JP2009138259A - 粉末冶金用金属粉末、焼結体および焼結体の製造方法 - Google Patents

粉末冶金用金属粉末、焼結体および焼結体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような、元々焼結性に劣る組成であっても、焼結性を向上させ、機械的特性に優れた焼結体を容易に製造することができる粉末冶金用金属粉末、この粉末冶金用金属粉末を用いて製造された機械的特性に優れた焼結体、および、前記粉末冶金用金属粉末を用いて、面心立方格子相を主成分とする緻密な焼結体を確実に製造することができる焼結体の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の粉末冶金用金属粉末は、バインダとともに混合する[A]組成物調製工程を経た後、[B]成形工程、[C]脱脂工程、[D]焼成工程を経て、焼結体を製造するのに用いられる。このような本発明の粉末冶金用金属粉末は、焼結することによって面心立方格子相を析出する組成を主成分とし、この主成分よりも含有率の少ない副成分として、Y、ZrおよびInからなる群から選択される少なくとも1種を含むものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉末冶金用金属粉末、焼結体および焼結体の製造方法に関するものである。
粉末冶金法では、金属粉末とバインダとを含む組成物を、所望の形状に成形して成形体を得た後、成形体を脱脂・焼結することにより、焼結体を製造する。このような焼結体の製造過程では、金属粉末の粒子同士の間で原子の拡散現象が生じ、これにより成形体が徐々に緻密化することによって焼結に至る。
例えば、特許文献1には、ステンレス鋼粉末と熱可塑性バインダとを混合・混練してなる混合物を、射出成形して成形体を得た後、この成形体を脱脂・焼結して焼結体を得るステンレス鋼粉末の焼結方法が開示されている。
ところが、金属粉末の組成によっては、粒子間における原子拡散の速度が遅い場合がある。このような場合、焼結性が著しく低下し、焼結体の緻密化が十分に進行しないおそれがある。
具体的には、用いる金属粉末が、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成の粉末である場合、焼結温度において原子が比較的緻密な面心立方格子構造に配列する影響によって、焼結性の低下が顕著である。このような金属粉末は、特許文献1に記載の方法によって焼結体を得たとしても、得られた焼結体は緻密化が不十分なものとなってしまい、機械的特性が低い。
特開平6−10088号公報
本発明の目的は、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような、元々焼結性に劣る組成であっても、焼結性を向上させ、機械的特性に優れた焼結体を容易に製造することができる粉末冶金用金属粉末、この粉末冶金用金属粉末を用いて製造された機械的特性に優れた焼結体、および、前記粉末冶金用金属粉末を用いて、原子が面心立方格子構造に配列した緻密な焼結体を確実に製造することができる焼結体の製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の粉末冶金用金属粉末は、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成を主成分とし、該主成分よりも含有率の少ない副成分として、Y、ZrおよびInからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする。
これにより、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような、焼結性に劣る組成であっても、焼結性を向上させ、機械的特性に優れた焼結体を容易に製造することができる粉末冶金用金属粉末が得られる。
本発明の粉末冶金用金属粉末では、前記副成分の含有率は、0.01〜5質量%であることが好ましい。
これにより、副成分を添加しても、主成分が有する特性を損なうことなく、粉末冶金用金属粉末の焼結性を十分に高めることができる。
本発明の粉末冶金用金属粉末では、前記主成分の含有率は、95質量%以上であることが好ましい。
本発明の粉末冶金用金属粉末では、前記主成分は、Fe、CoおよびNiから選択される少なくとも1種を含む単体または基合金であることが好ましい。
このような主成分の金属粉末から得られる焼結体は、機械的特性および電磁気的特性に優れていることから、種々の構造部品や電磁気用部品等に広範囲にわたって好適に用いられるものである。したがって、これらの主成分を含む金属に、前述した副成分を添加してなる粉末冶金用金属粉末は、緻密であり機械的特性や電磁気的特性が特に良好な構造部品や電磁気用部品を製造するための原料粉末として、好ましく用いることができる。
本発明の粉末冶金用金属粉末では、前記主成分は、オーステナイト系ステンレス鋼、高合金鋼、機械構造用鋼、強靭鋼、工具鋼、高硬度鋼、耐熱鋼、超合金、Co−Cr系合金およびCo−Cr−Mo系合金のうちの少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の粉末冶金用金属粉末では、前記Co−Cr−Mo系合金は、Crを26〜30質量%の割合で含有し、かつMoを4.5〜7質量%の割合で含有するCo基合金であることが好ましい。
これにより、得られた焼結体は、機械的強度に優れたものとなるため、医療用デバイスの構成材料として、特に好適に用いられるものとなる。
本発明の粉末冶金用金属粉末では、前記主成分は、焼結することによってγ相を析出するような組成のFe基合金であることが好ましい。
これにより、得られた焼結体は、γ相を含むFe基合金が靭性等の機械的特性や耐食性等の化学的特性において元々有する優れた特性に加え、密度が高くなるように焼結されたものであるため、引張強度や硬度等の機械的特性にも優れたものとなる。
本発明の粉末冶金用金属粉末では、前記主成分および前記副成分は、合金または金属間化合物を形成していることが好ましい。
本発明の粉末冶金用金属粉末では、平均粒径が1〜30μmであることが好ましい。
本発明の焼結体は、本発明の粉末冶金用金属粉末とバインダとを含む組成物を、脱脂・焼結してなることを特徴とする。
これにより、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成を主成分とする緻密で機械的特性に優れた焼結体が得られる。
本発明の焼結体の製造方法は、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成のCo−Cr−Mo系合金を主成分とし、副成分として、Y、ZrおよびInからなる群から選択される少なくとも1種を0.01〜5質量%の割合で含有する粉末冶金用金属粉末と、バインダとを含む組成物を成形し、成形体を得る工程と、
前記成形体に脱脂処理を施して、脱脂体を得る工程と、
前記脱脂体を、温度1100〜1350℃×0.2〜7時間で焼成して、焼結体を得る工程とを有することを特徴とする。
これにより、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成を主成分とする緻密で機械的特性に優れるとともに、医療用デバイスに好適に適用可能な焼結体を確実に製造することができる。
以下、本発明の粉末冶金用金属粉末、焼結体および焼結体の製造方法について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、本発明の粉末冶金用金属粉末について説明する。
粉末冶金に用いられる粉末冶金用金属粉末としては、従来、種々の組成の金属粉末が用いられてきた。粉末冶金では、粉末冶金用金属粉末とバインダとを含む組成物を、所望の形状に成形した後、脱脂・焼結することにより、所望の形状の焼結体を得ることができる。このような粉末冶金技術によれば、その他の冶金技術に比べ、複雑で微細な形状の焼結体をニアネット(最終形状に近い形状)で製造することができるという利点を有する。
しかしながら、用いる金属粉末の組成によっては、焼結性が低いために、焼結体の緻密化が不十分になるという問題があった。また、このような問題は、金属粉末として、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成の粉末を用いた場合に顕著であった。したがって、従来、粉末冶金法により、このような組成の金属粉末を用いて良好な焼結体を得ることは困難であった。
上記のような問題に鑑み、本発明者は、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成であっても、優れた焼結性を示し、良好な焼結体を得るための条件について鋭意検討した。その結果、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成を主成分とし、この主成分よりも含有率の少ない副成分として、Y(イットリウム)、Zr(ジルコニウム)およびIn(インジウム)からなる群から選択される少なくとも1種を含むような組成の粉末冶金用金属粉末を用いることが、上記問題を解決する上で有効であることを見出した。
このような粉末冶金用金属粉末によれば、副成分が焼結性を高めるよう作用する。このため、本発明の粉末冶金用金属粉末とバインダとを含む組成物を成形した後、脱脂・焼結してなる焼結体は、緻密化が十分に進行したものとなる。このため、得られた焼結体は、相対密度や各種機械的特性に優れたものとなる。
以下、本発明の粉末冶金用金属粉末についてさらに詳述する。なお、本明細書中において、「主成分」とは、粉末冶金用金属粉末中で最も含有率の多い成分のことを言う。
上述したような副成分は、主成分よりも少ない含有率で粉末冶金用金属粉末に含まれるものである。このため、粉末冶金用金属粉末の特性は、主成分が有する特性が支配的になっており、副成分は、この主成分が有する特性を損なわない程度に添加されているのが好ましい。
具体的には、粉末冶金用金属粉末における副成分の含有率は、0.01〜5質量%程度であるのが好ましく、0.03〜3質量%程度であるのがより好ましい。副成分の含有率が前記範囲内であれば、副成分を添加しても、主成分が有する特性を損なうことなく、粉末の焼結性を十分に高めることができる。
なお、副成分の含有率が前記下限値を下回った場合には、副成分の焼結性を高める作用が著しく低下するおそれがある。一方、副成分の含有率が前記上限値を上回った場合には、粉末冶金用金属粉末の特性として、副成分が有する特性が顕在化し、本来、発現すべき主成分が有する特性が埋没するおそれがある。
一方、本発明の粉末冶金用金属粉末の主成分は、前述したように、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成であるが、具体的には、Fe、Co、Ni、Cu等の各金属元素が挙げられ、これらのうちの1種を含む単体または基合金が挙げられる。
この中でも、前記主成分は、Fe、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種を含む単体または基合金であるのが好ましい。このような主成分の金属粉末から得られる焼結体は、機械的特性および電磁気的特性に優れていることから、種々の構造部品や電磁気用部品等に広範囲にわたって好適に用いられるものである。したがって、これらの主成分を含む金属粉末に、前述した副成分を添加してなる粉末冶金用金属粉末は、緻密であり機械的特性や電磁気的特性が特に良好な構造部品や電磁気用部品を製造するための原料粉末として、好ましく用いることができる。
また、粉末冶金用金属粉末における主成分の含有率は、95質量%以上であるのが好ましく、97質量%以上であるのがより好ましい。主成分の含有率が前記範囲内であれば、副成分を添加しても、主成分が有する特性が低下するのを防止することができる。
なお、主成分の含有率が前記下限値を下回った場合には、主成分が有する特性が低下するおそれがあり、主成分の含有率が前記上限値を上回った場合には、副成分の作用が十分に発揮されないおそれがある。
また、粉末冶金用金属粉末が特にFe系合金で構成されている場合、主成分であるFe系合金中のFeの含有率が高くなるほど、デルタフェライト(δ鉄)相が析出するおそれがある。デルタフェライトは耐食性に劣るため、焼結体中に多量に含まれると耐食性の低下を招く。
これに対し、前述したような副成分を含むことにより、本発明の粉末冶金用金属粉末は、デルタフェライトの析出を抑制し得るものとなる。これにより、耐食性に富んだ粉末冶金用金属粉末が得られ、最終的に耐食性に富んだ焼結体が得られる。
ここで、粉末冶金用金属粉末を含む成形体(脱脂体)の焼結における上述したような副成分の作用は、以下の(I)〜(III)の3つのメカニズムのうちの少なくとも1つに起因しているものと推察される。
(I)Y、ZrおよびInの各元素は、焼結の際に、前述したFe、Co、Ni、Cu等が主成分となる金属粒子の粒界を液相状態にさせるよう作用する。この粒界の液相部分は、毛細管力に基づいて粒子間の隙間に浸透し、粒子同士を引き寄せるよう振る舞う。これにより、前述した主成分と副成分とを含む金属粒子間では液相拡散が生じ、粒子間距離が急速に縮まりネックを形成し緻密化が進行する。その結果、成形体が速やかに焼結する。
(II)Zrは、フェライト生成元素であるため、Zrを含む副成分が含まれることにより、焼結の際に、前述したFe、Co、Ni、Cu等が主成分となる金属粒子、すなわち、焼結温度において原子が面心立方格子を構築するよう配置した相(以下、省略して「面心立方格子相」とも言う。)の粒子の粒界に、原子が体心立方格子を構築するよう配置した相(以下、省略して「体心立方格子相」とも言う。)が析出する。この体心立方格子相は、面心立方格子相に比べて焼結性に優れていることが知られている。これは、体心立方格子相と面心立方格子相との間の、原子配列の充填性の差に伴う柔軟性の違いによるものと考えられる。このような理由から、前述した主成分と副成分とを含む金属粒子間の焼結性が高くなり、成形体が速やかに焼結する。
(III)Y、ZrおよびInの各元素は、焼結の際に、前述したFe、Co、Ni、Cu等の主成分に酸化物として微量に含まれた酸素を除去する脱酸剤として作用する。この主成分に含まれた酸化物は、金属粉末の焼結を阻害し、面心立方格子相の焼結性低下の一因となっていると考えられる。したがって、副成分が脱酸剤として作用することにより、焼結性の阻害要因である酸化物を除去し、前述した主成分と副成分とを含む金属粉末の焼結性を高めることができる。その結果、成形体が速やかに焼結する。
なお、Y、ZrおよびInの各元素を添加することにより、焼結体中の酸化物が減少する。その結果、酸素含有率の低い、高品質の焼結体が得られる。
この場合、焼結体の酸素含有率は、粉末冶金用金属粉末の酸素含有率に対して、10%以上の減少が期待できる。
以上のような3つのメカニズムのうちの少なくとも1つにより、前述したような副成分の作用が発揮されると考えられる。
ところで、上述したようなFe、Co、Ni、Cu等を含む金属の具体例としては、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼、高合金鋼、機械構造用鋼、強靭鋼、工具鋼、高硬度鋼、耐熱鋼、超合金、Co−Cr系合金およびCo−Cr−Mo系合金のうちの少なくとも1種が挙げられるが、特に、オーステナイト系ステンレス鋼に対して有効である。オーステナイト系ステンレス鋼は、焼結性に劣るが、ステンレス鋼の中でも特に機械的特性および化学的特性(耐食性)に優れるものである。このため、前述の副成分を添加したことによって良好な焼結性を付与したオーステナイト系ステンレス鋼粉末は、構造部品として好適に用いられる緻密な焼結体を確実に製造することができる。
なお、上述したような合金のうち、Fe基合金の場合は、原子が面心立方格子を構築するよう配置した相のことを「γ相」と言う。γ相を含む本発明の粉末冶金用金属粉末を用いて製造された焼結体は、γ相を含むFe基合金が靭性等の機械的特性や耐食性等の化学的特性において元々有する優れた特性に加え、密度が高くなるように焼結されたものであるため、引張強度や硬度等の機械的特性にも優れたものとなる。
また、オーステナイト系ステンレス鋼としては、JIS G 4303〜4309等に規定のステンレス鋼のうち、例えば、SUS301、SUS302、SUS303、SUS304、SUS305、SUS309、SUS310、SUS316、SUS317、SUS321、SUS347、SUS384等が挙げられる。
また、オーステナイト系耐熱鋼としては、JIS G 4311〜4312等に規定の耐熱鋼のうち、例えば、SUH31、SUH35、SUH36、SUH37、SUH38、SUH309、SUH310、SUH330、SUH660、SUH661等が挙げられる。
なお、ステンレス鋼および耐熱鋼は、主にFe、Ni、Cr等の成分を含む鋼種である。図2には、Fe−Niの状態図を示す。また、図3には、Fe−Crの状態図を示す。
また、低炭素鋼は、一般に、炭素含有率が0.02〜0.3質量%程度の炭素鋼を指す。図4には、Fe−Cの状態図を示す。
また、パーマロイとしては、例えば、JIS C 2531等に規定の鉄ニッケル軟質磁性材料等が挙げられる。図2〜4のいずれの状態図にもγ相が認められる。
また、前記主成分には、Co−Cr−Mo系合金を用いるのが好ましい。Co−Cr−Mo系合金は、人工関節等の医療用デバイス(インプラント)に好適に用いられる。
これに対し、主成分としてCo−Cr−Mo系合金を用い、副成分としてY、ZrおよびInからなる群から選択される少なくとも1種を含む組成の粉末冶金用金属粉末を用いて医療用デバイスを製造することにより、機械的特性に優れ、欠損等のおそれのない医療用デバイスを確実に得ることができる。
ところで、上述したようなCo−Cr−Mo系合金は、CrとMoとを含むCo基合金であるが、具体的には、Crの含有率は、26〜30質量%程度であるのが好ましく、27〜29質量%程度であるのがより好ましい。また、Moの含有率は、4.5〜7質量%程度であるのが好ましく、5〜6.5質量%程度であるのがより好ましい。このような組成のCo−Cr−Mo系合金は、機械的強度に優れたものとなるため、前述したような医療用デバイスの構成材料として、特に好適に用いられるものとなる。
なお、このようなCo−Cr−Mo系合金は、さらに、Be、B、C、N、O、Si、P、S、Ti、Mn、Fe、Ni、W等の添加物または製造時に不可避的に含まれる不純物を含んでいてもよい。その場合、焼結製品の特性上、これらの添加物または不純物の含有量の合計は、20質量%以下であるのが好ましい。
また、粉末冶金用金属粉末の平均粒径は、特に限定されないが、1〜30μm程度であるのが好ましく、1〜20μm程度であるのがより好ましい。このような粒径の粉末冶金用金属粉末は、成形時の圧縮性の低下を避けつつ、最終的に十分に緻密な焼結体を製造可能なものとなる。
なお、平均粒径が前記下限値未満である場合、粉末冶金用金属粉末が凝集し易くなり、成形時の圧縮性が著しく低下するおそれがある。一方、平均粒径が前記上限値を超える場合、粉末の粒子間の隙間が大きくなり過ぎて、最終的に得られる焼結体の緻密化が不十分になるおそれがある。
また、本発明の粉末冶金用金属粉末がFe系合金、Ni系合金またはCo系合金で構成されている場合、粉末冶金用金属粉末のタップ密度は、3.5g/cm以上であるのが好ましく、4g/cm以上であるのがより好ましい。このようにタップ密度が大きい粉末冶金用金属粉末であれば、成形体を得る際に、粒子間の充填性が特に高くなる。このため、最終的に、特に緻密な焼結体を得ることができる。
また、本発明の粉末冶金用金属粉末の比表面積は、特に限定されないが、0.1m/g以上であるのが好ましく、0.2m/g以上であるのがより好ましい。このように比表面積の広い粉末冶金用金属粉末であれば、表面の活性(表面エネルギー)が高くなるため、より少ないエネルギーの付与でも容易に焼結することができる。したがって、成形体を焼結する際に、より短時間で焼結することができる。
このような粉末冶金用金属粉末は、例えば、いかなる方法で製造されたものでもよいが、例えば、アトマイズ法(水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、高速回転水流アトマイズ法等)、還元法、カルボニル法、粉砕法等の方法により製造されたものを用いることができる。
このうち、粉末冶金用金属粉末には、アトマイズ法により製造されたものを用いるのが好ましい。アトマイズ法によれば、前記したような極めて微小な平均粒径の金属粉末を効率よく製造することができる。また、粒径のバラツキが少なく、粒径の揃った金属粉末を得ることができる。
また、アトマイズ法で製造された粉末冶金用金属粉末は、真球に比較的近い球形状をなしているため、バインダに対する分散性や流動性に優れたものとなる。このため、このような金属粉末を含む組成物を成形型に充填して成形する際に、その充填性を高めることができ、最終的により緻密な焼結体を得ることができる。
アトマイズ法では、前述した主成分と副成分とを溶解して溶融金属とした後、この溶融金属を、高速で噴射させた流体(液体または気体)に衝突させることにより、溶融金属を微粉化するとともに冷却して、金属粉末を製造する。これにより、主成分および副成分は、合金化する(または、金属間化合物を形成する)。その結果、得られた金属粉末は、各金属粒子において、主成分と副成分とが均一に分布したものとなる。このような金属粉末は、前述したような副成分の作用が組成物全体で均等に発揮されることとなり、最終的に、焼結ムラの発生を防止することができる。
次に、このような本発明の粉末冶金用金属粉末を用いて本発明の焼結体を得る方法(本発明の焼結体の製造方法)について説明する。
図1は、本発明の焼結体の製造方法の実施形態を示す工程図である。
本発明の焼結体の製造方法は、図1に示すように、[A]組成物を用意する組成物調製工程と、[B]成形体を製造する成形工程と、[C]脱脂処理を施す脱脂工程と、[D]焼成を行う焼成工程とを有する。以下、各工程について順次説明する。
[A]組成物調製工程
まず、本発明の粉末冶金用金属粉末と、バインダとを用意し、これらを混練機により混練し、混練物(組成物)を得る。
この混練物(コンパウンド)中では、粉末冶金用金属粉末が均一に分散している。
バインダとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエーテル、ポリビニルアルコール、またはこれらの共重合体等の各種樹脂や、各種ワックス、パラフィン、高級脂肪酸(例:ステアリン酸)、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド等の各種有機バインダが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を混合して用いることができる。
このうち、バインダとしては、ポリオレフィンを主成分とするものが好ましい。ポリオレフィンは、還元性ガスによる分解性が比較的高い。このため、ポリオレフィンをバインダの主成分として用いた場合、より短時間で確実に成形体の脱脂を行うことができる。
また、バインダの含有率は、混練物全体の2〜20質量%程度であるのが好ましく、5〜10質量%程度であるのがより好ましい。バインダの含有率が前記範囲内であることにより、成形性よく成形体を形成することができるとともに、密度を高め、成形体の形状の安定性等を特に優れたものとすることができる。また、これにより、成形体と脱脂体との大きさの差、いわゆる収縮率を最適化して、最終的に得られる焼結体の寸法精度の低下を防止することができる。
また、混練物中には、必要に応じて、可塑剤が添加されていてもよい。この可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル(例:DOP、DEP、DBP)、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、セバシン酸エステル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
さらに、混練物中には、粉末冶金用金属粉末、バインダ、可塑剤の他に、例えば、酸化防止剤、脱脂促進剤、界面活性剤等の各種添加物を必要に応じ添加することができる。
なお、混練条件は、用いる粉末冶金用金属粉末の金属組成や粒径、バインダの組成、およびこれらの配合量等の諸条件により異なるが、その一例を挙げれば、混練温度:50〜200℃程度、混練時間:15〜210分程度とすることができる。
また、混練物は、必要に応じ、ペレット(小塊)化される。ペレットの粒径は、例えば、1〜15mm程度とされる。
なお、混練物に代えて、造粒粉末を製造するようにしてもよい。
[B]成形工程
次に、混練物を成形して、目的の焼結体と同形状の成形体を製造する。
成形体の製造方法(成型方法)としては、特に限定されず、例えば、圧粉成形(圧縮成形)法、金属粉末射出成形(MIM:Metal Injection Molding)法、押出成形法等の各種成形法を用いることができる。
このうち、圧粉成形法の場合の成形条件は、用いる粉末冶金用金属粉末の組成や粒径、バインダの組成、およびこれらの配合量等の諸条件によって異なるが、成形圧力が200〜1000MPa(2〜10t/cm)程度であるのが好ましい。
また、金属粉末射出成形法の場合の成形条件は、諸条件によって異なるものの、材料温度が80〜210℃程度、射出圧力が50〜500MPa(0.5〜5t/cm)程度であるのが好ましい。
また、押出成形法の場合の成形条件は、諸条件によって異なるものの、材料温度が80〜210℃程度、押出圧力が50〜500MPa(0.5〜5t/cm)程度であるのが好ましい。
このようにして得られた成形体は、金属粉末の複数の粒子の間隙に、バインダが一様に分布した状態となる。
なお、作製される成形体の形状寸法は、以降の脱脂工程および焼成工程における成形体の収縮分を見込んで決定される。
[C]脱脂工程
次に、得られた成形体に脱脂処理(脱バインダ処理)を施し、脱脂体を得る。
具体的には、成形体を加熱して、バインダを分解することにより、成形体中からバインダを除去して、脱脂処理がなされる。
この脱脂処理は、例えば、成形体を加熱する方法、バインダを分解するガスに成形体を曝す方法等が挙げられる。
成形体を加熱する方法を用いる場合、成形体の加熱条件は、バインダの組成や配合量によって若干異なるものの、温度100〜750℃×0.1〜20時間程度であるのが好ましく、150〜600℃×0.5〜15時間程度であるのがより好ましい。これにより、成形体を焼結させることなく、成形体の脱脂を必要かつ十分に行うことができる。その結果、脱脂体の内部にバインダ成分が多量に残留してしまうのを確実に防止することができる。
また、成形体を加熱する際の雰囲気は、特に限定されず、水素のような還元性ガス雰囲気、窒素、アルゴンのような不活性ガス雰囲気、大気のような酸化性ガス雰囲気、またはこれらの雰囲気を減圧した減圧雰囲気等が挙げられる。
一方、バインダを分解するガスとしては、例えば、オゾンガス等が挙げられる。
なお、このような脱脂工程は、脱脂条件の異なる複数の過程(ステップ)に分けて行うことにより、成形体中のバインダをより速やかに、そして、成形体に残存させないように分解・除去することができる。
また、必要に応じて、脱脂体に対して切削、研磨、切断等の機械加工を施すようにしてもよい。脱脂体は、硬度が比較的低く、かつ比較的可塑性に富んでいるため、脱脂体の形状が崩れるのを防止しつつ、容易に機械加工を施すことができる。このような機械加工によれば、最終的に寸法精度の高い焼結体を容易に得ることができる。
[D]焼成工程
前記工程[C]で得られた脱脂体を、焼成炉で焼成して焼結体を得る。
この焼結により、粉末冶金用金属粉末は、粒子同士の界面で拡散が生じ、焼結に至る。この際、前述したようなメカニズムによって、脱脂体が速やかに焼結される。その結果、全体的に緻密な高密度の焼結体が得られる。
焼成温度は、成形体および脱脂体の製造に用いた粉末冶金用金属粉末の組成や粒径等によって異なる。
ここでは、一例として、この粉末冶金用金属粉末が、Co−Cr−Mo系合金を主成分とし、前述したような副成分を0.01〜5質量%程度含むような組成の金属粉末である場合について説明する。
このような組成の粉末冶金用金属粉末で製造された脱脂体を焼成する場合、その焼成条件は、温度1100〜1350℃×0.2〜7時間程度であるのが好ましく、温度1200〜1300℃×1〜4時間程度であるのがより好ましい。これにより、焼結が進み過ぎて過焼結となり、結晶組織が肥大化するのを防止しつつ、脱脂体全体を十分に焼結させることができる。その結果、高密度であり、かつ特に機械的特性に優れた焼結体を得ることができる。
また、焼成の際の雰囲気は、特に限定されないが、金属粉末の酸化を防止することを考慮した場合、水素のような還元性ガス雰囲気、アルゴンのような不活性ガス雰囲気、またはこれらの雰囲気を減圧した減圧雰囲気等が挙げられる。
このようにして得られた焼結体は、相対密度の高いものが得られる。
すなわち、本発明の粉末冶金用金属粉末とバインダとを含む組成物を、成形した後、脱脂・焼結して製造された焼結体は、その相対密度が、前記主成分を含みかつ前述した副成分を含まない金属粉末とバインダとを含む組成物を、成形した後、脱脂・焼結して製造された焼結体の相対密度よりも高くなる。これは、前述した主成分のみを含む金属粉末に、焼結性が低いという問題があったとしても、このような主成分に、前述したようなY、ZrおよびInからなる群から選択される少なくとも1種の副成分を添加したことにより、金属粉末の焼結性が向上したためと考えられる。その結果、焼結性を考慮することなく、焼結体の電磁気的特性、化学的特性等を優先して金属粉末の組成を選択することができる。したがって、本発明の粉末冶金用金属粉末によれば、主成分の組成における選択の幅を広げることができ、その結果、上記の特性をさらに向上させた焼結体を容易に実現することができるようになる。
なお、具体的には、焼結体の相対密度は、粉末冶金用金属粉末の組成によって若干異なるものの、2%以上の相対密度の向上が期待できる。
また、本発明の粉末冶金用金属粉末とバインダとを含む組成物を、成形した後、脱脂・焼結して製造された焼結体は、その引張強さや0.2%耐力が、前記主成分を含みかつ前述した副成分を含まない金属粉末とバインダとを含む組成物を、成形した後、脱脂・焼結して製造された焼結体の引張強さや0.2%耐力よりも大きくなる。これは、前述した主成分のみを金属粉末は、焼結性が不十分であるため、引張強さや0.2%耐力等の機械的特性が低いものの、このような主成分に、前述したようなY、ZrおよびInからなる群から選択される少なくとも1種の副成分を添加したことにより、金属粉末の焼結性を高め、これにより機械的特性が向上したためと考えられる。そして、前述したように、本発明の粉末冶金用金属粉末によれば、焼結体の機械的特性が低下することを考慮する必要がなくなるので、主成分の組成における選択の幅を広げることができ、焼結体の電磁気的特性や化学的特性等を優先して金属粉末の組成を選択することができるようになる。
なお、具体的には、粉末冶金用金属粉末の組成によって若干異なるものの、10%以上の引張強さの向上、10%以上の0.2%耐力の向上がそれぞれ期待できる。
以上のことから、本発明の粉末冶金用金属粉末を用いることにより、焼結に伴って面心立方格子相を析出してしまい、焼結性が低くなってしまうような組成であっても、焼結における緻密化を図ることができる。その結果、本発明の粉末冶金用金属粉末によれば、従来では製造することが困難であった、焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成を主成分とし、かつ高密度で機械的特性に優れた焼結体を容易に製造することができるようになる。
このようにして得られた面心立方格子相を主成分とする焼結体は、面心立方格子相に特有の優れた機械的特性を有するため、例えば、構造部品等として極めて有用なものとなる。
また、このようにして得られた焼結体において、面心立方格子相の含有率が大きいほど、面心立方格子相に特有の機械的特性が顕著になることは言うまでもないが、この含有率は、好ましくは80原子%以上、より好ましくは90原子%以上とされる。なお、この含有率は、例えば、X線回折法によって測定することができる。
以上、本発明の粉末冶金用金属粉末、焼結体および焼結体の製造方法について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、焼結体の製造方法では、必要に応じて、任意の工程を追加することもできる。
1.焼結体の製造
(実施例1)
[1]まず、高速回転水流アトマイズ法により製造されたCo−Cr−Mo系合金粉末(本発明の粉末冶金用金属粉末)を用意した。このCo−Cr−Mo系合金は、Yを0.03質量%含有している。この粉末の組成および粉末特性(平均粒径、タップ密度および比表面積)を表1に示す。
Figure 2009138259
なお、表1に示す粉末の組成は、誘導結合高周波プラズマ発光分析法(ICP法)により同定した。また、ICP分析には、(株)リガク製、ICP装置(CIROS120型)を用いた。
[2]次に、有機バインダを水(溶媒)に溶解してバインダ溶液を調製した。
なお、バインダ溶液における有機バインダの量は、金属粉末1kg当たり10gとした。また、バインダ溶液における水の量は、有機バインダ1g当たり50gとした。
[3]次に、金属粉末を、造粒装置の処理容器内に投入した。そして、処理容器内の金属粉末に向けて、造粒装置のスプレーノズルからバインダ溶液を噴霧しつつ、金属粉末を転動・造粒し、造粒粉末を得た。
[4]次に、得られた造粒粉末を用い、以下の成形条件で成形し、成形体を得た。
<成形条件>
・成形方法:圧粉成形
・成形圧力:600MPa(6t/cm
[5]次に、この成形体を以下の脱脂条件で脱脂、脱脂体を得た。
<脱脂条件>
・加熱温度 :470℃
・加熱時間 :1時間
・加熱雰囲気:アルゴン雰囲気
[6]次に、得られた脱脂体を、以下の焼成条件で焼成し、焼結体を得た。
<焼成条件>
・加熱温度 :1280℃
・加熱時間 :3時間
・加熱雰囲気:アルゴン雰囲気
(実施例2〜13)
粉末冶金用金属粉末の組成を、表1に示すように変更した以外は、それぞれ前記実施例1と同様にして焼結体を得た。
(比較例)
粉末冶金用金属粉末の組成を、表1に示すように、副成分を含まない組成に変更した以外は、前記実施例1と同様にして焼結体を得た。
2.評価
2.1 焼結密度の測定
各実施例および比較例で得られた焼結体について、それぞれの焼結密度を測定した。なお、焼結密度の測定は、アルキメデス法(JIS Z 2501に規定)に準じた方法により行った。
また、測定された焼結密度と、各実施例1〜13および比較例で用いたCo−Cr−Mo系合金の真密度とから、各実施例1〜13および比較例の相対密度を算出した。
2.2 引張強さおよび0.2%耐力の測定
各実施例3、5、6および比較例で得られた焼結体について、それぞれの引張強さを測定した。なお、引張強さの測定は、JIS Z 2241に規定の方法に準じて行った。
また、JIS Z 2241に規定の耐力の測定方法に準じて、永久伸び0.2%のときの耐力(0.2%耐力)を測定した。
2.3 酸素含有率の測定
各実施例3、5、6および比較例で得られた焼結体について、それぞれの酸素含有率を測定した。
以上、2.1〜2.3の測定結果を表2に示す。
Figure 2009138259
表2から明らかなように、各実施例では、いずれも、比較例に比べて高密度の焼結体が得られた。これにより、副成分を含む粉末冶金用金属粉末は、焼結性を高め得ることが明らかとなった。
なお、実施例3と比較例で得られた焼結体の研磨断面の光学顕微鏡観察像を図5に示す。図5において、淡色部はCo−Cr−Mo系合金を示し、濃色部は空隙部を示す。図5からも、実施例3で得られた焼結体の観察像(図5(a))は、比較例で得られた焼結体の観察像(図5(b))に比べて濃色部の空隙部の面積が少ないことが認められる。
また、各実施例で得られた高密度の焼結体は、いずれも比較例で得られた焼結体に比べて、引張強さ、0.2%耐力のような機械的特性に優れていた。
また、各実施例で得られた焼結体では、それぞれ、焼結前の粉末冶金用金属粉末に比べて酸素含有量の減少が認められた。一方、比較例では、そのような酸素含有量の減少は認められなかった。これらのことから、本発明によれば、焼結性の改善に加え、酸素含有量の少ない焼結体が得られるという利点もあることが明らかとなった。
本発明の焼結体の製造方法の実施形態を示す工程図である。 Fe−Niの状態図である。 Fe−Crの状態図である。 Fe−Cの状態図である。 実施例3と比較例で得られた焼結体の研磨断面の光学顕微鏡観察像である。
符号の説明
A……組成物調製工程 B……成形工程 C……脱脂工程 D……焼成工程

Claims (11)

  1. 焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成を主成分とし、該主成分よりも含有率の少ない副成分として、Y、ZrおよびInからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする粉末冶金用金属粉末。
  2. 前記副成分の含有率は、0.01〜5質量%である請求項1に記載の粉末冶金用金属粉末。
  3. 前記主成分の含有率は、95質量%以上である請求項1または2に記載の粉末冶金用金属粉末。
  4. 前記主成分は、Fe、CoおよびNiから選択される少なくとも1種を含む単体または基合金である請求項1ないし3のいずれかに記載の粉末冶金用金属粉末。
  5. 前記主成分は、オーステナイト系ステンレス鋼、高合金鋼、機械構造用鋼、強靭鋼、工具鋼、高硬度鋼、耐熱鋼、超合金、Co−Cr系合金およびCo−Cr−Mo系合金のうちの少なくとも1種である請求項1ないし4のいずれかに記載の粉末冶金用金属粉末。
  6. 前記Co−Cr−Mo系合金は、Crを26〜30質量%の割合で含有し、かつMoを4.5〜7質量%の割合で含有するCo基合金である請求項5に記載の粉末冶金用金属粉末。
  7. 前記主成分は、焼結することによってγ相を析出するような組成のFe基合金である請求項1ないし4のいずれかに記載の粉末冶金用金属粉末。
  8. 前記主成分および前記副成分は、合金または金属間化合物を形成している請求項1ないし7のいずれかに記載の粉末冶金用金属粉末。
  9. 平均粒径が1〜30μmである請求項1ないし8のいずれかに記載の粉末冶金用金属粉末。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の粉末冶金用金属粉末とバインダとを含む組成物を、脱脂・焼結してなることを特徴とする焼結体。
  11. 焼結温度において原子配列が面心立方格子となるような組成のCo−Cr−Mo系合金を主成分とし、副成分として、Y、ZrおよびInからなる群から選択される少なくとも1種を0.01〜5質量%の割合で含有する粉末冶金用金属粉末と、バインダとを含む組成物を成形し、成形体を得る工程と、
    前記成形体に脱脂処理を施して、脱脂体を得る工程と、
    前記脱脂体を、温度1100〜1350℃×0.2〜7時間で焼成して、焼結体を得る工程とを有することを特徴とする焼結体の製造方法。
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