JP2009125708A - Cmp排水の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生物難分解性有機物の分解除去のためのアルカリ条件下でのオゾン促進酸化処理工程を含むCMP排水の処理において、オゾン促進酸化処理工程での金属水酸化物の析出を防止して、安定かつ効率的な処理を行う。
【解決手段】CMP排水を凝集槽1で凝集処理した後、固液分離槽2で固液分離し、分離水にアルカリを添加してpH調整槽3でpHアルカリ性に調整し、このpH調整水を濾過装置4で濾過処理し、濾過処理水をオゾン促進酸化処理槽5でオゾン促進酸化処理して処理水を得る。濾過装置4での濾過処理に先立ち、CMP排水をpHアルカリ性とすることにより、マンガンや銅等の金属を水酸化物として析出させ、これを濾過装置4により除去することができるため、これらの析出物によるオゾン促進酸化処理槽5及びその後段の処理装置でのトラブルが防止される。
【選択図】図1
【解決手段】CMP排水を凝集槽1で凝集処理した後、固液分離槽2で固液分離し、分離水にアルカリを添加してpH調整槽3でpHアルカリ性に調整し、このpH調整水を濾過装置4で濾過処理し、濾過処理水をオゾン促進酸化処理槽5でオゾン促進酸化処理して処理水を得る。濾過装置4での濾過処理に先立ち、CMP排水をpHアルカリ性とすることにより、マンガンや銅等の金属を水酸化物として析出させ、これを濾過装置4により除去することができるため、これらの析出物によるオゾン促進酸化処理槽5及びその後段の処理装置でのトラブルが防止される。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体デバイス製造プロセスにおけるケミカルメカニカルポリッシング(CMP)工程から排出される有機排水(CMP排水)の処理方法及び処理装置に関する。
半導体デバイスの微細化、高集積化、多層配線化が進むにつれ、電子材料表面の平坦化が強く求められるようになり、CMP(ケミカルメカニカルポリッシング)による平坦化が行われている。CMPは、半導体装置の理想的な多層配線構造を実現するために配線を被覆する層間絶縁膜上面の平坦化を目的として、層間絶縁膜の上面の凹凸を研磨する技術であり、具体的には、回転する電子材料と研磨布を張り付けた定盤の間に研磨スラリーを連続的に注入しつつ、電子材料の研磨を行うものであって、機械加工とは異なり、グローバルな平坦化が可能であり、潜在傷などの加工変質層が残らず、歩留りと品質を向上することができるので、近年に至って急速に普及してきた。
この研磨スラリーとしては、コロイダルイシリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、二酸化マンガン(MnO2)などの研磨粒子を分散剤で分散させたスラリーが使用される。そして、研磨後には、残留しているスラリーや銅配線の研磨屑などを除去するため大量の洗浄水が使用されるが、半導体の高集積化が進むにつれ、このCMP工程から排出される排水(CMP排水)量も増加傾向にあり、CMP排水を回収する技術の開発が求められている。
CMP工程から排出される排水は、研磨剤粒子や切削屑のようなSS成分(懸濁物質)を多量に含んでいるため、CMP排水の処理に当っては、これらを凝集処理、固液分離などにより除去する必要がある。また、CMP排水は、分散剤や銅防錆剤などの生物難分解性有機物を含んでいるため、これらを処理する必要があり、その方法として、pHアルカリ条件下でオゾン促進酸化処理を行う方法が提案されている(特許文献1,2)。
ただし、CMP排水をオゾン促進酸化処理するに当たり、それに先立ち、SS成分を除去するための凝集処理及び固液分離処理を行わないと、オゾン促進酸化処理で生成したOHラジカルが、これらのSS成分によって無駄に消費され、反応効率が著しく低下する。そこでオゾン促進酸化処理の前段で凝集処理、固液分離処理を行い、更に、凝集、固液分離で十分に除去できなかったSS成分やピンフロックを取り除くための濾過装置で濾過処理を行って、オゾン促進酸化処理に先立ち、CMP排水中のSS成分を十分に除去することが行われている。
従って、従来においては凝集、固液分離及び濾過処理で、CMP排水中のSS成分を除去した後、オゾン促進酸化処理槽入口でアルカリを添加してpHアルカリ性でオゾン促進酸化処理することが行われている。
特開2003−239568号公報
特開2003−236571号公報
CMP排水は、研磨粒子や切削屑から溶出するマンガンイオン、銅イオンを多量に含んでおり、これらはイオン状であるがゆえに、凝集、固液分離処理では除去することができない。しかし、これらがアルカリ性のオゾン促進酸化処理槽に流入すると、オゾン促進酸化処理槽内で水酸化物として析出し、経時によりオゾン促進酸化処理槽内や後段の装置内部に堆積してゆき、安定運転を阻害する。このため、これらの析出物を除去又は洗浄するために装置の運転を一時停止させるなどの措置をとらなければいけない。また、オゾン促進酸化処理槽において、オゾンを散気管で散気している場合には、長時間運転するとこれらの析出物により散気管が目詰まりして均一にオゾンを散気できなくなる恐れもある。
なお、この金属水酸化物の析出機構は、以下の通りである。
マンガン水酸化物及び銅水酸化物の飽和溶解度積はそれぞれ1.9×10−13、6.0×10−20である。
表1に示すとおり、理論的にはCMP排水中にpH7以上でマンガンが1.0×109ppb、銅が3.8×102ppb以上存在すると水酸化物が析出し、pH10以上ではマンガンが1043ppb以上、銅が3.8×10−4ppb以上存在すると水酸化物が析出する。そのため、オゾン促進酸化処理におけるpHアルカリ性の条件では、ほぼマンガン及び銅の水酸化物が析出すると考えられる。
本発明は上記従来の問題点を解決し、生物難分解性有機物の分解除去のためのアルカリ条件下でのオゾン促進酸化処理工程を含むCMP排水の処理において、オゾン促進酸化処理工程での金属水酸化物の析出を防止して、安定かつ効率的な処理を行う方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のCMP排水の処理方法は、CMP排水を凝集、固液分離処理した後、濾過装置で濾過処理する前処理工程と、該前処理工程の処理水をpHアルカリ性でオゾン促進酸化処理するオゾン促進酸化処理工程とを有するCMP排水の処理方法において、前記前処理工程における濾過処理に先立ち、CMP排水をpHアルカリ性に調整することを特徴とする。
請求項2のCMP排水の処理方法は、請求項1において、前記固液分離処理により得られた分離水にアルカリを添加してpH7〜13に調整することを特徴とする。
請求項3のCMP排水の処理方法は、請求項2において、前記分離水にアルカリを添加してpH調整槽で攪拌した後、前記濾過装置で濾過処理することを特徴とする。
本発明(請求項4)のCMP排水の処理装置は、CMP排水に凝集剤を添加して凝集処理する凝集槽と、凝集処理水を固液分離処理する固液分離手段と、得られた分離水にアルカリを添加して攪拌するpH調整槽と、pH調整水を濾過処理する濾過装置と、濾過処理水をオゾン促進酸化処理するオゾン促進酸化処理手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、濾過装置での濾過処理に先立ち、CMP排水をpHアルカリ性とすることにより、マンガンや銅等の金属を水酸化物として析出させ、これを濾過装置により除去することができるため、これらの金属水酸化物の析出物によるオゾン促進酸化処理槽及びその後段の処理装置でのトラブルは防止され、長期に亘り安定な処理を行える。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1,2は、本発明のCMP排水の処理方法及び処理装置の実施の形態を示す系統図である。
図1に示す実施形態では、CMP排水に凝集剤を添加して凝集槽1で凝集処理し、凝集処理水を固液分離槽2で固液分離し、分離水にアルカリを添加してpH調整槽3でpHアルカリ性に調整し、このpH調整水を濾過装置4で濾過処理し、濾過処理水をオゾン促進酸化処理槽5でオゾン促進酸化処理して処理水を得る。
図2に示す実施形態では、CMP排水にアルカリと凝集剤を添加してpHアルカリ性で凝集槽1にて凝集処理し、凝集処理水を固液分離槽2で固液分離し、分離水を濾過装置4で濾過処理し、濾過処理水をオゾン促進酸化処理槽5でオゾン促進酸化処理して処理水を得る。
CMP排水に添加する凝集剤としては、SS成分を凝集させることができるものであれば良く、特に制限はないが、PAC(ポリ塩化アルミニウム)等のアルミニウム塩系凝集剤、塩化第二鉄、ポリ鉄、硫酸第一鉄等の鉄塩系凝集剤などの無機凝集剤を用いることができる。なお、この無機凝集剤による凝集処理に当っては必要に応じて、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ又は塩酸、硫酸等の酸を添加してpH調整を行う。
特に、硫酸第一鉄のような、アルカリ性領域で凝集処理可能な凝集剤を用いれば、図2に示す如く、凝集剤と共にアルカリを添加して、後段のpH調整槽を不要にし、よりシンプルな処理方法とすることもできる。
ただし、一般的な無機凝集剤の好適凝集処理条件は通常5〜7.5程度の酸性であるため、この条件で凝集処理を行い、図1に示す如く、濾過装置4の入口側でpH調整を行うのが有利である。
無機凝集剤の添加量には特に制限はなく、原水であるCMP排水の性状(スラリーの量や組成)や用いる凝集剤の種類等に応じて適宜決定されるが、通常100〜5000mg/L程度である。
なお、この凝集処理は、CMP排水に無機凝集剤を添加してSS成分を凝集させた後、凝集助剤として高分子凝集剤を添加して形成されたフロックを粗大化させる処理であることが好ましく、特に無機凝集剤を添加して急速攪拌した後、高分子凝集剤を添加して緩速攪拌する2段凝集処理であることが好ましい。
この場合、高分子凝集剤としてはカチオン系高分子凝集剤やアニオン系高分子凝集剤を用いることができ、その添加量には特に制限はないが、通常1〜10mg/L程度である。
凝集槽1からの凝集処理水は固液分離槽2で固液分離される。この固液分離は固液分離槽に限らず、膜分離装置を用いても良い。
図1では、固液分離槽2の分離水にアルカリを添加し、pH調整槽3で攪拌してpHアルカリ性にpH調整する。このpH調整値は、CMP排水中のマンガンや銅等の金属が速やかに水酸化物として析出し、かつ、後段のオゾン促進酸化処理槽5におけるオゾン促進酸化処理条件に好適なpH、即ち、オゾンが速やかに分解してOHラジカルが効率良く発生するpHであることが好ましく、通常、pH7〜13、好ましくは9〜12の範囲である。
ここで添加するアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、これらは、通常、水溶液として添加される。
pH調整槽3では、アルカリが添加された固液分離水を攪拌することにより、水酸化マンガンや水酸化銅などを析出させる。従って、このpH調整槽3での滞留時間は、これらの水酸化物が十分に析出し得る時間であれば良く、特に制限はないが、通常30分〜4時間、特に1〜2時間程度とすることが好ましい。このpH調整槽3は省略することも可能であるが、好ましくはpH調整槽3を設け、槽内で所定時間撹拌して金属の水酸化物を十分に析出させる。
なお、図2の実施形態では、このようなpH調整を凝集槽1の入口で添加したアルカリと凝集槽1内での攪拌により行うため、濾過装置4の前段でのアルカリ添加及びpH調整は不要とされる。
pH調整水は次いで濾過装置4で濾過処理される。この濾過装置4としては、膜濾過装置、砂濾過装置等の一般的な濾過装置を用いることができる。
このような凝集槽1、固液分離槽2、(pH調整槽3)及び濾過装置4による前処理により、CMP排水中のSS成分が高度に除去され、特に、本発明では、pHアルカリ性で、CMP排水中のマンガンや銅などの金属が水酸化物として析出した水を濾過装置4で濾過処理することにより、これらの析出物も濾過装置で除去され、後段のオゾン促進酸化処理槽5や更にその後段の装置での析出物の堆積等の問題は解消される。
このような凝集槽1、固液分離槽2、(pH調整槽3)及び濾過装置4による前処理により、CMP排水中のSS成分が高度に除去され、特に、本発明では、pHアルカリ性で、CMP排水中のマンガンや銅などの金属が水酸化物として析出した水を濾過装置4で濾過処理することにより、これらの析出物も濾過装置で除去され、後段のオゾン促進酸化処理槽5や更にその後段の装置での析出物の堆積等の問題は解消される。
濾過装置4の濾過処理水は、オゾン促進酸化処理槽5でオゾン促進酸化処理されて生物難分解性有機物が分解除去される。
このオゾン促進酸化処理槽5でのオゾン促進酸化処理としては、例えば
(1) pHアルカリ性でのオゾン酸化
(2) pHアルカリ性での過酸化水素併用によるオゾン酸化
(3) pHアルカリ性での紫外線照射併用によるオゾン酸化
(4) pHはアルカリ性でのチタニア(TiO2)触媒存在下でのオゾン酸化
などが挙げられる。
(1) pHアルカリ性でのオゾン酸化
(2) pHアルカリ性での過酸化水素併用によるオゾン酸化
(3) pHアルカリ性での紫外線照射併用によるオゾン酸化
(4) pHはアルカリ性でのチタニア(TiO2)触媒存在下でのオゾン酸化
などが挙げられる。
このうち、オゾンと過酸化水素とを併用する場合、pH条件は8〜12、特に9.5〜10.5の範囲であることが好ましいため、濾過装置4で前段でのpH調整は、この範囲とすることが好ましい。
オゾンの注入量は、濾過処理水中のTOC成分の分解除去に必要な量であり、対象物質によって大幅に異なる。通常、TOC成分に対して重量比でO3/TOC=5〜100となるような量とすることが好ましい。
過酸化水素を併用する場合、過酸化水素の添加量は、O3/H2O2(重量比)で1〜100程度とすることが好ましい。
なお、オゾン促進酸化処理槽5へのオゾンの注入方法としては特に制限はなく、気泡塔に散気管を設置してオゾンを散気する方式の他、Uチューブ式接触槽や、エジェクター、渦流ポンプによる方法などが挙げられる。
このようにして、CMP排水中のSS成分及び生物難分解性有機物が除去された処理水が得られる。
なお、このオゾン促進酸化処理水は、CMP排水中のSS成分及び生物難分解性有機物が十分に除去された水であるが、これを更に再利用するためには、逆浸透膜分離装置、生物処理装置、イオン交換処理装置、活性炭処理装置等で更に処理を行って浄化することが好ましい。この場合においても、本発明によれば、オゾン促進酸化処理槽での金属水酸化物の析出及びそのリークの問題がないため、後段の装置をも長期に亘り安定に運転することが可能とされる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
図3に示すフローに従って、CMP排水(TOC濃度9.7mg/L,pH6)11Lの処理を行った。
図3に示すフローに従って、CMP排水(TOC濃度9.7mg/L,pH6)11Lの処理を行った。
図3の装置は、図1に示す装置に対して、オゾン促進酸化処理槽5の処理水をポンプ6で取り出し、保安フィルター7を経て逆浸透膜分離装置(RO装置)8で膜分離処理して処理水を得る点が異なり、その他の装置構成は、図1に示す装置と同様である。
CMP排水に凝集剤として塩化第二鉄1500mg/Lを注入し、塩酸を添加してpH5に調整後、凝集槽1にて10分間急速攪拌した後、5分間緩速攪拌した。この緩速攪拌終了2分前に凝集助剤であるアニオン系高分子凝集剤(栗田工業(株)製商品名「クリフロックPA−331」)を6.0mg/L添加した。その後、固液分離槽2で約30分静置して固液分離した。
固液分離槽2の上澄み液を採取して、水酸化ナトリウムを添加してpH調整槽3で60分間攪拌してpH10に調整した。このpH調整液を濾過装置4で濾過した。濾過にはNo.5濾紙(ADVANTEC社製)を用いた。
濾過により得られた液に過酸化水素(H2O2)を添加してオゾン促進酸化処理槽5でオゾン促進酸化処理を行った。オゾン促進酸化処理槽5としては、容量15Lのカラム(φ150mm×H1000mm,材質:透明塩化ビニル製)を用い、オゾン発生器(住友精密機器社製「GR−RD」)で発生させたオゾン濃度150g/Nm3のオゾン含有ガスを0.6NL/分でカラム下部から、散気管(木下式ボールフィルター)で吹き込んだ。このときのオゾン注入量は、オゾン促進酸化処理槽5の給水(濾過装置4の濾過水)中のTOCに対して重量比で70倍(O3/TOC=70)となるようにし、また、H2O2注入量はO3/H2O2(重量比)で5.0倍とした。
オゾン促進酸化処理水(オゾン処理槽5の流出水)は、保安フィルター(ポアサイズが0.45μmのミリポアフィルター)を経てRO装置(RO平膜小型試験装置(日東電工製「ES−20」))にて回収率80%(給水流量0.5ml/min)の条件でRO膜分離処理した。
このときのオゾン促進酸化処理水のTOC濃度と、RO膜処理水(RO装置8の透過水)の水質は表2に示す通りであった。
なお、オゾン促進酸化処理槽5の給水(濾過装置4の濾過水)中の溶存Mn,Cu濃度を、ICP−MS(高周波誘導プラズマ質量分析装置ICP−4500,HP社製)で定量したところ、表2に示す通りであった。
また、オゾン促進酸化処理水のSS濃度について、以下のMF法で評価した結果を表2に示す。
<SS濃度の評価>
オゾン促進酸化処理水500mLについて、ミリポアフィルター(孔径0.45μm,φ47mm)を用いて真空度500mmHg(66.5kPa)で吸引濾過し、1回目の濾過時間(500mLのオゾン促進酸化処理水を濾過するに要する時間)(秒)をMF1とし、同じフィルターで更に500mLのオゾン促進酸化処理水の濾過時間(秒)をMF2とし、MFF=MF2/MF1で、MFFを算出した。濾過試験はいずれも25℃で行った。MFFは大きい程、オゾン促進酸化処理水の水質が悪いことを表すが、後段のRO装置を安定運転させるためには、このオゾン促進酸化処理水のMFF値が1.1以下となる必要がある。
オゾン促進酸化処理水500mLについて、ミリポアフィルター(孔径0.45μm,φ47mm)を用いて真空度500mmHg(66.5kPa)で吸引濾過し、1回目の濾過時間(500mLのオゾン促進酸化処理水を濾過するに要する時間)(秒)をMF1とし、同じフィルターで更に500mLのオゾン促進酸化処理水の濾過時間(秒)をMF2とし、MFF=MF2/MF1で、MFFを算出した。濾過試験はいずれも25℃で行った。MFFは大きい程、オゾン促進酸化処理水の水質が悪いことを表すが、後段のRO装置を安定運転させるためには、このオゾン促進酸化処理水のMFF値が1.1以下となる必要がある。
[比較例1]
アルカリ添加箇所をオゾン促進酸化処理槽5の入口として、オゾン促進酸化処理槽5の給水のpHが10となるように水酸化ナトリウムを添加し、pH調整槽3を省略して、図4に示すフローで処理を行ったこと以外は、実施例1と同様にしてCMP排水の処理と評価を行い、結果を表2に示した。
アルカリ添加箇所をオゾン促進酸化処理槽5の入口として、オゾン促進酸化処理槽5の給水のpHが10となるように水酸化ナトリウムを添加し、pH調整槽3を省略して、図4に示すフローで処理を行ったこと以外は、実施例1と同様にしてCMP排水の処理と評価を行い、結果を表2に示した。
表2より、次のことが分かる。
(1) 比較例1に対して、実施例1ではオゾン促進酸化処理水のTOC濃度が低く、オゾン促進酸化処理における反応効率が向上している。
(2) 比較例1に対して、実施例1で得られたオゾン促進酸化処理水は、MFF値が1.1以下であり、SSのリークが殆どなく、後段のRO装置を長期に亘り安定して運転できる。これに対して、比較例1では、MFF値が2.12と高く、後段のRO装置はRO膜の差圧の上昇で、安定運転ができないことが予想される。
(3) 比較例1では、オゾン促進酸化処理槽の給水のMn濃度,Cu濃度が高く、これらがオゾン促進酸化処理槽内で水酸化物として析出することが、オゾン促進酸化処理水のMFF値の悪化の原因と考えられる。これに対して、実施例1では、オゾン促進酸化処理槽の給水のMn濃度,Cu濃度が低く、前段でこれらが十分に除去されているため、オゾン促進酸化処理水中へのSS成分のリークが殆どない。
(1) 比較例1に対して、実施例1ではオゾン促進酸化処理水のTOC濃度が低く、オゾン促進酸化処理における反応効率が向上している。
(2) 比較例1に対して、実施例1で得られたオゾン促進酸化処理水は、MFF値が1.1以下であり、SSのリークが殆どなく、後段のRO装置を長期に亘り安定して運転できる。これに対して、比較例1では、MFF値が2.12と高く、後段のRO装置はRO膜の差圧の上昇で、安定運転ができないことが予想される。
(3) 比較例1では、オゾン促進酸化処理槽の給水のMn濃度,Cu濃度が高く、これらがオゾン促進酸化処理槽内で水酸化物として析出することが、オゾン促進酸化処理水のMFF値の悪化の原因と考えられる。これに対して、実施例1では、オゾン促進酸化処理槽の給水のMn濃度,Cu濃度が低く、前段でこれらが十分に除去されているため、オゾン促進酸化処理水中へのSS成分のリークが殆どない。
1 凝集槽
2 固液分離槽
3 pH調整槽
4 濾過装置
5 オゾン促進酸化処理槽
6 RO装置
2 固液分離槽
3 pH調整槽
4 濾過装置
5 オゾン促進酸化処理槽
6 RO装置
Claims (4)
- CMP排水を凝集、固液分離処理した後、濾過装置で濾過処理する前処理工程と、該前処理工程の処理水をpHアルカリ性でオゾン促進酸化処理するオゾン促進酸化処理工程とを有するCMP排水の処理方法において、
前記前処理工程における濾過処理に先立ち、CMP排水をpHアルカリ性に調整することを特徴とするCMP排水の処理方法。 - 請求項1において、前記固液分離処理により得られた分離水にアルカリを添加してpH7〜13に調整することを特徴とするCMP排水の処理方法。
- 請求項2において、前記分離水にアルカリを添加してpH調整槽で攪拌した後、前記濾過装置で濾過処理することを特徴とするCMP排水の処理方法。
- CMP排水に凝集剤を添加して凝集処理する凝集槽と、凝集処理水を固液分離処理する固液分離手段と、得られた分離水にアルカリを添加して攪拌するpH調整槽と、pH調整水を濾過処理する濾過装置と、濾過処理水をオゾン促進酸化処理するオゾン促進酸化処理手段とを備えることを特徴とするCMP排水の処理装置。
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