JP2009133401A - 可動体の支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械的な構造のみをもってシンプルに構成できると共に、衝撃などの作用時に支持する可動体の移動ストロークを大きくとらなくとも、かかる衝撃を効果的に吸収できる支持装置の提供。
【解決手段】磁性流体3の充填されたシリンダー体1及びこのシリンダー体1に納められたピストン体2を有し、これらの一方を可動体Mに組み合わせてこの可動体Mを支持すると共に、ピストン体2の移動時において磁性流体3の流路Rとなる箇所の少なくとも一部に磁力を作用させる磁石体4を有しており、この磁石体4をシリンダー体1に対し、所定の大きさの衝撃又は慣性力の作用時に、前記箇所に磁力を作用させない位置に移動可能に組み合わせてなる。
【選択図】図5

Description

この発明は、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでは可動体を移動させない状態で支持すると共に、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されたときは可動体の移動を許容し且つその移動に制動力を作用させる支持装置に関する。
所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでは可動体を移動させない状態で支持すると共に、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されたときは可動体の移動を許容し且つその移動に制動力を作用させるものとして、機能性流体を利用したバンパ装置がある。(特許文献1参照)しかるに、この特許文献1のものは電気的な制御を不可欠とさせるものであった。
このような可動体の支持は、可動体とその本体との間に、可動体に衝撃が作用されたときに塑性変形される衝撃吸収体などを配することでもなすことができるが、衝撃を十分に吸収するためには可動体と本体との間に相応のストローク(衝撃吸収体の潰れ代)を要させる。
特開2005−263035号公報
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種の支持装置を、機械的な構造のみをもってできるだけシンプルに構成させると共に、衝撃などの作用時に支持する可動体の移動ストロークを大きくとらなくとも、かかる衝撃を効果的に吸収できるようにする点にある。
前記目的を達成するために、この発明にあっては、可動体の支持装置を、磁性流体の充填されたシリンダー体及びこのシリンダー体に納められたピストン体を有し、これらの一方を可動体に組み合わせてこの可動体を支持すると共に、
ピストン体の移動時において磁性流体の流路となる箇所の少なくとも一部に磁力を作用させる磁石体を有しており、
この磁石体をシリンダー体に対し、所定の大きさの衝撃又は慣性力の作用時に、前記箇所に磁力を作用させない位置(以下、この位置をOFF位置と、また、前記流路に磁力を作用させる磁石体の位置をON位置と称する。)に移動可能に組み合わせてなるものとした。
支持装置に対し、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでは、前記流路の少なくとも一部に作用される磁石体の磁力によりこの流路における磁性流体の流動を阻止又はその流動性を大きく低下させることができることから、ピストン体の移動を阻止することができ、これにより支持装置によって可動体を移動させない状態で支持することができる。また、磁石体と前記流路にある磁性流体との間には吸引力が働くことから、磁石体は前記ON位置に位置づけられる。可動体などを介して支持装置に対し所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されると、磁石体はOFF位置に移動されることから、前記流路を磁性流体が流れることが許容され、ピストン体の移動が許容される。これにより可動体の移動を許容し且つその移動に制動力を作用させることができる。
前記磁石体が、流路を挟んだ対向位置にそれぞれ配されるようになっていると共に、一方の磁石体の流路側に向けられた磁極に対し、他方の磁石体の流路側に向けられた磁極が異極となるようにしておくこともある。
このようにした場合、前記所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用までの間、それぞれの磁石体を前記ON位置により安定的に位置づけさせることができると共に、このON位置にある状態において前記流路を通過する磁束の磁束密度を高めさせることができる。
前記磁石体を、シリンダー体に回動可能に組み付けられたアームの自由端部に備えさせておくこともある。
このようにした場合、前記所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されたときに、磁石体をウエイトとしてアームを回動させて、ON位置にあった磁石体を前記OFF位置に移動させることができる。
前記磁石体を、シリンダー体の軸方向に沿った移動可能に備えさせておくこもある。
このようにした場合、支持装置に所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されたときに、磁石体をシリンダー体の軸方向に移動させて前記OFF位置に至らせることができる。
シリンダー体を、ピストン体を納める主体部と、ピストン体の往動前方側においてこの主体部に連通した流路を備えたものとし、
この流路に補助室を連通させると共に、この補助室内に可動可能な弁体と、流路と補助室との連通箇所を塞ぐ向きにこの弁体を常時付勢する付勢手段とを備えさせておくこともある。
このようにした場合、支持装置に対し、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されると、OFF位置に磁石体が移動され、ピストン体にこれを往動させる向きの力が作用されると、弁体を前記付勢に抗して後退させながら流路を通じての補助室への磁性流体の流入が許容され、ピストン体の往動又は相対的な往動が許容される。ピストン体を往動前の位置に復帰操作すると、補助室に入り込んだ磁性流体はシリンダー体内に戻り、弁体は前記連通箇所を塞ぐ位置まで付勢手段の付勢により移動される。
この場合、さらに主体部に連通する流路の断面積を、主体部の断面積よりも小さくしておくこともある。
このようにした場合、磁石体が前記ON位置にある状態においては、流路の磁性流体の流動を強固に阻止させることができ、前記所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでの間は、ピストン体の移動を抑止して可動体を安定的に支持することができる。
また、この場合さらに主体部と補助室とを連通させる補助流路を設け、磁石体の磁力を作用させない位置への移動を契機として補助流路を開放させるようにしておくこともある。
このようにした場合、前記流路の断面積を主体部の断面積より小さくさせていても、磁石体がOFF位置に移動されたときには、シリンダー体と補助室とを連絡する流路の延べ断面積を増加させて、ピストン体を往動させ易くすることができる。
この発明にかかる支持装置によれば、機械的な構造のみをもって所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでは可動体を移動させない状態で支持すると共に、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されたときは可動体の移動を許容し且つその移動に制動力を作用させる。また、かかる支持装置によれば、衝撃などの作用時に支持する可動体の移動ストロークを大きくとらなくとも、かかる衝撃を効果的に吸収することができる。
以下、図1〜図16に基づいて、この発明を実施するための最良の形態について説明する。
なお、ここで図1〜図13は実施の形態にかかる支持装置Dの一例を、図14〜図16はその他の一例を、それぞれ示している。
具体的には、図1及び図2は支持装置Dの使用状態を平面視の状態として示しており図2は可動体Mが図の下方に移動している。図3および図4は支持装置Dを斜視の状態として表している。図5〜図6は支持装置Dの要部を断面にして表しており、図6は図5の状態から所定の大きさの衝撃又は慣性力の作用により磁石体4が移動した様子を、図7は図6の状態からピストン体2が往動した様子を、それぞれ示している。図8〜図13は補助室5とシリンダー体1の主体部1aとの間に組み込まれる中間ブロック7をそれぞれ表しており、図10および図11は前記所定の大きさの衝撃又は慣性力の作用により磁石体4が移動したときの中間ブロック7の様子を示している。
また、図14は支持装置Dの他の一例を断面にして、図15および図16はその一部を拡大して示しており、図16は図15の状態から所定の大きさの衝撃又は慣性力の作用により磁石体4が移動しピストン体2が往動した様子を示している。
この実施の形態にかかる支持装置Dは、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでは可動体Mを移動させない状態で支持すると共に、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されたときは可動体Mの移動を許容し且つその移動に制動力を作用させるものである。
可動体Mとしては、本体Bなどの部材に、移動可能に組み合わされる各種の部材が予定される。
例えば、かかる可動体Mを自動車の構成部品に適用した場合、バンパー、自動車ミラーなどの外装品や、ヘッドレスト、アームレスト、ステアリングホイールなどの内装品を、通常はボディ側に動くことがないように保持させると共に、衝突時にはその移動を制動させながら許容するように、支持装置Dを介して備えさせることとなる。
図示の例では、かかる支持装置Dによって自動車のボディBaにバンパーMaを支持させている。(図1)バンパーMaが歩行者などに接触したとき、その衝撃又は慣性力によって、後述するようにバンパーMaの後退が許容される。このバンパーMaの後退は支持装置Dを構成する磁性流体3の粘性によって後退ストロークが短くても効果的に減衰される。磁性流体3としては、極微細な磁性粒子を油や水などのベース液に混ぜたものなどを用いることができる。
かかる支持装置Dは、磁性流体3の充填されたシリンダー体1及びこのシリンダー体1に納められたピストン体2を有し、これらの一方を可動体Mに組み合わせてこの可動体Mを支持するように構成されている。
図1に示される例では、支持装置Dは可動体MとしてのバンパーMaの後方に設置され、ピストン体2に接続されてシリンダー体1の前端から前方に突き出すピストンロッド2bをバンパーMaに取り付け、シリンダー体1側をボディBa側に組み付けさせている。
また、かかる支持装置Dは、ピストン体2の移動時において磁性流体3の流路Rとなる箇所の少なくとも一部に磁力を作用させる磁石体4を有しており、
この磁石体4をシリンダー体1に対し、所定の大きさの衝撃又は慣性力の作用時に、前記箇所に磁力を作用させない位置(以下、この位置をOFF位置と、また、前記流路Rに磁力を作用させる磁石体4の位置をON位置と称する。)に移動可能に組み合わせている。磁石体4としては、各種の永久磁石を用いることができる。
支持装置Dに対し、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでは、前記流路Rの少なくとも一部に作用される磁石体4の磁力によりこの流路Rにおける磁性流体3の流動を阻止又はその流動性を大きく低下させることができることから、ピストン体2の移動を阻止することができ、これにより支持装置Dによって可動体Mを移動させない状態で支持することができる。また、磁石体4と前記流路Rにある磁性流体3との間には吸引力が働くことから、磁石体4は前記ON位置に位置づけられる。可動体Mなどを介して支持装置Dに対し所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されると、磁石体4はOFF位置に移動されることから、前記流路Rを磁性流体3が流れることが許容され、ピストン体2の移動が許容される。これにより可動体Mの移動を許容し且つその移動に制動力を作用させることができる。
かかる磁石体4を、前記流路Rを挟んだ対向位置にそれぞれ配させるようにしておくと共に、一方の磁石体4の流路R側に向けられた磁極に対し、他方の磁石体4の流路R側に向けられた磁極が異極となるようにしておけば、前記所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用までの間、それぞれの磁石体4を前記ON位置により安定的に位置づけさせることができると共に、このON位置にある状態において前記流路Rを通過する磁束の磁束密度を高めさせることができる。
(図1〜図13に示される第一例)
図1〜図13に示される第一例にあっては、シリンダー体1と、補助室5と、アーム6と、ピストン体2とを組み合わせることで、支持装置Dが構成されている。
シリンダー体1は、ピストン体2を納める主体部1aと、ピストン体2の往動前方側2aにおいてこの主体部1aに連通した流路Rを備えている。この流路Rに補助室5が連通されていると共に、この補助室5内に可動可能な弁体5aと、流路Rと補助室5との連通箇所を塞ぐ向きにこの弁体5aを常時付勢する付勢手段5cとが備えられている。
支持装置Dに対し、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されると、OFF位置に磁石体4が移動され、ピストン体2にこれを往動させる向きの力が作用されると、弁体5aを前記付勢に抗して後退させながらの流路Rを通じての補助室5への磁性流体3の流入が許容され、ピストン体2の往動又は相対的な往動が許容される。ピストン体2を往動前の位置に復帰操作すると、補助室5に入り込んだ磁性流体3はシリンダー体1内に戻り、弁体5aは前記連通箇所を塞ぐ位置まで付勢手段5cの付勢により移動される。
図示の例では、ピストン体2は、ピストンロッド2bの内端に形成された太径頭部2cとして構成されている。シリンダー体1は、このピストンロッド2bは通し抜けさせるが、ピストン体2は通し抜けさせない大きさの通し穴1bを筒一端1c側に備えると共に、筒他端1dを中間ブロック7に液密に連接させた筒状の主体部1aと、この中間ブロック7に形成された流路Rとから構成されている。ピストン体2は、シリンダー体1の主体部1aの筒一端1c側に位置した状態においてピストンロッド2bを介して可動体Mを支持する。(図5)磁性流体3はかかるピストン体2とシリンダー体1の主体部1aの筒他端1dとの間、および前記流路Rに満たされている。ピストン体2は、シリンダー体1の主体部1aの筒他端1d側に近づく向きに往動され、この往動によって可動体Mの移動を許容させるようになっている。
かかる中間ブロック7に形成された流路Rは、かかる中間ブロック7における主体部1aの筒他端1dとの連接側から、これと反対の側に向けて、細径の貫通孔7aが形成されており、この貫通孔7aが前記流路Rとして機能するようになっている。すなわち、かかる流路Rの断面積は主体部1aの断面積よりも小さくなっている。これにより、磁石体4が前記ON位置にある状態においては、流路Rの磁性流体3の流動を強固に阻止させることができ、前記所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでの間は、ピストン体2の移動を抑止して可動体Mを安定的に支持するようになっている。
かかる中間ブロック7は、主体部1aの筒他端1dのはめ込み穴7cを備えた盤状部7bと、補助室5の開放部を閉塞する蓋状部7jとを、横方向に幅広の扁平棒状部7kによって連接させてなる。貫通孔7aは盤状部7bのはめ込み穴7cの穴底から非磁性材からなる扁平棒状部7kを通り蓋状部7jの中央に至るように設けられている。
補助室5は、筒一端を開放させた筒状のケース5eによって構成されている。ケース5eの筒一端に中間ブロック7の蓋状部7jが液密に組み付けられてこのケース5eの筒一端は塞がれている。弁体5aは、ケース5eの内径と略等しい外径の短寸筒状体として構成されており、その外周に嵌め付けられたシールリング5bによってケース5eの内面と弁体5aの外面との間は液密となっている。ケース5eの筒他端には通気孔5fが形成されていると共に、ケース5eの筒他端と弁体5aとの間には前記付勢手段5cとしての圧縮コイルバネ5dが介装されている。
この例では、磁石体4は、シリンダー体1に回動可能に組み付けられたアーム6の自由端部6aに備えられている。この例では、アーム6は、その一端を中間ブロック7の盤状部7bに回動可能に組み付け、前記ON位置においてその自由端部6aを中間ブロック7の扁平棒状部7kの外側方に位置させるようになっている。図示の例では、盤状部7bの上側と下側とにそれぞれアーム6が備えられ、前記ON位置において上側のアーム6の自由端部6aに備えられた磁石体4が扁平棒状部7kの上側方に位置され、下側のアーム6の自由端部6aに備えられた磁石体4が扁平棒状部7kの下側方に位置されると共に、上側のアーム6の自由端部6aに備えられた磁石体4の扁平棒状部7k側に位置される磁極4aと、下側のアーム6の自由端部6aに備えられた磁石体4の扁平棒状部7k側に位置される磁極4aとが、異極となるようにしてある。それぞれのアーム6はその一端に設けた通し穴6cと盤状部7bに形成させた軸受穴7dとに軸6dを通すことで、盤状部7bに回動可能に組み付けられている。ON位置において、上側のアーム6は扁平棒状部7kを挟んだ一方側に軸6dを位置させ自由端部6aを扁平棒状部7k上に位置させ、下側のアーム6は扁平棒状部7kを挟んだ他方側に軸6dを位置させ自由端部6aを扁平棒状部7k下に位置させる。(図3、図5)OFF位置においては、上側のアーム6の自由端部6aは下側のアーム6の軸支位置の上方に位置され、下側のアーム6の自由端部6aは上側のアーム6の軸支位置の下方に位置され、両アーム6の自由端部6aに備えられた磁石体4の磁力は扁平棒状部7kの流路Rに作用されなくなる。(図4、図6)
磁石体4は、図示の例では、短寸の円柱状体として構成されている。磁石体4はアーム6の自由端部6aに形成された保持部6bに内蔵されており、ON位置では保持部6bに内蔵された磁石体4の磁極4aの面が扁平棒状部7kの外面との間にわずかな隙間を残して近接される。
磁石体4はアーム6の自由端部6aに備えられていることから、前記所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されたときに、磁石体4をウエイトとしてアーム6を回動させて、ON位置にあった磁石体4を前記OFF位置に移動させることができる。
図示の例では、アーム6の軸の外側にバネ巻回部を巻回させるようにして備えられると共に、図示しないバネ一端をアーム6に固定させ、かつ、バネ他端を前記盤状部7b側に固定させたねじりコイルバネ7eの付勢力によってアーム6は磁石体4をON位置に位置づける位置により安定的に保持されるようになっている。このバネ7eの付勢力と磁石体4の重さを調整することで、磁石体4をOFF位置に移動させる前記衝撃又は慣性力の大きさを調整することができる。
図示の例ではまた、主体部1aと補助室5とを連通させる補助流路R’が設けられていると共に、磁石体4の磁力を作用させない位置、つまり、前記OFF位置への移動を契機として補助流路R’が開放されるようになっている。
図示の例では、扁平棒状部7kにおける前記流路Rとなる貫通孔7aの左右両側にそれぞれ、シリンダー体1の主体部1aと補助室5とを連絡する補助流路R’が形成されている。盤状部7bには、補助流路R’におけるシリンダー体1の主体部1aとの連通側に穴内端を連通させる収納穴7fが形成されていると共に、この収納穴7fに軸状のバルブ体7hが納められている。かかるバルブ体7hは、収納穴7fの外端7gから一端部を外方に突き出せる向きに収納穴7f内に内蔵された圧縮コイルバネ7iによって常時付勢されているが、前記ON位置においては、アーム6の中間部に備えられたローラー6eに一端部を押さえられて、その他端部を収納穴7fから補助流路R’に突き出させて、この補助流路R’を閉塞している。(図8、図9)前記OFF位置に磁石体4を移動させるようにアーム6が回動されると、ローラー6eがバルブ体7hの一端部上から外れて前記バネ7iの力により移動し補助流路R’は開かれる。(図10、図11)
これにより、この例にあっては、磁石体4がOFF位置に移動されたときには、シリンダー体1と補助室5とを連絡する流路R、R’の延べ断面積を増加させて、ピストン体2を往動させ易くしている。かかる流路R、R’の延べ断面積と磁性流体3の粘度を調整することで、ピストン体2の往動に対する制動力、つまりは、可動体Mの移動に対する制動力を調整することができる。
OFF位置に磁石体4を移動させた支持装置Dの動作後の状態は、可動体Mを移動前の位置まで引き戻してピストン体2を復動させた後、一端部を突き出させたバルブ体7hを収納穴7fに押し戻しながらこの一端部上にローラー6eを乗り上げさせる位置までアーム6を回動操作することで、ON位置に磁石体4を位置づけた動作前の状態に復帰させることができる。
(図14〜図16に示される第二例)
図14〜図16に示される第二例にあっては、シリンダー体1と、ピストン体2とを、ピストン体2によってシリンダー体1内の空間を二分させるように組み合わせることで、支持装置Dが構成されている。
ピストン体2は、ピストンロッド2dの内端に形成された太径頭部2eとして構成されている。シリンダー体1は、このピストンロッド2dは通し抜けさせるが、ピストン体2は通し抜けさせない大きさの通し穴1eを筒一端1f側に備えると共に、筒他端1gを閉塞させた筒状体として構成されている。ピストン体2は、シリンダー体1の長さ方向略中程に位置した状態においてピストンロッド2dを介して可動体Mを支持する。(図14)磁性流体3はかかるシリンダー体1の筒一端1fと筒他端1gとの間に満たされている。
ピストン体2とシリンダー体1の筒一端1fとの間には、ピストンロッド2dを内側に通す筒状に成形されたアキュムレーター8が備えられており、ピストン体2が図14の位置からシリンダー体1の筒他端1g側に往動するときに、この往動によりシリンダー体1内に入り込むピストンロッド2dの体積分このアキュムレーター8を圧縮させてこの往動を可能とさせている。かかるアキュムレーター8としては、例えば、独立気泡を備えてなる発泡ゴムなどを用いることができる。
この例では、ピストン体2は、短寸の円筒状をなす磁性材2gの内側にピストンロッド2dの内端2fを通してこれを止め付けることで構成されている。かかる磁性材2gにより構成されたピストン体2の外径はシリンダー体1の内径よりやや小さく、ピストン体2の外周面2hとシリンダー体1の内周面1hとの間には前記流路Rとなる隙間Raが形成されている。
一方、磁石体4は、非磁性材よりなるシリンダー体1の外側を覆うようにしてこのシリンダー体1に組み合わされた外筒体9とシリンダー体1との間の空間に納められている。磁石体4は、シリンダー体1を内側に納めるように二以上の永久磁石を配列させて構成されている。そして、かかる磁石体4はシリンダー体1の外面に案内されてシリンダー体1の軸方向に移動可能に備えられている。外筒体9の長さ方向略中程の位置には、磁石体4の位置決め部9aが形成されていると共に、磁石体4とシリンダー体1の筒一端1fに形成された外鍔との間にはシリンダー体1に圧縮コイルバネ10が巻装されており、このバネ10の付勢により、所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されない限り磁石体4はシリンダー体1の長さ方向略中程の位置にあるピストン体2の外側に位置されてこのピストン体2に磁力を作用させると共に、この磁力によりピストン体2の外周面2hとシリンダー体1の内周面1hとの間の流路Rとなる隙間にある磁性流体3の流動を阻止し又はその流動性を大きく低下させる。
支持装置Dに所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されるまでは、磁石体4は前記バネによりON位置にあってピストン体2を磁力により保持すると共に前記流路Rに磁力を作用させてピストン体2の往動を阻止し、これにより支持装置Dを介して例えばシリンダー体1の筒他端1g側を固定させた自動車のボディBa側にピストンロッド2dの外端を固定させた可動体MとしてのバンパーMaを支持させることができる。(図14、図15)支持装置Dに所定の大きさの衝撃又は慣性力が作用されると、磁石体4は前記バネ10の付勢に抗してシリンダー体1の軸方向に移動してOFF位置に至る。これにより前記流路Rへの磁力の作用がなくなることから、ピストン体2は、シリンダー体1の筒他端1g側に近づく向きに往動され、この往動によって可動体Mの移動が許容される。(図16)
所定の大きさの衝撃又は慣性力の作用がなくなると前記バネ10の付勢により磁石体4はON位置に復帰されると共に、この状態から可動体Mを移動前の位置まで引き戻し操作すると、これに追随してピストン体2は復動され、ピストン体2の外側の流路Rに磁力を作用させた所期の状態への復帰がなされる。(図14)
支持装置Dの使用状態を示した平面構成図(磁石体4はON位置) 支持装置Dの使用状態を示した平面構成図(磁石体4はOFF位置) 支持装置Dの斜視構成図(磁石体4はON位置) 支持装置Dの斜視構成図(磁石体4はOFF位置) 同断面構成図(磁石体4はON位置) 同断面構成図(磁石体4はOFF位置) 同断面構成図(磁石体4はOFF位置) 中間ブロック7の側面構成図 図8におけるA−A線断面図 中間ブロック7の側面構成図 図10におけるB−B線断面図 中間ブロック7の平面構成図 図12におけるC−C線断面図 支持装置Dの他の構成例の断面構成図(磁石体4はON位置) 同要部拡大断面構成図(磁石体4はON位置) 同要部拡大断面構成図(磁石体4はOFF位置)
符号の説明
1 シリンダー体
2 ピストン体
3 磁性流体
4 磁石体
R 流路
M 可動体

Claims (7)

  1. 磁性流体の充填されたシリンダー体及びこのシリンダー体に納められたピストン体を有し、これらの一方を可動体に組み合わせてこの可動体を支持すると共に、
    ピストン体の移動時において磁性流体の流路となる箇所の少なくとも一部に磁力を作用させる磁石体を有しており、
    この磁石体をシリンダー体に対し、所定の大きさの衝撃又は慣性力の作用時に、前記箇所に磁力を作用させない位置に移動可能に組み合わせてなることを特徴とする可動体の支持装置。
  2. 磁石体が、流路を挟んだ対向位置にそれぞれ配されるようになっていると共に、一方の磁石体の流路側に向けられた磁極に対し、他方の磁石体の流路側に向けられた磁極が異極となるようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の可動体の支持装置。
  3. 磁石体を、シリンダー体に回動可能に組み付けられたアームの自由端部に備えさせていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可動体の支持装置。
  4. 磁石体が、シリンダー体の軸方向に沿った移動可能に備えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可動体の支持装置。
  5. シリンダー体が、ピストン体を納める主体部と、ピストン体の往動前方側においてこの主体部に連通した流路を備えており、
    この流路に補助室が連通されていると共に、この補助室内に可動可能な弁体と、流路と補助室との連通箇所を塞ぐ向きにこの弁体を常時付勢する付勢手段とが備えられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の可動体の支持装置。
  6. 主体部に連通する流路の断面積が、主体部の断面積よりも小さくしてあることを特徴とする請求項5に記載の可動体の支持装置。
  7. 主体部と補助室とを連通させる補助流路が設けられていると共に、磁石体の磁力を作用させない位置への移動を契機として補助流路が開放されるようになっていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の可動体の支持装置。
JP2007309948A 2007-11-30 2007-11-30 可動体の支持装置 Expired - Fee Related JP4852519B2 (ja)

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