JP2009124044A - フレキシブルプリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高周波信号を高速伝送可能なフレキシブルプリント配線板を提供する。
【解決手段】 絶縁性シート(5)と、絶縁性シート(5)上に複数列設けられた導体(1,2)と、複数列の導体(1,2)のうち信号線となる導体(1)の外周に間隙(A)を隔てて覆う導電性シート(6)とを有し、導電性シート(6)は絶縁性シート(5)の両面側にそれぞれ設けられると共に、複数列の導体(1,2)のうちグランド線となる導体(2)に電気的に接続され、且つ導電性シート(6)には、導体の長手方向に沿って所定の間隔にスリット(7)が形成されている構造であって、前記導電性シート(6)に設けられる導電性連結部(11)が、前記スリット(7)に掛け渡されるように形成されていることを特徴とするフレキシブルプリント配線板である。
【選択図】図3

Description

本発明は、高周波・高速伝送に適したフレキシブルプリント配線板に関するものである。
電子機器の軽量小形化、多機能高性能化に伴い、従来の電線を用いた配線方法に替わって、フレキシブルプリント配線板が、ノートブックパソコン、デジタルカメラ、携帯電話などの民生用ポータブル電子機器や、医療機器や電子計算機などの産業用電子機器内部の基板間の配線に使用されている。また近年では、電子機器の多機能高性能化に伴って、フレキシブルプリント配線板上の信号線で伝送されるデジタル信号は、より大容量かつ高速な信号となってきている。
デジタル信号の周波数がMHzクラスの高周波信号でも、信号線により伝送される高周波デジタル信号が隣接する信号線や周囲の他の電子部品等に電気的ノイズを与える問題がある。
このような問題を回避する手段としては、高周波信号を伝送するフレキシブルプリント配線板の信号線の周囲に絶縁体を介して導電性ペーストを塗布したり、金属箔を貼り付けたりする方法で導電性のシールド層を形成し、このシールド層と、信号線に対して適切な位置に配置されたグランドとを電気的に接続する方法が従来から知られている。また、信号導体の上下・左右に絶縁体を介して接地導体を配置し、それら接地導体間を接続することにより、信号導体を接地導体で遮蔽する構造のフレキシブル並列多芯ケーブルが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、信号線とシールド層間の絶縁層の比誘電率の大きさ(通常使用されているポリイミドの比誘電率は3.8〜4.0程度)が要因となり、信号の伝搬速度の低下や伝送損失が問題となる。更に、絶縁層の加工精度や比誘電率のばらつきにより、パラレル信号伝送時に各信号間のスキューが発生する問題もある。
絶縁層材料中の信号線を伝搬する信号の伝搬速度vは、
v=c/(ε1/2 ……(1)
で表される。ここで、cは光速度、εは絶縁層材料の比誘電率を示す。
(1)式に示されるように、伝搬速度vは絶縁層材料の比誘電率εの平方根の逆数に比例するので、材料の比誘電率εが小さいほど伝搬速度vは速くなる。また、比誘電率εのばらつきは、パラレル信号伝送時の各信号間のスキューの原因となるので、誘電率の均一性も重要である。
更に、使用周波数がGHz帯になると絶縁層材料の誘電損失に起因する伝送損失が大きな問題となる。絶縁層材料の誘電損失Lは、
=k・f・(ε1/2・tanδ ……(2)
で表される。ここで、kは定数、fは周波数、εは比誘電率、tanδは誘電正接を示す
。(2)式に示されるように、高周波における伝送損失は比誘電率εと誘電正接tanδ
が小さいほど少なくなる。
以上の理由より、GHz帯の高周波信号の伝送には、特に低誘電率な絶縁層材料が望まれる。
従来、伝搬速度の低下、伝送損失の増加の問題を回避する手段としては、液晶ポリマー(比誘電率は3.0程度)など様々な低誘電率絶縁材料の開発が進められている。また、
絶縁層部に発泡したポリオレフィンを用い、絶縁材料中に空気層を形成することによって
実効的な比誘電率を下げ、伝搬速度の低下の抑制、伝送損失の低減を図る構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−19330号公報 実開平5−36711号公報
しかし、数GHz以上の高周波信号を高速伝送する場合、MHzクラスの高周波信号の伝送に比べ、絶縁層の比誘電率が要因となり、伝搬速度の低下や伝送損失の増加がより大きな問題となる。
例えば、絶縁層の比誘電率による信号の伝搬速度の低下、伝送損失の増加の問題に関しては、比誘電率がポリイミドより小さな液晶ポリマーが開発されているが、現状では生産量が少なく価格が高い。一方、発泡した絶縁材料を絶縁層に用いる方法もあるが、絶縁材料の発泡を調節し絶縁層の比誘電率を均一にすることは困難である。特にパラレル信号伝送時には、絶縁層の加工精度の違いにより各信号線の比誘電率にばらつきが起こり、各信号間のスキュー発生が大きな問題となる。また高速伝送を重視する場合には、より比誘電率の小さい材料が必要となる。
本発明は、上記課題を解決し、高周波信号を高速伝送可能なフレキシブルプリント配線板を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、次のように構成されている。
本発明の第1の態様は、絶縁性シートと、前記絶縁性シート上に複数列設けられた導体と、前記複数列の導体のうち信号線となる前記導体の外周に間隙を隔てて覆う導電性シートとを有し、前記導電性シートは前記絶縁性シートの両面側にそれぞれ設けられると共に、前記複数列の導体のうちグランド線となる前記導体に電気的に接続され、且つ前記導電性シートには、前記導体の長手方向に沿って所定の間隔にスリットが形成されている構造であって、前記導電性シートに設けられる導電性連結部が、前記スリットに掛け渡されるように形成されていることを特徴とするフレキシブルプリント配線板である。
本発明の第2の態様は、第1の態様のフレキシブルプリント配線板において、前記導電性連結部は、前記導電性シートと高周波伝搬が可能な程度に前記導電性シートに近接して設けられる導電性連結部材であることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第2の態様のフレキシブルプリント配線板において、前記導電性連結部材が、網目状構造であることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、絶縁性シートと、前記絶縁性シート上に複数列設けられた導体と、前記複数列の導体のうち信号線となる前記導体の外周に間隙を隔てて覆う導電性シートとを有し、前記導電性シートは前記絶縁性シートの両面側にそれぞれ設けられると共に、前記複数列の導体のうちグランド線となる前記導体に電気的に接続され、且つ前記導電性シートには、前記導体の長手方向に沿って所定の間隔にスリットが形成されている構造であって、前記スリットには、前記導電性シートよりも弾性率の小さい導電性材料が設けられることを特徴とするフレキシブルプリント配線板である。
本発明によれば、可撓性を損なうことなく、信号の伝搬速度の向上、伝送損失の低減が図れると共に、伝送特性を向上させることができるフレキシブルプリント配線板を実現できる。
以下に、本発明に係るフレキシブルプリント配線板の実施形態を図面を用いて説明する。
〈本発明のフレキシブルプリント配線板の前提となる基本構造〉
まず、本発明の実施形態の説明に先立って、本発明のフレキシブルプリント配線板の前提となる基本構造を述べる。図1及び図2には、この基本構造を有するフレキシブルプリント配線板を示す。図1はフレキシブルプリント配線板の斜視図であり、図2は図1の断面図である。
図1、図2に示すように、このフレキシブルプリント配線板は、可撓性の絶縁シートであるポリイミドシート5上に、導体である銅配線(信号線に相当し、以下、信号線とも呼ぶ)1が形成されている。信号線1の両側には一定間隔を隔てて、信号線1の幅と同等か信号線1よりも幅の広い導体である銅配線(グランド線に相当し、以下、グランド線とも呼ぶ)2が形成されている。また、信号線1が形成された側をポリイミドシート5の表面とすると、グランド線2は、ポリイミドシート5の表面及び裏面に対になるよう形成されている。
なお、図1及び図2において、グランド線2をポリイミドシート5の表面のみ、又は裏面のみに形成してもよい。また、信号線1をポリイミドシート5の一方の面と他方の面に交互に設けるようにしてもよい。
絶縁性シート及び導体の材料には、フレキシブル配線板に一般的に使用されて実績のある、ポリイミド、銅をそれぞれ選択した。
これら銅配線1,2が形成されたポリイミドシート5の両面側に、導電性シートであるリン青銅シートが外部導体6として設けられている。外部導体6は、信号線1を挟んで両側に所定の間隔を隔てて形成されたグランド線2、2間にまたがり、且つ信号線1の外周部にほぼ楕円形状断面の間隙(空隙)Aを形成して設けられている。即ち、外部導体6は、グランド線2に電気的に接続される平面状部6bと、信号線1の外周に間隙Aを隔てて覆うアーチ状部6aとからなり、平面状部6bとアーチ状部6aとが交互に連続してつながった形状となっている。外部導体6にリン青銅シートを用いたのは、リン青銅がバネ特性の良好な導電性材料であることによるが、外部導体6は、これに限定されるものではない。また、外部導体6にアーチ状部6aを形成することで、外部導体6に覆われた領域の略中央に、内部導体となる信号線1を設けた略同軸形状が形成される。
外部導体6のアーチ状部6aには、信号線1に沿って一定間隔でスリット7が設けられ、アーチ状部6aの可撓性が高められている。なお、平面状部6bにも同様に、スリットを設けるようにしても良い。
このように導電性シートに形成したスリット7が、フレキシブルプリント配線板の屈曲時において、あたかも蛇腹状に機能して、フレキシブルプリント配線板の可撓性が高まる。
グランド線2部における、ポリイミドシート5及び表裏面のグランド線2,2を貫通させてスルーホール3が形成されている。スルーホール3はグランド線2の長手方向に沿って一定間隔に形成されている。各スルーホール3内及びグランド線2表面には導電性ペースト4が塗布または充填されており、ポリイミドシート5表面側のグランド線2及び外部導体6と、ポリイミドシート5裏面側のグランド線2及び外部導体6とが構造的にも電気的にも接続されている。
なお、図1及び図2では、信号線1が2本のみ描かれているが、実際に製造されるフレキシブルプリント配線板では、より多くの本数の信号線1が形成され、また信号線1の長手方向も図示のものより長いが、便宜上、その分は図示省略している。
次に、上記構造のフレキシブルプリント配線板の作製方法の一例を説明する。
ポリイミドシート5及び銅配線1、2を作成する素材には、2層フレキシブル銅張積層板を使用する。この2層フレキシブル銅張積層板は、ポリイミドシート上に接着剤を用いず直接銅箔が貼り付けられたもの、又はポリイミドシート上に銅めっき層が形成されたものである。このような2層フレキシブル銅張積層板を用いることにより、接着剤を用いることなくポリイミドシート5上に銅配線1、2を形成でき、接着剤による誘電率の増加を防ぐことができる。ポリイミドシート5の厚さは、例えば、50μm、38μm、25μm、12.5μmなどがあり、銅配線1、2の厚さは、例えば、キャスト法(銅箔上にペ
ースト状のポリイミド樹脂を塗布する方法)で5〜70μm、めっき法(ポリイミドシート上に銅をめっき法で成長させる方法)で0.2〜20μmに形成される。
この2層フレキシブル銅張積層板の銅箔・銅めっき層をエッチングすることにより、銅配線1、2を複数列形成する。これら銅配線1、2は通常のフレキシブルプリント配線板のようにカバーレイで保護されないので、必要に応じて銅配線1、2の表面を金などでめっきして保護するようにしてもよい。
グランド線となる銅配線2の部分には、レーザー加工により、銅配線2の長手方向に沿って一定間隔でスルーホール3が設けられ、グランド線2表面及びスルーホール3内に導電性ペースト4が塗布または充填される。外部導体6であるリン青銅シートには、パンチング又はエッチングによりスリット7が設けられ、その後、プレス機により、アーチ状部6aのアーチ形状が成形加工される。この成形加工された外部導体6の平面状部6bが、導電性ペースト4を介して、グランド線2部分に接着される。
上記図1及び図2に示す構造のフレキシブルプリント配線板において、線路の特性インピーダンスが50Ωとなるように、信号線1の厚さを0.07mm、信号線1の幅を2.0mmとし、また、信号線1と隣り合うグランド線2との間隔、及び信号線1表面とこれに対向する外部導体6内面との間隔を0.8〜1.0mmとした。また、外部導体6の厚さを0.35mm、スリット7の幅を2.0mm、スリット7、7間のアーチ状部6aの幅を2.0mmとした。
このフレキシブルプリント配線板の伝送特性を図7に示す。縦軸は順方向の伝達係数S21[dB]、横軸は信号の周波数[GHz]である。図示のように、3GHz、6GHz、9GHzの近傍において、伝送特性の波形に遮断域(dip)が発生した。これは、外部導体6に形成されたスリット7が、外部導体6に発生するリターン電流の流れを妨げることで、スリット7がない場合と比べて伝送線路の特性インピーダンスが高くなり、インピーダンス不整合が生じるからである。この結果、特定の周波数で反射による遮断域が発生するという問題があった。
以下の実施形態では、上述したフレキシブルプリント配線板の基本構造を採用しつつ、上記問題を解消するための対策を施している。
〈第1の実施形態〉
図3に、第1の実施形態のフレキシブルプリント配線板を示す。
第1の実施形態のフレキシブルプリント配線板は、上記図1及び図2に示したフレキシブルプリント配線板の基本構造を有するもので、図3に示すように、各スリット7に導電性連結部11が設けられている点が相違する。即ち、各スリット7には、信号線1と同程度の配線幅を有する導電性連結部11が、外部導体6の信号線1に沿ってスリット7に連結して掛け渡されており、スリット7の長さ方向の中央部を分断するように形成されている。導電性連結部11は、外部導体6であるリン青銅シートに、パンチング又はエッチングによりスリット7を形成する際に、導電性連結部11を残して形成すればよい。
第1の実施形態でも、線路の特性インピーダンスが50Ωとなるように、信号線1の厚さを0.07mm、信号線1の幅を2.0mmとし、また、信号線1と隣り合うグランド線2との間隔、及び信号線1表面とこれに対向する外部導体6内面との間隔を0.8〜1.0mmとした。また、スリット7の幅を2.0mm、スリット7、7間のアーチ状部6aの
幅を2.0mmとした。
このとき、導電性連結部11の幅を0.2mm、1.0mm、1.6mm、2.0mmとした場合の伝送特性をそれぞれ測定した。導電性連結部11の幅が0.2mm、1.0mm、1.6mm、2.0mmのときの伝送特性測定の結果を、図8A〜図8Dにそれぞれ示す。図8A〜図8Dに示すように、導電性連結部11の幅が大きくなるにつれてdipは浅くなり、導電性連結部11の幅が2.0mmの場合には、dipの発生はほとんど見られず
、外部導体6にスリット7が無い伝送線路の場合とほぼ同等の伝送特性を実現できた。よって、導電性連結部11の幅を、信号線1の幅と同程度にすることで、外部導体である導電性シートに発生したリターン電流の流れを妨げることなく、特性インピーダンスの増加を抑えることができることが分かった。
また、信号線1を絶縁性シートであるポリイミドシート5のみで支持し、信号線1の外周部をほとんどを間隙(空隙)Aとした構造としているために、実効的な比誘電率を大幅に下げることができ、伝搬速度の低下、伝送損失を大幅に抑えることができる。更に、従来のような信号線を取り囲む絶縁層の加工精度のばらつきの問題も無くなり、パラレル信号伝送においても、各信号間のスキュー発生を抑えることができる。
絶縁性シートの厚さは、導体の厚さに対して同等か若しくはそれよりも薄くするのが好ましい。また、上記実施形態において、絶縁性シートであるポリイミドシート5に、貫通孔を均一に分散して形成するようにしても良い。これにより、ポリイミドシート5の体積を減らし、実効的な誘電率を下げることになり、信号の伝搬速度の低下や伝送損失の増大を更に抑えることができる。
このように、本実施形態では、電気的ノイズ、信号の伝搬速度の低下、伝送損失、パラレル信号伝送時の各信号間のスキューを、数GHz以上の高周波信号を伝送可能な領域まで低減できる構造で、さらに上記基本構造と比較して可撓性の低減を抑えつつ、遮断域がなく伝送特性が良好なフレキシブルプリント配線板が得られる。
また、本実施形態では、外部導体6のアーチ状部6aに、2.0mm幅のスリット7を
2.0mmの間隔で設けた場合を説明したが、スリットの幅、間隔はこれに限定されるも
のではない。スリットの幅、間隔は、フレキシブルプリント配線板に求められる可撓性を考慮して形成されると共に、外部からの電気ノイズが導電性シートにより遮蔽されるように形成される。
本実施形態では、信号線1をポリイミドシート5の一方の面(表面)に設けた例で説明をしたが、各信号線1の配置はこれに限定されるものではない。例えば、複数の信号線のうち特定の信号線を裏面に設ける構造としてもよく、各信号線1の配置は、接続相手となる基板等の構造(接続構造)により、適宜決定されればよい。
〈第2の実施形態〉
図4に、第2の実施形態のフレキシブルプリント配線板を示す。
第2の実施形態も、上記図1及び図2に示したフレキシブルプリント配線板の基本構造を有するが、図4に示すように、外部導体6のアーチ状部6aに導電性連結部材12が設けられている点が相違する。
導電性連結部材12は、外部導体6と同じリン青銅からなる薄い帯状・線状の部材であり、信号線1と同程度の配線幅を有する。導電性連結部材12は、導電性シートのアーチ状部6aに接するように、且つ信号線1に沿ってスリット7と交差させて設けられる。こ
のとき、導電性連結部材12とアーチ状部6a(外部導体6)とは、外部導体6に発生するリターン電流が、外部導体6から導電性連結部材12にロスすることなく伝搬(高周波伝搬)可能な程度に、近接して設けられる。
導電性連結部材12は、外部導体6のアーチ状部6aに接着せずに、アーチ状部6a上に直接のせて外側から絶縁材のジグ(図示せず)で固定した。なお、導電性連結部材12をアーチ状部6aの内側にジグなどで取り付けてもよい。また、導電性連結部材12を導電性ペーストで外部導体6に接着してもよい。
導電性連結部材12が導電性シートである外部導体6と一体でなくても、高周波的につながっていれば(外部導体6と導電性連結部材11に微小な間隙があっても)、リターン電流が流れるので、同様に特性インピーダンスの増加を防止できる。
本実施形態のフレキシブルプリント配線板においても、図3に示す上記第1の実施形態よりも特性は若干劣るものの、図示省略したが良好な伝送特性の結果が得られた。
本実施形態では、導電性連結部材12の厚さを0.35mmとした。導電性連結部材の
厚さはこれに限定されるものではなく、フレキシブルプリント配線板の使用環境などにより適宜決定される。例えば、フレキシブル配線板に求められる変形量などを考慮して決定されればよい。
〈第3の実施形態〉
図5に、第3の実施形態のフレキシブルプリント配線板を示す。
この第3の実施形態は、上記第2実施形態における導電性連結部材12を、網目状構造の導電性連結部材13に変更したものである。
この網目状構造の導電性連結部材13もリン青銅からなり、信号線1と同程度の配線幅を有し、信号線1表面に対向するアーチ状部6aの部分に高周波が伝搬可能に接して、且つ信号線1に沿ってスリット7と交差させて設けられる。また、導電性連結部材13は、アーチ状部6a上に直接のせて外側から絶縁材のジグ(図示せず)で固定される。
導電性連結部材13の網目の間隔を、信号線1の幅に対して十分に小さくすることにより、上記第2の実施形態と同等の良好な特性が得られた。
上述した第2、第3の実施形態では、導電性連結部材としてリン青銅を用いた例で説明したが、導電性連結部材の材質はこれに限定されるものではなく、リターン電流の通り道となるように良好な導電率を有するものであればよく、例えば、導電性樹脂により導電性連結部材を形成しても良い。
また、導電性連結部材を導電性ペーストなどにより外部導体である導電性シート6に接着すれば、上述した第2、第3の実施例と比較し可撓性は劣るが、導電性連結部材と導電性シートとの接続信頼性は向上する。
〈第4の実施形態〉
図6に、第4の実施形態のフレキシブルプリント配線板を示す。
この第4の実施形態も、上記図1及び図2に示したフレキシブルプリント配線板の基本構造を有するが、図6に示すように、スリット7の隙間には、リン青銅製の外部導体6よりも弾性が大きい(弾性率の小さい)導電性材料14が充填されている点で相違する。
導電性材料14が、スリット7を遮蔽して設けられているので、スリット7を横切ってリターン電流が流れ、特性インピーダンスの増加を防止でき、特定の周波数での反射による遮断域を低減できる。また、導電性材料14は外部導体6よりも弾性が大きい(弾性率が小さい)材料、たとえば、導電性ポリマーからなるので、フレキシブルプリント配線板の可撓性の低下を抑制できる。
導電性材料14として導電性ポリマーを用い、導電性ポリマーの電気伝導率を1.0×
10[S/m]、1.0×10[S/m]、1.0×10[S/m]と変更した場合
の伝送特性を図9に示す。ここで、信号線1の形状・寸法、信号線1とグランド線2及び外部導体6との間隔、スリット7の幅、間隔は上記実施形態と同じである。
図9に示すように、電気伝導率が1.0×10[S/m]以上において、スリット7
が無い場合と比較し十分良好な伝送特性が得られた。よって、導電性材料14は、電気伝導率が1.0×10[S/m]以上の導電性ポリマーなどの材料が好ましい。
なお、フレキシブルプリント配綿板の形状・寸法は、上記実施形態に限定されるものではなく、信号線の形状・寸法や求められる特性インピーダンスにより適宜決定すればよい。
また導電性連結部は、求められる伝送特性を満たすことができれば、導電性シー卜の一方の面のみに設ける構造としてもよい。
また、外部導体6の周囲に、図示しない外部絶縁層、例えばポリイミドフィルムを設けてもよい。外部絶縁層の形成方法としては、外部導体6の周囲にポリイミドフィルムを貼り付けて形成される。これにより、上記第1〜3の実施形態においては、スリット7からのゴミの混入などを防ぐことができる。
本発明の前提となる基本構成を有するフレキシブルプリント配線板を示す斜視図である。 図1の断面図である。 本発明に係るフレキシブルプリント配線板の第1の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るフレキシブルプリント配線板の第2の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るフレキシブルプリント配線板の第3の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るフレキシブルプリント配線板の第4の実施形態を示す斜視図である。 図1のフレキシブルプリント配線板の伝送特性を示す図である。 第1の実施形態において、導電性連結部の幅が0.2mmのときの伝送特性を示す図である。 第1の実施形態において、導電性連結部の幅が1.0mmのときの伝送特性を示す図である。 第1の実施形態において、導電性連結部の幅が1.6mmのときの伝送特性を示す図である。 第1の実施形態において、導電性連結部の幅が2.0mmのときの伝送特性を示す図である。 図6の実施形態の伝送特性を示す図である。
符号の説明
1 信号線(銅配線)
2 グランド線(銅配線)
3 スルーホール
4 導電性ペースト
5 ポリイミドシート(絶縁性シート)
6 外部導体(導電性シート)
6a アーチ状部
6b 平面状部
7 スリット
11 導電性連結部
12 導電性連結部材
13 網目状の導電性連結部材
14 導電性材料
A 間隙(空隙)

Claims (4)

  1. 絶縁性シートと、前記絶縁性シート上に複数列設けられた導体と、前記複数列の導体のうち信号線となる前記導体の外周に間隙を隔てて覆う導電性シートとを有し、
    前記導電性シートは前記絶縁性シートの両面側にそれぞれ設けられると共に、前記複数列の導体のうちグランド線となる前記導体に電気的に接続され、且つ前記導電性シートには、前記導体の長手方向に沿って所定の間隔にスリットが形成されている構造であって、
    前記導電性シートに設けられる導電性連結部が、前記スリットに掛け渡されるように形成されていることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
  2. 前記導電性連結部は、前記導電性シートと高周波伝搬が可能な程度に前記導電性シートに近接して設けられる導電性連結部材であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント配線板。
  3. 前記導電性連結部材が、網目状構造であることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板。
  4. 絶縁性シートと、前記絶縁性シート上に複数列設けられた導体と、前記複数列の導体のうち信号線となる前記導体の外周に間隙を隔てて覆う導電性シートとを有し、
    前記導電性シートは前記絶縁性シートの両面側にそれぞれ設けられると共に、前記複数列の導体のうちグランド線となる前記導体に電気的に接続され、且つ前記導電性シートには、前記導体の長手方向に沿って所定の間隔にスリットが形成されている構造であって、
    前記スリットには、前記導電性シートよりも弾性率の小さい導電性材料が設けられることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
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