JP2009130867A - 半導体集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチバンド無線通信のための複数のミキサーに複数のローカル信号を供給するための複数の分周器の入力を電圧制御発振器の発振出力信号により効率的に駆動すること。
【解決手段】半導体集積回路は、第1と第2と第3のミキサー(25、26、28)と、電圧制御発振器(VCO)16と、第1と第2と第3の分周器(11、12、14)と、信号配線とを具備する。第1分周器11と第3分周器14の第1分周数は、第2分周器12の第2分周数よりも小さな値に設定されている。第1と第2と第3の分周器(11、12、14)の分周出力信号は、第1と第2と第3のミキサー(25、26、28)に供給される。信号配線の略中央にVCO16と第2分周器12とが接続され、信号配線の一端と他端とには第1分周器11と第3分周器14とがそれぞれ接続される。第1分周器と第3分周器の入力に、第1と第2のバッファ電圧増幅器BUFがそれぞれ接続される。
【選択図】図1
【解決手段】半導体集積回路は、第1と第2と第3のミキサー(25、26、28)と、電圧制御発振器(VCO)16と、第1と第2と第3の分周器(11、12、14)と、信号配線とを具備する。第1分周器11と第3分周器14の第1分周数は、第2分周器12の第2分周数よりも小さな値に設定されている。第1と第2と第3の分周器(11、12、14)の分周出力信号は、第1と第2と第3のミキサー(25、26、28)に供給される。信号配線の略中央にVCO16と第2分周器12とが接続され、信号配線の一端と他端とには第1分周器11と第3分周器14とがそれぞれ接続される。第1分周器と第3分周器の入力に、第1と第2のバッファ電圧増幅器BUFがそれぞれ接続される。
【選択図】図1
Description
この発明は、複数の周波数帯域をサポートするマルチバンド無線通信の機能を有する半導体集積回路に係わり、特に、マルチバンド無線通信のための複数のミキサーに複数のローカル信号を供給するための複数の分周器の入力を電圧制御発振器の発振出力信号により効率的に駆動するのに有効な技術に関する。
世界中のどんな場所でも無線通信すると言う携帯電話端末等の通信端末機器の能力であるユビキタス・カバレージは、今日現実のものではなく、現在開発が進められている。
これらのモバイルシステムは、GSM、GPRS、EDGE、WCDMA、DCS、PCSのセルラーを含んでいる。これらのシステムの特性は、一定包落線と包落線変化との信号、時分割とコード分割とのマルチプレックスの広範囲な組み合わせのマルチバンド、マルチモードへの要望が、大きくなっている。尚、GSMはGlobal System for Mobile Communicationの略であり、GPRSはGeneral Packet Radio Serviceの略である。EDGEは、Enhanced Data for GSM Evolution; Enhanced Data for GPRSの略である。WCDMAは、Wideband Code Division Multiple Accessの略である。DCSは、Digital Cellular Systemの略である。PCSは、Personal Communication Systemの略である。
下記非特許文献1には、世界規模の使用のための2100、1900、850/800MHzのトライ・バンドの第3世代セルラートランシーバー用集積回路(IC)が記載されている。このRFトランシーバーは、トライ・バンド・WCDMAとクワッド・バンド・GSM/EDGEとのベースバンド信号処理ICを集積化している。また、下記非特許文献1には、3GPPが提唱する下記6個の周波数帯が記載されている。尚、3GPPは、3-rd Generation Partnership Projectの略である。
バンド アップリンク ダウンリンク 単位 地域
Band1:1920〜1980 2110〜2170 MHz 欧州
Band2:1850〜1910 1930〜1990 MHz 米国
Band3:1710〜1785 1805〜1880 MHz 欧州
Band4:1710〜1755 2110〜2155 MHz 米国
Band5: 824〜 849 869〜 894 MHz 米国
Band6: 830〜 840 875〜 885 MHz 日本
更に、下記非特許文献1に記載されたRF集積化トランシーバーは、上記バンド1、2、5のダウンリンク周波数のRF受信信号が供給されるレシーバーと、上記バンド1、2、5のアップリンク周波数のRF送信信号を形成するトランスミッターと、周波数シンセサイザとを含んでいる。周波数シンセサイザは、レシーバーとトランスミッターとのための2個の集積化電圧制御発振器(VCO)と伴に2個のフラクショナルNシンセサイザとで構成されている。良く知られているように、フラクショナルNシンセサイザを用いることにより、PLL回路の分周器の分周数を整数だけではなく分数(フラクション)に設定することで基準周波数の整数倍以外の発振周波数を電圧制御発振器(VCO)の出力から得られるものである。
Band1:1920〜1980 2110〜2170 MHz 欧州
Band2:1850〜1910 1930〜1990 MHz 米国
Band3:1710〜1785 1805〜1880 MHz 欧州
Band4:1710〜1755 2110〜2155 MHz 米国
Band5: 824〜 849 869〜 894 MHz 米国
Band6: 830〜 840 875〜 885 MHz 日本
更に、下記非特許文献1に記載されたRF集積化トランシーバーは、上記バンド1、2、5のダウンリンク周波数のRF受信信号が供給されるレシーバーと、上記バンド1、2、5のアップリンク周波数のRF送信信号を形成するトランスミッターと、周波数シンセサイザとを含んでいる。周波数シンセサイザは、レシーバーとトランスミッターとのための2個の集積化電圧制御発振器(VCO)と伴に2個のフラクショナルNシンセサイザとで構成されている。良く知られているように、フラクショナルNシンセサイザを用いることにより、PLL回路の分周器の分周数を整数だけではなく分数(フラクション)に設定することで基準周波数の整数倍以外の発振周波数を電圧制御発振器(VCO)の出力から得られるものである。
上記レシーバーは、バンド1とバンド2の略2GHzのダウンリンク周波数を持つRF受信信号が供給される第1受信ミキサと、バンド5の略0.9GHzのダウンリンク周波数を持つRF受信信号が供給される第2受信ミキサとを含む。3476〜4340MHzの周波数帯域をカバーする受信用電圧制御発振器(RxVCO)と第1受信ミキサおよび第1受信ミキサとの間には、分周数が2と4とに設定可能な受信用分周器が接続されている。
上記トランスミッターは、バンド1とバンド2の略1.9GHzのアップリンク周波数を持つRF送信信号を生成する第1送信ミキサと、バンド5の略0.8GHzのアップリンク周波数を持つRF送信信号を生成する第2送信ミキサとを含む。3296〜3960MHzの周波数帯域をカバーする送信用電圧制御発振器(TxVCO)と第1送信ミキサとの間には分周数が2に設定された第1送信用分周器が接続され、この送信用電圧制御発振器(TxVCO)と第2送信ミキサとの間には分周数が4に設定可された第2送信用分周器が接続されている。
一方、下記非特許文献2には、WCDMAのRF受信信号とGSM900のRF受信信号とDCS1800のRF受信信号との3つの周波数バンドが供給されるRFフロントエンド・レシーバー・チップが記載されている。尚、WCDMAのRF受信信号の周波数は2110〜2170MHzであり、GSM900のRF受信信号の周波数は925〜960MHzであり、DCS1800のRF受信信号の周波数は1805〜1880MHzである。WCDMAのRF受信信号は、外付ローノイズアンプ(LNA)と表面弾性波フィルタ(SAW)の段間バンドパスフィルタとを介して内蔵WCDMAローノイズアンプの入力に供給される。DCS1800のRF受信信号とGSM900のRF受信信号とは、内蔵DCS1800ローノイズアンプの入力と内蔵GSM900ローノイズアンプの入力とにそれぞれ供給される。
内蔵WCDMAローノイズアンプのRF受信増幅出力信号は第1I、Qダウンコンバージョンミキサー対の一方の入力端子に供給される。チップ外部の受信用電圧制御発振器(VCO)からの外部受信ローカル信号は分周数が2に設定された第1分周器に供給され、第1分周器の出力からの90°の位相差を持つ第1受信ローカル相補信号が第1I、Qダウンコンバージョンミキサー対の他方の入力端子に供給される。
内蔵DCS1800ローノイズアンプのRF受信増幅出力信号は第2I、Qダウンコンバージョンミキサー対の一方の入力端子に供給される。チップ外部の受信用電圧制御発振器(VCO)からの外部受信ローカル信号は分周数が2に設定された第2分周器に供給され、第2分周器の出力からの90°の位相差を持つ第2受信ローカル相補信号が第2I、Qダウンコンバージョンミキサー対の他方の入力端子に供給される。
内蔵GSM900ローノイズアンプのRF受信増幅出力信号は第3I、Qダウンコンバージョンミキサー対の一方の入力端子に供給される。チップ外部の受信用電圧制御発振器(VCO)からの外部受信ローカル信号は分周数が4に設定された第3分周器に供給され、第3分周器の出力からの90°の位相差を持つ第3受信ローカル相補信号が第3I、Qダウンコンバージョンミキサー対の他方の入力端子に供給される。
尚、WCDMA用第1I、Qダウンコンバージョンミキサー対は、出力周波数がベースバンド信号であるゼロIFアーキテクチャーを採用している。しかし、GSMのDCS1800用第2ダウンコンバージョンミキサー対とGSM900用第2ダウンコンバージョンミキサー対とは、出力周波数がベースバンド信号周波数よりも高い低中間周波(ローIF)アーキテクチャーを採用している。また、これらのダウンコンバージョンミキサーには、良く知られているダブルバランスド型ギルバートセルのミキサーが使用されている。
また、90°の位相差を持つ受信ローカル相補信号を生成する第1分周器、第2分周器、第3分周器として、ECLライクのD型フリップフロップの2段または4段のカスケード接続により構成されている。D型フリップフロップは、サンプリングステージとラッチステージとにより構成される。サンプリングステージはゲートに非反転クロックCLKが供給されソースが電流源を介して接地電圧に接続された第1MOSトランジスタを含み、ラッチステージはゲートに反転クロック/CLKが供給されソースが上述の電流源を介して接地電圧に接続された第2MOSトランジスタを含んでいる。サンプリングステージは、更にゲートに非反転入力信号Dと反転入力信号/Dとが供給されソースが第1MOSトランジスタのドレインに共通接続された第3と第4のMOSトランジスタを含み、第3と第4のMOSトランジスタのドレインはそれぞれ抵抗を介して電源電圧に接続される。ラッチステージは、更にゲートがサンプリングステージの第4と第3のMOSトランジスタのドレインに接続されソースが第2MOSトランジスタのドレインに共通接続された第5と第6のMOSトランジスタを含んでいる。サンプリングステージの第3MOSトランジスタのドレインとラッチステージの第5MOSトランジスタのドレインと第6MOSトランジスタのゲートとは、非反転出力端子Qに共通接続されている。サンプリングステージの第4MOSトランジスタのドレインとラッチステージの第6MOSトランジスタのドレインと第5MOSトランジスタのゲートとは、反転出力端子/Qに共通接続されている。尚、ECLは、高速バイポーラ論理回路であるEmitter Coupled Logicの略である。
更に、下記非特許文献3には、下記非特許文献2に記載されたD型フリップフロップと類似した擬似差動D型フリップフロップが記載されている。下記非特許文献2と比較すると、下記非特許文献3に記載の擬似差動D型フリップフロップではサンプリングステージで非反転クロックにより駆動される第1MOSトランジスタのソースとラッチステージで反転クロックにより駆動される第2MOSトランジスタのソースとは、接地電圧に直接接続されている。その結果、下記非特許文献3に記載の擬似差動D型フリップフロップは、完全差動回路の利点を持ち高速動作可能なソース結合型電界効果トランジスタロジック(SCFL)ではなくなる。しかし、この記載の擬似差動D型フリップフロップでは、下記非特許文献2に記載のD型フリップフロップの共通ソースの電流源が省略されているので、低電源電圧動作が可能となるものである。
Daniel L. Kaczman et al, "A Single−Chip Tri−Band(2100,1900,850/800MHz) WCDMA/HSDPA Cellular Transceiver", IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS, VOL.41, NO.5, MAY 2006, PP.1122−1132.
Chun−Lin Ko et al, "A CMOS Dual−Mode RF Front−End Receiver for GSM and WCDMA", 2004 IEEE Asia−Pacific Conference on Advanced System Integrated Circuit(AP−ASIC2004), Aug.4−5, 2004, PP.374−377.
Z.Gu and A.Thiede, "18GHz low−power CMOS static frequency divider", Electronics Letters, 2nd October 2003, Vol.39 No.20 ,PP.1433−1434.
本発明者等は本発明に先立ってWCDMAで3GPPが提唱する上記6個の周波数帯のうち欧州向けのバンド1、米国向けのバンド2、米国向けのバンド5、日本向けのバンド6の送受信をサポートするマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路の研究・開発に従事した。
携帯電話端末に搭載されるこのようなマルチバンドWCDMAトランシーバーRFICでは、携帯電話端末の電池から給電される電源電圧の低下を考慮して、低電源電圧動作が要求された。かかる低電源電圧動作の要求に対応するため、マルチバンド・レシーバーで受信用電圧制御発振器からの受信用ローカル信号を分周して受信用ミキサーに分周出力を供給する分周器には、上記非特許文献3に記載の低電源電圧動作可能なタイプのD型フリップフロップが採用されることになった。同様に、マルチバンド・トランスミッターでも送信用電圧制御発振器からの送信用ローカル信号を分周して送信用ミキサーに分周出力を供給する分周器には、上記非特許文献3に記載の低電源電圧動作可能なタイプのD型フリップフロップが同様に採用されることになった。
しかし、受信用分周器と送信用分周器とに上記非特許文献3に記載のD型フリップフロップが採用されることによって、下記のような問題が生じることが本発明者等による検討によって明らかとされた。
それは、低電源電圧動作可能なD型フリップフロップでは、非反転クロック入力端子と反転クロック入力端子との間に供給されるクロック相補入力信号の動作下限振幅が大きくなると言う問題である。
すなわち、上記非特許文献2に記載のタイプのD型フリップフロップでは、サンプリングステージで非反転クロックにより駆動される第1MOSトランジスタのソースとラッチステージで反転クロックにより駆動される第2MOSトランジスタのソースとは、共通の電流源を介して接地電圧に接続されていた。従って、第1MOSトランジスタと第2MOSトランジスタのソースと共通電流源とは、完全差動回路の利点を持ち高速動作可能なソース結合型電界効果トランジスタロジック(SCFL)として動作する。その結果、ソースが共通電流源に接続された第1と第2のMOSトランジスタは、非反転クロック入力端子と反転クロック入力端子との間に供給される低振幅のクロック相補入力信号に応答して、高速の差動切り換えスイッチを実行することができる。
それに対して、上記非特許文献3に記載の低電源電圧動作可能なタイプのD型フリップフロップでは、サンプリングステージで非反転クロックにより駆動される第1MOSトランジスタのソースとラッチステージで反転クロックにより駆動される第2MOSトランジスタのソースとは、接地電圧に直接接続されている。従って、サンプリングステージでの非反転クロックによる第1MOSトランジスタの駆動動作とラッチステージでの反転クロックによる第2MOSトランジスタの駆動動作とは、差動切り換え動作ではなく、全く独立した動作である。すなわち、サンプリングステージでの非反転クロック信号による第1MOSトランジスタのオン・オフ動作と、ラッチステージでの反転クロック信号による第2MOSトランジスタのオン・オフ動作とが、全く独立した動作となる。尚、サンプリングステージの第1MOSトランジスタのオン・オフ動作は非反転クロック信号が第1トランジスタのしきい値電圧より大きいか否かにより決定され、ラッチステージの第2MOSトランジスタのオン・オフ動作は反転クロック信号が第2トランジスタのしきい値電圧より大きいか否かにより決定される。この理由によって、上記非特許文献3に記載の低電源電圧動作可能なタイプのD型フリップフロップでは、非反転クロック入力端子と反転クロック入力端子との間に供給されるクロック相補入力信号の動作下限振幅が大きくなると言う問題が生じたものである。
特に、マルチバンドWCDMAトランシーバーRFICは、チップ面積が大きくなる傾向がある。従って、マルチバンド・レシーバーで受信用電圧制御発振器の出力から受信用分周器の入力までの間の配線距離が長いと、受信用分周器の入力での受信用ローカル信号のクロック相補入力信号の振幅が小さくなってしまう。また、マルチバンド・トランスミッターで送信用電圧制御発振器の出力から送信用分周器の入力までの間の配線距離が長いと、送信用分周器の入力での送信用ローカル信号のクロック相補入力信号の振幅が小さくなってしまう。
更に本発明者等はこの問題を解決するために、受信用分周器の入力に受信用ローカル信号の振幅増幅用の第1バッファを接続する一、送信用分周器の入力に送信用ローカル信号の振幅増幅用の第2バッファを接続することにした。第1バッファと第2バッファとはその電圧増幅機能によって長距離配線で振幅が減衰されて入力信号の振幅レベルを回復するので、レベル回復したクロック相補入力信号により分周器の低電源電圧動作可能なタイプのD型フリップフロップは十分駆動されることができる。
しかし、電圧増幅機能による入力信号の振幅レベル回復のための第1バッファと第2バッファとによって、また下記のような別の新たな問題が生じることが本発明者等による検討によって明らかとされた。
それは、第1バッファと第2バッファとが電圧増幅機能によって入力信号の振幅レベルを回復するためには、大きな直流バイアス電流を必要とする。それは、第1バッファと第2バッファとの電圧増幅率が、直流バイアス電流の電流値に比例するためである。
世界規模での使用のため欧州向けのバンド1、米国向けのバンド2、米国向けのバンド5、日本向けのバンド6の合計4つの周波数帯域をサポートするためには、受信用の4個の第1バッファと送信用の4個の第2バッファとが必要となり、マルチバンドWCDMAトランシーバーRFICの全体の消費電力が著しく増大することになった。
本発明は、以上のような本発明に先立った本発明者等の検討の結果、なされたものである。
従って、本発明の目的とするところは、複数の周波数帯域をサポートするマルチバンド無線通信の機能を有する半導体集積回路でマルチバンド無線通信のための複数のミキサーに複数のローカル信号を供給するための複数の分周器の入力を電圧制御発振器の発振出力信号により効率的に駆動することにある。
また、本発明の他の目的とするところは、上記の駆動に際して消費電力を削減することにある。また、本発明の更にその他の目的とするところは、上記の複数の分周器を低電源電圧動作可能とることにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうちの代表的なものについて簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本発明の代表的な半導体集積回路は、第1と第2と第3のミキサー(25、26、28)と、電圧制御発振器(16)と、第1と第2と第3の分周器(11、12、14)と、信号配線とを具備する。
前記第1分周器(11)と前記第3分周器(14)の第1分周数は、前記第2分周器(12)の第2分周数よりも小さな値に設定されている。前記第1と第2と第3の分周器(11、12、14)の分周出力信号は、前記第1と第2と第3のミキサー(25、26、28)に供給される。
前記信号配線の略中央に前記電圧制御発振器(16)の出力端子と前記第2分周器(12)の入力端子とが接続され、前記信号配線の一端と他端とには前記第1分周器(11)の入力端子と前記第3分周器(14)の入力端子とがそれぞれ接続されている。前記第1分周器の前記入力端子と前記第1分周器の内部の分周回路(DIV)との間に第1バッファ電圧増幅器(BUF)が接続され、前記第3分周器の前記入力端子と前記第3分周器の内部の分周回路(DIV)との間に第2バッファ電圧増幅器(BUF)が接続されている(図1参照)。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、本発明によれば、複数の周波数帯域をサポートするマルチバンド無線通信の機能を有する半導体集積回路でマルチバンド無線通信のための複数のミキサーに複数のローカル信号を供給するための複数の分周器の入力を電圧制御発振器の発振出力信号により効率的に駆動することができる。
《代表的な実施の形態》
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕本発明の代表的な実施の形態による半導体集積回路は、第1ミキサー(25)と、第2ミキサー(26)と、第3ミキサー(28)と、電圧制御発振器(16)と、第1分周器(11)と、第2分周器(12)と、第3分周器(14)と、信号配線とを具備する。
前記第1分周器(11)と前記第3分周器(14)の第1分周数は、前記第2分周器(12)の第2分周数よりも小さな値に設定されている。
前記第1分周器の第1分周出力信号は前記第1ミキサーに供給され、前記第2分周器の第2分周出力信号は前記第2ミキサーに供給され、前記第3分周器の第3分周出力信号は前記第3ミキサーに供給される。
前記信号配線の略中央に前記電圧制御発振器の出力端子と前記第2分周器の入力端子とが接続され、前記信号配線の一端と他端とには前記第1分周器の入力端子と前記第3分周器の入力端子とがそれぞれ接続されている。
前記第1分周器の前記入力端子と前記第1分周器の内部の分周回路(DIV)との間に第1バッファ電圧増幅器(BUF)が接続され、前記第3分周器の前記入力端子と前記第3分周器の内部の分周回路(DIV)との間に第2バッファ電圧増幅器(BUF)が接続されている(図1参照)。
前記実施の形態によれば、前記電圧制御発振器の前記出力端子と前記第2分周器の前記入力端子との間の配線距離が短いので、前記電圧制御発振器の前記出力端子から前記第2分周器の前記入力端子への信号減衰量は小さく、前記第2分周器の前記入力端子は前記電圧制御発振器の出力信号により十分駆動される。前記電圧制御発振器の前記出力端子と前記第1分周器および前記第3分周器の入力端子との間の配線距離が長くなっているが、前記第1分周器および前記第3分周器の入力部分にはバッファ電圧増幅器(BUF)が接続されている。前記電圧制御発振器の前記出力端子から前記第1分周器および前記第3分周器の入力端子への信号減衰量は大きいが、前記バッファ電圧増幅器はその電圧増幅機能によって長距離配線で減衰された入力信号の振幅レベルの振幅レベルを回復する。このレベル回復した前記バッファ電圧増幅器の出力によって、前記第1分周器および前記第3分周器の前記入力部分は十分駆動されることができる。
好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器と前記第3分周器の前記第1分周数は、前記第2分周器の前記第2分周数の略半分に設定されている。前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との第1周波数は、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の第2周波数の略2倍に設定されている。
より好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器と前記第3分周器はそれぞれ第1の所定数の直列接続段数の第1のD型フリップフロップを含み、前記第2分周器は前記第1の所定数よりも大きな第2の所定数の直列接続段数の第2のD型フリップフロップを含む(図3、図4参照)。前記第1と前記第2のD型フリップフロップは、非反転クロック(CLK)で駆動される第1トランジスタのエミッタまたはソースと反転クロック(/CLK)で駆動される第2トランジスタのエミッタまたはソースとが接地電圧に直接接続された擬似差動D型フリップフロップによりそれぞれ構成されている(図6参照)。
更により好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との前記周波数は略1.8GHz〜2.1GHzに設定され、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の前記周波数は略0.8GHz〜0.9GHzに設定されている。
〔2〕本発明の別の観点の代表的な実施の形態による半導体集積回路は、第1受信増幅器(29)と、第2受信増幅器(30)と、第3受信増幅器(32)と、第1受信ミキサー(25)と、第2受信ミキサー(26)と、第3受信ミキサー(28)とを具備する。前記半導体集積回路は、更に電圧制御発振器(16)と、第1分周器(11)と、第2分周器(12)と、第3分周器(14)と、信号配線とを具備する。
前記第1分周器(11)と前記第3分周器(14)の第1分周数は、前記第2分周器(12)の第2分周数よりも小さな値に設定されている。
前記第1受信増幅器の第1受信増幅出力信号は前記第1受信ミキサーの一方の入力端子に供給され、前記第2受信増幅器の第2受信増幅出力信号は前記第2受信ミキサーの一方の入力端子に供給され、前記第3受信増幅器の第3受信増幅出力信号は前記第3受信ミキサーの一方の入力端子に供給される。
前記第1分周器の第1分周出力信号は前記第1受信ミキサーの他方の入力端子に供給され、前記第2分周器の第2分周出力信号は前記第2受信ミキサーの他方の入力端子に供給され、前記第3分周器の第3分周出力信号は前記第3受信ミキサーの他方の入力端子に供給される。
前記信号配線の略中央に前記電圧制御発振器の出力端子と前記第2分周器の入力端子とが接続され、前記信号配線の一端と他端とには前記第1分周器の入力端子と前記第3分周器の入力端子とがそれぞれ接続されている。
前記第1分周器の前記入力端子と前記第1分周器の内部の分周回路(DIV)との間に第1バッファ電圧増幅器(BUF)が接続され、前記第3分周器の前記入力端子と前記第3分周器の内部の分周回路(DIV)との間に第2バッファ電圧増幅器(BUF)が接続されている(図1参照)。
好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器と前記第3分周器の前記第1分周数は、前記第2分周器の前記第2分周数の略半分に設定されている。前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との第1周波数は、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の第2周波数の略2倍に設定されている。前記第1受信増幅器の入力端子と前記第3受信増幅器の入力端子とには前記第1周波数に設定された第1受信増幅入力信号と第3受信増幅入力信号とがそれぞれ供給され、前記第2受信増幅器の入力端子には前記第2周波数に設定された第2受信増幅入力信号が供給される。
前記第1受信ミキサーの出力端子からは第1受信ダウンコンバージョン信号が生成され、前記第2受信ミキサーの出力端子からは第2受信ダウンコンバージョン信号が生成され、前記第3受信ミキサーの出力端子からは第3受信ダウンコンバージョン信号が生成される。
より好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器と前記第3分周器はそれぞれ第1の所定数の直列接続段数の第1のD型フリップフロップを含み、前記第2分周器は前記第1の所定数よりも大きな第2の所定数の直列接続段数の第2のD型フリップフロップを含む(図3、図4参照)。前記第1と前記第2のD型フリップフロップは、非反転クロック(CLK)で駆動される第1トランジスタのエミッタまたはソースと反転クロック(/CLK)で駆動される第2トランジスタのエミッタまたはソースとが接地電圧に直接接続された擬似差動D型フリップフロップによりそれぞれ構成されている(図6参照)。
更により好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との前記周波数は略1.8GHz〜2.1GHzに設定され、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の前記周波数は略0.8GHz〜0.9GHzに設定されている。
具体的な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1受信増幅入力信号はWCDMAのバンド1とPCS1900との少なくとも何れかの受信信号であり、前記第3受信増幅入力信号はWCDMAのバンド2とDCS1800との少なくとも何れかの受信信号であり、前記第2受信増幅入力信号はWCDMAのバンド5とWCDMAのバンド6とGSM850とGSM900の少なくとも何れかの受信信号である。
〔3〕本発明の更に他の観点の代表的な実施の形態による半導体集積回路は、第1送信増幅器(92)と、第2送信増幅器(89)と、第3送信増幅器(90)と、第1送信ミキサー(81)と、第2送信ミキサー(82)と、第3送信ミキサー(84)とを具備する。前記半導体集積回路は、更に電圧制御発振器(116)と、第1分周器(111)と、第2分周器(112)と、第3分周器(114)と、信号配線とを具備する。
前記第1分周器(11)と前記第3分周器(14)の第1分周数は、前記第2分周器(12)の第2分周数よりも小さな値に設定されている。
前記第1送信増幅器の第1送信増幅入力信号は前記第1送信ミキサーの出力端子から供給され、前記第2送信増幅器の第2送信増幅入力信号は前記第2送信ミキサーの出力端子から供給され、前記第3送信増幅器の第3送信増幅入力信号は前記第3送信ミキサーの出力端子から供給される。
前記第1分周器の第1分周出力信号は前記第1送信ミキサーの一方の入力端子に供給され、前記第2分周器の第2分周出力信号は前記第2送信ミキサーの一方の入力端子に供給され、前記第3分周器の第3分周出力信号は前記第3送信ミキサーの他方の入力端子に供給される。
前記信号配線の略中央に前記電圧制御発振器の出力端子と前記第2分周器の入力端子とが接続され、前記信号配線の一端と他端とには前記第1分周器の入力端子と前記第3分周器の入力端子とがそれぞれ接続されている。
前記第1分周器の前記入力端子と前記第1分周器の内部の分周回路(DIV)との間に第1バッファ電圧増幅器(BUF)が接続され、前記第3分周器の前記入力端子と前記第3分周器の内部の分周回路(DIV)との間に第2バッファ電圧増幅器(BUF)が接続されている(図2参照)。
好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器と前記第3分周器の前記第1分周数は、前記第2分周器の前記第2分周数の略半分に設定されている。前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との第1周波数は、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の第2周波数の略2倍に設定されている。前記第1送信増幅器の入力端子と前記第3送信増幅器の出力端子とには前記第1周波数に設定された第1送信増幅出力信号と第3送信増幅出力信号とがそれぞれ生成され、前記第2受信増幅器の入力端子には前記第2周波数に設定された第2送信増幅出力信号が生成される。
前記第1送信ミキサーの出力端子からは第1送信アップコンバージョン信号が生成され、前記第2送信ミキサーの出力端子からは第2送信アップコンバージョン信号が生成され、前記第3送信ミキサーの出力端子からは第3送信アップコンバージョン信号が生成される。
より好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器と前記第3分周器はそれぞれ第1の所定数の直列接続段数の第1のD型フリップフロップを含み、前記第2分周器は前記第1の所定数よりも大きな第2の所定数の直列接続段数の第2のD型フリップフロップを含む(図3、図4参照)。前記第1と前記第2のD型フリップフロップは、非反転クロック(CLK)で駆動される第1トランジスタのエミッタまたはソースと反転クロック(/CLK)で駆動される第2トランジスタのエミッタまたはソースとが接地電圧に直接接続された擬似差動D型フリップフロップによりそれぞれ構成されている(図6参照)。
更により好適な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との前記周波数は略1.8GHz〜2.1GHzに設定され、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の前記周波数は略0.8GHz〜0.9GHzに設定されている。
具体的な実施の形態による半導体集積回路では、前記第1送信増幅出力信号はWCDMAのバンド1とPCS1900との少なくとも何れかの送信信号であり、前記第3送信増幅出力信号はWCDMAのバンド2とDCS1800との少なくとも何れかの送信信号であり、前記第2送信増幅出力信号はWCDMAのバンド5とWCDMAのバンド6とGSM850とGSM900の少なくとも何れかの送信信号である。
《実施の形態の説明》
次に、実施の形態について更に詳述する。
次に、実施の形態について更に詳述する。
《マルチバンドWCDMAトランシーバーRFIC》
《レシーバー》
図1は、本発明の1つの実施の形態によるマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路のRF受信信号を受信するレシーバーを説明する図である。
《レシーバー》
図1は、本発明の1つの実施の形態によるマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路のRF受信信号を受信するレシーバーを説明する図である。
図1は、マルチバンドWCDMA無線周波数集積回路に構成されたレシーバーのブロック図であると伴に、レシーバーの各回路が集積回路半導体チップで集積化されたデバイスレイアウトの様子を相当忠実に示した図である。このマルチバンドWCDMAトランシーバーRFICのレシーバーは、WCDMAで3GPPが提唱する6個の周波数帯のうち欧州向けのバンド1、米国向けのバンド2、米国向けのバンド5、日本向けのバンド6のRF受信信号を受信するものである。
図1で、携帯電話端末のアンテナ(図示せず)で受信される基地局からの2110MHz〜2170MHzのダウンリンク周波数の欧州向けのバンド1の第1バンド・WCDMA・RF受信信号Rx_Band1は第1バンド・ローノイズアンプ29で増幅される。第1バンド・ローノイズアンプ29の出力からの第1バンド・WCDMA・RF増幅信号は、第1バンド・受信ミキサー25の一対のギルバートセルの一方の入力端子に供給されている。
アンテナで受信される基地局からの869MHz〜894MHzのダウンリンク周波数の米国向けのバンド5の第5バンド・WCDMA・RF受信信号Rx_Band5は第5バンド・ローノイズアンプ30で増幅される。第5バンド・ローノイズアンプ30の出力からの第5バンド・WCDMA・RF増幅信号は、第5バンド・受信ミキサー26の一対のギルバートセルの一方の入力端子に供給されている。
アンテナで受信される基地局からの875MHz〜885MHzのダウンリンク周波数の日本向けのバンド6の第6バンド・WCDMA・RF受信信号Rx_Band6は第6バンド・ローノイズアンプ31で増幅される。第6バンド・ローノイズアンプ31の出力からの第6バンド・WCDMA・RF増幅信号は、第6バンド・受信ミキサー27の一対のギルバートセルの一方の入力端子に供給されている。
アンテナで受信される基地局からの1930MHz〜1990MHzのダウンリンク周波数の米国向けのバンド2の第2バンド・WCDMA・RF受信信号Rx_Band2は第2バンド・ローノイズアンプ32で増幅される。第2バンド・ローノイズアンプ32の出力からの第2バンド・WCDMA・RF増幅信号は、第2バンド・受信ミキサー28の一対のギルバートセルの一方の入力端子に供給されている。
図1に示したマルチバンドWCDMAトランシーバーRFICのレシーバーは、受信用電圧制御発振器16を内蔵するフラクショナルPLL周波数シンセサイザ15を含んでいる。シンセサイザ15のPLL回路の分周数が整数だけでなく分数(フラクション)にも設定可能なことにより、任意の周波数の受信用ローカル信号Rx_LOが生成されることができる。
PLL周波数シンセサイザ15に内蔵された受信用電圧制御発振器16の発振出力信号である受信用ローカル信号Rx_LOは共通の受信用ローカル信号相補配線を介して第1バンド・分周器11、第5バンド・分周器12、第6バンド・分周器13、第2バンド・分周器14の入力端子に共通に供給されている。
共通の受信用ローカル信号相補配線の上では、受信用電圧制御発振器16の出力端子と第5バンド・分周器12と第6バンド・分周器13の入力端子との間の配線距離が短くされ、受信用電圧制御発振器16の出力端子と第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14の入力端子との間の配線距離が長くされている。すなわち、このような配線距離の関係となるように、受信用電圧制御発振器16の出力端子は、共通の受信用ローカル信号相補配線の上で第5バンド・分周器12の入力端子と第6バンド・分周器13の入力端子との間の相補配線部分に接続されている。
短い配線距離を持つ第5バンド・分周器12と第6バンド・分周器13の入力端子での受信用電圧制御発振器16から伝達される受信用ローカル信号Rx_LOの信号減衰量は小さいので、第5バンド・分周器12と第6バンド・分周器13とは受信用ローカル信号Rx_LOにより十分駆動されることができる。尚、共通の受信用ローカル信号相補配線は、配線での信号減衰の原因となる寄生抵抗と寄生容量とを含んでいる。
第5バンド・分周器12の分周数は4に設定されているので、受信用電圧制御発振器16の出力の3476〜3576MHzの周波数の受信用ローカル信号Rx_LOに応答して第5バンド・分周器12の出力からは1/4の周波数の869〜894MHzの分周出力信号が生成される。第5バンド・分周器12から位相0°と位相90°の2つの分周出力信号が生成され、この位相差90°の2つの分周出力信号は第5バンド・受信ミキサー26の一対のギルバートセルの他方の入力端子に供給されている。従って、869MHz〜894MHzのダウンリンク周波数の第5バンド・ローノイズアンプ30からの第5バンド・WCDMA・RF増幅信号と第5バンド・分周器12からの869〜894MHzの分周出力信号とが、第5バンド・受信ミキサー26の一対のギルバートセルでミキシングされる。その結果、第5バンド・受信ミキサー26の一対のギルバートセルの出力から、869MHz〜894MHzのダウンリンク周波数の米国向けのバンド5の第5バンド・WCDMA・RF受信信号Rx_Band5のダイレクトダウンコンバージョンによる受信ベースバンド信号成分が生成される。この受信ベースバンド信号成分のI成分とQ成分とは、I成分可変利得増幅器I_VGAとQ成分可変利得増幅器Q_VGAとにそれぞれ供給される。
第6バンド・分周器13の分周数も4に設定されているので、受信用電圧制御発振器16の出力の3500〜3540MHzの周波数の受信用ローカル信号Rx_LOに応答して第6バンド・分周器13の出力からは1/4の周波数の875〜885MHzの分周出力信号が生成される。第6バンド・分周器13から位相0°と位相90°の2つの分周出力信号が生成され、この位相差90°の2つの分周出力信号は第6バンド・受信ミキサー27の一対のギルバートセルの他方の入力端子に供給されている。従って、875〜885MHzのダウンリンク周波数の第6バンド・ローノイズアンプ31からの第6バンド・WCDMA・RF増幅信号と第6バンド・分周器13からの875〜885MHzの分周出力信号とが、第6バンド・受信ミキサー27の一対のギルバートセルでミキシングされる。その結果、第6バンド・受信ミキサー27の一対のギルバートセルの出力から、875MHz〜885MHzのダウンリンク周波数の日本向けのバンド6の第6バンド・WCDMA・RF受信信号Rx_Band6のダイレクトダウンコンバージョンによる受信ベースバンド信号成分が生成される。この受信ベースバンド信号成分のI成分とQ成分とは、I成分可変利得増幅器I_VGAとQ成分可変利得増幅器Q_VGAとにそれぞれ供給される。
長い配線距離を持つ第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14の入力端子での受信用電圧制御発振器16から伝達される受信用ローカル信号Rx_LOの信号減衰量は大きいので、第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14の入力端子にはバッファ電圧増幅器BUFが接続されている。バッファ電圧増幅器BUFはその電圧増幅機能によって長距離配線で振幅が減衰された入力信号の振幅レベルを回復するので、レベル回復したクロック相補入力信号により第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14とは十分駆動されることができる。
第1バンド・分周器11の分周数は2に設定されているので、受信用電圧制御発振器16の出力の4420〜4340MHzの周波数の受信用ローカル信号Rx_LOに応答して第1バンド・分周器11の出力からは1/2の周波数の2210〜2170MHzの分周出力信号が生成される。第1バンド・分周器11から位相0°と位相90°の2つの分周出力信号が生成され、この位相差90°の2つの分周出力信号は第1バンド・受信ミキサー25の一対のギルバートセルの他方の入力端子に供給されている。従って、2210MHz〜2170MHzのダウンリンク周波数の第1バンド・ローノイズアンプ29からの第1バンド・WCDMA・RF増幅信号と第1バンド・分周器11からの2210〜2170MHzの分周出力信号とが、第1バンド・受信ミキサー25の一対のギルバートセルでミキシングされる。その結果、第1バンド・受信ミキサー25の一対のギルバートセルの出力から、2210MHz〜2170MHzのダウンリンク周波数の欧州向けのバンド1の第1バンド・WCDMA・RF受信信号Rx_Band1のダイレクトダウンコンバージョンによる受信ベースバンド信号成分が生成される。この受信ベースバンド信号成分のI成分とQ成分とは、I成分可変利得増幅器I_VGAとQ成分可変利得増幅器Q_VGAとにそれぞれ供給される。
第2バンド・分周器14の分周数も2に設定されているので、受信用電圧制御発振器16の出力の3860〜3980MHzの周波数の受信用ローカル信号Rx_LOに応答して第2バンド・分周器14の出力からは1/2の周波数の1930〜1990MHzの分周出力信号が生成される。第2バンド・分周器14から位相0°と位相90°の2つの分周出力信号が生成され、この位相差90°の2つの分周出力信号は第2バンド・受信ミキサー28の一対のギルバートセルの他方の入力端子に供給されている。従って、1930MHz〜1990MHzのダウンリンク周波数の第2バンド・ローノイズアンプ32からの第2バンド・WCDMA・RF増幅信号と第2バンド・分周器14からの1930〜1990MHzの分周出力信号とが、第2バンド・受信ミキサー28の一対のギルバートセルでミキシングされる。その結果、第2バンド・受信ミキサー28の一対のギルバートセルの出力から、1930MHz〜1990MHzのダウンリンク周波数の米国向けのバンド2の第2バンド・WCDMA・RF受信信号Rx_Band2のダイレクトダウンコンバージョンによる受信ベースバンド信号成分が生成される。この受信ベースバンド信号成分のI成分とQ成分とは、I成分可変利得増幅器I_VGAとQ成分可変利得増幅器Q_VGAとにそれぞれ供給される。
《分周器の構成》
図3は、図1に示したレシーバーで分周数が2に設定された第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14との分周回路22の構成を示す図である。
図3は、図1に示したレシーバーで分周数が2に設定された第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14との分周回路22の構成を示す図である。
図3に示した分周数が2の分周回路は、上記非特許文献2と同様にD型フリップフロップの2段のカスケード接続により構成されている。1段目のD型フリップフロップの非反転クロック入力端子CLKと反転クロック入力端子/CLKとの間に、PLL周波数シンセサイザ15に内蔵された受信用電圧制御発振器16の発振出力信号である受信用ローカル信号が供給される。尚、1段目のD型フリップフロップの非反転クロック入力端子CLKと反転クロック入力端子/CLKとには、2段目のD型フリップフロップの反転クロック入力端子/CLKと非反転クロック入力端子CLKとがそれぞれ接続されている。また、1段目のD型フリップフロップのデータ非反転出力端子Qとデータ反転出力端子/Qとは、2段目のD型フリップフロップのデータ非反転入力端子Dとデータ反転入力端子/Dとにそれぞれ接続されている。更に、2段目のD型フリップフロップのデータ非反転出力端子Qとデータ反転出力端子/Qとは、1段目のD型フリップフロップのデータ反転入力端子/Dとデータ非反転入力端子Dとにそれぞれ接続されている。
1段目のD型フリップフロップのデータ非反転出力端子Qとデータ反転出力端子/Qとから位相90°の分周出力信号が生成され、2段目のD型フリップフロップのデータ非反転出力端子Qとデータ反転出力端子/Qとから位相0°の分周出力信号が生成されている。
図4は、図1に示したレシーバーで分周数が4に設定された第5バンド・分周器12と第6バンド・分周器13との分周回路の構成を示す図である。
図4に示した分周数が2の分周回路は、上記非特許文献2と同様にD型フリップフロップの4段のカスケード接続により構成されている。1段目のD型フリップフロップの非反転クロック入力端子CLKと反転クロック入力端子/CLKとの間に、PLL周波数シンセサイザ15に内蔵された受信用電圧制御発振器16の発振出力信号である受信用ローカル信号が供給される。尚、1段目のD型フリップフロップの非反転クロック入力端子CLKには、2段目の反転クロック入力端子/CLKと3段目の非反転クロック入力端子CLKと4段目の反転クロック入力端子/CLKとが接続されている。また、1段目のD型フリップフロップの反転クロック入力端子/CLKには、2段目の非反転クロック入力端子CLKと3段目の反転クロック入力端子/CLKと4段目の非反転クロック入力端子CLKとが接続されている。
2段目のD型フリップフロップのデータ非反転出力端子Qとデータ反転出力端子/Qとから位相90°の分周出力信号が生成され、4段目のD型フリップフロップのデータ非反転出力端子Qとデータ反転出力端子/Qとから位相0°の分周出力信号が生成されている。
《D型フリップフロップの構成》
図6は、図3と図4とに示した分周回路を構成するD型フリップフロップの回路構成を示す図である。図6では、2個のD型フリップフロップD_F/Fのカスケード接続が示されている。
図6は、図3と図4とに示した分周回路を構成するD型フリップフロップの回路構成を示す図である。図6では、2個のD型フリップフロップD_F/Fのカスケード接続が示されている。
図6に示したD型フリップフロップD_F/Fは、上記非特許文献3に記載された低電源電圧動作可能な擬似差動D型フリップフロップであるが上記非特許文献3に記載のようにMOSトランジスタではなくNPN型バイポーラトランジスタが使用されている。もちろん、このNPN型バイポーラトランジスタは、上記非特許文献3に記載のようにMOSトランジスタに置換することができることは言うもでもない。
図6に示したD型フリップフロップD_F/Fでは、非反転クロックCLKで駆動されるトランジスタQ1のエミッタと反転クロック/CLKで駆動されるトランジスタQ2のエミッタとは、電流源に接続されているのではなく、接地電圧GNDに直接接続されている。従って、図6に示したD型フリップフロップD_F/Fは、上記非特許文献3に記載された低電源電圧動作可能な擬似差動D型フリップフロップとなる。
《バッファ電圧増幅器の構成》
図5は、図1に示したレシーバーで第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14の入力に接続されたバッファ電圧増幅器BUFの回路構成を示す図である。
図5は、図1に示したレシーバーで第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14の入力に接続されたバッファ電圧増幅器BUFの回路構成を示す図である。
図5に示したバッファ電圧増幅器BUFは、長距離配線で振幅が減衰された入力信号の振幅レベルを回復するためのNPN型バイポーラトランジスタによる差動対トランジスタ70、71を含んでいる。もちろん、この差動対トランジスタはMOSトランジスタに置換できることは言うもでもない。差動対トランジスタ70、71のベースには、結合容量Cin1、Cin2を介して長距離配線から伝達される受信用電圧制御発振器16の受信用ローカル信号Rx_LOの減衰信号LO_inが供給される。差動対トランジスタ70、71のエミッタは電流源75を介して接地電圧GNDに接続される一方、差動対トランジスタ70、71のベースには抵抗R13、R14を介してベースバイアス電圧が供給される。ベースバイアス電圧は、抵抗R12、ダイオード接続トランジスタQ12、電流源74により構成されたバイアス回路から生成される。
差動対トランジスタ70、71のコレクタはそれぞれ負荷抵抗R10、R11を介して電源電圧Vccに接続され、差動対トランジスタ70、71のコレクタから増幅出力信号LO_outが生成される。消費電力が増大するが、差動対トランジスタ70、71のエミッタに接続された電流源75の直流バイアス電流を大きな値に設定することで、バッファ電圧増幅器BUFの電圧増幅率を大きくすることができる。
従って、バッファ電圧増幅器BUFはその電圧増幅機能によって長距離配線で振幅が減衰された入力信号の振幅レベルを回復するので、レベル回復したクロック相補入力信号により第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14の低電源電圧動作可能な擬似差動D型フリップフロップD_F/Fは十分駆動されることができる。
《レシーバーの規則的なレイアウト》
図1に示した本発明の1つの実施の形態によるマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路のレシーバーは、以下の理由により集積回路チップの規則的なレイアウトが可能となる。
図1に示した本発明の1つの実施の形態によるマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路のレシーバーは、以下の理由により集積回路チップの規則的なレイアウトが可能となる。
すなわち、中央の分周数が4に設定された第5バンド・分周器12と第6バンド・分周器13とは、D型フリップフロップの4段のカスケード接続によりそれぞれ構成されている。それに対して、端部の分周数が2に設定された第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14とは、D型フリップフロップの2段のカスケード接続とバッファ電圧増幅器BUFとによりそれぞれ構成されている。従って、中央の第5バンド・分周器12と第6バンド・分周器13の各長方形の面積と端部の第1バンド・分周器11と第2バンド・分周器14の各長方形の面積とが略等しくなり、集積回路チップの規則的なレイアウトが可能となる。
また、第5バンドのためのローノイズアンプ(LNA)30と受信ミキサー(MIX)26の面積と、第6バンドのためのLNA31とMIX27の面積と、第1バンドのためのLNA29とMIX25の面積と、第2バンドのためのLNA32とMIX28の面積とが略等しくなり、集積回路チップの規則的なレイアウトが可能となる。
《トランスミッター》
図2は、本発明の1つの実施の形態によるマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路のRF送信信号を生成するトランスミッターを説明する図である。
図2は、本発明の1つの実施の形態によるマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路のRF送信信号を生成するトランスミッターを説明する図である。
図2は、マルチバンドWCDMA無線周波数集積回路に構成されたトランスミッターのブロック図であると伴に、トランスミッターの各回路が集積回路半導体チップで集積化されたデバイスレイアウトの様子を相当忠実に示した図である。このマルチバンドWCDMAトランシーバーRFICのトランスミッターは、WCDMAで3GPPが提唱する6個の周波数帯のうち欧州向けのバンド1、米国向けのバンド2、米国向けのバンド5、日本向けのバンド6のRF送信信号を生成するものである。
図2で、携帯電話端末のアンテナから送信される基地局への1920MHz〜1980MHzのアップリンク周波数の欧州向けのバンド1の第1バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band1は第1バンド・ドライバアンプ92で増幅される。第1バンド・ドライバアンプ92の入力への第1バンド・WCDMA・RF送信信号は、第1バンド・送信ミキサー81の一対のギルバートセルの出力のベクトル加算により生成される。
アンテナから送信される基地局への824MHz〜849MHzのアップリンク周波数の米国向けのバンド5の第5バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band5は第5バンド・ドライバアンプ89で増幅される。第5バンド・ドライバアンプ89の入力への第5バンド・WCDMA・RF送信信号は、第5バンド・送信ミキサー82の一対のギルバートセルの出力のベクトル加算により生成される。
アンテナから送信される基地局への830MHz〜840MHzのアップリンク周波数の日本向けのバンド6の第6バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band6は第6バンド・ドライバアンプ91で増幅される。第6バンド・ドライバアンプ91の入力への第6バンド・WCDMA・RF送信信号は、第6バンド・送信ミキサー83の一対のギルバートセルの出力のベクトル加算により生成される。
アンテナから送信される基地局への1850MHz〜1910MHzのアップリンク周波数の米国向けのバンド1の第2バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band2は第2バンド・ドライバアンプ90で増幅される。第2バンド・ドライバアンプ90の入力への第2バンド・WCDMA・RF送信信号は、第2バンド・送信ミキサー84の一対のギルバートセルの出力のベクトル加算により生成される。
図2に示したマルチバンドWCDMAトランシーバーRFICのトランスミッターは、送信用電圧制御発振器116を内蔵するフラクショナルPLL周波数シンセサイザ115を含んでいる。シンセサイザ15のPLL回路の分周数が整数だけでなく分数(フラクション)にも設定可能なことにより、任意の周波数の送信用ローカル信号Tx_LOが生成されることができる。
PLL周波数シンセサイザ115に内蔵された送信用電圧制御発振器116の発振出力信号である送信用ローカル信号Tx_LOは共通の送信用ローカル信号相補配線を介して第1バンド・分周器111、第5バンド・分周器112、第6バンド・分周器113、第2バンド・分周器114の入力端子に共通に供給されている。
共通の送信用ローカル信号相補配線の上では、送信用電圧制御発振器116の出力端子と第5バンド・分周器112と第6バンド・分周器113の入力端子との間の配線距離が短くされ、送信用電圧制御発振器116の出力端子と第1バンド・分周器111と第2バンド・分周器114の入力端子との間の配線距離が長くされている。すなわち、このような配線距離の関係となるように、送信用電圧制御発振器116の出力端子は、共通の送信用ローカル信号相補配線の上で第5バンド・分周器112の入力端子と第6バンド・分周器113の入力端子との間の相補配線部分に接続されている。
短い配線距離を持つ第5バンド・分周器112と第6バンド・分周器113の入力端子での送信用電圧制御発振器116から伝達される受信用ローカル信号Rx_LOの信号減衰量は小さいので、第5バンド・分周器112と第6バンド・分周器113とは送信用ローカル信号Tx_LOにより十分駆動されることができる。
第5バンド・分周器112の分周数は4に設定されているので、送信用電圧制御発振器116の出力の3296〜3396MHzの周波数の送信用ローカル信号Tx_LOに応答して第5バンド・分周器112の出力からは1/4の周波数の824〜849MHzの分周出力信号が生成される。第5バンド・分周器112から位相0°と位相90°の2つの分周出力信号が生成され、この位相差90°の2つの分周出力信号は第5バンド・送信ミキサー82の一対のギルバートセルの一方の入力端子に供給されている。第5バンド・送信ミキサー82の一対のギルバートセルの他方の入力端子には、送信ベースバンド信号成分が供給されている。従って、824MHz〜849MHzの周波数の第5バンド・分周器112からの分周出力信号と、送信ベースバンド信号成分とが、第5バンド・送信ミキサー82の一対のギルバートセルでミキシングされる。その結果、第5バンド・送信ミキサー82の一対のギルバートセルの出力ベクトル合成から、824MHz〜849MHzのアップリンク周波数の米国向けのバンド5の第5バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band5がダイレクトアップコンバージョンによって生成される。この第5バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band5は、第5バンド・ドライバ・増幅器89で増幅された後、外部のRFパワーアンプと携帯電話端末のアンテナとを介して基地局へ送信される。尚、送信ベースバンド信号成分のI成分とQ成分とは、I成分可変利得増幅器I_VGAとQ成分可変利得増幅器Q_VGAとからそれぞれ供給されている。
第6バンド・分周器113の分周数も4に設定されているので、送信用電圧制御発振器116の出力の3320〜3360MHzの周波数の送信用ローカル信号Tx_LOに応答して第6バンド・分周器113の出力からは1/4の周波数の830〜840MHzの分周出力信号が生成される。第6バンド・分周器113から位相0°と位相90°の2つの分周出力信号が生成され、この位相差90°の2つの分周出力信号は第6バンド・送信ミキサー83の一対のギルバートセルの一方の入力端子に供給されている。第6バンド・送信ミキサー83の一対のギルバートセルの他方の入力端子には、送信ベースバンド信号成分が供給されている。従って、830MHz〜840MHzの周波数の第6バンド・分周器113からの分周出力信号と、送信ベースバンド信号成分とが、第6バンド・送信ミキサー83の一対のギルバートセルでミキシングされる。その結果、第6バンド・送信ミキサー83の一対のギルバートセルの出力ベクトル合成から、830MHz〜840MHzのアップリンク周波数の日本向けのバンド6の第6バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band6がダイレクトアップコンバージョンによって生成される。この第6バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band6は、第6バンド・ドライバ・増幅器91で増幅された後、外部のRFパワーアンプと携帯電話端末のアンテナとを介して基地局へ送信される。尚、送信ベースバンド信号成分のI成分とQ成分とは、I成分可変利得増幅器I_VGAとQ成分可変利得増幅器Q_VGAとからそれぞれ供給されている。
長い配線距離を持つ第1バンド・分周器111と第2バンド・分周器114の入力端子での送信用電圧制御発振器116から伝達される送信用ローカル信号Tx_LOの信号減衰量は大きいので、第1バンド・分周器111と第2バンド・分周器114の入力端子にはバッファ電圧増幅器BUFが接続されている。バッファ電圧増幅器BUFはその電圧増幅機能によって長距離配線で振幅が減衰された入力信号の振幅レベルを回復するので、レベル回復したクロック相補入力信号により第1バンド・分周器111と第2バンド・分周器114とは十分駆動されることができる。
第1バンド・分周器111の分周数は2に設定されているので、送信用電圧制御発振器116の出力の3840〜3960MHzの周波数の送信用ローカル信号Tx_LOに応答して第1バンド・分周器111の出力からは1/2の周波数の1920〜1980MHzの分周出力信号が生成される。第1バンド・分周器111から位相0°と位相90°の2つの分周出力信号が生成され、この位相差90°の2つの分周出力信号は第1バンド・送信ミキサー81の一対のギルバートセルの一方の入力端子に供給されている。第1バンド・送信ミキサー81の一対のギルバートセルの他方の入力端子には、送信ベースバンド信号成分が供給されている。従って、1920MHz〜1980MHzの周波数の第1バンド・送信ミキサー81からの分周出力信号と、送信ベースバンド信号成分とが、第1バンド・送信ミキサー81の一対のギルバートセルでミキシングされる。その結果、第1バンド・送信ミキサー81の一対のギルバートセルの出力ベクトル合成から、1920MHz〜1980MHzのアップリンク周波数の欧州向けのバンド1の第1バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band1がダイレクトアップコンバージョンによって生成される。この第1バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band1は、第1バンド・ドライバ・増幅器92で増幅された後、外部のRFパワーアンプと携帯電話端末のアンテナとを介して基地局へ送信される。尚、送信ベースバンド信号成分のI成分とQ成分とは、I成分可変利得増幅器I_VGAとQ成分可変利得増幅器Q_VGAとからそれぞれ供給されている。
第2バンド・分周器114の分周数も2に設定されているので、送信用電圧制御発振器116の出力の3700〜3820MHzの周波数の送信用ローカル信号Tx_LOに応答して第2バンド・分周器114の出力からは1/2の周波数の1850〜1910MHzの分周出力信号が生成される。第2バンド・分周器114から位相0°と位相90°の2つの分周出力信号が生成され、この位相差90°の2つの分周出力信号は第2バンド・送信ミキサー84の一対のギルバートセルの一方の入力端子に供給されている。第2バンド・送信ミキサー84の一対のギルバートセルの他方の入力端子には、送信ベースバンド信号成分が供給されている。従って、1850MHz〜1910MHzの周波数の第2バンド・送信ミキサー84からの分周出力信号と、送信ベースバンド信号成分とが、第2バンド・送信ミキサー84の一対のギルバートセルでミキシングされる。その結果、第2バンド・送信ミキサー84の一対のギルバートセルの出力ベクトル合成から、1850MHz〜1910MHzのアップリンク周波数の米国向けのバンド2の第2バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band2がダイレクトアップコンバージョンによって生成される。この第2バンド・WCDMA・RF送信信号Tx_Band2は、第2バンド・ドライバ・増幅器90で増幅された後、外部のRFパワーアンプと携帯電話端末のアンテナとを介して基地局へ送信される。尚、送信ベースバンド信号成分のI成分とQ成分とは、I成分可変利得増幅器I_VGAとQ成分可変利得増幅器Q_VGAとからそれぞれ供給されている。
《トランスミッターの規則的なレイアウト》
図2に示した本発明の1つの実施の形態によるマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路のトランスミッターは、以下の理由により集積回路チップの規則的なレイアウトが可能となる。
図2に示した本発明の1つの実施の形態によるマルチバンドWCDMA無線周波数集積回路のトランスミッターは、以下の理由により集積回路チップの規則的なレイアウトが可能となる。
すなわち、中央の分周数が4に設定された第5バンド・分周器112と第6バンド・分周器113とは、D型フリップフロップの4段のカスケード接続によりそれぞれ構成されることができる。それに対して、端部の分周数が2に設定された第1バンド・分周器111と第2バンド・分周器114とは、D型フリップフロップの2段のカスケード接続とバッファ電圧増幅器BUFとによりそれぞれ構成されることができる。従って、中央の第5バンド・分周器112と第6バンド・分周器113の各長方形の面積と端部の第1バンド・分周器111と第2バンド・分周器114の各長方形の面積とが略等しくなり、集積回路チップの規則的なレイアウトが可能となる。
また、第5バンドのためのドライバアンプ(Drv)89と送信ミキサー(MIX)82の面積と、第6バンドのためのDrv91とMIX83の面積と、第1バンドのためのDrv92とMIX81の面積と、第2バンドのためのDrv90とMIX84の面積とが略等しくなり、集積回路チップの規則的なレイアウトが可能となる。
《GSM系通信方式のマルチバンド対応》
図7は、本発明の更に他の1つの実施の形態によるWCDMA系通信方式でのマルチバンドだけではなくGSM系通信方式でのマルチバンドにも対応する通信用RF集積回路(RFIC)を示すブロック図である。この通信用RFICは、上記のようにWCDMA方式のバンド1、バンド2、バンド5、バンド6の送受信を行うとともに、GSM系通信方式のGSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900の方式の送受信を行うことが可能である。
図7は、本発明の更に他の1つの実施の形態によるWCDMA系通信方式でのマルチバンドだけではなくGSM系通信方式でのマルチバンドにも対応する通信用RF集積回路(RFIC)を示すブロック図である。この通信用RFICは、上記のようにWCDMA方式のバンド1、バンド2、バンド5、バンド6の送受信を行うとともに、GSM系通信方式のGSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900の方式の送受信を行うことが可能である。
GSM850の場合、無線通信端末のRF送信信号TXの周波数帯域が824〜849MHzであるのに対して、無線通信端末のRF受信信号RXの周波数帯域は869〜894MHzとなっている。GSM900の場合、無線通信端末のRF送信信号TXの周波数帯域が880〜915MHzであるのに対して、無線通信端末のRF受信信号RXの周波数帯域は925〜960MHzとなっている。DCS1800の場合、無線通信端末のRF送信信号TXの周波数帯域が1710〜1785MHzであるのに対して、無線通信端末のRF受信信号RXの周波数帯域は1805〜1880MHzとなっている。PCS1900の場合、無線通信端末のRF送信信号TXの周波数帯域が1850〜1910MHzであるのに対して、無線通信端末のRF受信信号RXの周波数帯域は1930〜1990MHzとなっている。このように、いずれの周波数帯域(バンド)においても、受信帯域周波数RXが送信帯域周波数TXよりも高いFDD方式が採用されている。尚、FDDは、Frequency Division Duplexの略である。
図7に示したRF集積回路(RFIC)の上部の回路RX_SPU_WCDMAはWCDMA方式のバンド1、バンド2、バンド5、バンド6の受信のための回路である。図7に示したRF集積回路(RFIC)の下部の回路TX_SPU_WCDMAはWCDMA方式のバンド1、バンド2、バンド5、バンド6の送信のための回路である。
図7に示したRF集積回路(RFIC)の中央上部の回路RX_SPU_GSMは、GSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900の受信のための回路である。図7に示したRF集積回路(RFIC)の中央下部の回路TX_SPU_GSMは、GSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900の送信のための回路である。
図7に示したRF集積回路(RFIC)の中央の回路Frct_Synthは、RF集積回路(RFIC)の送受信ローカル信号を形成するフラクショナルシンセサイザである。このフラクショナルシンセサイザFrct_Synthは、受信用電圧制御発振器4Rx−VCOと、システム基準電圧制御発振器(DCX−CVO)を内蔵したフェーズロックループ(PLL)5と、複数の分周器と、複数のスイッチとを含んでいる。
いずれの通信方式の受信モードにおいても、WCDMA方式受信回路RX_SPU_WCDMAの出力または他方式受信回路RX_SPU_GSMの出力に、I、Qアナログベースバンド受信信号が形成される。この信号はローパスフィルタ87I、87Qを介してA/D変換器89I、89Qに供給されることよりI、Qディジタルベースバンド受信信号に変換され、受信系ディジタルインターフェース14を介してベースバンド信号処理LSI(図示せず)に供給される。
逆にベースバンド信号処理LSIからのディジタルベースバンド送信信号TxDBI、TxDBQはRF集積回路(RFIC)の送信系ディジタルインターフェース37により受信される。送信系ディジタルインターフェース37の2つの出力端子の送信ディジタルベースバンド信号は、送信用D/A変換器9、10により送信アナログベースバンド信号に変換される。
WCDMA方式の送信では、送信用D/A変換器9、10の出力の送信アナログベースバンド信号はWCDMA方式送信回路TX_SPU_WCDMAの送信用ローパスフィルタ6、7を介して一対の送信ミキサ1、2の一方の入力端子に供給される。
GSM方式の送信では、送信用D/A変換器9、10の出力のアナログベースバンド信号は他方式送信回路TX_SPU_GSMの一対の送信ミキサTX−MIX_I、TX−MIX_Qの一方の入力端子に供給される。フラクショナルシンセサイザFrct_SynthのPLL回路5により制御された電圧制御発振器4Rx−VCOの発振信号は、中間周波数分周器DIV2(1/NIF)を介して90°位相シフタ3Tx_GSMに供給される。90°位相シフタ3Tx_GSMは、分周器DIV2(1/NIF)の出力の中間周波数信号に応答して一対の送信ミキサTX−MIX_I、TX−MIX_Qに供給される一対の送信用中間周波数ローカル信号を生成するものである。それにより、一対の送信ミキサTX−MIX_I、TX−MIX_Qと加算器とからなる送信用変調器で、正確なクォドラチャー変調が可能となる。
送信系オフセットPLL回路TX_Offset_PLLは、GSM850のRF送信信号Tx_GSM850とGSM900のRF送信信号Tx_GSM900との送信動作に対応する必要が有る。
そのため、受信用電圧制御発振器4Rx−VCOの発振周波数は分周数2に設定された2個の分周器DIV1(1/2)、DIV4(1/2)を介して位相制御帰還用周波数ダウンミキサDWN_MIX_PMの一方の入力端子に供給される。また、送信ミキサTX−MIX_I、TX−MIX_Qのための90°位相シフタ3Tx_GSMに接続された中間周波数分周器DIV2(1/NIF)の分周数NIFは、35に設定されている。一方、GSM送信用電圧制御発振器Tx−VCO_GSMの発振出力信号が、分周数2に設定された2個の分周器DIV5、分周器DIV3を介して、位相制御帰還用周波数ダウンミキサDWN_MIX_PMの他方の入力端子に供給されている。
その結果、ダウンミキサDWN_MIX_PMでは、一方の入力信号と他方の入力信号とのミキシングが行われる。従って、ダウンミキサDWN_MIX_PMの出力から、2つの入力信号の差の周波数の帰還信号が形成されて、送信系オフセットPLL回路TX_Offset_PLLの位相比較器PCの他方の入力端子に供給される。また、位相比較器PCの一方の入力端子には、送信ミキサTX−MIX_I、Qの出力に接続された加算器の出力のベクトル合成された中間周波送信信号fIFが基準信号として供給されている。中間周波数分周器DIV2(1/NIF)の分周数NIFである35と90°位相シフタ3Tx_GSMでの分周数1.5とで、合計分周数は52.5となっている。従って、中間周波送信信号fIFの周波数は、受信用電圧制御発振器4Rx−VCOの周波数の1/52.5となる。
また、送信系オフセットPLL回路TX_Offset_PLLの負帰還制御によって、位相比較器PCの一方の入力端子の基準信号と他方の入力端子のダウンミキサDWN_MIX_PMから帰還信号とは一致するようになる。結果としては、0.8GHzのRF送信信号のGSM850と0.9GHzのRF送信信号のGSM900との送信動作に、受信用電圧制御発振器4Rx−VCOとGSM送信用電圧制御発振器Tx−VCO_GSMとは送信周波数の略4倍の略3.6GHzから略3.9GHzまでの周波数で発振すれば良くなる。
また送信系オフセットPLL回路TX_Offset_PLLは、DCS1800のRF送信信号Tx_DCS1800とPSC1900のRF送信信号Tx_PSC1900との送信動作に対応する必要が有る。
そのため、受信用電圧制御発振器4Rx−VCOの発振周波数は、分周数2に設定された分周器DIV1(1/2)を介して位相制御帰還用周波数ダウンミキサDWN_MIX_PMの一方の入力端子に供給される。また、送信ミキサTX−MIX_I、TX−MIX_Qのための90°位相シフタ3Tx_GSMに接続された中間周波数分周器DIV2(1/NIF)の分周数NIFは、35に設定されている。一方、GSM送信用電圧制御発振器Tx−VCO_GSMの発振出力信号が、分周数2に設定された1個の分周器DIV5を介して、位相制御帰還用周波数ダウンミキサDWN_MIX_PMの他方の入力端子に供給されている。
その結果、ダウンミキサDWN_MIX_PMでは、一方の入力信号と他方の入力信号とのミキシングが行われる。従って、ダウンミキサDWN_MIX_PMの出力から、2つの入力信号の差の周波数の帰還信号が形成されて、送信系オフセットPLL回路TX_Offset_PLLの位相比較器PCの他方の入力端子に供給される。また、位相比較器PCの一方の入力端子には、送信ミキサTX−MIX_I、Qの出力に接続された加算器の出力のベクトル合成された中間周波送信信号fIFが基準信号として供給されている。中間周波数分周器DIV2(1/NIF)の分周数NIFである35と90°位相シフタ3Tx_GSMでの分周数1.5とで、合計分周数は52.5となっている。従って、中間周波送信信号fIFの周波数は、受信用電圧制御発振器4Rx−VCOの周波数の1/52.5となる。
また、送信系オフセットPLL回路TX_Offset_PLLの負帰還制御によって、位相比較器PCの一方の入力端子の基準信号と他方の入力端子のダウンミキサDWN_MIX_PMから帰還信号とは一致するようになる。結果としては、1.7GHzのRF送信信号のDCS1800と1.9GHzのRF送信信号のPCS1900との送信動作に、受信用電圧制御発振器4Rx−VCOとGSM送信用電圧制御発振器Tx−VCO_GSMとは送信周波数の略2倍の略3.6GHzから略3.9GHzまでの周波数で発振すれば良くなる。
《マルチバンド対応のレシーバーおよびトランスミッター》
図8は、本発明の更に他の1つの実施の形態による図7に示した通信用RF集積回路(RFIC)のレシーバーの構成を更に詳細に示すと伴にトランスミッターのその他の構成を更に詳細に示すブロック図である。
図8は、本発明の更に他の1つの実施の形態による図7に示した通信用RF集積回路(RFIC)のレシーバーの構成を更に詳細に示すと伴にトランスミッターのその他の構成を更に詳細に示すブロック図である。
図8のRFICのレシーバーでは、ダウンリンク受信周波数が略0.8〜0.9GHzのWCDMA方式のバンド5、GSM850、GSM900、WCDMA方式のバンド6の受信のために、分周数が4の受信用分周器が接続された一対のギルバートセルを含む0.8〜0.9GHzバンド受信ミキサーが使用されている。
また、このレシーバーは、ダウンリンク受信周波数が略1.9〜2GHzのWCDMA方式のバンド1、PCS1900の受信のために、分周数が2の受信用分周器が接続された一対のギルバートセルを含む1.9〜2GHzバンド受信ミキサーが使用されている。
更に、このレシーバーは、ダウンリンク受信周波数が略1.7〜1.9GHzのWCDMA方式のバンド2、DCS1800の受信のために、分周数が2の受信用分周器が接続された一対のギルバートセルを含む1.7〜1.9GHzバンド受信ミキサーが使用されている。
フラクショナルPLL周波数シンセサイザ15に内蔵された受信用電圧制御発振器16の出力には、共通の受信用ローカル信号線が接続されている。この共通の受信用ローカル信号線の略中央部分に、分周数が4に設定された受信用分周器を含む0.8〜0.9GHzバンド受信ミキサーが接続されている。共通の受信用ローカル信号線の一端に分周数が2に設定された受信用分周器を含む1.9〜2GHzバンド受信ミキサーが接続されている一方、共通の受信用ローカル信号線の他端に分周数が2に設定された受信用分周器を含む1.7〜1.9GHzバンド受信ミキサーが接続されている。
従って、受信用電圧制御発振器16の出力端子と0.8〜0.9GHzバンド受信ミキサーの入力端子との間の配線距離は短くされ、受信用電圧制御発振器16の出力端子と1.9〜2GHzバンド受信ミキサーと1.7〜1.9GHzバンド受信ミキサーの入力端子との間の配線距離は長くされている。
図8のRFICのトランスミッターでは、アップリンク送信周波数が略0.8〜0.9GHzのWCDMA方式のバンド5、GSM850、GSM900、WCDMA方式のバンド6の送信のために、分周数が4の受信用分周器が接続された一対のギルバートセルを含む0.8〜0.9GHzバンド送信ミキサーが使用されている。
また、このレシーバーは、アップリンク送信周波数が略1.85〜1.98GHzのWCDMA方式のバンド1、PCS1900の送信のために、分周数が2の受信用分周器が接続された一対のギルバートセルを含む1.85〜1.98GHzバンド送信ミキサーが使用されている。
更に、このレシーバーは、アップリンク送信周波数が略1.71〜1.91GHzのWCDMA方式のバンド2、DCS1800の受信のために、分周数が2の送信用分周器が接続された一対のギルバートセルを含む1.71〜1.91GHzバンド送信ミキサーが使用されている。
フラクショナルPLL周波数シンセサイザ115に内蔵された送信用電圧制御発振器116の出力には、共通の送信用ローカル信号線が接続されている。この送信の受信用ローカル信号線の略中央部分に、分周数が4に設定された受信用分周器を含む0.8〜0.9GHzバンド送信ミキサーが接続されている。共通の送信用ローカル信号線の一端に分周数が2に設定された受信用分周器を含む1.85〜1.98GHzバンド送信ミキサーが接続されている一方、共通の受信用ローカル信号線の他端に分周数が2に設定された受信用分周器を含む1.71〜1.91GHzバンド送信ミキサーが接続されている。
従って、受信用電圧制御発振器116の出力端子と0.8〜0.9GHzバンド送信ミキサーの入力端子との間の配線距離は、短くされている。しかし、受信用電圧制御発振器116の出力端子と1.85〜1.98GHzバンド送信ミキサーと1.71〜1.91GHzバンド送信ミキサーの入力端子との間の配線距離は、長くされている。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、本発明は携帯電話端末に搭載される無線周波数集積回路に限定されるものではなく、本発明は同様に無線LAN等に使用される無線周波数集積回路でのマルチバンド無線通信のための複数のミキサーに適用することもできる。
Rx_Band1…WCDMAのバンド1のRF受信信号
Rx_Band5…WCDMAのバンド5のRF受信信号
Rx_Band6…WCDMAのバンド6のRF受信信号
Rx_Band2…WCDMAのバンド2のRF受信信号
29、30、31、32…ローノイズアンプ
25、26、27、28…受信ミキサー
11、12、13、14…分周器
15…周波数シンセサイザ
16…電圧制御発振器
BUF…バッファ電圧増幅器
Tx_Band1…WCDMAのバンド1のRF送信信号
Tx_Band5…WCDMAのバンド5のRF送信信号
Tx_Band6…WCDMAのバンド6のRF送信信号
Tx_Band2…WCDMAのバンド2のRF送信信号
92、89、91、90…ドライバアンプ
81、82、83、84…送信ミキサー
111、112、113、114…分周器
115…周波数シンセサイザ
116…電圧制御発振器
BUF…バッファ電圧増幅器
Rx_Band5…WCDMAのバンド5のRF受信信号
Rx_Band6…WCDMAのバンド6のRF受信信号
Rx_Band2…WCDMAのバンド2のRF受信信号
29、30、31、32…ローノイズアンプ
25、26、27、28…受信ミキサー
11、12、13、14…分周器
15…周波数シンセサイザ
16…電圧制御発振器
BUF…バッファ電圧増幅器
Tx_Band1…WCDMAのバンド1のRF送信信号
Tx_Band5…WCDMAのバンド5のRF送信信号
Tx_Band6…WCDMAのバンド6のRF送信信号
Tx_Band2…WCDMAのバンド2のRF送信信号
92、89、91、90…ドライバアンプ
81、82、83、84…送信ミキサー
111、112、113、114…分周器
115…周波数シンセサイザ
116…電圧制御発振器
BUF…バッファ電圧増幅器
Claims (14)
- 第1ミキサーと、第2ミキサーと、第3ミキサーと、電圧制御発振器と、第1分周器と、第2分周器と、第3分周器と、信号配線とを具備して、
前記第1分周器と前記第3分周器の第1分周数は、前記第2分周器の第2分周数よりも小さな値に設定され、
前記第1分周器の第1分周出力信号は前記第1ミキサーに供給され、前記第2分周器の第2分周出力信号は前記第2ミキサーに供給され、前記第3分周器の第3分周出力信号は前記第3ミキサーに供給され、
前記信号配線の略中央に前記電圧制御発振器の出力端子と前記第2分周器の入力端子とが接続され、前記信号配線の一端と他端とには前記第1分周器の入力端子と前記第3分周器の入力端子とがそれぞれ接続され、
前記第1分周器の前記入力端子と前記第1分周器の内部の分周回路との間に第1バッファ電圧増幅器が接続され、前記第3分周器の前記入力端子と前記第3分周器の内部の分周回路との間に第2バッファ電圧増幅器が接続されている半導体集積回路。 - 前記第1分周器と前記第3分周器の前記第1分周数は、前記第2分周器の前記第2分周数の略半分に設定され、
前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との第1周波数は、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の第2周波数の略2倍に設定されている請求項1に記載の半導体集積回路。 - 前記第1分周器と前記第3分周器はそれぞれ第1の所定数の直列接続段数の第1のD型フリップフロップを含み、前記第2分周器は前記第1の所定数よりも大きな第2の所定数の直列接続段数の第2のD型フリップフロップを含み、
前記第1と前記第2のD型フリップフロップは、非反転クロックで駆動される第1トランジスタのエミッタまたはソースと反転クロックで駆動される第2トランジスタのエミッタまたはソースとが接地電圧に直接接続された擬似差動D型フリップフロップによりそれぞれ構成されている請求項2に記載の半導体集積回路。 - 前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との前記周波数は略1.8GHz〜2.1GHzに設定され、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の前記周波数は略0.8GHz〜0.9GHzに設定されている請求項3に記載の半導体集積回路。
- 第1受信増幅器と、第2受信増幅器と、第3受信増幅器と、第1受信ミキサーと、第2受信ミキサーと、第3受信ミキサーと、電圧制御発振器と、第1分周器と、第2分周器と、第3分周器と、信号配線とを具備して、
前記第1分周器と前記第3分周器の第1分周数は、前記第2分周器の第2分周数よりも小さな値に設定され、
前記第1受信増幅器の第1受信増幅出力信号は前記第1受信ミキサーの一方の入力端子に供給され、前記第2受信増幅器の第2受信増幅出力信号は前記第2受信ミキサーの一方の入力端子に供給され、前記第3受信増幅器の第3受信増幅出力信号は前記第3受信ミキサーの一方の入力端子に供給され、
前記第1分周器の第1分周出力信号は前記第1受信ミキサーの他方の入力端子に供給され、前記第2分周器の第2分周出力信号は前記第2受信ミキサーの他方の入力端子に供給され、前記第3分周器の第3分周出力信号は前記第3受信ミキサーの他方の入力端子に供給され、
前記信号配線の略中央に前記電圧制御発振器の出力端子と前記第2分周器の入力端子とが接続され、前記信号配線の一端と他端とには前記第1分周器の入力端子と前記第3分周器の入力端子とがそれぞれ接続され、
前記第1分周器の前記入力端子と前記第1分周器の内部の分周回路との間に第1バッファ電圧増幅器が接続され、前記第3分周器の前記入力端子と前記第3分周器の内部の分周回路との間に第2バッファ電圧増幅器が接続されている半導体集積回路。 - 前記第1分周器と前記第3分周器の前記第1分周数は、前記第2分周器の前記第2分周数の略半分に設定され、
前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との第1周波数は、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の第2周波数の略2倍に設定され、
前記第1受信増幅器の入力端子と前記第3受信増幅器の入力端子とには前記第1周波数に設定された第1受信増幅入力信号と第3受信増幅入力信号とがそれぞれ供給され、前記第2受信増幅器の入力端子には前記第2周波数に設定された第2受信増幅入力信号が供給され、
前記第1受信ミキサーの出力端子からは第1受信ダウンコンバージョン信号が生成され、前記第2受信ミキサーの出力端子からは第2受信ダウンコンバージョン信号が生成され、前記第3受信ミキサーの出力端子からは第3受信ダウンコンバージョン信号が生成される請求項5に記載の半導体集積回路。 - 前記第1分周器と前記第3分周器はそれぞれ第1の所定数の直列接続段数の第1のD型フリップフロップを含み、前記第2分周器は前記第1の所定数よりも大きな第2の所定数の直列接続段数の第2のD型フリップフロップを含み、
前記第1と前記第2のD型フリップフロップは、非反転クロックで駆動される第1トランジスタのエミッタまたはソースと反転クロックで駆動される第2トランジスタのエミッタまたはソースとが接地電圧に直接接続された擬似差動D型フリップフロップによりそれぞれ構成されている請求項6に記載の半導体集積回路。 - 前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との前記周波数は略1.8GHz〜2.1GHzに設定され、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の前記周波数は略0.8GHz〜0.9GHzに設定されている請求項7に記載の半導体集積回路。
- 前記第1受信増幅入力信号はWCDMAのバンド1とPCS1900との少なくとも何れかの受信信号であり、前記第3受信増幅入力信号はWCDMAのバンド2とDCS1800との少なくとも何れかの受信信号であり、前記第2受信増幅入力信号はWCDMAのバンド5とWCDMAのバンド6とGSM850とGSM900の少なくとも何れかの受信信号である請求項8に記載の半導体集積回路。
- 第1送信増幅器と、第2送信増幅器と、第3送信増幅器と、第1送信ミキサーと、第2送信ミキサーと、第3送信ミキサーと、電圧制御発振器と、第1分周器と、第2分周器と、第3分周器と、信号配線とを具備して、
前記第1分周器と前記第3分周器の第1分周数は、前記第2分周器の第2分周数よりも小さな値に設定され、
前記第1送信増幅器の第1送信増幅入力信号は前記第1送信ミキサーの出力端子から供給され、前記第2送信増幅器の第2送信増幅入力信号は前記第2送信ミキサーの出力端子から供給され、前記第3送信増幅器の第3送信増幅入力信号は前記第3送信ミキサーの出力端子から供給され、
前記第1分周器の第1分周出力信号は前記第1送信ミキサーの一方の入力端子に供給され、前記第2分周器の第2分周出力信号は前記第2送信ミキサーの一方の入力端子に供給され、前記第3分周器の第3分周出力信号は前記第3送信ミキサーの他方の入力端子に供給され、
前記信号配線の略中央に前記電圧制御発振器の出力端子と前記第2分周器の入力端子とが接続され、前記信号配線の一端と他端とには前記第1分周器の入力端子と前記第3分周器の入力端子とがそれぞれ接続され、
前記第1分周器の前記入力端子と前記第1分周器の内部の分周回路との間に第1バッファ電圧増幅器が接続され、前記第3分周器の前記入力端子と前記第3分周器の内部の分周回路との間に第2バッファ電圧増幅器が接続されている半導体集積回路。 - 前記第1分周器と前記第3分周器の前記第1分周数は、前記第2分周器の前記第2分周数の略半分に設定され、
前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との第1周波数は、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の第2周波数の略2倍に設定され、
前記第1送信増幅器の入力端子と前記第3送信増幅器の出力端子とには前記第1周波数に設定された第1送信増幅出力信号と第3送信増幅出力信号とがそれぞれ生成され、前記第2受信増幅器の入力端子には前記第2周波数に設定された第2送信増幅出力信号が生成され、
前記第1送信ミキサーの出力端子からは第1送信アップコンバージョン信号が生成され、前記第2送信ミキサーの出力端子からは第2送信アップコンバージョン信号が生成され、前記第3送信ミキサーの出力端子からは第3送信アップコンバージョン信号が生成される請求項10に記載の半導体集積回路。 - 前記第1分周器と前記第3分周器はそれぞれ第1の所定数の直列接続段数の第1のD型フリップフロップを含み、前記第2分周器は前記第1の所定数よりも大きな第2の所定数の直列接続段数の第2のD型フリップフロップを含み、
前記第1と前記第2のD型フリップフロップは、非反転クロックで駆動される第1トランジスタのエミッタまたはソースと反転クロックで駆動される第2トランジスタのエミッタまたはソースとが接地電圧に直接接続された擬似差動D型フリップフロップによりそれぞれ構成されている請求項11に記載の半導体集積回路。 - 前記第1分周器の前記第1分周出力信号と前記第3分周器の前記第3分周出力信号との前記周波数は略1.8GHz〜2.1GHzに設定され、前記第2分周器の前記第2分周出力信号の前記周波数は略0.8GHz〜0.9GHzに設定されている請求項12に記載の半導体集積回路。
- 前記第1送信増幅出力信号はWCDMAのバンド1とPCS1900との少なくとも何れかの送信信号であり、前記第3送信増幅出力信号はWCDMAのバンド2とDCS1800との少なくとも何れかの送信信号であり、前記第2送信増幅出力信号はWCDMAのバンド5とWCDMAのバンド6とGSM850とGSM900の少なくとも何れかの送信信号である請求項13に記載の半導体集積回路。
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