JP2009072647A - 膜塗設材料の製造方法 - Google Patents
膜塗設材料の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009072647A JP2009072647A JP2007241395A JP2007241395A JP2009072647A JP 2009072647 A JP2009072647 A JP 2009072647A JP 2007241395 A JP2007241395 A JP 2007241395A JP 2007241395 A JP2007241395 A JP 2007241395A JP 2009072647 A JP2009072647 A JP 2009072647A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- film
- coating
- coating film
- electron
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明は、長尺状の基材上に、前記基材の長手方向と直交する幅方向に、液体Aからなる塗膜と、前記塗膜を挟む一対の保護耳液Bからなる塗膜と、を有する膜塗設材料の製造方法であって、前記基材上に、液体Aまたは保護耳液Bのいずれか一方の液を塗布して塗膜を設け、前記塗膜のせん断速度10−2sec−1での粘度が10,000mPa・s以下であるうちに、他方の液を、前記塗膜の前記幅方向における端部と接するように塗布する膜塗設材料の製造方法である。
【選択図】なし
Description
圧力測定用の材料は、液晶ガラスの貼合せ工程、プリント基板へのハンダ印刷、ローラ間の圧力調整などの用途に使われている。このような圧力測定用の材料には、例えば、富士フイルム(株)から提供されているプレスケール(商品名)に代表される圧力測定フィルムがある。
また、マイクロカプセル含有液とは異なる、例えば、顔料主体の液を、有効製品塗布幅外(圧力測定用材料の製品となる塗膜部分を保護するための領域、「保護耳」ともいう)に設ける方法としては、マイクロカプセル含有液の塗布前に、保護耳液をストライプ塗布し、一旦乾燥させた後に、マイクロカプセル含有液を塗布することが考えられる。しかし、一旦保護耳液が乾燥してしまうと、保護耳液に厚塗り部が発生し易く、また、保護耳液が乾燥して保護耳部分が20μm以上の厚みとなると、ロール状に巻いた際に巻きズレや巻きシワが生じ、カプセル破壊を引き起す問題があった。また、保護耳塗膜とマイクロカプセル塗膜の間隔が不ぞろいとなり易く、保護耳層も含めて製品にしようとした場合には見栄えが悪いという問題があった。
なお、以下、液体Aを塗布して得られる塗膜を「塗膜a」、保護耳液Bを塗布して得られる塗膜を「塗膜b」と称する。
<1> 長尺状の基材上に、前記基材の長手方向と直交する幅方向に、液体Aからなる塗膜と、前記塗膜を挟む一対の保護耳液Bからなる塗膜と、を有する膜塗設材料の製造方法であって、前記基材上に、液体Aまたは保護耳液Bのいずれか一方の液を塗布して塗膜を設け、前記塗膜のせん断速度10−2sec−1での粘度が10,000mPa・s以下であるうちに、他方の液を、前記塗膜の前記幅方向における端部と接するように塗布する膜塗設材料の製造方法である。
塗膜aと塗膜bとは重ならないことが好ましい。
なお、以下、「塗膜のせん断速度10−2sec−1での粘度が10,000mPa・s以下」である状態を「乾燥前」と称することがある。
以下、本発明の膜塗設材料の製造方法について、詳細に説明する。
本発明の膜塗設材料の製造方法は、長尺状の基材上に、前記基材の長手方向と直交する幅方向に、液体Aからなる塗膜と、前記塗膜を挟む一対の保護耳液Bからなる塗膜と、を有する膜塗設材料の製造方法である。特に、本発明は、前記基材上に、液体Aまたは保護耳液Bのいずれか一方の液を塗布して塗膜を設け、前記塗膜のせん断速度10−2sec−1での粘度が10,000mPa・s以下であるうちに、他方の液を、前記塗膜の前記幅方向における端部と接するように塗布する工程を設けて構成したものであり、必要に応じて塗膜の乾燥工程、膜塗設材料の巻き取り工程など、他の工程を更に設けて構成することができる。
この場合、塗膜aの両端が塗膜bと対向する端部であり、塗膜aと塗膜bとは連続している。
この場合においても、塗膜aの両端が塗膜bと対向する端部であり、塗膜aと塗膜bとは連続している。
塗膜aのせん断速度10−2sec−1での粘度が10,000mPa・s以下であるうちに、塗膜aの両端に保護耳液Bを隙間なく塗布することにより、液体Aが乾燥する前に保護耳液Bを塗布することとなるので、塗膜aと塗膜bの膜厚をレベリングすることができる。その結果、保護耳液Bの塗布後(例えば乾燥時)に生じる塗膜bの厚塗り状態を抑制することができ、塗膜aと塗膜bとの段差が緩やかで形態が良い巻取りロールを得ることができる。
塗膜aのせん断速度10−2sec−1での粘度が10,000mPa・sを超えてから保護耳液Bを塗布すると、液体Aに保護耳液Bがなじまず、塗膜aと塗膜bとの段差が大きくなり、膜塗設材料をロール状に巻き取る際に、巻きズレ、巻きシワが生じ、ロールの巻き形態が悪く、特に、マイクロカプセルを用いた圧力測定用材料を作製するときには、塗膜中のマイクロカプセルの破壊を生ずる。
塗膜aのせん断速度10−2sec−1での粘度は、8,000mPa・s以下が好ましく、5,000mPa・s以下がより好ましい。
また、液体Aと保護耳液Bは、基材上に、同時に塗布することが好ましい。同時塗布とすることで、液体Aと保護耳液Bを塗布する際に用いる装置のコストを低減することができ、膜塗設材料の生産効率が良くなる。
液体Aの表面張力と保護耳液Bの表面張力との差は、2mN/m以内であることがより好ましい。
本発明において、液体Aの表面張力と保護耳液Bの表面張力は、協和界面科学(株)製、表面張力計CBVP−A3を用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃にて測定した値である。
液体Aの水分量と保護耳液Bの水分量との差が、10g/m2以内に収まれば、保護耳液Bの塗布後に、水分量が高い液(液体Aまたは保護耳液B)が、水分量が低い液(保護耳液Bまたは液体A)の方へ寄って行く「液寄り」により塗布量分布が変化してしまうことを抑え、保護耳部分も含めて製品にしようとした場合に見栄えを良くすることができる。
液体Aの水分量と保護耳液Bの水分量との差は、5g/m2以内であることがより好ましく、1g/m2以内であることがさらに好ましい。
このような巻きズレ、巻きシワをより抑制するためには、塗膜bの膜厚を塗膜aの膜厚(塗膜aがマイクロカプセルを含むならばマイクロカプセルの体積標準メジアン径)よりも、2〜10μm大きくすることが好ましい。より好ましくは、4〜6μmである。2μm以上であれば、膜塗設材料をロール状に巻いた際に、塗膜aを外圧等による接触・擦れ合いから保護することができ、10μm以内であれば、巻きズレ、巻きシワを抑制することができるので、塗膜aを効果的に保護することが可能となる。
また、塗膜aの両端に塗布形成される2つの塗膜bの膜厚(それぞれHb1、Hb2とする)は、巻きズレ、巻きシワを抑制する観点から、Hb1/Hb2=0.95〜1.05の誤差範囲であることが望ましく、同じ膜厚(Hb1=Hb2)であることが特に望ましい。
以下、本発明における基材や、液体A、保護耳液B等について、膜塗設材料が上記圧力測定用材料である場合を例にとって説明する。
本発明に用いることのできる圧力測定用材料(膜塗設材料)は、電子供与性無色染料前駆体(以下、「発色剤」ともいう。)を内包するマイクロカプセルと、前記電子供与性無色染料前駆体と反応して発色させる電子受容性化合物(以下、「顕色剤」ともいう。)とを、単一の基材、あるいは別個の基材に設けて(好ましくは塗工して)構成することができる。
上記のうち、圧力測定用材料は、その保存性や取扱い性の観点から、電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルと電子受容性化合物とは、別個の基材に塗工等して設けられた2シートタイプに構成されるのがより好ましい。
圧力測定用材料(膜塗設材料)を構成する基材は、シート状、フィルム状、板状等のいずれであってもよく、具体的な例として、紙、プラスチィックフィルム、合成紙等が挙げられる。圧力測定用材料がモノシートタイプ及び2シートタイプのいずれの形態であっても、同様である。
また、前記合成紙の具体例としては、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等を二軸延伸してミクロボイドを多数形成したもの(ユポ等)や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドなどの合成繊維からなるもの、これらを紙の一部、一面、両面に積層したものなどが挙げられる。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、加圧によって生じる発色濃度をより高くする点で、プラスチックフィルム、合成紙が好ましく、プラスチックフィルムがより好ましい。
圧力測定用材料の発色剤層に含有されるマイクロカプセルは、電子供与性無色染料前駆体の少なくとも一種を内包することが好ましい。
マイクロカプセルに内包される電子供与性無色染料前駆体は、感圧複写紙あるいは感熱記録紙の用途において公知のものを使用することができる。例えば、トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物など各種の化合物を使用することができる。
これら化合物の詳細については、特開平5−257272号公報に記載されており、電子供与性無色染料前駆体は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
モル吸光係数(ε)=C/(A×B)
前記マイクロカプセルは、電子供与性無色染料前駆体と共に溶媒の少なくとも一種を内包することが好ましい。
マイクロカプセルに内包される溶媒としては、感圧複写紙用途において公知のものを使用することができる。例えば、ジイソプロピルナフタレン等のアルキルナフタレン類、1−フェニル−1−キシリルエタン等のジアリールアルカン類、イソプロピルビフェニル等のアルキルビフェニル類、その他トリアリールメタン類、アルキルベンゼン類、ベンジルナフタレン類、ジアリールアルキレン類、アリールインダン類等の芳香族炭化水素;フタル酸ジブチル、イソパラフィン等の脂肪族炭化水素、大豆油、コーン油、綿実油、菜種油、オリーブ油、ヤシ油、ひまし油、魚油等の天然動植物油等又はその変性油、鉱物油等の天然物高沸点留分等が挙げられる。溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルは、それ自体公知の任意の方法、例えば、界面重合法、内部重合法、相分離法、外部重合法、コアセルベーション法等の方法により製造することができる。
電子供与性無色染料前駆体を内包する、ポリウレタン・ウレア壁のマイクロカプセルの分散液の調製は、感圧複写紙用途において公知の方法を使用することができる。例えば、電子供与性無色染料前駆体と多価イソシアネートとを溶媒に溶解した溶液(油相)を、水溶性高分子(ポリオール、ポリアミンなどのカプセル壁形成用物質)を含有する親水性溶液(例えば水など;水相)に乳化分散させ、得られた乳化分散液中の油滴をポリウレタン・ウレアで被覆してマイクロカプセル化する方法が挙げられる。このとき、加温することによって油滴界面で高分子形成反応が進み、マイクロカプセル壁を形成できる。
前記体積標準のメジアン径は、マイクロカプセル液を支持体に塗布し、その表面を光学顕微鏡により150倍で撮影して、2cm×2cmの範囲にある全てのマイクロカプセルの大きさを計測して算出される値である。
1.0×10−3 ≦ δ/D ≦ 2.5×10−2 ・・・式1
ここで、壁厚とは、マイクロカプセルのカプセル粒を形成する樹脂膜(いわゆるカプセル壁)の厚みをいい、数平均壁厚(μm)とは、5個のマイクロカプセルの個々のカプセル壁の厚みを走査型電子顕微鏡により求めて平均した平均値をいう。
マイクロカプセルは上記のように分散液として得ることができるが、このマイクロカプセルの分散液は、そのまま電子供与性無色染料前駆体を含有する発色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)としてもよい。また、上記のように得られたマイクロカプセルの分散液に更に、澱粉又は澱粉誘導体の微粉末、セルロース繊維粉末等の緩衝剤、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子結着剤、酢酸ビニル系、アクリル系、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス等の疎水性高分子結着剤、蛍光増白剤、消泡剤、浸透剤、紫外線吸収剤、防腐剤を添加して調製液(特に塗布液)としてもよい。
このようにして得られた調製液(特に塗布液)を、基材の上に塗工等して付与し、乾燥させることにより、圧力測定用材料を構成する発色剤層を形成することができる。
圧力測定用材料を構成する顕色剤層は、電子受容性化合物(顕色剤)の少なくとも一種を含有することが好ましい。
前記顕色剤層に好適に用いられる電子受容性化合物としては、無機化合物と有機化合物を挙げることができる。無機化合物の具体例としては、酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、ベントナイト、カオリンのような粘土物質等を挙げることができる。有機化合物としては、芳香族カルボン酸の金属塩、フェノールホルムアルデヒド樹脂、カルボキシル化テンペルフェノール樹脂の金属塩等を挙げることができる。中でも、酸性白土、活性白土、ゼオライト、カオリン、芳香族カルボン酸の金属塩、カルボキシル化テンペルフェノール樹脂の金属塩が好ましく、酸性白土、活性白土、カオリン、芳香族カルボン酸の金属塩であることがより好ましい。
顕色剤分散液は、電子受容性化合物が上記の無機化合物である場合、無機化合物を機械的に水系で分散処理することにより調製することができ、また、電子受容性化合物が有機化合物である場合、有機化合物を機械的に水系で分散処理するか、又は有機溶媒に溶解することにより調製することができる。
詳細は、特開平8−207435号公報に記載された方法を参照することができる。
上記のようにして調製された電子受容性化合物分散液は、そのまま電子受容性化合物を含有する顕色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)としてもよい。また、顕色剤層を形成するための調製液(特に塗布液)には、バインダーとして、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、アクリル酸エステル系ラテックス、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、無水マレイン酸−スチレン−共重合体、デンプン、カゼイン、アラビアゴム、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの合成又は天然高分子物質を添加してもよい。また、顔料として、カオリン、焼成カオリン、カオリン凝集体、重質炭酸カルシウム、種々の形態(米粒状、角状、紡錘状、イガ状、球状、アラゴナイト系柱状、無定形等)の軽質炭酸カルシウム、タルク、ルチル型またはアナターゼ型の二酸化チタン等を添加してもよい。更には、所望により蛍光増白剤、消泡剤、浸透剤、防腐剤を添加することもできる。
本発明の膜塗設材料の製造方法は、圧力測定用材料のごとき長尺の膜塗設材料をロール状にして保管・運輸する際に、膜塗設材料の製品として用いられる部分が、製品同士の接触、擦れ合いにより製品として損なわれることがないような膜塗設材料を作製するのに好適である。
上述した電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用した圧力測定用材料にあっては、「膜塗設材料の製品として用いられる部分」とは、基材上に、圧力測定のために発色剤層や顕色剤層が設けられている部分であり、これに保護耳を付けることによって、圧力測定用材料をロール状に巻き取った場合にも、前記発色剤層や前記顕色剤層保護することが可能となる。
また、液体Aとして、発色剤層を形成するための調製液あるいは、顕色剤層形成用の調製液として、圧力測定用材料の基材上に発色剤層あるいは顕色剤層を設けられたときは、発色剤層および顕色剤層は、本発明でいう「塗膜a」である。
(実施例1)
−電子供与性無色染料シート(1)の作製−
〔電子供与性無色染料前駆体内包カプセル(S)の作製〕
ジアリールエタン70部に、電子供与性無色染料前駆体として下記化合物(A)9部を溶解し、溶液Eを得た。次に、メチルエチルケトン1部に溶解したエチレンジアミンのブチレンオキシド付加物0.4部を、攪拌している溶液Eに加えて溶液Fを得た。さらに、メチルエチルケトン1部に溶解したトリレンジイソシアナートのトリメチロールプロパン付加物2部を、攪拌している溶液Fに加えて溶液Gを得た。そして、水150部にポリビニルアルコール6部を溶解した溶液中に上記の溶液Gを加えて、乳化分散した。乳化分散後の乳化液に水300部を加え、攪拌しながら70℃まで加温し、1時間攪拌後冷却した。さらに水を加えて濃度を調整し、固形分濃度18%の電子供与性無色染料前駆体が内包されたマイクロカプセルを含むマイクロカプセル液(S)を得た。得られたマイクロカプセルの体積標準でのメジアン径は20μmであった。なお、メジアン径は、マイクロカプセル液を所望の支持体に塗布して、光学顕微鏡により150倍で撮影し、2cm×2cmの範囲にある全てのマイクロカプセルの大きさを計測して算出した。
電子供与性無色染料前駆体内包マイクロカプセル液(S)を、25μmのフィルターを用いて繰り返しクロスフローろ過処理を行い、25μm以下の電子供与性無色染料前駆体内包マイクロカプセルを取り除いた。その後、水を加えて濃度を調整し、固形分濃度18%の電子供与性無色染料内包マイクロカプセル液(T)を得た。
水75部、ポリアクリル酸ナトリウム5部、炭酸カルシウム100部を混合してサンドミルで分散した後、SBRラテックスを固形分15部相当、カルボキシメチルセルロース1%水溶液を15部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液を1部添加して混合し、さらに水を加えて固形分濃度を41.5%として、保護耳液Bを作製した。保護耳液Bの表面張力は30mN/mであった。
保護耳液Bの表面張力は、協和界面科学(株)製、表面張力計CBVP−Zを用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃にて測定した。
幅400mmの長尺状のポリエチレンテレフタレートフィルム(基材)を搬送させ、このフィルム上に発色剤層形成用塗布液(液体A)を塗布して塗膜a1を設け、その後、保護耳液Bを、塗膜a1の幅方向両端に接するように塗布して塗膜b1を設けた。その後、塗膜a1および塗膜b1を乾燥し、電子供与性無色染料シート(1)を得た。
7,000mPa・sであった。
塗膜a1のせん断速度10−2sec−1での粘度は、25℃でRheoStress 600〔HAAKE社(ドイツ)製〕を用いて測定した。
硫酸処理活性白土100部に、40%水酸化ナトリウム水溶液5部、及び水300部を加えてホモジナイザーで分散し、これに更にカゼインのナトリウム塩の10%水溶液50部、及びスチレン−ブタジエンラテックス30部を添加して、電子受容性化合物(顕色剤)を含有する顕色剤含有液を調製した。
以上のようにして、電子供与性無色染料シート及び顕色剤シートからなる2シートタイプの圧力測定用材料を作製した。
実施例1において、発色剤層形成用塗布液(液体A)と保護耳液Bとを隙間なく同時塗布後、乾燥したほかは、実施例1と同様にして2シートタイプの圧力測定用材料(2)を得た。
実施例1において、保護耳液Bを下記組成の保護耳液B3に代えた他は同様にして、電子供与性無色染料シート(3)を得た。実施例3において、保護耳液B3を塗布して得た塗膜をb3と称する。
実施例1の保護耳液Bの作成において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液1部を0.9部に代えた他は実施例1と同様にして保護耳液B3を得た。
得られた保護耳液B3の表面張力は、33mN/mであった。
実施例1において、保護耳液Bを下記組成の保護耳液B4に代えた他は同様にして、電子供与性無色染料シート(4)を得た。実施例4において、保護耳液B4を塗布して得た塗膜をb4と称する。
水75部、ポリアクリル酸ナトリウム5部、炭酸カルシウム100部を混合してサンドミルで分散した後、SBRラテックスを固形分10部相当、カルボキシメチルセルロース1%水溶液を15部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液を1部添加して混合し、保護耳液Bを得た。
得られた保護耳液B4の表面張力は、30mN/mであった。
実施例1において、発色剤層形成用塗布液(液体A)を塗布して得た塗膜a1の端部と、保護耳液Bを塗布して得た1対の塗膜b1の端部との距離が、それぞれ5mmとなるように、発色剤層形成用塗布液(液体A)と保護耳液Bを塗布した他は、実施例1と同様にして電子供与性無色染料シート(5)を得た。
実施例1において、保護耳液Bを、発色剤層形成用塗布液(液体A)を塗布して得た塗膜a1の粘度が15,000mPa・sとなった後に塗布した他は、実施例1と同様にして電子供与性無色染料シート(6)を得た。
電子供与性無色染料液(液体A)の乾燥後質量 5.0g/m2
電子供与性無色染料液(液体A)塗布幅〔塗膜a1の幅〕 250mm
保護耳液B(B3、B4を含む)の塗布幅(片側)
〔塗膜b1、b3、b4の幅〕 25mm
表1に、電子供与性無色染料シート(1)〜(6)作製時における液体A、保護耳液(保護耳液B、B3、B4を含む)の塗布時における各水分量、表面張力、これらの物性値の差、保護耳液塗布時における塗膜aの粘度、および、塗膜aの端部と、塗膜bとの端部との距離(「塗膜a-b間の距離」)を示す。
−1.巻き取り状況−
電子供与性無色染料シート(1)〜(6)を、ロール状に巻き取り、ロールのシワの発生を目視で確認した。巻き取り状況の評価は、以下の基準により行った。
○:シワは確認されなかった。
△:シワは発生しているが、微小なシワであった。
×:大きなシワが発生した。
電子供与性無色染料シート(1)〜(6)の製品美観を目視により確認した。製品美観の評価は、以下の基準により行った。
◎:塗膜aと塗膜bとが重ならず、隙間も生じず、かつ液寄りも生じなかった。
○:塗膜aと塗膜bとが重ならず、隙間も生じなかったが、液寄りが生じた。
△:塗膜aと塗膜bとが重なったり、隙間が生じたりした。
×:塗膜aと塗膜bとの間に大きな隙間が生じた。
Claims (6)
- 長尺状の基材上に、前記基材の長手方向と直交する幅方向に、液体Aからなる塗膜と、前記塗膜を挟む一対の保護耳液Bからなる塗膜と、を有する膜塗設材料の製造方法であって、
前記基材上に、液体Aまたは保護耳液Bのいずれか一方の液を塗布して塗膜を設け、前記塗膜のせん断速度10−2sec−1での粘度が10,000mPa・s以下であるうちに、他方の液を、前記塗膜の前記幅方向における端部と接するように塗布する膜塗設材料の製造方法。 - 前記基材上に、前記液体Aと前記液体Bとを同時に塗布することを特徴とする請求項1に記載の膜塗設材料の製造方法。
- 前記液体Aの表面張力よりも前記保護耳液Bの表面張力の方が低く、その差が4mN/m以内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の膜塗設材料の製造方法。
- 前記液体Aの水分量と、前記保護耳液Bの水分量との差が10g/m2以内であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の膜塗設材料の製造方法。
- 前記液体Aが、電子供与性無色染料前駆体を内包するマイクロカプセルを含有する塗布液であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の膜塗設材料の製造方法。
- 電子供与性無色染料前駆体と電子受容性化合物との発色反応を利用した圧力測定用材料の作製に用いられる請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の膜塗設材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007241395A JP5334393B2 (ja) | 2007-09-18 | 2007-09-18 | 膜塗設材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007241395A JP5334393B2 (ja) | 2007-09-18 | 2007-09-18 | 膜塗設材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009072647A true JP2009072647A (ja) | 2009-04-09 |
JP5334393B2 JP5334393B2 (ja) | 2013-11-06 |
Family
ID=40608207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007241395A Active JP5334393B2 (ja) | 2007-09-18 | 2007-09-18 | 膜塗設材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5334393B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101450026B1 (ko) * | 2007-12-04 | 2014-10-13 | 후지필름 가부시키가이샤 | 압력 측정용 재료 |
EP3617681A4 (en) * | 2017-04-27 | 2020-05-13 | FUJIFILM Corporation | STIMULI-SENSITIVE MAGNETIC PARTICLES AND THEIR MANUFACTURING METHOD |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5724852B2 (ja) * | 1974-10-29 | 1982-05-26 | ||
JPH04254858A (ja) * | 1991-02-06 | 1992-09-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 感光材料 |
JP2001105715A (ja) * | 1999-10-06 | 2001-04-17 | Fuji Photo Film Co Ltd | 記録用シートの製造方法及び装置 |
-
2007
- 2007-09-18 JP JP2007241395A patent/JP5334393B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5724852B2 (ja) * | 1974-10-29 | 1982-05-26 | ||
JPH04254858A (ja) * | 1991-02-06 | 1992-09-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 感光材料 |
JP2001105715A (ja) * | 1999-10-06 | 2001-04-17 | Fuji Photo Film Co Ltd | 記録用シートの製造方法及び装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101450026B1 (ko) * | 2007-12-04 | 2014-10-13 | 후지필름 가부시키가이샤 | 압력 측정용 재료 |
EP3617681A4 (en) * | 2017-04-27 | 2020-05-13 | FUJIFILM Corporation | STIMULI-SENSITIVE MAGNETIC PARTICLES AND THEIR MANUFACTURING METHOD |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5334393B2 (ja) | 2013-11-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4986749B2 (ja) | 圧力測定用材料 | |
JP4986750B2 (ja) | 圧力測定用材料 | |
JP5014096B2 (ja) | 圧力測定用材料 | |
JP5142640B2 (ja) | 圧力測定用材料 | |
WO2018062017A1 (ja) | 圧力測定用材料組成物、圧力測定用材料、及び圧力測定用材料セット | |
JP6830532B2 (ja) | 圧力測定用材料 | |
WO2018221168A1 (ja) | 圧力測定用材料 | |
JP5334393B2 (ja) | 膜塗設材料の製造方法 | |
WO2018164080A1 (ja) | 圧力測定用材料、圧力測定用材料セット、圧力測定方法、及び圧力測定用液体セット | |
JP5258236B2 (ja) | 圧力測定用材料 | |
JP5020037B2 (ja) | 圧力分布測定方法 | |
US7049269B2 (en) | Thermal recording material and production method thereof | |
JP5258238B2 (ja) | 凹凸シート及び圧力測定方法 | |
JP5142646B2 (ja) | 圧力測定方法 | |
JP2009014493A (ja) | 圧力測定用材料 | |
JP6569226B2 (ja) | マイクロカプセル及びこれを用いた感圧複写紙 | |
JP2006150897A (ja) | 感熱記録材料及び画像形成方法 | |
JP2003231360A (ja) | 感熱記録材料 | |
JP2004276462A (ja) | 感熱記録材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100218 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111021 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111025 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120904 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130709 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130730 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5334393 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |