JP2009131244A - 空気弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイホン式取水装置における給水管内の空気を効率よく排出することができ、給水管内からサイホン管内への空気の流入を確実に防止することができる空気弁装置を提供する。
【解決手段】上流側給水管2aから立ち上がる上流側立ち上がり管16aと下流側給水管2bから立ち上がる下流側立ち上がり管16bとを設け、各立ち上がり管の上部に空気弁18a,18bの弁箱19a,19bをそれぞれ接続するとともに、両立ち上がり管同士を接続管21a,21bにて相互に接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気弁装置に関し、詳しくは、水源の水をサイホン管により取水し、該サイホン管の下流側に接続した給水管から使用先に給水するサイホン式取水装置における前記給水管内の空気を外部に排出するための空気弁装置に関する。
溜池(貯水池)や湖沼等の水源から堤体等を越えて設置したサイホン管により取水し、灌漑用水等として給水するサイホン式取水装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、一般的な給水管には、給水管内の空気を外部に自動的に排出するための空気弁が設けられている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−45888号公報 特許第3418871号公報
前記サイホン式取水装置では、サイホン管内に大量の空気が混入するとサイホン作用が失われて水源からの取水ができなくなるため、サイホン管の最高地点付近からサイホン管内の空気を排出するための各種空気排出手段を設けるようにしている。また、サイホン管の下流側に接続した給水管は、一般に水勾配が設けられていることから、給水管内の流速が遅くなったり、水の流れが止まったりすると、給水管の水勾配により給水管内の気泡がサイホン管に向かって上昇する状態となるため、給水管の最高地点に空気弁を配置し、給水管内の気泡を外部に排出することによって給水管内からサイホン管内に気泡が流入しないようにしている。
通常の灌漑状態では、サイホン管内で発生した気泡は、サイホン管から給水管に向かって流れる水の流れに乗って下流側に運ばれ、水と一緒に給水先に流れ出たり、給水管に設けた空気弁から外部に排出されたりするため、サイホン管内や給水管内に大量の空気が溜まることはなく、安定した給水状態を維持することができる。しかし、天候や作業の都合で一時的に給水を中断するときに、給水管から各給水先に向かって分岐している給水弁を順次閉じていくと、給水管内の流速が次第に遅くなるため、給水管内の気泡が水勾配によって上流側に上昇しはじめ、最終的には大量の空気が給水管の最高地点に向かって上昇していく状態になる。特に、急傾斜地等でサイホン式取水装置から供給される水量に比べて下流側で大量の水が消費されると、空気弁や遮断弁等から給水管内に空気が吸い込まれることがあり、このときには、より大量の空気が給水管内を上昇することになる。
気泡(空気)が集中して給水管内を上昇すると、空気弁で空気を十分に捕捉できずに給水管内から上流のサイホン管内に空気が逆流し、サイホン管内に大量の空気が混入してしまうことがあった。サイホン管内に大量の空気が混入するとサイホン作用が失われてしまうため、取水再開時にサイホン作用を得るため、サイホン管への注水作業やサイホン管からの空気抜き作業などを行わなければならず、給水を行うまでに多大な手間と時間を要してしまう。
そこで本発明は、サイホン式取水装置における給水管内の空気を効率よく排出することができ、給水管内からサイホン管内への空気の流入を確実に防止することができる空気弁装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の空気弁装置は、水源の水をサイホン管により取水し、該サイホン管の下流側に接続した給水管から使用先に給水するサイホン式取水装置における前記給水管内の空気を外部に排出するための空気弁装置であって、前記給水管を上流側給水管と下流側給水管とに分割し、該上流側給水管及び下流側給水管のそれぞれの端部に、上方に向かって屈曲した立ち上がり管をそれぞれ設け、一方の立ち上がり管の上部に、フロートと該フロートの昇降によって開閉する弁部とを備えた空気弁の弁箱をそれぞれ接続するとともに、前記立ち上がり管の上部同士を接続管を介して接続したことを特徴としている。
また、本発明の空気弁装置は、水源の水をサイホン管により取水し、該サイホン管の下流側に接続した給水管から使用先に給水するサイホン式取水装置における前記給水管内の空気を外部に排出するための空気弁装置であって、前記給水管を上流側給水管と下流側給水管とに分割し、該上流側給水管及び下流側給水管のそれぞれの端部に、上方に向かって屈曲した立ち上がり管をそれぞれ設け、各立ち上がり管の上部に、フロートと該フロートの昇降によって開閉する弁部とを備えた空気弁の弁箱をそれぞれ接続するとともに、前記立ち上がり管の上部同士を接続管を介して接続したことを特徴としている。
さらに、前記立ち上がり管の下部同士を接続する下部接続管を備えていること、前記立ち上がり管及び前記接続管の内部を上下に仕切って前記弁箱内への気泡の上昇を制御する仕切板を設けたこと、前記各管及び前記弁箱が合成樹脂製で同一サイズの直管と継手とを組み合わせて形成されていること、前記下流側給水管の管壁上部と前記弁箱の上部との間を排気管により接続したことを特徴としている。
本発明の空気弁装置によれば、給水管内を上昇する空気(気泡)を立ち上がり管により確実に捕捉して外部に排出することができる。特に、上流側と下流側とに立ち上がり管をそれぞれ設けることにより、空気をより効率よく捕捉して外部へ排出することができる。また、上流側と下流側とを接続する分岐管や接続管を複数本とすることにより、立ち上がり管部分での水の流れ抵抗の増加を小さく抑えることができる。さらに、各管や弁箱を同一サイズにすることによって部材コストや施工コストを低減することができる。
図1及び図2は本発明の空気弁装置の第1形態例を示すもので、図1は空気弁装置の断面図、図2は空気弁装置を組み込んだ灌漑用サイホン式取水装置の一例を示す説明図である。
まず、本形態例に示すサイホン式取水装置は、水源となる溜池1から取水して灌漑用のパイプラインである給水管2を介して図示しない耕作区に用水を給水するものであって、堤体3の上にサイホンを構成するサイホン管4を配置している。このサイホン管4の溜池側4aには、逆止弁、一方弁、仕切弁等の遮断弁5を介して取水フロート6に接続するフレキシブル管7が設けられており、給水管側4bには、遮断弁8を介して前記給水管2が接続している。また、給水管2の上流部分には、給水管2からサイホン管4への気泡の上昇を抑制するためのトラップ9が設けられるとともに、該トラップ9の下流側で、給水管2の最高地点付近に空気弁装置10が設けられている。なお、図示は省略するが、給水管2の下流側は、複数の支線に分岐したり、複数の耕作区給水装置などに分岐したりしており、給水管2の長さは、数百mに達することもある。
前記空気弁装置10は、給水管2を途中で上流側給水管2aと下流側給水管2bとに分割し、上流側給水管2a及び下流側給水管2bの各端部に接続したエルボ11a,11bにより管路を上方に向かって屈曲させ、エルボ11a,11bの上方に第1短管12a,12b、第1チーズ13a,13b、第2短管14a,14b、第2チーズ15a,15bを順次接続して立ち上がり管16a,16bを形成し、さらに、第2チーズ15a,15bの上部に第3短管17a,17bを介して空気弁18a,18bの弁箱19a,19bを接続して構成されている。
さらに、空気弁18a,18bの弁箱19a,19bと立ち上がり管16a,16bとの間には、前記第1チーズ13a,13b同士及び第2チーズ15a,15b同士を第4短管20a,20bにより接続した接続管21a,21b(下部接続管21a及び上部接続管21b)が設けられている。したがって、上流側給水管2aから流下する用水は、上流側のエルボ11aで上方に屈曲して立ち上がり管16aを上昇し、接続管21a,21bを通って下流側の立ち上がり管16bを流下した後、下流側のエルボ11bで水平方向に屈曲して下流側給水管2bへと流れていく。
空気弁18a,18bは、弁箱19a,19bの内部にガイド部材22a,22bを介してフロート23a,23bを昇降可能に設けるとともに、弁箱上蓋24a,24bの中央に排気孔25a,25bをそれぞれ設けたものであって、弁箱19a,19b内の水位が上昇するとフロート23a,23bが上昇して排気孔25a,25bを閉塞し、弁箱19a,19b内の水位が下降するとフロート23a,23bが下降して排気孔25a,25bを開放するように形成されている。
通常、灌漑用水を供給するサイホン式取水装置は、サイホン管4への注水を完了してサイホン作用を発生させた後は、上流側の遮断弁5を開いた状態のまま下流側の遮断弁8を開閉することによって取水を開始したり、停止したりするようにしている。取水時は、遮断弁5,8が共に開となり、給水管2の下流側に設けられている支線や耕作区給水装置における遮断弁や給水弁は、灌漑状況に応じた開度に設定されている。このとき、溜池1内の用水は、溜池1の水位と給水管2の最高地点との高低差によるサイホン作用によってサイホン管4に吸引され、堤体3を越えて給水管2に供給され、給水管2から下流側の給水先、例えば複数の耕作区の給水装置にそれぞれ給水される。
前記空気弁18a,18bは、給水管2内に用水が満たされていない給水開始前には、フロート23a,23bがガイド部材22a,22bの下部に下降して排気孔25a,25bが開いた状態になっている。遮断弁8を開いて給水を開始すると、上流側給水管2aから空気弁装置10に用水が流入することによって立ち上がり管16a,16bや弁箱19a,19b内の空気が空気弁18a,18bから外部に排出される。給水開始後に上流側給水管2aから空気弁装置10を通過して下流側給水管2bに流れる用水の量が増加し、弁箱19a,19b内の水位が所定高さに上昇すると、水位の上昇に伴って浮上したフロート23a,23bが排気孔25a,25bを閉塞し、空気弁18a,18bからの空気の排出が止まる。
給水量が極めて少ないときには、上流側給水管2aから流下する用水中に含まれる気泡や、流速が低い下流側給水管2bの用水中を浮上してきた気泡は、立ち上がり管16a,16bから弁箱19a,19bに向かって浮上し、弁箱19a,19b内に溜まって水位を押し下げる。弁箱19a,19b内の空気量が増加して水位が所定位置まで押し下げられると、フロート23a,23bが下降することによって排気孔25a,25bが開放され、弁箱19a,19b内の空気が外部に排出されて弁箱19a,19b内の水位が再び所定位置まで上昇する。
給水量が多くなり、下流側給水管2b内の用水の流速が気泡の浮上速度を上回ると、下流側給水管2bを流れる用水中の気泡は、下流側給水管2b内を浮上することなく、用水と共に給水先へ流れていく。給水中は、弁箱19a,19b内の水位の変動に応じてフロート23a,23bが昇降し、排気孔25a,25bが適宜開閉して内部に溜まった空気を外部に排出する動作を繰り返す。
給水中に上流側の遮断弁8を閉じると、下流に向けて流れる用水の作用で給水管2内が減圧される状態になるが、減圧状態になるとフロート23a,23bが給水管2内に吸い込まれる状態になって排気孔25a,25bが開き、排気孔25a,25bから給水管2内に外気が吸引されることによって給水管2内が負圧状態になることがなく、負圧によって給水管2を構成する各配管や継手等が損傷することを防止する。
通常の給水状態、すなわち、気泡が下流側給水管2b内を浮上することなく用水と共に下流に流れている給水状態で、下流側給水管2bの下流側に位置する支線や耕作区給水装置の遮断弁や給水弁を閉じていくと、下流側給水管2b内の用水の流量が次第に低下してくることから、用水に伴われて下流側に流れていた気泡の浮上速度が用水の流速を上回る状態になり、下流側給水管2bの水勾配によって用水中の気泡が上流側に逆流し、小さな気泡が次第に集合して大きな空気塊が生成する。
生成した空気塊は、下流側給水管2b内の用水を押しのけるようにして下流側給水管2b内を上昇し、前記空気弁装置10に到達する。下流側給水管2b内を上昇する空気塊の上昇エネルギーは、下流側給水管2bの水勾配(傾斜角度)によって異なるが、空気塊が数多く発生した場合や、傾斜地の棚田に給水するための灌漑用サイホン式取水装置のように下流側給水管2bの傾斜角度が大きい場合は、空気弁装置10から上流側給水管2a、トラップ9を経てサイホン管4内の用水を逆流させるのに十分なエネルギーを有しており、従来の通常の空気弁の場合には、弁箱内に浮上せずにほとんどの空気塊が空気弁部分を通過してサイホン管4内に流入し、サイホン作用を失効させることになる。
一方、本形態例に示す空気弁装置10に到達した空気塊は、下流側給水管2bからエルボ11bで流れ方向を上方に変えて立ち上がり管16b内を上昇するので、下流側の空気弁18bの弁箱19b内に速やかに上昇し、上昇した空気によって弁箱19b内の水位が押し下げられることによりフロート23bが下降し、排気孔25bが開いて弁箱19b内に上昇した空気を外部に排気する。
また、空気塊の流れ方向が上方を向いていることから、水平方向に設けられた接続管21a,21bを通って上流側の立ち上がり管16a内に流入する空気量を少なくすることができる。さらに、接続管21a,21bを通って上流側の立ち上がり管16a内に流入した空気は、立ち上がり管16a内を弁箱19aに向かって上昇し、フロート23aを下降させて排気孔25aを開くので、弁箱19a内から排気孔25aを通って外部へ排出される。
このように、上流側給水管2aと下流側給水管2bとの間に一対の立ち上がり管16a,16bを設け、各立ち上がり管16a,16bの上部に空気弁18a,18bを設けたことにより、下流側給水管2b内を上昇してくる空気塊を空気弁18a,18bから効率よく速やかに排出することができる。特に、空気塊の流れを上方に屈曲させているので、空気塊のエネルギーを低減できるとともに、用水と空気塊との分離を効果的に行うことができ、上流側給水管2aに空気塊が流入することを防止することができる。これにより、サイホン管4内への空気の侵入を確実に防止することができ、サイホン作用が失われることがなくなるので、次の給水を簡単かつ速やかに行うことができる。
また、弁箱19a,19bと立ち上がり管16a,16bとの間を接続する接続管21a,21bを複数本設けたことにより、給水時における水の流れ抵抗の増加を最小限に抑えることができ、空気弁装置10を設けたことによる給水量の減少を抑えることができる。さらに、立ち上がり管16a,16bを構成する各短管、各エルボ及び各チーズと、空気弁18a,18bの弁箱19a,19bとを合成樹脂製で同一サイズのものを組み合わせて形成することにより、部材コストや施工コストを低減することができる。
加えて、上述のような空気弁装置10を設置することにより、給水管2からサイホン管4へ向かって上昇する気泡を確実に排出することができるため、前記トラップ9を省略することが可能となる。これにより、従来はトラップ9を設置する場所を深く掘り下げる必要があったが、これが不要となるため、施工コストの削減を図ることもできる。
図3乃至図9は本発明の空気弁装置における他の形態例を示す図である。なお、以下の説明において、前記第1形態例に示した空気弁装置の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図3に示す第2形態例の空気弁装置は、前記第1形態例に示した空気弁装置におけるエルボ11a,11bを、ベンド31a,31bに代えたものであって、上流側給水管2a及び下流側給水管2bから各立ち上がり管16a,16bへの屈曲度を緩やかにすることによって給水時の水の流れ抵抗の増大を抑えるようにしている。
図4に示す第3形態例の空気弁装置は、前記第1形態例に示した空気弁装置における接続管21a,21bを、第3チーズ32a,32bと短管33とを加えて3本の接続管21a,21b,21cを設け、接続管数を多くすることにより、前記同様に給水時の水の流れ抵抗の増大を抑えるとともに、空気弁装置上部の容積を増加させて空気塊をより確実に捕捉できるようにしている。
このように、接続管の本数は、灌漑時の最大流量、給水管の水勾配、各管のサイズ等の条件に応じて任意に設定でき、立ち上がり管の上部(弁箱の下部)に1本だけ接続管を設けても、気泡の上昇分離効果を十分に期待することができる。
図5に示す第4形態例の空気弁装置は、前記第1形態例に示した空気弁装置における2本の立ち上がり管16a,16bのうち、下流側の立ち上がり管16bの上部にのみ空気弁18bの弁箱19bを接続し、上流側の立ち上がり管16aの上部には、前述のチーズに代えて前記同様の短管(図示せず)を介してエルボ34の一端を下方に向けて接続するとともに、該エルボ34の他端を水平方向に向けて前記同様の短管(図示せず)を介して前記立ち上がり管16bの第2チーズ15bの分岐側に接続することにより、立ち上がり管16a,16bの上部同士を接続する接続管35を形成している。
この第4形態例に示す空気弁装置は、給水管2が比較的短く、水勾配が緩やかで、水量が少ない場合に最適である。また、この第4形態例に示す空気弁装置は、上流側、下流側を逆にして設置することも可能である。
図6乃至図8に示す第5形態例の空気弁装置は、前記第1形態例に示した空気弁装置におけるエルボ11a,11bと第1短管12a,12bとに代えて、第1チーズ13a,13bの分岐側を上方に開口させた状態で配置し、前記上流側給水管2aの端部と前記下流側給水管2bの端部との間に、第1チーズ13a,13bと第4短管20aとで形成した下部接続管21aを接続することにより、上流側給水管2aと前記下流側給水管2bとを直線状に接続するようにしている。
第1チーズ13a,13bの分岐側の上方には、前記第1形態例と同様に、第2短管14a,14bを介して第2チーズ15a,15bを連結することによって立ち上がり管16a,16bを形成し、第2チーズ15a,15bの上部に第3短管17a,17bを介して空気弁18a,18bの弁箱19a,19bを接続するとともに、第2チーズ15a,15bの分岐側同士を第4短管20bで接続することにより、上部接続管21bを形成している。
立ち上がり管16a,16b及び上部接続管21bの中には、これらの内部を上下に仕切る仕切板(セパレータ)41が水平方向に設置されている。このセパレータ41は、小径の通気孔41aを多数備えた多孔板や網板等の通気性、通水性を有する材料によって形成されるもので、立ち上がり管16a,16bから弁箱19a,19b内への気泡の上昇を制御する。すなわち、立ち上がり管16a,16b内に大きな空気塊が浮上してきたときに、空気塊が大きな状態のまま空気弁18a,18b内に一気に上昇することをセパレータ41で防止することにより、フロート23a,23bに衝撃を与えたり、排気孔25a,25bから大量の空気が水を伴って勢いよく吹き出したりすることを防止できる。
本形態例では、水勾配に対して用水の流速が低く、下流側給水管2bの用水中を浮上してくる気泡の量が多いときには、下流側の立上り管16bを上昇する気泡の作用により、立ち上がり管16a,16b及び接続管21a,21bの内部に、図6の矢印に示すような循環流が発生する。これにより、気泡の量が多く、空気弁18a,18bから気泡が完全に排出できない場合でも、排出されなかった気泡が前記循環流に乗って立ち上がり管16a,16b及び接続管21a,21bの内部を循環することになり、下流側給水管2bから上昇してくる気泡量の変動に伴って空気弁18a,18bから排出されるので、上流側給水管2a内に気泡が流入することを防止できる。
図9に示す第6形態例の空気弁装置は、空気弁装置の下流側給水管2bの管壁上部と弁箱19bの上部との間を、下流側給水管2bより小径の排気管42にて接続したもので、下流側給水管2bの用水中を浮上してきた気泡を排気管42を介して弁箱19b内に送るようにしている。
これにより、第1チーズ13b側に流れる気泡を少なくし、立ち上がり管16a,16bにてより確実に気泡を捕捉できるようにしている。これにより、上流側給水管2aを介して前記サイホン管4内に気泡が流入することを防止できる。
なお、空気弁におけるフロートや排気孔の形状、構造等は、必要な排気量、用水中に含まれる土砂の状態等の条件に応じて適宜最適なものを選択することができる。
本発明の空気弁装置の第1形態例を示す断面図である。 本発明の空気弁装置を組み込んだ灌漑用サイホン式取水装置の一例を示す説明図である。 本発明の空気弁装置の第2形態例を示す正面図である。 本発明の空気弁装置の第3形態例を示す正面図である。 本発明の空気弁装置の第4形態例を示す正面図である。 本発明の空気弁装置の第5形態例を示す断面図である。 図6のVII-VII断面図である。 同じく空気弁装置の正面図である。 本発明の空気弁装置の第6形態例を示す正面図である。
符号の説明
1…溜池、2…給水管、2a…上流側給水管、2b…下流側給水管、3…堤体、4…サイホン管、4a…溜池側、4b…給水管側、5…遮断弁、6…取水フロート、7…フレキシブル管、8…遮断弁、9…トラップ、10…空気弁装置、11a,11b…エルボ、12a,12b…第1短管、13a,13b…第1チーズ、14a,14b…第2短管、15a,15b…第2チーズ、16a,16b…立ち上がり管、17a,17b…第3短管、18a,18b…空気弁、19a,19b…弁箱、20a,20b…第4短管、21a,21b,21c…接続管、22a,22b…ガイド部材、23a,23b…フロート、24a,24b…弁箱上蓋、25a,25b…排気孔、31a,31b…ベンド、32a,32b…第3チーズ、33…短管、34…エルボ、35…接続管、41…セパレータ、41a…通気孔、42…排気管

Claims (6)

  1. 水源の水をサイホン管により取水し、該サイホン管の下流側に接続した給水管から使用先に給水するサイホン式取水装置における前記給水管内の空気を外部に排出するための空気弁装置であって、前記給水管を上流側給水管と下流側給水管とに分割し、該上流側給水管及び下流側給水管のそれぞれの端部に、上方に向かって屈曲した立ち上がり管をそれぞれ設け、一方の立ち上がり管の上部に、フロートと該フロートの昇降によって開閉する弁部とを備えた空気弁の弁箱をそれぞれ接続するとともに、前記立ち上がり管の上部同士を接続管を介して接続したことを特徴とする空気弁装置。
  2. 水源の水をサイホン管により取水し、該サイホン管の下流側に接続した給水管から使用先に給水するサイホン式取水装置における前記給水管内の空気を外部に排出するための空気弁装置であって、前記給水管を上流側給水管と下流側給水管とに分割し、該上流側給水管及び下流側給水管のそれぞれの端部に、上方に向かって屈曲した立ち上がり管をそれぞれ設け、各立ち上がり管の上部に、フロートと該フロートの昇降によって開閉する弁部とを備えた空気弁の弁箱をそれぞれ接続するとともに、前記立ち上がり管の上部同士を接続管を介して接続したことを特徴とする空気弁装置。
  3. 前記立ち上がり管の下部同士を接続する下部接続管を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の空気弁装置。
  4. 前記立ち上がり管及び前記接続管の内部を上下に仕切って前記弁箱内への気泡の上昇を制御する仕切板を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の空気弁装置。
  5. 前記各管及び前記弁箱が合成樹脂製で同一サイズの直管と継手とを組み合わせて形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の空気弁装置。
  6. 前記下流側給水管の管壁上部と前記弁箱の上部との間を排気管により接続したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の空気弁装置。
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