JP2009117713A - プラズマ処理装置および被処理物搬送方法 - Google Patents

プラズマ処理装置および被処理物搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理物の浮上精度を安定したものにすることができるとともに、被処理物に対して所望のプラズマ処理を行うことができるプラズマ処理装置を提供すること。
【解決手段】ガイドプレート7には、搬送方向に直交する方向へ1列に7個、搬送方向に平行な方向へ16列に配置された合計112個の円形ガス噴出孔8が形成されている。112個のガス噴出孔8は、2列である14個ごとに独立した8つの帯状噴出孔群9に分けられている。制御機能部は、被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3における被処理物5,6の浮上に関与している噴出孔群9のガス噴出孔8から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物5,6の浮上に関与しなくなった噴出孔群9ガス噴出孔8からの浮上用ガスの噴出を順次停止する。
【選択図】図1

Description

この発明は、プラズマ処理装置および被処理物搬送方法に関し、さらに詳しくは、真空室を利用して板状の被処理物の表面にプラズマ処理を施すためのプラズマ処理装置と、このようなプラズマ処理装置における被処理物を搬送するための被処理物搬送方法とに関する。
一般に、板状の被処理物である基板の表面に半導体薄膜を製造する場合には、複数の真空室を利用したプラズマ処理装置が用いられる。このようなプラズマ処理装置は、複数の真空室のうち少なくとも1つが基板の表面にプラズマ処理を施すためのプラズマ処理用真空室とされ、さらに、基板を複数の真空室の間で搬送するための搬送機構を備えているのが一般的である。
搬送機構としては、それぞれの真空室に基板載置用のガイドプレートを設けておき、真空室でガスにより基板をガイドプレートから浮上させ、浮上した基板をガイドプレートに沿って隣接する真空室へ搬送する浮上搬送方式によるものが知られている。
すなわち、このような浮上搬送方式によるプラズマ処理装置は、それぞれの真空室に設けられた、複数の浮上用ガス噴出孔を有する浮上搬送用ガイドプレートと、それぞれのガイドプレートへ浮上用ガスを供給するガス供給源とを備えてなる。そして、ガイドプレートのガス噴出孔から浮上用ガスを噴射させることにより基板をガイドプレートから浮上させ、浮上した基板を外力により複数の真空室の間でガイドプレートに沿って搬送する。
この種の搬送方式を利用する板状の被処理物の搬送装置あるいは搬送設備としては、例えば特許文献1あるいは特許文献2に記載されたものも知られている。
実開昭61−178725号公報 特開平7−228342号公報
上記の浮上搬送方式によるプラズマ処理装置のうち、プラズマ処理用真空室のガイドプレートがプラズマ処理用アノード電極を兼ねており、このアノード電極の上方に対向状にプラズマ処理用カソード電極が設けられている形式のプラズマ処理装置にあっては、次のような問題が生じる。
浮上搬送用ガイドプレートに設けられた複数の浮上用ガス噴出孔の下方から上向きの浮上用ガスが供給される。浮上用ガスはすべてのガス噴出孔からいっせいに供給される。
すなわち、浮上した被処理物が外力により搬送方向へ移動する際に、上方に被処理物がまだ存在していないガス噴出孔、上方に被処理物が現在存在しているガス噴出孔、および上方に被処理物が存在しなくなったガス噴出孔のすべてから、浮上用ガスが供給される。このため、被処理物は、搬送中に常に一定した浮上力を受けることができず、浮上精度が不安定になるおそれがある。
また、被処理物の搬送中に、上方に被処理物がまだ存在していないガス噴出孔からの浮上用ガス、および上方に被処理物が存在しなくなったガス噴出孔からの浮上用ガスが、上方のカソード電極に吹き付けられる。このため、カソード電極が浮上用ガスで局所的に冷却されることになり、被処理物に対して一定性能を有する薄膜の形成などの所望のプラズマ処理を行うことが困難になるおそれがある。
この発明は以上のような事情を考慮してなされたものである。そして、その課題は、被処理物の浮上精度を安定したものにすることができるとともに、被処理物に対して所望のプラズマ処理を行うことができるプラズマ処理装置と、このようなプラズマ処理装置における被処理物を、浮上精度を安定させてかつ被処理物に対して所望のプラズマ処理を行って搬送することができる被処理物搬送方法とを提供することである。
この発明の1つの観点によれば、開閉可能な隔離用ゲートバルブを隔てて互いに隣接された複数の真空室と、それぞれの真空室に設けられ、複数の浮上用ガス噴出孔を有する浮上搬送用ガイドプレートと、それぞれのガイドプレートへ浮上用ガスを供給するガス供給源とを備えてなり、複数の真空室は、少なくとも1つが板状の被処理物にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理室であり、プラズマ処理室のガイドプレートは、プラズマ処理用アノード電極を兼ねており、このアノード電極の上方には対向状にプラズマ処理用カソード電極が設けられ、プラズマ処理室は、プラズマ処理用反応ガスを導入するための反応ガス導入部と、反応ガスを排出するための反応ガス排出部と、ガイドプレートに載置された被処理物を外力により複数の真空室の間でガイドプレートに沿って搬送する搬送機能部と、所定の制御を行う制御機能部とに接続され、ガイドプレートにおける複数のガス噴出孔は、互いに独立した複数の噴出孔群からなり、これらの噴出孔群は、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いて形成されており、制御機能部は、ゲートバルブを開放して隣接する真空室を連通させ、これらの真空室のガイドプレートにおけるガス噴出孔から浮上用ガスを噴出させ、噴出した浮上用ガスにより浮上した被処理物を搬送機能部によりガイドプレートに沿って搬送させる浮上搬送制御に際して、これらの真空室のガイドプレートにおける被処理物の浮上に関与している噴出孔群から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物の浮上に関与しなくなった噴出孔群からの浮上用ガスの噴出を順次停止するように制御する、ことを特徴とするプラズマ処理装置が提供される。
この発明によるプラズマ処理装置において、複数の真空室は、密閉可能な構造を有し、所定の気圧と温度に耐え得るものであればよく、その形状や材質などについては特に制約がない。複数の真空室は例えば、長手方向に直線状に延びる1つのケーシングを開閉可能な隔離用ゲートバルブにより複数に区画することで構成することができ、真空ポンプに接続される。
ガイドプレートとしては、複数の浮上用ガス噴出孔が設けられていて、浮上した板状の被処理物――例えば、ガイドプレートに載置されるトレーとこのトレーに搭載されるプラズマ処理用基板とからなるもの、または、ガイドプレートに直接載置されるプラズマ処理用基板――が外力により搬送される際のガイドとなるものであればよい。その形状や材質などについては特に制約がない。
それぞれのガイドプレートには、真空室外部のガス供給源から浮上用ガスが供給される。浮上用ガスとしては、真空室、ガイドプレート、被処理物などに対してダメージを与えないものであれば、特に制約がないが、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどが好ましく用いられる。
複数の真空室は、少なくとも1つが板状の被処理物にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理室にされている。他の真空室は例えば、プラズマ処理室に接続された、被処理物を搬入するための被処理物搬入室や、プラズマ処理室に接続された、被処理物を搬出するための被処理物搬出室などにされている。
プラズマ処理室のガイドプレートはプラズマ処理用アノード電極を兼ねている。また、プラズマ処理室のアノード電極の上方には、対向状にプラズマ処理用カソード電極が設けられている。プラズマ処理室は、プラズマ処理用反応ガスを導入するための反応ガス導入部と、反応ガスを排出するための反応ガス排出部と、ガイドプレートに載置された被処理物を外力により複数の真空室の間でガイドプレートに沿って搬送する搬送機能部と、所定の制御を行う制御機能部とに接続されている。
それぞれのガイドプレートにおける複数(例えば100〜200個)のガス噴出孔(例えば直径が0.5〜5.0mmの円形孔)は、互いに独立して、ガス噴出、ガス噴出量及びガス噴出圧力を制御可能な複数の噴出孔群(例えば5〜10群)からなっている。これらの噴出孔群は、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いて形成されている。
搬送機能部は、ガイドプレートに載置された被処理物を外力により複数の真空室の間でガイドプレートに沿って搬送する。搬送機能部としては例えば、被処理物を複数の真空室の間で移動させるための搬送アームとこの搬送アームを駆動するための搬送駆動部とを備え、搬送駆動部が、搬送方向に間隔を置いて配置された一対のプーリと、これらのプーリに巻き掛けられたワイヤーと、一方のプーリに接続されたモータとから構成されたものが用いられる。
制御機能部は、少なくとも次のような制御を行うものである。すなわち、ゲートバルブを開放して隣接する真空室を連通させる。また、これらの真空室のガイドプレートにおけるガス噴出孔から浮上用ガスを噴出させる。そして、噴出した浮上用ガスにより浮上した被処理物を搬送機能部によりガイドプレートに沿って搬送させる浮上搬送制御に際して、これらの真空室のガイドプレートにおける被処理物の浮上に関与している噴出孔群から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物の浮上に関与しなくなった噴出孔群からの浮上用ガスの噴出を順次停止する。
この制御機能部に関して、「被処理物の浮上に関与している噴出孔群」とは、1つのガイドプレートに設けられた複数の噴出孔群のうち、浮上搬送の開始に伴い、上方に被処理物が現在存在しているガス噴出孔群を意味し、「被処理物の浮上に関与しなくなった噴出孔群」とは、換言すれば、浮上搬送の一部進行に伴い、上方に被処理物が現在存在しなくなったガス噴出孔群を意味する。
この発明によるプラズマ処理装置におけるガイドプレートは例えば、上記ガス供給源に接続される浮上用ガス供給管を有する長方形板状体からなり、ゲートバルブを隔てて互いに隣接された複数の真空室において、搬送方向に沿って一線状に配置されている。
ガイドプレートがこのように構成されていると、複数の真空室が、プラズマ処理室と被処理物搬入室と被処理物搬出室とからなっているときに、被処理物をそれぞれの真空室にわたって一線状に搬送することで、連続的に所定の処理をすることが可能になる。
ガイドプレートを構成する長方形板状体は例えば、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ互いに所定間隔を置いて形成された複数の内部溝と、これらの内部溝のそれぞれに連通状に接続された複数の浮上用ガス供給管と、これらの内部溝の上方に連通状に形成された複数の浮上用ガス噴出孔とを備え、これらのガス噴出孔は、互いに独立した複数の帯状噴出孔群からなっている。
板状体がこのようなものであるときには、複数の内部溝が搬送方向へ互いに所定間隔を置いて形成され、これらの内部溝の上方に連通状に形成された複数の浮上用ガス噴出孔が互いに独立した複数の帯状噴出孔群からなっているので、制御機能部による上記浮上搬送制御を帯状噴出孔群ごとに確実に行うことができる。
この発明によるプラズマ処理装置は、搬送中の被処理物の位置を検出するセンサーをさらに備え、それぞれの浮上用ガス供給管は、上記板状体の内部で一方端部が上記内部溝に接続された本体部と、この本体部の他方端部から板状体の外部へ延出された延出部と、この延出部に設けられた流量調整用バルブとを備えているものであるのがより好ましい。
プラズマ処理装置がこのようなものであるときには、制御機能部が上記センサーにより搬送中の被処理物の位置を検出して、流量調整用バルブを操作することで、浮上用ガスの流量が的確に調整される。
すなわち、制御機能部は、上記センサーにより検出された搬送中の被処理物の位置に応じて上記バルブを操作し、それによって、被処理物の浮上に関与している噴出孔群から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物の浮上に関与しなくなった噴出孔群からの浮上用ガスの噴出を順次停止するように制御することができる。
制御機能部は、場合によっては、上記ゲートバルブに最も近いガス噴出孔群から噴出させる浮上用ガスが、他のガス噴出孔群から噴出させる浮上用ガスよりも高い噴出圧力になるように制御することができるものであってもよい。
制御機能部がこのように構成されているときには、ゲートバルブに最も近いガス噴出孔群、すなわち、それぞれの真空室におけるガイドプレートの端部におけるガス噴出孔群から噴出させる浮上用ガスの噴出圧力を他のガス噴出孔群から噴出させる浮上用ガスのそれよりも高くすることで、浮上力が低下しがちな当該ガイドプレートの端部およびゲートバルブ近辺における浮上力を向上させ、それによって、被処理物の浮上精度が不安定になるおそれを確実に回避することができる。
この発明によるプラズマ処理装置は、ゲートバルブに最も近いガス噴出孔群におけるガス噴出孔の面積密度が他のガス噴出孔群におけるそれよりも高くされているのがより好ましい。
このようなプラズマ処理装置にあっては、それぞれの真空室におけるガイドプレートの端部におけるガス噴出孔群におけるガス噴出孔の面積密度を他のガス噴出孔群におけるガス噴出孔の面積密度よりも高くすることで、浮上力が低下しがちな当該ガイドプレートの端部における浮上力を向上させ、それによって、それぞれの真空室におけるガイドプレートの端部における被処理物の浮上精度が不安定になるおそれを確実に回避することができる。
この発明の別の観点によれば、少なくとも1つが板状の被処理物にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理室である複数の真空室を互いに隣接するように設け、それぞれの真空室に複数の浮上用ガス噴出孔を有する浮上搬送用ガイドプレートを設け、ガイドプレートに設けられたガス噴出孔から、ガイドプレートに載置される被処理物の下面へ浮上用ガスを噴出させて被処理物を浮上させ、浮上した被処理物を外力により搬送する、プラズマ処理装置の被処理物搬送方法であって、ガイドプレートにおける複数のガス噴出孔を、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いた、互いに独立した複数の噴出孔群から構成し、浮上搬送時に、これらの噴出孔群のうち搬送中の被処理物の直下に位置するガス噴出孔群のみから浮上用ガスを噴出させることで、プラズマ処理室においては、プラズマ処理用アノード電極を兼ねているガイドプレートに対向状に設けられたプラズマ処理用カソード電極に浮上用ガスが直接当たらないようにする、ことを特徴とするプラズマ処理装置の被処理物搬送方法が提供される。
この発明によるプラズマ処理装置の被処理物搬送方法における真空室、プラズマ処理室、およびガイドプレートの構成は、この発明によるプラズマ処理装置のそれらと同一である。また、ガイドプレートにおける複数のガス噴出孔、および複数の噴出孔群の構成も、この発明によるプラズマ処理装置のそれらと同一である。
この発明によるプラズマ処理装置の被処理物搬送方法では、被処理物の浮上搬送時に、上記噴出孔群のうち搬送中の被処理物の直下に位置するガス噴出孔群のみから浮上用ガスを噴出させる。これによって、プラズマ処理室においては、プラズマ処理用アノード電極を兼ねているガイドプレートに対向状に設けられたプラズマ処理用カソード電極に浮上用ガスが直接当たらないようになる。
この発明によるプラズマ処理装置の被処理物搬送方法における被処理物は、この発明によるプラズマ処理装置における被処理物と同様に、例えば、ガイドプレートに載置されるトレーとこのトレーに搭載されるプラズマ処理用基板とからなるもの、または、ガイドプレートに直接載置されるプラズマ処理用基板である。
この発明によるプラズマ処理装置の被処理物搬送方法では、真空室の圧力を制御することにより、その真空室におけるガイドプレートのガス噴出孔群から噴出させる浮上用ガスの噴出圧力を制御するようにしてもよい。
この発明の上記1つの観点に係るプラズマ処理装置は、ガイドプレートにおける複数のガス噴出孔が、互いに独立した複数の噴出孔群からなり、これらの噴出孔群が、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いて形成されている。また、制御機能部が、ゲートバルブを開放して隣接する真空室を連通させ、これらの真空室のガイドプレートにおけるガス噴出孔から浮上用ガスを噴出させ、噴出した浮上用ガスにより浮上した被処理物を搬送機能部によりガイドプレートに沿って搬送させる浮上搬送制御に際して、これらの真空室のガイドプレートにおける被処理物の浮上に関与している噴出孔群から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物の浮上に関与しなくなった噴出孔群からの浮上用ガスの噴出を順次停止するように制御する。
従って、この発明の上記1つの観点に係るプラズマ処理装置によれば、浮上搬送制御により、真空室のガイドプレートにおける被処理物の浮上に関与している噴出孔群から浮上用ガスが順次噴出するとともに、被処理物の浮上に関与しなくなった噴出孔群からの浮上用ガスの噴出が順次停止されるので、被処理物の浮上精度を安定したものにすることができる。また、このような浮上搬送制御により、カソード電極が局所的に冷却されることがなくなるので、一定性能を有する薄膜の形成などの、被処理物に対する所望のプラズマ処理を行うことができる。
この発明の上記別の観点に係るプラズマ処理装置の被処理物搬送方法は、ガイドプレートにおける複数のガス噴出孔を、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いた、互いに独立した複数の噴出孔群から構成している。そして、浮上搬送時に、これらの噴出孔群のうち搬送中の被処理物の直下に位置するガス噴出孔群のみから浮上用ガスを噴出させる。これによって、プラズマ処理室においては、プラズマ処理用アノード電極を兼ねているガイドプレートに対向状に設けられたプラズマ処理用カソード電極に浮上用ガスが直接当たらないようになる。
従って、この発明の上記別の観点に係るプラズマ処理装置の被処理物搬送方法によれば、浮上搬送時に、搬送中の被処理物の直下に位置するガス噴出孔群のみから浮上用ガスが噴出されるので、浮上精度を安定させて被処理物を搬送することができる。また、プラズマ処理室においては、カソード電極に浮上用ガスが直接当たらないので、一定性能を有する薄膜の形成などの、被処理物に対する所望のプラズマ処理を行って被処理物を搬送することができる。
以下、添付図面である図1〜図6に基づいて、この発明の好ましい1つの実施の形態を説明する。なお、これによってこの発明が限定されるものではない。
図1は、この発明の1つの実施の形態におけるプラズマ処理装置の一部切欠斜視図である。図2は、図1に示されたプラズマ処理装置の構成説明図である。図3は、図1に示されたプラズマ処理装置の1つの構成要素であるガイドプレートの平面図である。図4、図5および図6はそれぞれ、図3のA−A線、B−B線およびC−C線に沿った断面図である。
図1および図2に示されたように、この実施の形態におけるプラズマ処理装置Dは、搬送上流側から搬送下流側へかけて隣接状に設けられた第1真空室1、第2真空室2および第3真空室3を備えてなる。これら3つの真空室1〜3は、長手方向に直線状に延びる1つのケーシングを開閉可能な2つの隔離用ゲートバルブ4,4により3つに区画することで構成されている。3つの真空室1〜3はステンレス鋼製で、内面には鏡面加工が施されている。ゲートバルブ4,4は、昇降可能に構成され、上昇した位置で隣接する2つの真空室1,2または2,3を連通状態にし、下降した位置で隣接する2つの真空室1,2または2,3を隔離する。
第1真空室1は、板状の被処理物(ここでは、トレー5とこのトレー5に搭載されるプラズマ処理用基板6とからなる)を搬入するための被処理物搬入室にされている。第2真空室2は、被処理物搬入室1に接続された、被処理物にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理室にされている。第3真空室3は、プラズマ処理室2に接続された、被処理物を搬出するための被処理物搬出室にされている。
被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3にはそれぞれ、長方形板状体からなり、被処理物5,6が載置される浮上搬送用ガイドプレート7が設けられている。ガイドプレート7もステンレス鋼製であり、後に説明するように部分的に中空構造とされている。ガイドプレート7は、表面に鏡面加工が施され、幅(短辺長さ)600mm、長さ(長辺長さ)1000mm、厚さ30mmの寸法を有している。これら3つのガイドプレート7,7,7は、2つのゲートバルブ4,4を隔てて隣接された被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3において、搬送方向に沿って一線状に配置されている。
図1〜図3に示されたように、それぞれのガイドプレート7には、複数の浮上用ガス噴出孔8,……,8が形成されている。すなわち、それぞれのガイドプレート7の上面には、長方形短辺の延びる方向(搬送方向に直交する方向)へ1列に7個、長方形長辺の延びる方向(搬送方向に平行な方向)へ16列に配置された合計112個の円形ガス噴出孔8,……,8が形成されている。それぞれのガス噴出孔8の孔径は1.0mmである。
これら112個のガス噴出孔8,……,8は、2列である14個ごとに独立した8つの帯状噴出孔群9,……,9に分けられている。これらの噴出孔群9,……,9は、ガイドプレート7の長辺の延びる方向である搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いて形成されている。
図3〜図6に示されたように、ガイドプレート7は、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ互いに所定間隔を置いて形成された、8つの帯状噴出孔群9,……,9のそれぞれに対応する8本の内部溝10,……,10と、これらの内部溝10,……,10のそれぞれに連通状に接続された8本の浮上用ガス供給管11,……,11とを備えている。ガイドプレート7は、このような8本の内部溝10,……,10が形成されていることにより、これらの内部溝10,……,10の箇所で中空状にされている。
それぞれの内部溝10は、対応する帯状噴出孔群9の下方で、対応する14個のガス噴出孔8,……,8に連通するように形成されている。それぞれのガス供給管11は、ガイドプレート7の内部で一方端部が内部溝10に接続された本体部11aと、本体部11aの他方端部からガイドプレート7の外部へ延出された延出部11bと、延出部11bに設けられた流量調整用バルブ11cとを備えている。
図1および図2に示されたように、このプラズマ処理装置Dには、被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3におけるガイドプレート7,7,7へ浮上用ガスを供給するガス供給源12が設けられている。ガス供給源12は、被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3のそれぞれの底壁外部に設けられた浮上用ガス供給バルブ13,13,13を介して、被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3におけるガイドプレート7,7,7のガス供給管11,……,11に接続されている。
また、被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3はそれぞれ、開閉バルブ16aを介して外部の真空ポンプ14,14,14に接続されている。被処理物搬入室1には、その入口側に被処理物搬入用扉15が設けられている。プラズマ処理室2は、室内を所定の真空度に維持するための圧力調整バルブ16bを介して真空ポンプ14に接続されているとともに、プラズマ処理用反応ガスを導入するための反応ガス導入管19に接続されている。被処理物搬出室3には、その出口側に被処理物搬出用扉15が設けられている。さらに、被処理物搬入室1および被処理物搬出室3は、それぞれリークガス導入管20に接続されている。
プラズマ処理室2のガイドプレート7はプラズマ処理用アノード電極を兼ねている。また、プラズマ処理室のアノード電極7の上方には、対向状にプラズマ処理用カソード電極18が設けられている。カソード電極18は、プラズマ処理室2の外部におけるコンデンサ21および整合回路22を介して、高周波電源23へ電気的に接続されている。
このプラズマ処理装置Dには、ガイドプレート7に載置された被処理物を外力により被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3の間でガイドプレート7,7,7に沿って搬送する搬送機能部も設けられている。以下、主として図1を参照しながら、この搬送機能部について説明する。
図1において、被処理物搬入室1および被処理物搬出室3には搬送機能部が設けられている。この搬送機能部は、被処理物(トレー5とプラズマ処理用基板6とからなる)を被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3の間で移動させるための搬送アーム24と、搬送方向に間隔を置いて配置された一対のプーリ(駆動プーリおよび従動プーリ)25,25と、これらのプーリ25,25に巻き掛けられたワイヤー26と、一方のプーリ(駆動プーリ)25に接続されたモータ27とから構成されている。他方のプーリ(従動プーリ)25には、ワイヤー26のたるみを取る方向に付勢されたスプリング29が取り付けられている。スプリング29により、従動プーリ25は外側へ引っ張られ、ワイヤー26の張力が一定に保たれている。
搬送アーム24は、ワイヤー26に連結されているとともに被処理物搬入室1および被処理物搬出室3の底面後方に設けられたレール28に載置された、レール28に沿って移動するベース部24aと、ベース部24aに対して昇降可能に設けられた直立状のガイド部24bと、ガイド部24bに基端部分がレール28に沿うように接続され、中間部分が基端部分から前方へ水平に突出し、かつ、先端部分が鉛直下方へ延びる、平面形状がL字状のアーム部24cとから主に構成されている。搬送アーム24はワイヤー26の移動距離と同一の距離だけ移動する。アーム部24cは、ベース部24aおよびガイド部24bに内蔵された駆動装置によって駆動され、ベース部24aに対して昇降する。搬送アーム24の搬送方向への移動距離は650mmに設定されている。
被処理物搬入室1において、ガイドプレート7には1枚の板状トレー5が載置されている。トレー5はステンレス鋼製であって、長方形の平面形状を有している。トレー5の裏面(ガイドプレート12との対向面)には、滑らかな搬送移動を実現するために鏡面加工が施されている。トレー5は、幅(短辺長さ)605mm、長さ(長辺長さ)900mm、厚さ2mmの寸法を有している。
トレー5の前後両側縁には、ガイドプレート7の前後両側縁にそれぞれ摺動可能に係止される係止部51が設けられている。これらの係止部51は、トレー5の両側縁がそれぞれ内側へ折り返された形状を有している。また、トレー5の後方側縁寄り箇所には、搬送アーム24のアーム部24cの先端部分が嵌合するための2つの嵌合穴52,52が、搬送方向に所定間隔を置いて設けられている。
このプラズマ処理装置Dには、搬送中のトレー5の位置を検出するセンサー(図示略)と所定の制御を行う制御機能部とをさらに備えている。制御機能部は、主として次のような制御を行うものである。すなわち、ゲートバルブ4,4を開放して隣接する被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3を連通させる。また、被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3のガイドプレート7,7,7におけるガス噴出孔8,……,8から浮上用ガスを噴出させる。そして、噴出した浮上用ガスにより浮上した被処理物5,6を搬送機能部によりガイドプレート7,7,7に沿って搬送させる浮上搬送制御に際して、被処理物搬入室1、プラズマ処理室2および被処理物搬出室3における被処理物5,6の浮上に関与している噴出孔群9,……,9から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物5,6の浮上に関与しなくなった噴出孔群9,……,9からの浮上用ガスの噴出を順次停止する。
以下、搬送機能部と制御機能部とが組み合わされた、このプラズマ処理装置Dの搬送動作を説明する。
図1および図2において、被処理物搬入室1のガイドプレート7に載置され、その上に基板6が搭載されたトレー5の進行方向先端側の嵌合穴52に、搬送アーム24のアーム部24cの先端部分が嵌合されている。この状態において、搬送アーム24およびトレー5は、被処理物搬入室1のホームポジションにある。トレー5は、このホームポジションにおいて、8つの帯状噴出孔群9,……,9のうち中央の6つの噴出孔群9,……,9を覆っている。また、アーム部24cの先端部分は、このホームポジションにおいて、ベース部24aおよびガイド部24bに内蔵された駆動装置によって駆動され、ベース部24aに対して下降することで、嵌合穴52に嵌合されている。さらに、被処理物搬入室1とプラズマ処理室2との間のゲートバルブ4が開放されている。
次に、制御機能部は、被処理物搬入室1のガイドプレート7のガス噴出孔8,……,8から浮上用ガス(ここでは窒素ガス)を噴出させることで、被処理物5,6をガイドプレート7から浮上させる。そして、搬送アーム24をレール28に沿って搬送方向へ移動させる。このとき、トレー5は浮上した状態にあるため、搬送アーム24はわずかな力でトレー5をスムーズに搬送移動させることができる。
このとき、制御機能部は、浮上用ガスをガイドプレート7のすべてのガス噴出孔8,……,8からいっせいに噴出させるのではなく、被処理物5,6の浮上に関与している噴出孔群9,……,9から浮上用ガスを順次噴出させる。すなわち、制御機能部は、搬送中のトレー5の位置を検出する上記センサーにより検出されたトレー5の位置に応じて、被処理物5,6の浮上に関与している噴出孔群9,……,9から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物5,6の浮上に関与しなくなった噴出孔群9,……,9からの浮上用ガスの噴出を順次停止するように制御する。
さらに詳しく説明すると、制御機能部は、被処理物搬入室1のホームポジションにおいては、8つの帯状噴出孔群9,……,9のうち中央の6つの噴出孔群9,……,9からだけ浮上用ガスを噴射させ、進行先端側の1つの噴出孔群9および進行後端側の1つの噴出孔群9からは浮上用ガスを噴出させない。
次いで、同ホームポジションから1つの噴出孔群9の幅の分だけ搬送移動が進行した時点では、制御機能部は、8つの帯状噴出孔群9,……,9のうち進行先端側の6つの噴出孔群9,……,9からだけ浮上用ガスを噴射させ、進行後端側の2つの噴出孔群9,9からは浮上用ガスを噴出させない。その後、同ホームポジションから2つの噴出孔群9の幅の分だけ搬送移動が進行した時点では、制御機能部は、8つの帯状噴出孔群9,……,9のうち進行先端側の5つの噴出孔群9,……,9からだけ浮上用ガスを噴射させ、進行後端側の3つの噴出孔群9,9からは浮上用ガスを噴出させない。
以下、制御機能部は、同様にして、被処理物5,6の浮上に関与している噴出孔群9,……,9から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物5,6の浮上に関与しなくなった噴出孔群9,……,9からの浮上用ガスの噴出を順次停止する。以上のような浮上用ガスの噴出は、それぞれのガス供給管11の延出部11bに設けられた流量調整用バルブ11cを制御機能部が操作することによって行われる。
制御機能部によるこのような浮上用ガスの順次噴出および順次停止は、トレー5の搬送が進行して、その進行先端側端部が被処理物搬入室1のガイドプレート7からプラズマ処理室2のガイドプレート7に移されている状態においても、連続的に行われる。
なお、制御機能部は、場合によっては、ゲートバルブ4に最も近いガス噴出孔群9から噴出させる浮上用ガスが、他のガス噴出孔群9,……,9から噴出させる浮上用ガスよりも高い噴出圧力になるように制御することができるものであってもよい。また、ゲートバルブ4に最も近いガス噴出孔群9におけるガス噴出孔8,……,8の面積密度が他のガス噴出孔群9,……,9におけるそれよりも高くされていてもよい。
被処理物搬入室1において、搬送アーム24がレール28のゲートバルブ4側の端部まで移動されると(このとき、進行先端側端部が被処理物搬入室1のガイドプレート7からプラズマ処理室2のガイドプレート7に移されている)、制御機能部は、浮上用ガスの噴出を停止した後、トレー5のアーム部24aをガイド部24bに沿って上昇させ、アーム部24aの先端部分をトレー5の進行方向先端側の嵌合穴52から抜く。次に、搬送アーム24を被処理物搬入室1におけるホームポジションまで戻す。
その後、アーム部24aをガイド部24bに沿って下降させ、アーム部24aの先端部分をトレー5の進行後端側の嵌合穴52に嵌合させる。そして、制御機能部は、被処理物搬入室1およびプラズマ処理室2のガイドプレート7,7のガス噴出孔群9,……,9からの浮上用ガスの上記のような順次噴出および順次停止を続けながら、搬送アーム24をレール28のゲートバルブ4側の端部まで移動させる。この2回目の搬送移動によって、トレー5および基板6は、プラズマ処理室2のガイドプレート7上のホームポジションまで搬送され、アノード電極を兼ねるガイドプレート7とその上方のカソード電極18とに挟まれた状態になる。
次に、プラズマ処理室2のガイドプレート7からの浮上用ガスの噴出を止め、トレー5をガイドプレート7上に接地させて位置決めした後、アーム部24cの先端部分をトレー5の進行後端側の嵌合穴52から抜く。そして、搬送アーム24を再び被処理物搬入室1のホームポジションまで戻した後に、上昇させていたゲートバルブ4を下降させて、被処理物搬入室1とプラズマ処理室2とを再び隔離する。
次いで、プラズマ処理室2に接続された真空ポンプ14(図2参照)を作動させてプラズマ処理室2を所定の真空度に維持する。そして、トレー5に搭載された基板6に、アノード電極を兼ねるガイドプレート7とその上方のカソード電極18とで所定のプラズマ処理を施す。
以下、上記のようにトレー5を搬送する際の主として被処理物搬入室1およびプラズマ処理室2の圧力制御についての一例を説明する。
先ず、被処理物搬入室1のガイドプレート7の上に、基板6が搭載されたトレー5を載置する。このとき、被処理物搬入室1とプラズマ処理室2とはゲートバルブ4によって隔離されており、プラズマ処理室2は真空状態に維持されている。
次に、被処理物搬入室1を密閉し、真空ポンプ14を駆動して内部を排気する。その後、清浄化された被処理物搬入室1で基板6に対して所定の処理が実施される。
被処理物搬入室1での処理後、被処理物搬入室1を排気する。その後、ゲートバルブ4を開放して被処理物搬入室1とプラズマ処理室2とを連通させる。そして、搬送時のトレー5の浮上振動を低減するために、被処理物搬入室1とプラズマ処理室2との圧力をリークガス導入管20から窒素ガスを導入して室内圧力をほぼ等しい値まで上昇させる。
その圧力は、トレー5の重量とトレー5上の基板6の重量との合計によって設定することができ、あるいは、後にガイドプレート7,7のガス噴出孔8,8からガスを噴出するための浮上用ガス供給源12のガス導入圧の1/数百〜1/数倍となるように設定することができる。
次に、制御機能部は、被処理物搬入室1およびプラズマ処理室2のガイドプレート7,7のガス噴出孔8,……,8から浮上用窒素ガスを噴出させることで、トレー5および基板6をガイドプレート7から浮上させる。そして、搬送アーム24をレール28に沿って搬送方向へ移動させる。このとき、制御機能部は上記のように、浮上用ガスをガイドプレート7のすべてのガス噴出孔8,……,8からいっせいに噴出させるのではなく、トレー5および基板6の浮上に関与している噴出孔群9,……,9から浮上用ガスを順次噴出させる。また、トレー5および基板6の浮上に関与しなくなった噴出孔群9,……,9からの浮上用ガスの噴出を順次停止するように制御する。
基板6を載せたトレー5がプラズマ処理室2のガイドプレート7の直上まで搬送された後、浮上用ガス供給源12からの浮上用窒素ガスの供給を停止する。これにより、トレー5はガイドプレート7の上へ降りるので、プラズマ処理室2において所定のプラズマ処理が基板6に施される。
図1は、この発明の1つの実施の形態におけるプラズマ処理装置の一部切欠斜視図である。 図2は、図1に示されたプラズマ処理装置の構成説明図である。 図3は、図1に示されたプラズマ処理装置の1つの構成要素であるガイドプレートの平面図である。 図4は、図3のA−A線に沿った断面図である。 図5は、図3のB−B線に沿った断面図である。 図6は、図3のC−C線に沿った断面図である。
符号の説明
1・・・第1真空槽(被処理物搬入室)
2・・・第2真空室(プラズマ処理室)
3・・・第3真空室(被処理物搬出室)
4・・・ゲートバルブ
5・・・被処理物(トレー)
6・・・被処理物(基板)
7・・・ガイドプレート
8・・・ガス噴出孔
9・・・ガス噴出孔群
10・・・内部溝
11・・・浮上用ガス供給管
11a・・本体部
11b・・延出部
11c・・流量調整用バルブ
12・・・浮上用ガス供給源
13・・・浮上用ガス供給バルブ
14・・・真空ポンプ
15・・・被処理物搬入用扉
16a・・開閉バルブ
16b・・圧力調整バルブ
17・・・被処理物搬出用扉
18・・・カソード電極
19・・・反応ガス導入管
20・・・リークガス導入管
21・・・コンデンサ
22・・・整合回路
23・・・高周波電源
24・・・搬送アーム
24a・・ベース部
24b・・ガイド部
24c・・アーム部
25・・・プーリ
26・・・ワイヤー
27・・・モータ
28・・・レール
29・・・スプリング
51・・・係止部
52・・・嵌合孔

Claims (10)

  1. 開閉可能な隔離用ゲートバルブを隔てて互いに隣接された複数の真空室と、それぞれの真空室に設けられ、複数の浮上用ガス噴出孔を有する浮上搬送用ガイドプレートと、それぞれのガイドプレートへ浮上用ガスを供給するガス供給源とを備えてなり、
    複数の真空室は、少なくとも1つが板状の被処理物にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理室であり、プラズマ処理室のガイドプレートは、プラズマ処理用アノード電極を兼ねており、このアノード電極の上方には対向状にプラズマ処理用カソード電極が設けられ、プラズマ処理室は、プラズマ処理用反応ガスを導入するための反応ガス導入部と、反応ガスを排出するための反応ガス排出部と、ガイドプレートに載置された被処理物を外力により複数の真空室の間でガイドプレートに沿って搬送する搬送機能部と、所定の制御を行う制御機能部とに接続され、
    ガイドプレートにおける複数のガス噴出孔は、互いに独立した複数の噴出孔群からなり、これらの噴出孔群は、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いて形成されており、
    制御機能部は、ゲートバルブを開放して隣接する真空室を連通させ、これらの真空室のガイドプレートにおけるガス噴出孔から浮上用ガスを噴出させ、噴出した浮上用ガスにより浮上した被処理物を搬送機能部によりガイドプレートに沿って搬送させる浮上搬送制御に際して、これらの真空室のガイドプレートにおける被処理物の浮上に関与している噴出孔群から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物の浮上に関与しなくなった噴出孔群からの浮上用ガスの噴出を順次停止するように制御する、ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. ガイドプレートは、前記ガス供給源に接続される浮上用ガス供給管を有する長方形板状体からなり、ゲートバルブを隔てて互いに隣接された複数の真空室において、搬送方向に沿って一線状に配置されている、請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 板状体は、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ互いに所定間隔を置いて形成された複数の内部溝と、これらの内部溝のそれぞれに連通状に接続された複数の浮上用ガス供給管と、これらの内部溝の上方に連通状に形成された複数の浮上用ガス噴出孔とを備え、これらのガス噴出孔は、互いに独立した複数の帯状噴出孔群からなっている、請求項2記載のプラズマ処理装置。
  4. 搬送中の被処理物の位置を検出するセンサーをさらに備え、それぞれの浮上用ガス供給管は、板状体の内部で一方端部が前記内部溝に接続された本体部と、この本体部の他方端部から板状体の外部へ延出された延出部と、この延出部に設けられた流量調整用バルブとを備えている、請求項3記載のプラズマ処理装置。
  5. 制御機能部は、前記センサーにより検出された搬送中の被処理物の位置に応じて前記バルブを操作し、それによって、被処理物の浮上に関与している噴出孔群から浮上用ガスを順次噴出させるとともに、被処理物の浮上に関与しなくなった噴出孔群からの浮上用ガスの噴出を順次停止するように制御する、請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 制御機能部は、ゲートバルブに最も近いガス噴出孔群から噴出させる浮上用ガスが、他のガス噴出孔群から噴出させる浮上用ガスよりも高い噴出圧力になるように制御する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  7. ゲートバルブに最も近いガス噴出孔群におけるガス噴出孔の面積密度は、他のガス噴出孔群におけるそれよりも高くされている、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  8. 少なくとも1つが板状の被処理物にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理室である複数の真空室を互いに隣接するように設け、それぞれの真空室に複数の浮上用ガス噴出孔を有する浮上搬送用ガイドプレートを設け、ガイドプレートに設けられたガス噴出孔から、ガイドプレートに載置される被処理物の下面へ浮上用ガスを噴出させて被処理物を浮上させ、浮上した被処理物を外力により搬送する、プラズマ処理装置の被処理物搬送方法であって、
    ガイドプレートにおける複数のガス噴出孔を、搬送方向に対して横断状に、かつ、搬送方向へ所定間隔を置いた、互いに独立した複数の噴出孔群から構成し、浮上搬送時に、これらの噴出孔群のうち搬送中の被処理物の直下に位置するガス噴出孔群のみから浮上用ガスを噴出させることで、プラズマ処理室においては、プラズマ処理用アノード電極を兼ねているガイドプレートに対向状に設けられたプラズマ処理用カソード電極に浮上用ガスが直接当たらないようにする、ことを特徴とするプラズマ処理装置の被処理物搬送方法。
  9. 被処理物が、ガイドプレートに載置されるトレーとこのトレーに搭載されるプラズマ処理用基板とからなるものであるか、または、ガイドプレートに直接載置されるプラズマ処理用基板である、請求項8に記載のプラズマ処理装置の被処理物搬送方法。
  10. 真空室の圧力を制御することにより、その真空室におけるガイドプレートのガス噴出孔群から噴出させる浮上用ガスの噴出圧力を制御する、請求項8に記載のプラズマ処理装置の被処理物搬送方法。
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