JP2009121200A - 自立式駐車場構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】パネルを剥がさずとも容易に最外殻壁を再生できる自立式駐車場構造を提供する。
【解決手段】建屋2の外周に沿って所定の間隔を隔てて起立して設けられた縦胴縁10の外側に最外殻壁3としてのパネル7を張設してなる自立式駐車場構造において、最外殻壁としてパネル7の外側に、縦胴縁10に直交させてパネル7の水平方向に延出された横胴縁17を設けると共に横胴縁17を縦胴縁10に締結部材21を介して取り付け、横胴縁17の外側に高さ方向に所定の長さ延出される鋼板22を並設し、パネル7の外側を被うように構成して最外殻壁3を再生するものである。
【選択図】図1
【解決手段】建屋2の外周に沿って所定の間隔を隔てて起立して設けられた縦胴縁10の外側に最外殻壁3としてのパネル7を張設してなる自立式駐車場構造において、最外殻壁としてパネル7の外側に、縦胴縁10に直交させてパネル7の水平方向に延出された横胴縁17を設けると共に横胴縁17を縦胴縁10に締結部材21を介して取り付け、横胴縁17の外側に高さ方向に所定の長さ延出される鋼板22を並設し、パネル7の外側を被うように構成して最外殻壁3を再生するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、最外殻壁がパネルで構成された自立式駐車場に係り特に最外殻壁を再生する自立式駐車場構造に関する。
自立式駐車場としては図6、図7及び図8記載のものが知られている。
図6、図7及び図8に示すように、この自立式駐車場40は、塔状に形成された建屋2内に車両を収容する駐車装置(図示せず)を設けてなるものである。
建屋2の外壁材としては、耐火性に優れたスレートサンドイッチパネル等のパネル7が広く採用されている。パネル7は、2枚の石綿スレート板41間に防火構造の木毛板42を挟んだ構造となっており、上下左右に複数並べて配設することで壁面を形成するようになっている。また、上下左右のパネル7間には、止水のためにコーキングが施される。
ところで、既設の自立式駐車場にあっては、ポリサルファイド系のコーキング材16が広く用いられている。このコーキング材16は、築10年程度で硬化、劣化して縮み、パネル7に対する付着が少なくなる。コーキング材16がパネル7から剥離すると、その隙間から雨水が浸入してパネル7の取付金具たるハット型ジョイナー12が錆びると共に、パネル7の端面からパネル7内に浸水し、パネル7がひび割れる虞があるという課題があった。
また、取付金具やパネル7を交換する工事は、大がかりであり、建屋2の内装等に耐火被覆を使用している場合、パネル7の除去に環境対策が必要となるという課題もあった。
そこで、本願発明の目的は、上記課題を解決し、パネルを剥がさずとも容易に最外殻壁を再生できる自立式駐車場構造を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、建屋の外周に沿って所定の間隔を隔てて起立して設けられた縦胴縁の外側に最外殻壁としてのパネルを張設してなる自立式駐車場構造において、上記最外殻壁としてパネルの外側に、上記縦胴縁に直交させて上記パネルの水平方向に延出された横胴縁を設けると共にこの横胴縁を上記縦胴縁に締結部材を介して取り付け、該横胴縁の外側に高さ方向に所定の長さ延出される鋼板を並設し、上記パネルの外側を被うように構成して最外殻壁を再生するものである。
上記鋼板は、上記横胴縁の長手方向に沿って凹凸した波状を有する波状鋼板からなるとよい。
また、上記横胴縁は、断面コ字状の本体部と、該本体部の上側の端部から上方に延びて形成され上記締結部材にて上記縦胴縁に取り付けられる上側取付部と、上記本体部の下側の端部から下方に延びて形成され上記締結部材にて上記縦胴縁に取り付けられる下側取付部とを備え、上記鋼板が上記本体部にねじ止めされるようにするとよい。
上記パネルは、例えばスレートサンドイッチパネルからなる。
本発明によれば、パネルを剥がさずとも容易に最外殻壁を再生できる。
本発明の好適実施の形態を添付図面を用いて説明する。
図5に示すように、自立式駐車場(タワーパーキング)1は、塔状に形成された建屋2を有する。建屋2の既設の最外殻壁3は、パネル7からなり、最外殻壁3にはガラリー4が1つ設けられている。建屋2の屋根5には、ハッチ6が設けられている。
図1に示すように、建屋2は、四隅に設けられた柱8と、柱8間に設けられた複数の梁(図示せず)と、梁間に設けられた斜材(図示せず)とからなる鉄骨製の骨組み9を有する。パネル7は、建屋2の骨組みの外周に沿って所定の間隔を隔てて起立して設けられた縦胴縁10の外側に張設されている。
具体的には、図2及び図3に示すように、縦胴縁10は、それぞれリップ溝型鋼からなり、開口11を内側に向けて配置されると共に、開口11側の側面を、上記梁にそれぞれ取り付けられている。
図2、図3及び図4に示すように、パネル7は、メッキ鋼板をハット型に屈曲形成してなるハット型ジョイナー12を介して縦胴縁10に締結される。ハット型ジョイナー12は、コ字状に形成される中央部13を上下又は左右に隣接するパネル7間に介在させるようになっている。中央部13は、パネル7間に目地形成用の溝14を形成するようにその突出長さをパネル7の厚さより短く形成されている。パネル7間に形成される溝14内には、バックアップ材15が設けられると共にコーキング材16が充填される。
パネル7の外側には、水平方向に延びる横胴縁17がパネル7の外面に沿って設けられる。横胴縁17は、鋼板をハット型に屈曲形成してなり、断面コ字状の本体部18と、本体部18の上側の端部から上方に延びて形成される上側取付部19と、本体部18の下側の端部から下方に延びて形成される下側取付部20とを備える。上側取付部19と下側取付部20は、パネル7の外面に当接され、パネル7を貫通する締結部材たる横胴縁用ネジ21にて縦胴縁10に取り付けられるようになっている。横胴縁用ネジ21には、平先、丸先又はとがり先等の先細に形成されたねじが用いられ、縦胴縁10に予め形成された孔(図示せず)に直接螺合される。これにより、建屋2の内側から横胴縁用ネジ21にナットを締め付ける必要がなくなり、取り付け作業を容易にできる。本体部18は、上側取付部19と下側取付部20が横胴縁用ネジ21を介して縦胴縁10に取り付けられたとき、横胴縁用ネジ21の頭より外方に突出するように形成されている。
また、横胴縁17には、鋼板22が並設され、鋼板22でパネル7の外側を被うように構成される。鋼板22は、防食性に優れる特殊塗装を施された鋼板を波状に屈曲形成してなる波状鋼板からなる。鋼板22は、高さ方向に所定の長さを有し幅方向に所定の長さを有する長方形状に形成されている。また特に、鋼板22は、横胴縁17の長手方向(水平方向)に沿って凹凸するように横胴縁17に取り付けられており、波の凹部23と凸部24がそれぞれ鉛直に延びるようにされる。これにより、凹凸に埃が溜まり難くなり、凹凸に沿って雨水が流れ易くなる。また、鋼板22は、凹部23の底面25を横胴縁17の本体部18にねじ止めされることで横胴縁17に取り付けられる。鋼板22は、矩形波状に形成されており、凸部24の頂面26と凹部23の底面25が平坦に形成されている。これにより鋼板22は、凹部23の底面25を横胴縁17の本体部18に面同士で接触させて本体部18に安定して着座されるようになっている。
次に本実施の形態の作用を述べる。
既設の自立式駐車場1の最外殻壁3を再生する場合、まず、パネル7の外側に横胴縁17を上下に所定間隔を隔てて複数水平に設ける。このとき、横胴縁17の間隔は、少なくとも鋼板22の高さ方向の長さよりも短くし、それぞれの鋼板22を上下に離間する複数の横胴縁17で支持するようにする。また、横胴縁17は、縦胴縁10に横胴縁用ネジ21を介して取り付ける。このとき、パネル7には、横胴縁用ネジ21を挿通するための挿通孔(図示せず)を予め形成しておくと共に、縦胴縁10に横胴縁用ネジ21を螺入させるための下孔(図示せず)を予め形成しておき、建屋2の外側から挿通孔に横胴縁用ネジ21を挿入したのち、下孔に横胴縁用ネジ21を捻りながら挿入することで下孔に雌ネジを形成し、縦胴縁10に横胴縁用ネジ21を螺合させる。建屋2の内側で作業を行う必要がないため、建屋2内の駐車装置(図示せず)等に対する安全管理を行う必要がなく、横胴縁17を短時間で簡単に取り付けることができる。
この後、それぞれの横胴縁17に鋼板22を取り付ける。このとき、鋼板22の波形状が水平方向に沿って起伏するように姿勢を決めて横胴縁17の本体部18に複数の凹部23の底面25を着座させ、凹部23の底面25と横胴縁17の本体部18とをねじ止めする。ねじ止めは、凹部23の底面25と横胴縁17の本体部18とを重ね合わせた状態でこれらに下孔(図示せず)を形成し、これら下孔に鋼板用ネジ27をねじ込むことで容易に行うことができる。
このように、パネル7の外側に、縦胴縁10に直交させてパネル7の水平方向に延出された横胴縁17を設けると共にこの横胴縁17を縦胴縁10に横胴縁用ネジ21を介して取り付け、横胴縁17の外側に高さ方向に所定の長さ延出される鋼板22を並設し、パネル7の外側を被うように構成して最外殻壁3を再生するため、パネル7を剥がさずとも簡易な構造で容易に最外殻壁3を再生できる。また、最外殻壁3を鋼板22とした場合の外壁の寿命は約25年であり、大幅に耐用年数を長くすることができる。またさらに、外観の見栄えも良くすることができる。
鋼板22は、横胴縁17の長手方向に沿って凹凸した波状を有する波状鋼板からなるものとしたため、薄い鋼板で十分な強度を得られると共に、最外殻壁3を軽いものにでき、凹凸に埃が溜まるのを防げると共に、雨水を流れやすくできる。
横胴縁17は、断面コ字状の本体部18と、本体部18の上側の端部から上方に延びて形成され横胴縁用ネジ21にて縦胴縁10に取り付けられる上側取付部19と、本体部18の下側の端部から下方に延びて形成され横胴縁用ネジ21にて縦胴縁10に取り付けられる下側取付部20とを備え、鋼板22が本体部18にねじ止めされるようにしたため、横胴縁用ネジ21の頭が鋼板22に干渉するのを防ぐことができると共に、鋼板22が取り付けられる本体部18の取付面28を孔等がない平滑な面に形成でき、横胴縁用ネジ21の位置と鋼板用ネジ27の位置とが重なった場合であっても、鋼板22を支障なく取り付けることができ、鋼板22の波の間隔を自由に設定することができる。
なお、鋼板22は、長方形に形成されるものとしたが、これに限るものではない。パネル7の外側を効率よく被うことができれば他の矩形状であってもよく、他の形状であってもよい。
また、横胴縁用ネジ21は、縦胴縁10に直接螺合されるものとしたが、これに限るものではない。横胴縁用ネジ21は縦胴縁10に挿通されるものとしてもよい。この場合、横胴縁用ネジ21にナット(図示せず)を螺合させ、横胴縁用ネジ21とナットとで横胴縁17、パネル7及び縦胴縁10を締結するとよい。
1 自立式駐車場
2 建屋
3 最外殻壁
7 パネル
10 縦胴縁
17 横胴縁
18 本体部
19 上側取付部
20 下側取付部
21 横胴縁用ネジ(締結部材)
22 鋼板
2 建屋
3 最外殻壁
7 パネル
10 縦胴縁
17 横胴縁
18 本体部
19 上側取付部
20 下側取付部
21 横胴縁用ネジ(締結部材)
22 鋼板
Claims (4)
- 建屋の外周に沿って所定の間隔を隔てて起立して設けられた縦胴縁の外側に最外殻壁としてのパネルを張設してなる自立式駐車場構造において、上記最外殻壁としてパネルの外側に、上記縦胴縁に直交させて上記パネルの水平方向に延出された横胴縁を設けると共にこの横胴縁を上記縦胴縁に締結部材を介して取り付け、該横胴縁の外側に高さ方向に所定の長さ延出される鋼板を並設し、上記パネルの外側を被うように構成して最外殻壁を再生したことを特徴とする自立式駐車場構造。
- 上記鋼板は、上記横胴縁の長手方向に沿って凹凸した波状を有する波状鋼板からなる請求項1記載の自立式駐車場構造。
- 上記横胴縁は、断面コ字状の本体部と、該本体部の上側の端部から上方に延びて形成され上記締結部材にて上記縦胴縁に取り付けられる上側取付部と、上記本体部の下側の端部から下方に延びて形成され上記締結部材にて上記縦胴縁に取り付けられる下側取付部とを備え、上記鋼板が上記本体部にねじ止めされるようにした請求項2記載の自立式駐車場構造。
- 上記パネルがスレートサンドイッチパネルからなる請求項1〜3のいずれかに記載の自立式駐車場構造。
Priority Applications (1)
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JP2007299060A JP2009121200A (ja) | 2007-11-19 | 2007-11-19 | 自立式駐車場構造 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013036231A (ja) * | 2011-08-08 | 2013-02-21 | Taiyo Kogyo Corp | 建築物 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61130548A (ja) * | 1984-11-28 | 1986-06-18 | 株式会社竹中工務店 | 外壁施工方法 |
JP2001107535A (ja) * | 1999-10-07 | 2001-04-17 | Ig Tech Res Inc | 外壁改修構造 |
JP2002285694A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-03 | Sanko Metal Ind Co Ltd | 改修壁体 |
-
2007
- 2007-11-19 JP JP2007299060A patent/JP2009121200A/ja active Pending
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