JP2009128477A - ペリクル、及びペリクル付きフォトマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】フォトマスクとペリクルフレームとの間の放電により発生する異物による半導体装置の製造歩留まりの低下をより確実に回避できるペリクル、及びペリクル付きフォトマスクを提供する。
【解決手段】ペリクルフレーム11の4つの角部のうち3つの角部はいずれも円弧状に形成されていて尖った部分はないが、残りの1つの角部11aは外側に突出して先端が尖っている。一方、フォトマスク20には、角部11aの先端近傍に配置される放電誘発用パターン21が設けられている。何らかの原因によりフォトマスク20に静電気が発生しても、角部11aの先端(放電誘発用突起)と放電誘発用パターン21との間に優先的に放電が発生し、ペリクルフレーム11の内側に放電が発生することが回避される。
【選択図】図4
【解決手段】ペリクルフレーム11の4つの角部のうち3つの角部はいずれも円弧状に形成されていて尖った部分はないが、残りの1つの角部11aは外側に突出して先端が尖っている。一方、フォトマスク20には、角部11aの先端近傍に配置される放電誘発用パターン21が設けられている。何らかの原因によりフォトマスク20に静電気が発生しても、角部11aの先端(放電誘発用突起)と放電誘発用パターン21との間に優先的に放電が発生し、ペリクルフレーム11の内側に放電が発生することが回避される。
【選択図】図4
Description
本発明は、フォトマスクとペリクルとの間の放電により発生する異物(パーティクル)に起因する半導体装置の製造歩留まりの低下を回避できるペリクル、及びペリクル付きフォトマスクに関する。
半導体装置の製造工程には、フォトマスクに形成されたパターンを半導体基板上の感光膜に転写する露光工程が多数存在する。露光工程においてフォトマスクの表面に異物(パーティクル)が付着していると、短絡や断線又は特性不良等の原因となり、半導体装置の製造歩留まりが低下する。このような問題を回避するために、通常、フォトマスクの上にペリクルを貼り付けている。
一般的なフォトマスクは、ガラス板の上にCr(クロム)等の金属からなる遮光膜を形成し、この遮光膜をパターニングして形成される。一方、ペリクルは、ペリクルフレームと呼ばれる金属枠と、透明樹脂からなるペリクル膜とにより構成される。ペリクル膜はペリクルフレームによりフォトマスクの表面から離れた位置に配置されるため、ペリクル膜の表面に小さな異物が付着しても、光学系の焦点位置からずれているので、感光膜に転写されるパターンへの影響が回避される。
ところで、フォトマスクの使用中又は搬送中に何らかの原因によりフォトマスクが帯電すると、フォトマスクとペリクルフレームとの間に放電が発生してペリクルフレームの一部が剥離し、パーティクルとして飛散することがある。このパーティクルがフォトマスクの表面に付着すると、半導体基板の表面に転写されたパターンが欠けたり、又はパターン間がつながって、半導体装置の欠陥となってしまう。
従来から、フォトマスクの静電対策として、露光装置又はその近傍等にイオナイザー(除電器)を設置し、イオナイザーから発生するイオンによりフォトマスクに発生した静電気を中和することが行われている。また、保管ケースの内部にスポンジ状又はシート状の導電性素材をフォトマスク(ペリクル付きフォトマスク)と接触するように配置したり、ケース素材そのものを導電性素材で形成して、保管時又は保管ケースに入れた状態での搬送時(以下、「保管時等」という)における放電の発生を防止している。
しかし、イオナイザーでは、フォトマスクに発生する静電気を完全に中和することが困難である。また、保管時等においても、保管ケースの構造や導電性素材の材質によっては、導電性素材同士が擦れて大きな異物を発生させてしまうこともある。
その他、放電による異物の飛散対策として、ペリクルフレームの内壁に粘着剤を塗布することもある。しかし、この方法では、異物の飛散をある程度防止することは可能であるものの、十分とはいえない。また、ペリクルフレームの内壁全面に粘着剤を塗布することは困難である。
特許文献1には、フォトマスクの遮光膜(金属膜)とペリクルフレームとを電気的に接触させて、ペリクルフレームとフォトマスクとの間の放電を防止することが提案されている。しかし、この場合は、ペリクルフレームをフォトマスクに貼り付ける粘着剤にも導電性が要求され、一般的な弾力性を有する粘着剤を使用することができない。弾力性を有する粘着剤を介さずにペリクルフレームとフォトマスクとを貼り合わせると、ペリクルフレームに圧力が印加されたときにフォトマスク(ガラス板)に傷が付いたり、極端な場合にはフォトマスクを破損してしまうことがある。また、特許文献1に記載された技術はポジ系フォトマスクの場合に適用できるものの、ネガ系フォトマスクの場合は、ペリクルフレームの周辺に遮光膜が存在しないため、この技術を適用することができない。
特許文献2には、フォトマスクに発生した静電気を搬送装置を介してアースに逃がすことが提案されている。しかし、この技術は、搬送装置で搬送中における放電の発生を防止するものであり、その他の作業時及び保管時等におけるフォトマスクの放電を防止することはできない。
特許文献3には、ペリクルの底面に塗布された粘着剤を保護するセパレータ(剥離紙)を金属箔で形成することが記載されている。しかし、この技術は、フォトマスクに貼り付ける前のペリクル(ペリクル膜)への異物の付着を抑制するものである。
特開平9−92605号公報
特開2005−79297号公報
特許第2855045号公報
上述したように、従来からフォトマスクの放電対策は種々行われているが十分ではなく、より一層効果的な対策が望まれている。
本発明の目的は、フォトマスクとペリクルフレームとの間の放電により発生する異物による半導体装置の製造歩留まりの低下をより確実に回避できるペリクル、及びペリクル付きフォトマスクを提供することである。
本発明の一観点によれば、枠状に形成された金属からなるペリクルフレームと、前記ペリクルフレームの上に張られたペリクル膜とを有し、前記ペリクルフレームの外周側に放電誘発用の突起が設けられているペリクルが提供される。
また、本発明の他の観点によれば、回路形成用パターンが設けられたフォトマスクと、前記フォトマスク上に貼り付けられて前記回路形成用パターンを保護するペリクルとを有し、前記ペリクルの外周側には放電誘発用の突起が設けられ、前記フォトマスクの前記突起に対応する位置には放電誘発用パターンが設けられているペリクル付きフォトマスクが提供される。
本発明においては、ペリクルフレームの外周側に放電誘発用の突起が設けられている。このため、フォトマスクとの間の放電電圧が、ペリクルフレームの内周側よりも外周側のほうが低くなる。従って、何らかの原因によるフォトマスクに静電気が発生しても、放電誘発用突起とフォトマスクとの間で優先的に放電が発生し、ペリクルフレームの内側で放電が発生することが回避される。これにより、ペリクルフレームの内側での放電によるパーティクルの発生が回避され、半導体装置の製造歩留まりが向上する。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係るペリクルの斜視図、図2は同じくその底面図、図3は図2のI−I線の位置における断面図である。
本実施形態に係るペリクル10は、枠状のペリクルフレーム11と、ペリクルフレーム11の上に張られたペリクル膜12とにより構成されている。ペリクルフレーム11はアルミニウム(Al)又はステンレス等の金属により形成されており、ペリクル膜12は、ニトロセルロース、酢酸セルロース、変性ポリビニルアルコール又はフッ素系ポリマー等の透明樹脂の薄膜から形成されている。
ペリクルフレーム11は、例えば横方向の長さXが149mm、縦方向の長さYが122mmのほぼ矩形状に形成されている。図2の底面図からわかるように、ペリクルフレーム11の4つの角部のうち3つの角部はいずれも円弧状に形成されていて尖った部分はないが、残りの1つの角部は外側に突出して先端が尖っている。以下、この先端が尖った角部を、放電用角部11aという。本実施形態では、底面図における放電用角部11aの先端部(放電誘発用の突起)の角度が90°(直角)となっている。なお、放電用角部11aの内壁側は、他の角部と同様に円弧状に形成されている。また、底面図における放電用角部11aの先端部の角度は、本実施形態のように90°とするか、又はそれ以下の角度とすることが好ましい。
図1に示すように、放電用角部11aの部分では、ペリクルフレーム11の上面と角部11aの壁面とがなだらかな曲面でつながっている。この放電用角部11aの縦断面における先端部の角度は、図3に示すように鋭角(90°未満)となっている。ここでは、縦断面における放電用角部11aの先端部の角度θは70°とする。
図4は、本実施形態に係るペリクル10をフォトマスク20に貼り付けた状態(ペリクル付きフォトマスク)を示す斜視図、図5は同じくその放電用角部11aの部分の縦断面図である。
前述したようにペリクルフレーム11の大きさは122mm×149mmであるが、フォトマスク20の大きさは152mm×152mmの正方形である。このフォトマスク20には、所望の電子回路を形成するためのパターン(図示せず:以下、「回路形成用パターン」という)と、放電を誘発するためのパターン(以下、「放電誘発用パターン」という)21とが設けられている。回路形成用パターンはペリクルフレーム11の内側に配置され、パーティクル等が付着しないように保護されている。一方、放電誘発用パターン21はペリクルフレーム11の外側の放電用角部11aの先端部近傍に配置される。本実施形態では、放電誘発用パターン21として、幅が15μm、長さが5mmの線状のパターンが設けられている。この放電誘発用パターン21は、回路形成用パターンと同様にCr等の金属により形成されている。なお、放電用角部11aの先端部と放電誘発用パターン21との間隔は、ペリクルフレーム11と回路形成用パターンとの間隔よりも短く設定される。
ペリクル10は、図5に示すように、ペリクルフレーム11の底面に塗布された粘着剤25によりフォトマスク20の上に貼り付けられる。粘着剤25は、例えばポリブテン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂又はアクリル樹脂等の弾力性を有する樹脂からなる。本実施形態では、粘着剤25の厚さを0.5mmとする。フォトマスク20の上にペリクル10を貼り付けるときにはペリクルフレーム11に圧力が印加されて粘着剤25が厚さ方向に圧縮されるが、このときペリクルフレーム11とフォトマスク20とが直接接触しないようにすることが重要である。これにより、ペリクルフレーム11がフォトマスク20に接触して傷を付けたり、フォトマスク20が破損することが回避される。
また、本実施形態では、ペリクルフレーム11の内壁面にアクリル系又はシリコン系の粘着剤が塗布されている。このペリクルフレーム11の内壁面の粘着剤は必須ではないが、ペリクルフレーム11の内壁面に粘着剤を塗布することにより、何らかの原因によりペリクルフレーム11の内側で発生したパーティクルがペリクルフレーム11の内壁面に吸着され、フォトマスク20の上に付着しないようにすることができる。また、ペリクルフレーム11の内壁面からのパーティクルの発生を抑制することができる。
本実施形態においては、上述したようにペリクルフレーム11の内側には突起がなく、ペリクルフレーム11の外側に突起(放電用角部11a)が設けられている。従来のペリクル、すなわちペリクルフレームの内側及び外側に突起がないペリクルの場合は、ペリクルフレームとフォトマスクとの間の放電電圧は約8kVといわれている。これに対し、本実施形態のようにペリクルフレーム11に放電用角部11a(突起)を設けたときは、フォトマスク20とペリクルフレーム11との間の電圧が8kVよりも低い場合であっても、放電用角部11aと放電誘発用パターン21との間に放電が誘発される。すなわち、本実施形態においては、何らかの原因によりフォトマスク20に静電気が発生しても、放電用角部11aと放電誘発用パターン21との間で優先的に放電が発生し、ペリクルフレーム11の内側に放電が発生することが回避される。これにより、ペリクルフレーム11の内側でパーティクルが発生することが防止され、半導体装置の製造歩留まりが向上するという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態に係るペリクル、又はペリクル付きフォトマスクの変形例について説明する。
(変形例1)
前述の実施形態では、図3における角度θが90°であっても、図6の断面図に示すように、ペリクルフレーム11の内側の壁面の少なくともフォトマスク20に近い部分11bの角度が鈍角(90°よりも大きい角度、例えば図6では135°)になっていれば、ペリクルフレーム11の内側での放電をより確実に防止することができる。
前述の実施形態では、図3における角度θが90°であっても、図6の断面図に示すように、ペリクルフレーム11の内側の壁面の少なくともフォトマスク20に近い部分11bの角度が鈍角(90°よりも大きい角度、例えば図6では135°)になっていれば、ペリクルフレーム11の内側での放電をより確実に防止することができる。
なお、ペリクルフレーム11の内側の壁面のフォトマスク20に近い部分11bを円弧状の曲面とし、ペリクルフレーム11の底面と内側の壁面との間を曲面により接続してもよい。
(変形例2)
前述の実施形態では、図1及び図3に示すように、放電用角部11aの縦断面における先端部の角度を鋭角としている。しかし、図7の斜視図に示すように、放電用角部11aの縦断面における先端部の角度を直角としてもよい。
前述の実施形態では、図1及び図3に示すように、放電用角部11aの縦断面における先端部の角度を鋭角としている。しかし、図7の斜視図に示すように、放電用角部11aの縦断面における先端部の角度を直角としてもよい。
(変形例3)
前述の実施形態では、図1に示すように、ペリクルフレーム11の4つの角部のうち1つのみを外側先端部が尖った形状の放電用角部11aとしている。しかし、図8の斜視図に示すように、ペリクルフレーム11の4つの角部をいずれも外側先端部が尖った形状の放電用角部11aとしてもよい。このように4つの角部をいずれも放電用角部11aとすることにより、例えばペリクルフレーム11をフォトマスクに貼り付ける際にフォトマスクが既に帯電した状態であっても、フォトマスクに最も近い放電用角部11aとの間で放電が発生し、ペリクルフレーム11の内側での放電を回避することができる。また、ペリクルフレーム11がフォトマスク20に対して貼り付け方向に傾斜していたとしても、いずれかの最も近い放電用角部11aで放電が発生し、ペリクルフレーム11の内側での放電を回避することができる。
前述の実施形態では、図1に示すように、ペリクルフレーム11の4つの角部のうち1つのみを外側先端部が尖った形状の放電用角部11aとしている。しかし、図8の斜視図に示すように、ペリクルフレーム11の4つの角部をいずれも外側先端部が尖った形状の放電用角部11aとしてもよい。このように4つの角部をいずれも放電用角部11aとすることにより、例えばペリクルフレーム11をフォトマスクに貼り付ける際にフォトマスクが既に帯電した状態であっても、フォトマスクに最も近い放電用角部11aとの間で放電が発生し、ペリクルフレーム11の内側での放電を回避することができる。また、ペリクルフレーム11がフォトマスク20に対して貼り付け方向に傾斜していたとしても、いずれかの最も近い放電用角部11aで放電が発生し、ペリクルフレーム11の内側での放電を回避することができる。
(変形例4)
前述の実施形態では、図1に示すように、ペリクルフレーム11の4つの角部のうちの1つに外側に突出する突起を設けている。しかし、図9(a),(b)の底面図に示すように、ペリクルフレーム11の外側の辺の部分に放電誘発用の突起11bを設けてもよい。なお、図9(a),(b)中の符号22は、フォトマスク側の放電誘発用パターンを示している。
前述の実施形態では、図1に示すように、ペリクルフレーム11の4つの角部のうちの1つに外側に突出する突起を設けている。しかし、図9(a),(b)の底面図に示すように、ペリクルフレーム11の外側の辺の部分に放電誘発用の突起11bを設けてもよい。なお、図9(a),(b)中の符号22は、フォトマスク側の放電誘発用パターンを示している。
(変形例5)
前述の実施形態では、図4に示すように、放電誘発用パターン21が1本の線状に形成されているものとして図示している。しかし、放電誘発用パターン21の形状は線状に限定されるものではなく、任意でよい。
前述の実施形態では、図4に示すように、放電誘発用パターン21が1本の線状に形成されているものとして図示している。しかし、放電誘発用パターン21の形状は線状に限定されるものではなく、任意でよい。
放電誘発用パターン21は残しパターンがこのましい。ポジ系フォトマスクの場合は、放電誘発用パターン21を形成するために、その周囲の金属膜を除去し、残しパターンを形成する。ネガ系フォトマスクの場合は、放電誘発用パターン21を残しパターンとして形成する。
(変形例6)
前述の実施形態では、図5に示すように、ペリクルフレーム11の底面と放電用角部11aの底面とが同一平面上に位置している。しかし、図10の縦断面図に示すように、放電用角部11aの先端部を図中矢印Aで示すようにフォトマスク20側に突出させてもよい。これにより、放電用角部11aとフォトマスク20との間の放電電圧が更に低下し、放電用角部11aとフォトマスク20との間で放電が発生しやすくなる。すなわち、ペリクルフレーム11の内側での放電がより一層確実に防止される。
前述の実施形態では、図5に示すように、ペリクルフレーム11の底面と放電用角部11aの底面とが同一平面上に位置している。しかし、図10の縦断面図に示すように、放電用角部11aの先端部を図中矢印Aで示すようにフォトマスク20側に突出させてもよい。これにより、放電用角部11aとフォトマスク20との間の放電電圧が更に低下し、放電用角部11aとフォトマスク20との間で放電が発生しやすくなる。すなわち、ペリクルフレーム11の内側での放電がより一層確実に防止される。
但し、ペリクルフレーム11をフォトマスク20に貼り付けるときの圧力により粘着剤25が圧縮されても、放電用角部11aの先端とフォトマスク20とが接触してフォトフィルム20に傷をつけることがないようにすることが重要である。
(変形例7)
前述の実施形態では放電用突起(放電用角部11bの先端部)がペリクルフレームと一体的に形成されている場合について説明したが、放電用突起をペリクルフレームと別の材料により形成してもよい。例えば放電用突起を銅等のようにペリクルフレーム本体を構成する金属よりも低抵抗の金属に形成してもよい。
前述の実施形態では放電用突起(放電用角部11bの先端部)がペリクルフレームと一体的に形成されている場合について説明したが、放電用突起をペリクルフレームと別の材料により形成してもよい。例えば放電用突起を銅等のようにペリクルフレーム本体を構成する金属よりも低抵抗の金属に形成してもよい。
また、前述の実施形態では放電誘発用パターンを回路形成用パターンと同様にCrにより形成する場合について説明したが、放電誘発用パターンを他の金属又はカーボン等により形成してもよい。
以下、本発明の諸態様を、付記としてまとめて記載する。
(付記1)枠状に形成された金属からなるペリクルフレームと、
前記ペリクルフレームの上に張られたペリクル膜とを有し、
前記ペリクルフレームの外周側に放電誘発用の突起が設けられていることを特徴とするペリクル。
前記ペリクルフレームの上に張られたペリクル膜とを有し、
前記ペリクルフレームの外周側に放電誘発用の突起が設けられていることを特徴とするペリクル。
(付記2)前記突起が、前記ペリクルフレームの角部に設けられていることを特徴とする付記1に記載のペリクル。
(付記3)前記ペリクルフレームの底面図における前記突起の先端角が90°以下であることを特徴とする付記1に記載のペリクル。
(付記4)前記突起が、前記ペリクルフレームと同一材料により一体的に形成されていることを特徴とする付記1に記載のペリクル。
(付記5)前記ペリクルフレームの底面と内壁面とのなす角度が90°よりも大きいことを特徴とする付記1に記載のペリクル。
(付記6)前記ペリクルフレームの底面と内壁面との間が曲面により接続されていることを特徴とする付記1に記載のペリクル。
(付記7)回路形成用パターンが設けられたフォトマスクと、
前記フォトマスク上に貼り付けられて前記回路形成用パターンを保護するペリクルとを有し、
前記ペリクルの外周側には放電誘発用の突起が設けられ、
前記フォトマスクの前記突起に対応する位置には放電誘発用パターンが設けられていることを特徴とするペリクル付きフォトマスク。
前記フォトマスク上に貼り付けられて前記回路形成用パターンを保護するペリクルとを有し、
前記ペリクルの外周側には放電誘発用の突起が設けられ、
前記フォトマスクの前記突起に対応する位置には放電誘発用パターンが設けられていることを特徴とするペリクル付きフォトマスク。
(付記8)前記放電誘発用パターンが、前記回路形成用パターンと同一材料により形成されていることを特徴とする付記7に記載のペリクル付きフォトマスク。
(付記9前記放電誘発用パターンと前記突起との間隔が、前記ペリクルと前記回路形成用パターンとの間隔よりも短いことを特徴とする付記7に記載のペリクル付きフォトマスク。
10…ペリクル、
11…ペリクルフレーム、
11a…放電用角部、
11b…突起、
12…ペリクル膜、
20…フォトマスク、
21,22…放電誘発用パターン、
25…粘着剤。
11…ペリクルフレーム、
11a…放電用角部、
11b…突起、
12…ペリクル膜、
20…フォトマスク、
21,22…放電誘発用パターン、
25…粘着剤。
Claims (5)
- 枠状に形成された金属からなるペリクルフレームと、
前記ペリクルフレームの上に張られたペリクル膜とを有し、
前記ペリクルフレームの外周側に放電誘発用の突起が設けられていることを特徴とするペリクル。 - 前記突起が、前記ペリクルフレームの角部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のペリクル。
- 前記突起が、前記ペリクルフレームと同一材料により一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のペリクル。
- 前記ペリクルフレームの底面と内壁面とのなす角度が90°よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のペリクル。
- 回路形成用パターンが設けられたフォトマスクと、
前記フォトマスク上に貼り付けられて前記回路形成用パターンを保護するペリクルとを有し、
前記ペリクルの外周側には放電誘発用の突起が設けられ、
前記フォトマスクの前記突起に対応する位置には放電誘発用パターンが設けられていることを特徴とするペリクル付きフォトマスク。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3190462A1 (en) * | 2016-01-07 | 2017-07-12 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | A pellicle |
WO2021149615A1 (ja) * | 2020-01-21 | 2021-07-29 | 信越化学工業株式会社 | ペリクルフレーム、ペリクル、ペリクル付露光原版及び露光方法、並びに半導体又は液晶ディスプレイの製造方法 |
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WO2021149615A1 (ja) * | 2020-01-21 | 2021-07-29 | 信越化学工業株式会社 | ペリクルフレーム、ペリクル、ペリクル付露光原版及び露光方法、並びに半導体又は液晶ディスプレイの製造方法 |
JP7331955B2 (ja) | 2020-01-21 | 2023-08-23 | 信越化学工業株式会社 | ペリクルフレーム、ペリクル、ペリクル付露光原版及び露光方法、並びに半導体又は液晶ディスプレイの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110201 |