JP2009128248A - 圧力分布測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空圧着における微小な圧力又は圧力分布を測定できる圧力測定方法を提供する。
【解決手段】0.1MPa以下の圧力範囲の測定が可能な圧力測定用材料を用いて、真空圧着における圧力分布を測定することを特徴とする圧力分布測定方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、面圧などの圧力分布を測定する圧力測定用材料を用いた圧力分布測定方法に関する。
圧力測定用の材料は、液晶ガラスの貼合せ工程、プリント基板へのハンダ印刷、ローラ間の圧力調整などの用途に使われている。このような圧力測定用の材料には、例えば、富士フイルム(株)から提供されているプレスケール(商品名)に代表される圧力測定フィルムがある。
この圧力測定フィルムの例として、電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用した圧力測定用シートが開示されており(例えば、特許文献1参照)、0.1MPa〜20MPa程度の圧力範囲で測定することができるとされている。圧力測定フィルムは、測定部位に合わせてフィルムを任意の大きさに裁断して使用できる特徴を有するほか、筆圧による高い線圧によって発色反応を起こさせる、いわゆる感圧複写紙とは異なり、面圧を測定することができる特徴を有している。
近年、製品の高機能化、高精細化により、微小な圧力の分布を測定する必要性が増加している。例えば、液晶パネルの貼り合わせでは、大面積化により真空貼り合わせ方式が増加し、大気圧である0.1MPa以下の領域での圧力分布測定が重要になっている。また、プリント基板へのハンダ印刷では、電子部品の高精細化や基板の多層化により、0.1MPa以下の微小な圧力を含む圧力領域でのハンドリングが増加しており、0.1MPa以下の微小な圧力の分布測定に対する要望が高まっている。
微小な圧力を測定するための技術としては、前記圧力測定フィルムと、表面に微細な凹凸を均一に有する定盤と、を組み合わせて用いる技術(例えば、特許文献2参照)や、前記圧力測定フィルムと、片面に多数の凸部を形成したゴム製の弾性マットと、を組み合わせて用いる技術(例えば、特許文献3、4参照)が知られている。
特公昭57−24852号 特開平6−331467号公報 特開平9−329513号公報 特開平10−62276号公報
しかしながら、特許文献1のような従来から圧力や圧力分布の測定に用いられている材料では、例えば0.05MPa付近など、0.1MPaを下回るような微少な圧力領域では発色せず、あるいは充分な発色濃度が得られない。そのため、上記のように、僅かな圧力変化が製品の品質バラツキに影響を与えるような過程では使用できない、あるいは発色してもそれをスキャン等によりデータとして取り込んだ場合に細かい濃度分析や制御ができない等の課題が残されていた。また、特許文献2の表面に微細な凹凸を有する定盤を用いる技術では、例えば、搬送ローラーにおける挟み圧測定のような可撓性(フレキシブル性)や薄さが要求される用途に使用することはできない。また、特許文献3、4の凸部を形成したゴム製の弾性マットを用いる技術では、弾性マット自身が圧力分布を緩和するクッションの役割をしてしまい、特に、液晶パネルの貼り合わせ圧測定やシリコンウエハの研磨工程における抑え圧測定等、薄さが要求され、正確な圧力分布を測定する必要がある用途に用いることはできない。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、真空圧着における微小な圧力又は圧力分布を測定できる圧力分布測定方法を提供することを目的とする。
<1> 0.1MPa以下の圧力範囲の測定が可能な圧力測定用材料を用いて、真空圧着における圧力分布を測定することを特徴とする圧力分布測定方法。
<2> 前記圧力測定用材料がマイクロカプセルに内包された電子供与性無色染料前駆体と前記電子供与性無色染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを含み、前記マイクロカプセルはδ/D=1.0×10−3〜2.0×10−2〔δ:マクロカプセルの数平均壁厚(μm)、D:マイクロカプセルの体積標準のメジアン径(μm)〕の関係を満たすことを特徴とする上記<1>に記載の圧力分布測定方法。
<3> 前記圧力測定用材料が、0.05MPaでの加圧前後における発色濃度差ΔDが0.02以上であることを特徴とする上記<1>又は<2>に記載の圧力分布測定方法。
<4> 前記圧力測定用材料が、前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径がAμmであるときに、直径(A+5)μm以上のマイクロカプセルが2cm×2cm当たり5000〜30000個存在することを特徴とする上記<2>又は<3>に記載の圧力分布測定方法。
<5> 前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径A(μm)が10〜40μmであることを特徴とする上記<4>に記載の圧力分布測定方法。
<6> 下記条件(A)又は(B)を満たす凹凸シートを更に用い、前記凹凸シートの凸部が前記圧力測定用材料に接触するように配置して測定することを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の圧力分布測定方法。
<条件:(A)>
厚さ0.05mm以上の基底部上に軟質樹脂からなる円錐状の凸部を有し、総厚0.5mm以下であり、加圧により形成した発色領域をスキャナーで読み取り、圧力を求める場合に、前記スキャナーの読み取り解像度をI、前記スキャナーによる読み取り階調数をN、前記凸部の高さをH、前記凸部の頂角をθ、前記加圧を前記圧力測定用材料の測定下限の圧力で行った際の前記発色領域の直径をDmaxとしたとき、
tan(θ/2)=I×(N+1)/(2×H)かつDmax≧I×(N+1)の関係を満たす。
<条件:(B)>
硬質樹脂からなる厚さ0.05mm以上の基底部上に、該基底部に平行な露出面を有する硬質樹脂からなる凸部を複数有し、総厚0.5mm以下であり、前記露出面の面積をS、前記複数の凸部間の間隔をL、圧力測定用材料と共に用いて圧力測定を行う場合の圧力測定下限に対する前記圧力測定用材料の圧力測定下限の比をRとしたとき、
S=(L×L)/Rの関係を満たす。
本発明によれば、真空圧着における微小な圧力又はその圧力分布を測定できる圧力分布測定方法を提供することができる。
本発明の圧力分布測定方法は、0.1MPa以下の圧力範囲の測定が可能な圧力測定用材料を用いて、真空圧着における圧力分布を測定することを特徴とする。
本発明の圧力分布測定方法は上記構成とすることにより、真空圧着における微小な圧力又は圧力分布を測定できる。
本発明の圧力測定方法は、前記圧力測定材料を用いて真空圧着における圧力分布を測定する方法であれば特に限定されないが、(1)圧力測定用材料のみを用いた圧力測定方法、及び(2)下記条件(A)又は(B)を満たすと凹凸シートを更に用い、前記凹凸シートの凸部が前記圧力測定用材料に接触するように配置して測定する圧力分布測定方法が好ましい態様である。
<条件:(A)>
厚さ0.05mm以上の基底部上に軟質樹脂からなる円錐状の凸部を有し、総厚0.5mm以下であり、加圧により形成した発色領域をスキャナーで読み取り、圧力を求める場合に、前記スキャナーの読み取り解像度をI、前記スキャナーによる読み取り階調数をN、前記凸部の高さをH、前記凸部の頂角をθ、前記加圧を前記圧力測定用材料の測定下限の圧力で行った際の前記発色領域の直径をDmaxとしたとき、
tan(θ/2)=I×(N+1)/(2×H)、かつ、Dmax≧I×(N+1)の関係を満たす。
<条件:(B)>
硬質樹脂からなる厚さ0.05mm以上の基底部上に、該基底部に平行な露出面を有する硬質樹脂からなる凸部を複数有し、総厚0.5mm以下であり、前記露出面の面積をS、前記複数の凸部間の間隔をL、圧力測定用材料と共に用いて圧力測定を行う場合の圧力測定下限に対する前記圧力測定用材料の圧力測定下限の比をRとしたとき、
S=(L×L)/Rの関係を満たす。
上記の圧力測定方法(1)、(2)の中でも、前記(2)の方法がより微圧の圧力範囲を測定できることから好ましい。上記(2)の方法のうち、圧力測定用材料がA条件、B条件を満たす圧力測定方法をそれぞれ(2A)圧力測定方法、(2B)圧力測定方法(以下、単に、適宜(2A)の方法、(2B)の方法ともいう。)という。
以下、(1)、(2A)及び(2B)のそれぞれの測定方法について詳細に説明する。
<(1)圧力測定用材料のみを用いた圧力測定方法>
本発明において、圧力測定用材料のみを用いた測定方法の実施形態の例について説明するが、下記の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態における圧力測定材料としては、マイクロカプセルに内包された電子供与性無色染料前駆体と前記電子供与性無色染料前駆体を発色させる電子受容性化合物(顕色剤)を含み、前記マイクロカプセルと前記電子受容性化合物とが単一の基材に設けられたモノシートタイプと、別々の基材に設けられた2シートタイプ(電子供与性無色染料シートと顕色剤シート)が用いられる。前記圧力測定用材料はその保存性や取り扱いの観点から前記2シートタイプが好ましい。前記圧力測定材料については詳細には後述する。
本実施態様の圧力測定方法は、(a)〜(c)工程から構成されることが好ましい。
(a)工程:真空圧着装置の真空チャンバー内に被測定物と圧力測定用材料とを配置する工程。
(b)工程:前記真空チャンバー内の圧力が所望の圧力になるまで、減圧する工程。
(c)工程:真空チャンバー内の真空を解除して、前記圧力測定用材料を取り出し、圧力測定用材料に形成された発色領域の発色濃度を読み取り、その発色濃度に基づき圧力分布を測定する工程。
本実施態様の圧力測定方法について、以下に図1を用いて具体的に説明するがこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の真空圧着における圧力測定方法の一実施形態を示す斜視図である。
本発明における圧力分布は、以下の(a)〜(c)工程を行うことによって測定することができる。
<(a)工程>
(a)工程は、真空圧着装置100が有する真空チャンバー110内に被測定物(ガラス基板104、106)を配置し、更に、被測定物104の上全面に圧力測定用材料102(102A,102C)を配置する工程である。
前記真空圧着装置は、特に限定されることなく、公知の真空圧着装置、真空チャンバー等を用いることができる。
前記被測定物104、106としては特に限定はなく、液晶パネル、ガラス基板、シリコンウエハ、プリント基板、並びにコピー機やプリンターの搬送ローラー等を用いることができる。被測定物が液晶パネルのような場合、前記被測定物104と106の間にはUV硬化樹脂112が設けられている。
本実施態様においては、後述の圧力測定用材料のうち、電子供与性無色染料シートと顕色剤シートからなる2シートタイプの圧力測定用材料を用いているがこれに限定されるものではない。
さらに、圧力測定用材料は、1シートタイプ又は2シートタイプの1つを単独で用いても、必要に応じて、1シートタイプ及び/又は2シートタイプを複数組合せて用いてもよく、特に限定されない。
真空チャンバー内の被測定物と圧力測定材料との配置関係について、圧力測定用材料は、被測定物の下全面であっても、また、被測定物のガラス基板104と106との間に位置してもよく、必要に応じて、適宜選択することができる。
前記圧力測定用材料の大きさは、被測定物の大きさより小さくとも圧力測定用材料を複数用いて測定することができるが、面圧力分布の測定及び面圧力測定の精度の観点から、圧力分布を測定する被測定物の大きさと同じ大きさであることが好ましい。
<(b)工程>
前記真空チャンバー110内の圧力が所望の圧力になるまで、真空チャンバー110の減圧口Vを介して真空ポンプ(図示せず。)で減圧する工程である。
上記(b)工程において、前記減圧された真空チャンバー110内の被測定物(ガラス基板104、106)と圧力測定用材料102は、それらの上下に設けられたエア抜きエンボスシート(180μmPET)108により圧着され、圧着された圧力測定用材料は所望の圧力(真空度)に応じて発色する。
前記所望の圧力とは、0.1MPa以下の圧力であり、十分な圧着効果を得る観点から、0.0〜0.09MPaが好ましく、0.0〜0.08MPaがより好ましく、0.0〜0.70MPaが特に好ましい。0.1MPa以下の圧力を測定可能な圧力測定用材料を用いることにより、従来測定が困難であった機器等を測定することができる点で好ましい。
前記減圧に用いる装置としては、真空ポンプを示すが減圧できれば特に限定されないで、公知の減圧装置を用いることができる。
本実施態様においては、エア抜きエンボスシートを用いて被測定物を圧着しているが、エア抜きができて被測定物を圧着できる機能を有するものであれば特に限定されるものではない。
前記エア抜きエンボスシートの材質としては、クッション性のない硬度を有することが好ましいとの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等が挙げられる。
<(c)工程>
真空チャンバー110内の真空を解除して、前記(b)工程により減圧された圧力測定用材料102を取り出し、重ね合わせた電子供与性無色染料シート102Aと顕色剤シート102Cとを剥離し、圧力の度合いに応じて顕色剤シート102Cに形成された発色領域の発色濃度(D)を読み取り、その発色濃度に基づき面内圧力分布を測定する工程である。
前記顕色剤シートに形成された発色濃度の分布は、スキャナーを用いた圧力画像解析システム(例えば、FPD−9210、富士フイルム(株)製)等により濃度分布を読み取って面内圧力分布を解析することにより、圧力分布を測定することができる。
また、簡易的には、発色濃度を目視により観察することにより測定することができる。
<(2A)圧力測定用材料と凹凸シート(凸部が円錐状)を用いた圧力測定方法>
本実施態様の圧力測定方法(以下、単に、(2A)圧力測定方法ともいう。)は、(a)厚さ0.05mm以上の基底部上に軟質樹脂からなる円錐状の凸部を有する総厚0.5mm以下の凹凸シートを、被測定物と加圧部位が発色する圧力測定用材料との間に、前記凸部が前記圧力測定用材料側となる向きに配置する工程と、(b)加圧により前記凹凸シートの凸部を前記圧力測定用材料に圧接し、前記凸部を変形させ、前記圧力測定用材料に凸部の変形量に対応した面積の発色領域を形成する工程と、(c)前記発色領域をスキャナーで読み取り、圧力を求める工程と、を有し、前記スキャナーの読み取り解像度をI、前記スキャナーによる読み取り階調をN、前記凸部の高さをH、前記凸部の頂角をθ、前記加圧を前記圧力測定用材料の測定下限の圧力で行った際の前記発色領域の直径をDmaxとしたとき、
tan(θ/2)=I×(N+1)/(2×H)、かつ、
max≧I×(N+1)
の関係を満たすように構成される。
加圧部位が発色する圧力測定用材料を用いて被測定物に加えられた圧力を測定する際、凹凸シートをその凸部が該圧力測定用材料となる側にして該圧力測定用材料と被測定物との間に挟むことで、被測定物全体に加えられた圧力を、凹凸シートの凸部に集中させることができる。このため、前記被測定物全体に加えられた圧力が該圧力測定用材料固有の測定下限以下である場合でも、圧力測定や圧力分布の測定を行うことができる。ところが、この際、凹凸シートの性状(例えば、基底部の厚さ、凸部の高さ、凸部の形状、凸部の硬さ(変形量)等)によっては、凹凸シート自身により圧力が緩和される不都合や、各測定点の圧力値を分類する段階数が不足する不都合等を生じ、正確な圧力を測定できない場合がある。
圧力測定方法を上記本実施態様の構成とした場合、即ち、上記関係を満たす凹凸シートを使用した場合には、加圧により被測定物と圧力測定用材料との間に加えられた圧力が圧力測定用材料の測定下限であるときには、凹凸シートの凸部は、高さほぼ0となるまで潰れ、発色領域の直径(面積)は最大となる。一方、前記圧力が圧力測定用材料の測定下限未満の場合には、前記凸部が高さを有する程度に潰れることとなり、このときの発色領域の直径(面積)は、前記測定下限である場合の発色領域の直径(面積)に比べて小さくなる。
従って、発色領域の直径(面積)をスキャナーで読み取ることにより、加圧により被測定物と圧力測定用材料との間に加えられた圧力が圧力測定用材料固有の測定下限以下である場合であっても、圧力値又は圧力分布を正確に測定できる。特に、コピー機又はプリンター製造工程での搬送ローラーにおける挟み圧測定、液晶ディスプレイ製造工程でのガラス基板の接着における貼り合わせ圧測定、半導体製造工程でのシリコンウエハの研磨における押し付け圧測定等に好適である。
本発明において「圧力測定用材料の測定下限」とは、凹凸シートと共に用いずに、圧力測定用材料単独で圧力測定を行う場合の測定下限を指す。圧力測定用材料はその構成により固有の測定下限を有しているが、前記凹凸シートと組み合わせて用いることにより、圧力測定の感度を向上させることができる(即ち、圧力測定用材料固有の測定下限値以下の圧力の測定が可能となる)。
本発明においてスキャナーの読み取り解像度Iは、スキャナーが読み取ることができる最小の幅である。本発明において発色領域の直径は、実際には加圧の際の圧力に応じて連続的な値となるが、スキャナーによる読み取りの際には解像度I毎の段階的(不連続的)な値として読み取られる。
本実施態様におけるスキャナーによる読み取り階調Nは、発色領域の直径を読み取る際の段階を示し、予め設定しておくことができる。
本実施態様では、発色領域の直径の読み取り値がIのとき階調は「0」であり(0階調)、該読み取り値が2Iのとき階調は「1」であり(1階調)、該読み取り値が3Iのとき階調は「2」であり(2階調)、該読み取り値がI×(N+1)のとき階調は「N」である(N階調)。
本実施態様の圧力測定方法では、前記I及び前記Nと、前記加圧を前記圧力測定用材料の測定下限の圧力で行った際の前記発色領域の直径Dmaxと、の間には、
max≧I×(N+1)
の関係がある。
maxが「I×(N+1)」より小さい場合、、 各測定点の圧力値を段階的に分類する際の段階数が不足し、圧力測定用材料の測定下限以下の微小な圧力又はその分布を測定することができない。
本発明による効果をより効果的に得る観点からは、
max=I×(N+1)
の関係を満たすことが好ましい。
本実施態様の圧力測定方法は、被測定物と圧力測定用材料との間に加えられた圧力が、下記Pmin〜Pmaxの範囲であるときの圧力測定に特に適している。
min:発色領域の直径の読み取り値がIとなる圧力
max:発色領域の直径の読み取り値がI×(N+1)となる圧力
ここで、Pmaxは圧力測定用材料固有の測定下限以下の圧力である。
また、本実施態様では、前記圧力Pminのときの発色領域の直径をDminということがある。前記Dminは前記Iに等しい。
スキャナーの読み取り解像度Iの具体的な範囲としては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、0.2mm以下が好ましく、0.15mm以下がより好ましい。
スキャナーの読み取り階調Nの具体的な範囲としては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、10以上が好ましく、15以上がより好ましい。
本実施態様の圧力測定方法において測定できる圧力範囲は、ともに用いる圧力測定用材料の測定下限値以下の範囲であることが好ましい。本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、0.002〜0.08MPaの範囲が好ましく、0.004〜0.04MPaの範囲がより好ましい。
<(a)工程>
本発明における(a)工程は、厚さ0.05mm以上の基底部上に軟質樹脂からなる円錐状の凸部を有する総厚0.5mm以下の凹凸シートを、被測定物と加圧部位が発色する圧力測定用材料との間に、前記凸部が前記圧力測定用材料側となる向きに配置する工程である。
被測定物としては特に限定はなく、液晶パネル、ガラス基板、シリコンウエハ、プリント基板、並びにコピー機やプリンターの搬送ローラー等を用いることができる。
図2は、本発明の一実施形態における凹凸シート10を示した斜視図である。シート状の基底部12に円錐状の凸部14が設けられている。なお、図2では説明の便宜上、凸部は9個となっているが、本発明において凸部の数、密度等に限定はない(好ましい密度については後述する)。
<(b)工程>
本発明における(b)工程は、加圧により凹凸シートの凸部を圧力測定用材料に圧接し、前記凸部を変形させ、前記圧力測定用材料に凸部の変形量に対応した面積の発色領域を形成する工程である。
ここで、加圧の実施形態について、図3(A)、図3(B)、図4(A)、図4(B)、図5(A)、及び図5(B)を参照して説明する。
図3(A)、図4(A)、及び図5(A)は、本発明の一実施形態における加圧の様子を概念的に示した図である。図3(A)、図4(A)、及び図5(A)では、被測定物20と被測定物22との間に圧力測定用材料24が配置され、更に、被測定物22と圧力測定用材料24との間に、凹凸シート10が、その凸部14が圧力測定用材料24側となる向きで配置されている。被測定物20と被測定物22との間にかけられた圧力(図3〜5では双方から圧力Pずつで加圧している)により、凹凸シートの凸部が変形し、凸部の変形量に対応した面積の発色領域28が圧力測定用材料24に形成されている。なお、上記実施形態中の圧力測定用材料24は、後述する2シートタイプであり、基材上に発色層が設けられた電子供与性無色染料シート24Aと、基材上に顕色層が設けられた顕色剤シート24Cとからなり、発色層と顕色層とが接する向きに重ね合わせた構成となっている。
図3(A)は、低圧時の様子を概念的に示した断面図であり、図3(B)は、図3(A)における圧力測定用材料を概念的に示した平面図である。図3(A)、(B)に示すように、凸部の変形量は少なく、発色領域28の面積も小さい。
図4(A)は、中圧時の様子を概念的に示した断面図であり、図4(B)は、図4(A)における圧力測定用材料を概念的に示した平面図である。図4(A)、(B)に示すように、凸部の変形量及び発色領域28の面積は、低圧時に比べて大きくなっている。
図5(A)は、高圧時の様子を概念的に示した断面図であり、図5(B)は、図5(A)における圧力測定用材料を概念的に示した平面図である。図5(A)、(B)に示すように、凸部の変形量及び発色領域28の面積は、中圧時に比べて更に大きくなっている。
なお、本発明における加圧は上記実施形態に限定されることはなく、例えば、被測定物20と被測定物22のいずれか一方を固定し、他方のみから加圧する形態であってもよい。また、圧力測定用材料としては、モノシートタイプの圧力測定シート等、上記2シートタイプ以外のものを用いることもできる。また、凹凸シートに設けられた凸部の数(密度)は適宜設定することができる。
<(c)工程>
本発明における(c)工程は、前記発色領域をスキャナーを用いて前記解像度I及び前記階調Nで読み取り、圧力を求める工程である。
スキャナーとしては、例えばラインセンサを圧力測定用材料に沿って移動させるものや、2次元CCDエリヤセンサを用いるものなどが使用できる。
前記圧力を求める方法については特に限定はないが、例えば、予め求めておいた発色領域の面積と圧力との関係に基づいて、読み取った発色領域の面積を圧力値に換算する方法等を用いることができる。さらに、圧力が等しくなる位置同士を結んで多次元表示し、圧力分布を求めることができる。また、読み取った各発色領域の面積の合計と、被測定物に対し実際に圧力が加えられた面積と、の比に基づいて、被測定物に加えられた平均圧力を求めることもできる。
ここで、(c)工程の好ましい実施形態について、図6〜8を参照して説明するが、本発明はこの形態に限定されるものではない。この実施形態は、各発色領域の面積をスキャナーで読み取り、凸部による加圧力を求め、加圧力が等しくなる位置を結んで加圧力の分布を多次元表示する形態である。
図6は、前記(b)工程後の圧力測定用材料の例を示した平面図であり、図7は、圧力画像解析装置の構成を概念的に示した図であり、図8(A)は圧力測定結果を2次元的に示した図であり、図8(B)は、図8(A)のA−A線に沿った圧力測定結果である。
図6では、圧力測定用材料である圧力測定用材料24上に、凸部の変形量に対応した種々の直径の発色領域28が複数形成されている。図6では、一部の発色領域のみに符号28を付している。
図7に示した圧力画像解析装置50では、発色領域を読み取るためのスキャナー30と、読み取った発色領域から圧力及び圧力分布を演算するマイクロコンピュータ32と、得られた圧力及び圧力分布を多次元表示する多次元表示手段44と、から構成される。
図6に示す圧力測定用材料24の発色領域28(加圧点)の画像は、図7に示すスキャナー30によって読み取られる。
スキャナー30の出力はマイクロコンピュータ32に入力される。このコンピュータ32はソフトウェアで構成される種々の機能を持つ。加圧点読取り手段34はスキャナー30の出力を取入れて、各発色領域28の座標位置と面積とを求める。圧力検出手段36はこの面積に対応する圧力Pを演算する。すなわち各面積に対応する圧力Pの換算を求めるための換算表、マップあるいは換算式を予めルックアップテーブル(LUT)38にメモリしておき、圧力検出手段36はこのLUT38を用いて圧力Pを計算するものである。
等圧力分布演算手段40では発色領域28の圧力Pを用いた圧力が等しくなる位置を結んで圧力分布を求める。すなわち発色領域28が図8(A)に示すように一定間隔の格子上に位置する場合、A−A線に載った発色領域28の圧力Pを縦軸にしてその分布を示すと、図8(B)のようになる。
この図8(B)においてP、P、P、P、・・・は、A−A線上の加圧点Q、Q、Q、Q、・・・の圧力を示す。等圧力分布演算手段40では、点P、P、P、P、・・・をつなぐ滑らかな曲線を例えば数学的な補間法を用いて求める。補間法としては種々の方法が使用でき、例えば一定数の点P、P、P、P、・・・を結ぶ多項式や多次元曲線を求める方法が用いられる。
このように求めた圧力曲線を用い、等圧力分布演算手段40では予め決めた一定の圧力(設定圧)P、P、Pとなる座標R、R、Rを求める。以上の演算をA−A線と別なB−B線、C−C線などの格子状の線に対して繰り返し、設定圧Pになる座標Rを結ぶことにより、図8(A)に示す等圧力線Sを求めることができる。同様に設定圧P、Pになる座標R、Rを結ぶことにより、等圧力線S、Sを求めることができる。
ここに設定圧P、P、Pは設定変更手段42によって任意に変更できるようにしておく。この設定圧P、P、P、・・・を変えることにより図8(A)に示す等圧力線S、S、Sの位置や間隔が変化でき、加圧物の形状などを特定するのに都合がよい。
このようにして求めた等圧線S、S、Sは多次元表示手段44により出力される。例えばプリンタやCRTなどにより図8(A)に示す等圧線S、S、Sをプリント出力させたり画像表示させる。等圧線S、S、Sで示す所定の圧力範囲ごとに表示色を変えてカラー表示するようにしてもよい。また圧力を高さ方向にとって3次元表示してもよい。
この結果、格子状に表れた圧力測定用材料24の発色領域28を2次元あるいは多次元に連続的に表示した圧力分布に変えることができる。従って視覚により直ちに圧力分布を知ることができ、取扱が極めて簡単になる。
<(2B)圧力測定用材料と基底部に平行な露出面をもつ凸部を有する凹凸シートとを用いた圧力測定方法>
本実施態様における凹凸シートは、硬質樹脂からなる厚さ0.05mm以上の基底部上に、該基底部に平行な露出面を有する硬質樹脂からなる凸部を複数有し、総厚0.5mm以下の凹凸シート(以下、適宜「凹凸シートB」ともいう。)である。詳細については、後述する。
ここで、凹凸シートBを用いた圧力測定方法の実施形態の例について説明するが、下記の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態における圧力測定方法は、
(a) 凹凸シートを、被測定物と加圧部位が発色する圧力測定用材料との間に、該凹凸シートの凸部が前記圧力測定用材料側となる向きに配置する工程と、
(b) 加圧により前記凸部の基底部に平行な露出面を前記圧力測定用材料に圧接し、前記圧力測定用材料に凸部による圧力に対応した濃度の発色領域を形成する工程と、
(c) 前記発色領域をスキャナーで読み取り、圧力を求める工程と、を有し、
前記露出面の面積をS、前記複数の凸部間の間隔をL、前記凹凸シートと前記圧力測定用材料とを共に用いて圧力測定を行う場合の圧力測定下限に対する前記圧力測定用材料の圧力測定下限の比をRとしたとき、
S=(L×L)/R
の関係を満たすように構成される。
圧力測定方法を上記構成とすることにより、圧力測定用材料の測定下限値にて被測定物と圧力測定用材料との間に圧力を加えた場合には、該圧力は約((L×L)/S)倍に増幅される。このため、前記被測定物と圧力測定用材料との間に加える圧力が、該圧力測定用材料に固有の測定下限以下である場合であっても、圧力値又は圧力分布を正確に測定できる。
<(a)工程>
前記(a)工程は、本実施態様の凹凸シートを、被測定物と加圧部位が発色する圧力測定用材料との間に、凹凸シートの凸部が前記圧力測定用材料側となる向きに配置する工程である。
被測定物としては特に限定はなく、液晶パネル、ガラス基板、シリコンウエハ、プリント基板、並びにコピー機やプリンターの搬送ローラー等を用いることができる。
<(b)工程>
前記(b)工程は、加圧により前記凸部の基底部に平行な露出面を前記圧力測定用材料に圧接し、前記圧力測定用材料に凸部による圧力に対応した濃度の発色領域を形成する工程である。
ここで、加圧の実施形態について、図17(A)、図17(B)、図17(A)、図18(B)、図19(A)、及び図19(B)を参照して説明する。
図17(A)、図18(A)、及び図19(A)は、本発明の一実施形態における加圧の様子を概念的に示した図である。図17(A)、図18(A)、及び図19(A)では、被測定物61と被測定物62との間に圧力測定用材料64が配置され、更に、被測定物62と圧力測定用材料64との間に、凹凸シート70が、その凸部74が圧力測定用材料64側となる向きで配置されている。被測定物61と被測定物62との間にかけられた圧力(図17〜19では双方から圧力Pずつで加圧している)が、凹凸シートの凸部上に集中し、凸部上の圧力に対応した色濃度の発色領域68が圧力測定用材料64に形成されている。なお、上記実施形態中の圧力測定用材料64は、後述する2シートタイプであり、基材上に発色層が設けられた電子供与性無色染料シート64Aと、基材上に顕色層が設けられた顕色剤シート64Cとからなり、発色層と顕色層とが接する向きに重ね合わせた構成となっている。
図17(A)は、低圧時の様子を概念的に示した断面図であり、図17(B)は、図17(A)における圧力測定用材料を概念的に示した平面図である。図17(A)、(B)に示すように、凸部74にかかる圧力は低く、発色領域68の色濃度は薄い。
図18(A)は、中圧時の様子を概念的に示した断面図であり、図18(B)は、図18(A)における圧力測定用材料を概念的に示した平面図である。図18(A)、(B)に示すように、低圧時に比べて凸部74にかかる圧力は上がり、発色領域68の色濃度は濃くなっている。
図19(A)は、高圧時の様子を概念的に示した断面図であり、図19(B)は、図19(A)における圧力測定用材料を概念的に示した平面図である。図19(A)、(B)に示すように、中圧時に比べて凸部74にかかる圧力はさらに上がり、発色領域68の色濃度はさらに濃くなっている。
なお、低圧時、中圧時、及び高圧時をとおして、凸部74の変形量は変わらず(好ましくは、加圧により変形せず)発色領域68の面積自体は変化しない。
なお、本発明における加圧は上記実施形態に限定されることはなく、例えば、被測定物61と被測定物62のいずれか一方を固定し、他方のみから加圧する形態であってもよい。また、圧力測定用材料としては、モノシートタイプの圧力測定シート等、上記2シートタイプ以外のものを用いることもできる。また、凹凸シートに設けられた凸部の数(密度)は適宜設定することができる。
<(c)工程>
本発明における(c)工程は、前記発色領域をスキャナーで読み取り、圧力を求める工程である。
スキャナーとしては、例えばラインセンサを圧力測定用材料に沿って移動させるものや、2次元CCDエリヤセンサを用いるものなどが使用できる。
前記圧力を求める方法については特に限定はないが、例えば、予め求めておいた発色領域の色濃度と圧力との関係に基づいて、読み取った発色領域の色濃度を圧力値に換算する方法等を用いることができる。さらに、圧力が等しくなる位置同士を結んで多次元表示し、圧力分布を求めることができる。また、読み取った各発色領域の面積の合計と、被測定物に対し実際に圧力が加えられた面積と、の比に基づいて、被測定物に加えられた平均圧力を求めることもできる。
ここで、(c)工程の好ましい実施形態について、図20〜22を参照して説明するが、本発明はこの形態に限定されるものではない。この実施形態は、各発色領域の色濃度をスキャナーで読み取り、凸部による加圧力を求め、加圧力が等しくなる位置を結んで加圧力の分布を多次元表示する形態である。
図20は、前記(b)工程後の圧力測定用材料の例を示した平面図であり、図21は、圧力画像解析装置の構成を概念的に示した図であり、図22(A)は圧力測定結果を2次元的に示した図であり、図22(B)は、図22(A)のA−A線に沿った圧力測定結果である。
図20では、圧力測定用材料である圧力測定用材料64上に、凸部による押し付け圧に対応した種々の色濃度の発色領域68が複数形成されている(図20では、一部の発色領域のみに符号68を付している)。
図21に示した圧力画像解析装置100では、発色領域を読み取るためのスキャナー80と読み取った発色領域から圧力及び圧力分布を演算するマイクロコンピュータ82と得られた圧力及び圧力分布を多次元表示する多次元表示手段94とから構成される。
図20に示す圧力測定用材料64の発色領域68(加圧点)の画像は、図21に示すスキャナー80によって読み取られる。
スキャナー80の出力はマイクロコンピュータ82に入力される。このマイクロコンピュータ82はソフトウェアで構成される種々の機能を持つ。加圧点読取り手段84はスキャナー80の出力を取入れて、各発色領域68の座標位置と色濃度とを求める。圧力検出手段86はこの色濃度に対応する圧力Pを演算する。すなわち各色濃度に対応する圧力Pの換算を求めるための換算表、マップあるいは換算式を予めルックアップテーブル(LUT)88にメモリしておき、圧力検出手段86はこのLUT88を用いて圧力Pを計算するものである。
等圧力分布演算手段90では発色領域68の圧力Pを用いた圧力が等しくなる位置を結んで圧力分布を求める。すなわち発色領域68は図22(A)に示すように一定間隔の格子上に位置する場合、A−A線に載った発色領域68の圧力Pを縦軸にしてその分布を示すと、図22(B)のようになる。なお、図22(A)では、発色領域の色濃度が濃く押し付け圧が高い加圧点を半径の大きなプロットで表し、色濃度が薄く押し付け圧が低い加圧点を半径の小さなプロットで表している。
この図22(B)においてP、P、P、P、・・・は、A−A線上の加圧点Q、Q、Q、Q、・・・の圧力を示す。等圧力分布演算手段90では、点P、P、P、P、・・・をつなぐ滑らかな曲線を例えば数学的な補間法を用いて求める。補間法としては種々の方法が使用でき、例えば一定数の点P、P、P、P、・・・を結ぶ多項式や多次元曲線を求める方法が用いられる。
このように求めた圧力曲線を用い、等圧力分布演算手段90では予め決めた一定の圧力(設定圧)P、P、Pとなる座標R、R、Rを求める。以上の演算をA−A線と別なB−B線、C−C線などの格子状の線に対して繰り返し、設定圧Pになる座標Rを結ぶことにより、図22(A)に示す等圧力線Sを求めることができる。同様に設定圧P、Pになる座標R、Rを結ぶことにより、等圧力線S、Sを求めることができる。
ここに設定圧P、P、Pは設定変更手段92によって任意に変更できるようにしておく。この設定圧P、P、P、・・・を変えることにより図22(A)に示す等圧力線S、S、Sの位置や間隔が変化でき、加圧物の形状などを特定するのに都合がよい。
このようにして求めた等圧線S、S、Sは多次元表示手段94により出力される。例えばプリンタやCRTなどにより図22(A)に示す等圧線S、S、Sをプリント出力させたり画像表示させる。等圧線S、S、Sで示す所定の圧力範囲ごとに表示色を変えてカラー表示するようにしてもよい。また圧力を高さ方向にとって3次元表示してもよい。
この結果、格子状に表れた圧力測定用材料64の発色領域68を2次元あるいは多次元に連続的に表示した圧力分布に変えることができる。従って視覚により直ちに圧力分布を知ることができ、取扱が極めて簡単になる。
[圧力測定用材料]
本発明において用いられる前記圧力測定用材料について、以下に詳細に説明する。
本発明における圧力測定用材料は、0.1MPa以下の圧力範囲を測定できる材料であれば特に限定されないで用いることができるが、中でも、電子供与性無色染料前駆体(以下、「発色剤」ともいう。)(好ましくは、更に溶媒含む。)を内包したマイクロカプセルと、前記電子供与性無色染料前駆体と反応して発色させる電子受容性化合物(以下、「顕色剤」ともいう。)とを含み、単一の基材あるいは別々の基材に設けて構成されることが好ましく、特に、前記マイクロカプセルはδ/D=1.0×10−3〜2.0×10−2〔δ:マクロカプセルの数平均壁厚(μm)、D:マイクロカプセルの体積標準のメジアン径(μm)〕の関係を満たすことが好ましい。
前記圧力測定用材料は上記構成とすることにより、0.1MPa以下の圧力範囲の測定が可能となる。
前記マイクロカプセルのカプセル壁の壁厚については、カプセル壁材の種類やカプセル径など種々の条件にも依存するが、0.1MPa以下の加圧で破壊可能な範囲であれば、制限なく任意に選択することができる。
中でも、0.05MPa以下の低圧で良好な発色性を得る観点から、好ましい壁厚は0.005〜2.0μmの範囲であり、より好ましくは0.05〜0.30μmの範囲であり、更に好ましくは、マイクロカプセルのメジアン径Aを10〜40μmとした場合において0.06〜0.28μmである。特に好ましいカプセル壁の壁厚は、メジアン径Aが10〜40μmのマイクロカプセルのカプセル壁をポリウレタン・ウレアで構成した場合において、0.07〜0.27μmである。
電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルは、ウレタン結合を含むポリウレタン・ウレアを壁材として形成されると共に、下記式1に示す関係を満たすことが、0.1MPa未満の低圧で良好な発色を得る点で特に好ましい。この関係式を満たすマイクロカプセルに構成することで、低圧領域(0.1MPa未満の圧力領域)での加圧でも発色しやすい発色系を形成することができる。下記式1において、δはマクロカプセルの数平均壁厚(μm)を表し、Dはマイクロカプセルの体積標準のメジアン径(μm)を表す。
1.0×10−3 ≦ δ/D ≦ 2.0×10−2 ・・・式1
δ/D値が前記範囲内であると、カプセルサイズとカプセル壁の厚みとのバランスが良く、薄すぎて経時でカプセルの中身が漏れる等がなく、低圧領域(好ましくは0.1MPa未満の圧力領域)で良好な発色を得ることができる。
本発明において、壁厚とは、マイクロカプセルのカプセル粒を形成する樹脂膜(いわゆるカプセル壁)の厚みをいい、数平均壁厚(μm)とは、5個のマイクロカプセルの個々のカプセル壁の厚みを走査型電子顕微鏡により求めて平均した平均値をいう。
上記のδ/D値の範囲のうち、低圧領域(好ましくは0.1MPa未満の圧力領域)で良好な発色(着色)を得る点で、δ/D値は、2.0×10−3〜1.5×10−2が好ましく、3.0×10−3〜1.3×10−2がより好ましい。
本発明における圧力測定用材料が、マイクロカプセルと電子受容性化合物とが単一の基材に塗工等して設けられた、いわゆるモノシートタイプの場合、シートやフィルム等の基材と、基材上に該基材側から順に設けられた顕色剤含有の顕色剤層とマイクロカプセル含有の発色剤層とを有してなり、これを圧力あるいは圧力分布を測定したい部位に単独で挟んで、または載せて加圧する。
また、本発明における圧力測定用材料が、マイクロカプセルと電子受容性化合物とが別個の基材に塗工等して設けられた、いわゆる2シートタイプの場合、シートやフィルム等の基材上に顕色剤含有の顕色剤層を有する材料A(顕色剤シート)と、シートやフィルム等の基材上にマイクロカプセル含有の発色剤層を有する材料B(発色剤シート)と、を有して構成されており、材料Bのマイクロカプセルが存在する面(発色剤層表面)と、材料Aの電子受容性化合物が存在する面(顕色剤層表面)とが互いに向き合うように両材料を重ね、重ねた状態で圧力あるいは圧力分布を測定したい部位に挟んで、又は載せて加圧する。
加圧は、任意の方法により点、線、又は面で圧力(点圧、線圧、又は面圧等)を与えることにより行なうことができる。本発明では、特に0.1MPa未満の低圧域において、微小な圧力差を識別するための発色部の濃度差が小さく、差圧が捉えにくい面圧が与えられる場合に有効である。
上記のように加圧されることで、マイクロカプセルが破壊されて電子供与性無色染料前駆体を含む内包物が放出され、電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物が反応することによって着色が見られるものである。このとき、加圧する圧力に対応して電子供与性無色染料前駆体を含む内包物がより多く放出されるようになり、電子受容性化合物との反応量が増えるため、濃い発色が得られる。
上記のうち、圧力測定用材料は、その保存性や取扱い性の観点から、電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルと電子受容性化合物とは、別個の基材に塗工等して設けられた2シートタイプに構成されるのがより好ましい。
本発明における前記圧力測定材料は、読み取り可能な濃度差を得る観点から、電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用したもので、0.05MPaでの加圧前後における発色濃度差ΔDが0.02以上になるように構成したものであることが好ましい。
本発明においては、0.05MPaの微圧を与えることにより、視認ないしスキャニングにより読み取り可能な濃度差ΔD(≧0.02)が発現されることが好ましい。
このような構成とすることにより、近年の製品の高機能化、高精細化に伴なって増加する微小な圧力差や圧力分布の検知、測定が可能である。
本発明においては、特に、発色成分の一方である電子供与性無色染料前駆体をマイクロカプセルに内包すると共に、このマイクロカプセルの体積標準のメジアン径をAμmとしたときの(A+5)μm以上のマイクロカプセルの存在数を、2cm×2cm当たり5000〜30000個とすることにより、電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルのうち所定の径以上の大サイズを選択的に存在させるようにするので、視認ないしスキャニングにより読み取り可能な濃度である0.02以上のΔDが好適に得られる。
マイクロカプセルの体積標準のメジアン径をAμmとした場合、(A+5)μm以上のマイクロカプセルが2cm×2cm当たり5000個以上であると、電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルのうち発色に影響する比較的大きいサイズのカプセル数が多くなり、より高い発色濃度が得られ、読取り性も良好になる。また、30000個以下であると、0.05MPaの微少な圧力でカプセル破壊(すなわち発色)が起こりやすくなる。
上記のように、(A+5)μm以上のマイクロカプセルは、0.05MPaの微圧を与えたときの発色濃度を高め、視認性、スキャニング時の読取り性を向上させる点で、2cm×2cm当たり5000〜30000個存在する場合が好ましく、更には7000〜28000個存在する場合がより好ましい。
また、マイクロカプセルの体積標準のメジアン径としては、微少な圧力(特に0.1MPa未満の圧力(好ましくは面圧))での発色濃度を高め、視認性、スキャニング時の読取り性を向上させる点で、10〜40μmが好ましく、13〜37μmがより好ましく、更には15〜35μmが好ましい。
上記のうち、本発明においては、0.1MPa未満の圧力(好ましくは面圧)での発色濃度を高め、視認性、スキャニング時の読取り性を向上させる点から、マイクロカプセルの体積標準のメジアン径が15〜35μmであるときに、(15〜35μm)+5μm以上のマイクロカプセルが2cm×2cm当たり7000〜28000個存在する場合が特に好ましい。
本発明において、体積標準のメジアン径は、マイクロカプセル全体を体積累計が50%となる粒子径を閾値に2つに分けたときに、大径側と小径側での粒子の体積の合計が等量となる径D50である。この体積標準のメジアン径は、マイクロカプセル液を支持体に塗布し、その表面を光学顕微鏡により150倍で撮影して、2cm×2cmの範囲にある全てのマイクロカプセルの大きさを計測して算出される値である。
(基材)
本発明における圧力測定用材料を構成する基材は、シート状、フィルム状、板状等のいずれであってもよく、具体的な例として、紙、プラスチィックフィルム、合成紙等が挙げられる。圧力測定用材料がモノシートタイプ及び2シートタイプのいずれの形態であっても、同様である。
前記紙の具体例としては、上質紙、中質紙、更紙、中性紙、酸性紙、再生紙、コート紙、マシンコート紙、アート紙、キャストコート紙、微塗工紙、トレーシングペーパー、再生紙等を挙げることができる。
また、前記プラスチックフィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、等を挙げることができる。
また、前記合成紙の具体例としては、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等を二軸延伸してミクロボイドを多数形成したもの(ユポ等)や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドなどの合成繊維からなるもの、これらを紙の一部、一面、両面に積層したものなどが挙げられる。
但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、加圧によって生じる発色濃度をより高くする点で、プラスチックフィルム、合成紙が好ましく、プラスチックフィルムがより好ましい。
(電子供与性無色染料前駆体)
本発明における圧力測定用材料の発色剤層に含有されるマイクロカプセルは、電子供与性無色染料前駆体の少なくとも一種を内包する。
マイクロカプセルに内包される電子供与性無色染料前駆体は、感圧複写紙あるいは感熱記録紙の用途において公知のものを使用することができる。例えば、トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物など各種の化合物を使用することができる。
これら化合物の詳細については、特開平5−257272号公報に記載されており、電子供与性無色染料前駆体は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
電子供与性無色染料前駆体は、0.1MPa未満の圧力(好ましくは面圧)での発色性を高め、微少な圧力で高い濃度を得る(圧力変化に対する濃度変化(濃度勾配)を高める)観点から、モル吸光係数(ε)の高いものが好ましい。電子供与性無色染料前駆体のモル吸光係数(ε)は、10000 mol−1・cm−1・L以上であることが好ましく、15000 mol−1・cm−1・L以上あることがより好ましく、更には25000mol−1・cm−1・L以上あることが好ましい。
εが前記範囲の電子供与性無色染料前駆体の好ましい例としては、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド(ε=61000)、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−n−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド(ε=40000)、3−[2,2−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)ビニル]−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−フタリド(ε=40000)、9−[エチル(3−メチルブチル)アミノ]スピロ[12H−ベンゾ[a]キサンテン−12,1’(3’H)イソベンゾフラン]−3’−オン(ε=34000)、2−アニリノ−6−ジブチルアミノ−3−メチルフルオラン(ε=22000)、6−ジエチルアミノ−3−メチル−2−(2,6−キシリジノ)−フルオラン(ε=19000)、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン(ε=21000)、3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(ε=16000)、2−アニリノ−6−ジエチルアミノ−3−メチルフルオラン(ε=16000)等が挙げられる。
モル吸光係数εが前記範囲の電子供与性無色染料前駆体を1種単独で用い、あるいはモル吸光係数εが前記範囲の電子供与性無色染料前駆体を含む2種以上を混合して用いる場合、電子供与性無色染料前駆体の合計量に占める、モル吸光係数(ε)が10000 mol−1・cm−1・L以上の電子供与性無色染料前駆体の割合は、0.1MPa未満の低圧(好ましくは面圧)での発色性を高め、低圧で高い濃度を得る(圧力変化に対する濃度変化(濃度勾配)を高める)観点から、10〜100質量%の範囲が好ましく、20〜100質量%の範囲がより好ましく、更には30〜100質量%の範囲が好ましい。
2種以上の電子供与性無色染料前駆体を用いる場合、εがそれぞれ10000 mol−1・cm−1・L以上のものを2種以上併用するのが好ましい。
モル吸光係数(ε)は、電子供与性無色染料前駆体を95%酢酸水溶液中に溶解したときの吸光度から算出することができる。具体的には、吸光度が1.0以下となるように濃度を調節した電子供与性無色染料前駆体の95%酢酸水溶液において、測定用セルの長さをAcm、電子供与性無色染料前駆体の濃度をB mol/L、吸光度をCとしたときに、下記式によって算出することができる。
モル吸光係数(ε)= C/(A×B)
電子供与性無色染料前駆体の量(例えば塗布量)は、低圧(好ましくは0.1MPa未満)での発色性を高める観点から、乾燥後の質量で0.1〜5g/mであることが好ましく、0.1〜4g/mであることがより好ましく、0.2〜3g/mであることがさらに好ましい。
(溶媒)
本発明におけるマイクロカプセルは、電子供与性無色染料前駆体と共に溶媒の少なくとも一種を内包する。
マイクロカプセルに内包される溶媒としては、感圧複写紙用途において公知のものを使用することができる。例えば、ジイソプロピルナフタレン等のアルキルナフタレン類、1−フェニル−1−キシリルエタン等のジアリールアルカン類、イソプロピルビフェニル等のアルキルビフェニル類、その他トリアリールメタン類、アルキルベンゼン類、ベンジルナフタレン類、ジアリールアルキレン類、アリールインダン類等の芳香族炭化水素;フタル酸ジブチル、イソパラフィン等の脂肪族炭化水素、大豆油、コーン油、綿実油、菜種油、オリーブ油、ヤシ油、ひまし油、魚油等の天然動植物油等、鉱物油等の天然物高沸点留分等が挙げられる。溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
マイクロカプセルに内包される溶媒と電子供与性染料前駆体との質量比(溶媒:前駆体)としては、発色性の点で、98:2〜30:70の範囲が好ましく、97:3〜40:60の範囲がより好ましく、95:5〜50:50の範囲が更に好ましい。
また、必要に応じて、補助溶媒として、メチルエチルケトン等のケトン類や酢酸エチルなどのエステル類、イソプロピルアルコール等のアルコール類等、沸点が130℃以下の溶媒を添加することもできる。
(マイクロカプセルの作製方法)
電子供与性無色染料前駆体及び溶媒を内包するマイクロカプセルは、それ自体公知の任意の方法、例えば、界面重合法、内部重合法、相分離法、外部重合法、コアセルベーション法等の方法により製造することができる。
前記マイクロカプセルの壁材としては、従来から感圧記録材料の電子供与性無色染料前駆体含有のマイクロカプセルの壁材として使用されている水不溶性、油不溶性のポリマーの中から、特に限定されることなく使用できる。中でも、壁材としては、ウレタン・ウレア樹脂(ポリウレタン・ウレア)、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ゼラチンが好ましく、低圧(好ましくは0.1MPa未満)で良好な発色を得る観点から、ポリウレタン・ウレア、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂がより好ましく、特にウレタン結合を含むポリウレタン・ウレアが好ましい。
ここで、カプセル璧材にポリウレタン・ウレアを用いた場合を例に説明する。
電子供与性無色染料前駆体を内包する、ポリウレタン・ウレア壁のマイクロカプセルの分散液の調製は、感圧複写紙用途において公知の方法を使用することができる。例えば、電子供与性無色染料前駆体と多価イソシアネートとを溶媒に溶解した溶液(油相)を、水溶性高分子(ポリオール、ポリアミンなどのカプセル壁形成用物質)を含有する親水性溶液(例えば水など;水相)に乳化分散させ、得られた乳化分散液中の油滴をポリウレタン・ウレアで被覆してマイクロカプセル化する方法が挙げられる。このとき、加温することによって油滴界面で高分子形成反応が進み、マイクロカプセル壁を形成できる。
マイクロカプセル化する工程途中には、多価ヒドロキシ化合物と多価アミンなどの反応調整剤を添加してもよい。多価ヒドロキシ化合物の具体例としては、脂肪族又は芳香族の多価アルコール、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポリアルキレンエーテル、多価アミンのアルキレンオキサイド付加物等を挙げることができる。中でも、脂肪族又は芳香族の多価アルコール、多価アミンのアルキレンオキサイド付加物が好ましく、より好ましくは、多価アミンのアルキレンオキサイド付加物である。
多価アミンとしては、分子中に2個以上の−NH基または−NH基を有するものであれば、いずれも使用可能である。具体的な化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、1,3−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族多価アミン;脂肪族多価アミンのエポキシ化合物付加物;ピペラジン等の脂環式多価アミン;3,9−ビス−アミノプロピル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−(5,5)ウンデカンなどの複素環式ジアミンなどを挙げることができる。
多価ヒドロキシ化合物や多価アミンの添加量は、使用する多価イソシアネートの種類及び量、さらには所望のカプセル膜硬度などにより適宜決定される。多価ヒドロキシ化合物や多価アミンを添加する場合、「多価ヒドロキシ化合物及び/又は多価アミンの総量:多価イソシアネートの量」の比(質量比)は、0.1:99.9〜30:70であることが好ましく、1:99〜25:75であることがより好ましい。また、多価ヒドロキシ化合物の添加量としては、多価イソシアネート:多価ヒドロキシ化合物が質量比で99.9:0.1〜70:30であることが好ましく、99:1〜75:25であることがより好ましく、98:2〜80:20であることがさらに好ましい。
多価ヒドロキシ化合物や多価アミンの添加時期は、電子供与性無色染料前駆体を溶解する溶媒や補助溶媒中にあらかじめ添加しておいてもよいし、乳化分散前あるいは乳化分散後に添加してもよい。
親水性溶液中には、乳化剤として、種々の両性高分子、イオン系高分子、非イオン系高分子、例えばゼラチン、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレン硫酸塩、ポリオキシアルキルエーテルやその変性体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等を添加してもよい。
前記多価イソシアネートとしては、感圧複写紙用途において公知のものを使用することができる。例えば、水添キシリレンジイソシアネート(一般に水添XDIと称される)のイソシアヌレート体、イソホロンジイソシアネート(一般にIPDIと称される)のイソシアヌレート体、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体にウレタン結合により脂肪族ジオール(例、アルキレンジオール)が結合した化合物、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、水添キシリレンジイソシネートとトリメチロールプロパンとの付加体、イソホロンジイソシネートとトリメチロールプロパンとの付加体、キシリレンジイソシアネートのビュレット体及びトリス−(p−イソシアネートフェニル)チオホスファイトを挙げることができる。多価イソシアネートは、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、マイクロカプセルには、上記の電子供与性無色染料前駆体、溶媒、及び補助溶媒以外に、必要に応じて、添加剤を内包してもよい。添加剤としては、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤、ワックス、臭気抑制剤などを挙げることができる。
(発色剤層形成用の調製液の調製)
マイクロカプセルは上記のように分散液として得ることができるが、このマイクロカプセルの分散液は、そのまま電子供与性無色染料前駆体を含有する発色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)としてもよい。また、上記のように得られたマイクロカプセルの分散液に更に、澱粉又は澱粉誘導体の微粉末、セルロース繊維粉末等の緩衝剤、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子結着剤、酢酸ビニル系、アクリル系、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス等の疎水性高分子結着剤、蛍光増白剤、消泡剤、浸透剤、紫外線吸収剤、防腐剤を添加して調製液(特に塗布液)としてもよい。
このようにして得られた調製液(特に塗布液)を、基材の上に塗工等して付与し、乾燥させることにより、圧力測定用材料を構成する発色剤層を形成することができる。
前記発色剤層形成用の調製液を塗布液として用いる場合、塗布液の塗工方法は、通常の塗工機を用いて塗布、乾燥させて行なえる。具体的な塗工機の例としては、エアーナイフコーター、ロッドコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコータ−、エクストルージョンコーター、ダイコーター、スライドビードコーター、ブレードコーター等を挙げることができる。
本発明における圧力測定用材料が、電子供与性無色染料前駆体内包のマイクロカプセルと電子受容性化合物とがそれぞれ別個の基材に塗工等されて構成される2シートタイプの場合、例えば、上記塗布液を所望のシート状基材の上に、直接もしくは他の層を介して塗布し、乾燥させることにより、少なくとも発色剤層が形成されたシート材を得ることができる。また、電子供与性無色染料前駆体内包のマイクロカプセルと電子受容性化合物とが単一のシート状基材に塗工等されて構成されるモノシートタイプの場合、例えば、所望の基材上に形成された後述の顕色剤層の上に上記塗布液を重ねて塗布し、乾燥させることにより、圧力測定用材料が得られる。
(電子受容性化合物)
本発明における圧力測定用材料の顕色剤層は、電子受容性化合物(顕色剤)の少なくとも一種を含有する。
本発明における顕色剤層に含有される電子受容性化合物としては、無機化合物と有機化合物を挙げることができる。無機化合物の具体例としては、酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、ベントナイト、カオリンのような粘土物質等を挙げることができる。有機化合物としては、芳香族カルボン酸の金属塩、フェノールホルムアルデヒド樹脂、カルボキシル化テンペルフェノール樹脂の金属塩等を挙げることができる。中でも、酸性白土、活性白土、ゼオライト、カオリン、芳香族カルボン酸の金属塩、カルボキシル化テンペルフェノール樹脂の金属塩が好ましく、酸性白土、活性白土、カオリン、芳香族カルボン酸の金属塩であることがより好ましい。
前記芳香族カルボン酸の金属塩の好ましい具体例としては、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−t−オクチルサリチル酸、3,5−ジ−t−ノニルサリチル酸、3,5−ジ−t−ドデシルサリチル酸、3−メチル−5−t−ドデシルサリチル酸、3−t−ドデシルサリチル酸、5−t−ドデシルサリチル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−5−メチルサリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−6−メチルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−6−エチルサリチル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、カルボキシ変性テルペンフェノール樹脂、3,5−ビス(α−メチルベンジル)サリチル酸とベンジルクロリドとの反応生成物であるサリチル酸樹脂等の、亜鉛塩、ニッケル塩、アルミニウム塩、カルシウム塩等を挙げることができる。
(顕色剤分散液の調製)
顕色剤分散液は、電子受容性化合物が上記の無機化合物である場合、無機化合物を機械的に水系で分散処理することにより調製することができ、また、電子受容性化合物が有機化合物である場合、有機化合物を機械的に水系で分散処理するか、又は有機溶媒に溶解することにより調製することができる。
詳細は、特開平8−207435号公報に記載された方法を参照することができる。
(顕色剤層形成用の調製液の調製)
上記のようにして調製された顕色剤分散液(電子受容性化合物分散液)は、そのまま電子受容性化合物を含有する顕色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)としてもよい。また、顕色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)には、バインダーとして、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、アクリル酸エステル系ラテックス、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、無水マレイン酸−スチレン−共重合体、デンプン、カゼイン、アラビアゴム、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの合成又は天然高分子物質を添加してもよい。また、顔料として、カオリン、焼成カオリン、カオリン凝集体、重質炭酸カルシウム、種々の形態(米粒状、角状、紡錘状、イガ状、球状、アラゴナイト系柱状、無定形等)の軽質炭酸カルシウム、タルク、ルチル型またはアナターゼ型の二酸化チタン等を添加してもよい。更には、所望により蛍光増白剤、消泡剤、浸透剤、防腐剤を添加することもできる。
前記顕色剤層形成用の調製液を塗布液として用いる場合、塗布液の塗工方法としては、通常の塗工機を用いて塗布、乾燥させて行なえる。具体的な塗工機の例としては、ブレードコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、バーコーター、ロールコーター、エクストルージョンコーター、ダイコーター、スライドビードコーター、ブレードコーター等を挙げることができる。
本発明における圧力測定用材料が、電子供与性無色染料前駆体内包のマイクロカプセルと電子受容性化合物とがそれぞれ別個の基材に塗工等されて構成される2シートタイプの場合、例えば、顕色剤含有の塗布液を所望のシート状基材の上に、直接もしくは他の層を介して塗布し、乾燥させることにより、少なくとも顕色剤層が形成されたシート材を得ることができる。また、電子供与性無色染料前駆体内包のマイクロカプセルと電子受容性化合物とが単一のシート状基材に塗工等されて構成されるモノシートタイプの場合、例えば、所望のシート状基材の上に直接もしくは他の層を介して、顕色剤含有の塗布液を塗布し、乾燥させることにより、圧力測定用材料を構成する顕色剤層を形成することができる。
電子受容性化合物(顕色剤)の顕色剤層中における量(塗布による場合は塗布量)は、乾燥後の質量で0.1〜30g/mが好ましく、より好ましくは、無機化合物の場合は3〜20g/mであり、有機化合物の場合は0.1〜5g/mであり、さらに好ましくは、無機化合物の場合は5〜15g/mであり、有機化合物の場合は0.2〜3g/mである。
本発明における圧力測定用材料は、その構成により固有の圧力測定範囲の下限を有している。圧力測定範囲の下限としては、0.01〜0.1MPaが好ましく、0.02〜0.05MPaがより好ましい。
<凹凸シート>
本発明において用いられる凹凸シートは、前記(2A)及び(2B)圧力測定方法に用いられる凹凸シート(以下、適宜、それぞれ「凹凸シートA」及び「凹凸シートB」ともいう。)である。以下に、前記凹凸シートA及びBについて詳細に説明する。
<凹凸シートA>
前記(2A)圧力測定方法において用いられた凹凸シートAは、厚さ0.05mm以上の基底部上に、軟質樹脂からなる円錐状の凸部を有し、総厚0.5mm以下に構成される。ここで、総厚とは、基底部の厚さと凸部の高さとの合計である。
前記総厚が0.5mmより厚いと、圧力測定の際に凹凸シートがクッションの役割をしてしまい、正確な圧力分布の測定を行うことができない場合がある。本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、前記総厚としては、0.05〜0.4mmが好ましく、0.07〜0.3mmがより好ましい。
前記基底部は、製造の容易性の観点や取り扱いの容易性の観点から、厚さ0.05mm以上であることが必要である。
本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、前記基底部の厚さは0.05〜0.15mmが好ましく、0.05〜0.1mmがより好ましい。
基底部の材質には特に限定はなく、硬質樹脂、軟質樹脂(例えば、凸部と同材質の軟質樹脂)等の材料を用いることができる。
中でも、製造の容易性、取り扱いの容易性の観点や圧力又はその分布をより正確に測定する観点からは、硬質樹脂が好ましい。
本発明において「硬質樹脂」とは、ヤング率が500MPa以上である樹脂をいう。
硬質樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等が好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、アクリルがより好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
前記凹凸シートAにおける凸部は、軟質樹脂からなり円錐状の構造を有して構成される。
本発明において「軟質樹脂」とは、ヤング率が50MPa以下である樹脂をいう。
軟質樹脂としては、軟質UV硬化性樹脂、軟質アクリルが好ましく、軟質UV硬化性樹脂がより好ましい。
前記軟質UV硬化性樹脂としては、アクリル系のUV硬化性樹脂が好ましい。
なお、本発明において「UV」とは、紫外光(Ultra Violet)を意味する。
前記凹凸シートAにおける凸部は、圧力により変形する硬さであれば特に限定はないが、凸部のヤング率が0.05〜5MPaであることが好ましく、0.1〜1MPaであることがより好ましい。
前記凹凸シートAにおける凸部の頂角としては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、145〜165°が好ましく、150〜160°がより好ましい。
前記凹凸シートAにおける凸部の間隔としては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、1〜10mmが好ましく、2〜5mmがより好ましい。
前記凹凸シートAにおける凸部の高さとしては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、0.05〜0.45mmが好ましく、0.1〜0.3mmがより好ましい。
前記凹凸シートAにおける凸部の密度としては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、1〜100個/mmが好ましく、4〜25個/mmがより好ましい。
図9は、本発明の一実施形態((2A)の測定方法)における凹凸シート52を模式的に示した断面図である。図9の凹凸シートは、基底部と凸部とが同材質の軟質熱可塑性樹脂である形態である。厚さt1の基底部の上に、高さH、頂角θの凸部が、間隔Lで設けられている。
図10は、本発明の別の実施形態における凹凸シート54を模式的に示した断面図である。図10の凹凸シートは、凸部が軟質UV硬化性樹脂であり、基材(基底部)が硬質樹脂である形態である。厚さt2の基材(基底部)の上に、高さH、頂角θの凸部が、間隔Lで設けられている。
<凹凸シートの製造方法>
本発明における凹凸シートの製造方法には特に限定はなく、フォトリソグラフィー方式を用いて製造する方法、熱プレス方式を用いて製造する方法、パターンロールとUV硬化樹脂とを用いて製造する方法等、種々の方法を用いることができる。
中でも、凹凸シートの厚さを薄く、かつ、均一に形成できる点等からは、パターンロールとUV硬化性樹脂とを用いて製造する方法が好ましい。例えば、凹凸シートの凸部の反転パターン(凹部)が表面に形成されたパターンロールと、連続的に供給される基材との間に、UV硬化性樹脂の前駆体であるモノマー溶液を供給し、供給されたモノマー溶液にUV光を照射してUV硬化性樹脂からなる凸部を基材上に形成し、形成された凸部をパターンロールから剥離して凸部が形成された基材を得、必要に応じ該基材を巻き取る方法が好適である。
図11は、上記好ましい製造方法に用いられる凹凸シート製造装置60を模式的に示した断面図である。
凹凸シート製造装置60は、凹凸シートの基底部となる基材82を連続的に搬送する搬送路の上流側から下流側に向かって(搬送方向Sの方向)、基材82を連続的に供給する供給ローラー62、供給された基材82を連続的に搬送する搬送ローラー64、搬送ローラー66、搬送ローラー68、及び基材82を巻き取るための巻き取りローラー72を有して構成される。さらに、基材82の搬送路を介して搬送ローラー64に対向する位置には塗布装置74が備えられており、UV硬化樹脂の前駆体であるモノマー溶液76を基材82上に付与できるようになっている。搬送ローラー66と搬送ローラー68との間には、円柱状のパターンロール80が備えられており、この間では基材82は、該パターンロール80の弧に沿って変形し、該パターンロールの回転に合わせて移動するようになっている。パターンロール80の表面には、製造する凹凸シートの凸部の反転パターンである凹部81(図10中では、便宜上一部の凹部にのみ符号81を付す)が設けられている。また、基材82の搬送路を介してパターンロール80に対向する位置には、基材82上に供給されたモノマー溶液76を硬化するためのUV光源70が設けられている。
次に、凹凸シート製造装置60を用いて凹凸シートを製造する方法について説明する。
まず、供給ローラー62により基材82を連続的に供給し、供給された基材82上に塗布装置74によりモノマー溶液76を連続的に塗布する。
基材82の幅(搬送方向Sに直交する方向における長さ)は、200〜2000mmが好ましい。基材82の長さは、100〜4000mが好ましい。基材82の厚さは、50〜450μmが好ましい。搬送速度は0.5〜50m/minが好ましい。モノマー溶液76の塗布幅は、100〜1800mmが好ましく、モノマー溶液76の塗布量は、2〜200ml/mが好ましい。
モノマー溶液76が塗布された基材82は、搬送ローラー66を通過後、回転方向Rに回転するパターンロール80の弧に沿って変形し、該回転に合わせて搬送される。この際、モノマー溶液76は、パターンロール80表面の凹部81と基材82との間に充填される。
ここで、パターンロール80の回転速度は、基材82の搬送速度と等しくなっていることが好ましい。パターンロール80の直径は、100〜500mmが好ましく、パターンロール80の幅は、300〜2200mmが好ましい。
次に、パターンロール80の回転に合わせて移動する基材82及びモノマー溶液76に対し、UV光源70によりUV光(紫外光)を照射し、モノマー溶液76の硬化を行い、UV硬化樹脂からなる凸部84を基材82上に形成する。この際のUV照射量は、100〜2000mJ/cmが好ましい。
次に、基材82が搬送ローラー68を通過する際に、形成された凸部84を、パターンロール80から剥離する。凸部84が形成された基材82は、巻き取りローラー72によって巻き取る。
巻き取られた凸部84付き基材82は、用途に応じて適当な大きさに切断され、凹凸シートとして用いられる。
<凹凸シートB>
前記(2B)圧力測定方法において用いられた凹凸シートBは、前記圧力測定用材料と共に用いて圧力測定を行うための凹凸シートであって、硬質樹脂からなる厚さ0.05mm以上の基底部上に、該基底部に平行な露出面を有する硬質樹脂からなる凸部を複数有し、総厚0.5mm以下であり、前記露出面の面積をS、前記複数の凸部間の間隔をL、前記凹凸シートと前記圧力測定用材料とを共に用いて圧力測定を行う場合の圧力測定下限に対する前記圧力測定用材料の圧力測定下限の比をRとしたとき、S=(L×L)/R
の関係を満たすように構成される凹凸シートである。
前記凹凸シートBを上記構成とすることで、圧力測定用材料に固有の圧力測定下限値にて被測定物と圧力測定用材料との間に圧力を加えた場合には、被測定物中の該圧力が加えられた面の面積と、該圧力が集中する前記露出面の面積と、の関係により、該圧力は約((L×L)/S)倍に増幅される。このため、前記被測定物と圧力測定用材料との間に加える圧力が、該圧力測定用材料に固有の測定下限以下である場合であっても、圧力値又は圧力分布を正確に測定できる。特に、コピー機又はプリンター製造工程での搬送ローラーにおける挟み圧測定、液晶ディスプレイ製造工程でのガラス基板の接着における張り合わせ圧測定、半導体製造工程でのシリコンウエハの研磨における押し付け圧測定等に好適である。
本発明において、「複数の凸部間の間隔」とは、凸部の露出面中心と該凸部に最近接する別の凸部の露出面中心との距離をいう。
本発明において、「圧力測定用材料の圧力測定下限」とは、凹凸シートBと共に用いずに、圧力測定用材料単独で圧力測定を行う場合の測定下限を指す。圧力測定用材料はその構成により固有の測定下限を有しているが、本実施態様の凹凸シートBと組み合わせて用いることにより、圧力測定の感度がR倍となる(即ち、圧力測定用材料固有の測定下限値の1/Rの圧力の測定が可能となる)。本発明による効果をより効果的に得る観点からは、前記Rの具体的な範囲としては、2〜20が好ましく、5〜10がより好ましい。
以下において、凹凸シートBと圧力測定用材料とを共に用いて圧力測定を行う場合の圧力測定下限に対する圧力測定用材料の圧力測定下限の比Rを、「圧力増幅率R」ということがある。
本実施態様における凹凸シートBを用いた圧力測定方法にて測定できる圧力範囲は、ともに用いる圧力測定用材料の測定下限値以下の範囲であることが好ましい。本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、0.002〜0.08MPaの範囲が好ましく、0.004〜0.04MPaの範囲がより好ましい。
本実施態様における凹凸シートBは、硬質樹脂からなる厚さ0.05mm以上の基底部上に、該基底部に平行な露出面を有する硬質樹脂からなる凸部を複数有し、総厚0.5mm以下に構成される。ここで、総厚とは、基底部の厚さと凸部の高さとの合計である。
前記総厚が0.5mmより厚いと、圧力測定の際に凹凸シートBがクッションの役割をしてしまい、正確な圧力分布の測定を行うことができない場合がある。本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、前記総厚としては、0.05mm〜0.4mmが好ましく、0.07mm〜0.3mmがより好ましい。
前記基底部は、製造の容易性の観点や取り扱いの容易性の観点から、厚さ0.05mm以上であることが必要である。
本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、前記基底部の厚さは0.05mm〜0.15mmが好ましく、0.05mm〜0.1mmがより好ましい。
前記凸部の形状については前記基底部に平行な露出面を有していれば特に限定はなく、例えば、円柱形、多角柱形(三角柱、四角柱等)等の形状とすることができる(例えば、図12、14、15参照)。また、前記凸部の側面は基底部に垂直である場合に限られず、前記基底部に平行な露出面の面積と前記基底部に接する面の面積とが異なる形状であってもよい(例えば、図13参照)。
図12は、第1の実施形態に係る凹凸シートB10を示す斜視図である。シート状の基底部12上に円柱形状の凸部14が設けられている。
図13は、第2の実施形態に係る凹凸シートB20を示す斜視図である。シート状の基底部12上に、底面が基底部に接する円錐を該底面に平行な平面で切った形状(以下、「台形円柱形状」ともいう)である凸部15が設けられている。
図14は、第3の実施形態に係る凹凸シートB30を示す斜視図である。シート状の基底部12上に四角柱形状の凸部16が設けられている。
図15は、第4の実施形態に係る凹凸シートB40を示す斜視図である。シート状の基底部12上に三角柱形状の凸部17が設けられている。
本実施態様における基底部は、硬質樹脂からなる。
本実施態様において「硬質樹脂」とは、ヤング率が500MPa以上である樹脂をいう。
基底部に用いられる硬質樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等が好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、アクリルがより好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
本実施態様における凸部は、硬質樹脂からなる。
凸部に用いられる硬質樹脂としては、硬質熱可塑性樹脂、硬質UV硬化性樹脂が好ましく、硬質UV硬化性樹脂がより好ましい。
硬質熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート、硬質アクリルが好ましく、硬質アクリルがより好ましい。
硬質UV硬化性樹脂としては、アクリル系のUV硬化性樹脂が好ましい。
なお、本発明において「UV」とは、紫外線(Ultra Violet)を意味する。
本実施態様における凸部は、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、圧力により変形しない程度の硬さであることが好ましい。
凸部のヤング率は500MPa以上であることが好ましく、1000MPa以上であることがより好ましい。
本実施態様における凸部の基底部に平行な露出面としては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、0.05mm〜20mmが好ましく、0.1mm〜5mmがより好ましい。
本実施態様における凸部の間隔としては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、1mm〜10mmが好ましく、2mm〜5mmがより好ましい。
本実施態様における凸部の高さとしては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、0.05mm〜0.45mmが好ましく、0.1mm〜0.3mmがより好ましい。
本実施態様における凸部の密度としては、本発明による効果をより効果的に奏する観点からは、1個/mm〜100個/mmが好ましく、4個/mm〜25個/mmがより好ましい。
<凹凸シートBの製造方法>
本実施態様における凹凸シートBの製造方法には特に限定はなく、フォトリソグラフィー方式を用いて製造する方法、熱プレス方式を用いて製造する方法、パターンロールとUV硬化樹脂とを用いて製造する方法等、種々の方法を用いることができる。
中でも、凹凸シートBの厚さを薄く、かつ、均一に形成できる点等からは、パターンロールとUV硬化樹脂とを用いて製造する方法が好ましい。例えば、凹凸シートBの凸部の反転パターン(凹部)が表面に形成されたパターンロールと、連続的に供給される基材との間に、UV硬化樹脂の前駆体であるモノマー溶液を供給し、供給されたモノマー溶液にUV光を照射してUV硬化樹脂からなる凸部を基材上に形成し、形成された凸部をパターンロールから剥離して凸部が形成された基材を得、さらに必要に応じ、該基材を巻き取る方法が好適である。
図16は、上記好ましい製造方法に用いられる凹凸シートB製造装置60を模式的に示した断面図である。
凹凸シートB製造装置60は、基底部となる基材42を連続的に搬送する搬送路の上流側から下流側に向かって、基材42を連続的に供給する供給ローラー22、供給された基材42を連続的に搬送する搬送ローラー24、搬送ローラー26、搬送ローラー28、及び基材42を巻き取るための巻き取りローラー32を有して構成される。さらに、基材42の搬送路を介して搬送ローラー24に対向する位置には塗布装置34が備えられており、UV硬化樹脂の前駆体であるモノマー溶液36を基材42上に付与できるようになっている。搬送ローラー26と搬送ローラー28との間には、円柱状のパターンロール50が備えられており、この間では基材42は、該パターンロール50の弧に沿って変形し、該パターンロールの回転に合わせて移動するようになっている。パターンロール50の表面には、製造する凹凸シートBの凸部の反転パターンである凹部41(図5中では、便宜上一部の凹部にのみ符号41を付す)が設けられている。また、基材42の搬送路を介してパターンロール50に対向する位置には、基材42上に供給されたモノマー溶液36を硬化するためのUV光源31が設けられている。
次に、凹凸シート製造装置60を用いて凹凸シートBを製造する方法について説明する。
まず、供給ローラー22により基材42を連続的に供給し、供給された基材42上に塗布装置34によりモノマー溶液36を連続的に塗布する。
基材42の幅(搬送方向Sに直交する方向についての長さ)は、200mm〜2000mmが好ましい。基材42の長さは、100m〜4000mが好ましい。基材42の厚さは、50μm〜450μmが好ましい。搬送速度は0.5m/min〜50m/minが好ましい。モノマー溶液36の塗布幅は、100mm〜1800mmが好ましく、モノマー溶液36の塗布量は、2ml/m〜200ml/mが好ましい。
モノマー溶液36が塗布された基材42は、搬送ローラー26を通過後、回転方向Rに回転するパターンロール50の弧に沿って変形し、該回転に合わせて搬送される。この際、モノマー溶液36は、パターンロール50表面の凹部41と基材42との間に充填される。
ここで、パターンロール50の回転速度は、基材42の搬送速度と等しくなっていることが好ましい。パターンロール50の直径は、100mm〜500mmが好ましく、パターンロール50の幅は、300mm〜2200mmが好ましい。
次に、パターンロール50の回転に合わせて移動する基材42及びモノマー溶液36に対し、UV光源31によりUV光(紫外光)を照射し、モノマー溶液36の硬化を行い、UV硬化樹脂からなる凸部44を基材42上に形成する。この際のUV照射量は、100mJ/cm〜2000mJ/cmが好ましい。
次に、基材42が搬送ローラー28を通過する際に、形成された凸部44を、パターンロール50から剥離する。凸部44が形成された基材42は、巻き取りローラー32によって巻き取る。
巻き取られた凸部44付き基材42は、用途に応じて適当な大きさに切断され、凹凸シートBとして用いられる。
なお、図5では、凸部44が円柱形状である場合を表しているが、上記凹凸シートの製造方法により製造できる凹凸シートBの凸部の形状は、円柱形状である場合に限られない。例えば、パターンロール50表面の凹部の形状を適宜変更することにより、凸部を、前述の台形円柱形状や三角柱形状、四角柱形状等、その他の形状に形成することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
[実施例1]
(電子供与性無色染料シート(1)の作製)
−電子供与性無色染料前駆体内包マイクロカプセル液(A)の調製−
電子供与性無色染料として化合物(A)18質量部をイソプロピルビフェニル70質量部に溶解し溶液Aを得た。メチルエチルケトン1質量部に溶解したエチレンジアミンのブチレンオキシド付加物0.4質量部を、攪拌している溶液Aに加えて、溶液Bを得た。メチルエチルケトン1質量部に溶解したトリレンジイソシアナートのトリメチロールプロパン付加物2質量部を、攪拌している溶液Bに加えて、溶液Cを得た。水150質量部にポリビニルアルコール6質量部を溶解した溶液中に溶液Cを加えて、乳化分散した。前記乳化液に水300質量部を加え、攪拌しながら70℃まで加温し、1時間攪拌後冷却し、電子供与性無色染料を内包したマイクロカプセルを含む塗布液を得た。得られたマイクロカプセルの体積標準でのメジアン径は20μmであった。
Figure 2009128248
−電子供与性無色染料シート(1)の作製−
このマイクロカプセル塗布液を、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートの上に、乾燥後の質量が3.0g/mとなるように塗布乾燥して、電子供与性無色染料シート(1)を得た。
(顕色剤シート(1)の作製)
−顕色剤含有塗布液の調製−
硫酸処理活性白土100質量部に40%水酸化ナトリウム水溶液5質量部、水300質量部を加えてホモジナイザーで分散し、さらにカゼインのナトリウム塩の10%水溶液50質量部、スチレンーブタジエンラテックス30質量部を添加して顕色剤(電子受容性化合物)含有塗布液を調製した。
−顕色剤シート(1)の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートの上に、顕色剤含有塗布液を固形分塗布量が10g/mになるように塗布して、顕色剤シート(1)を得た。
(圧力測定用材料(1)の作製)
上記で得られた電子供与性無色染料シート(1)と顕色剤シート(1)とを、電子供与性無色染料シートの発色剤層の表面と顕色剤シートの顕色剤層の表面とが向き合うようにして重ね合わせて圧力測定用材料(1)を作製した。
(凹凸シート(1)の作製)
図11に示す凹凸シートA製造装置60を用い、図10に示すような、硬質樹脂からなる基底部と軟質樹脂からなる凸部とを有する凹凸シート(1)を作製した。
まず、供給ローラー62により基材82を連続的に供給し、供給された基材82上に塗布装置74によりモノマー溶液76を連続的に塗布した。ここで、基材82としては、幅450mm、厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート、以下同じ)フィルムを用いた。供給速度及び搬送速度は、2m/minとした。モノマー溶液76としては、アクリル系モノマーと光重合開始剤とをメチルエチルケトンで希釈して67質量%としたものを用いた(詳細な組成は以下のとおりである)。モノマー溶液76の塗布量は、90ml/mとし、塗布幅は300mmとした。
〜モノマー溶液の組成〜
・アクリル系モノマー ・・・ 66質量部
・光重合開始剤 ・・・ 1質量部
・メチルエチルケトン ・・・ 33質量部
次に、モノマー溶液76が塗布された基材82をパターンロール80の弧に密着させ、モノマー溶液76を、パターンロール80表面の凹部81と基材82との間に充填しながらパターンロール80を2m/minの速度で回転させた。パターンロール80としては、φ350mm、幅(回転軸方向の長さ)500mmのパターンロールを用いた。
次に、基材82及びモノマー溶液76に対し、UV光源70によりUV光(紫外光、波長365nm)を照射し、モノマー溶液76の硬化を行い、アクリル系UV硬化樹脂からなる凸部84を形成した。UV照射量は1000mJ/cmとした。
次に、基材82が搬送ローラー68を通過する際に、形成された凸部84を、パターンロール80から剥離した。更に、凸部84が形成された基材82(凹凸シート(1))を、巻き取りローラー72によって巻き取った。
以上により、凹凸シート(1)を得た。
得られた凹凸シート(1)の基底部の厚みは0.1mmであり、総厚は0.3mmであった。また、凸部の形状は、頂角151.93°、高さ0.2mmの円錐形であった。凸部は、2mm間隔の格子状に配置されていた。凸部の硬化後のヤング率を、テンシロン(オリエンテック製 RTM−50)によって測定したところ、1MPaであった。
(評価・測定)
図1に示した真空圧により2枚のガラス基板を貼り合せる装置のエア抜きエンボスシート107と、ガラス基板104全面との間に、上記で得られた圧力測定用材料を挟み込んだ後、チャンバー内の圧力が0.02MPaになるまで真空ポンプで吸引し、その後真空を解除し、圧力測定用材料を取り出し、重ね合わせた前記両シートを剥離して発色状態を調べた。
エアー抜きエンボスシートの跡はついたが、均一に発色し、バランスよく加圧されていることが、確認された。
[実施例2]
実施例1において、図1におけるUV硬化樹脂を取り除き、2枚のガラス基板(104と106)間の位置に、実施例1と同様に作製した圧力測定用材料(1)を挟み、チャンバー内の圧力が0.02MPaとなるまで真空ポンプで吸引した。
実施例1と同様にして、圧力測定用材料の発色状況を調べた。
前記圧力測定用材料が均一に発色していることにより、圧力が均一に加わっていることが確認できたが、エア抜けによる発色ムラが一部に見られた。
[実施例3]
実施例2において、2枚のガラス基板(104と106)間の位置に、圧力測定用材料(1)と凹凸シート(1)を挟み、実施例2と同様にチャンバー内の圧力が0.02MPaとなるまで真空ポンプで吸引した。
実施例2と同様にして、圧力測定用材料の発色状況を調べた。
前記圧力測定用材料が、片側で濃く発色していることにより、圧力バランスが悪いことが分かった。ガラス基板の位置精度を見直した。
発色は実施例2よりは鮮明で、凹凸シート(1)の間隙より、エアが抜ける為、エア抜けムラも無かった。
ガラス板の位置精度を調整後、上記と同様の操作を行い、圧力測定用材料の発色状況を調べた。
圧力測定用材料が均一に発色しており、バランスよく加圧されていることでガラス板の位置精度調整が良好であることが確認できた。
[比較例1]
実施例1において、実施例1で得られた圧力測定用材料を用いる代わりに、特公昭57−24852号公報に記載の実施例1の方法にて作製した圧力測定用材料を用いた以外は同様に行って発色状態を調べた。
前記圧力測定用材料は、ほとんど発色しておらず、圧力分布を調べることができなかった。
[比較例2]
実施例1において、実施例1で得られた圧力測定用材料を用いる代わりに、ニッタ株式会社 タクタイルセンサー BIG−MAT1300を用いた以外は同様に行って発色状態を調べた。尚、該真空システムはクローズド系なので、真空ポンプで吸引中は解析システムと接続することはできなかった。
該BIG−MAT1300を取り出し、解析システムに接続したが、何ら情報を読み取ることができなかった。
本発明の一実施形態における低圧時の様子を概念的に示した断面図である。 本発明の一実施形態における凹凸シートを示した斜視図である。 (A)は本発明の一実施形態における低圧時の様子を概念的に示した断面図であり、(B)は(A)における圧力測定用材料の平面図である。 (A)は本発明の一実施形態における中圧時の様子を概念的に示した断面図であり、(B)は(A)における圧力測定用材料の平面図である。 (A)は本発明の一実施形態における高圧時の様子を概念的に示した断面図であり、(B)は(A)における圧力測定用材料の平面図である。 本発明の一実施形態における圧力測定用材料の例を示した平面図である。 本発明の一実施形態における圧力画像解析装置の構成を概念的に示した図である。 (A)本発明の一実施形態における圧力測定結果を2次元的に示した図であり、(B)は(A)のA−A線に沿った圧力測定結果である。 本発明の一実施形態における凹凸シートを模式的に示した断面図である。 本発明の別の実施形態における凹凸シートを模式的に示した断面図である。 本発明の一実施形態における、凹凸シートの好ましい製造方法に用いられる凹凸シート製造装置を模式的に示した断面図である。 第1の実施形態に係る凹凸シートを示した斜視図である。 第2の実施形態に係る凹凸シートを示した斜視図である。 第3の実施形態に係る凹凸シートを示した斜視図である。 第4の実施形態に係る凹凸シートを示した斜視図である。 本発明の凹凸シートの製造方法に用いられる凹凸シート製造装置の例を模式的に示した断面図である。 (A)は本発明の一実施形態における低圧時の様子を概念的に示した断面図であり、(B)は(A)における圧力測定用材料の平面図である。 (A)は本発明の一実施形態における中圧時の様子を概念的に示した断面図であり、(B)は(A)における圧力測定用材料の平面図である。 (A)は本発明の一実施形態における高圧時の様子を概念的に示した断面図であり、(B)は(A)における圧力測定用材料の平面図である。 本発明の一実施形態における圧力測定用材料の例を示した平面図である。 本発明の一実施形態における圧力画像解析装置の構成を概念的に示した図である。 (A)本発明の一実施形態における圧力測定結果を2次元的に示した図であり、(B)は、(A)のA−A線に沿った圧力測定結果である。
符号の説明
10、20、30、40、52、54、70 凹凸シートA又はB
12 基底部
14、15、16、17、44、74、84 凸部
20、22、61、62 被測定物
24、64 圧力測定用材料
28、68 発色領域
30 スキャナー
60 凹凸シートA又はB製造装置
100 真空圧着装置
102 圧力測定用材料
104,106 被測定物
107、108 エア抜きエンボスシート
110 真空チャンバー
112 UV硬化樹脂
V 減圧口

Claims (6)

  1. 0.1MPa以下の圧力範囲の測定が可能な圧力測定用材料を用いて、真空圧着における圧力分布を測定することを特徴とする圧力分布測定方法。
  2. 前記圧力測定用材料がマイクロカプセルに内包された電子供与性無色染料前駆体と前記電子供与性無色染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを含み、前記マイクロカプセルはδ/D=1.0×10−3〜2.0×10−2〔δ:マクロカプセルの数平均壁厚(μm)、D:マイクロカプセルの体積標準のメジアン径(μm)〕の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の圧力分布測定方法。
  3. 前記圧力測定用材料が、0.05MPaでの加圧前後における発色濃度差ΔDが0.02以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力分布測定方法。
  4. 前記圧力測定用材料が、前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径がAμmであるときに、直径(A+5)μm以上のマイクロカプセルが2cm×2cm当たり5000〜30000個存在することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の圧力分布測定方法。
  5. 前記マイクロカプセルの体積標準のメジアン径A(μm)が10〜40μmであることを特徴とする請求項4に記載の圧力分布測定方法。
  6. 下記条件(A)又は(B)を満たす凹凸シートを更に用い、前記凹凸シートの凸部が前記圧力測定用材料に接触するように配置して測定することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の圧力分布測定方法。
    <条件:(A)>
    厚さ0.05mm以上の基底部上に軟質樹脂からなる円錐状の凸部を有し、総厚0.5mm以下であり、加圧により形成した発色領域をスキャナーで読み取り、圧力を求める場合に、前記スキャナーの読み取り解像度をI、前記スキャナーによる読み取り階調数をN、前記凸部の高さをH、前記凸部の頂角をθ、前記加圧を前記圧力測定用材料の測定下限の圧力で行った際の前記発色領域の直径をDmaxとしたとき、
    tan(θ/2)=I×(N+1)/(2×H)かつDmax≧I×(N+1)の関係を満たす。
    <条件:(B)>
    硬質樹脂からなる厚さ0.05mm以上の基底部上に、該基底部に平行な露出面を有する硬質樹脂からなる凸部を複数有し、総厚0.5mm以下であり、前記露出面の面積をS、前記複数の凸部間の間隔をL、圧力測定用材料と共に用いて圧力測定を行う場合の圧力測定下限に対する前記圧力測定用材料の圧力測定下限の比をRとしたとき、
    S=(L×L)/Rの関係を満たす。
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