JP2009138617A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気バルブに設けられたシュラウドの周方向の位置を吸気バルブのリフト量に応じて変化させることができる内燃機関の吸気装置を提供する。
【解決手段】ピストン6の下死点後に吸気バルブ13が閉じられる内燃機関1に適用され、吸気バルブ13のリフト中に吸気バルブ13とバルブシート14との間に形成される隙間APを傘部13aの周方向の一部に亘って隠すことができるシュラウド25と、吸気バルブ13のリフト量に応じてシュラウド25の周方向の位置が変化するように吸気バルブ13をステム部13bの軸線Axの回りに回転させる回転駆動機構26とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ピストンの下死点後に吸気バルブが閉じられる内燃機関に適用される吸気装置に関する。
例えば、ミラーサイクルで運転される内燃機関はピストンの下死点後に吸気バルブが閉じられる。そのためピストンの上昇に伴ってシリンダ内に発生する上昇流が吸気ポートに抜けてしまい、その上昇流をタンブル流の維持又は強化に有効に活用できない。その結果、タンブル流に代表されるシリンダ内の気流の乱れが減少して燃焼の悪化を招く。
そこで、吸気バルブのリフト中にバルブシートとの間に形成される隙間を周方向の一部に亘って隠すシュラウドを吸気バルブの傘部に設けることにより、吸気ポート側への上昇流の抜けを抑制できる。吸気バルブにシュラウドを設けた吸気装置を開示する文献として特許文献1〜3が存在する。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献4及び5が存在する。
特開2000−73800号公報 特開2004−108161号公報 特開2005−105872号公報 特開2002−242716号公報 特開平7−189713号公報
上記各文献のシュラウドは吸気バルブのリフト量に拘わらずその周方向の位置が変化しない。そのため、仮にシュラウドを上昇流の抜けの防止に有効な位置に配置した場合にはリフト量が小さいときに上昇流の抜けの防止に役立つが、リフト量が大きいときにはシュラウドの存在によりタンブル流の生成に支障を来たし、却ってシリンダ内の乱れを弱める可能性がある。
そこで、本発明は、吸気バルブに設けられたシュラウドの周方向の位置を吸気バルブのリフト量に応じて変化させることができる内燃機関の吸気装置を提供することを目的とする。
本発明の吸気装置は、傘部と前記傘部に続くステム部とを持つ吸気バルブが一つのシリンダに対して少なくとも二つ設けられ、ピストンの下死点後に前記傘部がバルブシートに着座して前記吸気バルブが閉じられる内燃機関に適用される内燃機関の吸気装置において、前記吸気バルブの前記傘部に設けられ、前記吸気バルブのリフト中に前記吸気バルブと前記バルブシートとの間に形成される隙間を前記傘部の周方向の一部に亘って隠すことができるシュラウドと、前記吸気バルブのリフト量に応じて前記シュラウドの周方向の位置が変化するように前記吸気バルブを前記ステム部の軸線の回りに回転させる回転駆動手段と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
この吸気装置によれば、吸気バルブのリフト中にバルブシートとの間に形成される隙間を周方向の一部に亘って隠すシュラウドの周方向の位置を吸気バルブのリフト量に応じて変えることができる。このため、シリンダ内の乱れの減少を抑えることに寄与するシュラウドの位置とリフト量との対応関係を適宜に設定することにより、リフト量が変化した場合でもシリンダ内の乱れの減少を抑えるために有効な位置にシュラウドを配置できる。
例えば、本発明の吸気装置の一態様において、前記回転駆動手段は、前記吸気バルブのリフト量が小さい場合に前記シュラウドが前記シリンダの中央寄りに位置し、かつ前記吸気バルブのリフト量が大きい場合に前記シュラウドが前記シリンダの壁面寄りに位置するように、前記吸気バルブを回転させてもよい(請求項2)。ピストンの下死点後で吸気バルブが閉じる前のリフト量が小さい時期にピストンの上昇に伴って吸気バルブの側へ向かう上昇流が生成される。この態様によれば、そのようなリフト量が小さい時期に上昇流が最も抜け易いシリンダの中央寄りにシュラウドが位置するので、上昇流の抜けを抑制できる。そのためタンブル流の生成を強化することができる。また、吸気バルブのリフト量が大きい時期にはシュラウドがシリンダの壁面寄りに位置するので、そのシュラウドによってシリンダの壁面寄りからの吸気の流入を制限できる。これにより、タンブル流の旋回方向と逆方向の旋回成分の発生を抑止できるからタンブル流の生成を阻害することがない。このように、リフト量が変化した場合でも、シリンダ内の乱れの減少を抑えるために有効な位置にシュラウドを配置できる。
回転駆動手段の構成には特段の制限はない。例えば、吸気バルブをステム部の軸線の回りに回転させる電動機を利用してもよい。また、前記回転駆動手段として、前記軸線の方向に関する前記吸気バルブの運動を利用して前記吸気バルブを前記軸線の回りに回転させる回転駆動機構が設けられてもよい(請求項3)。この場合には、吸気バルブの軸線方向に関する運動を利用して吸気バルブを軸線の回りに回転させることができるため、余分なエネルギーを使用せずに吸気バルブを回転駆動できる。例えば、この回転駆動機構は、前記ステム部に設けられた突出部と、前記突出部を受け入れることができ、かつ前記軸線の方向に関して螺旋状に延びる案内溝が形成された案内部材とを備えてもよい(請求項4)。この場合、吸気バルブが軸線の方向に運動するとステム部に設けられた突出部が螺旋状に延びる案内溝に沿って移動する。これにより吸気バルブは軸線の方向に運動しながら同時に軸線の回りに回転することができる。
本発明の吸気装置の一態様においては、二つの吸気バルブの閉弁時期が互いに相違するように前記吸気バルブを駆動する吸気バルブ駆動手段を更に備えてもよい(請求項5)。この場合、二つの吸気バルブのうち、遅く閉弁する吸気バルブ側へ上昇流の抜けが集中するため上昇流のトータルの抜けを低減できる。しかも、早く閉弁する吸気バルブによって上昇流が曲げられるのでタンブル流を強化できる。このように、二つの吸気バルブの閉弁時期を相違させる場合には、前記吸気バルブ駆動手段は、二つの吸気バルブの両者が閉弁し終わる閉弁完了時期が前記内燃機関の負荷に応じて変化するように前記吸気バルブを駆動するとともに、前記閉弁完了時期が遅くなるほど二つの吸気バルブの閉弁時期の位相差が拡大するように前記吸気バルブを駆動してもよい(請求項6)。この場合、閉弁完了時期が遅くなるほど上昇流が抜け易いのでシリンダ内の乱れが減少し易くなるが、その閉弁完了時期が遅くなるほど二つの吸気バルブの閉弁時期の位相差が拡大することにより上昇流の抜けが抑制されるため、閉弁完了時期を負荷に応じて変化させた場合でもシリンダ内の乱れの減少を最小限に食い止めることができる。
なお、本発明に係るシュラウドは吸気バルブとバルブシートとの間に形成される隙間を隠すことができるものであればよく、どのような形状で構成されていても構わない。
以上説明したように、本発明によれば、吸気バルブのリフト中にバルブシートとの間に形成される隙間を周方向の一部に亘って隠すシュラウドの周方向の位置を吸気バルブのリフト量に応じて変えることができるため、リフト量が変化した場合でもシリンダ内の乱れの減少を抑えるために有効な位置にシュラウドを配置できる。
(第1の形態)
図1は本発明の一形態に係る吸気装置が適用された内燃機関の要部を模式的に示している。図2は図1のII−II線に沿った断面模式図、図3は図1のIII−III線に沿った断面模式図である。内燃機関1は不図示の車両に走行用動力源として搭載され、4つ(図では1つ)のシリンダ2が一列に並べられた直列4気筒の火花点火型内燃機関として構成されている。各シリンダ2はシリンダブロック3に形成されており、各シリンダ2の上部はシリンダヘッド4にて塞がれる。シリンダ2の天井面には点火プラグ5がその先端をシリンダ2内に臨ませるようにして中央部に設けられている。各シリンダ2にはピストン6が往復動自在に設けられ、ピストン6はコンロッド8を介して不図示のクランクシャフトに連結される。
図1に示すように、各シリンダ2には吸気通路10及び排気通路11がそれぞれ接続されている。吸気通路10はシリンダヘッド4に形成されて一つのシリンダ2に対して二つずつ設けられた吸気ポート12を含んでいる。各吸気ポート12はシリンダ2に開口しており、その開口部は吸気バルブ13にて開閉される。図2及び図3に示すように、吸気バルブ13は傘部13aとその傘部13aに続くステム部13bとを有する。吸気ポート12の開口部にはバルブシート14が装着されており、そのバルブシート14に吸気バルブ13の傘部13aが着座することにより吸気バルブ13は閉じられ、傘部13aがバルブシート14から離座することにより吸気バルブ13は開かれる。図1〜図3は吸気バルブ13が閉じられた状態を示している。なお、図2には吸気バルブ13が最大リフトで開かれた状態が想像線で示されている。
各吸気バルブ13は動弁装置15にて開閉駆動される。図2に詳しく示すように、動弁装置15には各吸気バルブ13の開閉時期を二つの吸気ポート12のそれぞれに関して独立して設定できる電磁駆動装置16が各吸気バルブ13に対して一つずつ設けられている。電磁駆動装置16は吸気バルブ13のステム部13bを軸線Axの方向に移動可能な状態で支持できるハウジング17を備えている。そのハウジング17にはリング状に形成された二つの電磁石18がステム部13bに固定された磁性体のプランジャ19を挟んで対向した状態で、かつ互いに離間するようにそれぞれ配置されている。電磁石18の中空部18aには、プランジャ19を中立位置、即ち、吸気バルブ13が中間開度となる位置に付勢するように二つのバルブスプリング20がプランジャ19を挟むようにそれぞれ設けられている。このため、図2の上方の電磁石18を励磁するとプランジャ19に上方に向かう力が作用し、傘部13aがバルブシート14に着座して吸気バルブ13は閉弁される。一方、図2の下方の電磁石18を励磁するとプランジャ19に下方に向かう力が作用し、傘部13aがバルブシート14から離座して吸気バルブ13が開弁される。二つの電磁石20に供給する電源電圧を適宜制御することにより、各吸気バルブ13の開閉時期を任意に設定できるとともに吸気バルブ13のリフト量も任意に設定できる。
図1及び図3に示すように、排気通路11はシリンダヘッド4に形成されて一つのシリンダ2に対して二つずつ設けられた排気ポート21を含む。各排気ポート21はシリンダ2に開口しており、その開口部は排気バルブ22にて開閉される。各排気バルブ22は図示しない周知の動弁機構にてクランクシャフトと同期して回転駆動されるようになっている。
図1及び図2に示すように、内燃機関1の運転状態はエンジンコントロールユニット(ECU)23にて制御される。ECU23はマイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM等の周辺装置を備えたコンピュータとして構成される。ECU23は各種のセンサから入力される信号を参照して、ROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより燃料噴射量、点火時期等の各種運転パラメータを適正に制御している。例えば、ECU23は運転状態に応じて演算した点火時期に火花点火がシリンダ2内に供給されるように点火プラグ5を操作する。ECU23に接続される各種のセンサとしては、クランクシャフトの位置に応じた信号を出力するクランク角センサ31や吸入空気流量に応じた信号を出力するエアフローメータ32がある。これらのセンサの他にも各種制御に利用される多数のセンサが設けられているがそれらの図示を省略する。この形態においては、ECU23にて動弁装置15が動作制御されるようになっており、ECU23は各吸気バルブ13がクランクシャフトの回転と同期して同時に開弁及び閉弁されるように、各電磁駆動装置16を制御する。但し、各吸気バルブ13の閉弁時期はピストン6の下死点後に吸気バルブ13が閉じられるように設定されており、内燃機関1はミラーサイクルにて運転される。
図1〜図3に示すように、各吸気バルブ13にはその傘部13aの裏面側にシュラウド25が設けられている。シュラウド25は傘部13aの裏面からステム部13bの軸線Axの方向に立ち上がり、かつ傘部13aの周方向に略180°延びている。換言すればシュラウド25は半円筒状に構成されている。これにより、シュラウド25は吸気バルブ13のリフト中にバルブシート14との間に形成される隙間AP(図2参照)を傘部13aの周方向の一部に亘って隠すことができる。シュラウド25の周方向の位置は吸気バルブ13のリフト量に応じて変化するようになっている。即ち、図1及び図2に示すように、シュラウド25は、各吸気バルブ13が閉弁した状態で図の実線で示すシリンダ2の中央寄りに、各吸気バルブ13が開弁した状態で図の想像線で示すシリンダ2の壁面寄りにそれぞれ位置するようになっている。
このようなシュラウド25の位置変更を実現するため、吸気バルブ13のリフト量に応じて吸気バルブ13を軸線Axの回りに回転させる回転駆動手段としての回転駆動機構26がシリンダヘッド4に設けられている(図2参照)。回転駆動機構26は、吸気バルブ13のステム部13bに設けられた突出部27と、その突出部27を受け入れることができ、かつ軸線Axの方向に関して螺旋状に延びる案内溝28aが形成された案内部材28とを備えている。突出部27は軸線Axと直交する方向に延び、かつステム部13bに固定されている。案内部材28は移動不能にシリンダヘッド4に固定されるとともに、ステム部13bを摺動自在に保持可能な軸線Axの方向に延びる案内孔28bが形成されている。これにより、回転駆動機構26は軸線Axの方向に関する吸気バルブ13の運動を利用して吸気バルブ13を軸線の回りに回転させることができる。つまり、吸気バルブ13が軸線Axの方向に運動するとステム部13bに設けられた突出部27が案内溝28aに沿って移動することにより、吸気バルブ13は軸線Axの方向に運動しながら軸線Axの回りに回転することができる。従って、余分なエネルギーを使用せずに吸気バルブ13を回転駆動できる。
案内溝28aの形状は上述したシュラウド25の位置変更が実現可能なものに設定されている。即ち、回転駆動機構26により、シュラウド25は図の実線で示すシリンダ2の中央寄りの位置から、吸気バルブ13の開弁後のリフト量の増加に連動した吸気バルブ13の回転により、最大リフト量になったときに図の想像線で示すシリンダ2の壁面寄りの位置まで移動する。その後、シュラウド25は、吸気バルブ13が閉弁するまでは吸気バルブ13が逆方向に回転することによりシリンダ2の中央寄りの位置に復帰する。
このように、吸気バルブ13のリフト量とシュラウド25の周方向の位置とが関連付けられているため、内燃機関1の運転においてシリンダ2内の乱れの減少を抑えることができる。図4〜図5は本発明の一形態に係る吸気装置の作用を説明する説明図である。図4は吸気バルブ13が開弁動作してリフト量が最大になる吸気行程の状態を図1のIII−III線に関して示した断面模式図、図5はピストン6が上昇に転じる下死点後の圧縮行程の状態を模式的に示した斜視図、図6は図5と同時期の圧縮行程の状態を図1の図1のIII−III線に関して示した断面模式図である。
図4に示すように、吸気バルブ13が最大リフトに向かって開弁動作する場合、ピストン6の下降に伴って、吸気バルブ13の傘部13aとバルブシート14との間に形成される隙間APから空気がシリンダ2内に流入する。隙間APのうち、シリンダ2の壁面から遠い側から流入する空気にはシリンダ2内を縦方向に旋回する旋回成分fr1が与えられる。この旋回成分fr1がタンブル流を構成する基礎になる。吸気バルブ13のリフト量が大きくなると、上述したように傘部13aに設けられたシュラウド25がシリンダ2の壁面寄りに位置する。そのため、隙間APのうち、シリンダ2の壁面に近い側がシュラウド25にて隠される。これにより、図4の破線で示した旋回成分fr1と反対向きの旋回成分fr2の流入が阻止される。その結果、タンブル流の基礎となる旋回成分fr1が弱められることが抑制される。しかも、隙間APの開口領域がシリンダ2の壁面から遠い側に限定されるため旋回成分fr1が強化される。従って、タンブル流の生成が阻害されないばかりでなく、タンブル流を強化できる。
図5及び図6に示すように、ピストン6の下死点後の圧縮行程においてはピストン6の上昇に伴って吸気バルブ13側に向かう上昇流が発生する。この場合、吸気バルブ13のリフト量が小さくなり図5に示すようにシュラウド25がシリンダ2の中央寄りに位置するため、シリンダ2の中央部からの上昇流の抜けが抑制される。そのため、上昇流はシリンダ2の頂面で反転して旋回成分fr3を形成する。この旋回成分fr3はタンブル流の生成に寄与するためタンブル流を強化できる。なお、図5及び図6に示すように、吸気バルブ13の並び方向の両端側からは上昇流の抜けFが生じるが、元々両端側の流量は少ないので、上昇流の抜けに伴うタンブル流の弱化を最小限に食い止めることができる。
(第2の形態)
次に、本発明の第2の形態を図7〜図10を参照しながら説明する。この形態は各吸気バルブ13の閉弁時期を互いに相違させる点に特徴があり、内燃機関1の構成等の物理的構成及びその構成による作用は第1の形態と同一である。このため、以下の説明においては図1〜図6も適宜参照される。この形態においてもECU23はピストン6の下死点後に各吸気バルブ13が閉弁するように動弁装置15を制御する。但し、この形態のECU23は図1の上側の吸気バルブ13が下側の吸気バルブ13よりも遅く閉じるように動弁装置15を制御する。なお、以下の説明で、各吸気バルブ13を互いに区別する必要があるときには、遅く閉じられる図1の上側の吸気バルブ13をフロント側バルブ13と表示し、早く閉じられる図1の下側の吸気バルブ13をリア側バルブ13と表示する場合がある。
図7は各吸気バルブ13の閉弁時期を相違させた場合の作用を説明する説明図である。この図に示すように、ピストン6の上昇に伴って発生する上昇流は早く閉じられるリア側バルブ13によって行き場を失うため、シリンダ2の頂面で反転して旋回成分fr4を形成する。これによりタンブル流が強化される。また、リア側バルブ13が閉じられた後にフロント側バルブ13へ上昇流の抜けFが集中するため、上昇流のトータルの抜けを量的に低減することができる。
各吸気バルブ13の閉弁時期の位相差は一定であってもよいが、内燃機関1の負荷に応じて変更してもよい。図8及び図9は本形態の各吸気バルブ13の閉弁動作の一例を説明する説明図であり、図8は中負荷時の閉弁動作を、図9は軽負荷時の閉弁動作をそれぞれ示している。これらの図から明らかなように、各吸気バルブ13の両者が閉弁し終わる閉弁完了時期Θc(フロント側バルブ13の閉弁時期θfc)は、負荷が小さいほど遅くなるようにECU23にて制御される。そして、リア側バルブ13の閉弁時期θrcとフロント側バルブ13の閉弁時期θfcとの位相差Δθは負荷が小さいほど大きくなるようにECU23にて制御される。閉弁完了時期Θcが遅くなるほど上昇流が抜け易いのでシリンダ2内の乱れが減少し易くなるが、各吸気バルブ13の閉弁時期が図示のように制御されるので、閉弁完了時期Θcが遅くなるほどリア側バルブ13のみが閉じられた期間が長くなり上昇流の抜けが抑制される。その結果、閉弁完了時期Θcを遅らせたことによる燃焼悪化を回避できる。
次に、以上の制御を実現するための具体的な処理について説明する。図10はECU23が実行する吸気バルブ制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャートである。このルーチンのプログラムはECU23のROMに保持されていて、適時に読み出されて繰り返し実行される。
まず、ステップS1において、エアフローメータ32からの信号を参照して吸入空気流量を取得し、その吸入空気流量に基づいて内燃機関1の負荷Kを算出する。
次に、ステップS2において、負荷K及びその他のパラメータに基づいて各吸気バルブ13の開弁時期θoを算出する。この形態では各吸気バルブ13の開弁時期は同時期に設定される。
次に、ステップS3において、各吸気バルブ13の閉弁時期θfc、θrcを負荷Kが小さいほど位相差Δθが大きくなるようにそれぞれ算出する。各開弁時期θfc、θrcはいずれも下死点後よりも遅い時期のものとして算出される。
次に、ステップS4において、現在のクランク角θをクランク角センサ31からの信号を参照して取得し、現在のクランク角θが開弁時期θoとなったか否かを判定し、開弁時期θoになった場合はステップS5に進んで各吸気バルブ13が開弁するように動弁装置15を操作する。そうでない場合は、開弁時期θoになるまで処理を待つ。
次に、ステップS6において、現在のクランク角θがリア側バルブ13の閉弁時期θrcとなったか否かを判定し、閉弁時期θrcになった場合はステップS7に進んでリア側バルブ13が閉弁するように動弁装置15を操作する。そうでない場合は、閉弁時期θrcになるまで処理を待つ。
次に、ステップS8において、現在のクランク角θがフロント側バルブ13の閉弁時期θfcとなったか否かを判定し、閉弁時期θfcになった場合はステップS9に進んでフロント側バルブ13が閉弁するように動弁装置15を操作する。そうでない場合は閉弁時期θrcになるまで処理を待つ。そして、今回のルーチンを終了する。
以上説明した図10の処理をECU23が実行することにより上述した制御が実現され、ECU23と動弁装置15との組み合わせにより本発明に係る吸気バルブ駆動手段が構成される。
本発明は上記の各形態に限定されず、種々の形態にて実施できる。本発明が適用される内燃機関は、ピストンの下死点後に吸気バルブが閉じられる運転を行うものであればよく、そのような運転を常時行うものでも、又はある特定条件下で行うものでも本発明を適用することができる。吸気バルブの数は一つのシリンダに対して少なくも二つあればよく、一つのシリンダに対して三つ以上の吸気バルブが設けられた内燃機関にも本発明を適用できる。
また、図示したシュラウドの形状は一例にすぎず、吸気バルブとバルブシートとの隙間を隠すことができればどのような形状でもよい。例えば、吸気バルブの傘部の裏面側を隆起させることにより、その隆起部を本発明に係るシュラウドとして機能させることもできる。また、傘部の周方向に亘って隙間を隠す範囲は一部であればよく、図示のように180°にすることに限らない。
また、吸気バルブを軸線の方向に回転させる回転駆動手段は図示の形態に限らず、例えば、吸気バルブをステム部の軸線の回りに回転させる電動機を利用して、つまり電動機とその電動機の回転をステム部の回転に伝達する伝達機構と電動機の動作制御を行う制御手段とを利用して、回転駆動手段を実現することも可能である。
また、各吸気バルブを動作させる吸気バルブ駆動手段は、各吸気バルブの閉弁時期を独立して設定できればよい。従って、上述したように電磁駆動装置16を含む動弁装置15とECU23との組み合わせで実現することに限らず、閉弁時期を変化させることができる周知の可変動弁機構とECU23との組み合わせで本発明に係る吸気バルブ駆動手段を実現することもできる。
本発明の一形態に係る吸気装置が適用された内燃機関の要部を模式的に示した図。 図1のII−II線に沿った断面模式図。 図1のIII−III線に沿った断面模式図。 吸気バルブが開弁動作してリフト量が最大になる吸気行程の状態を図1のIII−III線に関して示した断面模式図。 ピストンが上昇に転じる下死点後の圧縮行程の状態を模式的に示した斜視図。 図5と同時期の圧縮行程の状態を図1の図1のIII−III線に関して示した断面模式図。 各吸気バルブの閉弁時期を相違させた場合の作用を説明する説明図。 第2の形態に係る各吸気バルブの閉弁動作の一例を説明する説明図であって中負荷時の閉弁動作を示した図。 第2の形態に係る各吸気バルブの閉弁動作の一例を説明する説明図であって軽負荷時の閉弁動作を示した図。 吸気バルブ制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャート。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダ
6 ピストン
13 吸気バルブ
13a 傘部
13b ステム部
14 バルブシート
15 動弁装置(吸気バルブ駆動手段)
23 ECU(吸気バルブ駆動手段)
25 シュラウド
26 回転駆動機構(回転駆動手段)
27 突出部
28 案内部材
28a 案内溝
AP 隙間
Ax 軸線
Θc 閉弁完了時期
Δθ 位相差

Claims (6)

  1. 傘部と前記傘部に続くステム部とを持つ吸気バルブが一つのシリンダに対して少なくとも二つ設けられ、ピストンの下死点後に前記傘部がバルブシートに着座して前記吸気バルブが閉じられる内燃機関に適用される内燃機関の吸気装置において、
    前記吸気バルブの前記傘部に設けられ、前記吸気バルブのリフト中に前記吸気バルブと前記バルブシートとの間に形成される隙間を前記傘部の周方向の一部に亘って隠すことができるシュラウドと、前記吸気バルブのリフト量に応じて前記シュラウドの周方向の位置が変化するように前記吸気バルブを前記ステム部の軸線の回りに回転させる回転駆動手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 前記回転駆動手段は、前記吸気バルブのリフト量が小さい場合に前記シュラウドが前記シリンダの中央寄りに位置し、かつ前記吸気バルブのリフト量が大きい場合に前記シュラウドが前記シリンダの壁面寄りに位置するように、前記吸気バルブを回転させる請求項1に記載の吸気装置。
  3. 前記回転駆動手段として、前記軸線の方向に関する前記吸気バルブの運動を利用して前記吸気バルブを前記軸線の回りに回転させる回転駆動機構が設けられている請求項1又は2に記載の吸気装置。
  4. 前記回転駆動機構は、前記ステム部に設けられた突出部と、前記突出部を受け入れることができ、かつ前記軸線の方向に関して螺旋状に延びる案内溝が形成された案内部材とを備える請求項3に記載の吸気装置。
  5. 二つの吸気バルブの閉弁時期が互いに相違するように前記吸気バルブを駆動する吸気バルブ駆動手段を更に備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸気装置。
  6. 前記吸気バルブ駆動手段は、二つの吸気バルブの両者が閉弁し終わる閉弁完了時期が前記内燃機関の負荷に応じて変化するように前記吸気バルブを駆動するとともに、前記閉弁完了時期が遅くなるほど二つの吸気バルブの閉弁時期の位相差が拡大するように前記吸気バルブを駆動する請求項5に記載の吸気装置。
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