JP2009135028A - 挿入光源用架台、挿入光源、磁場測定方法 - Google Patents

挿入光源用架台、挿入光源、磁場測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】上部ビームと下部ビームの間の距離の不連続変化を防ぐことができる挿入光源用架台を提供する。
【解決手段】本発明の挿入光源用架台は、ギャップを介して対向配置された上部磁石列及び下部磁石列を備え前記上部磁石列と下部磁石列の間に入射された電子ビームに蛇行運動させることによってシンクロトロン光を発生させる挿入光源用の架台であって、前記上部磁石列を支持する上部ビームと、前記下部磁石列を支持する下部ビームと、前記下部ビームに対して前記上部ビームを上下移動させる第1移動機構と、前記下部ビームを上下移動させる第2移動機構とを備え、第1移動機構は、前記上部ビームに加わる力が前記下部ビームに伝達されるように構成されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、挿入光源(例:アンジュレータ、ウィグラ)用架台と、この架台によって磁石列が支持された挿入光源、この挿入光源の磁場測定方法に関する。
図13(a)〜(c)を用いて、従来の挿入光源について説明する。
従来の挿入光源は、ギャップを介して対向配置された上部磁石列1及び下部磁石列3と、上部磁石列1を支持する上部ビーム5と、下部磁石列3を支持する下部ビーム7と、上部ビーム5と下部ビーム7の上下方向の直線移動を補助するガイド付き支柱9と、支柱9を支持する台座11とを備えている。ガイド付き支柱9は、直動レール型ガイド6,8を有している。上部ビーム5と下部ビーム7には、ボールネジ13が挿入されている。上部ビーム5と下部ビーム7には互いにピッチが逆向きの雌ネジが設けられており、ボールネジ13は、上部ビーム5と下部ビーム7に対応した位置に上部ビーム5と下部ビーム7の雌ネジに噛み合う雄ネジが設けられている。このため、ボールネジ13を回転させると上部ビーム5と下部ビーム7が互いに逆向きに移動し、上部ビーム5と下部ビーム7の間の距離が変化し、従って、上部磁石列1と下部磁石列3が間の距離が変化する。
特開2001−326099号公報 特開2006−59755号公報
ところで、下部ビーム7には、上部磁石列1と下部磁石列3の間に働く磁力MLと、重力GLとが加わる。磁力MLは、上向きであり、重力GLは、下向きである。
図13(a)のように上部磁石列1と下部磁石列3の間の距離が大きいときは、重力GL>磁力MLであり、下部ビーム7に働く力の合力ベクトルの方向は下向きである。
この状態から上部磁石列1と下部磁石列3の間の距離を縮めると、重力GLの大きさが変化せずに磁力MLの大きさがだんだんと大きくなり、ある位置において図13(b)に示すように重力GLと磁力MLの大きさが等しくなる。
この状態から上部磁石列1と下部磁石列3の間の距離をさらに縮めると、磁力MLがさらに大きくなり、図13(c)に示すように、磁力MLが重力GLよりも大きくなり、下部ビーム7に働く力の合力ベクトルの方向が上向きになる。
図13(a)の状態では、下部ビーム7は、ボールネジ13に対して下向きに押し付けられた状態で位置決めされる。一方、図13(c)の状態では、下部ビーム7は、ボールネジ13に対して上向きに押し付けられた状態で位置決めされる。下部ビーム7の雌ネジとボールネジ13の雄ネジとは若干の隙間(遊び)が設けられた状態で噛み合わされるため、下部ビーム7に働く力の合力ベクトルの方向が逆転した瞬間に、ネジの隙間の分だけ下部ビーム7が不連続に移動し、その結果、上部ビーム5と下部ビーム7の間の距離が不連続に変化する。この距離が不連続に変化すると、上部磁石列1と下部磁石列3の間の距離も不連続に変化し、磁石列1,3間距離の精密な調整が困難になる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、上部ビームと下部ビームの間の距離の不連続変化を防ぐことができる挿入光源用架台を提供するものである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の挿入光源用架台は、ギャップを介して対向配置された上部磁石列及び下部磁石列を備え前記上部磁石列と下部磁石列の間に入射された電子ビームに蛇行運動させることによってシンクロトロン光を発生させる挿入光源用の架台であって、前記上部磁石列を支持する上部ビームと、前記下部磁石列を支持する下部ビームと、前記下部ビームに対して前記上部ビームを上下移動させる第1移動機構と、前記下部ビームを上下移動させる第2移動機構とを備え、第1移動機構は、前記上部ビームに加わる力が前記下部ビームに伝達されるように構成されることを特徴とする。
本発明では、上部ビームを上下移動させる第1移動機構は、上部ビームに加わる力が下部ビームに伝達されるように構成されている。上部ビームには、主に、上部ビームの重力GUと、上部磁石列と下部磁石列の間の磁力MUが働く。一方、下部ビームには、下部ビームの重力GLと、上部磁石列と下部磁石列の間の磁力MLが働き、さらに、上部ビームから伝達された重力GUと磁力MUが働く。磁力MLと磁力MUは、大きさが等しく向きが反対なので互いに打ち消し合い、結局、下部ビームには、重力GLと重力GUのみが働き、下部ビームに働く力の合力ベクトルは、上部磁石列と下部磁石列の間の距離によらずに常に下向きになる。従って、下部ビームに働く力の合力ベクトルの方向が変わることがないので、従来技術で生じていたような下部ビームの不連続移動が起こらない。従って、本発明によれば、上部ビームと下部ビームの間の距離の不連続変化を防ぐことができる。
また、従来技術によれば、上部磁石列と下部磁石列の中心位置は不動であるので、電子ビームの位置が変動したときに上部磁石列と下部磁石列の中心位置を電子ビームの位置に追従させることができなかったが、本発明によれば、上部ビームと下部ビームをそれぞれ独立して上下移動させることができるので、上部磁石列と下部磁石列の中心位置を電子ビームの位置に追従させることができる。
さらに、従来技術では、下部ビームに加わる力の向きが逆転するので、高精度で低価格であるが一方向の負荷しか許容されないスクリュージャッキを利用することができなかったが、本発明によれば、下部ビームに加わる力の向きが逆転しないので、一方向の負荷しか許容されないスクリュージャッキの利用が可能になる。
以下、本発明の実施形態等を例示する。
前記下部ビームの下側に設けられた台座をさらに備え、第2移動機構は、前記台座上に設置されてもよい。
前記上部ビームの直線移動を補助するガイド付き支柱をさらに備えてもよい。
前記支柱は、前記上部ビームの幅方向の両側に設けられてもよい。
前記支柱は、前記下部ビームに固定されていてもよい。
前記支柱及び前記下部ビームの直線移動を補助するガイド部材をさらに備えてもよい。
前記上部ビームは、前記支柱の上側に設けられ、第1移動機構は、前記支柱と前記上部ビームの間に配置されてもよい。
第1及び第2移動機構は、それぞれ、ボールネジ又はジャッキを用いた機構であってもよい。
本発明は、上記記載の挿入光源用架台と、前記上部ビームに支持された上部磁石列と、前記下部ビームに支持された下部磁石列とを備える挿入光源も提供する。
また、本発明は、前記上部ビームと前記下部ビームの幅方向の両側に支柱が設けられた上記記載の挿入光源用架台と、前記上部ビームに支持された上部磁石列と、前記下部ビームに支持された下部磁石列とを備える挿入光源での前記上部磁石列と前記下部磁石列の間の磁場を測定する方法であって、前記上部ビームと前記下部ビームの幅方向の両側に設置された前記支柱の間に前記上部磁石列及び前記下部磁石列の長手方向に沿って延びるレールを配置し、前記上部磁石列と前記下部磁石列の間にキャリッジ付きの磁場センサを配置し、前記キャリッジを前記レールに沿って移動させる工程を備え、前記レールは、前記レールを二次元移動させることができるステージによって支持され、開口を有するターゲット部材を前記キャリッジ又は前記磁場センサに設置し、レーザー光源からのレーザー光を前記レールに沿って前記開口を通るように照射し、前記開口を通過したレーザー光の位置を位置センサで検出し、前記位置センサで検出されるレーザー光の位置が一定になるように前記ステージを制御することを特徴とする磁場測定方法も提供する。
ここで示した実施形態等は、互いに組み合わせることができる。
以下,本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す内容は,例示であって,本発明の範囲は,図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
1.挿入光源
1−1.第1実施形態
図1(a),(b)を用いて、本発明の第1実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態の挿入光源(例:アンジュレータ、ウィグラ)は、ギャップを介して対向配置された上部磁石列1及び下部磁石列3を備え上部磁石列1と下部磁石列3の間に入射された電子ビームXに蛇行運動させることによってシンクロトロン光を発生させるものであり、上部磁石列1及び下部磁石列3と、これらを支持する挿入光源用架台とで構成される。挿入光源用架台は、上部磁石列1を支持する上部ビーム5と、下部磁石列3を支持する下部ビーム7と、下部ビーム7に対して上部ビーム5を上下移動させる第1移動機構と、下部ビーム7を上下移動させる第2移動機構とを備え、第1移動機構は、上部ビーム5に加わる力が下部ビーム7に伝達されるように構成される。
以下、詳細に説明する。
1−1−1.上部磁石列及び下部磁石列
上部磁石列1及び下部磁石列3は、それぞれ、複数の磁石で構成される。複数の磁石は、電子ビームXの進行方向に周期的に変動する磁場が上部磁石列1と下部磁石列3の間のギャップに形成されるように配置される。複数の磁石は、一例では、全て永久磁石であるが、電磁石が含まれていてもよい。
上部磁石列1及び下部磁石列3は、それぞれ、上部ビーム5及び下部ビーム7に支持されており、上部ビーム5及び下部ビーム7と共に移動する。
1−1−2.上部ビーム、第1移動機構
上部ビーム5は、第1移動機構の働きによって下部ビーム7に対して上下移動する。第1移動機構の構成は、上部ビーム5に加わる力が下部ビーム7に伝達されるように構成されるものであれば、特に限定されない。本実施形態では、第1移動機構は、ボールネジ13を用いた機構であるが、後述するように、ジャッキ19を用いた機構であってもよく、これ以外の機構であってもよい。
本実施形態では、上部ビーム5には雌ネジが設けられており、ボールネジ13には、上部ビーム5の雌ネジに噛み合う雄ネジが設けられている。ボールネジ13を一方向に回転させることによって上部ビーム5が一方向に移動し、ボールネジ13を逆方向に回転させることによって上部ビーム5が逆方向に移動する。ボールネジ13は、下部ビーム7上に設けられており、上部ビーム5に加わる力は、ボールネジ13を介して下部ビーム7に伝達される。また、上部ビーム5の幅方向の片側には上部ビーム5の直線移動を補助するガイド付き支柱(以下、「支柱」と呼ぶ。)9が設けられている。ガイドの構成は、特に限定されない。本実施形態では、ガイドは、直動レール型ガイド6である。ガイドは、例えば、リニアブッシュ型ガイドであってもよい。但し、本実施形態のように支柱9が上部ビーム5の幅方向の片側にのみ設けられている場合、ガイドに曲げ応力が加わるので曲げ応力に対する強度が高い直動レール型ガイド6が好ましい。また、本実施形態では、ボールネジ13及び支柱9は、上部ビーム5の幅方向の片側に設けられているが、後述するように、ボールネジ13及び支柱9の一方又は両方は、上部ビーム5の幅方向の両側に設けてもよい。
1−1−3.下部ビーム
下部ビーム7は、第2移動機構の働きによって上下移動する。本実施形態では、下部ビーム7の下側に台座11が設けられており、第2移動機構は、台座11上に設置される。台座11を設けることによって下部ビーム7の精度の高い移動が可能になる。なお、台座11は、省略可能であり、この場合、第2移動機構は、例えば床の上に直接設置される。
第2移動機構の構成は、特に限定されない。本実施形態では、第2移動機構は、ボールネジ13を用いた機構であるが、後述するように、ジャッキ21を用いた機構であってもよく、これ以外の機構であってもよい。第2移動機構は、下部ビーム7の直下に設けてもよく、下部ビーム7が支柱9に固定されている場合は支柱9の直下に設けてもよい。本実施形態では、第2移動機構は、下部ビーム7の直下と支柱9の直下に設けられている。
本実施形態では、支柱9及び下部ビーム7にはそれぞれ雌ネジが設けられており、支柱9及び下部ビーム7の下側にはそれぞれの雌ネジに噛みあう雄ネジを有するボールネジ15が配置されている。ボールネジ15を一方向に回転させることによって支柱9及び下部ビーム7が一方向に移動し、ボールネジ15を逆方向に回転させることによって支柱9及び下部ビーム7が逆方向に移動する。支柱9及び下部ビーム7の幅方向の両側には支柱9及び下部ビーム7の直線移動を補助するガイド部材17が設けられている。本実施形態では、ガイド部材17は、直動レール型ガイド10を有する。ガイド部材17は、リニアブッシュ型ガイドを有していてもよく、これら以外の構成のガイドを有するものであってもよい。また、ガイド部材17は、幅方向の片側に設けてもよく、省略してもよい。
1−1−4.不連続変化を防ぐ原理
次に、本実施形態によれば、上部ビーム5と下部ビーム7の間の距離の不連続変化を防ぐことができる原理について説明する。
本実施形態では、上部ビーム5を上下移動させる第1移動機構は、上部ビーム5に加わる力が下部ビーム7に伝達されるように構成されている。上部ビーム5には、主に、上部ビーム5の重力GUと、上部磁石列1と下部磁石列3の間の磁力MUが働く。一方、下部ビーム7には、主に、下部ビーム7の重力GLと、上部磁石列1と下部磁石列3の間の磁力MLが働き、さらに、上部ビーム5から伝達された重力GUと磁力MUが働く。磁力MLと磁力MUは、大きさが反対で互いに打ち消しあうので、結局、下部ビーム7には、重力GLと重力GUのみが働き、下部ビーム7に働く力の合力ベクトルは、上部磁石列1と下部磁石列3の間の距離によらずに常に下向きになる。下部ビーム7に働く力の合力ベクトルの方向が変わることがないので、従来技術で生じていたような下部ビーム7の不連続移動が起こらない。従って、本実施形態によれば、上部ビーム5と下部ビーム7の間の距離の不連続変化を防ぐことができる。
1−2.第2実施形態
図2(a),(b)を用いて、本発明の第2実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態は、第1実施形態に類似しており、第1実施形態で述べた内容は、以下の記載に矛盾しない限り本実施形態にも当てはまる。
本実施形態では、ボールネジ13は、支柱9に固定された突起部12上に設けられており、上部ビーム5に加わる力は、ボールネジ13、突起部12及び支柱9を介して下部ビーム7に伝達される。
このように上部ビーム5に加わる力が間接的に下部ビーム7に伝達される場合でも、「1−1−4.不連続変化を防ぐ原理」で説明したのと同じ原理によって上部ビーム5と下部ビーム7の間の距離の不連続変化を防ぐことができる。
1−3.第3実施形態
図3(a),(b)を用いて、本発明の第3実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態は、第1実施形態に類似しており、第1実施形態で述べた内容は、以下の記載に矛盾しない限り本実施形態にも当てはまる。
本実施形態では、ボールネジ13及び支柱9は、上部ビーム5の幅方向の両側に設けられている。第1実施形態は、上部ビーム5がいわゆる片持ち構造になっているので、上部磁石列1と下部磁石列3の間の磁力MU及びMLによってボールネジ13及び支柱9が歪み、それによって、上部磁石列1と下部磁石列3の平行度が悪化するという不利益がありうるが、本実施形態では、上部ビーム5の幅方向の両側にボールネジ13及び支柱9が設けられているので、上部磁石列1と下部磁石列3の間の磁力MU及びMLによるボールネジ13及び支柱9の歪みが小さく、且つ両側のボールネジ13及び支柱9の歪みが対称なので、上部磁石列1と下部磁石列3の平行度が精度良く維持される。本実施形態では、上部ビーム5の幅方向の両側の支柱9は、強度を高めるために互いに連結して門型にすることが好ましいが、互いに分離していてもよい。
1−4.第4実施形態
図4(a),(b)を用いて、本発明の第4実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態は、第3実施形態に類似しており、第3実施形態で述べた内容は、以下の記載に矛盾しない限り本実施形態にも当てはまる。
本実施形態では、第1移動機構は、ジャッキ19を用いた機構であり、第2移動機構は、ジャッキ21を用いた機構である。
ジャッキ19は、上部ビーム5と下部ビーム7の間に設置され、ジャッキ19が伸縮することによって上下ビーム5が上下する。また、ジャッキ21は、支柱9と台座11との間に設置され、ジャッキ21が伸縮することによって支柱9及び下部ビーム7が上下する。ジャッキ21は、下部ビーム7と台座11との間に設置してもよい。ジャッキ19,21は、上下反対に設置してもよい。
ジャッキ21の種類は、特に限定されないが、例えば、スクリュージャッキである。従来技術では、下部ビームに加わる力の向きが変化するので、高精度で低価格であるが一方向の負荷しか許容されないスクリュージャッキを利用することができなかったが、本実施形態によれば、下部ビーム7に加わる力の向きが変化しないので、一方向の負荷しか許容されないスクリュージャッキの利用が可能になる。
1−5.第5実施形態
図5(a)及び(b)を用いて、本発明の第5実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態は、第4実施形態に類似しており、第4実施形態で述べた内容は、以下の記載に矛盾しない限り本実施形態にも当てはまる。
本実施形態では、上部ビーム5は、支柱9の上側に設けられ、第1移動機構は、支柱9と上部ビーム5の間に配置される。第1移動機構は、ジャッキ19である。また、上部磁石列1は、接続部材22を介して上部ビーム5に支持される。本実施形態では、上部ビーム5に加わる力は、ジャッキ19及び支柱9を介して下部ビーム7に伝達される。
本実施形態では、上部磁石列1や下部磁石列3から比較的離れた位置に第1移動機構が配置されるので、上部磁石列1や下部磁石列3の周囲の空間を別の用途に利用することができる。
1−6.第6実施形態
図6(a),(b)を用いて、本発明の第6実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態は、第5実施形態に類似しており、第5実施形態で述べた内容は、以下の記載に矛盾しない限り本実施形態にも当てはまる。
本実施形態では、支柱9のガイドと、ガイド部材17のガイドは、それぞれ、リニアブッシュ型ガイド18、20である。また、ジャッキ19は、第5実施形態とは上下が逆向きに設置されている。
1−7.第7実施形態
図7(a),(b)を用いて、本発明の第7実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態は、第4実施形態に類似しており、第4実施形態で述べた内容は、以下の記載に矛盾しない限り本実施形態にも当てはまる。
本実施形態では、下部ビーム7は、支柱9に固定されておらず、下部ビーム7は、支柱9に対して上下移動可能である。支柱9は、下部ビーム7の直線移動を補助するガイドを有している。下部ビーム7用のガイドの構成は、特に限定されない。本実施形態では、下部ビーム7用のガイドは、直動レール型ガイド8である。このガイドは、例えば、リニアブッシュ型ガイドであってもよい。直動レール型ガイド8の構成及び動作は、直動レール型ガイド6と同様である。また、ジャッキ21は、下部ビーム7と台座11との間に設置されている。本実施形態によれば、支柱9を上下移動させる必要がないので、ジャッキ21に加わる負荷が比較的小さくなる。また、支柱9に下部ビーム7用のガイドを設けることができるので、ガイド部材17を省略することができる。
なお、ジャッキ21の代わりに、ジャッキ21以外の第2移動機構(例:ボールネジ)を利用してもよい。
1−8.第8実施形態
図8(a),(b)を用いて、本発明の第8実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態は、第7実施形態に類似しており、第7実施形態で述べた内容は、以下の記載に矛盾しない限り本実施形態にも当てはまる。
本実施形態では、支柱9が設けられていない。しかし、ジャッキ19及びジャッキ21を精度良く制御することによって上部ビーム5と下部ビーム7を直線移動させて上部磁石列1と下部磁石列の3の平行度を高精度に維持することは可能である。但し、本実施形態では、上部ビーム5と下部ビーム7は、それぞれ、ジャッキ19及びジャッキ21上に載置されているので、運送時や地震の際に横向きの力が上部ビーム5と下部ビーム7に加わった場合に、上部ビーム5と下部ビーム7が横滑りして滑落する場合が想定される。従って、上部ビーム5と下部ビーム7の横滑りを防止する機構を設けることが好ましい。
1−9.第9実施形態
図9(a),(b)を用いて、本発明の第9実施形態の挿入光源について説明する。本実施形態は、第8実施形態に類似しており、第8実施形態で述べた内容は、以下の記載に矛盾しない限り本実施形態にも当てはまる。
本実施形態では、第1及び第2移動機構は、それぞれ、ボールネジ13及び15を用いた機構である。本実施形態では、ボールネジ13及び15の雄ネジは、それぞれ、上部ビーム5と下部ビーム7に設けられた雌ネジに噛み合う。ボールネジ13及び15がそれぞれ上部ビーム5と下部ビーム7内に挿入されているので、運送時や地震の際に横向きの力が上部ビーム5と下部ビーム7に加わった場合でも上部ビーム5と下部ビーム7が横滑りを起こさない。
2.磁場測定方法
次に、上部磁石列1と下部磁石列3の間の磁場の測定方法について説明する。
上部磁石列1と下部磁石列3の間の磁場は、一般に、図10(a),(b)に示すように、精密ベンチ23上にレール33を高い真直度で設置し、このレール33に沿って磁場センサ(例:ホールプローブ)25が取り付けられたキャリッジ27をスライドさせることによって測定する。
図10(a)に示すように、支柱9がビーム5,7の片側にのみ設けられている場合、磁石列1,3の長手方向の全範囲に渡って連続的に磁場の測定を行うことができる。
一方、図10(b)に示すように、支柱9がビーム5,7の両側に設けられている場合、支柱9が邪魔になって磁石列1,3の長手方向の全範囲に渡って連続的に磁場の測定を行うことができない。このような問題を解決するために、図11(a),(b)に示すように、両側の支柱9の間に二次元ステージ39で支持されたレール33を設置し、レール33に沿って磁場センサ(例:ホールプローブ)25が取り付けられたキャリッジ27をスライドさせることによって磁場測定を行う方法が考えられる。しかし、この方法では、レール33の真直度が低いため、スライドしているキャリッジ27が上下左右にふらつき、その結果、磁場センサ25の位置のふらつきが100ミクロン程度になり、精密な測定が困難であるという問題がある。
図11(a),(b)の方法を改良したのが図12(a),(b)に示す方法である。この方法では、キャリッジ27又は磁場センサ25に開口29を有するターゲット部材31を設置し、レーザー光源35からのレーザー光Lをレール33に沿って開口29を通るように照射し、開口29を通過したレーザー光Lの位置を位置センサ37で検出する。このような方法では、レール33をスライドしているキャリッジ27がふらついて開口29の位置が変動すると、それに合わせて位置センサ37で検出されるレーザー光Lの位置も変動する。そこで、位置センサ37で検出されるレーザー光Lの位置が一定になるように二次元ステージ39を制御したところ、磁場センサ25の位置のふらつきを5ミクロン程度に抑えることができた。
図12(a),(b)に示す方法によれば、支柱9がビーム5,7の両側に設けられていても上部磁石列1と下部磁石列3の間の磁場を高精度に測定することができる。
以上の実施形態で示した種々の特徴は,互いに組み合わせることができる。1つの実施形態中に複数の特徴が含まれている場合,そのうちの1又は複数個の特徴を適宜抜き出して,単独で又は組み合わせて,本発明に採用することができる。
図1(a),(b)は、本発明の第1実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図1(a)は、磁石列間の距離が十分に離れている状態を示し、図1(b)は、図1(a)よりも磁石列間の距離が短くなった状態を示す。 図2(a),(b)は、本発明の第2実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図2(a),(b)は、それぞれ、図1(a),(b)に対応している。 図3(a),(b)は、本発明の第3実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図2(a),(b)は、それぞれ、図1(a),(b)に対応している。 図4(a),(b)は、本発明の第4実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図2(a),(b)は、それぞれ、図1(a),(b)に対応している。 図5(a),(b)は、本発明の第5実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図2(a),(b)は、それぞれ、図1(a),(b)に対応している。 図6(a),(b)は、本発明の第6実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図2(a),(b)は、それぞれ、図1(a),(b)に対応している。 図7(a),(b)は、本発明の第7実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図2(a),(b)は、それぞれ、図1(a),(b)に対応している。 図8(a),(b)は、本発明の第8実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図2(a),(b)は、それぞれ、図1(a),(b)に対応している。 図9(a),(b)は、本発明の第9実施形態の挿入光源の構成を示す断面図である。図2(a),(b)は、それぞれ、図1(a),(b)に対応している。 図10(a),(b)は、磁石列間の磁場を測定する方法を示す斜視図であり、図10(a)は、支柱がビームの片側にのみ設けられている場合を示し、図10(b)は、支柱がビームの両側に設けられている場合を示す。 図11(a),(b)は、ビームの両側の支柱の間にレールを設置して磁石列間の磁場を測定する方法を示し、図11(a)は、平面図であり、図11(b)は、側面図である。 図12(a),(b)は、ビームの両側の支柱の間にレールを設置して磁石列間の磁場を測定する方法を示し、図12(a)は、平面図であり、図12(b)は、側面図である。 図13(a)〜(c)は、従来の挿入光源の構成を示す断面図である。図13(a)は、下部ビームに加わる重力が磁力よりも大きい状態を示し、図13(b)は、下部ビームに加わる重力と磁力の大きさが等しい状態を示し、図13(c)は、下部ビームに加わる磁力が重力よりも大きい状態を示す。
符号の説明
1:上部磁石列 3:下部磁石列 5:上部ビーム 6:直動レール型ガイド 7:下部ビーム 8:直動レール型ガイド 9:ガイド付き支柱 10:直動レール型ガイド 11:台座 13:ボールネジ 15:ボールネジ 17:ガイド部材 18:リニアブッシュ型ガイド 19:ジャッキ 20:リニアブッシュ型ガイド 21:ジャッキ 22:接続部材 23:精密ベンチ 25:磁場センサ 27:キャリッジ 29:開口 31:ターゲット部材 33:レール 35:レーザー光源 37:位置センサ 39:二次元ステージ L:レーザー光

Claims (10)

  1. ギャップを介して対向配置された上部磁石列及び下部磁石列を備え前記上部磁石列と下部磁石列の間に入射された電子ビームに蛇行運動させることによってシンクロトロン光を発生させる挿入光源用の架台であって、
    前記上部磁石列を支持する上部ビームと、前記下部磁石列を支持する下部ビームと、前記下部ビームに対して前記上部ビームを上下移動させる第1移動機構と、前記下部ビームを上下移動させる第2移動機構とを備え、
    第1移動機構は、前記上部ビームに加わる力が前記下部ビームに伝達されるように構成されることを特徴とする挿入光源用架台。
  2. 前記下部ビームの下側に設けられた台座をさらに備え、
    第2移動機構は、前記台座上に設置される請求項1に記載の架台。
  3. 前記上部ビームの直線移動を補助するガイド付き支柱をさらに備える請求項1又は2に記載の架台。
  4. 前記支柱は、前記上部ビームの幅方向の両側に設けられる請求項3に記載の架台。
  5. 前記支柱は、前記下部ビームに固定されている請求項3又は4に記載の架台。
  6. 前記支柱及び前記下部ビームの直線移動を補助するガイド部材をさらに備える請求項5に記載の架台。
  7. 前記上部ビームは、前記支柱の上側に設けられ、
    第1移動機構は、前記支柱と前記上部ビームの間に配置される請求項3〜6の何れか1つに記載の架台。
  8. 第1及び第2移動機構は、それぞれ、ボールネジ又はジャッキを用いた機構である請求項1〜7の何れか1つに記載の架台。
  9. 請求項1〜8の何れか1つに記載の挿入光源用架台と、前記上部ビームに支持された上部磁石列と、前記下部ビームに支持された下部磁石列とを備える挿入光源。
  10. 請求項4に記載の挿入光源用架台と、前記上部ビームに支持された上部磁石列と、前記下部ビームに支持された下部磁石列とを備える挿入光源での前記上部磁石列と前記下部磁石列の間の磁場を測定する方法であって、
    前記上部ビームと前記下部ビームの幅方向の両側に設置された前記支柱の間に前記上部磁石列及び前記下部磁石列の長手方向に沿って延びるレールを配置し、前記上部磁石列と前記下部磁石列の間にキャリッジ付きの磁場センサを配置し、前記キャリッジを前記レールに沿って移動させる工程を備え、
    前記レールは、前記レールを二次元移動させることができるステージによって支持され、
    開口を有するターゲット部材を前記キャリッジ又は前記磁場センサに設置し、
    レーザー光源からのレーザー光を前記レールに沿って前記開口を通るように照射し、前記開口を通過したレーザー光の位置を位置センサで検出し、
    前記位置センサで検出されるレーザー光の位置が一定になるように前記ステージを制御することを特徴とする磁場測定方法。
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