JP2009137646A - ケーブルグリップの包装方法 - Google Patents

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Katsutoshi Azuma
捷俊 東
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【課題】ケーブルの先端側を把掴するのに使用するためのケーブルグリップについて、破損、変形することなく、劣化を押さえることができるケーブルグリップの包装方法を提供する。
【解決手段】ケーブルを挿通して把掴する糸状体を網袋状に編んで形成された掴線筒体2の形状を維持すべく該掴線筒体2に略円筒状又は円錐状の挿通体4を設けた状態で1本毎に包装する。また、複数本の糸状体を編んで帯状に形成された網体と、網体の長側面両側に形成された係輪部と、係輪部を継合すべく網体の一方側に設けられた継合糸体とから構成され、網体の腹側をケーブルに装着し継合糸体で係輪部を継合してケーブルを把掴するケーブルグリップであって、網体を長尺方向に沿って背側に巻回して包装する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケーブルの先端側を把掴するのに使用するためのケーブルグリップの包装方法に関する。
ケーブルグリップは、制御用ケーブル、通信用の光ケーブル、動力用のケーブルを布設するときに使用する。
布設方法は、先ず、ケーブルの先端をケーブルグリップで把掴し、ケーブルグリップの先端に設けられた連結輪に別体のワイヤーを連結し、該ワイヤーをウインチで巻き取ることで各ケーブルを布設する。
また、別の布設方法は、古くなったケーブルを新しいケーブルに交換するときに使用し、古いケーブルの一端に新しいケーブルの一端をケーブルグリップで把掴することで接続し、古いケーブルを引き出すことで、古いケーブルと新しいケーブルとを入れ換えて布設する。
上記で使用するケーブルグリップとしては、一般的にはケーブル等を被覆する網袋状の筒体と、該筒体の先端側に設けられワイヤーに連結するための連結輪とから構成された形状のものが知られている。しかしながら、この形状のケーブルグリップは筒体の径が一定であり、また、ケーブルの端部がない場合には使用できない。そこで、帯状の網体と、網体の長側面両側に形成された係輪部を継合すべく網体の一方側に設けられた継合糸体とから構成された形状のものが開発された。これにより、端部のないケーブルであっても網体をケーブルの継ぎ目部分の側面に位置させ係輪部を継合糸体で継合することで、ケーブルを被覆するように使用することができる。
特許公報
実開昭61−180520号公報
特許公報
実開平03−91004号公報
発明が解決しようとする課題
しかしながら、上記従来より使用されているケーブルグリップは、網袋状の筒体部分が押圧され変形(例えば、押圧により筒体部分が長尺方向に延びて網目部分がなくなった状態等)しやすく、施工時にケーブルの端部にスムーズに挿通することができず、筒体部分を再度元の状態にもどすとともに、ケーブルの先端にガイドを取り付ける工程を必要とする。
また、通常ケーブルグリップは複数本をまとめて収納しているために、ケーブルグリップの筒体部分が変形しやすく使用するときにケーブルグリップとしての把掴する力が低下する。
また、ケーブルグリップはそのままの状態で搬送されているために網袋状の筒体部分に錆や、磨耗による傷等により劣化が始まり、ケーブルグリップを交換しても消耗が早く、頻繁なメンテナンスを必要とする。
帯状の網体においては、網体の長側面両側に形成された係輪部が搬送時、又は収納時に磨耗したり、破損、変形しやすく継合糸体を挿通しにくい状態となりケーブルを適切に被覆することができない。
そこで、本発明は、破損、変形することなく、劣化を押さえることができるグリップケーブルの包装方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段
本発明は上記課題を解決するための第1の解決手段は、請求項1に記載のように、ケーブルを挿通して把掴する糸状体を網袋状に編んで形成された掴線筒体の形状を維持すべく該掴線筒体に略円筒状又は円錐状の挿通体を設けた状態で1本毎に包装することを特徴とする。
また、第2の解決手段は、請求項2に記載のように、複数本の糸状体を編んで帯状に形成された網体と、網体の長側面両側に形成された係輪部と、係輪部を継合すべく網体の一方側に設けられた継合糸体とから構成され、網体の腹側をケーブルに装着し継合糸体で係輪部を継合してケーブルを把掴するケーブルグリップであって、網体を長尺方向に沿って背側に巻回して包装することを特徴とする。
発明の作用及び効果
次に、本発明のケーブルグリップの包装方法の作用及び効果について説明する。
先ず、ケーブルグリップの掴線筒体の形状に応じて、略円筒状に形成された挿通体、又は円錐状に形成された挿通体を挿通する。これにより、掴線筒体は略円筒状を維持した状態となる。
従って、ケーブルグリップを1本毎に包装することができ、ケーブルグリップが磨耗したり傷ついたりすることがない。
ケーブルグリップを使用する場合は、掴線筒体より挿通体を取り出すだけで、ケーブルの先端に掴線筒体が形状を維持(従来は、網目部分が長尺方向に延びて狭まった状態や、幅方向に広がった状態となりやすい)しているために、ケーブルを容易に挿入して把掴することができる。従って、その後の作業工程である、連結輪にワイヤーを連結してウインチで巻き取る作業もスムーズに行うことができケーブルを挿通することができる。
また、網袋状に形成された掴線筒体が適切に維持されることによりケーブルを強く把掴する力を一定に維持することができる。
このように、従来にない最適なケーブルグリップの搬送を可能とすることができる。
次に、複数本を網状に編んで帯状に形成された網体と、網体の長側面両側に形成された係輪部と、係輪部を継合すべく網体の一方側に設けられた継合糸体とから構成されたケーブルグリップ(通常2つ割型ケーブルグリップと総称される)の場合は、網体を長尺方向に沿って背側に巻回して包装するために、ケーブルグリップの搬送中に係輪部が破損、変形(従来は、網体の網目部分が長尺方向に延びて狭まった状態となることで係輪部が破損、変形しやすい)るすることなく搬送することかできる。
従って、網体の腹側をケーブルに装着させて継合糸体をスムーズに係輪部に挿通してケーブルに沿って筒状に編み込むことができる。
また、帯状の網体部分も巻回して包装されているために、長尺方向に伸びたり、縮小することなく最初の広がった状態を維持でき、作業者が手で1本づつ網体部分を広げる時間を要する無駄な作業を必要としない。
このように、本発明のケーブルグリップの包装方法は、従来にない新規な包装形態であり、ケーブルグリップの従来からあった大きな問題点を解消した。
また、単にケーブルグリップを最適に包装するだけでなく、ケーブルグリップの施工作業時に最適に使用することを考えたケーブルグリップの包装方法である。
また、その包装方法も簡易であり、コストのかからない包装方法である。
発明を実施するための最良の実施の形態
以下、本発明のケーブルグリップの包装方法の一実施例について下記のような図面を用いて説明する。
図1は本発明のケーブルグリップの包装方法の一実施例を示す側面図であり、図2はケーブルグリップの包装方法の他実施例を示す側面図であり、図3は挿通体の他実施例を示す側面図であり、図4は2つ割型ケーブルグリップを示す概略説明図であり、図5は図4の2つ割型ケーブルグリップの包装方法を示す概略説明図である。
本発明のケーブルグリップの第1の実施例について説明する。
本発明のケーブルグリップ1は、ケーブルを挿通して把掴する糸状体を一端側を閉塞し、他端側を開放した網袋状に編んで形成された掴線筒体2と該掴線筒体2の閉塞側に形成され糸状体をワイヤー状に結束することで形成された連結輪3とから構成されている。
前記掴線筒体2には、略円筒状、又は円錐状に形成された挿通体4が挿通されている。これにより掴線筒体2はその形状を維持することができ、網目部分が長尺方向に伸びることで網が広がりにくくなったり、又は長尺方向に縮小するように押圧されることで、網目部分が変形することがない。
本発明のケーブルグリップ1は、上記の状態で1本づつ袋6に収納されているために、掴線筒体2が磨耗したり、劣化することなく搬送することができる。特に劣化に対しては、袋6内部を真空状態とすることで、さらにその劣化を抑えることができる。
本発明のケーブルグリップ1の第1の実施例は上記のように構成され、次に上記ケーブルグリップ1を搬送及び使用について説明する。
先ず、本発明のケーブルグリップ1は1本毎に袋6につめて搬送されているために、ケーブル10に装着する場合は、前記掴線筒体2より挿通体4を取り除き、筒状を維持された状態の掴線筒体2にケーブル10を挿入し、その後掴線筒体2を長尺方向に引っ張ることにより網部分が直角に方向に収縮しようとする力によりケーブル10を強く把掴することができる。
この状態で、連結輪3にワイヤーを連結してウインチでワイヤーを引っ張ることでケーブル10を一方向に引っ張り移動することができる。
この際、掴線筒体2が一定に維持されていたために、ケーブル10を掴線筒体2全体で確実に把掴することができる。
しかも、掴線筒体2が搬送中に磨耗等することなく、また劣化もすることがないので、メンテナンスを従来のように頻繁に行うことなく期間をあけて行うことができる。
尚、上記実施例において、挿通体4は単に掴線筒体2の形状維持のために使用したが、本発明においては挿通体4は上記実施例に限定するものでなく、挿通体4の先端を着脱式のキャップ部4Aとして形成することで、該キャップ部4Aを複数のケーブル10の先端に取り付けて掴線筒体2に挿入することでその挿入工程をスムーズに行うようにすることも可能である。
次に本発明のケーブルグリップの第2の実施例について説明する。
本発明のケーブルグリップ11は、通常2つ割型ケーブルグリップと呼ばれるケーブルグリップ11である。
本発明のケーブルグリップ11は、複数本の糸状体を網目状に編んで長尺状の帯状に形成した網体12と、糸状体を網目状に編んだ際に網体12の長側面両側の折り返し部分をくの字に折り曲げて形成した複数の連続した係輪部15と、網体12の一端側の糸状体を結束して形成された2本の連結輪13と、結束部分より取り出した1本の糸状体より形成され、前記係輪部15にそれぞれ挿通して編み込むことで継合する継合糸体14とから構成されている。
尚、連結輪13の数はワイヤーで引っ張りやすいので2本としているが、中央に1本設けるように形成することも可能である。
本発明のケーブルグリップ11の第2の実施例は上記のように構成され、次にケーブルグリップ11を搬送及び使用する場合について説明する。
先ず、本発明のケーブルグリップ11は1本毎に網体12の背側11A(本発明において、ケーブル10に装着する断面半円弧状部分を腹側11Bと称し、その反対側を背側11Aと称する)を網体12の長尺方向に沿って巻回しその状態で包装する。
これによりケーブルグリップ11の係輪部15が一定の状態で維持されることとなり、従来の問題であった網体12が長尺方向に延びることで係輪部15がなくなるようなことがない。
またケーブルグリップ11をケーブル10に装着する場合は、前記網体12の腹側1Bを巻き戻しながらケーブル10に装着した後、係輪部15に継合糸体14を挿通して編み込むことで網体12を継合することで、ケーブル10に筒状に維持して強く把掴することができる。
この状態で、連結輪3にワイヤーを連結してウインチでワイヤーを引っ張ることでケーブル10を一方向に引っ張り移動することができる。
従って、端部の無いケーブル10、例えば古いケーブル10の端部と新しいケーブル10の端部とを連結して移動することで、ケーブル10を入れ換えることができる。
このように、本発明のケーブルグリップは、その包装に新たな方法を取り入れることにより、従来よりのケーブルグリップ取扱状の問題点、及び施工上の問題点を解消することができる。
本発明のケーブルグリップの包装方法の一実施例を示す側面図 ケーブルグリップの包装方法の他実施例を示す側面図 挿通体の他実施例を示す側面図 2つ割型ケーブルグリップを示す概略説明図 図4の2つ割型ケーブルグリップの包装方法を示す概略説明図
符号の説明
1,11…ケーブルグリップ

Claims (2)

  1. ケーブルを挿通して把掴する糸状体を網袋状に編んで形成された掴線筒体の形状を維持すべく、該掴線筒体に略円筒状又は円錐状の挿通体を設けた状態で1本毎に包装することを特徴とするケーブルグリップの包装方法。
  2. 複数本の糸状体を編んで帯状に形成された網体と、網体の長側面両側に形成された係輪部と、係輪部を継合すべく網体の一方側に設けられた継合糸体とから構成され、網体の腹側をケーブルに装着し継合糸体で係輪部を継合してケーブルを把掴するケーブルグリップであって、網体を長尺方向に沿って背側に巻回して包装することを特徴とするケーブルグリップの包装方法。
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