JP2009126898A - 潤滑油組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電力消費量削減に寄与することができる潤滑油組成物を提供する。
【解決手段】40℃動粘度が4〜25mm2/sであるポリαオレフィンを基油として含有し、重量平均分子量が4,000〜150,000であるエチレンとエチレン以外のモノマーとの共重合体から成るオレフィン系粘度指数向上剤が配合された潤滑油組成物であって、該組成物の40℃における動粘度が19〜51mm2/sであることを特徴とする省電力型潤滑油組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】40℃動粘度が4〜25mm2/sであるポリαオレフィンを基油として含有し、重量平均分子量が4,000〜150,000であるエチレンとエチレン以外のモノマーとの共重合体から成るオレフィン系粘度指数向上剤が配合された潤滑油組成物であって、該組成物の40℃における動粘度が19〜51mm2/sであることを特徴とする省電力型潤滑油組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、省電力型潤滑油組成物に関する。
近年、地球規模での温暖化が進行し、温室効果ガスの一つである二酸化炭素排出量削減が急務となっている。わが国でも、2006年にエネルギーの使用の合理化に関する法律、地球温暖化対策の推進に関する法律がそれぞれ改正施行され、工場、輸送事業者等はこれまで以上に電力消費量の削減が求められるようになってきた。
電力消費量削減の一つの方法として、産業機械や輸送機械で使用される潤滑油側からの省電力化が図られている。省電力化の例として、特定の添加剤を配合することによる摩擦・摩耗の低減化が挙げられ、リン酸エステル、リン酸エステルのアミン塩、脂肪酸エステル、カルボン酸アミド、硫化オキシモリブデンジチオホスフェート、硫化オキシモリブデンジチオカーバメートなどの配合技術による対応が試みられている(例えば特許文献1、2参照)。また、特定の基油を使用することにより、配管等の圧力損失の低減を図った例も挙げられる(特許文献3参照)。
一方、最近では産業機械の高出力化が進んでおり、それに伴い、潤滑油の高圧条件下での使用もいっそう増加していくことが考えられる。よって、電力消費量削減のためには、高圧条件下での潤滑油の摩擦低減、すなわち低トラクション性が求められる。
本発明は、低トラクション性を示す潤滑油組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の動粘度のポリαオレフィンを基油として含有し、特定構造で特定の重量平均分子量のオレフィン系粘度指数向上剤を配合することで、トラクション係数が低い潤滑油組成物が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、40℃動粘度が4〜25mm2/sであるポリαオレフィンを基油として含有し、重量平均分子量が4,000〜150,000であるエチレンとエチレン以外のモノマーとの共重合体から成るオレフィン系粘度指数向上剤が配合された潤滑油組成物であって、該組成物の40℃における動粘度が19〜51mm2/sであることを特徴とする省電力型潤滑油組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記潤滑油組成物において、オレフィン系粘度指数向上剤の重量平均分子量が12,000〜140,000であり、オレフィン系粘度指数向上剤の20℃における屈折率が1.460〜1.475であり、オレフィン系粘度指数向上剤の配合量が3〜30質量%である潤滑油組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記潤滑油組成物において、オレフィン系粘度指数向上剤の重量平均分子量が12,000〜140,000であり、オレフィン系粘度指数向上剤の20℃における屈折率が1.460〜1.475であり、オレフィン系粘度指数向上剤の配合量が3〜30質量%である潤滑油組成物を提供するものである。
本発明の潤滑油組成物は、特定の動粘度を有するポリαオレフィンを基油として含有し、特定構造で特定の重量平均分子量を有するオレフィン系粘度指数向上剤を配合することで、低トラクション性を示し、省電力型潤滑油として産業機械等に好適に用いることができる。
本発明の潤滑油組成物に用いる、基油としてのポリαオレフィン基油は、JIS K2283動粘度試験方法による40℃動粘度が4〜25mm2/sであり、好ましくは5〜20mm2/sであり、より好ましくは5〜15mm2/sであり、特に好ましくは5〜10mm2/sである。40℃動粘度が4mm2/s未満では、オレフィン共重合体系粘度指数向上剤をより多く配合しないと本発明の潤滑油組成物の動粘度を満たすことができない。40℃動粘度が25mm2/sを超えると、本発明の潤滑油組成物の動粘度を満たすためには、オレフィン共重合体系粘度指数向上剤の配合量を減らさざるを得ず、その結果、優れた低トラクション性を得ることができない。
本発明の基油であるポリαオレフィンは、40℃動粘度が4〜25mm2/sである2種以上のポリαオレフィンを混合したものや、40℃動粘度が4〜25mm2/sに含まれない2種以上のポリαオレフィンを混合したものや、40℃動粘度が4〜25mm2/sであるポリαオレフィンと40℃動粘度が4〜25mm2/sでないポリαオレフィンを2種以上混合したものであっても、混合後の40℃動粘度が4〜25mm2/sに調整されておればよい。
基油としてのポリαオレフィンは、α-オレフィンの重合体であり、上記40℃動粘度を満たすものであれば特に限定はなく、例えば、炭素数が6〜18のαオレフィンの10量体以下のものが好ましい。特に好ましいポリα-オレフィンは、α-デセン(炭素数10)の2〜4量体、またはα-ドデセン(炭素数12)の2〜4量体を中心に、それらの2量体や5量体以上のものを含有するものである。
基油としてのポリαオレフィンは、α-オレフィンの重合体であり、上記40℃動粘度を満たすものであれば特に限定はなく、例えば、炭素数が6〜18のαオレフィンの10量体以下のものが好ましい。特に好ましいポリα-オレフィンは、α-デセン(炭素数10)の2〜4量体、またはα-ドデセン(炭素数12)の2〜4量体を中心に、それらの2量体や5量体以上のものを含有するものである。
ポリαオレフィンの好適な製造例としては、エチレンの低重合またはワックスの熱分解によって炭素数6〜18のαオレフィンを合成、このαオレフィン2〜9単位を重合、水添反応を行うことによって合成される。
ポリαオレフィンの1分子当りの平均炭素数としては、上記の40℃動粘度範囲である限り特に制限しないが、好ましくは12〜65であり、より好ましくは15〜60であり、さらに好ましくは18〜55である。
ポリαオレフィンの1分子当りの平均炭素数としては、上記の40℃動粘度範囲である限り特に制限しないが、好ましくは12〜65であり、より好ましくは15〜60であり、さらに好ましくは18〜55である。
本発明の潤滑油組成物には、上記の基油としてのポリαオレフィンに、他の基油を少量混合してもよい。上記のポリαオレフィンの含有量は、全基油の合計量に対して、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましく、98質量%以上であることが特に好ましい。
本発明の潤滑油組成物に用いるオレフィン系粘度指数向上剤は、エチレンとエチレン以外のモノマーからなる共重合体である。
エチレンと共重合体を形成するエチレン以外のモノマーとしては、例えば、オレフィン系炭化水素、ジエン系炭化水素、ビニル芳香族系炭化水素等が挙げられる。これらのエチレン以外のモノマーの炭素数は、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜25であり、さらに好ましくは3〜15であり、特に好ましくは3〜8であり、最も好ましくは3〜5である。エチレン以外のモノマーの炭素数を30以下とすることで、粘度指数向上剤の分子量を比較的低く抑えることができ、耐せん断安定性を向上させることができるため好ましい。
エチレンと共重合体を形成するエチレン以外のモノマーとしては、例えば、オレフィン系炭化水素、ジエン系炭化水素、ビニル芳香族系炭化水素等が挙げられる。これらのエチレン以外のモノマーの炭素数は、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜25であり、さらに好ましくは3〜15であり、特に好ましくは3〜8であり、最も好ましくは3〜5である。エチレン以外のモノマーの炭素数を30以下とすることで、粘度指数向上剤の分子量を比較的低く抑えることができ、耐せん断安定性を向上させることができるため好ましい。
エチレン以外のモノマーとして用いられるオレフィン系炭化水素としては、直鎖であっても環状であっても良く、分岐があっても良い。オレフィン系炭化水素の具体例としては、プロピレン、n−ブテン、i−ブチレン、シクロブテン、n−ペンテン、i−ペンテン、シクロペンテン、n−へキセン、i−へキセン、n−へプテン、i−へプテン等が挙げられる。
エチレン以外のモノマーとして用いられるジエン系炭化水素は、鎖状であっても、環状であってもよく、分岐鎖があってもよい。ジエン系炭化水素の具体例としては、ブタジエン、シクロブタジエン、ペンタジエン、シクロペンタジエン、ヘキサジエン、ヘプタジエン等が挙げられる。
エチレン以外のモノマーとして用いられるジエン系炭化水素は、鎖状であっても、環状であってもよく、分岐鎖があってもよい。ジエン系炭化水素の具体例としては、ブタジエン、シクロブタジエン、ペンタジエン、シクロペンタジエン、ヘキサジエン、ヘプタジエン等が挙げられる。
エチレン以外のモノマーとして用いられるビニル芳香族系炭化水素としては、スチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
これらのエチレン以外のモノマーの内、好ましいものはオレフィン系炭化水素であり、特に好ましいものは炭素数3〜5のオレフィン系炭化水素である。
オレフィン系粘度指数向上剤はエチレンとエチレン以外のモノマーを重合して合成するが、エチレン以外のモノマーは1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
これらのエチレン以外のモノマーの内、好ましいものはオレフィン系炭化水素であり、特に好ましいものは炭素数3〜5のオレフィン系炭化水素である。
オレフィン系粘度指数向上剤はエチレンとエチレン以外のモノマーを重合して合成するが、エチレン以外のモノマーは1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
エチレンとエチレン以外のモノマーの重合モル比は特に制限されないが、好ましくは80:20〜20:80であり、より好ましくは70:30〜30:70であり、さらに好ましくは65:35〜35:65である。
オレフィン系粘度指数向上剤は、規則的交互共重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体またはグラフト重合体のいずれであってもよい。
オレフィン系粘度指数向上剤は、規則的交互共重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体またはグラフト重合体のいずれであってもよい。
オレフィン系粘度指数向上剤の重量平均分子量は4,000〜150,000であり、より好ましくは4,500〜140,000であり、さらに好ましくは12,000
〜140,000である。重量平均分子量が4,000未満になると所定のトラクション特性が得られなくなる傾向がある。重量平均分子量が150,000を超えると、せん断下において粘度が低下する傾向がある。なお重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィ-で測定され、ポリスチレン換算による値である。
〜140,000である。重量平均分子量が4,000未満になると所定のトラクション特性が得られなくなる傾向がある。重量平均分子量が150,000を超えると、せん断下において粘度が低下する傾向がある。なお重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィ-で測定され、ポリスチレン換算による値である。
オレフィン系粘度指数向上剤は、本発明の目的が損なわれないかぎり、分散型、非分散型のいずれであってもよい(モノマー由来の極性基を有するものを分散型、極性基を有さないものを非分散型という)。すなわち、エチレン以外のモノマー分子として窒素原子含有化合物やアルキルエステル類が用いられている分散型であってもよい。このような窒素原子含有化合物の具体例としては、アルキル−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール等が挙げられる。また、アルキルエステル類の具体例として、ポリアルキレングリコールエステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル等が挙げられる。これらは1種でも、2種以上でも用いることができる。
ただし、オレフィン系粘度指数向上剤中の分散基を有するモノマーとそれ以外のモノマーのモル比は、分散基のモル比が25を超えると、基油とオレフィン系粘度指数向上剤の混合物のトラクション係数が高くなり、電力消費量が多くなる傾向がある。そのため、分散基を有するモノマーとそれ以外のモノマーのモル比は、好ましくは0:100〜25:75であり、より好ましくは0:100〜10:90である。
オレフィン系粘度指数向上剤の屈折率は特に制限はないが、JIS K0062屈折率測定方法による20℃における屈折率は、好ましくは1.453〜1.480であり、より好ましくは1.455〜1.478であり、さらに好ましくは1.460〜1.475である。20℃における屈折率を1.453以上とすることで、組成物の屈折率を1.453に調整しやすい傾向にあり、良好な耐摩耗性を得やすくできる。20℃における屈折率を1.480以下とすることで、組成物の屈折率を1.470以上に調整しやすい。そのため組成物のトラクション係数が高くなり、電力消費量が多くなる傾向がある。
オレフィン系粘度指数向上剤の潤滑油組成物に対する配合量は、好ましくは1〜60質量%であり、より好ましくは2〜40質量%であり、さらに好ましくは3〜30質量%であり、特に好ましくは3.5〜20質量%である。オレフィン系粘度指数向上剤の配合量を1質量%以上とすることで、トラクション係数を低く抑えやすくなり、省電力効果をえやすくできる傾向にある。オレフィン系粘度指数向上剤の配合量が60質量%を超えると経済的ではない。
上記のオレフィン系粘度指数向上剤は、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記のオレフィン系粘度指数向上剤は、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の潤滑油組成物はの40℃動粘度は、JIS K2283動粘度試験方法(40℃)において、19〜51mm2/sであり、好ましくは24〜42mm2/sであり、さらに好ましくは28〜35mm2/sである。40℃動粘度が19mm2/s未満であると、適切な油膜厚さが保たれなくなり、耐摩耗性が低下する傾向がある。40℃動粘度が51mm2/sをこえると、トラクション係数が高くなり、電力消費量が多くなる傾向がある。
本発明の潤滑油組成物の粘度指数は、JIS K2283動粘度試験方法において、好ましくは103以上であり、より好ましくは110以上、さらに好ましくは120以上、特に好ましくは130以上である。粘度指数が低すぎると低温粘度が高くなり、低温始動時の電力消費量が多くなる傾向がある。
本発明の潤滑油組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて各種公知の添加剤を配合することができる。例えば酸化防止剤、極圧剤、油性剤、清浄分散剤、さび止め剤、金属不活性化剤、流動点降下剤、泡消剤、抗乳化剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等のフェノール系酸化防止剤、アルキル化ジフェニルアミン、アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止剤、ホスホン酸エステル等のリン系酸化防止剤などが挙げられる。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等のフェノール系酸化防止剤、アルキル化ジフェニルアミン、アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止剤、ホスホン酸エステル等のリン系酸化防止剤などが挙げられる。
極圧剤としては、ホスフェート、ホスファイト等のリン系極圧剤、硫化オレフィン等の硫黄系極圧剤、ZnDTP、ZnDTC等の有機金属系極圧剤が挙げられる。
油性剤としては、オレイン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、オレイルアルコール等の高級アルコール、オレイルアミン等のアミン、ブチルステアレート等のエステルが挙げられる。
油性剤としては、オレイン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、オレイルアルコール等の高級アルコール、オレイルアミン等のアミン、ブチルステアレート等のエステルが挙げられる。
清浄分散剤としては、アルケニルコハク酸イミド、アルケニルコハク酸エステル等の無灰系清浄分散剤、アルカリ土類金属系清浄分散剤が挙げられる。
さび止め剤としては、カルボン酸、金属セッケン、カルボン酸アミン塩、スルホン酸の金属塩、多価アルコールの部分エステル等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾ−ルおよびその誘導体、アルキルコハク酸誘導体が挙げられる。
流動点降下剤としては、ポリアルキルメタクリレート、ポリブテン、ポリアルキルスチレン、ポリビニルアセテート、ポリアルキルアクリレート等が挙げられる。
さび止め剤としては、カルボン酸、金属セッケン、カルボン酸アミン塩、スルホン酸の金属塩、多価アルコールの部分エステル等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾ−ルおよびその誘導体、アルキルコハク酸誘導体が挙げられる。
流動点降下剤としては、ポリアルキルメタクリレート、ポリブテン、ポリアルキルスチレン、ポリビニルアセテート、ポリアルキルアクリレート等が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーン油やエステル系消泡剤等が挙げられる。
抗乳化剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等の抗乳化剤が挙げられる。
これら添加剤は、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の潤滑油組成物は、種々の用途に適用できるが、油圧作動油、軸受油、圧縮機油、タービン油、工作機械油などの工業用潤滑油として特に好適に用いることができる。
抗乳化剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等の抗乳化剤が挙げられる。
これら添加剤は、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の潤滑油組成物は、種々の用途に適用できるが、油圧作動油、軸受油、圧縮機油、タービン油、工作機械油などの工業用潤滑油として特に好適に用いることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。
各実施例、比較例において組成物の調製に用いた基油、添加剤成分は次のとおりである。
各実施例、比較例において組成物の調製に用いた基油、添加剤成分は次のとおりである。
基油
(A−1) 1−デセンモノマーの2〜3量体からなる、40℃動粘度が5.13mm2/sであるポリαオレフィン。
(A−2) 1−デセンモノマーの2〜5量体からなる、40℃動粘度が17.3mm2/sであるポリαオレフィン。
(A−3) 1−デセンモノマーの2〜5量体からなる、40℃動粘度が30.5mm2/sであるポリαオレフィン。
(A−4) 40℃動粘度が9.41mm2/sである水素化精製鉱油。
※(A−1)〜(A−4)の40℃動粘度は、JIS
K2283動粘度試験方法により測定した。
(A−1) 1−デセンモノマーの2〜3量体からなる、40℃動粘度が5.13mm2/sであるポリαオレフィン。
(A−2) 1−デセンモノマーの2〜5量体からなる、40℃動粘度が17.3mm2/sであるポリαオレフィン。
(A−3) 1−デセンモノマーの2〜5量体からなる、40℃動粘度が30.5mm2/sであるポリαオレフィン。
(A−4) 40℃動粘度が9.41mm2/sである水素化精製鉱油。
※(A−1)〜(A−4)の40℃動粘度は、JIS
K2283動粘度試験方法により測定した。
粘度指数向上剤
(B−1) 重量平均分子量が16,000、20℃の屈折率が1.473、エチレン/プロピレンのモル比が53:47であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−2) 重量平均分子量が5,000、20℃の屈折率が1.468、エチレン/プロピレンのモル比が53:47であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−3) 重量平均分子量が125,000、20℃の屈折率が1.463、エチレン/プロピレンのモル比が55:45であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−1) 重量平均分子量が16,000、20℃の屈折率が1.473、エチレン/プロピレンのモル比が53:47であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−2) 重量平均分子量が5,000、20℃の屈折率が1.468、エチレン/プロピレンのモル比が53:47であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−3) 重量平均分子量が125,000、20℃の屈折率が1.463、エチレン/プロピレンのモル比が55:45であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−4) 重量平均分子量が1,400、20℃の屈折率が1.461、エチレン/プロピレンのモル比が53:47であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−5) 重量平均分子量が180,000、20℃の屈折率が1.476、エチレン/プロピレンのモル比が60:40であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−6) 重量平均分子量が22,000であるポリメタクリレート
※(B−1)〜(B−6)の重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにて測定し、ポリスチレン換算にて算出した。ゲル浸透クロマトグラフィーはカラムにShodex
GPC LF−804を3本、移動層にTHF、検出器に示差屈折検出器を用いた。
(B−5) 重量平均分子量が180,000、20℃の屈折率が1.476、エチレン/プロピレンのモル比が60:40であるエチレンプロピレンランダム共重合体
(B−6) 重量平均分子量が22,000であるポリメタクリレート
※(B−1)〜(B−6)の重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにて測定し、ポリスチレン換算にて算出した。ゲル浸透クロマトグラフィーはカラムにShodex
GPC LF−804を3本、移動層にTHF、検出器に示差屈折検出器を用いた。
(評価方法)
潤滑油基油のトラクション係数は、下記の評価方法により評価した。
<トラクション係数>
四円筒疲労摩擦試験機にてトラクション係数を評価した。
材質SUJ−2、外径40mm、幅10mm、表面粗さ0.08μm以下の試験片を用い、すべり率5.3%、最大ヘルツ荷重1.7
GPa、油温40℃、試験時間5分間にて試験を実施した。
潤滑油基油のトラクション係数は、下記の評価方法により評価した。
<トラクション係数>
四円筒疲労摩擦試験機にてトラクション係数を評価した。
材質SUJ−2、外径40mm、幅10mm、表面粗さ0.08μm以下の試験片を用い、すべり率5.3%、最大ヘルツ荷重1.7
GPa、油温40℃、試験時間5分間にて試験を実施した。
<耐摩耗性>
以下の試験条件でシェル四球試験を実施し、摩耗痕径で評価した。
試験条件
テストピース: 鋼(固定球)-鋼(回転球)
回転数 : 1800rpm
荷重 : 10kgf
試験時間: 30min
以下の試験条件でシェル四球試験を実施し、摩耗痕径で評価した。
試験条件
テストピース: 鋼(固定球)-鋼(回転球)
回転数 : 1800rpm
荷重 : 10kgf
試験時間: 30min
(実施例1〜4)
基油に粘度指数向上剤を表1の上段にあげる割合(質量%)で配合し、潤滑油組成物を調製した。それらの潤滑油組成物の各種性能を評価し、その結果を表1の下段に示す。
(比較例1〜7)
基油に粘度指数向上剤を表2の上段にあげる割合(質量%)で配合し、潤滑油組成物を調製した。それらの潤滑油組成物の各種性能を評価し、その結果を表2の下段に示す。
基油に粘度指数向上剤を表1の上段にあげる割合(質量%)で配合し、潤滑油組成物を調製した。それらの潤滑油組成物の各種性能を評価し、その結果を表1の下段に示す。
(比較例1〜7)
基油に粘度指数向上剤を表2の上段にあげる割合(質量%)で配合し、潤滑油組成物を調製した。それらの潤滑油組成物の各種性能を評価し、その結果を表2の下段に示す。
※40℃動粘度:JIS
K2283動粘度試験方法、20℃における屈折率はJIS K0062屈折率測定方法により測定し、粘度指数はJIS K2283動粘度試験方法により測定した。
K2283動粘度試験方法、20℃における屈折率はJIS K0062屈折率測定方法により測定し、粘度指数はJIS K2283動粘度試験方法により測定した。
※40℃動粘度:JIS
K2283動粘度試験方法、20℃における屈折率はJIS K0062屈折率測定方法により測定し、粘度指数はJIS K2283動粘度試験方法により測定した。
K2283動粘度試験方法、20℃における屈折率はJIS K0062屈折率測定方法により測定し、粘度指数はJIS K2283動粘度試験方法により測定した。
実施例1〜4は、比較例1、2(オレフィン系粘度指数向上剤を含まないポリαオレフィン基油単体)、比較例3(基油として高粘度のポリαオレフィンを含有)、比較例4(ポリαオレフィン基油と低分子量のオレフィン系粘度指数向上剤との組合せ)、比較例5(ポリαオレフィン基油と高分子量のオレフィン系粘度指数向上剤との組合せ)、比較例6(ポリαオレフィン基油とポリメタクリテート系粘度指数向上剤との組合せ)、および比較例7(水素化精製鉱油系基油とオレフィン系粘度指数向上剤との組合せ)のいずれよりもトラクション係数が低く(すなわち低トラクション性に優れている)、省電力効果が得られる。
Claims (2)
- 40℃動粘度が4〜25mm2/sであるポリαオレフィンを基油として含有し、重量平均分子量が4,000〜150,000であるエチレンとエチレン以外のモノマーとの共重合体から成るオレフィン系粘度指数向上剤が配合された潤滑油組成物であって、該組成物の40℃における動粘度が19〜51mm2/sであることを特徴とする省電力型潤滑油組成物。
- オレフィン系粘度指数向上剤の重量平均分子量が12,000〜140,000であり、オレフィン系粘度指数向上剤の20℃における屈折率が1.460〜1.475であり、オレフィン系粘度指数向上剤の配合量が3〜30質量%である請求項1に記載の潤滑油組成物。
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