JP2009128102A - 棒状物品の直径測定システム及びその測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィルタロッドのための直径測定システムは、フィルタロッドFの移送コンベア2からサンプリング位置にて取出したフィルタロッドFを受渡し位置に移動する取出しヘッド10と、取出しヘッド10との間にてフィルタロッドFの受渡しをなし、受取ったフィルタロッドFを測定位置に移動させる受渡しヘッド12と、測定位置にて、フィルタロッドFがその軸線回りに回転されるとき、フィルタロッドFの直径をその全周に亘り、連続して測定する測定ヘッド24とを備え、取出しヘッド10はサンプリング位置と受渡し位置との間で往復動し、受渡し位置は受渡し位置と測定位置との間で往復動する。
【選択図】図1
Description
更に、特許文献1のシステムの場合、サンプリングしたフィルタロッドは良品であっても廃棄処分されるため、フィルタロッドの歩留まりを悪化させる大きな要因となっている。
この場合、取出しヘッドは移送経路の上方のサンプリング位置にて、その吸着溝が下方を向いた水平姿勢をとる。この後、取出しヘッドは下降し、その吸着溝に移送経路から棒状物品を吸着して上昇し、これにより、棒状物品の取出しがなされる。この後、取出しヘッドはその回転軸線の回りに回転され、吸着溝が受渡し位置側を向いた鉛直姿勢に変更される。それ故、取出しヘッドがサンプリング位置から受渡し位置に移動したとき、受渡し位置にて、取出しヘッドの棒状物品は受渡しヘッド側を向いた鉛直姿勢となる。
この場合、受渡しヘッドがその吸着溝を受渡し位置側に向けた状態で、受渡し位置まで移動されたとき、受渡し位置にて、取出しヘッド及び受渡しヘッドの吸着溝は互いに向き合うことになり、取出しヘッドから受渡しヘッドへの棒状物品の受渡しがなされる。ここでの受渡しにて、棒状物品は受渡しヘッドの吸着溝に吸着して保持されるが、棒状物品の一部はその全周が露出した状態にある。
更にまた、取出し装置は、取出しヘッド及び受渡しヘッドとの間にて棒状物品の受渡しがなされる際、棒状物品を渡す側の一方のヘッドの吸着溝に吸引圧に代えて圧縮空気を供給する切換え手段を更に含むことができる(請求項7)。この場合、棒状物品の受渡し時、一方のヘッドの吸着溝に供給される空気は、その吸着溝に残存する吸着力を打ち消す一方、棒状物品を受取る側の他方のヘッドの吸着溝の吸着力を補助する。
また、本発明のシステムは移送経路の上方のサンプリング位置と移送経路近傍の測定位置との間にて取出し装置を往復移動させるだけであるから、システムの設置に大きなスペースが要求されることはなく、しかも、測定後の棒状物品が移送経路に戻されることから、棒状物品の歩留まりを悪化させるようなこともない。
一実施例の測定システムは、例えば棒状物品としてフィルタロッドを製造するロッド製造機に適用され、その製造直後にて、フィルタロッドの直径を測定する。ここで、フィルタロッドはフィルタシガレットの製造に使用され、所定の長さ毎に切断されて、フィルタシガレットのためのフィルタプラグを形成する。
より詳しくは、取出し装置6は、取出しヘッド10及び受渡しヘッド12を含み、これらヘッド10,12は移送コンベア2の側方に互いに離間している。図1に示す状態にあるとき、取出しヘッド10は移送コンベア2の上方位置、即ち、サンプリング位置にあり、これに対し、受渡しヘッド12は測定位置にある。
一方、受渡しヘッド12もまた移送コンベア2を横断する前後方向に移動可能であって、測定位置と受渡し位置との間にて往復動可能である。また、受渡しヘッド12は受渡し位置側を向いた受渡し溝22を有し、この受渡し溝22は取出し溝20と同様に吸着溝からなり、鉛直方向に延びている。即ち、受渡し溝22は鉛直姿勢となっている。
この後、取出しヘッド10は受渡し位置にて待機し、一方、フィルタロッドFを受取った受渡しヘッド12は受渡し位置から移動し、測定位置に戻る。この際、フィルタロッドFの下端部は測定装置8内に位置付けられ、この測定装置8にて、フィルタロッドFの直径はその全周に亘り、連続的に測定される。
更に、測定装置8は、測定位置にあるフィルタロッドFをその軸線回りに回転させる回転機構32を備え、この回転機構32は受渡しヘッド12のヘッドサポート(図1では省略)に取付けられている。
なお、ロッド製造機は、測定ヘッド24からの算出結果に基づき、製造すべきフィルタロッドFの直径を調整する調整機構を必要に応じて作動させ、フィルタロッドFの直径を許容範囲内に維持する。
次に、測定システム4の各構成要素について具体的に説明する。
先ず、図2、前述した移送コンベア2に対する測定システム4の具体的なレイアウトを示し、図2には、サンプリング位置と受渡し位置との間にて取出しヘッド10を往復動させる進退シリンダ46、そして、測定位置と受渡し位置との間にて受渡しヘッド12、つまり、そのヘッドサポート48を進退させる進退シリンダ50もまた併せて示されている。
図3は取出しヘッド10をより詳細に示す。
取出しヘッド10は矩形の板状をなし、図3(a)でみて、その上部には挿通孔52が形成されている。この挿通孔52には前述した回転軸14が挿通され、この回転軸14は螺子孔54内にねじ込まれる止め螺子(図示しない)を介して取出しヘッド10に固定される。従って、取出しヘッド10は回転軸14に一体的に回転され、この回転軸14を介して昇降ブロック16に支持される。
更に、図3(b)から明らかなように取出しヘッド10内には吸引・ブロー通路68が形成されている。この吸引・ブロー通路68は取出し溝20と平行に延び、取出しヘッド10の一側面にて開口し、後述する空圧回路に接続されている。また、吸引・ブロー通路68からは複数の分岐通路70が分岐され、これら分岐通路70はと取出し溝20の底にて開口し、吸引・ブロー口をそれぞれ形成している。
受渡しヘッド12が測定位置にあるとき、ヘッドサポート48は測定ヘッド24の上方に配置され、進退シリンダ50により支持されている。回転機構32の自転軸34はヘッドサポート48の一端部を上下方向に貫通し、上下一対の軸受74を介してヘッドサポート48に回転自在に支持されている。
図4から明らかなように、自転軸34はヘッドサポート48から下方に突出し、その下端に偏心ディスク82が取付けられて、この偏心ディスク82に偏心ピン84を介して受渡しヘッド12が取付けられている。即ち、前述した回転機構32のリンク38は偏心ディスク82及び偏心ピン84から構成されている。
受渡しヘッド12は略角柱形状をなし、その上端から他端に向けて延びる孔を有する。この孔の上部は前述した偏心ピン84を受入れる装着孔86として形成され、そして、その下部は吸引・ブロー通路88として形成されている。また、受渡しヘッド12の上部には受渡しヘッド12に対して偏心ピン84を固定する止め螺子(図示しない)のための螺子孔90が上下に形成されている。一方、吸引・ブロー通路88から複数の分岐通路92が延び、これら分岐通路92は受渡し溝22の底に開口し、吸引・ブロー口をそれぞれ形成している。
図6は空圧回路の詳細を示す。
更に、吸引・ブロー経路110,116には圧力センサ132,134がそれぞれ接続されており、これら圧力センサ132,134は前述の吸引力、即ち、吸引・ブロー通路68,88内の吸引圧が所定値に達したとき、オン信号を出力する。
図7は、移送コンベア2上を移送されるフィルタロッドFの積層流れから、その最上層の1本のフィルタロッドFが取出しヘッド10の取出し溝20に吸着された直後の状態を示す。なお、このとき、取出しヘッド10側の電磁制御弁108は吸引位置に切換えられており、取出し溝20に吸引圧が供給されていることは言うまでもない。
また、取出し溝20における上流側の開口縁56は前述したように山形をなしていることから、フィルタロッドFは取出し溝20に正確に填り込むことができる。この点、図8に示されるように上流側の開口縁56aが平坦縁に形成されていると、取出し溝20にその軸線からずれた状態でフィルタロッドFが吸着されてしまうことがあるが、このような不具合は本実施例の開口縁56により確実に防止される。
上述の受渡し作用は、受渡しヘッド12から取出しヘッド10にフィルタロッドFが受け渡される場合にも同様に発揮され、ここでのフィルタロッドFの受渡しもまた確実且つ安定して実施される。
更に、一実施例の測定システム4の場合、フィルタロッドFを取出しヘッド10により取出した後、取出しヘッド10と受渡しヘッド12との間にてフィルタロッドFの受渡しをなすようにしたから、取出しヘッド10側の回転機構や往復動機構と、受渡しヘッド12側の回転機構及び往復動機構とを分離して構築でき、これら回転機構及び往復動機構が受け持つ負担の軽減を図ることができる。この結果、回転機構及び往復動機構の作動を高速化することができ、フィルタロッドF1本当たりに要する測定時間の大幅な短縮が可能となる。
例えば、取出し溝20における下流側の開口端58は取出しヘッド10自体、即ち、前述した端縁60を延長することでも形成可能であるが、突出シート62により形成することで、その突出量を容易に調整することができる。
また、測定ヘッド24が回転可能であれば、取出しヘッド10はサンプリング位置と測定位置との間にて往復するだけで済み、この場合、フィルタロッドFの受渡しは不要となる。
取出しヘッド10が下降してフィルタロッドFの取出し、つまり、そのサンプリングがなされるとき、押上げプッシャ136は上昇して移送コンベア2上おけるフィルタロッドFの積層流れをサンプリング位置にて盛り上げ、それ故、取出しヘッド10はフィルタロッドFの積層流れ内に侵入することなく、フィルタロッドFを容易に取出すことができる。
6 取出し装置
8 測定装置
10 取出しヘッド
12 受渡しヘッド
14 回転軸(回転軸線)
20 取出し溝(吸着溝)
22 受渡し溝(吸着溝)
24 測定ヘッド
56,58 開口縁
108,114 電磁制御弁(切換え手段)
126,130 電磁開閉弁(切換え手段)
Claims (8)
- 棒状物品を横向き状態で移送する移送経路の上方に設けられ、前記移送経路に対するサンプリング位置にて前記移送経路から1本の棒状物品を解放可能に取出し、取出した棒状物品を保持した状態で前記サンプリング位置と移送経路近傍の測定位置との間にて往復移送する取出し装置と、
前記測定位置にて、前記取出し装置により保持された前記棒状物品の直径をその全周に亘って連続的に測定する測定装置と
を具備したことを特徴とする棒状物品の直径測定システム。 - 前記取出し装置は、
前記サンプリング位置にて昇降し、前記移送経路から棒状物品を取出す取出しヘッドと、
前記取出しヘッドとの間にて棒状物品の受渡しをなし、前記棒状物品を前記測定位置に供給する受渡しヘッドと
を含み、
前記取出しヘッドと前記受渡しヘッドとの間での前記棒状物品の受渡しは、前記サンプリング位置と前記測定位置との間に規定された受渡し位置にてなされ、前記取出しヘッド及び前記受渡しヘッドは前記サンプリング位置と前記受渡し位置との間及び前記受渡し位置と前記測定位置との間のそれぞれに往復動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の棒状物品の直径測定システム。 - 前記取出しヘッドは、
回転軸線と、
前記回転軸線と直交する平面内を延び、棒状物品を吸引圧より吸着可能な吸着溝と
を有し、
前記回転軸線の回りに回転されることにより、前記吸着溝が下方を向いた水平姿勢と前記吸着溝が前記受渡し位置側を向いた鉛直姿勢との間にて姿勢変更可能である、
ことを特徴とする請求項2に記載の棒状物品の直径測定システム。 - 前記受渡しヘッドは、棒状物品を吸引圧により吸着可能な鉛直姿勢の吸着溝を有し、この吸着溝は前記棒状物品の一部にて、その全周を露出させた状態で、棒状物品を吸着する、ことを特徴とする請求項3に記載の棒状物品の直径測定システム。
- 前記取出しヘッドの吸着溝は、前記棒状物品の移送方向でみて下流側の開口縁が上流側の開口縁よりも突出した形状を有する、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の棒状物品の直径測定システム。
- 前記取出しヘッド及び前記受渡しヘッドにおける前記往復動の方向は互いに所定の角度を存して交差している、ことを特徴する請求項5に記載の棒状物品の直径測定システム。
- 前記取出し装置は、前記取出しヘッド及び前記受渡しヘッドとの間にて棒状物品の受渡しがなされる際、前記棒状物品を渡す側となる一方のヘッドの吸着溝に吸引圧に代えて圧縮空気を供給する切換え手段を更に含む、ことを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の棒状物品の直径測定システム。
- 棒状物品を横向き状態で移送する移送経路から取出しヘッドにより1本の棒状物品を取出し、この後、取出した棒状物品を前記取出しヘッドと共に受渡し位置に移送し、
前記受渡し位置にて前記取出しヘッドから受渡しヘッドへの前記棒状物品の受渡しをなし、この後、前記受渡しヘッドに受取った棒状物品を前記受渡しヘッドと共に移送経路近傍の測定位置に移送し、
前記測定位置にて前記棒状物品の直径をその全周に亘って測定し、
測定後、前記棒状物品を前記受渡しヘッドから前記取出しヘッドを経て前記移送経路に戻す、
ことを特徴とする棒状物品の直径測定方法。
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