JP2009137413A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な乗り心地を確保しつつ、耐久性を向上することができる。
【解決手段】ビードコア11aのタイヤ径方向外側に、タイヤ径方向に延びるビードフィラー15が配設されたタイヤ10であって、その偏平率が60%以上とされるとともに、ビードフィラー15のショアA硬度が94度以上100度以下とされ、少なくともビード部11の内部には、ビードコア11aのタイヤ径方向内側を通り、かつビードフィラー15のタイヤ径方向内側部分およびビードコア11aをタイヤ幅方向Hの両側から覆う補強コード層18が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明はタイヤに関するものである。
従来から、左右一対のビード部と、このビード部のタイヤ径方向外方に配置されたトレッド部と、このトレッド部のタイヤ幅方向両端部とビード部のタイヤ径方向外方端とを連結する左右一対のサイドウォール部と、が備えられ、前記ビード部、サイドウォール部およびトレッド部の各内部には、これらの各部にわたって延びるカーカス層が設けられ、左右一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコアの各タイヤ径方向外側に、タイヤ径方向に延びるビードフィラーが配設されたタイヤが知られている。
ところで、この種のタイヤにおいては、従来から、ビード部の耐久性を向上させることに対する要望がある。
このビード部の耐久性を向上させるための手段として、例えばビードフィラーの硬度を高めたり、あるいは下記特許文献1に示されるように、ビードコアのタイヤ径方向内側を通り、かつビードフィラーのタイヤ径方向内側部分およびビードコアをタイヤ幅方向両側から覆う補強コード層を設けたりすることによって、ビード部の剛性を高めることが知られている。
特開昭61−64504号公報
しかしながら、従来のタイヤでは、ビード部の耐久性を向上させることができる反面、ビード部の剛性のみならず、サイドウォール部のタイヤ径方向内側部分の剛性をも高めてしまい、このタイヤ全体のタイヤ径方向のばね定数、いわゆる縦ばね定数が増大し、良好な乗り心地を確保するのが困難であるという問題があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、良好な乗り心地を確保しつつ、耐久性を向上することができるタイヤを提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のタイヤは、左右一対のビード部と、このビード部のタイヤ径方向外方に配置されたトレッド部と、このトレッド部のタイヤ幅方向両端部とビード部のタイヤ径方向外方端とを連結する左右一対のサイドウォール部と、が備えられ、前記ビード部、サイドウォール部およびトレッド部の各内部には、これらの各部にわたって延びるカーカス層が設けられ、左右一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコアの各タイヤ径方向外側に、タイヤ径方向に延びるビードフィラーが配設されたタイヤであって、その偏平率が60%以上とされるとともに、前記ビードフィラーのショアA硬度が94度以上100度以下とされ、少なくとも前記ビード部の内部には、前記ビードコアのタイヤ径方向内側を通り、かつ前記ビードフィラーのタイヤ径方向内側部分および前記ビードコアをタイヤ幅方向両側から覆う補強コード層が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、ビードフィラーのショアA硬度が94度以上100度以下とされるとともに、ビード部の内部に前記補強コード層が設けられているので、このビード部の剛性が高められその耐久性を向上させることができる。さらに、このようにビード部の剛性が高められることから、このタイヤの走行中にビードフィラーが変形するのを抑えることが可能になり、この変形に起因したビードフィラーの発熱を抑えてこの熱による劣化を防ぐこともできる。
また、このタイヤの偏平率が60%以上とされて、サイドウォール部のタイヤ径方向における大きさが大きくなっているので、前述のようにビードフィラーのショアA硬度を大きくし、かつビード部の内部に補強コード層を設けたことによりこのタイヤの縦ばね定数が増大するのを抑えることが可能になる。
以上より、良好な乗り心地を確保しつつ、ビード部の耐久性を向上することができる。
なお、ビードフィラーのショアA硬度が94度よりも小さくなると、ビード部の剛性を十分に高めることができず耐久性を向上させることが困難になり、また、100度よりも大きくなると、タイヤの縦ばね定数が増大して良好な乗り心地性を確保できなくなる。
ここで、正規条件下で平坦路面に静的に置いたときに接地する踏面部の接地面において、タイヤ赤道部上でのタイヤ周方向に沿った接地長さをLc、タイヤ赤道部から左右に最大接地幅の大きさの40%ずつ離れた各位置でのタイヤ周方向に沿った接地長さをLa、Lbとすると、前記接地面の接地形状の矩形率100×(La+Lb)/2/Lcが68%以上76%以下となってもよい。
この場合、前記矩形率が68%以上76%以下とされて、接地面のタイヤ幅方向両端部におけるタイヤ周方向に沿った接地長さが短くなっているので、この接地面のタイヤ幅方向両端部に作用する負荷を抑えることが可能になり、トレッド部の耐久性を向上させることができる。
なお、前記矩形率が68%よりも小さくなると、接地面積が小さくなりすぎ耐摩耗性等が低下するおそれがあり、また、76%よりも大きくなると、接地面のタイヤ幅方向両端部に作用する負荷を抑えるのが困難になる。
また、前記補強コード層においてタイヤ幅方向内側に位置する部分のタイヤ径方向外方端と、前記ビードコアのタイヤ径方向外方端とのタイヤ径方向に沿った距離は、前記ビードフィラーのタイヤ径方向における大きさの0.50倍よりも大きく0.75倍よりも小さくされるとともに、前記補強コード層においてタイヤ幅方向外側に位置する部分のタイヤ径方向外方端と、前記ビードコアのタイヤ径方向外方端とのタイヤ径方向に沿った距離は、前記ビードフィラーのタイヤ径方向における大きさの0.25倍よりも大きく0.50倍よりも小さくなってもよい。
この場合、前述の作用効果が確実に奏功されることになる。
すなわち、補強コード層においてタイヤ幅方向内側に位置する部分のタイヤ径方向外方端と、ビードコアのタイヤ径方向外方端とのタイヤ径方向に沿った距離が、ビードフィラーのタイヤ径方向における大きさの0.50倍以下になると、ビード部の剛性を十分に高めることができず、また、ビードフィラーのタイヤ径方向における大きさの0.75倍以上になると、タイヤの縦ばね定数が増大するのみならず、コストや重量も増大するおそれがある。
また、補強コード層においてタイヤ幅方向外側に位置する部分のタイヤ径方向外方端と、ビードコアのタイヤ径方向外方端とのタイヤ径方向に沿った距離が、ビードフィラーのタイヤ径方向における大きさの0.25倍以下になると、ビード部の剛性を十分に高めることができず、また、ビードフィラーのタイヤ径方向における大きさの0.50倍以上になると、タイヤの縦ばね定数が増大するのみならず、コストや重量も増大するおそれがある。
この発明によれば、良好な乗り心地を確保しつつ、耐久性を向上することができる。
以下、本発明に係るタイヤの一実施形態を、図1を参照しながら説明する。
本実施形態のタイヤは、内部に空気圧がかけられた空気入りタイヤ10であって、図1に示されるように、左右一対のビード部11と、このビード部11のタイヤ径方向外方に配置されてこのタイヤ10の踏面部12を有するトレッド部13と、このトレッド部13のタイヤ幅方向Hの両端部13aとビード部11のタイヤ径方向外方端とを連結する左右一対のサイドウォール部14と、が備えられている。
ここで、ビード部11、サイドウォール部14およびトレッド部13の各内部には、これらの各部にわたって連続して延びるカーカス層16が埋設されている。このカーカス層16は、左右一対のビード部11にそれぞれ埋設されたビードコア11a間でトロイド状に延びるカーカス本体17と、このカーカス本体17のタイヤ径方向内方端17aから、ビードコア11aのタイヤ径方向内側を通りタイヤ径方向外方に向けて延在した左右一対の折り返し部19と、を備えている。なお、カーカス本体17のタイヤ径方向内方端17aは、図示の例では、ビードコア11aのタイヤ幅方向Hにおける内方端を通り、かつタイヤ幅方向Hと平行に延びる仮想線L上に位置している。
また、本実施形態では、カーカス層16のクラウン部16aと、踏面部12との間に、スチールベルト層21が設けられている。図示の例では、スチールベルト層21は、第1スチールコード層22と第2スチールコード層23とがタイヤ径方向に積層された二層構造となっている。さらに、各スチールコード層22、23には、タイヤ径方向に直交する沿面方向において、タイヤ幅方向Hおよびタイヤ周方向それぞれに対して傾斜する方向に延びるスチールコードが、前記沿面方向において前記傾斜する方向と直交する方向に互いに間隔をあけて複数配置された状態で埋設されている。そして、これらのスチールコード層22、23が前述のようにタイヤ径方向に積層された状態で、各スチールコード層22、23にそれぞれ埋設されたスチールコードが、踏面部12の平面視で互いに交差するようになっている。
なお、図示の例では、第1、第2スチールコード層22、23は、それぞれの幅方向中央部がタイヤ赤道部CL上に位置させられた状態で、タイヤ周方向の全周にわたって連続して配置されている。また、第1スチールコード層22のタイヤ径方向外側に第2スチールコード層23が配置されている。さらに、第1スチールコード層22は、第2スチールコード層23よりも広幅となっている。
ここで、カーカス本体17と折り返し部19との間においてビードコア11aのタイヤ径方向外側に位置する部分には、タイヤ径方向に延びるビードフィラー15が配設されている。なお、ビードフィラー15のタイヤ径方向内方端と、ビードコア11aのタイヤ径方向外方端11bとは互いに近接している。このビードフィラー15のタイヤ幅方向Hに沿った縦断面視形状はタイヤ径方向外方端に隅部15aが位置する三角形状となっている。図示の例では、カーカス層16における折り返し部19のタイヤ径方向外方端19aは、ビードフィラー15の前記隅部15aよりもタイヤ径方向外側に位置している。
そして、本実施形態では、このビードフィラー15のショアA硬度が94度以上100度以下となっている。
また、少なくともビード部11の内部には、ビードコア11aのタイヤ径方向内側を通り、かつビードフィラー15のタイヤ径方向内側部分およびビードコア11aをタイヤ幅方向Hの両側から覆う補強コード層18が設けられている。図示の例では、補強コード層18は、カーカス層16と、ビードコア11aおよびビードフィラー15との間に配置されている。なお、補強コード層18には、タイヤ径方向およびタイヤ周方向それぞれに対して傾斜する方向に延びる有機繊維コードが、前記傾斜する方向と直交する方向に互いに間隔をあけて複数配置された状態で埋設されている。
また、補強コード層18において、タイヤ幅方向Hの内側に位置する部分のタイヤ径方向外方端(以下、内側外方端という)18a、およびタイヤ幅方向Hの外側に位置する部分のタイヤ径方向外方端(以下、外側外方端という)18bはそれぞれ、ビードフィラー15の前記隅部15aよりもタイヤ径方向内方に位置している。図示の例では、前記内側外方端18aは、外側外方端18bよりもタイヤ径方向外方に位置している。
さらに本実施形態では、補強コード層18の前記内側外方端18aと、ビードコア11aのタイヤ径方向外方端11bとのタイヤ径方向に沿った距離Bは、ビードフィラー15のタイヤ径方向における大きさAの0.50倍よりも大きく0.75倍よりも小さくなっている。また、補強コード層18の前記外側外方端18bと、ビードコア11のタイヤ径方向外方端11bとのタイヤ径方向に沿った距離Cは、ビードフィラー15の前記大きさAの0.25倍よりも大きく0.50倍よりも小さくなっている。
また、本実施形態では、断面幅SWに対する断面高さSHの比率、つまり偏平率が60%以上、好ましくは60%以上80%以下となっている。ここで、断面幅SWとは、図1に示されるような、この空気入りタイヤ10のタイヤ幅方向Hに沿った縦断面視において、タイヤ幅方向Hで最も外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向Hにおける距離をいい、また、断面高さSHとは、前記縦断面視において、ビード部11のタイヤ径方向内方端と、タイヤ赤道部CL上に位置するトレッド部13の踏面部12とのタイヤ径方向に沿った距離をいう。
さらに、本実施形態では、空気入りタイヤ10はロードインデックスが108以上とされ、また、呼び幅が245以上となっている。なお、ロードインデックスとは、例えばJATMAやJIS等に規定され、タイヤの最大負荷能力を指数で表す指標であり、また、呼び幅とは、タイヤサイズの表記が例えば「245/45R19」である場合、先頭の「245」に単位ミリメートルを付加して得られる幅をいう。
さらに、本実施形態では、この空気入りタイヤ10を正規条件下で平坦路面に静的に置いたときに接地する踏面部12の接地面において、タイヤ赤道部CL上でのタイヤ周方向に沿った接地長さをLc、タイヤ赤道部CLから左右に最大接地幅の大きさの40%ずつ離れた各位置でのタイヤ周方向に沿った接地長さをLa、Lbとすると、前記接地面の接地形状の矩形率100×(La+Lb)/2/Lcが68%以上76%以下となっている。
ここで、前記正規条件とは、荷重および内圧をそれぞれ、下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)、およびこれに対応する空気圧とし、リムを、下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または“Approved Rim”,“Recommended Rim”)にすることを意味する。
また、前記平坦路面とは理想的な平滑路面を意味する。
また、前記規格は、タイヤが製造または使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では“The Tire and Rim Association Inc.”の“Year Book”であり、欧州では”The European Tire and Rim Technical Organization“の”Standards Manual“であり、日本では日本自動車タイヤ協会の”JATM A Year Book“で規定されている。
以上説明したように、本実施形態による空気入りタイヤ10によれば、ビードフィラー15のショアA硬度が94度以上100度以下とされるとともに、ビード部11の内部に補強コード層18が設けられているので、このビード部11の剛性が高められその耐久性を向上させることができる。さらに、このようにビード部11の剛性が高められることから、この空気入りタイヤ10の走行中にビードフィラー15が変形するのを抑えることが可能になり、この変形に起因したビードフィラー15の発熱を抑えてこの熱による劣化を防ぐこともできる。
また、この空気入りタイヤ10の偏平率が60%以上とされて、サイドウォール部14のタイヤ径方向における大きさが大きくなっているので、前述のようにビードフィラー15のショアA硬度を大きくし、かつビード部11の内部に補強コード層18を設けたことによりこの空気入りタイヤ10の縦ばね定数が増大するのを抑えることが可能になる。
以上より、良好な乗り心地を確保しつつ、ビード部11の耐久性を向上することができる。
さらに、本実施形態では、前記矩形率が68%以上76%以下とされて、接地面のタイヤ幅方向Hの両端部におけるタイヤ周方向に沿った接地長さが短くなっているので、この接地面のタイヤ幅方向Hの両端部に作用する負荷を抑えることが可能になり、トレッド部13の耐久性を向上させることができる。
また、補強コード層18の前記内側外方端18aと、ビードコア11aのタイヤ径方向外方端11bとのタイヤ径方向に沿った距離B、および補強コード層18の前記外側外方端18bと、ビードコア11のタイヤ径方向外方端11bとのタイヤ径方向に沿った距離Cが前述した範囲になっているので、コストや重量を増大させることなく、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、カーカス層16は複数設けてもよいし、スチールベルト層21は例えば単層構造にしてもよいし、あるいは3層以上の多層構造にしてもよい。
また、前記実施形態では、補強コード層18を、カーカス層16と、ビードコア11aおよびビードフィラー15との間、つまりカーカス層16の内側に配置したが、これに代えて例えばカーカス層16の外側に配置してもよい。
さらに、前記実施形態では、内部に空気圧がかけられた空気入りタイヤを示したが、空気圧がかけられていないタイヤでもよい。
また、前記実施形態では、カーカス層として、ビードコア11a間でトロイド状に延びるカーカス本体16と左右一対の折り返し部19とを備える、いわゆる中抜きプライ構造を示したが、これに限らず例えば、ビード部、サイドウォール部およびトレッド部の各内部に、これらの各部にわたって延びるカーカス層を設け、このカーカス層のタイヤ幅方向両端をそれぞれ、左右に2つずつ配設されたビードコア同士の間に挟み込み、かつ前記折り返し部19を有しない、いわゆるビード挟み込み構造等を採用してもよい。
次に、以上説明した作用効果に係る検証試験について説明する。
まず、この試験に供する空気入りタイヤについて説明する。
比較例1として、ビードフィラーのショアA硬度が90度で、かつ補強コード層を有しない245/45R19−98Yの空気入りタイヤを採用した。
比較例2として、ビードフィラーのショアA硬度が97度で、かつ補強コード層を有する245/45R19−98Yの空気入りタイヤを採用した。
比較例3として、ビードフィラーのショアA硬度が90度で、かつ補強コード層を有しない285/60R18−116Vの空気入りタイヤを採用した。
実施例として、ビードフィラーのショアA硬度が97度で、かつ補強コード層を有する285/60R18−116Vの空気入りタイヤを採用した。
以上の比較例1〜3および実施例の各空気入りタイヤの矩形率は全て82%とした。
そして、まずこれらの空気入りタイヤの縦ばね定数を測定した。
この縦ばね定数は、各タイヤに内圧をかけた状態で、タイヤ径方向の内方に向けて荷重を加え、この荷重を漸次増大させたときに得られる荷重−変位曲線において実使用荷重時における接線の傾きから算出した。
次に、これらの空気入りタイヤを、内圧を230kPaかけた状態で各別に車両に装着し、この車両をドライバー以外は乗車させずに60km/hの速度で走行させたときの乗り心地をドライバーによるフィーリングで評価した。
さらに、これらの空気入りタイヤを正規リムに組み込んだ状態でQCドラム試験を行い耐久性を評価した(荷重910kg、内圧300kPa、温度38±3℃)。
結果を表1および表2に示す。
表1では、比較例1および比較例2の各結果を記載し、比較例2の縦ばね定数および乗り心地はそれぞれ、比較例1を基準にして指数評価およびフィーリング評価した。
また、表2では、比較例3および実施例の各結果を記載し、実施例の縦ばね定数および乗り心地はそれぞれ、比較例3を基準にして指数評価およびフィーリング評価した。
Figure 2009137413
Figure 2009137413
以上の結果、比較例1および比較例2のように偏平率が45%と比較的小さい空気入りタイヤでは、比較例2のように、ビードフィラーのショアA硬度を97度と高くし、かつ補強コード層を設けてビード部の剛性を高めると、縦ばね定数が大きくなり乗り心地が悪化することが確認された。一方、比較例3および実施例のように偏平率が60%と比較的大きい空気入りタイヤでは、実施例のように、ビードフィラーのショアA硬度を97度と高くし、かつ補強コード層を設けてビード部の剛性を高め耐久性を向上させても、縦ばね定数の増大が抑えられ乗り心地の悪化を防止できることが確認された。
なお、耐久性の評価に際し、比較例1および比較例2の各空気入りタイヤではトレッド部が剥離し、比較例3の空気入りタイヤではビードフィラーが破壊し、実施例の空気入りタイヤではスチールコード層のタイヤ幅方向における端部が剥離したことが確認された。
次に、矩形率を互いに異ならせた5種類の空気入りタイヤ(ビードフィラーのショアA硬度97度、タイヤサイズ285/60R18−116V、補強コード層有り)を用意し、ドラム試験機を用いて、ECE30により規定された荷重/速度性能テストに準拠して、ステップスピード方式により耐久性を評価した(リム18×8.5J、内圧300kPa、荷重910kg、温度38±3℃)。
結果を表3に示す。
Figure 2009137413
この結果、矩形率が小さくなるほど耐久性が向上されることが確認された。なお、この耐久性の評価に際し、実施例1および実施例2の各空気入りタイヤではスチールコード層のタイヤ幅方向における端部が剥離したことが確認され、実施例3から実施例5の各空気入りタイヤでは、踏面部におけるセンターブロックに欠けが生じたことが確認された。
さらに、この表には記載されていないが、矩形率が68%未満になると、耐摩耗性が低下し、かつヒールアンドトウ摩耗も生じ易くなることが確認された。
良好な乗り心地を確保しつつ、耐久性を向上することができる。
本発明に係る一実施形態として示した空気入りタイヤのタイヤ幅方向に沿った一部縦断面図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ(タイヤ)
11 ビード部
11a ビードコア
12 踏面部
13 トレッド部
13a トレッド部のタイヤ幅方向端部
15 ビードフィラー
14 サイドウォール部
16 カーカス層
17 カーカス本体
18 補強コード層
19 折り返し部
A 大きさ
B、C 距離
CL タイヤ赤道部
H タイヤ幅方向

Claims (3)

  1. 左右一対のビード部と、このビード部のタイヤ径方向外方に配置されたトレッド部と、このトレッド部のタイヤ幅方向両端部とビード部のタイヤ径方向外方端とを連結する左右一対のサイドウォール部と、が備えられ、
    前記ビード部、サイドウォール部およびトレッド部の各内部には、これらの各部にわたって延びるカーカス層が設けられ、
    左右一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコアの各タイヤ径方向外側に、タイヤ径方向に延びるビードフィラーが配設されたタイヤであって、
    その偏平率が60%以上とされるとともに、前記ビードフィラーのショアA硬度が94度以上100度以下とされ、
    少なくとも前記ビード部の内部には、前記ビードコアのタイヤ径方向内側を通り、かつ前記ビードフィラーのタイヤ径方向内側部分および前記ビードコアをタイヤ幅方向両側から覆う補強コード層が設けられていることを特徴とするタイヤ。
  2. 請求項1記載のタイヤであって、
    正規条件下で平坦路面に静的に置いたときに接地する踏面部の接地面において、タイヤ赤道部上でのタイヤ周方向に沿った接地長さをLc、タイヤ赤道部から左右に最大接地幅の大きさの40%ずつ離れた各位置でのタイヤ周方向に沿った接地長さをLa、Lbとすると、前記接地面の接地形状の矩形率100×(La+Lb)/2/Lcが68%以上76%以下となっていることを特徴とするタイヤ。
  3. 請求項1または2に記載のタイヤであって、
    前記補強コード層においてタイヤ幅方向内側に位置する部分のタイヤ径方向外方端と、前記ビードコアのタイヤ径方向外方端とのタイヤ径方向に沿った距離は、前記ビードフィラーのタイヤ径方向における大きさの0.50倍よりも大きく0.75倍よりも小さくされるとともに、前記補強コード層においてタイヤ幅方向外側に位置する部分のタイヤ径方向外方端と、前記ビードコアのタイヤ径方向外方端とのタイヤ径方向に沿った距離は、前記ビードフィラーのタイヤ径方向における大きさの0.25倍よりも大きく0.50倍よりも小さくなっていることを特徴とするタイヤ。
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