JP2009122831A - 電子制御装置 - Google Patents

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Shozo Tsunekazu
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徹 田仲
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Abstract

【課題】CPU内部機能診断のために使用しているプログラム基本命令語に異常が発生した場合、CPU内部機能診断で異常が検知されないことがある。
【解決手段】CPU1と、このCPUの動作を監視するCPU監視装置2を備える電子制御装置において、CPU1には、CPUの内部機能の診断を行うCPU内部機能診断プログラムと、このCPU内部機能診断プログラム内でCPU内部機能診断のために使用しているプログラム基本命令語を診断する基本命令診断プログラムとを含み、基本命令診断プログラム実行後にCPU内部機能診断プログラムを実行することで、CPU内部の機能故障の有無を確実に診断する。
【選択図】図6

Description

この発明は、CPUの自己診断機能を備える電子制御装置に関するものである。
従来、CPUの自己診断機能を備えた自動車用の電子制御装置として、制御プログラムを実行するCPUとCPUの動作を監視する監視装置からなり、CPUには例題プログラムを実行する例題演算手段を備え、監視装置は、例題演算手段へ出題データを出力し、出題データを用いた例題演算手段の演算結果に基づいてCPUの異常を判断するようにしたCPU異常監視システムが知られている。(特許文献1参照)
特開2000−29734号公報(図1〜図3)
図14は、特許文献1に記載されたCPU異常監視システムを車両のエンジンにおけるスロットル開度の制御を行うCPUに適用した例を示す構成図である。まず、監視装置50の出題部51から出題データzcを変換部52とCPU20の例題演算部21へ出力し、変換部52では、所定の変換を実行し、期待値データacを判定部53および判定部22へ出力する。
例題演算部21では、予め制御プログラムで使用される命令を全て含む例題プログラムで出題データを演算し、演算結果bcを判定部22および判定部53へ出力する。判定部22および判定部53では、期待値データacと演算結果bcが一致しない場合には、異常と判断し、フェイルセーフ動作が行われ、モータ65の電源は遮断される。
また、このようなCPU異常監視システムでは、制御部23で実行されるプログラムとして図15の内容が、例題演算部21で実行されるプログラムとして図16の内容が例としてあげられる。図16は図15と同様にアセンブラ言語によるプログラムであるが、出題データzcの値zは、出題部51から予めCPU内のROMに書き込まれた定数であり、アドレスADR_Zに格納されている。まずステップ201で、転送命令MOVにより、アドレスADR_Zに格納されているzを汎用レジスタR10に転送する。
ステップ202では、同様に転送命令MOVにより、汎用レジスタR10に格納されているzを汎用レジスタR11に転送する。ステップ203では、乗算命令MULにより、汎用レジスタR10の値と汎用レジスタR11の値の乗算を行い、汎用レジスタR10に格納する。従って、汎用レジスタR10にはzが格納される。ステップ204では、除算命令DIVにより汎用レジスタR10の値を汎用レジスタR11の値で除算し、汎用レジスタR10に格納する。従って、汎用レジスタR10にはzが格納されている。ステップ205では、クリア命令CLRで汎用レジスタR12をクリアする。ステップ206では、減算命令SUBで汎用レジスタR12の値から汎用レジスタR10の値を減算して、汎用レジスタR10へ格納する。従って、汎用レジスタR10には−zが格納される。例題演算部21は演算結果bcとして汎用レジスタR10に格納された−zを判定部22および判定部53へ出力する。
判定部22および判定部53では、それぞれ変換部52で変換された期待値データacと例題演算部21で演算された演算結果bcを比較する。どちらの値も−zであり、一致しているので、判定部22および判定部53の出力はHレベルとなる。従って、AND回路61の出力もHレベルになり、トランジスタ62がオンになり、リレー63がオンになり、駆動回路64を介してモータ65に電源が供給され、制御部23によりモータ65が制御される。
一方、CPU20に何らかの異常が生じ、乗算命令MULが正常に実行されない場合、監視装置50では、通常と同様の動作が行われ、変換部52から、出題データzcから変換された期待値データacすなわち−zが判定部22および判定部53へ出力される。CPU20の例題演算部21では、出題データzcから演算結果bcを算出し、判定部22および判定部53へ出力する。この場合には、乗算命令MULが正常に実行されていないため、演算結果bcの値は、−zにはならない。
判定部22および判定部53では、期待値データacと演算結果bcの値が一致していないので、Lレベルが出力される。AND回路61の出力もLレベルとなり、トランジスタ62はオフになり、従ってリレー63もオフになるため、モータ65への電源は遮断され、異常の生じたCPU20によりモータ65が制御されることは防止される。
すなわち、判定部53または判定部22で異常と判断された場合には、スロットル開度を制御するモータ65の制御が禁止されるフェイルセーフ動作が行われる。
ところが、このような従来のCPU異常監視システムでは図17に示す問題点が発生する可能性が含まれる。前述のようにCPU20に何らかの異常が生じ、ステップ203の乗算命令MULが実行されなかった時、汎用レジスタR10の値は汎用レジスタR11の値にて乗算されずに汎用レジスタR10には前回値zが格納されたままとなる。そして、さらにステップ204の除算命令DIVも実行されなかった時、汎用レジスタR10の値は汎用レジスタR11の値にて除算されずに汎用レジスタR10には前回値zが格納されたままとなり、以降のステップ205、ステップ206が正常に実行された場合には、汎用レジスタR10には−zが格納されることとなる。その結果、期待値データacと例題演算部21で演算された演算結果bcの値はどちらも−zで一致しているので、判定部22および判定部53の出力はHレベルとなり、乗算命令MULと除算命令DIVが正常に実行されていないにもかかわらず、CPU20の異常は検知されないこととなる。
この発明は、このような従来の監視システムの問題点を解決するもので、乗算命令や除算命令等のプログラム基本命令語に異常が発生した場合でも、確実にCPUの自己診断を実施することが可能なCPU自己診断機能を備える電子制御装置を提供することを目的とするものである。
この発明は、CPUと、このCPUの動作を監視するCPU監視装置を備える電子制御装置において、CPUには、CPUの内部機能の診断を行うCPU内部機能診断プログラムと、このCPU内部機能診断プログラム内でCPU内部機能診断のために使用しているプログラム基本命令語を診断する基本命令診断プログラムとを含み、基本命令診断プログラム実行後にCPU内部機能診断プログラムを実行するようにしたものである。
この発明は、CPU内部機能診断プログラムを実行する前に、CPU内部機能診断で使用しているプログラム基本命令語を診断する基本命令診断プログラムを実行する構成とすることで、対象とする内部機能を診断するためのプログラム基本命令に異常が発生した場合でも、確実にCPUの自己診断を実施することができ、内部診断機能の異常判定精度を向上することができる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1における電子制御装置について、図面を参照しながら説明する。図1はこの発明の実施の形態1における構成を示すブロック図、図2はこの発明の実施の形態1における内部機能診断で診断する命令一覧を示す表、図3はこの発明の実施の形態1における基本命令診断時の照会データと正常に終了した場合の応答データを示す表、図4はこの発明の実施の形態1におけるCPU−CPU監視装置間通信およびCPU自己診断タイミングを示すタイミング図、図5はCPUが異常な応答データをCPU監視装置に返信した場合のリセット動作を示すタイミング図、図6はこの発明の実施の形態1におけるCPU自己診断の処理手順を示すフローチャート図、図7はこの発明の実施の形態1における基本命令診断プログラムの詳細処理を示すフローチャート図、図8はこの発明の実施の形態1における基本命令診断プログラムを説明する図、図9はこの発明の実施の形態1における基本命令診断のプログラムの一例を説明する図、図10はこの発明の実施の形態1におけるCPU内部機能診断プログラムの詳細処理を示すフローチャート図、図11はこの発明の実施の形態1におけるCPU内部機能診断プログラムを説明する図、図12はこの発明の実施の形態1における照会データが06Hの場合の応答データを示す図、図13はこの発明の実施の形態1におけるCPU監視装置が応答データを受信した後の処理を示すフローチャート図である。
図1において、電子制御装置は、CPU(マイクロコンピュータ)1と、このCPU1の動作を監視するCPU監視装置2を備えている。CPU1は、CPU監視装置2との間でシリアル通信を行っている。通信方式は、送信ライン3と受信ライン4を独立で持つ全2重通信方式である。CPU監視装置2はCPU1に対し、定期的に照会データとして1バイトのデータを送信する。CPU1は、照会データをシリアル通信装置5にて受信する。受信したデータは、バス6を経由し、CPUコア(中央演算装置)7やRAM8に渡される。ROM9上には、以下に説明する基本命令診断プログラムおよびCPU内部機能診断プログラムが書き込まれている。
なおCPUコア(中央演算装置)7にはレジスタR0〜R13が設けられ、シリアル通信装置5には送信用レジスタRtが設けられている。また、CPUの自己診断を始める際に、CPU監視装置2からCPU1に対してリセット信号ライン10を介してリセット信号が送信されるようになっている。
基本命令診断プログラムは、CPU内部機能診断プログラムで使用しているプログラム基本命令語が正常に実行されているかどうかを診断するプログラムであり、対象とする命令は、比較命令・算術演算命令・分岐命令・ロードストア命令・シフト命令・論理演算命令・転送命令である。
CPU内部機能診断プログラムは、CPU1内部の機能を全て診断するプログラムであり、内部の機能が正常であれば基本命令診断プログラムで算出された応答データがそのまま保持され、異常であれば応答データを強制的に誤った値に変更する。図2にCPU内部機能診断で診断する命令一覧を示す。これらの命令は、対象とするCPU1に準備されている全命令である。また、レジスタR0からR13までの診断も内部機能診断にて実施している。
図2の命令一覧において、大略的には、命令欄の先頭3文字にCMPが付されたものが比較命令、先頭3文字にADD・MUL・DIV・SUB・REMなどが付されたものが算術演算命令、先頭にBが付されたものが分岐命令、先頭にLD・STおよびLOCKが付されたものがロードストア命令、先頭3文字にSLL・SRA・SRLが付されたものがシフト命令、AND・OR・NOTなどが付されたものが論理演算命令、先頭2文字にMVなどが付されたものが転送命令である。
また、アドレシッシングモード欄において、「レジスタ直接」とは、命令が操作の対象としてレジスタを指定するものである。「レジスタ間接」とは、命令が操作の対象としてレジスタの値をアドレスとするものを指定する。「レジスタ相対間接」とは、命令が操作の対象として(レジスタの値)+(16ビットのデータを32ビットに符号拡散した値)をアドレスとするものである。「レジスタ更新」とは、命令を実行する前後でアドレスが自動的に±4するものを指定する。「イミディエート」とは、即値を対象とするものである。「PC相対」とは、PC(プログラムカウンタ値)+8ビット、16ビットまたは24ビットのデータを32ビットに符号拡散した値を左に2ビットシフトした値をアドレスとするものである。
また各命令に対するアドレシッシングモード欄の○×は、○はその命令に存在することを、×はその命令に存在しないことを示す。
いずれにしてもこの命令一覧の中身については、この発明には直接に関係ないので、これ以上の説明は省略する。
図3は、基本命令診断プログラムにおいて実行する、照会データと、診断の対象となる基本命令と、診断が正常に終了した場合の応答データ(期待値)を示す表である。この図3における基本命令は、図2の命令を診断するために必要最小限ピックアップした命令を指す。
図3において、例えば、CPU1が照会データ00Hを受信した時は、BEQZ命令(分岐命令)とSLLI命令(シフト命令)による演算を施し、応答データを算出する。照会データに対する応答データは予め決められており、基本命令が正常であれば、正しい応答データ(期待値)0CHが算出される。しかし、基本命令が正常に実行されていなければ、間違った応答データが算出されるようプログラムされている。
図4は、CPU監視装置2とCPU1間のシリアル通信の通信タイミングおよびCPU自己診断処理タイミングを示すタイミング図である。図中、(A)はリセット信号、(B)はCPU監視装置2からCPU1への通信データ、(C)は基本命令診断およびCPU内部機能診断の処理タイミング、(D)はCPU1からCPU監視装置2への通信データを示している。
リセット信号(A)がロウ(L)からハイ(H)に変化すると、CPU1は初期化処理を開始する。その時、CPU監視装置2の初期化も同時に行う。初期化が完了すると、CPU監視装置2は40ms毎に照会データをCPU1へ送信する。CPU1はその照会データを受信し、一定時間毎(ここでは10ms毎)に実施する定時間処理において、照会データを用い基本命令診断およびCPU内部機能診断の処理を行う。診断処理の結果は、応答データとして、次回照会データ受信タイミングに合わせて、CPU1からCPU監視装置2へ送信する。
図5は、CPU1が異常な応答データをCPU監視装置2に返信した場合のリセット動作を示すタイミング図である。CPU→CPU監視装置通信データ(D)の(1)から(3)は、正常な応答データが返信されるが、(4)は異常な応答データが返信される。異常な応答データを受信したCPU監視装置2は、リセット信号回路により、リセット信号をハイ(H)からロウ(L)に変化させ、CPU(マイクロコンピュータ)1をリセットする。
図6は、この発明の実施の形態1におけるCPU自己診断の処理手順を示すフローチヤート図で、CPU監視装置2からの照会データ受信から、応答データ送信までの処理手順を示す。
図6のステップS201において、CPU1は、CPU監視装置2からの受信データを、受信割り込みを設定することにより、割り込みを発生させ取り込んでいる。受信割り込みが発生すると、ステップS202において、CPU監視装置2からの照会データをCPUコア7内のレジスタR2に取り込む。ステップS203は、レジスタR2に取り込んだ照会データに対し、基本命令診断プログラムで基本命令語を診断するもので、図3で示した診断対象とする基本命令語(比較命令・算術演算命令・分岐命令・ロードストア命令・シフト命令・論理演算命令・転送命令のいずれかを含むもの)の診断を実行し、使用した基本命令が正常であれば正しい応答データがCPUコア7内のレジスタR0に算出される。基本命令に異常があれば、誤った応答データがレジスタR0に算出される。ステップS203の詳細内容については、照会データ06Hの場合を例として、後述する図7及び図8にて説明する。
ステップS204は、CPU内部機能診断プログラムでCPU内部の機能診断を実施するものである。レジスタR0には基本命令診断で実施した応答データが保存されている。CPU内部の機能診断において異常箇所が存在する場合は、レジスタR0のデータを異常値(FFH)に書き換える。全ての内部機能診断を終了すると、レジスタR0の値をシリアル通信装置5内の送信用レジスタRtにセットする。ステップS204の詳細内容については、後述する図10及び図11にて説明する。
ステップS205では、送信用レジスタRtにデータがセットされると、シリアル通信装置5からCPU監視装置2に診断結果のデータが送信される。そしてステップS206でCPU1内での自己診断が終了する。
このようにして、CPU監視装置2からの受信データ(照会データ)に対し、基本命令診断のプログラムを先に実行し、その後CPU内部機能診断のプログラムを実行する。そして基本命令診断およびCPU内部機能診断を実行した結果、生成される応答データをCPU監視装置2に送信することにより、CPU監視装置2はCPU1の異常を確実に監視することが可能となる。
図7は、図6のフローチャート図中、ステップS203の基本命令診断プログラムにおける詳細処理を、照会データ06Hの場合を例として説明したフローチャート図で、図8は図7のフローチャート図に対応したプログラムを示す。また、図7と図8のステップNo.は合わせている。
照会データ06Hの場合、対象となる基本命令語は図3から明らかなようにBNEZ命令(分岐命令)である。先ず図7のステップS301でスタートした後に、ステップS302において、レジスタR0の内容と00Hを比較する。このステップS302のプログラムは図8ではR0,_ERROR_INQとなっているが、これはレジスタR0の内容がゼロであるならばERROR_INQへ分岐し、そうでなければS303を実行するという意味である。レジスタR0の初期値は、予め00Hが設定されているため、BNEZ命令が正常(Yes)であればステップS303へ進み、レジスタR0へ0FH(正答値)を代入し、ステップS304へ進む。しかし、BNEZ命令が異常(No)であればステップS305へ進み、レジスタR0へ03H(誤答値)を代入する。
ステップS304において、再度レジスタR0と00Hを比較する。このステップS304のプログラムは図8ではR0,_CalculateResponse0×06_Eとなっているが、これはレジスタR0の内容がゼロであるならCalculateResponse0×06_Eへ分岐し、そうでなければS305を実行するという意味である。レジスタR0には0FHが代入されているので、BNEZ命令が正常(No)であれば、ステップS306へ進み、レジスタR0に正答値が代入された状態で、終了となる。BNEZ命令が異常(Yes)であれば、ステップS305へ進み、レジスタR0へ03H(誤答値)を代入し、ステップS306へ進む。
ここで、ステップS303とステップS305でレジスタR0に値を代入するのはLDI命令(ロードストア命令)を使用している。LDI命令は、図3に示すように照会データ01Hを受信した時の基本命令診断の診断対象命令となっており、正常であることが証明されている。そのプログラムを図9に示す。レジスタR0には予め00Hが設定されているため、ステップS1001のLDI命令が正常に動作すると、レジスタR0の値は正答値である03Hとなる。しかし、LDI命令が正常に動作しないと03H以外の値となり、レジスタR0の値は誤答値となる。
図10は、図6のフローチャート図中、ステップS204のCPU内部機能診断プログラムの詳細処理を、ADD命令を例として説明したフローチャート図で、また、図11に図10のフローチャート図に対応したプログラムを示す。ここで、図10と図11のステップNo.は合わせている。
先ず図10のステップS401でスタートした後に、ステップS402において、FFFF5555H(最後のHは16進数を指す)というデータが定義されているROM9上の先頭アドレスをCPUコア7内のレジスタR1へ代入する。このステップS402のプログラムは図11では、LD24 R1,#_FFFF5555と記載されているが、この意味は_FFFF5555というラベルが定義されているアドレスをレジスタR1へロードするということである。
ステップS403では、レジスタR1に格納されているアドレスに定義されているデータを、レジスタR2へ代入する。つまり、FFFF5555HがレジスタR2へ格納される。このステップS403のプログラムは図11では、LD R2,@R1と記載されているが、この意味はレジスタR1のアドレスに定義されているデータをレジスタR2にロードするということである。ステップS404では、5555FFFFHというデータが定義されているROM9上の先頭アドレスをレジスタR1へ代入している。ステップS405では、レジスタR1に格納されているアドレスに定義されているデータを、レジスタR3へ代入する。つまり、5555FFFFHがレジスタR3へ格納される。
ステップS406では、レジスタR2の内容とレジスタR3の内容とのANDをとり、その結果をレジスタR2へ代入している。つまり、FFFF5555H(2進数で表示すると、11111111111111110101010101010101B)と5555FFFFH(2進数で表示すると、01010101010101011111111111111111B)のANDをとると、結果は55555555H(2進数で表示すると、01010101010101010101010101010101B)となる。この結果をレジスタR2へ格納する。
次にステップS407では、AAAAAAABHというデータが定義されているROM9上の先頭アドレスをレジスタR1へ代入している。ステップS408では、レジスタR1に格納されているアドレスに定義されている内容を、レジスタR3へ代入する。ステップS409では、レジスタR2の内容とレジスタR3の内容を加算し、結果をレジスタR2へ格納している。つまり、55555555H(2進数で表示すると、01010101010101010101010101010101B)とAAAAAAABH(2進数で表示すると、10101010101010101010101010101011B)を加算すると、結果は100000000H(2進数で表示すると、100000000000000000000000000000000B)となるが本CPU1は32ビットCPUであるため、結果は00000000Hとなる。この結果がレジスタR2に格納される。
ステップS410ではレジスタR2が00000000Hかどうかを判定し、00000000Hであればこれまでの演算が正しいので、ステップS412にジャンプし終了する。この時レジスタR0は、基本命令診断時に格納された値がそのまま保持されている。ステップS410において、レジスタR2が00000000Hでなければ、ステップS411にてFFHをレジスタR0に格納する。これは、CPU監視装置2へ送信する応答データを誤答値に置き換えているということになる。
図12に照会データが06Hの場合の応答データを示すが、基本命令診断とCPU内部機能診断が共に正常に終了した場合は、応答データは正答値である0FHとなる。CPU内部機能診断が異常終了した場合は、応答データはFFHとなり、基本命令診断が異常終了した場合は、応答データは03Hとなり誤答となる。両方共異常終了した場合も応答データはFFHとなり誤答となる。
したがってこの応答データによって、基本命令診断とCPU内部機能診断のどちらが異常であるかが分かり、特に基本命令語の異常によるCPU内部機能の診断ミスをなくすことができる。
図13は、CPU監視装置2がCPU1から応答データを受信した後の処理を示すフローチャート図である。
先ず、ステップS501のスタートの後に、ステップS502にてCPU1からの応答データ(n)を受信する。CPU監視装置2は、自らがCPU1へ送信した照会データに対するCPU1からの応答データの期待値を計算しており、ステップS502では受信した応答データと期待値を比較し、一致しているかを判断している。一致している場合は、ステップS505へと進み正常終了する。一致していない場合は、ステップS504によりCPU1のリセット処理を実行する。尚、これらの処理は、プログラムで実行されているのではなく、CPU監視装置2内に組まれた電気回路により実行される。
以上のようにこの発明はCPU内部機能診断プログラムを実行する前に、CPU内部機能診断で使用している基本命令語を診断する基本命令診断プログラムを実行する構成とすることで、対象とする内部機能を診断するためのプログラム基本命令に異常が発生した場合でも、確実にCPUの自己診断を実施することができる。
この発明の実施の形態1における構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1における内部機能診断で診断する命令一覧を示す表である。 この発明の実施の形態1における基本命令診断時の照会データと正常に終了した場合の応答データを示す表である。 この発明の実施の形態1におけるCPU−CPU監視装置間通信およびCPU自己診断タイミングを示すタイミング図である。 CPUが異常な応答データをCPU監視装置に返信した場合のリセット動作を示すタイミング図である。 この発明の実施の形態1におけるCPU自己診断の処理手順を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態1における基本命令診断プログラムの詳細処理を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態1における基本命令診断プログラムを説明する図である。 この発明の実施の形態1における基本命令診断のプログラムの一例を説明する図である。 この発明の実施の形態1におけるCPU内部機能診断プログラムの詳細処理を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態1におけるCPU内部機能診断プログラムを説明する図である。 この発明の実施の形態1における照会データが06Hの場合の応答データを示す図である。 この発明の実施の形態1におけるCPU監視装置が応答データを受信した後の処理を示すフローチャート図である。 従来例の構成を示す図である。 従来例における制御プログラムを説明する図である。 従来例における例題プログラムを説明する図である。 従来例における例題プログラムの問題点を説明する図である。
符号の説明
1:CPU
2:CPU監視装置
3:CPU→CPU監視装置シリアル通信ライン
4:CPU監視装置→CPUシリアル通信ライン
5:シリアル通信装置
6:バス
7:CPUコア(中央演算装置)
8:RAM(基本命令診断プログラムとCPU内部機能診断プログラムを記憶)
9:ROM
10:リセット信号ライン
R0R〜13:レジスタ
Rt:送信用レジスタ

Claims (3)

  1. CPUと、このCPUの動作を監視するCPU監視装置を備える電子制御装置において、前記CPUには、CPUの内部機能の診断を行うCPU内部機能診断プログラムと、このCPU内部機能診断プログラム内でCPU内部機能診断のために使用しているプログラム基本命令語を診断する基本命令診断プログラムとを含み、前記基本命令診断プログラム実行後に前記CPU内部機能診断プログラムを実行することを特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置おいて、診断対象のプログラム基本命令語は、比較命令、算術演算命令、分岐命令、ロードストア命令、シフト命令、論理演算命令、転送命令のいずれかを含むことを特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子制御装置おいて、基本命令診断プログラムとCPU内部機能診断プログラムを実行した結果、CPU内部機能が異常と判断した場合は、異常信号をCPU監視装置に出力することを特徴とする電子制御装置。
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