〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は、バーコードリーダを用いた磁気テープライブラリ装置の一例を示す図である。図1に示された磁気テープライブラリ装置は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
磁気テープライブラリ装置2は、バーコードリーダ4を搭載する機器の一例であって、磁気テープカートリッジ6の保管、その搬送、データの読み書きを行う手段である。
バーコードリーダ4は、磁気テープカートリッジ6を搬送するロボット8に搭載され、磁気テープカートリッジ6に貼付されたバーコードラベル10上のバーコードから情報を読み取るバーコード情報読取手段である。磁気テープカートリッジ6は、記録媒体である磁気記録テープを収納したカートリッジであり、バーコードラベル10に表示されたバーコードは、この磁気テープカートリッジ6の識別情報を示している。
複数の収納棚12、14は磁気テープカートリッジ6の保管手段であって、各収納棚12、14には磁気テープカートリッジ6を収納して保管する収納保管空間として複数のセル16が設置され、各収納棚12、14にあるセル16は複数行、複数列にマトリクス状に配列されている。収納棚12、14にはロボット8とセル16との相対位置を表す複数の相対フラグ18が設置されている。
ロボット8は磁気テープカートリッジ6の搬送手段であって、コントローラ20の制御により、セル16から磁気テープカートリッジ6の搬出、所定位置の磁気テープドライブ装置22への搬送、磁気テープドライブ装置22から磁気テープカートリッジ6の取出し、磁気テープカートリッジ6のセル16への搬入を行う。
コントローラ20は、バーコードリーダ4、ロボット8及び複数の磁気テープドライブ装置22の制御手段であって、ホストコンピュータ24と連携され、ホストコンピュータ24からのデータの読み出し又は書き込みの指示により、バーコードリーダ4によるバーコードの読取りに基づく所定の磁気テープカートリッジ6の選択、ロボット8の搬送制御、磁気テープドライブ装置22のデータの読み出し又は書き込み制御を実行する。
磁気テープドライブ装置22は、コントローラ20の制御により、磁気テープカートリッジ6の磁気記録テープに対するデータの書き込み又は読み出しを行う手段であって、この実施の形態の場合、4組の磁気テープドライブ装置22で構成されている。
また、コントローラ20にはCAS(Cartridge Access Station)26、28が接続され、このCAS26、28は磁気テープライブラリ装置2に対する磁気テープカートリッジ6の出入れ手段であって、磁気テープカートリッジ6の出入れはCAS26又は28によって実行され、その出入れはCAS26、28からコントローラ20に通知される。また、コントローラ20にはI/Fカード30を介してホストコンピュータ24が接続され、I/Fカード30は、ホストコンピュータ24とのデータの授受を行うインターフェイス手段である。ホストコンピュータ24は磁気テープライブラリ装置2に対する外部制御手段であって、磁気テープライブラリ装置2に保管されている磁気テープカートリッジ6の磁気記録テープを選択し、その磁気記録テープに対するデータの書き込み又はデータの読み出しを行う。
次に、各収納棚12、14又は磁気テープドライブ装置22とバーコードリーダ4との関係について、図2及び図3を参照する。図2は、磁気テープライブラリ装置における概略平面構成を示す図、図3は、ハンド部の回転機構を示す図である。図2及び図3に示された磁気テープライブラリ装置の構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図2、図3において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
図2に示すように、磁気テープライブラリ装置2の筐体32には、前面扉34に対向して磁気テープドライブ装置22が設置され、その左右には既述の収納棚12、14及びCAS26、28が設置されている。この実施の形態では、収納棚12が左側に設置され、収納棚14が右側に設置されている。これら収納棚12、14の間隔域36にロボット8が設置されている。ロボット8には、ハンド部38をX軸方向に移動させるためのXベース40、Y軸方向に移動させるためのYベース42、44、Z軸方向に移動させるためのZベース46が設置されている。ハンド部38は、磁気テープカートリッジ6を把持するための把持機構部である。ハンド部38の上面部にはバーコードリーダ4が設置されている。従って、ハンド部38に設置されているバーコードリーダ4は、収納棚12、14の各セル16の間隔域36に設置され、ハンド部38とともに移動し、その位置が変更される。
ハンド部38は、図3に示すように、Xベース40にスイブル機構部48を介在させて搭載されている。スイブル機構部48は、コントローラ20の制御により、Xベース40上でハンド部38を旋回させる旋回機構であって、ハンド部38に搭載されたバーコードリーダ4は、ハンド部38とともに旋回可能である。従って、スイブル機構部48及びコントローラ20は、バーコードリーダ4を回転させる回転制御部を構成している。
次に、バーコードについて、図4を参照する。図4は、磁気テープカートリッジの一例を示す図である。図4に示された磁気テープカートリッジ及びバーコードは一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図4において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
磁気テープカートリッジ6は磁気記録テープを収納した筐体49であって、この実施の形態では、偏平な直方体である。この磁気テープカートリッジ6の前面部の所定位置にはラベル貼付部50が設定され、このラベル貼付部50にはバーコードラベル10が貼着されている。このバーコードラベル10には識別コード表示部52及びバーコード表示部53が設定され、識別コード表示部52には記号からなる識別コードが表示され、バーコード表示部53にはバーコードが表示され、そのバーコードは筐体49に収納されている磁気記録テープを識別する固有情報等を表すデータを表わしている。
このバーコード表示部53には、上下にバーコードの読取領域として、第1及び第2のバーコード読取部54、56が設定され、バーコード読取部54とバーコード読取部56との間にはミラー反転領域58が設定される。バーコード読取部54、56は、バーコードの読取り領域であり、ミラー反転領域58は、可動ミラーを反転させるための領域である。
この場合、バーコード読取部54、56は同一のバーコードに設定されているのであるから、バーコードリーダ4は何れか一方により必要な識別データを読み取ることができる。そこで、ミラー反転領域58は、第1の実施の形態では、後述の可動ミラー74(図5)を第一の状態から第二の状態に切り替える部分である。このミラー反転領域58において、可動ミラー74を反転させることにより、左右にある収納棚12、14の対向位置のセル16に存在する磁気テープカートリッジ6のバーコードラベル10を同時に読み取ることを可能にしており、例えば、収納棚12側のバーコード読取部54又は56から第一のバーコードを読み取った後(第一の状態)、可動ミラー74を反転させ、収納棚14側のバーコード読取部54又は56から第二のバーコードを読み取ることができる。
次に、バーコードリーダ4について、図5及び図6を参照する。図5は、バーコードリーダの構造を示す図、図6は、可動ミラーが反転状態にあるバーコードリーダを示す図である。図5及び図6に示されたバーコードリーダは一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図5及び図6において、図1又は図4と同一部分には同一符号を付してある。
このバーコードリーダ4は、図5に示すように、回路基板60の上面にケース部62及び照明用LED(Light Emitting Diode)64、66が搭載されている。ケース部62は不必要な光の侵入を阻止する暗箱で構成されている。ケース部62には、CCD(Charge Coupled Device )カメラ68、第一及び第二の光学系70、72及び可動ミラー74が設置されている。CCDカメラ68は、被写体であるバーコードのバーコードイメージを撮像する撮像手段であって、回路基板60に実装されてバーコードイメージを電気信号に変換する。
光学系70、72は、バーコード表示部53から得られる反射光(バーコードイメージ)を集光するとともに、バーコードに合焦させる手段であって、内蔵された第一のレンズ76、第二のレンズ78はバーコードから取得されたバーコードイメージを光学的に拡大する。
可動ミラー74は、光学系70、72の光軸80、82上に設置された導光手段であって、軸84を中心に角度を変更可能である。可動ミラー74の角度はミラー制御部86によって制御され、左側にあるバーコードラベル10Lのバーコード読取部54又は56からバーコードを読み取る場合(第一の状態)には、図5の実線に示すように、可動ミラー74が設定され、また、右側にあるバーコードラベル10Rのバーコード読取部54又は56からバーコードを読み取る場合(第二の状態)には、図6(図5の破線)に示すように、可動ミラー74が設定される。
また、照明用LED64、66は被写体であるバーコードに光を照射する光源の一例であって、各発光や光量が光源制御部88によって制御される。この場合、図5の実線に示すように、左側のバーコードラベル10Lのバーコード読取部54又は56からバーコードを読み取る場合(第一の状態)には、照明用LED64を発光させ、また、図6(図5の破線)に示すように、右側のバーコードラベル10Rのバーコード読取部54又は56からバーコードを読み取る場合(第二の状態)には、照明用LED66を発光させ、それぞれの反射光を得る。
次に、磁気テープライブラリ装置2のコントローラ20及びバーコードリーダ4について、図7を参照する。図7は、コントローラ及びバーコードリーダの一例を示すブロック図である。図7に示された構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図7において、図1又は図5と同一部分には同一符号を付してある。
コントローラ20には、第1の制御部としてメインコントローラ90、第2の制御部としてロボットコントローラ92が設置されている。メインコントローラ90はホストコンピュータ24とのデータの送受及び処理に用いられ、また、ロボットコントローラ92はロボット8の制御、バーコードリーダ4の制御に用いられる。
メインコントローラ90にはホストコンピュータ24と連携されているコンピュータが搭載され、その一例としてプロセッサ94、RAM(Random-Access Memory)96、記憶部98が備えられ、プロセッサ94は、記憶部98にあるOS及び/又はアプリケーションプログラムの実行に基づき、磁気記録テープに対するデータの書き込みや読み出し制御を実行する。RAM96は、プロセッサ94が実行する情報処理ワークエリアとして用いられる。記憶部98にはプログラム記憶部100、データ記憶部102が備えられ、プログラム記憶部100にはOS、アプリケーションプログラム等の各種のプログラムが格納され、データ記憶部102にはデータテーブルが設定され、データが格納される。
ロボットコントローラ92は、メインコントローラ90に連携されてロボット8を制御するとともに、バーコードリーダ4のバーコード読取りを制御する手段であって、このロボットコントローラ92には、XYZ軸駆動部114、スイブル駆動部115、ピッカ駆動部116及び位置検出部117が接続されている。このXYZ軸駆動部114はロボット8をX軸、Y軸又はZ軸上で移動させる手段であり、XYZ軸駆動部114には、セル位置やドライブ位置に応じてロボット8の移動やその方向が決定されることにより、ロボットコントローラ92から必要な制御出力が加えられている。スイブル駆動部115は、ハンド部38を旋回させるための手段であるスイブル機構部を駆動する手段であり、ピッカ駆動部116は、ハンド部38のピッカを開閉駆動する手段である。ロボット8のXYZ軸方向の移動、旋回、開閉はモータによって制御され、位置検出部117ではその移動、旋回、開閉の位置が検出され、その位置情報がロボットコントローラ92に加えられている。既述の相対フラグ18は、バーコードリーダ4のCCDカメラ68によって撮像され、その検出フラグ画像がロボットコントローラ92に取り込まれ、ロボット8と収納棚12、14の各セル16との相対位置が検出され、補正される。
また、バーコードリーダ4には、メインコントローラ90と連携されるコンピュータが搭載され、その一例として、論理部118、RAM120、記憶部122が備えられ、論理部118にはミラー回転駆動部124、LED駆動部126、CCDカメラ68が接続され、照明用LED64、66にはLED駆動部126から駆動出力が付与される。
論理部118は、ロボットコントローラ92からの指示を受け、可動ミラー74の回転制御、CCDカメラ68の撮像及び撮像データの取り込み制御、照明用LED64、66の照明制御等の制御を実行する制御手段であるとともに、CCDカメラ68に撮像されたバーコードイメージを基にバーコードを表す情報を読み取る情報読取部であって、CCDカメラ68に撮像されたバーコードイメージを取り込む。RAM120は、論理部118に対するコマンドデータや取り込まれたバーコードイメージ等を一時的に格納する。記憶部122にはデータテーブルが設定され、バーコードデータ等が格納される。従って、既述のミラー制御部86(図5)には、論理部118及びミラー回転駆動部124が含まれ、光源制御部88(図5)には、論理部118及びLED駆動部126が含まれる。
次に、バーコードの読取りについて、図8を参照する。図8は、バーコードの読取り工程を示す図である。図8に示されたバーコードの読取り方法は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図8において、図1、図5と同一部分には同一符号を付してある。
この読取り工程は、図8に示すように、左の収納棚12側にある第一のバーコードとしてのバーコードラベル10Lと、右の収納棚14側にある第二のバーコードとしてのバーコードラベル10Rとを連続的に読み取る方法の一例であって、図8において、(A)、(B)及び(C)は左側の収納棚12からのバーコード読取部56のバーコードの読取り工程、(D)、(E)及び(F)は右側の収納棚14からのバーコード読取部54のバーコードの読取り工程を示している。
バーコードリーダ4は、収納棚12、14の間隔域36に存在し、矢印で示すように、下方から上方に向かって移動し、バーコードラベル10Lを走査する。この場合、可動ミラー74は図5に示す実線の角度に設定される。即ち、第一の状態である。この状態において、図8の(A)、(B)及び(C)に示すように、左側の収納棚12のセル16にある磁気テープカートリッジ6のバーコードラベル10Lの下側のバーコード読取部56での走査が行われ、バーコードの読取りが行われる。バーコードリーダ4のCCDカメラ68には第一のバーコードイメージが取得される。
バーコード読取部56での走査によりバーコードを読み取り、可動ミラー74は、ミラー反転領域58で反転し、図6に示すように、反転状態に切り替えられる。これが第二の状態である。この状態において、図8の(D)、(E)及び(F)に示すように、右側の収納棚14のセル16にある磁気テープカートリッジ6のバーコードラベル10Rの上側のバーコード読取部54での走査が行われ、バーコードの読取りが行われる。バーコードリーダ4のCCDカメラ68には第二のバーコードイメージが取得される。
このように、バーコードラベル10Lの読取り走査の後、可動ミラー74の反転を経て、バーコードラベル10Rの読取り走査により、各バーコードラベル10L、10Rの各バーコードを連続的に読み取ることができ、可動ミラー74の反転制御によって左右のバーコードの読取りが可能となり、バーコードリーダ4を各バーコードラベル10に移動して対向させる必要はないので、各バーコードの読取り操作の簡略化が図られる。
次に、バーコードのインベントリ処理について、図9を参照する。図9は、インベントリ処理の処理手順を示すフローチャートである。図9に示す処理手順は一例であって、斯かる処理に本発明が限定されるものではない。
このインベントリ処理は、バーコード読取り方法の一例であって、図9に示すように、インベントリ処理を開始すると、ロボット8をバーコードラベル10を読み取るための所定位置に移動する(ステップS1)。この移動位置において、ロボット8を上方向に移動させ(ステップS2)、処理Aを実行する。処理Aには、照明用LED64、66の発光制御、可動ミラー74の回転制御、読み取ったバーコード表示部53のバーコードのデコード結果の判定処理等が含まれる。
この場合、処理Aに移行すると、左側にある照明用LED64を点灯させる(ステップS3)。左側の収納棚12側からバーコードラベル10Lの読取りを開始し(ステップS4)、読み取ったバーコードイメージデータを記憶部122にあるデータテーブルに保存する(ステップS5)。このデータの保存の後、ロボット8が一定距離だけ移動したか否かを判定し(ステップS6)、一定距離だけ移動していなければ(ステップS6のNo)、ステップS4、S5、S6の処理を繰り返し、一定距離だけ移動していれば(ステップS6のYes)、可動ミラー74を回転させる(ステップS7)。これが、右側にある収納棚14側からのバーコードラベル10Rの読取り準備である。
可動ミラー74を反転させると、右側の照明用LED66を点灯させる(ステップS8)。右側の収納棚14側からバーコードラベル10Rの読取りを開始し(ステップS9)、読み取ったバーコードイメージデータを記憶部122にあるデータテーブルに保存する(ステップS10)。このデータの保存の後、ロボット8が一定距離だけ移動したか否かを判定し(ステップS11)、一定距離だけ移動していなければ(ステップS11のNo)、ステップS9、S10、S11の処理を繰り返し、一定距離だけ移動していれば(ステップS11のYes)、可動ミラー74を回転させる(ステップS12)。
そして、収納棚12、14にある一列のセル16の全ての読取りが完了したか否かを判定し(ステップS13)、一列全てが完了していなければ(ステップS13のNo)、ステップS3からステップS12までの処理を繰り返し、一列全ての読取りが完了していれば(ステップS13のYes)、データテーブルに保存したデータをデコードする(ステップS14)。デコードした結果をバーコードラベル10毎にまとめ(ステップS15)、デコード結果が一致するか否かを判定し(ステップS16)、デコード結果が一致しなければ(ステップS16のNo)、リトライ処理を実行する(ステップS17)。
また、デコード結果が一致すれば(ステップS16のYes)、ロボット8を収納棚12、14の次の列のセル16側に移動させ(ステップS18)、ロボット8を下方向に移動させ(ステップS19)、既述の処理Aを実行し(ステップS20)、全ての列のバーコードラベル10を読み取ったか否かを判定し(ステップS21)、全ての列のバーコードラベル10を読み取っていなければ(ステップS21のNo)、ステップS18、S19、S20、S21を繰り返して実行し、全ての列のバーコードラベル10を読み取っていれば(ステップS21のYes)、このインベントリ処理を終了する。
次に、バーコード読取りのリトライ処理について、図10を参照する。図10は、バーコード読取りのリトライ処理の処理手順を示すフローチャートである。図10に示す処理手順は一例であって、斯かる処理に本発明が限定されるものではない。
このリトライの処理手順は、バーコードリーダ4のバーコードの読取り結果がエラーであった場合の処理であって、図9のステップS17の具体的な処理内容の一例である。
そこで、図10に示すように、デコード結果が一致しない箇所にロボット8を位置付ける(ステップS31)。デコード結果が一致しない場合は読取りエラーの発生が予想される。この読取りエラーとは、バーコードリーダ4が読み取ったデータを任意の文字列にデコードできなかった等の事象を規定する。また、ロボット8の位置付けを行う際、テーブルから左右何れの光学系70又は72(図5)でエラーしたのか、バーコードラベル10の上側か下側の何れでエラーしたのかを判断し、エラーした方向とは逆の方向に位置付けすればよい。例えば、左側の光学系70を用い、且つバーコードラベル10の上側でエラーした場合は、右側の光学系72を用い、バーコードラベル10の下側に位置付けてリトライ動作を行えばよい。
そこで、照明用LED64、66のうち、デコード結果が一致しない面側の照明用LEDを点灯させる(ステップS32)。バーコードラベル10の読取りを開始し(ステップS33)、正常に読み取れたか否かを判定する(ステップS34)。バーコードラベル10が正常に読み取れた場合には(ステップS34のYes)、このリトライ処理を終了させる。
バーコードラベル10が正常に読み取れない場合には(ステップS34のNo)、デコード結果が一致しない面側の照明用LEDを消灯させ、反対面側の照明用LEDを点灯させ(ステップS35)、ロボット8のハンド部38を回転させる(ステップS36)。この場合、読取りエラーした面側の照明用LED64又は66、一方の光学系70又は72等に障害があった場合、反対面にある照明用LED、他方の光学系を使用することで、エラーを生じた被疑箇所を絞ることができる。
バーコードラベル10の読取りを開始し(ステップS37)、正常に読み取れたか否かを判定する(ステップS38)。バーコードラベル10が正常に読み取れた場合には(ステップS38のYes)、このリトライ処理を終了させる。また、バーコードラベル10が正常に読み取れない場合には(ステップS38のNo)、ロボット8を上方向に所定の移動幅n〔mm〕だけ移動させる(ステップS39)。この場合、バーコードラベル10が汚れていることも想定されるので、この移動処理を行えば、汚れている箇所をずらして読み取る処理が行え、バーコード読取りの信頼性が高められる。
そして、照明用LEDを消灯させ、反対面側の照明用LEDを点灯させる(ステップS40)。ロボット8を回転させ(ステップS41)、バーコードラベル10の読取りを開始し(ステップS42)、バーコードラベル10の読取りの後、正常に読み取れたか否かを判定する(ステップS43)。即ち、エラー発生時と同じ面に戻して読み取れれば、バーコードラベル10の読み取り位置に問題があったことが判明し、また、正確なバーコード読取りが行える。
バーコードラベル10が正常に読み取れた場合には(ステップS43のYes)、このリトライ処理を終了させる。また、バーコードラベル10が正常に読み取れない場合には(ステップS43のNo)、ロボット8の移動回数を計数し、所定回数m〔回〕だけ移動させたか否かを判定し(ステップS44)、m〔回〕の移動がなければ(ステップS44のNo)、ステップS35に戻り、ステップS35〜S44の処理を実行し、また、m〔回〕の移動があれば(ステップS44のYes)、異常終了とする。この場合、メンテナンスが必要となる。
以上述べたバーコードリーダ4のバーコードインベントリ処理又はリトライ処理についての特徴事項や利点を以下に列挙する。
(1) この実施の形態では、ロボット8に搭載されたバーコードリーダ4のレンズ76、78の間において、CCDカメラ68の撮像面上に可動ミラー74が配置され、正対する被写体であるバーコードラベル10を読み取る場合は可動ミラー74を反転させ、各バーコードラベル10からバーコードイメージを撮像することができる。
(2) 斯かる構成では可動ミラー74を経由し、その反射面をバーコードリーダ4の背面に移動させ、その光軸80又は82に切り替えるため、バーコードリーダ4を移動することなく、背面側にあるバーコードラベル10からバーコードを読み取ることができる。
(3) この場合、バーコードリーダ4には光学系70、72を設置し、CCDカメラ68上の可動ミラー74の角度変更のみで、バーコードリーダ4の前後にあるバーコードラベル10を読み取ることができる。
(4) 斯かる構成では、バーコードリーダ4の構造を簡素化でき、寸法精度、焦点距離を同一に合わせることができ、バーコードの読み取り精度を向上させることができる。
(5) バーコードリーダ4は回転機構(スイブル機構部48)を持つロボット8のハンド部38に搭載されるので、インベントリ動作によりバーコードラベル10を読み取れなかった場合、ロボット8のハンド部38を回転させてバーコードラベル10の再読取り(リトライ)を行うことができ、エラーの被疑箇所がバーコードラベル10にあるのか、バーコードリーダ4側にあるのかを判断することができる。この場合、リトライ時の被疑箇所の特定が容易になり、保守時間の短縮化を図ることができる。
(6) ロボット8の回転機構は、磁気テープドライブ装置22に磁気テープカートリッジ6を搬送するための手段であるが、バーコードラベル10の読取りには、一方向にバーコードリーダ4を対面させた場合、背面のバーコードラベル10を読み取れるので、前後同時にバーコードラベル10を読み取れるバーコードリーダ4を構成すれば、バーコード読取りのためのロボット8の回転動作は不要となり、インベントリ動作の簡略化が図られる。
(7) バーコードラベル10を読み取るための従前の機構及び処理ではバーコードリーダ4の移動が不可欠であったが、上記構成によれば、前後同時のバーコードラベル10の読取りが可能であるから、バーコードラベル10の読取りのためのバーコードリーダ4の移動が削減されることとなり、インベントリ処理の簡略化とともに、その時間を半減させることができる。
(8) バーコードリーダ4を磁気テープライブラリ装置2の収納棚12、14のセル16の面部に正対させる必要が無く、一方向状態で背面側のバーコードラベル10を読み取ることができるので、インベントリ処理時間の短縮化を図ることができ、このようなバーコードリーダ4を搭載した磁気テープライブラリ装置2では、その起動時間を短縮化することができる。
そして、バーコードラベル10のシンボル高さは例えば、11〜13〔mm〕程度に設定でき、その範囲内で複数回のバーコードラベル10を読み取り、同一ボリュームと認識できた場合には、コントローラ20が対象とするバーコードラベル10のボリューム登録を行う。従って、そのボリューム登録は、バーコードラベル10のシンボル高さの全てを使用する必要が無く、例えば、シンボル高さの下半分を左側のバーコードラベル10L(図8)にアサインし、上半分を右側のバーコードラベル10R(図8)にアサインすれば、鉛直方向にバーコードリーダ4が移動する際に、左右双方のバーコードラベル10を迅速に読み取ることができる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態について、図11及び図12を参照する。図11は、第2の実施の形態に係るバーコードリーダの構造を示す図、図12は、可動ミラーが反転状態にあるバーコードリーダを示す図である。図11及び図12に示されたバーコードリーダは一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図11及び図12において、図1、図5と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態のバーコードリーダ4は、図11に示すように、回路基板60の上面に設置されたケース部62の天井部分に光学系71が設置され、この光学系71の直下の位置にCCDカメラ68が設置され、光学系71の光軸81上に可動ミラー74が設置されている。可動ミラー74はケース部62の外部に設置され、軸84を中心に角度を変更可能であり、その角度はミラー制御部86によって制御される。可動ミラー74は、左側のバーコードラベル10Lを読み取る場合(第一の状態)、図11に実線で示す角度に設定され、また、右側のバーコードラベル10Rを読み取る場合(第二の状態)、図12(図11の破線)で示す角度に設定される。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
左側のバーコードラベル10Lを読み取る場合(第一の状態)には、照明用LED64を発光させ、また、右側のバーコードラベル10Rを読み取る場合(第二の状態)には、照明用LED66を発光させ、それぞれの反射光が得られる。各バーコードラベル10L、10Rからのバーコードイメージは光学系71のレンズ77で拡大され、CCDカメラ68に撮像される。
斯かる構成によれば、光学系71を単一化してバーコードリーダ4を構築でき、可動ミラー74の傾きの切替えにより、左右のバーコードラベル10L、10Rからバーコードを連続的に読み取ることができ、バーコードのインベントリ処理時間を短縮化できる。また、リトライ処理(図10)についても同様に行える。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態について、図13及び図14を参照する。図13は、第3の実施の形態に係るバーコードリーダの構造を示す図、図14は、反転方向のバーコード読取り状態にあるバーコードリーダを示す図である。図13及び図14に示されたバーコードリーダは一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図13及び図14において、図1、図11と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態のバーコードリーダ4は、図13に示すように、回路基板60の上面に設置されたケース部62の天井部分に単一の光学系71が設置され、この光学系71の直下の位置にCCDカメラ68が設置されている点は、第2の実施の形態と同様である。この実施の形態では、光学系71の光軸81上に導光手段の一例としてプリズム128がケース部62の外部に設置されている。
この場合、照明用LED64、66は被写体であるバーコードラベル10L、10Rに光を照射する光源であるとともに、撮像するバーコードに対して光を選択的に照射する手段であって、各発光や光量が光源制御部88によって制御される。
この場合、左側のバーコードラベル10Lを読み取る場合(第一の状態)には、照明用LED64を点灯させ且つ照明用LED66を消灯させ、また、右側のバーコードラベル10Rを読み取る場合(第二の状態)には図14に示すように、照明用LED66を点灯させ且つ照明用LED64を消灯させることにより、照明されたバーコードラベル10L、10Rの反射光が光学系71に取り込まれ、所望方向のバーコードイメージがレンズ77で拡大されてCCDカメラ68に撮像される。
斯かる構成によれば、左右のバーコードラベル10L、10Rを読み取るため、プリズム128が用いられており、このプリズム128は左右から入射した光をレンズ77を通し、CCDカメラ68に導くことができる。このため、バーコードラベル10L、10Rのバーコードイメージの双方が入力されるので、読み取りたい方向にある照明用LED64又は66を選択的に点灯させれば、読むべきバーコードラベル10L又は10Rのみを照明し、必要な情報(画像)のみ選択する制御を行っている。照明用LEDが消灯している側のバーコードラベル10L又は10Rには撮像に必要な光量が得られないので、その場合のバーコードイメージは不鮮明になり、読み取りたい面のバーコードラベル10L又は10Rの読取りに影響を与えることが無く、照明用LED64、66の選択点灯により、容易に画像選択を行える。
また、可動ミラー74を用いた場合、読取り方向により角度を変更すれば、前後のバーコードラベル10L、10Rを読み取ることができるが、プリズム128の場合には可動ミラー74のような反転機構が不要である。光源となるLEDの点灯/消灯の制御のみで、任意の方向のバーコードラベル10L又は10Rの情報の取得ができ、バーコードリーダ4の構造の簡略化が図られる。また、リトライ処理(図10)についても同様に行える。
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態について、図15及び図16を参照する。図15は、第4の実施の形態に係るバーコードリーダの構造を示す図、図16は、反転方向のバーコード読取り状態にあるバーコードリーダを示す図である。図15及び図16に示されたバーコードリーダは一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図15及び図16において、図1、図13と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態に係るバーコードリーダ4は、照明用LED65を導光部材であるプリズム128の上方に配置された回転機構130に設置し、LED回転制御部132によって照射方向をバーコードの読取り方向に応じて切り替えるように構成したものである。また、照明用LED65の点灯又は消灯は光源制御部88によって制御される。その他の構成は、第3の実施の形態と同様である。
この場合、左側のバーコードラベル10Lを読み取る場合(第一の状態)には、回転機構130を回転して照射方向を左方向に設定することにより、照明用LED65を発光させ、また、右側のバーコードラベル10Rを読み取る場合(第二の状態)には、回転機構130を回転して照射方向を右方向に設定することにより、照明用LED65を発光させる。光が照射されたバーコードラベル10L又は10Rの反射光が光学系71に取り込まれ、所望方向のバーコードイメージがレンズ77で拡大されてCCDカメラ68に撮像される。
斯かる構成によれば、照明用LED65に回転機構130を備えて照射方向を切り替え、所望方向のバーコードラベル10L、10RからバーコードイメージをCCDカメラ68に撮像させることができる。この場合、照明用LED65に指向性の高いLEDを用いてバーコードリーダ4の上部に配置すれば、左右何れかの被写体であるバーコードラベル10L、10Rを照明することができ、読み取りたいバーコードラベル以外からの光のCCDカメラ68に対する侵入を阻止でき、撮像されるバーコードイメージの解像度を高めることができる。また、リトライ処理(図10)についても同様に行える。
〔第5の実施の形態〕
第5の実施の形態について、図17及び図18を参照する。図17は、第5の実施の形態に係るバーコードリーダの構造を示す図、図18は、可動ミラーが回転状態にあるバーコードリーダを示す図である。図17及び図18に示されたバーコードリーダは一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図17及び図18において、図1、図5と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態に係るバーコードリーダ4は、図17に示すように、回路基板60の上面に搭載されたケース部62の側壁に光学系134が設置され、この光学系134の光軸136上の回路基板60上のCCDカメラ68の撮像面にバーコードイメージを反射によって導くミラー138が設置されている。バーコードイメージはレンズ140によって拡大されてCCDカメラ68に撮像される。
また、光学系134と非対向側、即ち、右側のバーコードラベル10Rのバーコードイメージを光学系134に導くための導光手段として可動ミラー74とともに、ミラー群として複数のミラー142、144、146が設置されている。可動ミラー74は軸84によって角度を変更することができ、その角度はミラー制御部86によって制御される。
そこで、左側のバーコードラベル10Lを読み取る場合(第一の状態)には、図17に実線で示すように、可動ミラー74が光軸136と平行又はほぼ平行になる角度に設定され、また、右側のバーコードラベル10Rを読み取る場合(第二の状態)には、図18に実線で示すように、可動ミラー74に角度例えば、45〔度〕又はほぼ45〔度〕が設定される。また、照明用LED64、66の発光や光量が光源制御部88によって制御され、左側のバーコードラベル10Lを読み取る場合(第一の状態)には、照明用LED64を発光させ、また、右側のバーコードラベル10Rを読み取る場合(第二の状態)には、照明用LED66を発光させ、それぞれの反射光を得る。各バーコードラベル10L、10Rの反射光が光学系134に選択的に取り込まれ、所望方向のバーコードイメージがレンズ140で拡大されてCCDカメラ68に撮像される。また、リトライ処理(図10)についても同様に行える。
〔第6の実施の形態〕
第6の実施の形態について、図19を参照する。図19は、第6の実施の形態に係るインベントリ処理の処理手順を示すフローチャートである。図19に示す処理手順は一例であって、斯かる処理に本発明が限定されるものではない。
この実施の形態に係るインベントリ処理は、バーコード読取り方法の一例であって、図19に示すように、インベントリ処理を開始すると、ロボット8をバーコードラベル10を読み取るための所定位置に移動する(ステップS51)。この移動位置において、ロボット8を上方向に移動させ(ステップS52)、処理Bを実行する。処理Bには、照明用LED64、66の発光制御、ロボット8の移動制御等の処理が含まれる。この処理Bには、処理A(図9)と同様に、読み取ったバーコード読取部54、56のバーコードのデコード結果の判定処理等を包含させてもよい。
この場合、処理Bに移行すると、左側にある照明用LED64を点灯させる(ステップS53)。左側の収納棚12側からバーコードラベル10Lの読取りを開始し(ステップS54)、ロボット8を一定距離だけ移動したか否かを判定し(ステップS55)、一定距離だけ移動していなければ(ステップS55のNo)、ステップS54、S55の処理を繰り返し、継続して移動が実行され、一定距離に到達させる。一定距離だけ移動していれば(ステップS55のYes)、右側の照明用LED66を点灯させる(ステップS56)。右側の収納棚14側からバーコードラベル10Rの読取りを開始し(ステップS57)、ロボット8が一定距離だけ移動したか否かを判定し(ステップS58)、一定距離だけ移動していなければ(ステップS58のNo)、ステップS57、S58の処理を繰り返し、一定距離だけ移動していれば(ステップS58のYes)、収納棚12、14にある一列のセル16の全ての読取りが完了したか否かを判定し(ステップS59)、一列全てが完了していなければ(ステップS59のNo)、ステップS53からステップS59までの処理を繰り返し、一列全ての読取りが完了していれば(ステップS59のYes)、読取りエラーがあるか否かを判定し(ステップS60)、エラーがあれば(ステップS60のYes)、リトライ処理を実行する(ステップS61)。
また、読取りエラーがなければ(ステップS60のNo)、ロボット8を収納棚12、14の次の列のセル16側に移動させ(ステップS62)、ロボット8を下方向に移動させ(ステップS63)、既述の処理Bを実行し(ステップS64)、全ての列のバーコードラベル10を読み取ったか否かを判定し(ステップS65)、全ての列のバーコードラベル10を読み取っていなければ(ステップS65のNo)、ステップS62、S63、S64の処理を繰り返して実行し、全ての列のバーコードラベル10を読み取っていれば(ステップS65のYes)、このインベントリ処理を終了する。
ステップS61のリトライの処理手順は、バーコードリーダ4のバーコードの読取り結果がエラーであった場合の処理であって、図10のフローチャートに示す処理を実行すればよい。
〔他の実施の形態〕
第1の実施の形態では、ハンド部38とともにバーコードリーダ4を回転させているが、バーコードリーダ4とハンド部38との間に回転機構部を介在させてハンド部38とは別にバーコードリーダ4をコントローラ20の制御により回転させる構成としてもよい。
また、第5の実施の形態(図17)では、光軸136に対して直交方向にCCDカメラ68の撮像面が設置されているので、導光手段としてのミラー138を必要としているが、光学系134の光軸136に撮像面の中心軸を合致させてCCDカメラ68を設置すれば、ミラー138は不要となる。
上記実施の形態において、可動ミラー74のバーコードの読取り時間や反転させるタイミングは、位置検出部117が出力する検出信号パルスやバーコードの読取り開始を契機とする計時手段の出力によって設定すればよく、また、可動ミラー74の反転タイミングは一方のバーコードの読取りの完了時点や、予め定めた所定時間の経過時点等の何れでもよい。
また、上記実施の形態では、第一の状態として、左側の収納棚12における磁気テープカートリッジ6のバーコードラベル10Lのバーコードを第一のバーコード、第一のバーコードから得られるバーコードイメージを第一のバーコードイメージ、第二の状態として、右側の収納棚14における磁気テープカートリッジ6のバーコードラベル10Rのバーコードを第二のバーコード、第二のバーコードから得られるバーコードイメージを第二のバーコードイメージとしたが、第一の状態として、右側の収納棚14側のバーコードを第一のバーコード、第一のバーコードイメージ、第二の状態として、左側の収納棚12側のバーコードを第二のバーコード、第二のバーコードイメージとしてもよい。
次に、バーコードリーダの実施例について、図20、図21、図22、図23及び図24を参照する。図20は、バーコードリーダが搭載された磁気テープライブラリ装置を示す斜視図、図21は、ロボットの一例を示す斜視図、図22は、ハンド部の一例を示す斜視図、図23は、背面側から見たハンド部の一例を示す図、図24は、ハンド部に搭載されたバーコードリーダを示す分解斜視図である。図20〜図24に示されたロボット、ハンド部及びバーコードリーダは一例であって、斯かる構成に本発明が限定されものではない。図20〜図24において、図1及び図2と同一部分には同一符号を付してある。
この磁気テープライブラリ装置2は、図20に示すように、筐体32の左右側面に収納棚12、14が設置され、各収納棚12、14に複数のセル16が設置されている。各収納棚12、14の前面側にはCAS26、28が設置され、既述のコントローラ20(図1)と接続する。収納棚12、14の間に形成された間隔域36には既述のロボット8として上ロボット8Uと下ロボット8Bが設置されている。上ロボット8U及び下ロボット8Bは独立して構成され、コントローラ20によって制御されることにより、既述のロボット8として機能する。
ロボット8は、上ロボット8U又は下ロボット8Bの一例であって、図21に示すように、Zベース46にXベース40が搭載され、Xベース40上にスイブル機構部48を介在させてハンド部38が搭載されている。Zベース46にはZ軸方向の駆動手段としてZ軸モータ148が搭載され、このZ軸モータ148の回転がタイミングベルト150を介してプーリ152に伝達され、この回転力により、Xベース40をZベース46上でZ軸方向に摺動させる。
Xベース40にはX軸方向の駆動手段としてX軸モータ154が搭載され、このX軸モータ154の回転がタイミングベルト156を介してプーリ158に伝達され、この回転力により、ハンド部38をXベース40上でX軸方向に摺動させる。
ハンド部38には磁気テープカートリッジ6(図1)を把持する把持手段としてピッカ160が取り付けられているとともに、スイブル機構部48の駆動手段としてスイブルモータ162、ピッカ160の駆動手段としてピッカモータ164が搭載されている。スイブル機構部48にスイブルモータ162の回転力が付与されると、ハンド部38を所望方向に回転させることができ、ピッカモータ164の回転制御により、ピッカ160の進退、磁気テープカートリッジ6の把持又はその解除が行われる。
ハンド部38は、図22及び図23に示すように、矩形の筐体部166を備えており、この筐体部166の上面部にはピッカ160側の縁部に複数のLEDを配列させた照明用LED群640、ピッカ160側と反対側の縁部に複数のLEDを配列させた照明用LED群660が設置されている。照明用LED群640、660は、第1の実施の形態(図5)の照明用LED64、66に相当する。
ハンド部38の筐体部166の上面部にはバーコードリーダ4のケース部62が搭載され、このケース部62にはCCDカメラ68及び光学系70、72(図5)が内蔵されている。また、ケース部62に隣接してミラー制御部86のミラー回転用モータ168が支持フレーム169を用いて搭載され、このミラー回転用モータ168の回転によって可動ミラー74(図5)を回転させ、所望の角度に設定する。
バーコードリーダ4のケース部62から上ケース170と下ケース172とを分離し、下ケース172側の内部構造を露出させると、図24に示すように、前後方向に光学系70、72が搭載されているとともに、その中間部に可動ミラー74が軸84を中心に回転可能に設置されており、この可動ミラー74にミラー回転用モータ168から回転力が付与されるようになっている。
次に、コントローラ20、I/Fカード30及びバーコードリーダ4について、図25を参照する。図25は、コントローラ、I/Fカード及びバーコードリーダの一例を示すブロック図である。図25に示された構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されものではない。図25において、図7と同一部分には同一符号を付してある。
コントローラ20にはメインコントローラ90及びロボットコントローラ92が設置され、メインコントローラ90にはI/Fカード30及びバーコードリーダ4の制御系統が接続されている。
メインコントローラ90には、MPU(Micro Processor Unit)174、論理部176、PCI(Peripheral Component Interconnect )コントロール部178が含まれている。MPU174は既述のプロセッサ94(図7)の一例であって、このMPU174にはFlashメモリ180、SRAM(Static Random-Access Memory )182、論理部184が接続され、LANポート186、188が設けられ、PCIコントロール部178にもLANポート190が設けられている。Flashメモリ180は、記憶部98(図7)を構成している。論理部184は、CPLD(Complex Programmable Logic Device )で構成される。
論理部176は例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrays)等のLSI(Large Scale Integration )で構成され、この論理部176には、記憶手段としてSRAM192、I/Oコントロール部194が接続されているとともに、第1、第2、第3のインターフェイス部196、198、200が設けられている。インターフェイス部196は、外部装置とのドライブ信号の送受を行うインターフェイス手段であって、レシーバ(RV)202、ドライバ(DV)204で構成されている。
インターフェイス部198は、ロボットコントローラ92とのデータの送受をケーブル205を介して行う手段であって、ドライバ(DV)206、レシーバ(RV)208で構成されている。
インターフェイス部200は、バーコードリーダ4とのデータの送受をケーブル210を介して行う手段であって、ドライバ(DV)212、レシーバ(RV)214で構成されている。
ロボットコントローラ92には、DSP(Digital Signal Processor)216、論理部218、インターフェイス部220が含まれている。DSP216はメインコントローラ90とロボットコントローラ92との間で送受される信号の処理を行う処理手段であって、このDSP216は、インターフェイス部220を介してメインコントローラ90のインターフェイス部198とケーブル205を介して接続されている。インターフェイス部220は、ドライバ(DV)222、レシーバ(RV)224で構成されている。
論理部218は、DSP216からの制御信号を駆動信号に変換するとともに、ロボット8の位置検出信号をDSP216に伝送する手段であって、例えば、FPGA等のLSIで構成すればよい。
論理部218から出力されるX軸駆動信号、Y軸駆動信号、Z軸駆動信号、スイブル出力信号、ピッカ駆動信号は、それぞれ増幅器(AMP)226、228、230、232、234で増幅された後、Y軸モータ236、Z軸モータ148、X軸モータ154、スイブルモータ162、ピッカモータ164に加えられる。Y軸モータ236、Z軸モータ148、X軸モータ154、スイブルモータ162及びピッカモータ164には、回転検出に基づき、ロボット8の移動位置、回転位置、又は磁気テープカートリッジ6の把持及び解除の位置を検出するための手段、即ち、既述の位置検出部117(図7)として、タコメータ(Tacho )238、240、242、244、246が設置され、各検出信号が論理部218に加えられ、ロボット制御に用いられる。
バーコードリーダ4には、論理部118、SRAM248、PROM(Programmable Read-Only Memory )250、インターフェイス部252が備えられている。論理部118は、照明用LED群640、660の点灯/消灯の制御、CCDカメラ68の撮像及びバーコードイメージの取り込み等の制御を行う手段であって、例えば、FPGAで構成されている。この論理部118には、インターフェイス部252を介してメインコントローラ90がケーブル210により接続され、インターフェイス部252はレシーバ(RV)256、ドライバ(DV)258で構成されている。SRAM248はRAM120(図7)に相当し、また、PROM250は記憶部122(図7)に相当する。
CCDカメラ68の出力信号は増幅器(AMP)260で増幅され、アナログ・ディジタル変換器(ADC)262によってディジタル信号に変換された後、論理部118に取り込まれ、メインコントローラ90に伝送される。
そして、I/Fカード30は、ホストコンピュータ24(図1)の接続手段であって、論理部264、SRAM266、I/Fチップ268を備えている。論理部264はメインコントローラ90のPCIコントロール部178に接続され、ホストコンピュータ24とのデータの送受が実行される。論理部264は例えば、FPGA等のLSIで構成すればよい。
次に、バーコードの読取りについて、図26及び図27を参照する。図26は、左側のバーコードラベルを読み取る場合を示す図、図27は、右側のバーコードラベルを読み取る場合を示す図である。図26及び図27に示された構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されものではない。図26及び図27において、図5と同一部分には同一符号を付してある。
図26に示すように、左側のバーコードラベル10Lを読み取る場合には、可動ミラー74の反射面をバーコードラベル10L側に向け、その角度θを例えば、135〔度〕に位置付ける。これにより、光学系70のレンズ76を透過した光は可動ミラー74で直交方向に曲げられ、CCDカメラ68の投影面に投影させる。従って、バーコードラベル10L側のバーコードイメージがCCDカメラ68に撮像される。
また、図27に示すように、右側のバーコードラベル10Rを読み取る場合には、可動ミラー74の反射面をバーコードラベル10R側に向け、その角度θを例えば、45〔度〕に位置付ける。これにより、光学系72のレンズ78を透過した光は可動ミラー74で直交方向に曲げられ、CCDカメラ68の投影面に投影させる。従って、バーコードラベル10R側のバーコードイメージがCCDカメラ68に撮像される。
この場合、ハンド部38は一定の速度v〔m/s〕で上方に移動させ、左側のバーコードラベル10Lの半分の位置を過ぎた時点{即ち、バーコード読取部56を過ぎてミラー反転領域58(図5)}で可動ミラー74を回転させ、右側のバーコードラベル10Rから入射した光がCCDカメラ68に投影されるよう制御する。
このようにハンド部38の走査、可動ミラー74の反転、CCDカメラ68によるバーコードイメージの取り込みの各動作を連続的に行うことにより、左側のバーコードラベル10Lでは、ラベルの下半分即ち、バーコード読取部56からバーコードを読み取り、右側のバーコードラベル10Rでは、ラベルの上半分即ち、バーコード読取部54からバーコードを選択的に読み取ることができる。
次に、バーコードのインベントリ動作について、図28を参照する。図28は、バーコードラベルのインベントリ動作を示す図である。図28に示された構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されものではない。図28において、図4と同一部分には同一符号を付してある。
このバーコードラベル10の読取りは、図4に示すバーコードラベル10のバーコード表示部53に表示されたバーコードを読み取る場合である。即ち、この実施例では、バーコードラベル10を上下の2段に分けて読取りを行う構成である。
図28に示すように、下段から上段に向けてバーコードを読み取る場合には、下段側のバーコード読取部56において、a、b、c、d、eは、バーコードリーダ4の正面に位置付けられたバーコードラベル10を段階的に読み取る範囲であり、上段側のバーコード読取部54のバーコードにおいて、f、g、h、i、jは、バーコードリーダ4の背面に位置付けられたバーコードラベル10を段階的に読み取る範囲である。
インベントリ動作はハンド部38を垂直方向に一定速度で移動させながらバーコードラベル10を読み取る動作であり、対向する2つのバーコードラベル10L、10Rの読取りを可動ミラー74で切り替える際、デッドタイム(双方のバーコードラベルを読み取れない時間帯)の発生が予想され、ミラー反転領域58は例えば、1.1〔mm〕程度の幅となる。斯かる構成により、インベントリ動作時にハンド部38は一定速度で移動し続けることができ、インベントリ動作時間を短縮することができる。
また、上段から下段に向けてバーコードを読み取る場合には、上段側のバーコード読取部54のバーコードにおいて、k、l、m、n、oは、バーコードリーダ4の正面に位置付けられたバーコードラベル10を段階的に読み取る範囲であり、下段側のバーコード読取部56のバーコードにおいて、p、q、r、s、tは、バーコードリーダ4の背面に位置付けられたバーコードラベル10を読み取る範囲であり、同様に、バーコードの連続読取りが可能である。
次に、磁気テープライブラリのセルマップについて、図29及び図30を参照する。図29及び図30は、磁気テープライブラリのセルマップを示す図である。図29及び図30に示された構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されものではない。
インベントリ動作を行った後、図29に示すように、メインコントローラ90のFlashメモリ180(記憶部98)に、各セル16に何れのボリュームが登録されているか判断するためのテーブルを作成する。
図29のテーブルでは、カラム1の13項及び16項と、カラム5の13項がデコードできずにエラーしていることが表示されている。
通常のインベントリ動作では、磁気テープライブラリ装置2内の全てのバーコードラベル10を読み終わってから、テーブル上のエラー箇所にハンド部38を位置付け、バーコードラベルの再読取り(リトライ)動作を行うことになるが、図29に示すテーブルに登録されたボリューム情報に加え、何れの光学系70、72でバーコードを読み取ったかという情報を付与することにより、読取りに失敗したバーコードラベル10に対するリトライ動作を行う際に、読取りに失敗した光学系70又は72とは反対側の光学系を用いてリトライ動作を行えばよい。また、これらの情報には、バーコードラベル10の何れのバーコード読取部54、56でバーコードを読み取ったのかという読取位置情報を付与すれば、リトライ動作時にロボット8を何れの位置に位置付けするかの判断資料に利用することができる。図30は、これらの情報を付加して表示したセルマップを表すテーブルである。
〔他の実施例〕
他の実施例について、図31を参照する。図31は、バーコードラベルのインベントリ動作を示す図である。図31に示された構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されものではない。図31において、図4と同一部分には同一符号を付してある。
上記実施の形態及び上記実施例では、バーコードラベル10のバーコードに2つのバーコード読取部54、56を配した場合について説明したが、本発明は、図31に示すように、バーコードラベル11のバーコードに単一のバーコード読取部55を配した場合にも適用することができる。
バーコードリーダ4によるインベントリ動作は、ハンド部38を垂直方向に一定速度で移動させ、その移動中にバーコードリーダ4で読取り動作を行う。下から上に移動させる場合には、A、B、C、D、Eの順にバーコードのシンボルの情報を読み取る。それぞれの移動距離は例えば、2〔mm〕であり、CCDカメラ68に光を入射する時間(露光時間)は例えば、3.5〔ms〕である。即ち、CCDカメラ68には例えば、2〔mm〕分の範囲を1回の読取り動作で取り込むことになり、面の情報を積分した線の情報として得る結果になる。
逆に、上から下へ移動させる場合には、F、G、H、I、Jの順にバーコードのシンボルの情報を読み取る。この場合も、基本的な動作及び処理方法は同じである。
そこで、左右にあるバーコードラベル11L、11Rを可動ミラー74の反転により、連続的に読み取る場合には、下側からの移動により、バーコードラベル11Lの範囲A、Bを読み取った後、範囲Cで可動ミラー74を反転させ、バーコードラベル11Rの範囲D、Eを読み取れば、連続的に2つのバーコードラベル11L、11RのバーコードイメージをCCDカメラ68(図26)に撮像させることができ、インベントリ動作時間の短縮化を図ることができる。
次に、以上述べた本発明の実施の形態から抽出される技術的思想を請求項の記載形式に準じて付記として列挙する。本発明に係る技術的思想は上位概念から下位概念まで、様々なレベルやバリエーションにより把握できるものであり、以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1) バーコードに対して発光する光源と、
前記バーコードのイメージを撮像するCCDカメラと、
前記バーコードイメージを拡大するレンズと、
軸を中心に角度を変更可能に構成された可動ミラーと、
前記可動ミラーの角度を変更させることで前記可動ミラーを第一の状態又は第二の状態となるよう制御するミラー制御部とを備え、
前記可動ミラーが前記第一の状態のときは、第一の前記バーコードイメージが第一の前記レンズを介して前記可動ミラーに反射して、前記CCDカメラに撮像され、
また、前記可動ミラーが前記第二の状態のときは、第二の前記バーコードイメージが前記第一のレンズとは異なる第二の前記レンズを介して前記可動ミラーに反射して、前記CCDカメラに撮像されることを特徴とする、バーコードリーダ。
(付記2) 前記バーコードリーダは、さらに、
前記CCDカメラに撮像された前記バーコードイメージを基に前記バーコードの表す情報を読取る読取部と、
前記バーコードリーダを回転させる回転制御部とを備え、
前記読取部による読取結果がエラーであった場合には、
前記回転制御部は前記バーコードリーダを回転させ、
前記ミラー制御部は、当該読取りに用いられた前記レンズとは異なる前記レンズにより拡大された前記バーコードイメージが前記CCDカメラに撮像されるよう前記可動ミラーの角度を変更することを特徴とする、付記1記載のバーコードリーダ。
(付記3) 第一のバーコード及び第二のバーコードが前記バーコードリーダを挟んで対向するよう配置されていることを特徴とする、付記1又は2記載のバーコードリーダ。
(付記4) バーコードに対して発光する光源と、
前記バーコードのイメージを撮像するCCDカメラと、
前記バーコードイメージを拡大するレンズと、
軸を中心に角度を変更可能に構成された可動ミラーと、
前記可動ミラーの角度を変更させることで前記可動ミラーを第一の状態又は第二の状態となるよう制御するミラー制御部とを備え、
前記可動ミラーが前記第一の状態のときは、第一の前記バーコードイメージが前記可動ミラーに反射し、前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像され、
また、前記可動ミラーが前記第二の状態のときは、第二の前記バーコードイメージが前記可動ミラーに反射し、前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像されることを特徴とする、バーコードリーダ。
(付記5) バーコードに対して発光する複数の光源と、
前記バーコードのイメージを撮像するCCDカメラと、
前記バーコードイメージを拡大するレンズと、
前記バーコードイメージを前記CCDカメラに入射する導光部材と、
前記複数の光源内の一の光源のみを発光させるよう制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部によって発光した前記一の光源の発光対象となった前記バーコードイメージが前記導光部材及び前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像されることを特徴とする、バーコードリーダ。
(付記6) 前記複数の光源は前記導光部材の上方に位置することを特徴とする、付記5記載のバーコードリーダ。
(付記7) バーコードに対して発光する光源と、
前記バーコードのイメージを撮像するCCDカメラと、
前記バーコードイメージを拡大するレンズと、
複数のミラーと、
軸を中心に角度を変更可能に構成された可動ミラーと、
前記可動ミラーの角度を変更させることで前記可動ミラーを第一の状態又は第二の状態となるよう制御するミラー制御部とを備え、
前記可動ミラーが前記第一の状態のときは、第一の前記バーコードイメージが前記可動ミラーに反射せず直接前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像され、
また、前記可動ミラーが前記第二の状態のときは、第二の前記バーコードイメージが前記可動ミラーを含む前記ミラーに反射し、前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像されることを特徴とするバーコードリーダ。
(付記8) 前記第一の状態のときの前記可動ミラーは前記第一のバーコードと前記レンズを結ぶ光軸に対してほぼ平行であり、
また、前記第二の状態のときの前記可動ミラーは前記光軸に対してほぼ45度の状態であることを特徴とする、付記7記載のバーコードリーダ。
(付記9) 前記バーコードの読み取りは、バーコードラベルに間隔を設けて上下方向に設定された第一及び第二のバーコード読取部で個別に実行することを特徴とする、付記1記載のバーコードリーダ。
(付記10) バーコードに対して発光する光源と、
前記バーコードのイメージを撮像するCCDカメラと、
前記バーコードイメージを拡大するレンズと、
軸を中心に角度を変更可能に構成された可動ミラーと、
前記可動ミラーの角度を変更させることで前記可動ミラーを第一の状態又は第二の状態となるよう制御するミラー制御部とを備え、
前記可動ミラーが前記第一の状態のときは、第一の前記バーコードイメージが第一の前記レンズを介して前記可動ミラーに反射して、前記CCDカメラに撮像され、
また、前記可動ミラーが前記第二の状態のときは、第二の前記バーコードイメージが前記第一のレンズとは異なる第二の前記レンズを介して前記可動ミラーに反射して、前記CCDカメラに撮像されることを特徴とする、ライブラリ装置。
(付記11) 前記バーコードリーダは、さらに、
前記CCDカメラに撮像された前記バーコードイメージを基に前記バーコードの表す情報を読取る読取部と、
前記バーコードリーダを回転させる回転制御部とを備え、
前記読取部による読取結果がエラーであった場合には、
前記回転制御部は前記バーコードリーダを回転させ、
前記ミラー制御部は、当該読取りに用いられた前記レンズとは異なる前記レンズにより拡大された前記バーコードイメージが前記CCDカメラに撮像されるよう前記可動ミラーの角度を変更することを特徴とする、付記10記載のライブラリ装置。
(付記12) 前記第一のバーコード及び前記第二のバーコードは、前記バーコードリーダを挟んで180度対向するよう配置されていることを特徴とする、付記10又は11記載のライブラリ装置。
(付記13) バーコードに対して発光する光源と、
前記バーコードのイメージを撮像するCCDカメラと、
前記バーコードイメージを拡大するレンズと、
軸を中心に角度を変更可能に構成された可動ミラーと、
前記可動ミラーの角度を変更させることで前記可動ミラーを第一の状態又は第二の状態となるよう制御するミラー制御部とを備え、
前記可動ミラーが前記第一の状態のときは、第一の前記バーコードイメージが前記可動ミラーに反射し、前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像され、
また、前記可動ミラーが前記第二の状態のときは、第二の前記バーコードイメージが前記可動ミラーに反射し、前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像されることを特徴とする、ライブラリ装置。
(付記14) バーコードに対して発光する複数の光源と、
前記バーコードのイメージを撮像するCCDカメラと、
前記バーコードイメージを拡大するレンズと、
前記バーコードイメージを前記CCDカメラに入射する導光部材と、
前記複数の光源の内一の光源のみを発光させるよう制御する光源制御部とを備え、
前記光源制御部によって発光した前記一の光源の発光対象となった前記バーコードイメージが前記導光部材及び前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像されることを特徴とするライブラリ装置。
(付記15) 前記複数の光源は前記導光部材の上方に位置することを特徴とする、付記14記載のライブラリ装置。
(付記16) バーコードに対して発光する光源と、
前記バーコードのイメージを撮像するCCDカメラと、
前記バーコードイメージを拡大するレンズと、
複数のミラーと、
軸を中心に角度を変更可能に構成された可動ミラーと、
前記可動ミラーの角度を変更させることで前記可動ミラーを第一の状態又は第二の状態となるよう制御するミラー制御部とを備え、
前記可動ミラーが前記第一の状態のときは、第一の前記バーコードイメージが前記可動ミラーに反射せず直接前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像され、
また、前記可動ミラーが前記第二の状態のときは、第二の前記バーコードイメージが前記可動ミラーを含む前記ミラーに反射し、前記レンズを介して前記CCDカメラに撮像されることを特徴とする、ライブラリ装置。
(付記17) 前記第一の状態のときの前記可動ミラーは前記第一のバーコードと前記レンズを結ぶ光軸に対してほぼ平行であり、
また、前記第二の状態のときの前記可動ミラーは前記光軸に対して45度又はほぼ45度の状態であることを特徴とする、付記16記載のライブラリ装置。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態や実施例について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。