JP2009122322A - 画像形成方法並びに電子写真感光体 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑剤存在下で低Tgトナーを用いた場合にも電子写真感光体表面への微小粒子の堆積現象を防止できる画像形成方法とそれに用いる電子写真感光体を提供する。
【解決手段】円筒状の電子写真感光体の回転方向に対し、カウンター方向に回転させて現像剤を担持した円筒状の現像スリーブを該電子写真感光体に接触させて静電潜像をトナー画像に顕像化させる画像形成方法において、該電子写真感光体に潤滑剤を供給し、かつ、該電子写真感光体が下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリアリレート樹脂を含有した最表面層を有し、更に、前記現像剤がガラス転移温度(Tg)が16〜44℃の樹脂と着色剤を含むトナーを含有する現像剤であることを特徴とする画像形成方法及び電子写真感光体。
Figure 2009122322

【選択図】なし

Description

本発明は、画像形成方法並びに電子写真感光体に関する。
近年のカラーPOD市場では、高画質化、高速化に加え、省エネルギー化に向けたトナーの低温定着化の要求が高まっている。定着温度を下げるには、トナー樹脂のガラス転移温度(Tg)を低く設定することが効果的であるが、低Tgのトナーでは電子写真感光体(以下単に感光体ともいう)上でトナーフィルミングが起こりやすいといった課題が知られている。トナーフィルミングを防止する手段としては、感光体表面に潤滑剤を供給して表面の離型性を向上させる方法が知られているが、この方法ではトナー自体のフィルミングは防止できるものの、クリーニングブレードでの除去が困難な紙粉やトナーに添加される外添剤などの微小粒子の感光体への付着を防止できないという問題があった。
また、電子写真感光体は、電子写真プロセスすなわち帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電等のサイクルで繰り返し使用されるためその間様々なストレスを受け劣化する。この様な劣化としては例えば帯電器として普通用いられるコロナ帯電器から発生する強酸化性のオゾンやNOxが感光層に化学的なダメージを与えたり、像露光で生成したキャリアー(電流)が感光層内を流れることや除電光、外部からの光によって感光層組成物が分解するなどによる化学的、電気的劣化がある。またこれとは別の劣化としてクリーニングブレード、磁気ブラシなどの摺擦や現像剤、紙との接触等による感光層表面の摩耗や傷の発生、膜の剥がれといった機械的劣化がある。特にこの様な感光層表面に生じる損傷はコピー画像上に現れやすく、直接画像品質を損なうため感光体の寿命を制限する大きな要因となっている。すなわち高寿命の電子写真感光体を開発するためには電気的、化学的耐久性を高めると同時に機械的強度を高めることも必須条件である。
一般に積層型感光体の場合このような負荷を受けるのは電荷輸送層である。電荷輸送層は通常バインダー樹脂と電荷輸送物質からなっており、実質的に強度を決めるのはバインダー樹脂であるが、電荷輸送物質のドープ量が相当多いため十分な機械強度を持たせるには至っていない。また、高速印刷の要求の高まりから、より高速の電子写真プロセス対応の材料が求められている。この場合、電子写真感光体には高感度、高寿命であることの他に、露光されてから現像されるまでの時間が短くなるために応答性がよいことも必要となる。感光体の応答性は電荷輸送層、なかでも電荷輸送物質により支配されるがバインダー樹脂によっても大きく変わることが知られている。
従来、電荷輸送層のバインダー樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等の熱可塑性樹脂や種々の熱硬化性樹脂が用いられていた。数あるバインダー樹脂のなかではポリカーボネート樹脂が比較的優れた性能を有しており、これまで種々のポリカーボネート樹脂が開発され実用に供されている。
最近、高寿命の電子写真感光体に好適な電荷輸送層のバインダー樹脂としてポリアレート樹脂が公開(例えば、特許文献1、2参照)された。ポリアレート樹脂は、高感度、高寿命の電子写真感光体を提供できるが、低Tgトナーを用いた場合に感光体表面への微小粒子の堆積現象を生ずることが判明した。
特開2007−41627号公報 特開2007−122076号公報
本発明の目的は、潤滑剤存在下で低Tgトナーを用いた場合にも電子写真感光体表面への微小粒子の堆積現象を防止できる画像形成方法とそれに用いる電子写真感光体を提供することにある。
この課題について検討を行ったところ、現像スリーブの回転方向をカウンター方向に回転させ、特定のポリアリレート若しくはポリエステル樹脂を用いた感光体を用いることにより、潤滑剤存在下で低Tgトナーを用いた場合にも感光体表面への微小粒子の堆積現象を防止できることを見出した。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.円筒状の電子写真感光体の回転方向に対し、カウンター方向に回転させて現像剤を担持した円筒状の現像スリーブを該電子写真感光体に接触させて静電潜像をトナー画像に顕像化させる画像形成方法において、該電子写真感光体に潤滑剤を供給し、かつ、該電子写真感光体が下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリアリレート樹脂を含有した最表面層を有し、更に、前記現像剤がガラス転移温度(Tg)が、16〜44℃のトナーを含有する現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
Figure 2009122322
(式中、Ar1〜Ar4は各々独立して置換基を有しても良いベンゼン環を表し、X及びYは各々独立して置換基を有しても良い2価の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有しても良いベンゼン環、置換基を有しても良いナフタレン環及び置換基を有しても良いビフェニル環から選ばれる2価の結合基を表す。nは30〜400、mは0〜200の自然数を表す。但し、mが0以外の場合、nで囲まれた構成単位と、mで囲まれた構成単位が同一になることはない。)
2.前記一般式(1)において、Ar1〜Ar4で表されるベンゼン環は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭化水素基、ハロゲン原子で置換された炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基及びアルキルチオ基から選ばれる何れかを有するベンゼン環であり、X又はYで表される2価の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基は、炭素数2〜6の水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基及びトリフルオロメトキシ基から選ばれる何れかを有する2価の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基であり、X又はYで表されるベンゼン環、ナフタレン環、又はビフェニル環は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭化水素基、ハロゲン原子で置換された炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基及びアルキルチオ基から選ばれる何れかを有する環基であることを特徴とする前記1記載の画像形成方法。
3.前記一般式(1)において、Ar1〜Ar4で表されるベンゼン環が、水素原子又は炭化水素基を有するベンゼン環であり、X又はYで表される2価の結合基が、水素原子又は炭化水素基を有するベンゼン環或いはビニル基であり、nが50〜300、mが10〜100であることを特徴とする前記1記載の画像形成方法。
4.前記1〜3のいずれか1項記載の画像形成方法に用いられることを特徴とする電子写真感光体。
本発明により、現像スリーブの回転方向をカウンター方向に回転させ、特定のポリアリレート樹脂を用いた電子写真感光体を用いることにより、潤滑剤存在下で低Tgトナーを用いた場合にも電子写真感光体表面への微小粒子の堆積現象を防止することができた。
本発明を更に詳しく説明する。
《一般式(1)で表される化合物》
本発明の一般式(1)において、Ar1〜Ar4で表されるベンゼン環は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭化水素基、ハロゲン原子で置換された炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基及びアルキルチオ基から選ばれる何れかを有することが好ましい。
X又はYが、2価の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基である場合は、炭素数2〜6の水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基及びトリフルオロメトキシ基から選ばれる何れかを有することが好ましい。一方、X又はYが、環基である場合は、ベンゼン環、ナフタレン環、又はビフェニル環の何れかであり、該環基は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭化水素基、ハロゲン原子で置換された炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基及びアルキルチオ基から選ばれる何れかを有することが好ましい。
本発明の一般式(1)で表される化合物の具体例としては、特開2007−122076号公報の段落番号0106〜0128に記載されている、P−1〜P−60、M−1〜M−36、O−1〜O−6、BP−1〜BP−24、NP−1〜NP−6及びAL−1〜AL−4、或いは、特開2007−41627号公報の段落番号0075〜0100に記載されている、樹脂A〜樹脂G等を挙げることができる。
本発明に用いられるポリアリレート樹脂の製造方法としては、界面重合法を用いることが好ましい。界面重合法による製造の場合は、1種類以上の二官能性フェノール成分、ビスフェノール成分、ジオール成分をアルカリ水溶液に溶解した溶液と、1種類以上の芳香族ジカルボン酸クロライド成分を溶解したハロゲン化炭化水素の溶液とを混合する。
この際、触媒として、四級アンモニウム塩もしくは四級ホスホニウム塩を存在させることも可能である。重合温度は0〜40℃の範囲、重合時間は2〜12時間の範囲であるのが生産性の点で好ましい。重合終了後、水相と有機相を分離し、有機相中に溶解しているポリマーを公知の方法で、洗浄、回収することにより、目的とする樹脂を得られる。
ここで用いられるアルカリ成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等を挙げることができる。アルカリの使用量としては、反応系中に含まれるフェノール性水酸基の1.0〜3倍当量の範囲が好ましい。また、ここで用いられる、ハロゲン化炭化水素としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ジクロルベンゼンなどを挙げることができる。
触媒として用いられる四級アンモニウム塩もしくは四級ホスホニウム塩としては、トリブチルアミンやトリオクチルアミン等の三級アルキルアミンの塩酸、臭素酸、ヨウ素酸等の塩、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、トリエチルオクタデシルホスホニウムブロマイド、N−ラウリルピリジニウムクロライド、ラウリルピコリニウムクロライドなどが挙げられる。
重合後の樹脂の精製方法は樹脂の溶液を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液、塩酸、硝酸、リン酸等の酸水溶液、水等で洗浄した後、静置分離、遠心分離等により分液しても良い。また生成した樹脂の溶液を樹脂が不溶の溶媒中に析出させる方法或いは、樹脂の溶液を温水中に分散させ溶媒を留去する方法或いは樹脂溶液を吸着カラム等に流通させる方法等により精製しても良い。
精製後の樹脂は、樹脂が不溶の水、アルコールその他有機溶媒中に析出させるか、樹脂の溶液を温水または樹脂が不溶の分散媒中で溶媒を留去するか、加熱、減圧等により溶媒を留去することにより取り出してもよいし、スラリー状で取り出した場合は遠心分離器、濾過器とうにより固体を取り出すこともできる。
得られた樹脂は、通常樹脂の分解温度以下の温度で乾燥するが好ましくは20℃以上樹脂の溶融温度以下で減圧下で乾燥する。乾燥時間は残存溶媒等不純物の純度が一定以下になるまでの時間以上行うが、通常は残存溶媒が1000ppm以下、好ましくは300ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下になる時間以上乾燥する。
本発明に用いられるポリアリレート樹脂は、粘度平均分子量が10,000以上1500,000以下であるが、好ましくは15,000以上100,000以下さらに好ましくは20,000以上50,000以下である。粘度平均分子量が10,000未満であると樹脂の機械的強度が低下し実用的でなく、150,000以上であると、適当な膜厚に塗布する事が困難である。
本発明で用いられるポリアリレート樹脂により、Tg16〜44℃のトナーをカウンター現像方式で現像する画像形成方法において、感光体表面上への微小粒子のフィルミング等の堆積が格段に減少し、使用環境に寄らず長期に渡って使用しても鮮明な画像を得ることができる。この理由は、明確ではないが、本発明に用いるポリアリレート樹脂の応力に対する変形挙動が関係していると推定している。
また、本発明に用いられるポリアリレート樹脂は、他の樹脂と混合して、電子写真感光体に用いることも可能である。ここで混合される他の樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等の熱可塑性樹脂や種々の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これら樹脂のなかでもポリカーボネート樹脂が好ましいものとして挙げられる。
《電子写真感光体の構成》
本発明の電子写真感光体は有機感光体が好ましい。本発明の表面層は、有機感光体の電荷輸送層、或いは保護層等であり、その表面層には上記本発明の一般式(1)で表されるポリアレート樹脂を含有する。
本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能のいずれか一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
有機感光体の層構成は、特に限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の機能を同一層に有する層)等の感光層とその上に必要により、保護層を塗設した構成をとるのが好ましい。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
円筒状導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
導電性の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/L、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/L、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることもできる。
本発明においては導電性支持体と感光層との接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、これら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μmが好ましい。
又本発明に好ましく用いられる中間層はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜厚は、0.1〜2μmが好ましい。
又、本発明に好ましく用いられる中間層としては疎水化表面処理を行った酸化チタン微粒子(平均粒径が0.01〜1μm)をポリアミド樹脂等のバインダーに分散させた中間層が挙げられる。該中間層の膜厚は、1〜15μmが好ましい。
感光層
本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。
以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成について説明する。
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
電荷発生物質(CGM)としては公知の電荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGMは複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θが27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2θで、少なくとも7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.1°の位置に特徴的な回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料、同2θで、少なくとも7.4°、16.6°、25.5°、28.3°の位置に特徴的な回折ピークを有するクロルガリウムフタロシアニン顔料、同2θで、少なくとも6.8°、12.8°、15.8°、26.6°の位置に特徴的な回折ピークを有するガリウムフタロシアニン顔料、同2θで、12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができる。
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
電荷輸送層
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。電荷輸送層が最表面層となる場合は、バインダー樹脂として、前記本発明の一般式(1)で表されるポリアレート樹脂を塗布液成分として用い、その他の物質として、酸化防止剤等の添加剤を必要により含有させることが好ましい。
電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下である。
CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
電荷輸送層が表面層とならない場合は、電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂としては、例えば、本発明の一般式(1)で表されるポリアレート樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂等が挙げられる。又、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。特にポリカーボネートが電子写真特性(帯電性、感度等)を良好に保つ上で好ましい。
保護層
前記した電荷輸送層の上に保護層を設けることもできる。その場合はバインダー樹脂として、前記本発明の一般式(1)で表されるポリアレート樹脂を塗布液成分として用いる。電子写真特性(帯電性、感度等)を良好に維持する為には、保護層にも電荷輸送物質、酸化防止剤等を存在させる方がより好ましい。保護層に用いる酸化防止剤とは、その代表的なものは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。代表的には下記の化合物群が挙げられる。
Figure 2009122322
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Figure 2009122322
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中間層、感光層、保護層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
次に本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお本発明の樹脂層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
《トナー》
本発明に用いられるトナーは、樹脂と着色剤を含み、ガラス転移温度(Tg)が16〜44℃である。潤滑剤存在下で、このようなトナーを用いることにより、表面層にポリアレート樹脂を使用した電子写真感光体を用いても、微小粒子の堆積現象を防止できた。
また、本発明に用いられるトナーは、軟化点が75〜120℃のもの、更には80〜110℃のトナーが好ましい。
トナーの軟化点をこの範囲にすることにより、文字太りや筋状濃度ムラの改善を達成できると共に、トナーの保存安定性を達成でき、且つ定着時の熱供給を少なくすることができる。
即ち、トナーの軟化点が75℃未満では、定着時にトナーが膨張しやすく、文字太りが発生しやすく、又、トナーの軟化点が120℃より高いと、定着性が不十分となり、濃度ムラが発生しやすい。
(トナーのガラス転移温度Tg)
本発明のトナーのガラス転移温度Tgは16〜44℃であるが、20〜40℃がより好ましい。Tgが16℃以上で、トナーフィルミングや保存時のトナー凝集がなく、44℃未満で定着性において満足するレベルになる。
本発明のトナーのガラス転移温度は、「DSC−7示差走査カロリメーター」(パーキンエルマー製)、「TAC7/DX熱分析装置コントローラー」(パーキンエルマー製)を用いて行うことができる。
測定手順としては、トナー4.5mg〜5.0mgを小数点以下2桁まで精秤しアルミニウム製パン(KITNo.0219−0041)に封入し、DSC−7サンプルホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行った。
ガラス転移温度は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移温度として示す。
(トナーの軟化点)
トナーの軟化点の測定方法について説明する。
20±1℃、50±5%RH環境下において、トナー1.10gをシャーレに入れ平にならし、12時間放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所製)にて3×100Mpaの力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作製する。
24±5℃、50±20%RH環境下において、フローテスタ「CFT−500D」(島津製作所製)により、上記成型サンプルを、荷重180N、開始温度40℃、予熱時間300秒、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm型×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱時間終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetを、トナーの軟化点とする。
(トナーの粒径)
本発明に係るトナーの粒径は、3.0〜8.0μmのものが好ましい。トナーの粒径をこの範囲にすることにより、高濃度で高鮮鋭度の無いトナー画像が得られる。
尚、本発明においては、トナーの粒径とは体積基準のメディアン粒径(D50)のことである。
トナーの粒径は、コールターマルチサイザー(コールター社製)で測定する。本発明においてはコールターマルチサイザーを用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科機社製)、パーソナルコンピューターを接続して使用する。前記コールターマルチサイザーにおいて使用するアパーチャーとしては100μmのものを用いて、2μm以上のトナーの体積分布を測定して体積基準のメディアン粒径(D50)を算出する。
(トナーの作製)
上記軟化点を示すトナーは、粉砕法或いは重合法等の作製方法により作製することができる。
トナーの軟化点は、樹脂粒子形成に用いる樹脂を構成するモノマーの種類や共重合体のモノマー組成比をコントロール、連鎖移動剤の量をコントロールして重合度を制御、或いはトナーに添加する離型剤等、定着助剤の種類や量を調整する方法等により制御することができる。
トナーの粒径は、重合法によりトナー粒子を形成させる場合には、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、又は融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御することができる。又、粉砕法によりトナー粒子を形成する場合には、粉砕条件と分級条件を制御することができる。
以下、粉砕法によるトナーの作製と重合法によるトナーの作製について具体的に説明する。
〈粉砕法によるトナー粒子の作製〉
粉砕法によるトナーは、
1.上記軟化点を有するバインダー樹脂(結着樹脂)、顔料粒子、離型剤とを非加圧下で混合する工程
2.混合した結着樹と該顔料粒子を溶融混練して混練物を得る工程
3.得られた混練物を粉砕する工程
4.得られた粉砕物を分級して目的の粒径のトナー粒子とする工程
を経て作製することができる。
上記の素材を混合、混練する工程に於いては、エクストルーダー型の混練装置を好ましく用いることができ、その混練温度をトナー各々に好適な温度範囲に制御することにより、得られるトナーに対し上記軟化点を付与することが可能である。混練温度を制御する為には混練装置に於ける混練ゾーンの温度を熱媒体、或いは電熱ヒーター等を用いて制御することで達成しうる。尚、混練時に混練物の自己発熱が生じるため、バインダー樹脂構造、混練トルクことを考慮した上で温度制御を行う必要がある。
バインダー樹脂としては、公知のものを使用することが可能であるが、ガラス転移温度(Tg)が16〜44℃の樹脂を用いるが、20〜40℃の樹脂がより好ましい。Tgが16℃未満ではトナー樹脂自体が感光体表面に付着する問題(トナーフィルミング)が発生し、44℃を越えると微小粒子のトナー付着性が低下して脱離し易くなるため、微小粒子の堆積が更に起こりやすくなるとともに、ブレード摩耗の増大に伴うクリーニング不良が起こりやすくなる。
離型剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アミド系ワックス、多価アルコールエステル等を用いることができる。又、離型剤の添加量としてはトナー中に1〜10質量%であることが好ましい。
黒色トナーの着色剤としては、チャネルブラック・ファーネスブラック・アセチレンブラック・サーマルブラック・ランプブラック等のカーボンブラック、磁性体、チタンブラック等の黒色顔料、ニグロシン等の染料等が使用可能である。
イエロートナーの着色剤としては、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162等の染料、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同93、同94、同138等の顔料等を上げることができる。
マゼンタトナーの着色剤としては、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122等の染料、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43等の顔料等を用いることができる。
シアントナーの着色剤としては、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等の染料、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等の顔料等を用いることができる。
また、特別色のトナーの着色剤としては、上記着色剤の混合物を用いることも可能である。染料、顔料の数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね数平均粒径が10〜200nm程度が好ましい。
又、必要に応じ荷電制御剤を添加することができる。
荷電制御剤としては、カラートナーに適用する場合は無色、又は白色のものが好ましく、具体的にはサリチル酸又はサリチル酸誘導体の亜鉛塩等を挙げることができる。
〈重合法によるトナー粒子の製造〉
重合法によるトナーの製造としては、懸濁重合法又は乳化重合法が利用される。得られた重合法によるトナーの樹脂のTgは16〜44℃である。Tgがこの範囲外である場合は上述した欠点により好ましくない。
重合法によるトナーの製造では、化合物として重合性単量体、重合開始剤及び着色剤を用いる。また必要に応じて、離型剤、帯電制御剤等を用いることができる。
重合性単量体は、特に限定されないが、好ましい例としては、モノビニル系単量体を挙げることができる。具体的にはスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル酸またはメタクリル酸の誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のモノオレフィン系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン等の含窒素ビニル化合物;等のモノビニル系単量体が挙げられる。これらのモノビニル系単量体は、単独で用いてもよいし、複数の単量体を組み合わせて用いてもよい。これらモノビニル系単量体のうち、スチレン系単量体や、スチレン系単量体とアクリル酸もしくはメタクリル酸の誘導体との併用などが、好適に用いられる。
また、重合性単量体と共に、架橋性単量体及び重合体を用いるとホットオフセット改善に有効である。架橋性単量体は、2以上の重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有する単量体である。具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、およびこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル;N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル等の2個のビニル基を有する化合物、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルやトリメチロールプロパントリアクリレート等の3個以上のビニル基を有する化合物等を挙げることができる。架橋性重合体は、重合体中に2個以上のビニル基を有する重合体のことであり、具体的には、分子内に2個以上の水酸基を有するポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル及びポリエチレングリコールとアクリル酸やメタクリル酸のエステル等を挙げることができる。これらの架橋性単量体及び架橋性重合体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。使用量は、重合性単量体100質量部当たり、通常10質量部以下、好ましくは、0.1〜2質量部である。
更に、保存性と低温での定着性とのバランスを良くするためにマクロモノマーを単量体として用いることが好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端にビニル重合性官能基を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000のオリゴマーまたはポリマーである。数平均分子量が小さいものを用いると、重合体粒子の表面部分が柔らかくなり、保存性が低下するようになる。逆に数平均分子量が大きいものを用いると、マクロモノマーの溶融性が悪くなり、定着性および保存性が低下するようになる。クロモノマー分子鎖の末端に有するビニル重合性官能基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基などを挙げることができ、共重合のしやすさの観点からメタクリロイル基が好適である。
マクロモノマーは、前記モノビニル系単量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有するものが好適である。モノビニル系単量体を重合して得られる重合体とマクロモノマーとの間のガラス転移温度(Tg)の高低は、相対的なものである。例えば、モノビニル系単量体がTg=44℃の重合体を形成するものである場合には、マクロモノマーは、Tgが44℃を越えるものであればよい。モノビニル系単量体がTg=16℃の重合体を形成するものである場合には、マクロモノマーは、例えば、Tg=50℃のものであってもよい。なお、マクロモノマーのTgは、通常の示差熱計(DSC)等の測定機器で測定される値である。
マクロモノマーの具体例としては、スチレン、スチレン誘導体、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を単独でまたは2種以上を重合して得られる重合体、ポリシロキサン骨格を有するマクロモノマー、特開平3−203746号公報の第4頁〜第7頁に開示されているものなどを挙げることができる。これらマクロモノマーのうち、親水性のもの、特にメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルを単独でまたはこれらを組み合わせて重合して得られる重合体が、本発明に好適である。マクロモノマーを使用する場合、その量は、モノビニル系単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好適には0.03〜5質量部、さらに好適には0.05〜1質量部である。マクロモノマーの量が少ないと、保存性が向上しない。マクロモノマーの量が極端に多くなると定着性が低下するようになる。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス−2−メチル−N−1,1’−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチルプロピオアミド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、アセチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーブチルネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、1,1’,3,3’−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸化物類などを例示することができる。また、これら重合開始剤と還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤を挙げることができる。このうち、使用される重合性単量体に可溶な油溶性の重合開始剤を選択することが好ましく、必要に応じて水溶性の重合開始剤をこれと併用することもできる。上記重合開始剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜15質量部、更に好ましくは0.5〜10質量部用いる。重合開始剤は、重合性単量体組成物中に予め添加することが好ましいが、場合によっては、造粒工程終了後の懸濁液に添加することもできる。
着色剤としては、カーボンブラック、チタンホワイトの他、あらゆる顔料及び/又は染料を用いることができる。黒色のカーボンブラックは、一次粒径が20〜40nmであるものを用いる。20nmより小さいとカーボンブラックの分散が得られず、かぶりの多いトナーになる。一方、40nmより大きいと、多価芳香族炭化水素化合物の量が多くなって、安全上の問題が起こる。
フルカラー用トナーを得る場合、通常、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を使用する。イエロー着色剤としては、アゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、83、90、93、97、120、138、155、180および181等が挙げられる。マゼンタ着色剤としては、アゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントレッド48、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、163、170、184、185、187、202、206、207、209、251、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物等が利用できる。具体的にはC.I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17、および60等が挙げられる。
離型剤としては、低軟化温度物質のものが用いられ、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブチレンなどの低分子量ポリオレフィンワックス類や分子末端酸化低分子量ポリプロピレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量末端変性ポリプロピレンおよびこれらと低分子量ポリエチレンのブロックポリマー、分子末端酸化低分子量ポリエチレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量ポリエチレンおよびこれらと低分子量ポリプロピレンのブロックポリマーなどの末端変性ポリオレフィンワックス類;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、ホホバなどの植物系天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラクタムなどの石油系ワックス及びその変性ワックス;モンタン、セレシン、オゾケライト等の鉱物系ワックス;フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ペンタエリスリトールテトララウレートなどのペンタエリスリトールエステル;ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート、ジペンタエリスリトールヘキサラウレートなどのジペンタエリスリトールエステル;等が挙げられ、これらは1種あるいは2種以上が併用しても構わない。
これらの内、合成ワックス(特にフィッシャートロプシュワックス)、合成ポリオレフィン、低分子量ポリプロピレンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどが好ましい。なかでも示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピーク温度が30〜200℃、好ましくは50〜180℃、60〜160℃の範囲にあるペンタエリスリトールエステルや、同吸熱ピーク温度が50〜80℃の範囲にあるジペンタエリスリトールエステルなどの多価エステル化合物が定着−剥離性バランスの面で特に好ましい。とりわけ分子量が1000以上であり、スチレン100質量部に対し25℃以下で5質量部以上溶解し、酸価が10mg/KOH以下であるジペンタエリスリトールエステルは、定着温度低下に著効を示す。トナーとしての吸熱ピーク温度は、ASTM D3418−82によって測定された値である。上記低軟化温度物質は、重合性単量体100質量部に対して、0.1〜20質量部(更には1〜15質量部)用いることが好ましい。
帯電制御剤は、生成するトナーの帯電性を向上させるために、重合性単量体組成物中に含有させることが好ましく、各種の正帯電性または負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。具体的には、ボントロンN01(オリエント化学社製)、ニグロシンベースEX(オリエント化学社製)、スピロブラックTRH(保土ケ谷化学社製)、T−77(保土ケ谷化学社製)、ボントロンS−34(オリエント化学社製)、ボントロンE−81(オリエント化学社製)、ボントロンE−84(オリエント化学社製)、ボントロンE−89(オリエント化学社製)、ボントロンF−21(オリエント化学社製)、COPY CHRGE NX(クラリアント社製)、COPY CHRGE NEG(クラリアント社製)、TNS−4−1(保土ケ谷化学社製)、TNS−4−2(保土ケ谷化学社製)、LR−147(日本カーリット社製)等の帯電制御剤、特開平11−15192号公報、特開平3−175456号公報、特開平3−243954号公報などに記載の4級アンモニウム(塩)基含有共重合体、特開平3−243954号公報、特開平1−217464号公報、特開平3−15858号公報などに記載のスルホン酸(塩)基含有共重合体等の帯電制御剤(帯電制御樹脂)を用いることができる。帯電制御樹脂は、高速連続印刷においても帯電性が安定したトナーを得ることができる点で好ましい。帯電制御剤は、重合性単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜7質量部の割合で用いられる。
懸濁重合法又は乳化重合法でトナー粒子を作製する場合、生成する粒子の安定化のために分散安定剤を使用することができる。
用いられる分散安定剤としては、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;リン酸カルシウムなどのリン酸塩;酸化アルミニウム、酸化チタン等の金属酸化物;などの金属化合物や、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化第二鉄等の金属水酸化物;ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ゼラチン等水溶性高分子;アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を挙げることができる。これらのうち、金属化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、重合体粒子の粒径分布を狭くすることができ、画像の鮮明性が向上するので好適である。
難水溶性金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、その製法による制限はないが、水溶性多価金属化合物の水溶液のpHを7以上に調整することによって得られる難水溶性の金属水酸化物のコロイド、特に水溶性多価金属化合物と水酸化アルカリ金属塩との水相中の反応により生成する難水溶性の金属水酸物のコロイドを用いることが好ましい。
難水溶性金属化合物のコロイドは、個数粒径分布D50(個数粒径分布の50%累積値)が0.5μm以下で、D90(個数粒径分布の90%累積値)が1μm以下であることが好ましい。コロイドの粒径が大きくなると重合の安定性が崩れ、またトナーの保存性が低下する。
分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して、通常0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜10質量部の割合で使用する。この割合が少ないと充分な重合安定性や分散安定性を得ることが困難であり、凝集物が生成し易くなる。この割合が多いと微粒子増加により粒径分布が広がり易い。
重合性単量体組成物は、前記の着色剤、重合性単量体、重合開始剤などを均一に混合することによって得られる。均一混合する方法は特に限定されないが、例えばボールミルなどのメディア型分散機を用いることができる。重合性単量体組成物を得るための混合方法は特に制限されないが、以下の方法を用いることが好ましい。重合開始剤は、後記の水分散媒に組成物を分散させる前に、着色剤等と一緒に重合性単量体と混合してもよいが、分散時の発熱により重合開始剤がラジカルを発生し、重合性単量体が予期せずに重合してしまい、トナー特性のばらつきを誘発することに恐れがある。そこで、着色剤や帯電制御剤などの添加剤を重合性単量体に加え、水分散媒に添加し、組成物が粗分散液滴になった後、重合開始剤を添加して、組成物に重合開始剤を吸収させ、分散機を用いて組成物を分散液滴にする方法が好適である。
分散機は、高速回転剪断ミキサーが好ましく、高速回転する特殊形状のタービンと放射状のバッフルをもつステーターにより構成され、タービンの高速回転により生じる、タービン底部と上部の間の圧力差で吐出作用をすることを利用して、処理液をステーターの吸入孔より吸入し、高速回転するタービンの間で生じるせん断、衝撃、キャビテーションなどの作用を受けて、ステーターの吐出孔より吐き出させる構造の高速回転せん断型撹拌機、具体的には、エムテクニック社製の「クレアミックス」(商品名)や、荏原製作所社製の「エバラマイルダー」(商品名)などが挙げられる。この分散段階において、重合性単量体組成物は、滴下された重合開始剤と接触することによって、液滴内に重合開始剤を取り込み、重合性単量体組成物の液滴を形成する。
重合開始剤を水系分散媒体中に添加する時期は、重合性単量体組成物の投入後であって、かつ、重合性単量体組成物の造粒工程の途中であることが好ましい。重合性単量体組成物を水系分散媒体中で所望の粒径の微細な液滴粒子にまで造粒した後に、重合開始剤を添加すると、当該重合開始剤の液滴粒子への均一な混合が困難となる。重合開始剤を添加する時期は、目的とするトナー粒子により異なるが、重合性単量体組成物の投入後、撹拌により形成される一次液滴の粒径(体積平均粒径)が、通常50〜1000μm、好ましくは100〜500μmとなった時点である。また、重合性単量体組成物の投入から重合開始剤の添加までの時間が長いと、造粒が完了してしまい、重合性単量体組成物と重合開始剤とが均一に混合せず、トナー粒子ごとの重合度や架橋度等の樹脂特性を均一にすることが困難となる。このため油溶性重合開始剤の添加時期は、反応スケールや粒径により多少差異はあるものの、一般的には重合性単量体組成物の投入後、プラント等の大型スケールでは、通常24時間以内、好ましくは12時間以内、より好ましくは3時間以内であり、実験室レベルの小スケールでは、通常5時間以内、好ましくは3時間以内、より好ましくは1時間以内である。
重合開始剤の添加した時から、その後の造粒工程(即ち重合開始前)での水系分散媒体の温度は、通常10〜40℃、好ましくは20〜30℃の範囲内に調整する。この温度が高すぎると系内で部分的に重合反応が開始してしまう。逆にこの温度が低すぎると撹拌により造粒する場合、系の流動性が低下して、造粒に支障が帰すおそれが生じる。重合性単量体組成物の液滴と重合開始剤の液滴を接触させて、重合開始剤を含有する重合性単量体組成物の液滴を形成させた後、さらに撹拌を継続して、所望の粒径の二次液滴粒子を造粒し、しかる後、懸濁重合する。造粒工程での二次液滴粒子の粒径は、その後の懸濁重合によって、通常1〜50μm、好ましくは3〜30μm、より好ましくは5〜30μm程度の体積平均粒径の重合トナーが生成する程度にまで微細化する。造粒時間は、重合性単量体、添加剤、重合開始剤等の種類と添加量、造粒温度、造粒機の種類、所望の粒径などにあわせて、任意に設定することができる。本発明に用いる水分散液は、前記組成物を水分散媒に分散したものである。水分散媒は、水だけでもよいが、通常、水に分散剤を含有させたものが好適である。
重合性単量体組成物の分散液は、重合性単量体組成物の液滴の体積平均粒径が、通常2.0〜10.0μm、好ましくは2.0〜9.0μm、より好ましくは3.0〜8.0μmの状態である。液滴の粒径が大きすぎると、重合中の液滴が不安定となったり、得られるトナー粒子が大きくなり、画像の解像度が低下するようになる。液滴の体積平均粒径/数平均粒径は、通常1〜3、好ましくは1〜2である。該液滴の粒径分布が広いと定着温度のばらつきが生じ、かぶり、すじ故障、フィルミングなどの不具合が生じるようになる。液滴は、好適には、その体積平均粒径±1μmの範囲に30体積%以上、好ましくは60体積%以上存在する粒径分布のものである。
(トナーの調製)
本発明に用いられるトナーは、上記で作製したトナー粒子をそのまま用いることもできるが、外添剤と混合して用いることが好ましい。外添剤としては、無機粒子や有機樹脂粒子が挙げられる。無機粒子としては、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどが挙げられる。有機樹脂粒子としては、メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、コアがスチレン重合体でシェルがメタクリル酸エステル共重合体で形成されたコアシェル型粒子などが挙げられる。これらのうち、無機酸化物粒子、特に二酸化ケイ素粒子が好適である。また、これらの粒子表面を疎水化処理することができ、疎水化処理された二酸化ケイ素粒子が特に好適である。外添剤の量は、特に限定されないが、トナー粒子100質量部に対して、通常、0.1〜6質量部である。
外添剤は2種以上を組み合わせて用いても良い。外添剤を組み合わせて用いる場合には、平均粒子径の異なる無機粒子同士または無機粒子と有機樹脂粒子を組み合わせる方法が好適である。外添剤の付着は、通常、外添剤とトナー粒子とを「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工社製)などの混合機に入れて攪拌して行う。
〔現像剤〕
現像工程で用いる現像剤は、1成分現像剤でも2成分現像剤でも良い。
1成分現像剤場合は、非磁性1成分現像剤、或いはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性1成分現像剤としたものが挙げられ、何れも使用することができる。
又、2成分現像剤は、キャリア100質量部にトナー3〜20質量部を混合して調製したものである。キャリアの磁性粒子としては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは25〜80μmのものが良い。
キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆されているもの、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。又、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
次に、本発明に係る画像形成装置について説明する。本発明に係る画像形成装置は、円筒状の電子写真感光体の回転方向に対し、カウンター方向に回転させて現像剤を担持した円筒状の現像スリーブを該電子写真感光体に接触させて静電潜像をトナー画像に顕像化させる画像形成装置である。
《画像形成装置》
本発明に係る画像形成装置は、有機感光体上に静電潜像を形成し、円筒状の現像スリーブにトナーを含有する現像剤による現像ブラシを形成し、該現像ブラシを有機感光体に接触させて、該静電潜像をトナー画像に顕像化させる現像手段、該トナー画像を有機感光体から転写媒体に転写する転写手段を有する画像形成装置において、該有機感光体の表面に潤滑剤を供給する剤付与手段を有し、該有機感光体の回転方向に対し、現像スリーブをカウンター方向に回転させながら静電潜像をトナー画像に顕像化する。
又、本発明に係る画像形成装置は、有機感光体上に静電潜像を形成し、円筒状の現像スリーブにトナーを含有する現像剤による現像ブラシを形成し、該現像ブラシを有機感光体に接触させて、該静電潜像をトナー画像に顕像化する現像手段及び有機感光体に形成されたトナー画像を転写媒体に転写する転写手段を有する画像形成ユニットを複数配列して設け、該複数の画像形成ユニット毎に着色を変えたトナーを用いて有機感光体上に各色トナー画像を形成し、該各色トナー画像を有機感光体から転写媒体に転写してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体の表面に潤滑剤を供給する剤付与手段を有し、該有機感光体の回転方向に対し、現像スリーブをカウンター方向に回転させながら静電潜像をトナー画像に顕像化する。
本発明に係る画像形成装置は上記構成を有することにより、カウンター現像方式により発生やすい、カブリの発生や先端部の濃度不良を防止でき、高画質のデジタル画像或いはカラー画像を提供することができる。特に感光体の線速が280mm/sec以上の高速機で好ましい結果が得られる。
カウンター現像方式の現像装置(現像手段)を図1により説明する。なお、図1の現像装置は接触式二成分タイプの現像装置であるが、本発明はこの接触式二成分タイプの現像装置に限定されず、例えば、非接触式一成分タイプの現像装置も採用できる。現像装置102は、二成分現像剤を収容した現像容器110の開口部に、円筒状の磁石121を非回転に配置した現像スリーブ120(現像剤坦持体)が有機感光体(像坦持体)101に対向して配設され、この現像スリーブ120は、矢印方向に回転する有機感光体101に対しカウンター方向に回転して、その表面上に吸着保持された現像剤を有機感光体101と対向した現像部に搬送する。磁石121は、有機感光体101側に現像磁極N1を有し、この現像磁極N1から現像スリーブ120の回転方向に、第1搬送磁極S3、第2搬送磁極N2、第3搬送磁極S2、及び第3搬送磁極と離間磁極を構成する汲み上げ磁極S1を有している。
現像容器110内の現像剤は、磁石121の汲み上げ磁極S1に対応する現像スリーブ120の表面上の位置(汲み上げ位置)Qで、汲み上げ極S1の作用により現像スリーブ120上に吸着保持され、現像ブレード122(現像剤層厚規制手段)によって層厚が規制されたのち現像部に至り、現像部で現像磁極N1の作用により磁気ブラシ(現像ブラシ)を形成して、有機感光体101上の潜像を現像する。
現像によってトナー濃度が低下した現像剤は、第1、第2搬送磁極S3、N2の作用によって、現像容器110内まで現像スリーブ120上に保持されて戻され、第3搬送磁極S2と汲み上げ磁極S1の中間の磁束密度が最も小さい現像スリーブ120表面上の位置(現像剤落下位置)Pで、現像スリーブ120上から剥離して落下する。現像剤が剥離された現像スリーブ120は、上記のように、汲み上げ位置Qで新たな現像剤が吸着保持される。
現像容器110内の現像スリーブ120の下方には、第1の攪拌搬送部材123が設置され、隔壁140を介して更に第2の攪拌搬送部材124が設置されている。これら第1、第2の攪拌搬送部材123、124は、スクリュータイプとされ、らせん状のスクリュー羽根128及びその羽根の鍔間の板状突起130を有してなっている。
現像スリーブ120上から剥離したトナー濃度が低い現像剤は、第1攪拌搬送部材123上に落下して、第1攪拌搬送部材123により近傍の現像剤と軸方向に攪拌搬送され、隔壁140の一端部の図示しない開口を通って、第2攪拌搬送部材124に受け渡される。第2攪拌搬送部材124は、受け渡された現像剤、及び現像容器110の補給口118から補給されたトナーを攪拌しながら上記と逆回転に搬送し、隔壁140の他端部の図示しない開口を通って、第1攪拌搬送部材123側に戻す。
カウンター現像方式の好ましい構成を説明する。尚、ここで、図1における現像磁極N1付近の現像部における感光体101と現像スリーブ120間の間隙を現像ギャップ(Dsd)、現像磁極N1により現像スリーブ120上に形成される磁気ブラシの高さを現像ブラシ高さ(h)と言う。
(1)現像ギャップ(Dsd):0.2〜0.6mm
Dsdを0.2〜0.6mmにすると、強い現像電界のなかで現像が行われ、磁性キャリアの現像スリーブへの拘束力が大きくなり、磁性キャリアが感光体に移行して付着することを防止できる。また、現像ギャップでの現像電界が高くなるので、エッジ効果が低減し、現像能力が向上する。従って、横ライン像の細りや後端部白抜け(後端部現像不良)などの発生を防止し、ベタ画像の現像性を向上することが出来る。
(2)磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd):0.0〜0.8mm、尚、磁気ブラシの食い込み深さ(Bsd)=現像ブラシ高さ(h)−現像ギャップ(Dsd)
磁気ブラシ食い込み深さを0.0〜0.8mmにすることにより、現像部での現像剤への圧接が軽減され、現像スリーブ120と現像ブレード122との間隙からの現像剤のすり抜けが防止される。また、磁気ブラシの不均一当接によって生ずる孤立ドット画像の現像不良やハーフトーン画像のざらつき感の増加を防止出来る。磁気ブラシ食い込み深さが0以下、すなわち、非接触状態では濃度の低下が起きやすいし、0.8mmより大きいと、ニップ部から現像剤が溢れ、均一な画像形成が期待できない。
(3)現像スリーブと感光体の周速比(Vs/Vopc):1.2〜3.0
感光体に対する現像スリーブの周速比を1.2〜3.0にすることにより、高い現像性を得ることができる。周速比を上げすぎると、感光体に対する現像スリーブ上の磁気ブラシの接触頻度が多くなり過ぎ、潜感光体に対する磁気ブラシの当たり具合、すなわち機械的力が極端に大きくなり過ぎ、磁気ブラシからキャリアが脱落しやすくなり、感光体にキャリアが付着しやすくなり、その結果、感光体上のトナー像に磁気ブラシの刷毛目が生ずる。また逆に周速比を下げすぎると、感光体に対する磁気ブラシの接触機会が減りすぎて、現像性が低下することになる。従って、周速比が1.2よりも小さいと濃度が低くなり、3.0より大きいとトナーの飛散、キャリアの付着あるいは現像スリーブの耐久性に問題が出てくる。これに対し、周速比を上記範囲にすることにより、刷毛目を防止することができる。更には現像能力が極端に高くなり過ぎてエッジ効果が強調されるのを防止する作用も有する。
(4)現像バイアス条件
感光体の表面電位V0と現像スリーブに付加される現像バイアスの直流成分Vdcの差│V0−Vdc│が100〜300V、該現像バイアスの直流成分Vdcが−300V〜−650V、該現像バイアスの交流成分Vacが0.5〜1.5kV、周波数3〜9kHz且つDuty45〜70%(矩形波での現像側の時間比率)、矩形波とすることが好ましい。すなわち、現像スリーブの外径がφ30mm以下、感光体の外径がφ60mm以下と小型の二成分現像装置においては、現像スリーブを小径にしたことにより現像ニップ幅が小さくなり、現像能力が低下するが、上記現像バイアス条件により、この現像能力の低下を改善できる。
次に、本発明に係わるプロセスカートリッジならびに電子写真装置について説明する。
図2に有機感光体を含むプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
図2において、1はドラム状の有機感光体(感光体)であり、軸Cを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。有機感光体1は、回転過程において、帯電手段2によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強調変調された露光光3(露光手段)を受ける。こうして有機感光体1の周面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段4によりトナー現像され、不図示の給紙部から有機感光体1と転写手段5との間に有機感光体1の回転と同期して取り出されて給紙された転写材Pに、有機感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が転写手段5により順次転写されていく。
トナー画像の転写を受けた転写材Pは、有機感光体面から分離されて像定着手段24へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の有機感光体1の表面は、クリーニング手段6によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光Pexにより除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、帯電手段2が帯電ローラ等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の有機感光体1、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6等の構成要素のうち、複数のものを容器PCに納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6の少なくとも一つを有機感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の案内手段ANを用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジとすることができる。
さらに、本発明を適用したフルカラー画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図3は、本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部(画像形成ユニット)10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙搬送手段21及び定着手段24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Bkは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Bk、帯電手段2Bk、露光手段3Bk、現像手段4Bk、一次転写手段としての一次転写ローラ5Bk、クリーニング手段6Bkを有する。
前記4組の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kを中心に、回転する帯電手段2Y、2M、2C、2Kと、像露光手段3Y、3M、3C、3Kと、回転する現像手段4Y、4M、4C、4K、及び、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kをクリーニングするクリーニング手段5Y、5M、5C、5Kより構成されている。
前記画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、感光体1Y、1M、1C、1Bkにそれぞれ形成するトナー画像の色が異なるだけで、同じ構成であり、画像形成ユニット10Yを例にして詳細に説明する。
画像形成ユニット10Yは、像形成体である感光体ドラム1Yの周囲に、帯電手段2Y(以下、単に帯電手段2Y、あるいは、帯電器2Yという)、露光手段3Y、現像手段4Y、クリーニング手段5Y(以下、単にクリーニング手段5Y、あるいは、クリーニングブレード5Yという)を配置し、感光体ドラム1Y上にイエロー(Y)のトナー画像を形成するものである。また、本実施の形態においては、この画像形成ユニット10Yのうち、少なくとも感光体ドラム1Y、帯電手段2Y、現像手段4Y、クリーニング手段5Yを一体化するように設けている。
帯電手段2Yは、感光体ドラム1Yに対して一様な電位を与える手段であって、本実施の形態においては、感光体ドラム1Yにコロナ放電型の帯電器2Yが用いられている。
像露光手段3Yは、帯電器2Yによって一様な電位を与えられた感光体ドラム1Y上に、画像信号(イエロー)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段であって、この露光手段3Yとしては、感光体ドラム1Yの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結像素子(商品名;セルフォックレンズ)とから構成されるもの、あるいは、レーザ光学系などが用いられる。
本発明の画像形成方法においては、感光体上に静電潜像を形成するに際し、像露光をスポット面積が2000μm2以下の露光ビームを用いて行うことが好ましい。このような小径のビーム露光を行っても、本発明に係わる有機感光体は、該スポット面積に対応した画像を忠実に形成することができる。より好ましいスポット面積は、100〜1000μm2である。その結果800dpi(dpiとは2.54cm当たりのドット数)以上で、階調性が豊かな電子写真画像を達成することができる。
前記露光ビームのスポット面積とは、該露光ビームを該ビームと垂直な面で切断したとき、該切断面に現れる光強度分布面で、光強度が最大ピーク強度の1/e2以上の領域に相当する面積を意味する。
用いられる光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系、及びLEDや液晶シャッター等の固体スキャナー等があり、光強度分布についてもガウス分布及びローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/e2までの部分をスポット面積とする。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70(転写媒体)を有する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkより形成された各色の画像は、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bkにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材(定着された最終画像を担持する支持体:例えば普通紙、透明シート等)としての転写材(転写媒体)Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5bに搬送され、転写材P上に二次転写してカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。ここで、転写媒体とは中間転写体や転写材等の感光体上のトナー画像の転写媒体を云う。
一方、二次転写手段としての二次転写ローラ5bにより転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Bkは常時、感光体1Bkに圧接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
二次転写ローラ5bは、ここを転写材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とから成る。
画像形成部10Y、10M、10C、10Bkは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Bkの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ローラ71、72、73、74を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bk、及びクリーニング手段6bとから成る。
次に図4は本発明に係わる有機感光体を用いたカラー画像形成装置(少なくとも有機感光体の周辺に帯電手段、露光手段、複数の現像手段、転写手段、クリーニング手段及び中間転写体を有する複写機あるいはレーザービームプリンタ−)の構成断面図である。ベルト状の中間転写体70は中程度の抵抗の弾性体を使用している。
1は像形成体として繰り返し使用される回転ドラム型の感光体であり、矢示の反時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
感光体1は回転過程で、帯電手段2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の像露光手段3により画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームによる走査露光光等による画像露光を受けることにより目的のカラー画像のイエロー(Y)の色成分像に対応した静電潜像が形成される。
次いで、その静電潜像がイエロー(Y)の現像手段(イエロー色現像器)4Yにより第1色であるイエロートナーにより現像される。この時第2〜第4の現像手段(マゼンタ色現像器、シアン色現像器、ブラック色現像器)4M、4C、4Bkの各現像器は作動オフになっていて感光体1には作用せず、上記第1色目のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。
中間転写体70はローラ79a、79b、79c、79d、79eで張架されて時計方向に感光体1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
感光体1上に形成担持された上記第1色目のイエロートナー画像が、感光体1と中間転写体70とのニップ部を通過する過程で、1次転写ローラ5aから中間転写体70に印加される1次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写体70の外周面に順次中間転写(1次転写)されていく。
中間転写体70に対応する第1色のイエロートナー画像の転写を終えた感光体1の表面は、クリーニング装置6aにより清掃される。
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のクロ(ブラック)トナー画像が順次中間転写体70上に重ね合わせて転写され、目的のカラー画像に対応した重ね合わせカラートナー画像が形成される。
2次転写ローラ5bで、2次転写対向ローラ79bに対応し平行に軸受させて中間転写体70の下面部に離間可能な状態に配設してある。
感光体1から中間転写体70への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写バイアスはトナーとは逆極性で、バイアス電源から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜+2kVの範囲である。
感光体1から中間転写体70への第1〜第3色のトナー画像の1次転写工程において、2次転写ローラ5b及び中間転写体クリーニング手段6bは中間転写体70から離間することも可能である。
ベルト状の中間転写体70上に転写された重ね合わせカラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、2次転写ローラ5bが中間転写体70のベルトに当接されると共に、対の給紙レジストローラ23から転写紙ガイドを通って、中間転写体70のベルトに2次転写ローラ5bとの当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送される。2次転写バイアスがバイアス電源から2次転写ローラ5bに印加される。この2次転写バイアスにより中間転写体70から第2の画像担持体である転写材Pへ重ね合わせカラートナー画像が転写(2次転写)される。トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着手段24へ導入され加熱定着される。
本発明の画像形成装置は感光体の表面に潤滑剤を供給する剤付与手段を有する。剤付与手段は感光体周辺の適当な位置に設置することができるが、設置空間を有効利用するには、図1〜図4に記載の帯電手段、現像手段、クリーニング手段の一部を利用して、設置しても良い。以下、クリーニング手段に剤付与手段を併用した例を挙げる。
図5は本発明に係わるクリーニング手段の構成図である。
該クリーニング手段は図3の6Y,6M,6C,6K等のクリーニング手段として用いられる。図5のクリーニングブレード66Aが支持部材66Bに取り付けられている。該クリーニングブレードの材質としてはゴム弾性体が用いられ、その材料としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が知られているが、これらの内、ウレタンゴムは他のゴムに比して摩耗特性が優れている点で特に好ましい。
一方、支持部材66Bは板状の金属部材やプラスチック部材で構成される。金属部材としてはステンレス鋼板、アルミ板、或いは制震鋼板等が好ましい。
本発明において、感光体表面に圧接するクリーニングブレードの先端部は、感光体の回転方向と反対方向(カウンター方向)に向けて負荷をかけた状態で圧接することが好ましい。図5に示すようにクリーニングブレードの先端部は感光体と圧接するときに、圧接面を形成することが好ましい。
クリーニングブレードの感光体への当接荷重P、当接角θの好ましい値としては、P=5〜40N/m、θ=5〜35°である。
当接荷重Pはクリーニングブレード66Aを感光体ドラム1に当接させたときの圧接力P′の法線方向ベクトル値である。
又当接角θは感光体の当接点Aにおける接線Xと変形前のブレード(図面では点線で示した)とのなす角を表す。66Eは支持部材を回転可能にする回転軸であり、66Gは荷重バネを示す。
又、前記クリーニングブレードの自由長Lは図5に示すように支持部材66Bの端部Bの位置から変形前のブレードの先端点の長さを表す。該自由長の好ましい値としてはL=6〜15mm、である。クリーニングブレードの厚さtは0.5〜10mmが好ましい。ここで、クリーニングブレードの厚さとは図5に示すように支持部材66Bの接着面に対して垂直な方向を示す。
図5のクリーニング手段には潤滑剤付与手段を兼ねたブラシロール66Cが用いられている。該ブラシロールは感光体1に付着したトナーの除去、クリーニングブレード66Aで除去されたトナーの回収機能と共に、潤滑剤を感光体に供給する剤付与手段としての機能を有する。即ち該ブラシロールは感光体1と接触し、その接触部においては感光体と進行方向が同方向に回転し、感光体上のトナーや紙粉を除去すると共に、クリーニングブレード66Aで除去されたトナーを搬送し、搬送スクリュー66Jに回収する。この間の経路はブラシロール66Cに除去手段としてのフリッカ66Iを当接させることにより、感光体1からブラシロール66Cに転移したトナー等の除去物を除去することが好ましい。更にこのフリッカに付着したトナーをスクレーパ66Dで除去し、トナーを搬送スクリュー66Jに回収する。回収されたトナーは廃棄物として外部に取り出されるか、或いはトナーリサイクル用のリサイクルパイプ(図示せず)を経由して現像器に搬送され再利用される。フリッカ66Iの材料としてはステンレス、アルミニウム等の金属管が好ましく用いられる。一方、スクレーパ66Dとしては、リン青銅板、ポリエチレンテレフタレート板、ポリカーボネート板等の弾性板が用いられ、先端がフリッカの回転方向に対し鋭角を形成するカウンター方式で当接させるのが好ましい。
又、潤滑剤(ステアリン酸亜鉛等の固形素材)66Kはブラシロールにバネ荷重66Sで押圧されて取り付けられており、ブラシは回転しながら、該潤滑剤を擦過して、感光体の表面に潤滑剤を供給する。
ブラシロール66Cとしては導電性又は半導電性体のブラシロールが用いられる。
本発明で用いられるブラシロールのブラシ構成素材は、任意のものを用いることができるが、疎水性で、かつ誘電率が高い繊維形成性高分子重合体を用いるのが好ましい。このような高分子重合体としては、例えばレーヨン、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル酸樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリビニルアセタール(例えばポリビニルブチラール)等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は単独であるいは2種以上の混合物として用いることができる。特に、好ましくはレーヨン、ナイロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリプロピレンである。
また、前記ブラシは、導電性又は反導電性のものが用いられ、構成素材にカーボン等の低抵抗物質を含有させ、任意の比抵抗に調整したものが使用できる。
ブラシロールのブラシ毛の比抵抗は、常温常湿(温度26℃、相対湿度50%)で、長さ10cmの1本のブラシ毛の両端に500Vの電圧を印加した状態で測定して、101Ωcm〜106Ωcmの範囲内のものが好ましい。
即ち、ブラシロールはステンレス等の芯材に101Ωcm〜106Ωcmの比抵抗を持つ導電性又は半導電性のブラシ毛を用いることが好ましい。101Ωcmよりも比抵抗が低いと、放電によるバンディング等が発生しやすくなる。また、106Ωcmよりも高いと、感光体との電位差が低くなって、クリーニング不良が発生しやすくなる。
ブラシロールに用いるブラシ毛1本の太さは、5〜20デニールが好ましい。5デニールに満たないと、十分な擦過力が無いため表面付着物を除去できない。また、20デニールより大きいと、ブラシが剛直になるため感光体の表面を傷つける上に摩耗を進行させ、感光体の寿命を低下させる。
ここでいう「デニール」とは、前記ブラシを構成するブラシ毛(繊維)の長さ9000mの質量をg(グラム)単位で測定した数値である。
前記ブラシのブラシ毛密度は、4.5×102/cm2〜2.0×104/cm2(1平方センチあたりのブラシ毛数)である。4.5×102/cm2に満たないと、剛直度が低く擦過力が弱い上に、擦過にムラができ、付着物を均一に除去することができない。2.0×104/cm2より大きいと、剛直になって擦過力が強くなるために感光体を摩耗させ、感度低下によるカブリや傷による黒スジ等の不良画像が発生する。
本発明で用いられるブラシロールの感光体に対する食い込み量は0.4〜1.5mmに設定されるのが好ましい。この食い込み量は、感光体ドラムとブラシロールの相対運動によって発生するブラシにかかる負荷を意味する。この負荷は、感光体ドラムから見れば、ブラシから受ける擦過力に相当し、その範囲を規定することは、感光体が適度な力で擦過されることが必要であることを意味する。
この食い込み量とはブラシを感光体に当接したとき、ブラシ毛が感光体表面で曲がらずに、直線的に内部に進入したと仮定した時の内部への食い込み長さを云う。
潤滑剤が供給された感光体ではブラシによる感光体表面の擦過力が小さいため、食い込み量が、0.4mmより小さいと、トナーや紙粉などの感光体表面へのフィルミングを抑制することができず、画像上でムラなどの不良が発生する。一方、1.5mmより大きいと、ブラシによる感光体表面の擦過力が大きすぎるために、感光体の摩耗量が大きくなり、感度低下によるカブリが発生したり、感光体表面に傷が発生し、画像上にスジ故障が発生したりして問題である。
ブラシロールに用いられるロール部の芯材としては、主としてステンレス、アルミニウム等の金属、紙、プラスチック等が用いられるが、これらにより限定されるものではない。
本発明で用いられるブラシロールは円柱状の芯材の表面に接着層を介してブラシを設置した構成であることが好ましい。
ブラシロールは、その当接部分が感光体の表面と同方向に移動するように回転するのが好ましい。該当接部分が逆方向に移動すると、感光体の表面に過剰なトナーが存在した場合に、ブラシロールにより除去されたトナーがこぼれて転写材や装置を汚す場合がある。
感光体とブラシロールとが前記のように、同方向に移動する場合に、両者の表面速度比は1対1.1〜1対2の範囲内の値であることが好ましい。ブラシロールの回転速度が感光体よりも遅いとブラシロールのトナー除去能力が低下するためにクリーニング不良が発生しやすく、感光体よりも速いとトナー除去能力が過剰となってブレードバウンディングやめくれが発生しやすくなる。
本発明は上記のような画像形成装置において、潤滑剤を感光体表面に供給するため、剤付与手段を感光体の表面に当接させる。
ここで潤滑剤とは感光体の表面に付着し、感光体の表面エネルギーを低下させる物質を云い、具体的には表面に付着することにより、感光体の表面の接触角(純水に対する接触角)を1°以上増加させる材料を云う。
表面接触角測定
感光体表面の接触角は純水に対する接触角を接触角計(CA−DT・A型:協和界面科学社製)を用いて30℃80%RHの環境下で測定する。
又、潤滑剤としては、感光体の表面の接触角(純水に対する接触角)を1°以上増加させる材料であれば、脂肪酸金属塩或いはフッ素系樹脂等の材料に限定されない。
本発明に用いられる潤滑剤としては、感光体表面への延展性及び均一な膜形成性能を有する材料として脂肪酸金属塩が最も好ましい。該脂肪酸金属塩は、炭素数10以上の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩が好ましい。たとえばステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸インジウム、ステアリン酸ガリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、パルチミン酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム等が挙げられ、より好ましくはステアリン酸金属塩である。
上記脂肪酸金属塩の中でも特にフローテスターの流出速度が高い脂肪酸金属塩は劈開性が高く、本発明に係わる前記感光体表面でより効果的に脂肪酸金属塩の層を形成することができる。流出速度の範囲としては1×10-7以上1×10-1以下が好ましく、5×10-4以上1×10-2以下であると最も好ましい。フローテスターの流出速度の測定は島津フローテスター「CFT−500」(島津製作所(株)製)を用いて測定した。
又、上記固形材料の他の例としてはポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂粉末が好ましい。これらの固形材料は必要に応じて圧力をかけ、板状或いは棒状にして用いることが好ましい。
本発明の画像形成方法は電子写真複写機、レーザプリンター、LEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。又、文中の「部」は質量部を表す。
電子写真感光体1の作製
下記の様に電子写真感光体1を作製した。
円筒状アルミニウム支持体の表面を切削加工し、十点表面粗さRz=1.5(μm)の導電性支持体を用意した。
〈中間層〉
下記中間層分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター)し、中間層塗布液を作製した。
ポリアミド樹脂CM8000(東レ社製) 1部
無機粒子:酸化チタン(数平均一次粒径35nm:シリカ・アルミナ処理及びメチルハイドロジェンポリシロキサン処理の酸化チタン) 3部
メタノール 10部
を混合し、分散機としてサンドミルを用い、バッチ式で10時間の分散を行い、中間層分散液を作製した。
上記塗布液を用いて前記支持体上に、乾燥膜厚1.0μmとなるよう塗布した。
〈電荷発生層:CGL〉
電荷発生物質(CGM):Y型チタニルフタロシアニン 24部
ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1」(積水化学社製) 12部
2−ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(v/v) 300部
上記組成物を混合し、サンドミルを用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.5μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷輸送層:CTL〉
電荷輸送物質(下記CTM−1) 225部
バインダー樹脂(表1記載の樹脂) 300部
ジクロロメタン 2000部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 0.2部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚20.0μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2009122322
〈最表面層:OCL〉
電荷輸送物質(前記CTM1) 100部
バインダー樹脂(表1記載の樹脂) 150部
酸化防止剤(AO2−1) 5部
THF:テトラヒドロフラン 2800部
シリコンオイル(KF−50:信越化学社製) 0.3部
を混合し、溶解して表面層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層の上に円形スライドホッパ型塗布機で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚5.0μmの表面層を形成し、電子写真感光体1を作製した。
電子写真感光体2〜4の作製
電子写真感光体1において、電荷輸送層と表面層のバインダー樹脂を表1記載のバインダー樹脂に変えた他は同様にして、電子写真感光体2〜4を作製した。
なお、電子写真感光体1〜4において、電荷輸送層と最表面層のバインダー樹脂は同一樹脂を使用した。
比較の電子写真感光体5〜7の作製
電子写真感光体1において、電荷輸送層と表面層のバインダー樹脂を表1記載の樹脂に変えた他は同様にして、電子写真感光体5〜7を作製した。
(トナー用母体粒子1の作製)
(樹脂粒子Aの製造)
第一段重合
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8gのイオン交換水3Lを仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、攪拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子(1H)」とする。
スチレン 480g
n−ブチルアクリレート 250g
メタクリル酸 68.0g
n−オクタンチオール 15.0g
第二段重合
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gをイオン交換水800mlに溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、前記樹脂粒子(1H)を260gと、下記単量体溶液を90℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機CLEARMIX(エム・テクニック(株)製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
スチレン 223g
n−ブチルアクリレート 142g
n−オクタンチオール 1.5g
ポリエチレンワックス(融点70℃) 190g
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6gをイオン交換水200mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて1時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行い、樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(1HM)」とする。
第三段重合
さらに、過硫酸カリウム11gをイオン交換水400mlに溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、
スチレン 405g
n−ブチルアクリレート 162g
メタクリル酸 33g
n−オクタンチオール 8g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子A」とする。
樹脂粒子Aを一部採取し洗浄乾燥後測定したところTgは21℃であった。
(樹脂粒子Bの製造)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム2.3gをイオン交換水3Lを仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、攪拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子B」の分散液とする。
スチレン 520g
n−ブチルアクリレート 210g
メタクリル酸 68.0g
n−オクタンチオール 16.0g
樹脂粒子Bの分散液を一部採取し洗浄乾燥後測定したところTgは48℃であった。
(着色剤分散液の作製)
ドデシル硫酸ナトリウム90gをイオン交換水1600mlに攪拌溶解した。この溶液を攪拌しながら、C.I.ピグメントブルー15:3を420g徐々に添加し、次いで、攪拌装置「クレアミックス」(エムテクニック(株)製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の分散液を調製した。これを、「着色剤分散液1」とする。この着色剤分散液1における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
(凝集・融着工程)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、樹脂粒子Aを固形分換算で300gと、イオン交換水1400gと、「着色剤分散液1」120gと、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水120mlに溶解させた溶液を仕込み、液温を30℃に調整した後、5N/lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35gをイオン交換水35mlに溶解した水溶液を、攪拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザー3」にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径が3.1μmになった時点で、樹脂粒子Bの分散液を261g添加し、さらに粒子成長反応を継続させた。所望の粒子径になった時点で、塩化ナトリウム150gをイオン交換水600mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに、融着工程として液温度98℃にて加熱攪拌することにより、FPIA−2100による測定で円形度0.965になるまで、粒子間の融着を進行させた。その後、液温30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.0に調整し、攪拌を停止した。
(洗浄・乾燥工程)
凝集・融着工程にて生成した粒子をバスケット型遠心分離機「MARKIII型式番号60×40」(松本機械(株)製)で固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥してトナー用母体粒子1を作製した。
(トナー用母体粒子2の作製)
トナー用母体粒子1の作製において、樹脂粒子Aの第2段重合の重合単量体質量をスチレン240g、n−ブチルアクリレートを121gに、第3段重合の重合単量体質量をスチレン423g、n−ブチルアクリレートを144g、メタクリル酸を33gに変更した以外は同様にしてトナー用母体粒子2を作製した。
(トナー用母体粒子3の作製)
トナー用母体粒子1の作製において、樹脂粒子Aの第2段重合の重合単量体質量をスチレン265g、n−ブチルアクリレートを103gに、第3段重合の重合単量体質量をスチレン423g、n−ブチルアクリレートを144g、メタクリル酸を33gに変更した以外は同様にしてトナー用母体粒子3を作製した。
(トナー用母体粒子4の作製)
トナー用母体粒子1の作製において、樹脂粒子Aの第2段重合の重合単量体質量をスチレン274g、n−ブチルアクリレートを91gに変更し、(凝集・融着工程)において樹脂粒子Bの分散液の添加量を300gに変更する以外は同様にしてトナー用母体粒子4を作製した。
(トナー用母体粒子5の作製)
トナー用母体粒子1の作製において、(凝集・融着工程)において樹脂粒子Bを添加しない以外は同様にしてトナー用母体粒子5を作製した。
(トナー1〜5の作製)
上記で得られたトナー用母体粒子1〜5にそれぞれ、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)を1質量%、疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)を0.3質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、トナー1〜5を作製した。トナー1〜5について、前述した測定方法にてTgを測定した値を以下に示す。
なお、Tgが16℃を下回るトナーは前記方法では作製不能であった。
<トナーのTg>
トナー1 22℃
トナー2 33℃
トナー3 40℃
トナー4 46℃
トナー5 19℃
(現像剤の作製)
表1に記載のトナー粒子の各々に対してシリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径40μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の現像剤1〜5を調製した。
評価1(カウンター現像方式での評価)
得られた感光体を市販のフルカラー複合機「bizhub PRO C500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)をカウンター現像方式及び下記プロセス条件に改造した装置に搭載し、且つ感光体のクリーニング手段に図5に示したクリーニング手段を搭載し、潤滑剤(下記A〜D)と感光体を表1のように組み合わせ、上記作製した色トナーを用いたカラーの画像評価を行った。白地部、べた部のソリット画像部、ハーフトーン画像部、文字画像部を有するオリジナル画像を用いて、A4紙に連続複写し評価した。詳しくは、スタート時及び5000枚毎に、評価画像を取り出し、計30万枚印刷して評価した。評価項目と評価基準を以下に示す。
評価条件
カウンター現像方式のプロセス条件としては以下の条件を用いて評価を行なった。
感光体線速;280mm/sec
磁気ブラシ食い込み深さ(Bsd);0.30mm
現像ギャップ(Dsd);0.28mm
現像バイアスの交流成分(Vac);1.0KVp−p
現像スリーブと感光体の周速比(Vs/Vopc);2.0
現像バイアスの直流成分(Vdc);−500V
感光体の表面電位V0と現像バイアスの直流成分Vdcの差(|V0−Vdc|);200V
周波数;5KHz
Duty;50%の矩形波
現像:各現像手段(4Y、4M、4C、4Br)に用いるイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーには、各々平均粒径6.5μmで、0.3μmの疎水性酸化チタン及び15nmの疎水性シリカの外添剤を含有した重合トナーを用いた二成分現像剤を用いた反転現像法。
潤滑剤の種類
A;ステアリン酸亜鉛の固形潤滑剤
B;ステアリン酸アルミニウムの固形潤滑剤
C;オレイン酸アルミニウムの固形潤滑剤
D;ポリテトラフルオロエチレンの微粒子を固形状に形成した固形潤滑剤(ポリテトラフルオロエチレンの微粒子を熱可塑性高分子中に分散させ、固形状にしたもの、ポリテトラフルオロエチレンの含有量が全体の65%)
画像評価に当たっては室温にてプリントを行った。
画像評価
画像濃度
スタート時、30万枚目について濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用し、プリンター用紙の濃度を0.0とした相対濃度で測定した。
◎:1.3以上/良好
○:1.0以上〜1.3未満/実用上問題ないレベル
×:1.0未満/実用上問題あり。
カブリ
スタート時、30万枚目について濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用し、カブリ濃度についてはA4紙の反射濃度を0.000とした相対濃度で測定した。
◎:0.010未満(非常に良好)
○:0.010以上0.020未満(実用上問題ないレベル)
×:0.020以上(実用上問題あり)
先端部濃度低下
30万枚時のハーフトーン画像を作製して評価した。
◎:先端部濃度低下の発生が見られず、ハーフトーン画像が明瞭に再現されている(非常に良好)
○:ハーフトーン画像が明瞭に再現されているが、反射濃度で0.04未満の先端部濃度低下有り(実用的に問題なし)
×:ハーフトーン画像に反射濃度で0.04以上の先端部濃度低下有り(実用的に問題あり)。
白ポチ
◎:ハーフトーン画像で微小白斑点状の画像欠陥の発生はなく、感光体上にも微小粒子の体積なし
○:感光体表面に微小粒子の堆積が見られるが、ハーフトーン画像上では問題なし。(実用可)
×:ハーフトーン画像で白ポチ状欠陥が発生。(実用不可)
クリーニング性
連続10000枚の画像形成を行った間の、感光体のクリーニング不良に起因する画像欠陥の有無を目視判定した。
◎:クリーニング不良の発生なし(良好)
×:クリーニング不良発生(実用上問題あり実用不可)
結果を表1に示す。
Figure 2009122322
Figure 2009122322
表1から明らかなように、カウンター現像方式で実施した画像評価では、有機感光体の表面に潤滑剤を供給した組み合わせNo.1〜8は、画像濃度、カブリ、先端部濃度低下、白ポチ、クリーニング性の全ての評価項目で良好な特性を示している。特にトナーのTgが20℃〜40℃の範囲にある場合は特に改善効果が優れている。一方、潤滑剤を供給していない組み合わせNo.9は画像濃度、カブリ、クリーニング不良が発生した。また本発明の一般式(1)で表されるポリアレート樹脂を含有しない比較の電子写真感光体5〜7は有機感光体の表面に潤滑剤を供給し、トナーのTgが20℃〜40℃の範囲にある現像剤を用いても、感光体上にフィルミングが発生し、画像濃度低下や白ポチ状の画像欠陥が発生した。
評価2(パラレル現像方式での評価)
評価1で行なった評価を感光体と現像スリーブの進行方向を平行に進行させるパラレル現像方式で評価した。
評価条件
感光体の線速:280mm/sec
現像スリーブの線速:560mm/sec
その結果、評価1の本発明と比較例の差が明瞭に現れず、且つ全部の本発明及び比較例で、先端部濃度低下やカブリの発生は見られなかったが、カウンター現像方式に比し、画像濃度が低下し、濃度不足の電子写真画像が得られた。
カウンター方向現像方法の現像装置の断面を示す図である。 有機感光体を含むプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図である。 本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。 本発明の有機感光体を用いたカラー画像形成装置の構成断面図である。 本発明に係わるクリーニング手段の構成図である。
符号の説明
1 有機感光体
C 軸
2 帯電手段
3 露光光
4 現像手段
5 転写手段
P 転写材
24 定着手段
6 クリーニング手段
Pex 前露光手段
PC プロセスカートリッジ容器
AN 案内手段
101 有機感光体
102 現像装置
110 現像容器
118 補給口
120 現像スリーブ
121 磁石
122 現像ブレード
123 第一搬送部材
124 第二搬送部材
128 スクリュー羽根
130 板状突起
140 隔壁
N1 現像磁極
N2 第二現像磁極
S1 汲み上げ磁極
S2 第三搬送磁極
S3 第一搬送磁極
P 現像剤落下位置
Q 汲み上げ位置

Claims (4)

  1. 円筒状の電子写真感光体の回転方向に対し、カウンター方向に回転させて現像剤を担持した円筒状の現像スリーブを該電子写真感光体に接触させて静電潜像をトナー画像に顕像化させる画像形成方法において、該電子写真感光体に潤滑剤を供給し、かつ、該電子写真感光体が下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリアリレート樹脂を含有した最表面層を有し、更に、前記現像剤がガラス転移温度(Tg)が、16〜44℃のトナーを含有する現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
    Figure 2009122322
    (式中、Ar1〜Ar4は各々独立して置換基を有しても良いベンゼン環を表し、X及びYは各々独立して置換基を有しても良い2価の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有しても良いベンゼン環、置換基を有しても良いナフタレン環及び置換基を有しても良いビフェニル環から選ばれる2価の結合基を表す。nは30〜400、mは0〜200の自然数を表す。但し、mが0以外の場合、nで囲まれた構成単位と、mで囲まれた構成単位が同一になることはない。)
  2. 前記一般式(1)において、Ar1〜Ar4で表されるベンゼン環は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭化水素基、ハロゲン原子で置換された炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基及びアルキルチオ基から選ばれる何れかを有するベンゼン環であり、X又はYで表される2価の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基は、炭素数2〜6の水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基及びトリフルオロメトキシ基から選ばれる何れかを有する2価の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基であり、X又はYで表されるベンゼン環、ナフタレン環、又はビフェニル環は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭化水素基、ハロゲン原子で置換された炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基及びアルキルチオ基から選ばれる何れかを有する環基であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 前記一般式(1)において、Ar1〜Ar4で表されるベンゼン環が、水素原子又は炭化水素基を有するベンゼン環であり、X又はYで表される2価の結合基が、水素原子又は炭化水素基を有するベンゼン環或いはビニル基であり、nが50〜300、mが10〜100であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の画像形成方法に用いられることを特徴とする電子写真感光体。
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