集部23が電子メール記憶部22に記憶された情報を編集する動作を説明する。許否リスト編集部23は、入力装置16の所定のキー操作に従って、受信許可リスト22c、及び、受信拒否リスト22dを更新記憶させる。
図11は、許否リスト編集部23が受信許可リスト22cを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。許否リスト編集部23は、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって動作を開始する(ステップS501)。そして、受信許可リスト22cを読み込む(ステップS502)。
ここで、読み込む種別22m及び受信許可電子メールアドレス22nは、動作を開始する際の入力装置16の所定のキー操作に従って決定され、以下の6種のいずれかである。第1に、受信許可リスト22cに含まれる全ての種別22m及び受信許可電子メールアドレス22nである。第2に、種別22mが「履歴」であることを検索条件とする検索によって得られた種別22m及び受信許可電子メールアドレス22nである。
第3に、種別22mが「編集」であることを検索条件とする検索によって得られた種別22m及び受信許可電子メールアドレス22nである。第4に、種別22mが「履歴」及び「編集」であること(図4では、「履歴、編集」と図示されている。)を検索条件とする検索によって得られた種別22m及び受信許可電子メールアドレス22nである。
第5に、種別22mが「履歴」でなく、かつ、「履歴」及び「編集」でないことを検索条件とする検索によって得られた種別22m及び受信許可電子メールアドレス22nである。第6に、種別22mが「編集」でなく、かつ、「履歴」及び「編集」でないことを検索条件とする検索によって得られた種別22m及び受信許可電子メールアドレス22nである。
これらの6種のいずれかを入力装置16の所定のキー操作に従って選択することにより、装置の使用者は、第1に、全ての受信許可電子メールアドレス22nを表示させ、第2に、電子メール送信履歴22bに起因する受信許可電子メールアドレス22nを表示させることができる。また、第3に、許否リスト編集部23の動作に起因する受信許可電子メールアドレス22nを表示させることができる。
更に、第4に、電子メール送信履歴22bに起因し、かつ、許否リスト編集部23の動作に起因する受信許可電子メールアドレス22nを表示させることができる。また、第5に、許否リスト編集部23の動作のみに起因する受信許可電子メールアドレス22nを表示させ、第6に、電子メール送信履歴22bのみに起因する受信許可電子メールアドレス22nを表示させることができる。
続いて、許否リスト編集部23は、読み込まれた受信許可リスト22cの受信許可電子メールアドレス22nを表示部15に表示させる(ステップS503)。ここで、読み込まれた受信許可リスト22cの種別22mを表示させても良い。また、表示部15の表示画面の制約によって、読み込まれた受信許可電子メールアドレス22nの全てを表示部15に表示させることができない場合、許否リスト編集部23は、一部分を表示させ、入力装置16の所定のスクロールキーの操作に従って、表示をスクロールさせる。
そして、許否リスト編集部23は、表示された受信許可電子メールアドレス22nの中から1つ、または複数を入力装置16の所定のキー操作に従って選択し(ステップS504)、選択された受信許可電子メールアドレス22nを対象とする編集コマンドを入力装置16の所定のキー操作によって入力する(ステップS505)。ここで、編集コマンドは、少なくとも、削除、変更、新規登録の3通りである。なお、このコマンドが新規登録である場合、ステップS504の受信許可電子メールアドレス22nの選択動作は行う必要がない。更に、ステップS503の電子メールアドレスの表示を必ずしも行う必要がない。
許否リスト編集部23は、入力された編集コマンドに従って選択された受信許可電子メールアドレス22nを編集し(ステップS506)、編集された受信許可電子メールアドレス22nを受信許可リスト22cとして電子メール記憶部22に更新記憶させ(ステップS507)、ステップS502の受信許可リスト22cを読み込む動作に移る。
なお、ステップS506で、編集された受信許可電子メールアドレス22nに関連付けられて記憶させる種別22mを説明する。この種別22mは、編集前にその受信許可電子メールアドレス22nに関連付けられて記憶されていた種別22mと、編集コマンドとによって決定される。編集前の種別22mが「編集」である場合、及び、編集コマンドが新規登録である場合、記憶させる種別22mは「編集」である。
編集前の種別22mが「履歴」または「履歴」と「編集」であり、かつ、編集コマンドが変更である場合、記憶させる種別22mは「履歴」と「編集」である。編集コマンドが削除の場合、当然、種別22mを記憶させない。このように、記憶させる種別22mを設定することによって、装置の使用者は、受信許可電子メールアドレス22nが記憶されるに至った起因を参照することによって、その受信許可電子メールアドレス22nが受信許可リスト22cに含まれていることが適切であるか否かを容易に判断できる。
なお、許否リスト編集部23は、任意の動作ステップにおいて、入力装置16の所定のキー操作に従って、受信許可リスト22cを更新記憶させる動作を終了する(図示せず)。
図12は、許否リスト編集部23が受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。許否リスト編集部23は、入力装置16の所定のキー操作に基づいた制御部11からの指示によって動作を開始する(ステップS601)。そして、受信拒否リスト22dを読み込む(ステップS602)。
ここで、読み込む種別22p及び受信拒否電子メールアドレス22qは、動作を開始する際の入力装置16の所定のキー操作に従って決定され、以下の6種のいずれかである。第1に、受信拒否リスト22dに含まれる全ての種別22p及び受信拒否電子メールアドレス22qである。第2に、種別22pが「受信」であることを検索条件とする検索によって得られた種別22p及び受信拒否電子メールアドレス22qである。
第3に、種別22pが「編集」であることを検索条件とする検索によって得られた種別22p及び受信拒否電子メールアドレス22qである。第4に、種別22pが「受信」及び「編集」であること(図5では、「受信、編集」と図示されている。)を検索条件とする検索によって得られた種別22p及び受信拒否電子メールアドレス22qである。
第5に、種別22pが「受信」でなく、かつ、「受信」及び「編集」でないことを検索条件とする検索によって得られた種別22p及び受信拒否電子メールアドレス22qである。第6に、種別22pが「編集」でなく、かつ、「受信」及び「編集」でないことを検索条件とする検索によって得られた種別22p及び受信拒否電子メールアドレス22qである。
これらの6種のいずれかを入力装置16の所定のキー操作に従って選択することにより、装置の使用者は、第1に、全ての受信拒否電子メールアドレス22qを表示させ、第2に、受信された電子メールの送信元電子メールアドレスに起因する受信拒否電子メールアドレス22qを表示させることができる。また、第3に、許否リスト編集部23の動作に起因する受信拒否電子メールアドレス22qを表示させることができる。
更に、第4に、受信された電子メールの送信元電子メールアドレスに起因し、かつ、許否リスト編集部23の動作に起因する受信拒否電子メールアドレス22qを表示させることができる。また、第5に許否リスト編集部23の動作のみに起因する受信拒否電子メールアドレス22qを表示させることができる。第6に、受信された電子メールの送信元電子メールアドレスのみに起因する受信拒否電子メールアドレス22qを表示させることができる。
続いて、許否リスト編集部23は、読み込まれた受信拒否リスト22dの受信拒否電子メールアドレス22qを表示部15に表示させる(ステップS603)。ここで、読み込まれた受信拒否リスト22dの種別22pを表示させても良い。また、表示部15の表示画面の制約によって、読み込まれた受信拒否電子メールアドレス22qの全てを表示部15に表示させることができない場合、許否リスト編集部23は、一部分を表示させ、入力装置16の所定のスクロールキーの操作に従って、表示をスクロールさせる。
そして、許否リスト編集部23は、表示された受信拒否電子メールアドレス22qの中から1つ、または複数を入力装置16の所定のキー操作に従って選択し(ステップS604)、選択された受信拒否電子メールアドレス22qを対象とする編集コマンドを入力装置16の所定のキー操作に従って入力する(ステップS605)。ここで、編集コマンドは、少なくとも、削除、変更、新規登録の3通りである。なお、このコマンドが新規登録である場合、ステップS604の受信拒否電子メールアドレス22qの選択動作は行う必要がない。更に、ステップS603の電子メールアドレスの表示を必ずしも行う必要がない。
許否リスト編集部23は、入力された編集コマンドに従って選択された受信拒否電子メールアドレス22qを編集し(ステップS606)、編集された受信拒否電子メールアドレス22qを受信拒否リスト22dとして電子メール記憶部22に更新記憶させ(ステップS607)、ステップS602の受信拒否リスト22dを読み込む動作に移る。
なお、ステップS606で、編集された受信拒否電子メールアドレス22qに関連付けられて記憶させる種別22pを説明する。この種別22pは、編集前にその受信拒否電子メールアドレス22qに関連付けられて記憶されていた種別22pと、編集コマンドとによって決定される。編集前の種別22pが「編集」である場合、及び、編集コマンドが新規登録である場合、記憶させる種別22pは「編集」である。
編集前の種別22pが「受信」または「受信」と「編集」であり、かつ、編集コマンドが変更である場合、記憶させる種別22pは「受信」と「編集」である。編集コマンドが削除の場合、当然、種別22pを記憶させない。このように、記憶させる種別22pを設定することによって、装置の使用者は、受信拒否電子メールアドレス22qが記憶されるに至った起因を参照することによって、その受信拒否電子メールアドレス22qが受信拒否リスト22dに含まれていることが適切であるか否かを容易に判断できる。
なお、許否リスト編集部23は、任意の動作ステップにおいて、入力装置16の所定のキー操作に従って、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を終了する(図示せず)。
以上の説明で、電子メール送受信部21は、送信した電子メールの宛先電子メールアドレスを送信元とする電子メールを受信するため、その電子メールアドレスを受信許可リスト22cに記憶させる際、その電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が受信許可電子メールアドレス22nに記憶されていれば、その電子メールアドレスを受信許可電子メールアドレス22nに記憶させないとした(図7に示すフローチャートのステップS122の動作を参照。)。
しかし、これに限るものではない。電子メール送受信部21は、その電子メールアドレスを受信許可電子メールアドレス22nに記憶させても良い。その電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部と、その電子メールアドレスとが記憶されることは、記憶に必要な記憶容量の増加を招くものの、上記電子メールアドレスのドメイン名が許否リスト編集部23によって削除された際であっても、その電子メールアドレスを送信元とする電子メールを受信する設定が容易である。
以上の説明で、電子メール送受信部21は、電子メールを受信するか否かの判断の際、まず、受信許可リスト22cを参照し、次に、受信拒否リスト22dを参照するとした(図8に示すフローチャートのステップS203の動作と、ステップS206の動作の順を参照。)。この順序は、受信許可リスト22cには電子メールアドレスを記憶させ、受信拒否リスト22dには、ドメイン名、または、ドメイン名の一部を記憶させる場合、特に有効である。
即ち、あるドメイン名、または、ドメイン名の一部を持った電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信しないことを原則としつつ、そのドメイン名、または、ドメイン名の一部を持った電子メールアドレスの中の一部のアドレスを送信元とする電子メールは受信する処理に適している。
電子メールを受信するか否かの判断の際、電子メール送受信部21は、逆に、まず、受信拒否リスト22dを参照し、次に、受信許可リスト22cを参照するとしても良い。この順序は、受信拒否リスト22dには電子メールアドレスを記憶させ、受信許可リスト22cには、ドメイン名、または、ドメイン名の一部を記憶させる場合、特に有効である。
即ち、あるドメイン名、または、ドメイン名の一部を持った電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信することを原則としつつ、そのドメイン名、または、ドメイン名の一部を持った電子メールアドレスの中の一部のアドレスを送信元とする電子メールは受信しない処理に適している。
ここで、電子メール送受信部21によってなされる表示部15の表示、及び、許否リスト編集部23によってなされる表示部15の表示の幾つかの例を示す。図13は、許否リスト編集部23によってなされる表示部15の表示の一例であって、図4に例示した受信許可電子メールアドレス22nであって、関連付けられて記憶された種別22mとして「履歴」を含む電子メールアドレスの編集中になされる表示の例である(図11に示すフローチャートのステップS503の動作参照。)。
この表示は、表示部15の最上行に表示されたピクト欄15aと、ピクト欄15aの下に表示された許否リスト編集部動作表示15bと、表示部15の中央部に表示された受信許可リスト(履歴)表示15cと、表示部15の最下行に左から右に配置されて表示された第1のソフトキー15dと、第2のソフトキー15eと、第3のソフトキー15fとからなる。
ピクト欄15aは、装置が受信している基地局から送信された電波の強度を示すアンテナ状の線画と縦棒からなる図形と、時刻とからなる。時刻は、「12:34」、即ち、12時34分と例示した。許否リスト編集部動作表示15bは、許否リスト編集部23が如何なる動作中であるか、即ち、受信許可リスト22cの編集中であることを示し、「●受信許可リスト一覧」と例示した。
受信許可リスト(履歴)表示15cは、図4に例示した受信許可電子メールアドレス22nであって、関連付けられて記憶された種別22mとして「履歴」を含む電子メールアドレスが表示されている。この表示されたアドレスの中の1つ、または、複数にはカーソルが置かれ、後述するように、カーソルが置かれたアドレスは、選択の対象となる。カーソルは、「bb@bb.bb.bb」なるアドレスに置かれていることを例示し、カーソルが置かれていることをハッチングにより示す。
第1のソフトキー15dには、「戻る」と表示され、第1のソフトキー15dと近い位置に配置された入力装置16のキー操作に従って、許否リスト編集部23は、許否リスト編集部23の動作であって、図13に例示した表示がなされる前の段階の動作に戻ることを示す。
第2のソフトキー15eには、「選択」と表示され、第2のソフトキー15eと近い位置に配置された入力装置16のキー操作に従って、許否リスト編集部23は、カーソルが置かれたアドレスを選択することを示す。なお、選択された後、選択されたアドレスは、例えば、削除され、または、編集される。
第3のソフトキー15fには、「全選択」と表示され、第3のソフトキー15fと近い位置に配置された入力装置16のキー操作に従って、許否リスト編集部23は、表示された全てのアドレスを選択することを示す。
なお、ピクト欄15aの表示は、電子メール送受信部21が動作中であるか、許否リスト編集部23が動作中であるかを問わず、常に表示部15の最上行に表示されるので、以後の説明を省略する。また、第1のソフトキー15dと、第2のソフトキー15eと、第3のソフトキー15fとの全部、または、一部についても、常に表示部15の最下行に表示されるので、以後は、相違点を説明する。
図14は、許否リスト編集部23によってなされる表示部15の表示の一例であって、図5に例示した受信拒否電子メールアドレス22qであって、関連付けられて記憶された種別22mとして「受信」を含む電子メールアドレスの編集中になされる表示の例である(図12に示すフローチャートのステップS603の動作参照。)。なお、この表示は、図13を参照して説明した受信許可電子メールアドレス22nであって、関連付けられて記憶された種別22mとして「履歴」を含む電子メールアドレスが表示された例と類似している。そこで、同じ表示には同じ符号を付して説明を省略する。
許否リスト編集部動作表示15bは、許否リスト編集部23が受信拒否リスト22dの編集中であることを示し、「●受信拒否リスト一覧」と例示した。また、表示部15の中央部には、図13では受信許可リスト(履歴)表示15cが表示されていることに代えて、受信拒否リスト(受信)表示15gが表示されている。
受信拒否リスト(受信)表示15gは、図5に例示した受信拒否電子メールアドレス22qであって、関連付けられた種別22pとして「受信」を含む電子メールアドレスが表示されている。この表示されたアドレスの中の1つ、または、複数にはカーソルが置かれている。
図15は、電子メール送受信部21によって電子メールが作成中である場合に(図6に示すフローチャートのステップS106の動作参照。)、表示部15になされる表示の一例である。ピクト欄15aの下に表示された電子メール送受信部動作表示15hには、「●送信メール作成中」と例示した。
表示部15の中央部に作成中の電子メール15iが表示され、その表示は、電子メールの宛先電子メールアドレス(To。「rr@rr.rr.rr」と例示した。)、件名(Sub。「明日の件」と例示した。)及び本文(「明日は、9:00に集合です。」と例示した。)の3つの項目からなる。
第1のソフトキー15dには、「送信」と表示され、第1のソフトキー15dと近い位置に配置された入力装置16のキー操作に従って、電子メール送受信部21は、作成された電子メールを送信することを示す。
第2のソフトキー15eには、「選択」と表示され、第2のソフトキー15eと近い位置に配置された入力装置16のキー操作に従って、電子メール送受信部21は、宛先電子メールアドレス、件名及び本文の3つの項目の中の1項目であって、カーソル(図示せず)が置かれた項目の編集動作に移ることを示す。
第3のソフトキー15fには、「サブメニュー」と表示され、第3のソフトキー15fと近い位置に配置された入力装置16のキー操作に従って、電子メール送受信部21は、送信メール作成に係わるサブメニューを表示することを示す。
図16は、電子メール送受信部21によって電子メールが送信動作中である場合に(図6に示すフローチャートのステップS107の動作参照。)、表示部15になされる表示の一例である。ピクト欄15aの下に表示された電子メール送受信部動作表示15hには、「●メール送信中」と例示した。また、表示部15の中央部には、「メールを送信しました」なる送信完了メッセージ15jが表示されている。
また、第2のソフトキー15eには、「OK」と表示され、第2のソフトキー15eと近い位置に配置された入力装置16のキー操作に従って、電子メール送受信部21は、送信完了メッセージ15jの表示を終了し、例えば、異なるメールの作成及び送信の動作に移ることを示す。
図15及び図16を参照して説明したように、電子メール送受信部21によって、「rr@rr.rr.rr」なる宛先電子メールアドレスへ電子メールが送信された後、許否リスト編集部23によってなされる表示部15の表示の2つの例を説明する。まず、図17は、受信許可電子メールアドレス22nであって、関連付けられて記憶された種別22mとして「履歴」を含む電子メールアドレスの編集中になされる表示の例である。
この図17に示す例は、既に図13に例示した許否リスト編集部23によってなされる表示部15の表示と類似しており、その表示との相違点を説明する。受信許可リスト(履歴)表示15cには、図13に示した例と比較して、「rr@rr.rr.rr」なる電子メールアドレスが追加されている。これは、電子メール送信履歴22bに起因して、受信許可リスト22cにこの電子メールアドレスが追加されたことを示す(図7に示すフローチャートのステップS126の動作参照。)。
次に、図18は、受信拒否電子メールアドレス22qであって、関連付けられて記憶された種別22mとして「受信」を含む電子メールアドレスの編集中になされる表示の例である。
この図18に示す例は、既に図14に例示した許否リスト編集部23によってなされる表示部15の表示と類似しており、その表示との相違点を説明する。受信拒否リスト(受信)表示15gには、図14に示した例と比較して、「rr@rr.rr.rr」なる電子メールアドレスが表示されていない。これは、電子メール送信履歴22bに起因して、受信拒否リスト22dからこの電子メールアドレスが削除されたことを示す(図7に示すフローチャートのステップS127の動作参照。)。
(第2の実施形態)
図19は、本発明の第2の実施形態に係わる通信装置が適用された移動通信端末装置の構成を示すブロック図である。
この移動通信端末装置は、第1の実施形態に係る移動通信端末装置と類似しており、同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、相違点を説明する。即ち、この移動通信端末装置は、第1の実施形態に係る移動通信端末装置と比較して、電子メール送受信部21に代えて電子メール送受信部21−2を備え、許否リスト編集部23に代えて許否リスト編集部23−2を備える。そして、電子メール記憶部22には、受信許可リスト22cが記憶されない。
電子メール送受信部21−2の動作であって、電子メール送受信部21の動作と相違する点を説明する。電子メール送受信部21−2は、いずれの動作にあっても、受信許可リスト22cを参照し、また、受信許可リスト22cを記憶させる動作を行わない。
まず、電子メール送受信部21−2が電子メールを送信する際の相違点を説明する。電子メール送受信部21−2は、図6に示すフローチャートのステップS109の、電子メール送信履歴22bに記憶された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されるように、記憶されている受信拒否リスト22dに従って、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を以下のように行う。
図20は、電子メール送受信部21−2のステップS109の受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。この動作は、図7に示すフローチャートを参照して説明した、第1の実施形態に係る電子メール送受信部21のステップS109の動作と類似している。そこで、同じ動作ステップには同じ符号を付して説明を省略する。
電子メール送受信部21−2は、ステップS121の動作開始後、ステップS125の宛先電子メールアドレスが受信拒否リスト22dの受信拒否電子メールアドレス22qに記憶されているか否かを検索し、また、記憶されている場合、その宛先電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されているのか、その宛先電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が記憶されているのかを判断する動作に移る。
宛先電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されていない場合、電子メール送受信部21−2は、ステップS123の更新記憶させる動作を終了する動作に移る。宛先電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されている場合、ステップS127の受信拒否電子メールアドレス22qが宛先電子メールアドレスである受信拒否リスト22dを削除させる動作に移る。
宛先電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されている場合、電子メール送受信部21−2は、その旨を表示部15に表示し、入力装置16の所定のキー操作に従った動作を行って(ステップS701)、ステップS123の更新記憶させる動作を終了する動作に移る。
このステップS701で行う動作として、少なくとも、以下の3つの動作の選択肢がある。第1に、受信拒否電子メールアドレス22qがそのドメイン名、または、ドメイン名の一部である受信拒否リスト22dを削除する。第2に、受信拒否リスト22dを更新しない。
第3に、受信拒否電子メールアドレス22qがそのドメイン名、または、ドメイン名の一部である受信拒否リスト22dを削除し、かつ、電子メール実体22aの送信元電子メールアドレスであって、そのアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が削除された受信許可リスト22cの受信拒否電子メールアドレス22qである電子メールアドレスを選択する。そして、選択された電子メールアドレスを受信拒否電子メールアドレス22qとし、「編集」を種別22pとする受信拒否リスト22dを追加記憶させる。
なお、その電子メールアドレスが記憶され、かつ、その電子メールアドレスのドメイン名、または、ドメイン名の一部が記憶されている場合、電子メール送受信部21−2は、ステップS127の動作の後、ステップS701の動作を行う(図示せず)。
次に、電子メール送受信部21−2が電子メールを受信する際の相違点を説明する。電子メール送受信部21−2は、電子メールを受信する際、その電子メールの送信元電子メールアドレスによって、その電子メールを受信するか否かの判断を伴う動作をする。図21は、電子メール送受信部21−2が電子メールを受信する動作のフローチャートを示す。
この動作は、図8に示すフローチャートを参照して説明した、第1の実施形態に係る電子メール送受信部21の電子メールを受信する動作と類似している。そこで、同じ動作ステップには同じ符号を付して説明を省略する。
電子メール送受信部21−2は、ステップS202の電子メールのヘッダ受信後、ステップS206のその電子メールの送信元電子メールアドレスが受信拒否電子メールアドレス22qとして受信拒否リスト22dに記憶されているか否かを調べる動作に移る。
次に、電子メール送受信部21−2が電子メール実体22aを表示部15に表示させ、その表示された電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を説明する。
図22は、電子メール送受信部21−2が電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。
この動作は、図9に示すフローチャートを参照して説明した、第1の実施形態に係る電子メール送受信部21が電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作に類似している。そこで、同じ動作ステップには同じ符号を付して説明を省略する。
電子メール送受信部21−2は、ステップS301の動作開始後、ステップS305の上記送信元の電子メールアドレスが受信拒否リスト22dに受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されているか否かを判断する動作に移る。
次に、電子メール送受信部21−2が電子メール送信履歴22bの電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されないように、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を説明する。
図23は、電子メール送受信部21−2が電子メール送信履歴22bの電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。
この動作は、図10に示すフローチャートを参照して説明した、第1の実施形態に係る電子メール送受信部21が電子メール送信履歴22bの電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作に類似している。そこで、同じ動作ステップには同じ符号を付して説明を省略する。
電子メール送受信部21−2は、ステップS402の動作終了後、ステップS305の上記送信元の電子メールアドレスが受信拒否リスト22dに受信拒否電子メールアドレス22qとして記憶されているか否かを判断する動作に移る。
次に、許否リスト編集部23−2の動作であって、許否リスト編集部23の動作と相違する点を説明する。許否リスト編集部23−2は、図11に示すフローチャートを参照して説明した受信許可リスト22cを更新記憶させる動作を行わない。
この第2の実施形態に係わる移動通信端末装置は、第1の実施形態に係わる移動通信端末装置と比較して、電子メール記憶部22には、受信許可リスト22cが記憶されないため、記憶容量の削減が可能である。また、電子メール送受信部21−2及び許否リスト編集部23−2は、受信許可リスト22cを参照し、また、受信許可リスト22cを記憶させる動作を行わないため、処理の削減が可能である。
(第3の実施形態)
図24は、本発明の第3の実施形態に係わる通信装置が適用された移動通信端末装置の構成を示すブロック図である。
この移動通信端末装置は、第1の実施形態に係る移動通信端末装置と類似しており、同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、相違点を説明する。即ち、この移動通信端末装置は、第1の実施形態に係る移動通信端末装置と比較して、電子メール送受信部21に代えて電子メール送受信部21−3を備え、許否リスト編集部23に代えて許否リスト編集部23−3を備える。そして、電子メール記憶部22には、受信拒否リスト22dが記憶されない。
電子メール送受信部21−3の動作であって、電子メール送受信部21の動作と相違する点を説明する。電子メール送受信部21−3は、いずれの動作にあっても、受信拒否リスト22dを参照し、また、受信拒否リスト22dを記憶させる動作を行わない。
まず、電子メール送受信部21−3が電子メールを送信する際の相違点を説明する。電子メール送受信部21−3は、図6に示すフローチャートのステップS109の、電子メール送信履歴22bに記憶された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されるように、記憶されている受信許可リスト22cに従って、受信許可リスト22cを更新記憶させる動作を以下のように行う。
図25は、電子メール送受信部21−3のステップS109の受信許可リスト22cを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。この動作は、図7に示すフローチャートを参照して説明した、第1の実施形態に係る電子メール送受信部21のステップS109の動作と類似している。そこで、同じ動作ステップには同じ符号を付して説明を省略する。
電子メール送受信部21−3は、ステップS122の宛先電子メールアドレスが受信許可リスト22cの受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されているか否かを検索し、また、記憶されている場合、その受信許可電子メールアドレス22nと関連付けけられて記憶された種別22mを得て判断する動作後、宛先電子メールアドレスが受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されていて、得られた種別22mに「履歴」が含まれる場合、ステップS123の動作終了に移る。
宛先電子メールアドレスが受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されていて、得られた種別22mが「編集」である場合、電子メール送受信部21−3は、ステップS124のその種別22mを「履歴」及び「編集」と変更して、更新記憶させる動作に移る。
宛先電子メールアドレスが受信許可電子メールアドレス22nとして記憶されていない場合、電子メール送受信部21−3は、ステップS126の種別22mとして「履歴」、受信許可電子メールアドレス22nが宛先電子メールアドレスである関連付けられた情報を受信許可リスト22cに追加記憶させる動作に移る。
次に、電子メール送受信部21−3が電子メールを受信する際の相違点を説明する。電子メール送受信部21−3は、電子メールを受信する際、その電子メールの送信元電子メールアドレスによって、その電子メールを受信するか否かの判断を伴う動作をする。図26は、電子メール送受信部21−3が電子メールを受信する動作のフローチャートを示す。
この動作は、図8に示すフローチャートを参照して説明した、第1の実施形態に係る電子メール送受信部21の電子メールを受信する動作と類似している。そこで、同じ動作ステップには同じ符号を付して説明を省略する。
電子メール送受信部21−3は、ステップS203の、受信されたヘッダに含まれる送信元電子メールアドレスが受信許可電子メールアドレス22nとして受信許可リスト22cに記憶されているか否かを調べる動作の後、記憶されている場合、ステップS204のその電子メールを受信する動作に移る。一方、記憶されていない場合、ステップS207のその電子メールを受信しない動作に移る。
次に、電子メール送受信部21−3が電子メール実体22aを表示部15に表示させ、その表示された電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22cを更新記憶させる動作を説明する。
図27は、電子メール送受信部21−3が電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22cを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。
この動作は、図9に示すフローチャートを参照して説明した、第1の実施形態に係る電子メール送受信部21が電子メール実体22aの送信元の電子メールアドレスから送信された電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作に類似している。そこで、同じ動作ステップには同じ符号を付して説明を省略する。
ステップS302で記憶されていない場合、ステップS303の動作を終えた場合、及び、ステップS304の動作を終えた場合、電子メール送受信部21−3は、ステップS307の動作終了に移る。
次に、電子メール送受信部21−3が電子メール送信履歴22bの電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22cを更新記憶させる動作を説明する。
図28は、電子メール送受信部21−3が電子メール送信履歴22bの電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22cを更新記憶させる動作のフローチャートを示す。
この動作は、図10に示すフローチャートを参照して説明した、第1の実施形態に係る電子メール送受信部21が電子メール送信履歴22bの電子メールアドレスを電子メール送信履歴22bから削除し、かつ、その削除された電子メールアドレスを送信元とする電子メールは受信されないように、受信許可リスト22c、及び/または、受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作に類似している。そこで、同じ動作ステップには同じ符号を付して説明を省略する。
ステップS302で記憶されていない場合、ステップS303の動作を終えた場合、及び、ステップS304の動作を終えた場合、電子メール送受信部21−3は、ステップS307の動作終了に移る。
次に、許否リスト編集部23−3の動作であって、許否リスト編集部23の動作と相違する点を説明する。許否リスト編集部23−3は、図12に示すフローチャートを参照して説明した受信拒否リスト22dを更新記憶させる動作を行わない。
この第3の実施形態に係わる移動通信端末装置は、第1の実施形態に係わる移動通信端末装置と比較して、電子メール記憶部22には、受信拒否リスト22dが記憶されないため、記憶容量の削減が可能である。また、電子メール送受信部21−3及び許否リスト編集部23−3は、受信拒否リスト22dを参照し、また、受信拒否リスト22dを記憶させる動作を行わないため、処理の削減が可能である。
(その他の実施形態)
以上の説明では、受信許可リスト22cと、受信拒否リスト22dとは、分けて記憶されるとしたが、これに限るものではない。一体として記憶されても良い。一体として記憶される場合、更に、受信をするアドレスであるか、受信をしないアドレスであるかを示す情報が関連付けられて記憶される。
また、受信をするアドレスが先に検索されるように記憶させるか、または、受信をしないアドレスが先に検索されるように記憶させるかは、既に説明したように、電子メール送受信部21は、電子メールを受信するか否かの判断の際、受信許可リスト22cを先に参照するか、または、受信拒否リスト22dを先に参照するに対応し、適宜選択される。
装置が電子メールアドレスと、そのアドレスに対応する氏名とを関連付けて記憶するアドレス帳(図示せず)を有する場合、装置の各部は、電子メールアドレスを表示部15に表示させる際、その電子メールアドレスに代えて、または、加えて、その電子メールアドレスと関連付けてアドレス帳に記憶された氏名を表示部15に表示させても良い。
以上の説明は、移動通信端末装置は、1つの電子メールアドレスに対応し、その電子メールアドレスを送信元とする電子メールを送信し、また、その電子メールアドレスを宛先とする電子メールを受信するとしたが、これに限るものではない。複数の電子メールアドレスに対応するとしても良い。
移動通信端末装置が複数の電子メールアドレスに対応する場合、装置は、電子メール実体22a、電子メール送信履歴22b、受信許可リスト22c及び受信拒否リスト22dに記憶される関連付けられた情報毎に、自装置に対応する電子メールアドレスであって、その情報に係わる電子メールアドレスを併せて記憶させる。または、それらの電子メール毎に、異なる電子メール実体22a、電子メール送信履歴22b、受信許可リスト22c及び受信拒否リスト22dを備えるとしても良い。
更に、受信許可リスト22cであって、種別22mに「編集」を含むもの、及び、受信拒否リスト22dであって、種別22pに「編集」を含むものは、全ての自装置に対応する電子メールアドレスに対して共通であるとしても良い。即ち、受信許可リスト22cであって、種別22mが「履歴」であるもの、及び、受信拒否リスト22dであって、種別22pが「受信」であるものは、自装置に対応する電子メールアドレスのそれぞれに対して別個に記憶される。
以上の説明は、本発明を移動通信端末装置に適用した例によって行った。しかし、本発明は、パソコンなどの全ての電子メールを送受信する装置に適用することが当然に可能である。更には、本発明は、メールサーバ装置に適用することが可能である。メールサーバ装置は、複数の装置から送信された電子メールを複数の装置に受信させる。しかし、この処理は、上記説明した、移動通信端末装置が複数の電子メールアドレスに対応する場合の処理と同じである。
なお、電子メール送受信部21、21−2、21−3、及び、許否リスト編集部23、23−2、23−3は、コンピュータを利用して動作するプログラムであっても良い。本発明は以上の構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。