JP2009122092A - 流速計及び流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の流速乃至流量の高精度な測定を実現できる流速計及び流量計を提供する。
【解決手段】流体の流路上に間隔をおいて配置したヒータ33および温度センサ35を有する流速センサ3と、ヒータ33に一定の周期で電圧が変化する周期電圧波形の駆動信号を入力する駆動手段5と、駆動信号と温度センサ35から出力される流速信号との位相差を検出し、検出した位相差から流速を算出する演算手段とを備えた流速計において、ヒータ33に入力される駆動信号をAD変換する第1のAD変換手段9と、温度センサ35から出力される流速信号をAD変換する第2のAD変換手段8とをさらに備え、演算手段は、第1および第2のAD変換手段9,8からの出力をFFT演算して位相差を検出し、検出した位相差から、流路を流れる流体の流速を算出するデジタルシグナルプロセッサ10またはフィールドプログラマブルゲートアレイ15で構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガス等の流体の流速乃至流量をその流路上において測定する流速計及び流量計に関するものである。
例えばガス等の流体の流量を流路上において測定する際に、既知の流路断面積に乗じて流量を求めるのに必要な、流路を流れる流体の速度を検出する技術として、流路上に配置したヒータを交流信号により通電駆動し、このヒータから流路における流体の流れ方向に間隔をおいて配置した温度センサが、ヒータから放出される熱の伝搬速度に応じて出力する交流信号と、ヒータの通電駆動に用いる交流信号との位相差を求める方法が知られている(例えば特許文献1)。
図16は、従来の流速検出回路の構成例を示す回路図である。図16において、配管20内のガス流路21中にヒータ22と温度センサ24が所定の間隔をおいて配置されている。ドライバ23からヒータ22に、図17に示すようなオフセットを掛かけた正電位側だけで変化する正弦波信号を入力すると、ガス流速Vによる影響で、位相がΔtだけずれ、同様に正電位側だけで変化する正弦波信号が温度センサ24より出力される。この位相Δtを計測することにより、ガス流速を検出し、演算制御回路で流量に換算し、出力する。
ヒータ22と温度センサ24の正弦波信号は、それぞれ、ドライバ23、センサ回路25により増幅され、零点検出回路26,27のカップリングコンデンサ26a,27aにより図18に示すように、正電位および負電位が交互する交流の正弦波信号に整形される。整形された交流の正弦波信号は、零点検出回路26,27のゼロクロスコンパレータ26b,27bにより、図18に示す零点検出回路出力の矩形波に整形される。ヒータ22と温度センサ24の、矩形波の立ち上がりエッジ間を演算制御回路28でカウントすることにより、流速に対応する値が検出される。検出した値を演算制御回路28で流量に換算し、出力する。
特開平5−264567号公報
しかしながら、上述の流速検出回路では、配管20内のガス流速は、脈動や乱流により変動しており、温度センサ24が検出する正弦波信号は、図19の温度センサ出力波形に示すように歪んでいる。そのため、温度センサ24側の零点検出回路27の出力は、図19の温度センサ零点検出回路出力に示すように、正弦波の零点以外の所で立ち上がり、位相差を検出することができないという問題がある。
また、配管20内に脈動、乱流等がない場合でも、温度センサ24が検出した正弦波信号を拡大すると、図20(B)の温度センサ出力波形拡大図に示すように、ゼロクロス点付近(円で囲んだ部分)で電気ノイズが重畳されている。そのため、零点検出回路27のゼロクロスコンパレータ27bはチャタリングを起こし、温度センサ零点検出回路出力の矩形波は、その立ち上がり部分(楕円で囲んだ部分)で図20(C)の温度センサ零点検出回路出力拡大図に示すような波形を出力し、正確な位相差を検出することができないという問題がある。
また、上記の問題を解決するために、センサ回路25とドライバ23内にそれぞれ、バ
ンドパスフィルタを挿入しても、脈動や乱流等による波形の歪みは取りきれなく、正確な位相差を検出することは難しい。
また、バンドパスフィルタ等の電子備品は、高精度で高価な部品で構成する必要があるため、コストが高くなってしまう。
また、バンドパスフィルタを構成するコンデンサ等の電子部品の温度による特性変動は無視できなく、電子回路の周囲温度の変動による検出位相差の誤差が大きい。
また、零点検出回路26,27を構成するカップリングコンデンサ26a,27aの特性が、検出する位相差に大きく影響し、カップリングコンデンサ26a,27aの温度特性が、大きく検出誤差として現れる。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、配管内の脈動や乱流等による流速検出信号の波形の歪みの影響をなくした高精度な測定を実現できる流速計及び流量計を提供することにある。
請求項1に記載した本発明の流速計は、被測定対象の流体の流路上に配置したヒータと前記流路における流体の流れ方向に前記ヒータから間隔をおいて配置した温度センサを有する流速センサと、前記ヒータに一定の周期で電圧が変化する周期電圧波形の駆動信号を入力する駆動手段と、前記駆動信号と前記温度センサから出力される前記駆動信号の周期電圧波形を有する流速信号との位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出する演算手段とを備えた流速計において、前記ヒータに入力される前記駆動信号をAD変換する第1のAD変換手段と、前記温度センサから出力される前記流速信号をAD変換する第2のAD変換手段とをさらに備え、前記演算手段は、前記第1および第2のAD変換手段からの出力をフーリエ変換演算して前記位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出するデジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイで構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載した本発明の流速計は、被測定対象の流体の流路上に配置したヒータと前記流路における流体の流れ方向に前記ヒータから間隔をおいて配置した温度センサを有する流速センサと、前記ヒータに一定の周期で電圧が変化する周期電圧波形の駆動信号を入力する駆動手段と、前記駆動信号と前記温度センサから出力される前記駆動信号の周期電圧波形を有する流速信号との位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出する演算手段とを備えた流速計において、前記ヒータに入力される前記駆動信号をAD変換する第1のAD変換手段と、前記温度センサから出力される前記流速信号をAD変換する第2のAD変換手段とをさらに備え、前記演算手段は、前記第1および第2のAD変換手段からの出力をフーリエ変換演算して前記位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出するマイコンで構成され、前記第1および第2のAD変換手段は、前記マイコンに内蔵されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の流速計において、前記演算手段は、前記第1および第2のAD変換手段からの前記周期の複数倍分の出力を同期加算し、それをフーリエ変換演算して前記駆動信号と前記流速信号との位相差を検出し、該検出した位相差から前記流路を流れる流体の流速を算出する手段であることを特徴とする。
また、請求項4に記載した本発明の流速計は、被測定対象の流体の流路上に配置したヒータと前記流路における流体の流れ方向に前記ヒータから間隔をおいて配置した温度センサを有する流速センサと、前記ヒータに一定の周期で電圧が変化する周期電圧波形の駆動信号を入力する駆動手段と、前記駆動信号と前記温度センサから出力される前記駆動信号の周期電圧波形を有する流速信号との位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出する演算手段とを備えた流速計において、前記温度センサから出力される前記流速信号をAD変換するAD変換手段と、前記駆動信号をデジタルデータで記憶する記憶手段を内蔵し、前記記憶手段に記憶されている前記デジタルデータを出力すると共に、前記AD変換手段からの出力を前記デジタルデータの出力と同期して取り込む前記演算手段としてのデジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイと、前記デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイから出力される前記デジタルデータをDA変換して、前記ヒータへ前記駆動信号として供給する前記駆動手段としてのDA変換手段とを備え、前記デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイは、取り込んだ前記第AD変換手段からの出力をフーリエ変換演算して前記位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の流速計において、前記デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイは、取り込んだ前記第AD変換手段からの前記周期の複数倍分の出力を同期加算し、それをフーリエ変換演算して前記位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出するように構成されていることを特徴とする。
また、請求項6に記載した本発明の流量計は、請求項1〜5の何れか1項に記載の流速計を備え、前記流速計により算出された前記流路を流れる流体の流速と前記流路の既知の断面積とを用いて前記流路を流れる流体の流量を測定することを特徴とする。
請求項1に記載した本発明の流速計によれば、デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイを演算手段として用い、例えば高速フーリエ変換(FFT)、離散フーリエ変換、等の各種フーリエ変換演算により、ヒータに印加する駆動信号の基本周波数成分の位相だけを検出するため、配管内の脈動や乱流等による正弦波形の歪みの影響を全く受けることがなく、また、電気ノイズ成分を完全にカットして高精度に流量を計測することができる。また、フーリエ変換演算により位相を検出するため、ヒータへの駆動信号と温度センサからの流速信号との位相差を高分解能、高精度に検出することができる。また、フーリエ変換演算により位相を検出するため、電子部品の特性の影響を受けず、電子回路の温度特性の影響のない高精度の流量計側ができる。さらに、電子回路の部品を安価な部品で構成することができるため、低コストで実現できる。
請求項2に記載した本発明の流速計によれば、演算手段としてAD変換手段およびDA変換手段が内蔵されたマイコンを用いて、デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイを用いた場合と同様の高精度の結果を得ることができ、外付け部品の少ない小型回路を低コストで実現することがことができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、第1および第2のAD変換手段からの前記周期の複数倍分の出力を同期加算することにより、ランダムノイズやスパイクノイズをキャンセルした後、それをフーリエ変換演算して駆動信号と流速信号との位相差を検出するようにしたことから、脈動や乱流による変動の影響を受けて流速信号にスパイクノイズやランダムノイズ等が乗っても、それらのノイズの影響を減少することができるため、計測誤差を低減させることができる。よって、スパイクノイズやランダムノイズによる計測誤差を低減することができる流速計を提供することができる。
請求項4に記載した本発明の流速計によれば、デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイを演算手段として用い、フーリエ変換演算により、ヒータに印加する駆動信号の基本周波数成分の位相だけを検出するため、配管内の脈動や乱流等による正弦波形の歪みの影響を全く受けることがなく、また、電気ノイズ成分を完全にカットして高精度に流量を計測することができる。また、高価な駆動回路を別途用意する必要がなく、コストダウンが図れる。また、フーリエ変換としてFFT(高速フーリエ変換)演算を用いることで、FFT演算が温度センサから出力される流速信号データのみで済むため、処理スピードを速くすることができる。また、窓関数が不要となり、基本周波数での精度の高い位相差抽出ができる。また、フーリエ変換演算により位相を検出するため、ヒータへの駆動信号と温度センサからの流速信号の位相差を高分解能、高精度に検出することができる。また、フーリエ変換演算により位相を検出するため、電子部品の特性の影響を受けず、電子回路の温度特性の影響のない高精度の流量計側ができる。さらに、電子回路の部品を安価な部品で構成することができるため、低コストで実現できる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、第1および第2のAD変換手段からの前記周期の複数倍分の出力を同期加算することにより、ランダムノイズやスパイクノイズをキャンセルした後、それをフーリエ変換して駆動信号と流速信号との位相差を検出するようにしたことから、脈動や乱流による変動の影響を受けて流速信号にスパイクノイズやランダムノイズ等が乗っても、それらのノイズの影響を減少することができるため、計測誤差を低減させることができる。よって、スパイクノイズやランダムノイズによる計測誤差を低減することができる流速計を提供することができる。
請求項6に記載した本発明の流量計によれば、請求項1〜5の何れか1項に記載の流速計によって高精度で測定された、流路を流れる流体の流速を用いて、流路を流れる流体の流量を高精度で計測することができる。
以下、本発明による流量計の実施形態を、流速計の実施形態と共に、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)まず、本発明による流速計を適用した本発明の実施形態に係るガス流量計において使用されるフローセンサ(請求項の流速センサに相当)の概略構成について、図1を参照して説明する。
図1中のフローセンサ3は、たとえば特開平9−257821号公報において図1を参照して説明されているような、Si基板31上にマイクロヒータ33(請求項中のヒータに相当)及びサーモパイル35(請求項中の温度センサに相当)を形成して構成されたものであり、ガス(請求項中の被測定対象の流体に相当)の流路S上に、マイクロヒータ33が流体の流れ方向における上流側に、サーモパイル35が下流側に位置するように配置されている。
このフローセンサ3では、マイクロヒータ33を駆動信号により通電駆動することでマイクロヒータ33が熱を放出し、マイクロヒータ33から伝達された熱の温度に応じた起電力がサーモパイル35に発生し、この起電力がサーモパイル35から、流路Sを流れるガスの流量に応じた流速信号として出力されるように構成されている。
次に、上述したフローセンサ3を用いて流路Sを流れるガスの流量を測定する、本発明の第1の実施形態に係るガス流量計の概略構成について、図2のブロック図を参照して説明する。
図2に示す第1実施形態のガス流量計1は、フローセンサ3と、マイクロヒータ33を正弦波状の駆動信号により通電駆動させる駆動回路5(請求項中の駆動手段に相当)と、サーモパイル35から出力される流速信号を増幅するアンプ7と、アンプ7によって増幅された流速信号をAD変換するAD変換器(以下、ADCという)8(請求項中の第2のAD変換手段に相当)と、駆動回路5の駆動信号をAD変換するADC9(請求項中の第1のAD変換手段に相当)と、ADC8,9から入力されるデジタル信号を演算処理するデジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPという)10(請求項中の演算手段に相当)とを備えている。
なお、駆動回路5は、たとえば図3の回路図で示すように、水晶発振器51の発振周波数に応じた正弦波の信号を、その振幅の全幅にわたって正電位(又は負電位)となるように、後段のアンプ53によりオフセット(直流シフト)させて、この正電位(又は負電位)の正弦波による信号を、駆動信号として出力するように構成されている。
以上の構成による第1の実施形態のガス流量計1では、駆動回路5から出力されるオフセットの掛かった正弦波信号をマイクロヒータ33に入力すると、サーモパイル35から、流速に応じて図4に示すように位相がΔφだけずれた正弦波形を有する正弦波信号が流速信号として出力される。サーモパイル35からの正弦波信号は、振幅が小さいため、アンプ7により増幅される。
マイクロヒータ33に入力される正弦波信号と、サーモパイル35からの出力をアンプ7により増幅した正弦波信号は、それぞれ、ADC8およびADC9により標本化され、デジタル信号としてDSP10に取り込まれる。
図5は、DSP10における処理を示すフローチャートである。ガス流量計の電源オンにより、まずDSP10のイニシャライズを行い(ステップS1)、次に、後述のステッ
プS4〜S15を無限に繰り返す無限ループを開始し(ステップS2)、次にステップS4〜S5をNサイクル繰り返す処理を開始し(ステップS3)、次にAD変換されたマイクロヒータ33に入力される正弦波信号およびサーモパイル35から出力され増幅された正弦波信号を数サイクル分AD変換して取り込む(ステップS4およびS5)。
次に、ステップS4〜S5をNサイクル繰り返した後に、繰り返し処理の終了を指定し(ステップS6)、次に、取り込んだマイクロヒータ33への正弦波信号とサーモパイル35からの正弦波信号の離散波形に、それぞれ、適当な窓関数を掛ける(ステップS7およびS8)。なお、正確にNサイクルの正弦波をFFT演算して位相を算出できる場合、窓関数は、矩形窓を使用した方が精度が向上する為、ステップS7およびS8の窓掛け処理は行わない。次に、窓掛けを行った上記2つの離散波形を、それぞれFFT(フーリエ変換)演算する(ステップS9およびS10)。
次に、それぞれ、FFT演算を行った結果を用いて、それぞれ、マイクロヒータ33への駆動信号とサーモパイル35からの流速信号の基本周波数成分の実数部と虚数部から位相角を求める(ステップS11およびS12)。
以下に、FFT演算式を示す。
Figure 2009122092
以下に、FFT演算から位相角を算出する式を示す。
Figure 2009122092
次に、求めたサーモパイル35からの流速信号の位相角からマイクロヒータ33への駆動信号の位相角を減算し、位相差を求める(ステップS13)。次に、求めた位相差に対応する流量を算出する(ステップS14)。次に、算出した流量を出力し(ステップS15)、ステップS4〜S15を無限に繰り返す(ステップS16)。
このように、第1の実施形態によれば、FFT演算により、マイクロヒータ33に印加する正弦波信号の基本周波数成分の位相だけを検出するため、配管内の脈動や乱流等による正弦波形の歪みの影響を全く受けることがなく、また、電気ノイズ成分を完全にカットして高精度に流量を計測することができる。
また、FFT(高速フーリエ変換)演算により位相を検出するため、マイクロヒータ33への正弦波信号とサーモパイル35からの正弦波信号の位相差を高分解能、高精度に検出することができる。また、FFT演算により位相を検出するため、電子部品の特性の影響を受けず、電子回路の温度特性の影響のない高精度の流量計側ができる。さらに、電子回路の部品を安価な部品で構成することができるため、低コストで実現できる。
(第2の実施形態)次に、本発明の第2の実施形態に係るガス流量計の概略構成について、図6のブロック図を参照して説明する。
図6に示す第2の実施形態のガス流量計1Aは、図2に示す第1の実施形態におけるDSP10に代えてFPGA(Field Programmable Gate Array )(フィールドプログ
ラマブルゲートアレイ)11を備えている。FPGA11は、FFT演算部11a、制御ロジック部11bおよびUART部11cを含む。
FPGA11は、DSP10と同様に、マイクロヒータ33に入力される正弦波信号およびサーモパイル35から出力され増幅された正弦波信号をそれぞれ数サイクル分ADC8,9でAD変換して取り込み、FFT演算部11aでFFT演算して位相差を求め、求めた位相差に対応する流量を算出する。算出した流量信号を、UART部11cから出力する。
この第2の実施形態によれば、FPGA11を用いて第1の実施形態と同様の高精度の結果を高速で得ることができる。
(第3の実施形態)次に、本発明の第3実施形態に係るガス流量計の概略構成について、図7のブロック図を参照して説明する。
図7に示す第3の実施形態のガス流量計1Bは、図2に示す第1の実施形態におけるADC8、ADC9およびDSP10に代えて、汎用マイコン12を備えている。汎用マイコン12は、アンプ7によって増幅された流速信号をAD変換するADC部12aと、駆動回路5の駆動信号をAD変換するADC部12bと、UART部12cを含む。
汎用マイコン12は、DSP10と同様に、マイクロヒータ33に入力される正弦波信号およびサーモパイル35から出力され増幅された正弦波信号をそれぞれ数サイクル分ADC部12aおよび12bでAD変換して取り込み、FFT演算して位相差を求め、求めた位相差に対応する流量を算出する。算出した流量信号を、UART部12cから出力する。
この第3の実施形態によれば、ADC12a、12bが内蔵された汎用マイコン12を用いることにより、第1の実施形態と同様の高精度の結果を得ることができ、外付け部品の少ない小型回路を低コストで実現することがことができる。
(第4の実施形態)次に、本発明の第4の実施形態に係るガス流量計の概略構成について、図8のブロック図を参照して説明する。
図8に示す第4の実施形態のガス流量計1Cは、図2に示す第1の実施形態におけるADC9を削除し、DSP10に内蔵の図示しないROM(請求項中の記憶手段に相当)に格納された正電位のオフセットの掛かった正弦波信号のデジタルデータをDA変換器(以下、DACという)13(請求項中のDA変換手段、駆動手段に相当)でDA変換して、アンプ14で増幅してマイクロヒータ33に印加する。
この場合、正弦波の1サイクルのデータ数は2のX乗とし、サイクル数も2のY乗とする。すなわち、DSP10からDAC13を介して出力するデータ数Nを2の(X+Y)乗とする。
図9に示すように、オフセットの掛かった正弦波信号をフローセンサ3のマイクロヒータ33に入力すると、フローセンサ3のサーモパイル35から、ガスの流速に応じ、位相をφだけずらした正弦波信号が出力される。サーモパイル35からの正弦波信号は、アンプ7で増幅され、ADC8でAD変換されてDSP10に取り込まれる。この場合、DSP10へ入力されるAD変換された正弦波信号は、マイクロヒータ33に入力されるDSP10からDA変換された正弦波信号に同期して取り込まれるため、DSP10への入力データは、1サイクルのデータ数が2のX乗、サイクル数が2のY乗、全データ数が2の(X+Y)乗の正弦波信号となる。
図10は、DSP10における処理を示すフローチャートである。なお、図10の処理フローでは、X=10、Y=2と設定している。
ガス流量計の電源オンにより、まずDSP10のイニシャライズを行い(ステップS21)、次に、後述のステップS25〜S32を無限に繰り返す無限ループを開始し(ステップS22)、次にステップS24〜S27を4(2のY乗)サイクル繰り返す処理を開始し(ステップS23)、次にステップS25〜S26を1024(2のX乗)回繰り返す処理を開始し(ステップS24)、次にDSP10に内蔵のROMに1024分割して格納されている正弦波データをDAC13に出力し、マイクロヒータ33に印加する(ステップS25)。次に、サーモパイル35から出力され増幅された正弦波信号をAD変換して取り込み、DSP10のRAMに格納する(ステップS26)。
次に、ステップS25〜S26を1024回繰り返した後に、繰り返し処理の終了を指定し(ステップS27)、次に、ステップS24〜S27を4サイクル繰り返した後に、繰り返し処理の終了を指定する(ステップS28)。次に、RAMに格納された4096の正弦波データをFFT(フーリエ変換)演算する(ステップS29)。
次に、FFT演算の5番目の実数部と虚数部、すなわちマイクロヒータ33に印加される正弦波の基本周波数成分の演算値から位相角を算出する(ステップS30)。求めた位相角は、マイクロヒータ33の位相が0(ゼロ)であると断定できるため、サーモパイル35から出力される正弦波とマイクロヒータ33に印加された正弦波の位相差であると断定できる。
次に、求めた位相差に対応する流量を算出する(ステップS31)。次に、算出した流量を出力し(ステップS32)、ステップS23〜S32を無限に繰り返す(ステップS33)。
このように、第4の実施形態によれば、DSP10に格納されている正弦波データに基づく正弦波信号をマイクロヒータ33に印加し、サーモパイル35から出力される正弦波信号のFFT演算により、マイクロヒータ33に印加する正弦波信号とサーモパイル35から出力される正弦波信号の位相差を検出するため、配管内の脈動や乱流等による正弦波形の歪みの影響を全く受けることがなく、また、電気ノイズ成分を完全にカットして高精度に流量を計測することができる。
また、マイクロヒータ33に印加する正弦波形をDSP10からの正弦波信号のデジタルデータの出力と同期を取ることにより、サーモパイル35から出力される正弦波形データを、正確に正弦波の数サイクル分、データ数を2の(X+Y)乗に切り出すことができる。そのため、基本周波数に特化したFFT演算が可能となるため、窓掛けを行う必要がなくなり、基本周波数での精度の高い位相抽出をおこなうことができる。
また、マイクロヒータ33を通電駆動する正弦波信号発生機構を、DSP10に内蔵のROMで実現できるため、高価な駆動回路を別途用意する必要がなく、コストダウンが図れる。
また、FFT演算がサーモパイル35から出力される正弦波形データのみで済むため、処理スピードを速くすることができる。
また、FFT演算により位相を検出するため、マイクロヒータ33への正弦波信号とサーモパイル35からの正弦波信号の位相差を高分解能、高精度に検出することができる。また、FFT演算により位相を検出するため、電子部品の特性の影響を受けず、電子回路の温度特性の影響のない高精度の流量計側ができる。さらに、電子回路の部品を安価な部品で構成することができるため、低コストで実現できる。
(第5の実施形態)次に、本発明の第5の実施形態に係るガス流量計の概略構成について、図11のブロック図を参照して説明する。
図11に示す第5の実施形態のガス流量計1Dは、図8に示す第4の実施形態におけるDSP10に代えてFPGA15を備えている。FPGA15は、FFT演算部15aと、制御ロジック部15bと、正弦波データを格納したROM15cを含む。
FPGA15は、DSP10と同様に、ROM15cに格納されている正弦波データに基づく正弦波信号をマイクロヒータ33に印加し、サーモパイル35から出力される正弦波信号の同期FFT演算により、マイクロヒータ33に印加する正弦波信号とサーモパイル35から出力される正弦波信号の位相差を求め、求めた位相差に対応する流量を算出し、算出した流量信号を出力する。
この第5の実施形態によれば、第4の実施形態と同様の高精度の結果を高速で得ることができる。
(第6の実施形態)次に、本発明の第6の実施形態に係るガス流量計の概略構成について、図12のブロック図を参照して説明する。
図12に示す第6の実施形態のガス流量計1Eは、図8に示す第4の実施形態におけるADC8、DSP10およびDAC13に代えて、汎用マイコン16を備えている。汎用マイコン16は、アンプ7によって増幅された流速信号をAD変換するADC部16aと、正弦波データを格納したROM16bと、ROM16bからの正弦波データをDA変換して出力するDAC16cと、UART部16dを含む。
汎用マイコン16は、DSP10と同様に、ROM16bに格納されている正弦波データをDAC16cでDA変換し、アンプ14で増幅した正弦波信号をマイクロヒータ33に印加し、サーモパイル35から出力される正弦波信号の同期FFT演算により、マイクロヒータ33に印加する正弦波信号とサーモパイル35から出力される正弦波信号の位相差を求め、求めた位相差に対応する流量を算出し、算出した流量信号を、UART部16dから出力する。
この第6の実施形態によれば、ADCおよびDACが内蔵された汎用マイコンを用いることにより、第4の実施形態と同様の高精度の結果を得ることができ、外付け部品の少ない小型回路を低コストで実現することがことができる。
(第7の実施形態)次に、本発明の第7の実施形態に係るガス流量計を以下に説明する。まず、上述した第1〜6の実施形態では、流路S内のガス流速が脈動や乱流による変動を受けた場合、サーモパイル35が検出する正弦波信号には、図13のサーモパイル出力波形に示すようなスパイクノイズやランダムノイズが乗る場合があり、その信号に基づいて位相差等を演算すると、僅かではあるが、計測位相値にバラツキや読み取り誤差が生じてしまい、正確な位相差を検出できずに測定精度を低下させてしまう可能性がある。
そのため、第7の実施形態に係るガス流量計1は、スパイクノイズやランダムノイズによる計測誤差を低減することができる構成となっている。なお、第7の実施形態では、ガス流量計1が上述した第1の実施形態の装置構成(図2等を参照)と同一であることを前提としているため、DSP10の第7の実施形態に係る処理概要のみを説明する。
図14は、DSP10における第7の実施形態に係る処理を示すフローチャートである。ガス流量計1の電源オンにより、まずDSP10のイニシャライズを行い(ステップS41)、次に、後述のステップS43〜S54を無限に繰り返す無限ループを開始し(ステップS42)、次にステップS44〜S49の同期加算をMサイクル繰り返す処理を開始する(ステップS43)。
次に、ステップS45〜S48を4サイクル繰り返す処理を開始する(ステップS44)。次に、ステップS46〜S47を1024回繰り返す処理を開始する(ステップS45)。これにより、マイクロヒータ33にDA変換されたヒータサイン波(正弦波)信号を出力し、サーモパイル35から出力され増幅された正弦波信号を数サイクル分AD変換して取り込む(ステップS46およびS47)。
次に、ステップS43〜S50の同期加算がMサイクル繰り返した後、Nサイクル分のセンサ波形を、上述したFFT算出式等を用いてそれぞれFFT演算する(ステップS51)。次に、FFT演算を行った結果を用いて、サーモパイル35からの流速信号の基本周波数成分の実数部と虚数部から位相角を求める(ステップS52)。次に、求めた位相差に対応する流量を算出する(ステップS53)。次に、算出した流量を出力し(ステップS54)、ステップS43〜S54を無限に繰り返す(ステップS55)。
このような第7の実施形態に示すガス流量計1は、図15に示すように、マイクロヒータ入力およびサーモパイル出力の各正弦波信号を、1回のサンプリングで4周期(サイクル)分を取得し、それらの同期加算をM回行った後、それらの波形データC1〜CMを加算した波形データに基づいてFFT演算を行って位相差を算出して、流速と流量を演算する。
図15に示すように、Nサイクルの正弦波をM回取得し、該取得したNサイクルの正弦波をM回加算する場合、S/N=10LOG(S/N)、N‘=N/Xとすると、式1に示すように、SN比を10LOG(X)向上させることができる。
S/N‘=10LOG(S/N)+10LOG(X) ・・・ (式1)
なお、S/NはSN比、Sはシグナル振幅、Nはノイズ振幅、Xは同期加算回数、N’は同期加算後のS/N比をそれぞれ示している。
このように、第7の実施形態によれば、上述した第1実施形態等の効果に加え、ADC8,9からの4周期のサイン波を1ブロックとし、それを同期加算の回数M回繰り返し、サイン波をM回で平均化することにより、ランダムノイズやスパイクノイズをキャンセルした後、FFT演算して駆動信号と流速信号との位相差を検出するようにしたことから、脈動や乱流による変動の影響を受けて流速信号にスパイクノイズやランダムノイズ等が乗っても、それらのノイズの影響を減少することができるため、計測誤差を低減させることができる。よって、スパイクノイズやランダムノイズによる計測誤差を低減することができるガス流量計1を提供することができる。
なお、この第7の実施形態のように、N周期のM倍分の正弦波を取得して位相差を検出する点については、上述した第2〜6の実施形態に適用しても、第7の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
以上の通り、本発明の最良の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
たとえば、上述の実施形態では、サーモパイル35がマイクロヒータ33よりも流体の流れ方向における下流側に位置する場合について説明したが、本発明は、サーモパイル35がマイクロヒータ33よりも流体の流れ方向における上流側に位置する場合についても、適用可能である。
その場合にも、サーモパイル35がマイクロヒータ33よりも流体の流れ方向における下流側に位置する場合と同じく、サーモパイル35が出力する流速信号の波形は、流路Sを流れるガスの流速が速ければ速いほど、位相が進んで駆動信号に対する位相の遅れが縮小するように変形するので、マイクロヒータ33に印加される正弦波信号とサーモパイル35から出力される正弦波信号の位相差流路Sを流れるガスの流速を反映した値となる。
このため、サーモパイル35がマイクロヒータ33よりも流体の流れ方向における上流側に位置する場合でも、流路Sを流れるガスの流速乃至流量を高精度で測定することができる。
また、上記の各実施形態ではガスの流量を測定するガス流量計を例に取って説明したが、本発明は、ガス以外の気体や液体等、様々な流体の流速乃至流量測定について適用可能であり、また、流量を測定せずその前段階の流速のみ測定する場合についても、広く適用可能であることは言うまでもない。
なお、出願人は、本発明に関連する発明を特願2005−289181号(特開2006−138838号)として先行出願していることを参考のため記しておく。
本発明の実施形態に係るガス流量計において使用されるフローセンサの概略構成を示す説明図である。(第1の実施形態) 本発明による流速計を適用した本発明の第1実施形態に係るガス流量計の概略構成を示すブロック図である。(第1の実施形態) 図2の駆動回路の内部構成を示す回路図である。(第1の実施形態) 図2のガス流量計における各部信号波形を示すタイミングチャートである。(第1の実施形態) 図2のガス流量計におけるDSPにおける処理を示すフローチャートである。(第1の実施形態) 本発明による流速計を適用した本発明の第2の実施形態に係るガス流量計の概略構成を示すブロック図である。(第2の実施形態) 本発明による流速計を適用した本発明の第3の実施形態に係るガス流量計の概略構成を示すブロック図である。(第3の実施形態) 本発明による流速計を適用した本発明の第4の実施形態に係るガス流量計の概略構成を示すブロック図である。(第4の実施形態) 図8のガス流量計における各部信号波形を示すタイミングチャートである。(第4の実施形態) 図8のガス流量計におけるDSPにおける処理を示すフローチャートである。(第4の実施形態) 本発明による流速計を適用した本発明の第5の実施形態に係るガス流量計の概略構成を示すブロック図である。(第5の実施形態) 本発明による流速計を適用した本発明の第6の実施形態に係るガス流量計の概略構成を示すブロック図である。(第6の実施形態) 第1〜6における流量計の問題点を説明するためのタイミングチャートである。 図2のガス流量計におけるDSPにおける第7の実施形態に係る処理を示すフローチャートである。 第7の実施形態に係るガス流量計の動作例を説明するためのタイミングチャートである。 従来の流速検出回路の構成例を示す回路図である。(従来技術) 図13の流速検出回路における各部信号波形を示すタイミングチャートである。(従来技術) 図13の流速検出回路における各部信号波形を示すタイミングチャートである。(従来技術) 図13の流速検出回路における各部信号波形を示すタイミングチャートである。(従来技術) (A)は図13の流速検出回路における各部信号波形を示すタイミングチャート、(B)および(C)は(A)における部分拡大図である。(従来技術)
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D,1E ガス流量計
3 フローセンサ(流速センサ)
5 駆動回路(駆動手段)
7 アンプ
8 ADC(AD変換手段)
9 ADC(AD変換手段)
10 DSP(演算手段)
11,15 FPGA(演算手段)
12,16 汎用マイコン(演算手段)
13 DAC(DA変換手段、駆動手段)
33 マイクロヒータ(ヒータ)
35 サーモパイル(温度センサ)
S 流路

Claims (6)

  1. 被測定対象の流体の流路上に配置したヒータと前記流路における流体の流れ方向に前記ヒータから間隔をおいて配置した温度センサを有する流速センサと、前記ヒータに一定の周期で電圧が変化する周期電圧波形の駆動信号を入力する駆動手段と、前記駆動信号と前記温度センサから出力される前記駆動信号の周期電圧波形を有する流速信号との位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出する演算手段とを備えた流速計において、
    前記ヒータに入力される前記駆動信号をAD変換する第1のAD変換手段と、
    前記温度センサから出力される前記流速信号をAD変換する第2のAD変換手段とをさらに備え、
    前記演算手段は、前記第1および第2のAD変換手段からの出力をフーリエ変換演算して前記位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出するデジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイで構成されている
    ことを特徴とする流速計。
  2. 被測定対象の流体の流路上に配置したヒータと前記流路における流体の流れ方向に前記ヒータから間隔をおいて配置した温度センサを有する流速センサと、前記ヒータに一定の周期で電圧が変化する周期電圧波形の駆動信号を入力する駆動手段と、前記駆動信号と前記温度センサから出力される前記駆動信号の周期電圧波形を有する流速信号との位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出する演算手段とを備えた流速計において、
    前記ヒータに入力される前記駆動信号をAD変換する第1のAD変換手段と、
    前記温度センサから出力される前記流速信号をAD変換する第2のAD変換手段とをさらに備え、
    前記演算手段は、前記第1および第2のAD変換手段からの出力をフーリエ変換演算して前記位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出するマイコンで構成され、
    前記第1および第2のAD変換手段は、前記マイコンに内蔵されていることを特徴とする流速計。
  3. 前記演算手段は、前記第1および第2のAD変換手段からの前記周期の複数倍分の出力を同期加算し、それをフーリエ変換演算して前記駆動信号と前記流速信号との位相差を検出し、該検出した位相差から前記流路を流れる流体の流速を算出する手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の流速計。
  4. 被測定対象の流体の流路上に配置したヒータと前記流路における流体の流れ方向に前記ヒータから間隔をおいて配置した温度センサを有する流速センサと、前記ヒータに一定の周期で電圧が変化する周期電圧波形の駆動信号を入力する駆動手段と、前記駆動信号と前記温度センサから出力される前記駆動信号の周期電圧波形を有する流速信号との位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出する演算手段とを備えた流速計において、
    前記温度センサから出力される前記流速信号をAD変換するAD変換手段と、
    前記駆動信号をデジタルデータで記憶する記憶手段を内蔵し、前記記憶手段に記憶されている前記デジタルデータを出力すると共に、前記AD変換手段からの出力を前記デジタルデータの出力と同期して取り込む前記演算手段としてのデジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイと、
    前記デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイから出力される前記デジタルデータをDA変換して、前記ヒータへ前記駆動信号として供給する前記駆動手段としてのDA変換手段とを備え、
    前記デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイは、取り込んだ前記第AD変換手段からの出力をフーリエ変換演算して前記位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出する
    ことを特徴とする流速計。
  5. 前記デジタルシグナルプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイは、取り込んだ前記第AD変換手段からの前記周期の複数倍分の出力を同期加算し、それをフーリエ変換演算して前記位相差を検出し、検出した位相差から、前記流路を流れる流体の流速を算出するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の流速計。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の流速計を備え、
    前記流速計により算出された前記流路を流れる流体の流速と前記流路の既知の断面積とを用いて前記流路を流れる流体の流量を測定する
    ことを特徴とする流量計。
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