JP2009138857A - 潤滑流体の注入装置および潤滑流体の注入方法 - Google Patents

潤滑流体の注入装置および潤滑流体の注入方法 Download PDF

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Abstract

【課題】潤滑流体の発泡による飛散や気泡の膨張による滴下部からの液ダレを防止して、潤滑流体による真空チャンバ内や流体軸受装置の汚染を防止することが可能な潤滑流体の注入装置および潤滑流体の注入方法を提供する。
【解決手段】潤滑流体の注入装置100は、真空チャンバ1と、シリンジ部11と、ピストン15と、容器13とを備えている。真空チャンバ1は、潤滑流体16が注入される流体軸受装置7を収容する。シリンジ部11は、流体軸受装置7に対して潤滑流体16を滴下する。ピストン15は、シリンジ部11内の潤滑流体16を押し出す、あるいは、シリンジ部11内に潤滑流体16を吸入する。容器13は、真空チャンバ1に配置され、シリンジ部11に補充するための潤滑流体16を貯留する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハードディスク、光ディスクなどを回転駆動するスピンドルモータに使用される流体軸受装置を製造する際の、潤滑流体の注入装置および潤滑流体の注入方法に関するものである。
従来、ハードディスク、光ディスクなどを回転駆動するスピンドルモータには、シャフトと、シャフトが挿入されるスリーブと、シャフトとスリーブとの間隙部分に保持されシャフトの回転時に動圧を発生して回転自在にシャフトを保持する潤滑流体とからなる流体軸受装置が用いられている。
このように、シャフトとスリーブとの間隙部分が一方向のみに開口している種類の流体軸受装置では、その間隙部分に連続的かつ確実に潤滑流体を注入する方法として、減圧下で流体軸受装置の間隙部における開口端に潤滑流体を滴下し、開口端を潤滑流体でもって封止し、流体軸受装置外部を大気圧に復圧、すなわち、流体軸受装置の間隙内部と軸受部外部との差圧でもって潤滑流体を間隙部に注入する真空注入方式が提案されている。
さらには、潤滑流体内の溶存気体による発泡を防止する目的で、予め潤滑流体を減圧下で脱気処理した後、減圧環境下において流体軸受装置の間隙内部を排気処理して、潤滑流体を流体軸受装置に滴下する。この潤滑流体の滴下方法として、シリンジを用い容積を計量的に滴下するシリンジ方式(以下、従来技術1とする)がある(特許文献1および2参照)。
特開2002−174243号公報 特開2002−5170号公報
しかしながら、上記従来の構成である従来技術1のシリンジ方式では、潤滑流体をシリンジへ補充するためには、ピストンをいったんシリンジから引き抜き、シリンジの後端(ノズルと逆側)から潤滑流体を補充する作業が必要である。あるいは、ノズル先端を脱気処理された補充用の潤滑流体に浸漬し、ピストンを引き上げることで潤滑流体をシリンジ内に吸引して補充する作業が必要である。いずれの場合も、補充作業は大気圧下で実施されるため、脱気処理した潤滑流体が大気に暴露され潤滑流体に再度気体が溶け込んでしまう結果、真空中での滴下時に発泡を起こす恐れがある。
また、たとえ注意深く潤滑流体の補充作業を行っても、シリンジ内に気泡が混入することがある。流体軸受装置の間隙内部を排気するために真空チャンバ内部を高真空に排気すると、このシリンジ内部の気泡が膨張し、シリンジ先端部に接続されているノズルから潤滑流体が垂れる、いわゆる液ダレの原因となる。
上述の発泡や液ダレは、潤滑流体を不適切な位置に滴下、あるいは、潤滑流体を飛散させて真空チャンバ内や流体軸受装置の汚染の原因となる。したがって、シリンジ先端部を上向きにしてシリンジ内から気泡が開放する脱泡処理や、さらにシリンジを再び減圧環境下におき、補充作業時に潤滑流体に溶解した溶存気体を再脱気処理する作業が必要であった。
さらに、潤滑流体の補充にはシリンジの着脱作業が伴うため、流体軸受装置とノズルとの相対位置の調整を補充作業の度に行わなければならなかった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、潤滑流体の発泡による飛散や気泡の膨張による滴下部からの液ダレを防止して、潤滑流体による真空チャンバ内や流体軸受装置の汚染を防止することが可能な潤滑流体の注入装置および潤滑流体の注入方法を提供することを目的とする。
第1の発明に係る潤滑流体の注入装置は、所定の隙間に潤滑流体が保持される流体軸受装置に対して潤滑流体を真空状態で注入する潤滑流体の注入装置であって、筐体部と、滴下部と、ピストンと、貯留部とを備えている。筐体部は、潤滑流体が注入される流体軸受装置を収容する。滴下部は、流体軸受装置に対して潤滑流体を滴下する。ピストンは、滴下部内の潤滑流体を押し出す、あるいは、滴下部内に潤滑流体を吸入する。貯留部は、筐体部内に配置され、滴下部に補充するための潤滑流体を貯留する。
ここでは、潤滑流体の注入装置の筐体内に滴下部に補充するための潤滑流体を貯留する貯留部を備えている。
ここで、流体軸受装置の軸受部に潤滑流体を注入する方法として、流体軸受装置の間隙部分を減圧して軸受部内部の空気を除去し、流体軸受装置の間隙における開口端を潤滑流体で封止し、流体軸受装置外部を大気圧に復圧して潤滑流体を間隙部に注入する真空注入方式が一般的に行われている。
従来、上記方法によって潤滑流体を注入する場合には、滴下部(例えば、シリンジ等)に潤滑流体を充填しピストン等で押し出して滴下している。しかし、潤滑流体を滴下部へ補充するためには、ピストンをいったん滴下部から引き抜き、滴下部の後端(ノズルと逆側)から潤滑流体を補充する作業が必要である。あるいは、ノズル先端を脱気処理された補充用の潤滑流体に浸漬し、ピストンを引き上げることで潤滑流体を滴下部内に吸引して補充する作業が必要である。そして、いずれの場合も、補充作業は大気圧下で実施されるため潤滑流体に気体が溶け込んでしまい、その結果、真空中での滴下時に発泡し、飛散するおそれがある。さらに、気泡が膨張して潤滑流体を滴下部内から押し出す液垂れが発生するおそれがある。
そこで、本発明の潤滑流体の注入装置においては、滴下部に補充するための潤滑流体を貯留する貯留部を筐体内に設置している。
これにより、例えば、貯留部を滴下部に連通した状態に取り付けることにより、潤滑流体の補充作業を真空雰囲気内で実施することが可能となるので、脱気処理された潤滑流体に気体が溶け込むことを防止することができる。
この結果、潤滑流体の発泡による飛散や滴下部からの気泡の膨張による液垂れを防止することが可能となるので、真空チャンバ内や流体軸受装置の潤滑流体による汚染を防止することができる。
第2の発明に係る潤滑流体の注入装置は、第1の発明に係る潤滑流体の注入装置であって、貯留部は、滴下部と連通する状態に取り付けられている。
ここでは、貯留部が、例えば、滴下部内の潤滑流体を押し出す方向において滴下部の上流側に連通した状態に取り付けられている。
これにより、滴下部内に潤滑流体を自動的に供給することが可能となる。
第3の発明に係る潤滑流体の注入装置は、第1または第2の発明に係る潤滑流体の注入装置であって、滴下部は、逆止弁を有している。
ここでは、滴下部に潤滑流体の逆流を防止するための逆止弁を設けている。
これにより、滴下部を鉛直下方向に向けた場合に、潤滑流体が自重によって落下することを防止することができる。
この結果、流体軸受装置に対して潤滑流体の高精度な滴下量制御を実現することが可能となる。
第4の発明に係る潤滑流体の注入装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る潤滑流体の注入装置であって、貯留部は、開口部を覆う蓋を有している。
ここでは、貯留部における開口部を覆うための蓋が設けられている。
これにより、貯留部内に貯留される潤滑流体に仮に気体が溶け込んでいた場合であっても、大気圧に復圧した際の発泡による飛散を防止することができる。この結果、筐体内あるいは流体軸受装置が汚染されることを防止することが可能となる。
第5の発明に係る潤滑流体の注入方法は、所定の隙間に潤滑流体が保持される流体軸受装置に対して前記潤滑流体を真空状態の筐体内で注入する注入方法であって、第1の工程〜第3の工程を備えている。第1の工程は、筐体部内を所定の真空度に減圧する。第2の工程は、所定の真空度において、潤滑流体を滴下する滴下部を介して流体軸受装置に対して潤滑流体を注入する。第3の工程は、所定の真空度において、滴下部に潤滑流体を補充する。
ここでは、所定の真空度において滴下部に潤滑流体を補充する工程を備えている。
ここで、流体軸受装置の軸受部に潤滑流体を注入する方法として、流体軸受装置の間隙部分を減圧させて軸受部内部の空気を除去し、流体軸受装置の間隙における開口端を潤滑流体で封止し、流体軸受装置外部を大気圧に復圧して潤滑流体を間隙部に注入する真空注入方式が一般的に行われている。
従来、上記方法によって潤滑流体を注入する場合には、滴下部(例えば、シリンジ等)に潤滑流体を充填しピストン等で押し出して滴下している。しかし、潤滑流体を滴下部へ補充するためには、ピストンをいったん滴下部から引き抜き、滴下部の後端(ノズルと逆側)から潤滑流体を補充する作業が必要である。あるいは、ノズル先端を脱気処理された補充用の潤滑流体に浸漬し、ピストンを引き上げることで潤滑流体を滴下部内に吸引して補充する作業が必要である。そして、いずれの場合も、補充作業は大気圧下で実施されるため潤滑流体に気体が溶け込んでしまい、その結果、真空中での滴下時に発泡し、飛散するおそれがある。さらに、気泡が膨張して潤滑流体を滴下部内から押し出す液垂れが発生するおそれがある。
そこで、本発明の潤滑流体の注入方法においては、滴下部に補充するための工程を真空雰囲気中で行っている。
これにより、脱気処理された潤滑流体に気体が溶け込むことを防止することができる。
この結果、潤滑流体の発泡による飛散や滴下部からの気泡の膨張による液垂れを防止することが可能となるので、真空チャンバ内や流体軸受装置の潤滑流体による汚染を防止することができる。
本発明に係る潤滑流体の注入装置および潤滑流体の注入方法によれば、潤滑流体の発泡による飛散や滴下部からの液ダレを防止し、真空チャンバ内や流体軸受装置が潤滑流体によって汚染されることを防止することが可能となる。さらには、流体軸受装置に対して潤滑流体の高精度な滴下量制御を実現することが可能となる。また、滴下部内に潤滑流体を自動的に供給することが可能となり生産性が向上する。
本発明の一実施形態に係る潤滑流体の注入装置100および注入方法について、図1〜図4を用いて説明すれば以下の通りである。
図1は、本発明の実施形態における潤滑流体の注入装置100の全体図を示す。図1において、真空チャンバ(筐体部)1内部に、ベース2が固定され、そのベース2上にX軸ステージ3、Y軸ステージ4、Z軸ステージ5が設置されている。真空チャンバ1は、図示しない真空ポンプとリークバルブとによって所定の真空度まで減圧、あるいは、大気圧に復圧することができる。Z軸ステージ5上には、着脱可能なパレット6が固定され、流体軸受装置7が1個ないしは多数、パレット6に収容されている。X軸ステージ3、Y軸ステージ4、および、Z軸ステージ5は、パレット6に収容される流体軸受装置7を任意の位置へと駆動する。
また、ディスペンサユニット10は、保持部材8およびベース2を介してX軸ステージ3、Y軸ステージ4、および、Z軸ステージ5、真空チャンバ1と固定、あるいは、連結されている。
ディスペンサユニット10は、シリンジ部(滴下部)11と、ノズル12と、逆止弁30と、容器(貯留部)13と、蓋14と、補充口17と、滴下用駆動部9と、ピストン15とを有している。シリンジ部11の内径φは、23mm、高さは、75mmである。ノズル12は、潤滑流体16を流体軸受装置7に滴下するもので、その内径φは、0.25mmである。逆止弁30は、シリンジ部11とノズル12との間に接続されている。容器13は、潤滑流体16を貯蓄するためのものであり、その内径φは、80mm、高さは、60mmである。蓋14は、容器13の開口部を覆っている。これにより、真空チャンバ1内部を真空状態にし、容器13内の潤滑流体16が発泡した際に、流体軸受装置7に潤滑流体16が飛散するのを防止することができる。補充口17は、予め脱気された潤滑流体16を容器13内に補充する際に用いられる。滴下用駆動部9は、ピストン15を駆動するための動力である。ピストン15は、滴下用駆動部9に連結され、シリンジ部11内部の潤滑流体16を滴下するためのものである。
なお、潤滑流体16としては、一般的に低揮発性と金属部材に対する優れた潤滑特性とからポリオールエステル系オイルが用いられているが、これに限定するものではない。
そして、滴下用駆動部9によりピストン15を移動させ、流体軸受装置7の間隙部19にノズル12を介して潤滑流体16を滴下する。ピストン15の先端部には、外径φ23mmの樹脂が設けられており、シリンジ部11内部と密着するために適度に弾性変形し、かつ、真空中でのアウトガスが少ない材料としてふっ素系樹脂を用いることが好ましい。
次に、逆止弁30の断面図を図2に示す。逆止弁30は、真球31、ホルダ32、バネ33を有している。バネ33は、常時真球31を加圧している。このため、シリンジ部11に充填されている潤滑流体16の自重に抗するバネ圧を選定していれば、真球31が潤滑流体16の流路を遮断するので、潤滑流体16が真球31より垂れることはない。そして、シリンジ部11側から潤滑流体16が加圧されるとバネ33が圧縮され、潤滑流体16の流路を遮断していた真球31が開放される。これにより、シリンジ部11とノズル12とが開通する構造になっている。
シリンジ部11内部の潤滑流体16を押出す際、滴下用駆動部9を介してピストン15を12μmだけ移動させることにより、ピストン15の移動量つまりその容積5mgのみがノズル12より滴下される。この方式ではピストン15の移動量のみが影響するため、潤滑流体16の粘度および圧力による影響を受けない。
次に、上記実施形態における潤滑流体の注入装置100において、流体軸受装置7に潤滑流体16を滴下する工程を図3および図4に示す。
まず、ピストン15を図3(a)に示す容器13のAの位置より上に10mm以上退避させた状態で、シリンジ部11および容器13内に予め脱気された潤滑流体16を大気中にて注入する。
上記の状態にて真空チャンバ1内部を真空状態(第1の工程)にし、潤滑流体16を脱気処理する。脱気処理に関しては、真空チャンバ1内部の真空状態を、時間でコントロール、あるいは、真空圧によるコントロールにより脱気処理を行う。
潤滑流体16の脱気処理終了後、図3(b)に示すように真空状態で、ピストン15を滴下用駆動部9によりシリンジ部11にセットする。ここで、ピストン15をセットするまでのポジションにおいて、ノズル12を介して滴下された潤滑流体16が真空チャンバ1内部で発泡するかどうか確認することができる。なお、ここでのセットポジションとは、Aの位置より下に100μmの位置をいう。生産工程では、真空状態を時間あるいは真空圧によりコントロールするため、発泡することはない。第1の工程の真空度は、10Pa以下の高真空が好ましく、本実施形態においては、真空度を1.0Paとした。
次に、真空チャンバ1内部を真空状態に維持したまま、真空チャンバ1内部のパレット6に収容されている600個の流体軸受装置7の間隙部19にノズル12を介して潤滑流体16を5mgずつ滴下する(第2の工程)。この時、シリンジ部11内部の潤滑流体16を3cc使用する。図3(c)に示すように、ピストン15がシリンジ部11のBの位置、つまり、Aの位置より下に72mmの位置、つまり、合計6000個の流体軸受装置7の間隙部19にノズル12を介して5mgずつ、合計30cc滴下を実施した後、シリンジ部11内部に潤滑流体16の補充作業を行う。第2の工程の真空度は、第1の工程の真空度と同等もしくはそれより低真空であって、かつ、100Pa以下の真空度が好ましい。本実施形態においては、真空度を10Paとした。
続いて、図3(d)に示すように、シリンジ部11内部に潤滑流体16を補充する際、真空チャンバ1内部を真空状態にして、ピストン15を滴下用駆動部9で引き上げる。この時、空間部18は真空状態に保たれる。
さらに、真空チャンバ1内部を真空に保った状態で、図4(a)に示すように、ピストン15を滴下用駆動部9で容器13のAの位置より10mm以上の位置に退避させ、シリンジ部11内部に潤滑流体16を補充する(第3の工程)。第3の工程の真空度は、10Pa以下の高真空が好ましく、本実施形態においては、真空度を1.0Paとした。
図3(b)、図3(c)、図3(d)、図4(a)の順に60回繰り返し作業を行い、シリンジ部11の容積180ccを流体軸受装置7の間隙部19に滴下し、図4(b)に示すように、ピストン15がシリンジ部11のB部の位置、つまり、A部より72mm下方向の位置になったとき、シリンジ部11および容器13内に潤滑流体16を補充する。
図4(c)に示すように、ピストン15の位置が図4(b)の状態で真空チャンバ1内部を大気圧に復圧し、補充口17から予め脱気された潤滑流体16をシリンジ部11および容器13に補充する。この時、潤滑流体16は、容器13のCの位置、つまり、Aの位置より上40mmの位置まで補充される。潤滑流体16の補充終了後、ピストン15を滴下用駆動部9で引き上げ、図3(a)の状態にする。
なお、補充口17から予め脱気された潤滑流体16をシリンジ部11および容器13に補充する、もしくは、流体軸受装置7を真空チャンバ1内部より取り出す際、真空チャンバ1内部を大気圧に復圧する必要がある。その大気に復圧する際におけるピストン15とシリンジ部11との位置関係を示す最良の状態は図4(b)であるが、図3(b)もしくは図3(c)であっても構わない。このようにすれば、シリンジ部11の潤滑流体16が大気に暴露されないため、脱気工程を必要以上に長く処理する必要がなくなる。
以上のように、実施形態においては、図3(a)から図4(c)の工程を実施すれば、シリンジ部11内への気泡の混入を防止することができ、潤滑流体16の滴下時におけるノズル12からの発泡や、気泡の膨張による潤滑流体16の垂れを防止することができる。この結果、潤滑流体16による容器13内や流体軸受装置7の汚染を防止することができる。また、流体軸受装置7に対して高精度な潤滑流体16の滴下量制御を実現することが可能となる。さらに、図3(a)から図4(c)の工程を実施すれば、シリンジ部11の着脱工程、脱泡工程、および、シリンジ部11を反転させて再脱気する工程を削減することができる。この結果、ノズル12と流体軸受装置7との再位置調整が不要となり、生産性を向上させることができる。
なお、本発明の実施形態では、シリンジ部11の上に容器13を設けていたが、シリンジ部11の側面に補充用の経路を設け、その部分から潤滑流体16を補充してもかまわない。
また、本発明の実施形態では、容器13、蓋14および補充口17の形状がないシリンジ部11、ピストン15、ノズル12および逆止弁30のみで構成されている形態でもかまわない。この形態においては、シリンジ部11内部の潤滑流体16の補充の際、真空状態にてピストン15をシリンジ部11より引き抜き、潤滑流体16をシリンジ部11内部に補充し、真空を保った状態で、ピストン15をシリンジ部11にセットする。この場合であっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、潤滑流体の脱気および脱泡工程を削減し、またノズルと流体軸受装置との位置関係を再調整することなく、シリンジ方式において滴下する装置等として有用である。
本発明の一実施形態における流体軸受装置の充填装置の全体図。 図1の流体軸受装置の充填装置に含まれる逆止弁の断面図。 (a)〜(d)本発明の一実施形態における充填工程図1。 (a)〜(c)本発明の一実施形態における充填工程図2。
符号の説明
1 真空チャンバ(筐体部)
2 ベース
3 X軸ステージ
4 Y軸ステージ
5 Z軸ステージ
6 パレット
7 流体軸受装置
8 保持部材
9 滴下用駆動部
10 ディスペンサユニット
11 シリンジ部(滴下部)
12 ノズル
13 容器(貯留部)
14 蓋
15 ピストン
16 潤滑流体
17 補充口
18 空間部
19 間隙部
30 逆止弁
31 真球
32 ホルダ
33 バネ
100 潤滑流体の注入装置

Claims (5)

  1. 所定の隙間に潤滑流体が保持される流体軸受装置に対して前記潤滑流体を真空状態で注入する潤滑流体の注入装置であって、
    前記潤滑流体が注入される前記流体軸受装置を収容する筐体部と、
    前記流体軸受装置に対して前記潤滑流体を滴下する滴下部と、
    前記滴下部内の前記潤滑流体を押し出す、あるいは、前記滴下部内に前記潤滑流体を吸入するピストンと、
    前記筐体部内に配置され、前記滴下部に補充するための前記潤滑流体を貯留する貯留部と、
    を備えている潤滑流体の注入装置。
  2. 前記貯留部は、前記滴下部と連通する状態に取り付けられている、
    請求項1に記載の潤滑流体の注入装置。
  3. 前記滴下部は、逆止弁を有している、
    請求項1または2に記載の潤滑流体の注入装置。
  4. 前記貯留部は、開口部を覆う蓋を有している、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の潤滑流体の注入装置。
  5. 所定の隙間に潤滑流体が保持される流体軸受装置に対して前記潤滑流体を真空状態の筐体内で注入する注入方法であって、
    前記筐体部内を所定の真空度に減圧する第1の工程と、
    前記所定の真空度において、前記潤滑流体を滴下する滴下部を介して前記流体軸受装置に対して前記潤滑流体を注入する第2の工程と、
    前記所定の真空度において、前記滴下部に前記潤滑流体を補充する第3の工程と、
    を備えている潤滑流体の注入方法。
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