JP2009117685A - high−k/メタル構造を備えた半導体素子のプラズマ処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】High−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理の終点を高精度に検知して高精度加工を実現するプラズマ処理方法を提供する。
【解決手段】Wを含む膜205の処理終点を波長368〜416nm、424〜684nm、416〜424nmのプラズマ発光および波長400〜900nmの範囲において3種類以上の波長を10nm以下の波長ごとに選択した反射光を使用して判定し、TiN膜203の処理終点を波長400〜410nmのプラズマ発光を用いて判定し、TaSiN膜204の処理終点を波長435〜445nmのプラズマ発光を用いて判定し、膜203膜204を含む膜の処理終点を波長260〜460nmの範囲において3種類以上の波長を5nm以上の波長ごとに選択した反射光を使用して判定し、各材料層のエッチング進行を検知しながらプラズマ処理を行うhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、微細半導体素子の加工方法にかかわり、とくにhigh−k/メタル構造を備えた半導体素子の微細化に適したプラズマ処理方法に関する。
半導体デバイスの微細化と高機能化に伴い、半導体素子の構造も、微細かつ複雑になってきている。例えば、ゲート絶縁膜と呼ばれる部分の厚みはわずか数nmになり、ゲート電極と呼ばれる部分の横幅にも、わずか数nmの加工精度が要求されている。さらには、プラズマエッチングに対するマスク材も多層化しており、かつ数nmの加工精度が要求されている。
プラズマエッチングにおいて、所望の形状を得るための重要な概念のひとつに、選択比という概念がある。従来のシリコン主体のトランジスタの加工においては、例えば、シリコン酸化物を残してシリコンだけをエッチングしたい場合には、エッチングガスに酸素を添加することで、シリコンのエッチング速度を高く保ったままシリコン酸化物のエッチング速度を下げることができ、したがって、シリコン酸化物に対するシリコンの選択比が向上するので、目的が容易に達成された。
シリコンを主体とした半導体素子を加工する際に、光の干渉を用いて処理の終点を検知する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3854810号公報
従来のゲート絶縁膜を備えた半導体素子にあっては、ゲート絶縁膜にシリコン酸化膜またはシリコン酸窒化膜を使用し、ゲート電極に多結晶質シリコンを使用し、マスク材にいわゆるフォトレジストと呼ばれる樹脂や、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜などが使用された。しかし、さらに高性能で微細な半導体デバイスを作成するには、前述のようなシリコン主体の半導体では物理的限界があることが知られている。この物理的限界を克服するために、ゲート絶縁膜にはHigh−k材、ゲート電極の最下層または全体に金属材(メタル材)を使用する、いわゆるHigh−k/メタル構造が採用されるようになってきた。High−k材とは、SiOよりも誘電率の高い材質を指し、例えば、AlやHfO、HfSiON、HfSiO、ZrO、Yなどの酸化物が主なものである。これにさらにMgやMoなどのほかの元素が混入されることもある。さらに、メタル材には大きくわけて3種類ある。1つ目は、シリコンゲートでP型と呼ばれるゲートに相当する材料で、例えばTiNなどのTiを含む材料がある。2つ目は、シリコンゲートでN型と呼ばれるゲートに相当する材料で、例えばTaSiN、TaNなどの、Taを含む材料がある。TiやTaなどの金属は、半導体の電気特性を制御するために使用されている。3つ目は、単に電気伝導率を向上するための目的で採用される材料で、例えばWなどがある。TiN、TaSiN、TaNなどのゲート電極は、その下に位置するhigh−k材、例えばHfSiOと接触してP型またはN型としての特性を得ることができる。
しかし、high−k/メタル構造においては、本発明の発明者らによれば、所望の結果を得るには全ての材料を同じようなエッチングガスで処理する必要があり、したがってシリコン主体の半導体素子(トランジスタ)におけるエッチング処理よりも選択比を得にくいことがわかった。エッチングガスに酸素を添加することで一部の選択比を向上させることは可能であるが、酸素を添加したことによりメタル材が酸化されてしまい、結果として所望の電気特性を発揮できなくなることが懸念される。
本発明は、high−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、半導体素子のプラズマ処理の終点を高精度に検知することで高精度加工を実現することができるプラズマ処理方法を提供することを目的としている。
すなわち、本発明は、上記のような微細かつ金属薄膜からなるゲート電極を持つhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のエッチング加工において、所望の加工形状が得られるように正しくエッチング終点を検出する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、金属元素を含む電極材料とその下にSiOよりも誘電率の高い物質からなる膜を備えたhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、前記構造は、W、Ti、Taのいずれか1つを含む材料層1種類以上で形成されており、Wを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長360nmから900nmの範囲から2種類以上の波長を50nm以下の間隔で選択して監視することで判定し、TiまたはTaを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長260nmから900nmの範囲から2種類以上の波長を64nm以下の間隔で選択して監視することで判定する。
上記課題を解決するために、本発明は、金属元素を含む電極材料とその下にSiOよりも誘電率の高い物質からなる膜を備えたhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、前記構造は、W、Ti、Taのいずれか1つを含む材料層1種類以上で形成されており、Wを含む材料層の処理終点は、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長368nmから684nmの範囲の波長を監視することで判定し、Tiを含む材料層の処理終点は、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長400nmから410nmの範囲の波長を監視することで判定し、Taを含む材料層の処理終点は、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長435nmから445nmの範囲の波長を監視することで判定する。
本発明は、金属元素を含む電極材料とその下にSiOよりも誘電率の高い物質からなる膜を備えたhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、前記構造は、W、Ti、Taのいずれか1つを含む材料層1種類以上で形成されており、Wを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長360nmから900nmの範囲から50nm以下の間隔で2種類以上選択された波長と、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長368nmから684nmの範囲から1種類以上選択された波長とを用いて監視し、Tiを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長260nmから900nmの範囲から64nm以下の間隔で2種類以上選択された波長と、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長400nmから410nmの範囲から1種類以上選択された波長とを用いて監視し、Taを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長260nmから900nmの範囲から64nm以下の間隔で2種類以上選択された波長と、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長435nmから445nmの範囲から1種類以上選択された波長とを用いて監視することで判定する。
本発明は、前記high−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、被処理膜の表面から反射される反射光では被処理膜の残り厚みを判定できない場合に、直前に処理された同じ構成のhigh−k/メタル構造を有する半導体素子における同一材料層の膜厚変化速度を用いて、現に処理されている半導体素子の被処理膜の処理速度を推定する。
本発明は、前記high−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、被処理膜の表面から反射される反射光では被処理膜の残り厚みを判定できない場合に、処理中に得られる検出値を用いて現に処理されている半導体素子の被処理膜の処理速度を推定する。
本発明は、前記high−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、Tiを含む膜と、Taを含む膜のどちらか一方の面積が被処理物全体の処理面積に対して非常に小さい場合に、面積が比較的大きい膜の処理速度をもとに面積が比較的小さい方の膜の処理速度を推定する。
本発明によれば、high−k/メタルゲート構造を有する半導体素子のプラズマエッチングにおいて、正しいタイミングで処理の終点を検知することができ、選択的エッチングの難しいhigh−k/メタルゲート構造においても所望の加工形状を得ることができる。
以下に本願発明の前提となる技術を、添付図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、前提技術と同様の機能を有するものは、前提技術で使用した符号と同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、プラズマエッチング装置と、半導体被処理物の構造について説明する。図1は、プラズマエッチング装置の構造の一例である。被処理物をプラズマ処理するためのプラズマ処理室11内には、処理ガスを供給するガス供給手段12、処理ガスを排気しプラズマ処理室11内の圧力を制御するバルブ13、ガス排気手段14、および圧力計15が備えられている。また、プラズマ処理室11内にプラズマ16を生成するためのプラズマ生成手段17が備えられており、プラズマ生成手段17には、該手段に電力を供給する電源18とインピーダンスを調整するためのチューナ19が備えられている。さらに、プラズマ処理室11内には被処理物(半導体ウェハ)20を支持するステージ(被処理物支持台)21が設置されており、ステージ21には、該ステージに電圧を印加するためのRF電源22とインピーダンスを調整するためのチューナ(整合機)23が備えられている。
本発明では、このようなプラズマエッチング装置に、本発明の必要性に応じて下記の項目を備える。後述する前提技術および本発明に必要な項目は、プラズマ16の発光を受光する受光部24と、受光した光のうち特定の波長における発光強度を読み取る分光器25と、分光器25と受光部24を接続する光伝達手段26と、分光器25が受けた光を信号として受信し、分析する計算機27からなる第1の終点検出系である。第1の終点検出系は、プラズマエッチング装置におけるプラズマの発光状態を検出して、被処理物のエッチング量やエッチング終点到達などのエッチングの状態を検知する手段である。
または、計算機27は、プラズマ16の発光を受光し分析する装置であるだけではなく、圧力計15の検出値、バルブ13の開度、電源18および電源22が印加する電力や、チューナ19およびチューナ23が設定したインピーダンスなどの値を収集し(以下、これらの値を装置データと呼ぶ)、これらを分析してプラズマエッチング装置およびプラズマ16の状態を検出する装置であってもよい。あるいは、計算機27は装置データとプラズマ16の発光の両方を収集してプラズマの状態を分析・検出し、エッチングの状態を検知する装置であってもよい。
また、計算機27が装置データを収集する手段は図示しないが、電気的または光学的な配線、無線による信号の伝達など、いかなる手段を用いてもよい。本発明では、受光部24に相当するものとして石英レンズを使用し、光伝達手段26に相当するものとして光ファイバを使用し、分光器25に相当するものとして、Ocean Optics社製のSD2000を使用した。計算機27の詳細な構造については、後に具体的に述べる。受光部24の設置位置は、図1では処理室11の底面となっているが、プラズマ16の発光を受光できれば任意の位置でよい。
また、後述する従来技術2において必要な項目は、被処理物20の表面から放出された光(反射光)を読み取る受光部28と受光した光のうち特定の波長における発光強度を読み取ることのできる分光器29と、分光器29と受光部28を接続する光伝達手段30と、分光器29が受けた光を信号として受信し、分析しエッチング処理の終点を検出する計算機27である。もちろん計算機27は、受光部24から収集した光や装置データを用いて反射光に任意の演算を施してもよい。
プラズマエッチング装置は、装置全体を制御する制御部32を有している。制御部32は、計算機27の分析結果などに基づいて、プラズマエッチング装置の動作を制御する。
次に、本発明においてもプラズマエッチング処理の対象となる、High−k/メタル構造の半導体素子の代表的な例を、その断面を模式的に示す図である図2(a)を用いて説明する。high−kメタル構造の半導体素子は、シリコン(Si)単結晶基盤201の上に、High−k材膜202、P型ゲート材膜203とN型ゲート材膜204、ゲート材膜205、マスク材膜206、反射防止膜(BARC)207、フォトレジストのマスクパターン208を積層して構成される。P型ゲート材膜203とN型ゲート材膜204はそれぞれ例えばFETのゲート電極が配置される箇所に設けられる。
シリコン単結晶基盤201には、図示しない素子分離層やウェルなどが形成される。本発明では、High−k材202にHfSiONを使用し、その厚さは2ナノメートル(nm)とした。P型ゲート材203にTiNを、N型ゲート材204にTaSiNを使用し、その物理的厚みは10nmとした。ゲート材205にWを使用し、その物理的厚みは50nmとした。マスク材206にシリコン窒化膜(SiN)を使用し、その厚みは、反射防止膜やフォトレジストの材質・厚みなどの露光条件に従って適切に調整した。
図2(a)を用いて説明したHigh−k/メタル構造をプラズマエッチングでゲート電極の形状に形成するには、各層に下記のガスを使用した。まず反射防止膜207をエッチングすると同時にマスクパターン208の横幅を細らせるために、最初15秒はOガスとArガスの混合ガスを圧力1.0Paで用いた。次いで、反射防止膜207がエッチングされて下地のマスク材206が露出するまで、HBrガスとOガスとArガスの混合ガスを圧力0.4Paで使用した。
次に、下地のゲート材205が露出するまで、SFガスとCHFガスとArガスの混合ガスを圧力1.2Paで用いてマスク材206をエッチングした。さらに、P型ゲート材203とN型ゲート材204が露出するまで、CFガスとClガスとNガスの混合ガスを用いて圧力0.4Paでゲート材205をエッチングし、最後にHigh−k膜202が露出するまで、ClガスとCHFガスとNガスの混合ガスを用いて圧力0.5PaでP型ゲート材203とN型ゲート材204をエッチングした。以上の工程が終わると、得られる形状は電子顕微鏡で観察した断面図である図2(b)のようになる。図2(b)の形状を概念的に説明したのが、図2(c)である。
その後、場合によっては残されたフォトレジスト208と反射防止膜207をOガス0.4Paを用いて除去する場合もあり、また、High−k膜202を、基盤201が露出するまで三塩化ホウ素(BCl)ガスとCFガスの混合ガスなどでエッチングする場合もある。
以上に述べたものが、典型的なhigh−k/メタル構造とそのプラズマエッチング方法である。これ以外に、ゲート材205にWではなくPoly−Siを使う場合があり、その場合、ゲート材205の処理ガスはClガスとHBrガスとOガスの混合ガスを使用することが多く、それに希ガスを添加することがある。また、N型ゲート材204を使用せず、ゲート材205が直接high−k材202に接触する構造を使用する場合もある。さらに、N型ゲート材204の直下とP型ゲート材203の直下にそれぞれ異なる組成のhigh−k材を使用する場合もあるが、これらのhigh−k材をプラズマエッチングで除去する場合にも、塩素とフッ素のどちらかひとつ以上を含んだ混合ガスで処理されることが多い。
以上に説明した処理条件では、マスク材(SiN)206、ゲート材(W)205、P型ゲート材(TiN)203およびN型ゲート材(TaSiN)204、high−k材(HfSiON)202の処理ガスが非常に似通っているために、それぞれの膜を選択的にエッチングすることができない。例えば、マスク材206のエッチングが完了したことを適切に検知できなければ、その下層のゲート材205のエッチングが進行してしまう。この問題は、それぞれの膜の界面についても同様である。そのため、これらhigh−k/メタル構造においては、下地膜が露出したことを適切に検知する方法が必要である。
以上、図1に説明したプラズマエッチング処理装置で図2に示した被処理物をプラズマエッチング処理する場合において、前提となるエッチング方法を、前提技術1として以下に述べる。この前提技術1は、プラズマの発光のうち1種類以上の波長の光を選択し、この波長での発光強度の時間変化を受光部24で監視することによるエッチング処理の終点を判定する方法である。
前提技術1によれば、例えば、フォトレジストからなるマスク材208の終点検出に有効な波長は、385nmから395nmである。そのほかには、412nmから425nmの波長が挙げられる。これらの波長の発光強度が急速に弱くなり、所定の強度以下になった時点をマスク材208のエッチング終点とすればよい。
例えば、Wからなるゲート材205の終点判定は、波長368nmから416nm、波長424nmから684nmを用い、これらの波長の発光強度が低下して所定の値になったとき、あるいは波長416nmから424nmを用い、これらの波長の発光強度が増加して所定の値になったとき、もしくは、両者を満足するときに終点とすればよい。
P型ゲート材料203であるTiNの終点判定は波長400nmから410nmを用い、N型ゲート材料204であるTaSiNの終点判定は波長435nmから445nmを用いることが好適である。
これらの波長の発光強度が終点判定に有用な理由は、被処理物である膜が除去されて下地の膜が露出した場合に、プラズマと被処理物との化学反応の仕方が変化し、結果としてプラズマの状態が変化するためである。
上記のような終点を観測するには、プラズマ発光の上記波長の光を受光部24が受光し、光伝達手段26を介して分光器25が検知してそれぞれの波長に分光し、分光器25が出力した各波長毎の発光強度信号に基づいて計算機27が各処理膜の処理の終点を判定して処理の終点であるときに終点信号を出力し、終点信号出力を見てエッチング装置の運転者が被処理膜のエッチングを終了する。あるいは、計算機27が自動的に終点を判断してエッチングを終了する。
上記の動作を行う計算機27は、図3に示すように、入力部271と、波長選択部272と、演算部273と、終点判定基準記憶部274と、終点判定後動作記憶部275と、波形記憶部276とを備えている。演算結果は、告知部31に出力される。
入力部271は、受光部24が受光したプラズマ発光から分光した各波長の強度である分光器25の出力を読み取る手段である。波長選択部272は、所定の膜の処理の終点を判定するために必要な波長を記憶しておく手段である。演算部273は、入力部271の入力信号を読み取り、波長選択部272に記憶された終点判定波長を選択し、波形記憶部276に記憶された関数I(時間の経過に伴うそれぞれの波長における発光強度の変化のパターン)を参照して所定の膜のエッチング処理の終点を演算する。演算結果は、CRTや液晶のディスプレイなどの告知部31に送られ操作者に告知される。
告知部31は、電子メール発信装置や音声発生装置であってもよい。エッチング装置の運転者は、告知部31によって告知された演算結果を元にエッチング装置を操作する。操作に必要な手動入力装置は、エッチング装置が備えてもよいが、計算機27が備えた方が複雑な操作ができて好適である。入力装置(図示しない)には、例えば、マウス、タッチペン、タッチパネル、キーボード、ボタン、レバー、音声認識装置などが使用できるが、任意の方法でよい。
運転者による判断と手動での操作によらずに、計算機27が自動でエッチングの終点を判断し、エッチング装置を操作する場合には、さらに終点判定基準記憶部274と、終点判定後動作記憶部275を備えているとよい。この場合、演算部273は、終点判定基準に関するデータおよび終点判定のための演算手順を格納した終点判定基準記憶部274および波形記憶部276から、必要なデータと演算手順を読み出したあと、演算手順にしたがって入力部271からの入力を演算し、エッチング処理の終点を検出したと判断した場合には、終点判定後動作記憶部275に記憶された終点判定後の動作手順に従ってエッチング装置の終点判定後の動作を行う。このために必要なエッチング装置の制御部32と計算機27との通信手段は図示しないが、例えば、電気的配線、光学的配線、あるいは無線などのいずれの手段を用いてもよい。
演算部273が、終点判定基準記憶部274と波形記憶部276から必要なデータと演算手順を読み出し、終点判定を判断するまでの詳細を以下に述べる。入力部271からの入力信号は、例えば波長λと時刻tの関数として読み込まれた、発光強度関数I(λ、t)とする。この関数I(λ、t)は、分光器25の性能上、波長λに対応したピクセルごとに離散化されていたり、強度がΔIごとに離散化されていたり、時間tがΔtごとに離散化されていたりするが、説明の便宜上、関数I(λ、t)を連続的な関数とする。離散化されているか連続的かは、本発明の本質的な部分ではなく、その実施を妨げもしない。
演算部273は、時間間隔Δtごとに入力部271からの実時間の関数I(λ、t)を読み取る。ここで、演算方法が指定されていればその演算方法によって終点判定を演算し、指定されていなければそのままの関数I(λ、t)を用いる。終点判定のための演算とは、例えば、時間微分や時間での2階微分、2種類以上の波長間での発光強度の四則演算や多変量解析などである。そして、いずれの演算方法が指定されているにせよ、演算された値がある閾値σの値を横切る時刻を以ってエッチングの終点とする。
以上のことから、終点判定基準記憶部274が記憶し、演算部273が読み出すべきデータなどは、時間間隔Δtの値と、閾値σ、演算方法とである。Δtが常に一定の場合は、Δtの値を終点判定基準記憶部275に記憶させる必要も、演算部273が読み出す必要もない。
ここで、終点判定に好適な演算の一例は、例えば、時間に関する1次微分または2次微分の値が閾値σ=0を横切る時刻である。時間微分を計算するにあたっては、時刻Δtごとの差分値を計算することも有用であるが、Savitzky−Goley法が望ましい。Savitzky−Goley法を用いる場合には、微分に使用する時間区間を終点判定基準記憶部275が記憶し、演算部273がそれを読み出す必要がある。
あるいは、多変量解析によって、近似的に単位階段曲線θ(t−t)を構築してもよい。単位階段曲線θ(t−t)は、例えばt<tのときにはθ(t−t)=0、t≧tのときにはθ(t−t)=1となるような関数である。つまり、単位階段関数ではtが終点時刻に相当する。このような単位階段関数を用いると終点判定に便利であり、これを多変量解析により近似的に構成して使用することもある。すなわち、ある2種類以上の波長λ、…λを選択し、ΣAI(λ、t)≒θ(t−t)、あるいはθ(t−t)の定数倍となるようフィッティングパラメータAを決定することである。ここで、Σは、添え字kについての和を意味している。フィッティングパラメータAの決定には、最小二乗法などを使用すればよい。このようにして構成した、近似的な単位階段曲線ΣAI(λ、t)は、時刻tを境に明確に0から1に変化するわけではないので、このときも0<σ≦1なる閾値σを設定して、近似的な単位階段曲線ΣAI(λ、t)が閾値σを横切るときをもってエッチングの終点tを判定すればよい。あるいは、これと類似して、関数I(λ、t)の時間1階微分であるdI(λ、t)/dtの線形結合により、時間微分の線形結合式ΣAdI(λ、t)/dtで近似的にδ関数やガウス型関数、ローレンツ型分布関数などのピーク関数を形成し、そのピークを以って終点を判定してもよいし、あるいはバイポーラー関数を作成してそのゼロクロス点を以って終点を判定してもよい。上記のような近似的に関数を作成する手法において、任意の階数の時間微分の線形結合式ΣAI(λ、t)/dtを用いてもよい。
この場合、終点判定基準記憶部274は、2種類以上の波長λ、…λのセットと、各フィッティングパラメータAの値と、閾値σを記憶すればよく、演算部273は読み出した波長λ、…λのセットと、各Aの値とを用いて、入力部271から読み出した関数I(λ、t)を元に、ΣAI(λ、t)を演算し、閾値σの値と比較すればよい。
上述の例では、終点判定の例として、発光スペクトルの関数I(λ、t)の変化を利用する方法について述べたが、下地膜の露出によるプラズマの変化は、例えば圧力計15やバルブ13の開度、電源18および電源22が印加する電力や、チューナ19およびチューナ23が設定したインピーダンスなどの装置データの変化として現れるため、これらの装置データを用いて、類似の演算を行うことによっても終点判定が達成される。
以上、本発明の前提技術1として、プラズマの発光強度や装置データを使用して終点を検出する方法を述べた。しかし、厳密な意味での終点をこの方法で正確に検知するには、終点前と終点後とでエッチングを停止して取り出し、被処理物20の表面や断面を観察したり、膜厚を測定したりして、終点の信号と考えているものが本当に下地の膜の露出の瞬間を意味しているのかを確認しなければならない。このような方法は時間がかかる上、エッチング途中で取り出した被処理物のエッチングを再開しても正常な結果が得られる可能性は少なく、したがって無駄に不良品を発生させる元になる。被処理物を取り出さずに実時間で被処理物の状態を検知する方法が望ましい。また、前提技術1では、下層の膜が露出した場合にしか終点を検知できないが、被処理膜の厚みを数nm程度残して処理を終了あるいは処理条件を変更した方が、より高精度で複雑な加工を行える場合もある。このような処理は、前提技術1では実施できない。
この問題を解決するための、前提技術2を述べる。前提技術2では、図1の装置において、さらに、受光部28と分光器29と光伝達手段30と計算機27からなる第2の終点検出系を使用する。受光部28は、被処理物20の表面から発せられる光(反射光すなわち干渉光)を受光できるようになっている。被処理物20の処理が進行すると、表面状態が変化し、結果として光の反射率などの光学特性が変化する。そのため、被処理物20に光を照射するなどの操作を行うと、被処理物20から発せられる光のスペクトルが変化する。特に、被処理物20に入射し、反射された光は膜の厚みに応じた干渉波形をつくるので、これを元に被エッチング膜の厚みを計算することができる。このとき、被処理物を照射する光の光源は、プラズマ16であってもよいし、図示しないレーザー源やLED、水銀ランプやハロゲンランプなどの光源を別途設けて使用してもよい。
まず、処理したい被処理物20に関する光の干渉波形データがない場合には、最初に被処理物20を1枚エッチングする。このとき被処理物20の表面から反射された光の強度を、波長λ、時刻tの関数I(λ、t)として波形記憶部(干渉波形記憶部)276に格納する。ここで、読み取りは時間Δtごとに、波長λは対応するピクセルごとに行われるが、前提技術1と同様、説明の便宜上関数I(λ、t)を連続関数とみなす。連続関数か離散化関数かは、前提技術2の本質ではない。また関数、I(λ、t)の格納の際に、適当な演算を行って規格化してもよい。格納された1枚目の被処理物の関数I(λ、t)を、以下では関数I(λ、t)と表記する。以下、関数Iの添え字は、何枚目のウェハの処理によって得た関数であるかを示す。
前提技術2では、光源としてプラズマ処理室11内に発生したプラズマ16を使用し、P型ゲート材であるTiN膜、N型ゲート材であるTaSiN膜をプラズマエッチングしたときの被処理物表面からの反射光を観察し、図4の干渉波形を観測した。図4(a)は、TaSiN膜の干渉波形であり、1枚目のウェハの干渉光の強度関数I(λ、t)を、波長λごとに、エッチング時間中の最大値が1、最小値が0になるよう規格化してある。正弦関数や余弦関数に類似した波の形がはっきりと捉えられ、エッチング時間の進行とともに短波長側の発光強度が強くなることがわかる。図4(b)は、TiN膜の干渉波形であり、TaSiN膜のエッチングの場合と同様、1枚目のウェハの干渉光の強度関数I(λ、t)を、波長λごとに、エッチング時間中の最大値を1、最小値を0にするよう規格化してある。こちらは正弦関数や余弦関数からゆがんだ形をしているが、これは後述するように、TiNが光の吸収係数がある程度高い膜であるためである。図4(b)では、350、〜400nmの領域を除いた他の波長λにおいて、エッチングの終了時点では干渉波の強度が0となっている。
n≧2枚目の被処理物20の処理では、実時間で得られたn枚目のウェハの干渉光の強度の関数I(λ、t)と1枚目のウェハの干渉光の強度の関数I(λ、t)とを1種類以上の波長λについて比較することで、膜厚の計算が行われる。ここで、関数I(λ、t)について、関数I(λ、t)と同様、必要な規格化演算を行ってもよい。膜厚の計算例は、具体的には下記の手順である。まず、1枚目の被処理物20において処理したい膜の処理厚みをT、エッチング開始時刻をts1、目的の膜のエッチングが終点に達した終了時刻をte1とおく。また、1枚目の被処理物20におけるエッチング速度をE=T/(te1−ts1)で定義する。もしも、n枚目の被処理物において、実時間で観測されたウェハの干渉光の強度関数I(λ、t)が1枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)の時刻t´の波形と一致した場合は、残りの厚みは、T―E(t´−ts1)であると判別がつく。
このとき、n枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)が、時刻t´における1枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)に一致したかどうかの判別方法はいくつか考えられる。波長λが1種類の場合の第一の方法は、ある波長λについての変化の状態を表す(I(λ、t)―I(λ、t´))を計算し、この値が閾値σより小さくなり、かつ最小となるt´を読み取る方法である。波長λが2種類以上の場合については、選択された全ての波長λについて、Σ(I(λ、t)―I(λ、t´))を計算し、この値が閾値σより小さくなり、かつ最小となる時刻t´を求めればよい。ここでΣは、添え字kについての和を意味している。このとき、閾値σより小さな値が得られない状態がしばらく続く場合は、処理異常が起こっているとして処理を停止させたり、処理方法を変更したり、あるいはそのような異常が起こっていることを装置運転者に告知してもよい。この場合、どのタイミングで処理異常と判定させるかの時間も、終点判定基準記憶部274に記憶させ、演算部273に読み込ませ、処理異常や装置異常の判定に資することができる。閾値σは、運転者が設定することができる値であり、あらかじめ終点判定基準記憶部274に記憶させるなどしておき、演算部273に読み込ませて使用させる。
また、λが1種類の場合の第二の方法は、2枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)と1枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t´)の積I(λ、t)I(λ、t´)を計算し、この値が閾値σより大きくかつ最大となる時刻t´を読み取る方法である。波長λが2種類以上の場合については、選択された全ての波長λについて式ΣI(λ、t)I(λ、t´)を計算し、この値が閾値σより大きくなり、かつ最大となる時刻t´を求めてもよい。ここでΣは、添え字kについての和を意味する。このとき、閾値σより大きな値が得られない状態がしばらく続く場合は、処理異常が起こっているとして処理を停止させたり、処理方法を変更したり、あるいはそのような異常が起こっていることを装置運転者に告知してもよい。ここで閾値σは、運転者が設定することができる値であり、あらかじめ終点判定基準記憶部274に記憶させるなどしておき、演算部273に読み込ませて使用させる。また、どのタイミングで処理異常と判定させるかの時間も、終点判定基準記憶部274などに記憶させ、演算部273に読み込ませ、処理異常や装置異常の判定に資することができる。
また、例としてn枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)を1枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t´)と比較する手法を述べたが、m<nにおけるm枚目のウェハの発光強度の関数I(λ、t´)と比較してもよい。この場合はm枚目のエッチング速度Eとn枚目のエッチング速度Eがほぼ同じであるとして、エッチング速度をE=T/(tem−tsm)で定義し(前記式で、Eはm枚目のエッチング速度であり、Tはm枚目の膜厚、temはm枚目のエッチング終了時刻、tsmはm枚目のエッチング開始時刻である)、m枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t´)とn枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)とが一致する時刻t´が得られた際には、n枚目の残り厚みをT―E(t´−tsm)と計算できる。好適には、n枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)を1枚前のIn−1(λ、t´)と比較するのがよい。また、n枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)ではなく、その時間微分dI(λ、t)/dtや、k階微分dI(λ、t)/dtを使用してもよい。時間微分を行うには、時間区間Δtごとの差分を計算してもよいが、Savitzky−Goley法がより好適である。
また、時間微分dI(λ、t)/dtを使用して別の方法でも膜の厚みを計算することができる。例えば、ある波長λにおいて、dI(λ´、t´)/dt=0となる時刻t´が求められたとする。このとき、時刻t´における膜の厚みは、T―E(t´−ts1)と求めることができる(前記式で、Tは1枚目の膜厚あり、Eは1枚目のエッチング速度で、ts1は1枚目のエッチング開始時刻である)。これを用いて、任意のn枚目のウェハの処理においてdI(λ´、t)/dt=0が観測されたら、それをもとにこの時刻tのときの厚みはT―E(t´−ts1)であると決定することができる。膜が厚いときには、dI(λ、t)/dt=0となる波長λがいくつか存在し、例えばdI(λ´、t)/dt=0とdI(λ´´、t)/dt=0となるような波長λ´と波長λ´´が見つかるが、このような場合にも、このときを時刻t´とし、この時刻に対応する厚みをT―E(t´−ts1)と定義し、以後、任意のn枚目の被処理物の処理においてdI(λ´、t)/dt=0とdI(λ´´、t)/dt=0が観測された場合には、この時刻の厚みをT―E(t´−ts1)とすることができる。監視しているいくつかの波長λのいずれにおいてもdI(λ、t)/dt=0が得られなかった場合には、それ以前の時刻においてdI(λ、t)/dt=0が得られたときに計算された厚みと、そのときの時刻からエッチング速度Eを決定し、それを元に残り厚みをT―E(t−tsn)として計算すればよい。
以上の説明では、時間に関する1階微分を用いたが、もちろんk階微分を使用してもよい。
他にも膜厚を計算するための方法が知られているが、既知のいずれの方法を用いてもよい。
以上のような手順でTaSiN膜とTiN膜とW膜の膜厚を判定させたのが図5である。
図5(a)には、エッチング時間中にTaSiN膜の厚みが減少していく様子が確認された結果が0.5秒ごとに刻まれた点で示されている。最初の12秒はプラズマの発光が安定するのを待つなどの諸準備のための膜厚計算デッドタイムで、この時間帯では膜厚の計算を行わない。このようにしてエッチング中に推定された膜の厚みを、ウェハを外に取り出してからX線を用いて測定した結果を図5(b)にまとめてある。図5(b)から、W、TaSiN、TiNのいずれの膜も、およそ1nmの精度で正しく推定できていることがわかる。
また、光の干渉を利用して膜の厚みを計算しているために、プラズマ処理の処理条件が違っていても、ある程度膜の厚みを推定することができる。本発明の発明者らの実験に依れば、ClガスとCHFガスとNガスの混合ガスでTaSiN膜を処理した際に得られた干渉波形を元に、SFガスとOガスとArガスの混合ガスでTaSiN膜を処理するときの膜の厚みを推定させたところ、2nm程度の精度で膜厚を推定することができた(図6(a))。実際、SFガスとOガスとArガスの混合ガスでTaSiN膜を処理したときに得られた干渉波形図6(b)と、CHFガスとClガスとNガスの混合ガスで処理したときに得られた干渉波形図4(a)を比べてみると、よく似ていることがわかった。
上記のようにして膜厚を計算するには、被処理物20の表面から放出された光を受光部28が受光し、光伝達手段30を介して分光器29が複数の波長の強度を検知し、分光器29が出力した信号に基づいて計算機27が終点信号を演算して出力し、終点信号の出力を見てエッチング装置の運転者が当該膜のエッチングを終了する。あるいは、計算機27が自動的に終点を判断して当該膜のエッチングを終了する。
上記の動作を行うには、図3に示したように、計算機27は、分光器29の出力を読み取る入力部271と、膜厚を計算するために必要な波長を記憶しておく波長選択部272を備えており、さらに波形記憶部276を備えている。また、計算機27は演算部273を備え、入力部271の入力信号を読み取り、波形記憶部276からすでに格納されている干渉波形を読み出し、波長選択部272で指定された波長について必要な演算を行い膜厚またはエッチングの終点を判断する。演算結果は、計算機27に備えられた、CRTや液晶のディスプレイなどの告知部31により告知される。または、電子メールや音声などによってエッチング装置の運転者に告知してもよい。エッチング装置の運転者は、告知部31に表示された演算結果を元にエッチング装置を操作する。操作に必要な手動入力装置は、エッチング装置が備えてもよいが、計算機27が備えた方が複雑な操作ができて好適である。入力装置(図示しない)には、例えば、マウス、タッチペン、タッチパネル、キーボード、ボタン、レバーなどが使用できるが、任意の方法でよい。
以上のようなエッチング装置と手順で、干渉波形を用いてエッチング処理中の膜厚を計算できるが、n枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)をm枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t´)と比較する手順において、可能な全ての波長λにおける比較を行うと、計算に時間がかかる場合がある。エッチング速度Eが非常に速い場合、計算に時間がかかると正しい膜厚を計算することができなくなる。そこで、いくつかの波長を選択し、比較する必要がある。本発明の発明者らの検討によれば、ゲート材(W)205のエッチング終点を判定するには、波長360nmから900nmの範囲で2種類以上の波長を選択でき、計算機27の計算速度が許容できる限り多いほどよいが、計算速度と測定精度を両立させるには、10種類から30種類あれば十分であることがわかった。さらには、この波長範囲において波長50nm以下の間隔で波長を選択するとより好適である。また、P型ゲート材(TiN)203とN型ゲート材(TaSiN)204のエッチング終点を判定するには、これらが10nm程度の厚さの時には、波長260nmから460nmの範囲で10種類から30種類の波長を選択すると膜厚の判定精度が向上することが判った。さらには、この波長範囲において波長20nm以下の間隔で波長を選択するとより好適である。10nmよりも厚いP型ゲート材(TiN)203とN型ゲート材(TaSiN)204の場合には、波長260nmから900nmの範囲で10種類から30種類の波長を選択すると膜厚の判定精度が向上することが判った。さらには、この波長範囲において波長64nm以下の間隔で波長を選択するとより好適である。
上記のような監視波長の種類の制限は、計算機27の演算速度が限定されたものである場合に必要となる。計算機27の演算速度が十分に速ければ、監視波長を増やすほど膜厚の計算精度が向上する。したがって、計算機27が複数の演算部273を持ち、それにより演算速度を向上できる場合、または計算機27と同様の計算機が複数あり、それぞれで演算を分担することで演算速度を向上できる場合は、監視波長の種類を30種類までに限定することはなく、可能な限り多種類の波長を選択すればよい。
運転者による判断と手動での操作によらず、計算機27が自動で終点を判断し、エッチング装置を操作する場合には、さらに終点判定基準記憶部274と、終点判定後動作記憶部275を備えておけばよい。この場合、演算部273は終点判定基準記憶部274から、必要なデータと演算手順を読み出したあと、演算手順に従って入力部271からの入力を演算し、終点の信号を得たと判断した場合には、終点判定後動作記憶部275に記憶された動作にしたがってエッチング装置を操作する。このために必要なエッチング装置の制御部32と計算機27との通信手段は図示しないが、例えば電気的配線、光学的配線、あるいは無線などのいずれの手段を用いてもよい。
演算部273が終点判定基準記憶部274から必要なデータと演算手順を読み出し、終点判定を判断するまでの詳細を以下に述べる。入力部271からの入力信号は、n番目の被処理物20の表面から発せられた、n枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)とする。
演算部273は、時間間隔Δtごとに入力部271からのn枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)を読み取る。ここで、終点判定基準記憶部274によって演算方法が指定されていれば演算部273は指定された方法に従って演算し、指定されていなければそのままのn枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)を用いる。演算とは、例えば時間での1階微分や2階微分、任意のk階微分、強度の規格化などである。あるいは、受光部24から受光され、計算機27に記録されている発光スペクトルで割り算した値を用いてもよい。そして、いずれの演算方法が指定されているにせよ、実時間で得られているn枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t)などを、干渉波形記憶部276に格納されている、m<nにおけるm枚目のウェハ干渉光の強度関数I(λ、t´)と比較することにより、膜厚の計算を行う。以上のことから、終点判定基準記憶部274が記憶し、演算部273が読み出すべきデータは、時間間隔Δtの値と、演算方法と、閾値σである。時間間隔Δtが常に一定の場合は、時間間隔Δtの値を終点判定基準記憶部274に記憶させる必要も、演算部273が読み出す必要もない。
また、残り膜厚がゼロになった時点を終点とするのではなく、例えば残り膜厚がTになった場合を終点とするのであれば、Tを終点判定基準記憶部274に記憶させ、演算部273に読み出させる。
時間微分を計算するにあたっては、時刻Δtごとの差分値を計算することも有用であるが、Savitzky−Goley法が望ましい。Savitzky−Goley法を用いる場合には、微分に使用する時間区間も終点判定基準記憶部274が記憶し、演算部273がそれを読み出す必要がある。また、計算機27に記録されている発光スペクトルで割り算してもよい。また、計算機27は、プラズマ発光によるエッチング終点の検出と、プラズマ干渉波によるエッチング終点の検出との双方を演算することができる。
また、前提技術2において、例えば、図2に示したP型ゲート材203とN型ゲート材204を同時に処理し、かつ同時に膜厚を算出する必要がある場合も存在する。この場合、P型ゲート材から得られる干渉波形を関数P(λ、t)、N型ゲート材から得られる干渉波形を関数N(λ、t)とすると、観測される干渉波形の関数I(λ、t)は、その合成関数I(λ、t)=S(λ、t)+S(λ、t)として与えられる。ここで、S、Sは合成の重みで、例えばP型部分とN型部分の面積などに依存する。以上からわかることは、処理性能の変化により、例えば、P型のエッチング速度が速くなり、N型のエッチング速度が遅くなってしまうと、関数I(λ、t)はいずれのm<nにおける関数I(λ、t)とも類似しなくなることである。つまり、2種類の膜を同時処理する場合には、膜厚の判定を正しく行えない場合が起こりうる。
以上のように、前提技術2に依れば、膜の厚みを計算することにより正確な終点判定が可能になる。しかし、High−k/メタル構造の被処理物では、光の吸収係数の高い材料が多く使われており、したがって、光の干渉波形では精度のよい膜厚計算が行えない場合がある。
例えば、W膜の場合、本発明の発明者らの実験によれば、光の吸収係数が大きいために、エッチング開始80秒後まで被処理物20の表面からの光はほとんど変化しないことがわかった(図7(a))。そのため、およそ10nm以上の厚みの場合には、図7(b)に示すように、破線で示す推定膜厚にノイズがのったような挙動(実線)を示し、膜厚の推定精度が荒くなることがわかっている。
上記のように、光の吸収係数が大きい物質でも、薄くなれば光の吸収量が低下し、干渉波形を観測することができるので、残り数nmの膜厚を検知したい場合には問題が無い。また、10nmより厚い膜であっても、干渉波形が大きく変化したことをもって膜の厚みが薄くなったことを検知し、その時点から膜の厚み計算を開始すれば、10nm以下の膜厚を推定することは可能である。
しかし、より精度の高いエッチングや、複雑なエッチングが必要な三次元構造のトランジスタ、たとえばFin−FETと呼ばれる構造の加工には、残り数nmの膜厚からしか厚みを検知できないのでは有効ではない。
そこで、本発明の実施例1では、1枚目の被処理物をエッチングする前に、サンプル2種類以上を1枚ずつエッチングすることでこの問題を解決する。サンプルの構造は、図8(a)に示すとおり、P型の膜と、N型の膜を別々に備えた2種類を用意する。あるいは図8(b)のサンプルのように、P型ゲート材とN型ゲート材より上部の膜構造をもたないサンプルを使用したほうが、サンプルのコストが安価になるが、厳密には、P型ゲート材203の表面と底部ないしN型ゲート材204の表面と底部による光の干渉だけでなく、マスクパターン208の表面とP型ゲート材203の表面ないしN型ゲート材204の表面との段差を起因とする光路長差でも光の干渉が起こるので、図8(a)のサンプルを用いることの方が好ましい。このとき、図8(a)のサンプルの基盤201には、素子分離層やウェルを形成した方が厳密な干渉波形サンプルが得られるが、コストの面を考慮した上で、これらの作成を省略してもよい。
P型ゲート材(TiN)のサンプル(1種類目)とN型ゲート材(TaSiN)のサンプル(2種類目)をエッチングしたときの干渉波形をそれぞれP(λ、t)、N(λ、t)とすると、現にエッチングされているn番目の被処理物の干渉波形I(λ、t)からP型とN型のそれぞれの膜厚を判定させるには、例えば(I(λ、t)−(S(λ、t´)+S(λ、t´´))が最小になる時刻t´と時刻t´´を求めればよい。SとSは、前述したように被処理物におけるP型とN型とが占める割合から決定させればよい。つまり、被処理物表面においてP型が占める面積が40%、N型が占める面積が60%ならば、S=0.4、S=0.6とすればよい。あるいは(I(λ、t)−(S(λ、t´)+S(λ、t´´)))が最小になるようSとSを決定させてもよい。
実施例1を行使する場合には、計算機27における、例えば干渉波形記憶部276にP型ゲート材203の干渉波形P(λ、t´)とN型ゲート材204の干渉波形N(λ、t´´)とを記憶させ、さらにSとSの値をセットで記憶させればよく、演算部273は膜厚判定が必要になると、これらの干渉波形とS、Sの値を読み出す。
しかし、実施例1で紹介した式から明らかなように、例えば極端に、S>>Sである場合には、干渉波形からN型ゲート材の膜厚を判定させることは難しい。
このような場合には、下記のように対処するとよい。m回目のエッチングにおいて、N型ゲート材204のエッチング速度がENm、P型ゲート材料203のエッチング速度がEPmであったとする。現にエッチングされているn回目のサンプルまでのエッチングデータから、m<nのデータからk個のデータを選択して、ΔENm=ENm−(1/k)(Σ ENl)、ΔEPm=EPm−(1/k)(Σ EPl)が得られたとする。Σは、選択されたk個のデータに含まれる添え字lについての和をとることを意味する。ここで、任意のmに対し、ΔENm=γ+δΔEPmなる関係が回帰分析により認められ、γとδが決定された場合には、以後は任意のnに対し、関数I(λ、t)からP型ゲート材の残り膜厚と、P型ゲート材のエッチング速度EPnを求め、それによってN型ゲート材のエッチング速度ENn=(1/k)(Σ ENl)+γ+δΔEPnを求め、さらにTNn(t)=TNn−ENn(t−tsn)によってN型ゲート材の残り膜厚TNn(t)を求めればよい。
P型ゲート材とN型ゲート材の2種類に限らず、例えばHigh−k材を2種類用いて両方を同時にエッチングする場合もあり、材料を問わず2種類以上の材料を同時にエッチングしなければならない場合にも、上記の方法は有効である。
また、上記の例では、P型ゲート材とN型ゲート材の参照干渉波形を得るために、サンプルを1枚ずつエッチングする方法を述べたが、それぞれの膜の光学特性、特に複素屈折率が明らかになっている場合は、光学理論を元に干渉波形を構築してもよく、この場合には、膜厚計算に必要な参照すべき干渉波形をとるためのサンプルは1枚も必要ない。この例について具体的に説明すると、複素屈折率をもつ膜による光の干渉は、フレネルの式で説明することができる。この理論波形を、現にエッチングされている被処理物20から得られる関数I(λ、t)に、最小二乗法などでフィッティングし、膜の厚みを決定してもよいが、このような計算は時間がかかるので、被処理膜の厚みを実時間で求めるのには向いていない。むしろ、被処理膜の厚みが早さEで減少する場合の理論干渉波形をあらかじめ格納しておき、この理論干渉波形を関数I(λ、t)として、すでに前述した方法、例えば関数I(λ、t)がI(λ、t´)に一致するような時刻t´を求め、そのときの膜厚をもって被処理膜の残り厚みとするほうがよい。ここで両関数が一致しているか否かについては、これまでに述べた、あるいは既知のいかなる方法を用いてもよい。
なお、光の吸収のない膜の場合には、干渉光が最大あるいは最小となる点をもって、膜の厚みを計算することも可能であり、そのような技術も公開されているが、光の吸収強度が大きい場合には、吸収が原因で波の位相がずれるために、このような最大値や最小値をもとに膜の計算をすることができない。そのため、光の吸収係数の大きな膜をプラズマ処理する場合には、本発明のとおり、参照となる干渉波形を準備し、それと一致する時刻を算出することで膜厚を計算するほうが的確である。
この問題に対処する本発明のエッチング処理方法を、実施例2として説明する。実施例2では、前提技術2および実施例1で使用した受光部28と、分光器29と、光伝達手段30と、計算機27からなる第2の終点検出系を使用する。
n枚目の被処理物20を、現にエッチングされている被処理物とする。処理中であるn枚目の被処理物の時刻tにおける膜厚T(t)は、T(t)=T−E(t−tsn)から計算できる。ここで、Tは初期の膜厚で、Eはエッチング速度、tsnはエッチング開始の時刻である。ここで、光の吸収が強いために干渉波形から膜厚を計算できない場合には、現にエッチングされている被処理物20のエッチング速度Eを測定する方法もない。そこで、n枚目のエッチング速度Eとその1枚前のエッチング速度En−1が等しい(E=En−1)と仮定し、En−1は、前提技術2における干渉波形から算出すればよい。このようにすることで、光の干渉波形で膜厚を測定できないときにも、ある程度の推測を立てることができる。その後、干渉波形が観測されるようになった時点で、干渉波形による厚みの計算に切り替えればよい。もちろん、干渉波形による厚み計算に切り替えずとも、そのままT(t)=T−E(t−tsn)なる計算による厚み推定を続けてもよい。しかし、干渉波形による厚み算出の方が高精度な加工が実現でき、好適である。
あるいは、干渉波形から計算したEが、En−1からおおきく外れたときには異常が起きているとして運転者に告知してもよいし、計算部が自動的にエッチング装置を制御してもよい。Eが、En−1から外れているか否かの判定のためには、例えば判定のための閾値σを設定し、|E−En−1|>σ が認められた場合に、EがEn−1から大きく外れたとすればよい。そのため、閾値σを終点判定基準記憶部274が記憶し、演算部273が読み出すようにすればよい。
ところで、実施例2で膜厚を計算するに当たり、2つの仮定を用いた。1つ目は、現にエッチングしている被処理物の初期膜厚Tが最初からわかっているものとしたことである。初期膜厚Tを定めるには、エッチング装置に被処理物20を搬入するより上流の工程において初期膜厚Tを測定し、何らかの方法で計算機27に伝達するか、初期膜厚T=Tなる仮定を用いるしかない。通常は、量産ラインでは被処理物20の構造がよく管理されているので、初期膜厚Tはnに依らず一定で、概ね初期膜厚T=Tなる仮定は成立する。2つ目は、エッチング速度E=En−1の仮定であるが、この仮定は、処理性能が大きく変化した場合には成立しない。
=En−1の仮定が成立しない場合に有効なのが、実施例3である。この実施例では、実施例2と同じく、受光部24と、分光器25と、光伝達手段26と、計算機27からなる第1の終点検出系と、前提技術2で使用した受光部28と、分光器29と、光伝達手段30と、計算機27からなる第2の終点検出系の両方を使用する。この両方を用いることにより、現にエッチングされている被処理物の処理速度(エッチング速度)Eを算出する。
エッチング速度Eの算出には以下の手続きを用いる。m<nにおいて、m枚目の干渉波形の関数I(λ、t)から計算されたエッチング速度Eと、Eが得られたときの発光スペクトルの時間平均、あるいは瞬間的な発光スペクトルの関数J(λ)のセットをk(≦m)個だけ記録する。その後、発光スペクトルの関数J(λ)とエッチング速度Eとの関係を統計解析により関連付け、回帰式を作成する。回帰式の作成には、特定の波長λを選択して発光強度との相関を調べた単回帰分析でもよいが、多変量解析などが有効である。中でも好適なのは、主成分回帰分析である。
主成分解析を用いた場合は、次の手順により回帰式を作成できる。まず、J(λ)を主成分解析により直交関数の和に展開し、発光スペクトルの関数J(λ)=l(λ)+Σsim(λ)と書き表す。Σは、添え字iについての和を表す。ついで、エッチング速度E=α+Σβimなる関係式を回帰分析により決定する。その後は任意のnについて、直交関数の性質を用いてsin=∫dλ(J(λ)−l(λ))l(λ)を算出し、それに基づいてエッチング速度Eを決定すればよい。これにより、現に観測されている発光スペクトルの関数J(λ)からエッチング速度Eを推定することが可能になる。あるいは、sin=∫dλ(J(λ)−l(λ))l(λ)をエッチング速度E=α+Σβinなる関係式に代入することで、エッチング速度E=α+∫dλ(Σβ(λ))(J(λ)−l(λ))を得れば、sinを計算せずとも、発光スペクトルの関数J(λ)から直接エッチング速度Eを算出することができる。こうして時刻tにおける膜厚T(t)=T−E(t−tsn)なる計算により膜厚を計算し、干渉波形による膜厚計算が可能な厚みになったら、干渉波形による厚み計算に基づく終点判定法に切り替えればよい。もちろん、干渉波形による厚み計算に切り替えずとも、時刻tにおける膜厚T(t)=T−E(t−tsn)なる計算によって終点判定が十分可能であるが、信頼性においては干渉波形を用いることがより好適である。
または、前述のようにJ(λ)から算出したエッチング速度をE、干渉波形I(λ、t)から算出したエッチング速度をFとして、例えば|E−F|がある正数σを超えたときに処理異常が起きているとして運転者に告知するか、あるいは演算部がプラズマエッチング処理装置を制御してもよい。
以上、実施例3によれば、実施例1においてE=En−1という仮定を用いることができない場合でも、エッチング速度を算出することができる。
また、エッチング速度の算出に、実施例2と実施例3では、プラズマの発光スペクトルJ(λ)を用いる例を示したが、装置パラメータを代わりに用いてもよい。この場合、x番目の装置パラメータの値をJ(x)とすれば、λをxに置き換えて全く同じ議論ができる。あるいは、装置パラメータと発光スペクトルの両方を使用してもよい。
また、膜厚の判定方法として、干渉波形を用いたが、干渉波形の時間微分を用いてもよく、2次以上の高次の時間微分を用いてもよい。これら微分値を計算するには、Savitzky−Goley法が好適である。微分値を利用すると、発光強度の絶対値に左右されなくなるため、受光部が曇ったりした場合に有効になる。
また、干渉波形の関数I(λ、t)高次の微分値をいくつか同時に利用すると、膜厚の判定精度がよくなる。この例を以下に示す。膜厚を測定するための参照干渉波形としてI(λ、t´)を用いるとする。前提技術2で説明したように、膜厚を計算するには例えば内積∫dλI(λ、t)I(λ、t´)が最大になる時刻t´を決定すればよい。しかし、I(λ、t)とI(λ、t´)のどちらも光の強度の揺らぎに起因した誤差をもつため、その分だけ時刻t´の推定誤差が大きくなる。ここで、時間に関する1階微分を加えて、内積∫dλI(λ、t)I(λ、t´)+∫dλ(dI(λ、t)/dt)(dI(λ、t´)/dt´)が最大になるt´を求めるようにすればよい。なぜならば、I(λ、t)は光の強度に起因する揺らぎをもつが、このような揺らぎは偶発的なものなので、時間微分まで含めてI(λ、t´)に一致する可能性は低いからである。このようにすることで、光の強度に起因する揺らぎがあっても、高い確率で時刻t´を正確に決定することができるようになる。このことについて説明するために、ゲート材のエッチングにおける膜厚判定結果を図9に示した。図9(a)のグラフの縦軸は(dI(λ、t)/dt)(dI(λ、t´)/dt)/(N1/2の値で、横軸はt´となっている。ここでNは規格化因子で、N=∫dλ(dI(λ、t)/dt)とした。
この図より、最大値が得られる時刻t´は57と決定され、この時刻t´に対応する膜厚21.5nmが残り膜厚として推定される。しかし、このグラフには何箇所か時刻t´が大きくなるところが見られ、こうしたピークの時刻t´を演算部が読み取り、膜厚を誤判定する場合がある。一方、図9(b)では、縦軸を∫dλ(dI(λ、t)/dt)(dI(λ、t´)/dt)/(N1/2/2+∫dλ(d(λ、t)/dt)(d(λ、t´)/dt)/(M1/2/2の値とし、横軸を時刻t´にした。ここで、Mは規格化因子で、M=∫dλ(d(λ、t)/dtである。この演算処理によって、先の時刻t´=57以外のピークが小さくなることがわかる。したがって、このようなピークを演算部273が最大値として誤判定することが減り、正しく時刻t´が求められるようになる。
また、上記の方法とは別に、(I(λ、t)―I(λ、t´))+(dI(λ、t)/dt―dI(λ、t´))や、(dI(λ、t)/dt―dI(λ、t´)/dt)+(d(λ、t)/dt―d(λ、t´)/dtが最小になるような時刻t´を求めてもよい。
以上に説明したように、本発明では、膜の残り厚みを計算することで、任意の厚みを残して処理を終了したり、あるいは処理を切り替えたりできる。このような工程は、High−k/メタル構造のトランジスタを製造する上で非常に有利な効果をもたらす。例えば、ゲート材をエッチングしてP型ゲート材とN型ゲート材を露出してから、N型ゲート材とP型ゲート材のエッチング速度がほぼ等しくなる処理条件に切り替えたとする。P型ゲート材とN型ゲート材が露出した瞬間にこのような切り替えができればよいが、通常は何秒かの誤差が生じ、ゲート材の処理条件で、露出したP型ゲート材とN型ゲート材を僅かに処理してしまうことになる。ゲート材の処理条件において、たまたまP型ゲート材とN型ゲート材のエッチング速度が同じであればよいが、例えばP型ゲート材に対してN型ゲート材のエッチング速度の方が格段に速い場合、これだけでP型ゲート材とN型ゲート材の残膜量に相違が生じ、極端な場合にはN型ゲート材の処理が完了してしまい、さらに下地のHigh−k材が露出する場合も起こる。このような状態からP型ゲート材とN型ゲート材のエッチング速度が同じになる処理条件に切り替えても意味が無く、先に露出したN型ゲート材の下層にあるHigh−k材にダメージを与える結果となる。
そこで、より好適な処理の方法としては、ゲート材が数nm(2nm以上10nm以下)残っている間にP型ゲート材とN型ゲート材のエッチング速度が等しくなる処理条件に切り替える方法がある。このようにすることで、P型ゲート材の下層にあるHigh−kとN型ゲート材の下層にあるHgih−K材の露出のタイミングがほぼ等しくなり、無用なダメージを与えずに済む。
また、上記のようにゲート材が2nm以上10nm以下残っている間に処理条件を切り替えると、次の利点もある。例えば、プラズマエッチングにおいて、ゲート材の残りの膜厚が1nmといっても、それは平均値であり、部分的にはそれ以上薄くなっていることもある。このような場合、エッチングで除去すべきゲート材がまだ残っているにも関わらず、下地のP型ゲート材やN型ゲート材のエッチングも開始されてしまう場合がある。このような場合、本発明の発明者らの実験によれば、例えば、N型ゲート材がエッチングされたときに発生する化学反応生成物が、除去すべきゲート材の表面に付着してしまい、ゲート材のエッチング速度がP型ゲート材の上とN型ゲート材の上とで異なってきて、その結果、P型ゲート材とN型ゲート材のそれぞれが存在する部分で、処理結果の断面形状が異なることになる。このようなP型ゲート材の部分とN型ゲート材の部分とで断面形状が異なる場合には、トランジスタの電気特性が十分に発揮されがたい。
このような状況を改善するためには、ある程度ゲート材が残っている時点で、N型ゲート材の化学反応生成物がゲート材に付着しにくくなるような条件に変更するとよい。具体的には、本発明の実験に使用したN型ゲート材はTaを含んでいるが、Taのフッ化物は蒸気圧が低く付着しやすいために、Taのフッ化物がゲート材の表面に付着するとエッチングを阻害する傾向がある。そこでゲート材がまだ5nm残っている時点でエッチング条件を変更し、エッチングに使用するガスのうちフッ素の含有比率を下げ、塩素の含有比率を上げたところ、Taの塩化物は比較的揮発しやすいので、これがゲート材のエッチングを阻害することなく、Tiを含むP型材の上部にあるゲート材と同じエッチング特性が発揮される。この結果、P型ゲート材の存在する部分とN型ゲート材の存在する部分とで同じようなエッチング結果を得ることができた。
このような条件は多くのメタル材の場合、処理ガス中の塩素原子とフッ素原子の含有比を変えることで実現できる。図10は、High−k/メタル構造に用いられる代表的な材料TiNとTaSiNのエッチング速度とエッチングガスの組成との関係を示す。図10に示すようにClとCFの比を変えるとTiNとTaSiNのエッチング速度は変化して、CFの割合を増やすとTiNの速度は低下して、TaSiNの速度は増加する。図に示すようにCFの割合が25%から35%の範囲では両者のエッチング速度に極端な差はない。これまでの実施例で述べたエッチングの進行度合いを検出して、TiN、TaSiNが露出する前後を検出して、エッチングガスをClとCFの混合比を調整したガス系に切り替えることにより、精度の高いエッチングが可能になる。またフッ素を含むガスはCFのほかにはSF、NF、SiF、ClFや、CHF、Cなどの各種フロロカーボンガスがあり、一方、塩素を含むガスとしては、ClのほかにはBCl、ClF、SiCl、HClや、CClなどのカーボンクロライドなどがあり、これら塩素を含むガスとフッ素を含むガスを適量混合したガス系に切り替えればよい。また塩素とフッ素を含むガス系に、希ガスや窒素を混合してもよい。
また、TiやTaなど多くの金属ではエッチングガスに酸素を添加することによりエッチング速度が小さくなるあるいはエッチングが停止する。光の干渉を用いた監視法により、これらのメタル材の上層(多くの場合多結晶質シリコンあるいはW)のエッチングの進行を監視して、上層のエッチングが終了する直前に、エッチングガスを酸素を下地のエッチングがほぼ停止する量添加したガス系に切り替えて、上層の酸化を極力押さえて、上層/メタル界面でエッチングを停止することも可能になる。一旦エッチングを界面にて停止させて、また新たな条件にてTiN、TaSiNなどメタル層をエッチングすることでより高精度のエッチングが可能になる。
また、本発明はエッチング装置の種類(ECR、容量結合型、誘導結合型)を問わず、使用することができる。また、CMPなどの機械研磨にも用いることができる。機会研磨の場合にはプラズマを使用しないので、別途LEDや水銀ランプなどの光源を使用すれば、本発明の実施が可能である。また、エッチングなどのように膜の厚みを減らす工程だけでなく、膜の厚みを増やすような、例えばCVDやALDなどの工程にも適用することができる。この場合、光の吸収係数が高い膜では、膜が厚くなるにつれて光の干渉が見えなくなってくる。そこで、膜が薄くて干渉波形が観測できる間に実時間での膜厚計測を行い、成膜速度を算出する。干渉波形を観測できないほど膜が厚くなった状態では、算出しておいた成膜速度を元に、現在の膜の厚みを推定すればよい。
さらに、本発明の効果をさらに向上させるために、次のような改良を行うとよい。例えば、光の干渉による膜厚計算においては、光の偏向を監視するとよりよく膜厚を推定できることが知られている。そのため、受光部に偏光板を取り付け、さらに様々な方向の偏光を監視できるように複数の受光部を設けたり、あるいは偏光板を動かしたりしてもよい。このとき、さらに受光部の視野を動かし、被処理物20に対する角度をつけてもよい。
また、実施例1で述べたように、P型ゲート材とN型ゲート材の面積が極端に異なる場合もあるので、その場合は、受光部の視野を動かしたり、受光部そのものを動かしたりして、P型ゲート材とN型ゲート材の面積がほぼ等しい領域を観察できるようにしてもよい。このとき、受光部にしぼり機を付加させて、視野の大きさを変更できるようにするとさらに好適である。
本発明を実施するために必要なプラズマ処理装置。 本発明が対象とする被処理物の構造を説明する図。 図1のプラズマ処理装置の計算機27の構造を説明する図。 プラズマ処理時の干渉波形の一例を説明する図(a)TaSiN膜(b)TiN膜。 干渉波形に基づく膜厚の計算結果を説明する図(a)実時間での推定膜厚の推移(b)処理後の膜厚をX線で確認した結果。 膜厚の制定結果を説明する図(a)干渉波形を用いてTaSiN膜の膜厚を推定した結果b)TaSiN膜の干渉波形。 実施例3に使用するサンプルの構造を説明する図(a)正確な参照データを得たい場合のサンプルの構造(b)簡易的に参照データを得たい場合のサンプルの構造。 光の吸収係数が大きいW膜をプラズマ処理した場合の実験結果を説明する図(a)プラズマ処理中に得られたW膜の干渉波形(b)実時間での推定膜厚の推移。 t´測定精度向上を説明する図(a)改善前(b)改善後。 TiNとTaSiNエッチング速度のフッ素系/塩素系ガスの混合比依存性を説明する図。
符号の説明
11:処理室、12:ガス供給手段、13:バルブ、14:ガス排気手段、15:圧力計、16:プラズマ、17:プラズマ生成手段、18:電源、19:チューナ、20:被処理物、21:ステージ、22:電源、23:チューナ、24:受光部、25:分光器、26:伝送手段、27:計算機、28:受光部、29:分光器、30:伝送手段、31:告知部、32:制御部、201:Si基板、202:High−k材、203:P型ゲート材、204:N型ゲート材、205:ゲート材、206:マスク材、207:反射防止膜、208:マスクパターン、271:入力部、272:波長選択部、273:演算部、274:終点判定基準記憶部、275:終点判定後動作記憶部、276:波形記憶部。

Claims (7)

  1. 金属元素を含む電極材料とその下にSiOよりも誘電率の高い物質からなる膜を備えたhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、
    前記構造は、W、Ti、Taのいずれか1つを含む材料層1種類以上で形成されており、
    Wを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長360nmから900nmの範囲から2種類以上の波長を50nm以下の間隔で選択して監視することで判定し、
    TiまたはTaを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長260nmから900nmの範囲から2種類以上の波長を64nm以下の間隔で選択して監視することで判定する
    ことを特徴とするhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法。
  2. 金属元素を含む電極材料とその下にSiOよりも誘電率の高い物質からなる膜を備えたhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、
    前記構造は、W、Ti、Taのいずれか1つを含む材料層1種類以上で形成されており、
    Wを含む材料層の処理終点は、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長368nmから684nmの範囲の波長を監視することで判定し、
    Tiを含む材料層の処理終点は、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長400nmから410nmの範囲の波長を監視することで判定し、
    Taを含む材料層の処理終点は、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長435nmから445nmの範囲の波長を監視することで判定する
    ことを特徴とするhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法。
  3. 金属元素を含む電極材料とその下にSiOよりも誘電率の高い物質からなる膜を備えたhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、
    前記構造は、W、Ti、Taのいずれか1つを含む材料層1種類以上で形成されており、
    Wを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長360nmから900nmの範囲から50nm以下の間隔で2種類以上選択された波長と、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長368nmから684nmの範囲から1種類以上選択された波長とを用いて監視し、
    Tiを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長260nmから900nmの範囲から64nm以下の間隔で2種類以上選択された波長と、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長400nmから410nmの範囲から1種類以上選択された波長とを用いて監視し、
    Taを含む材料層の残り厚みを、当該膜の表面から反射された光のうち、波長260nmから900nmの範囲から64nm以下の間隔で2種類以上選択された波長と、処理に使用するプラズマから放射された光のうち、波長435nmから445nmの範囲から1種類以上選択された波長とを用いて監視することで判定する
    ことを特徴とするhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法。
  4. 請求項1または請求項3記載のhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、
    被処理膜の表面から反射される反射光では被処理膜の残り厚みを判定できない場合に、
    直前に処理された同じ構成のhigh−k/メタル構造を有する半導体素子における同一材料層の膜厚変化速度を用いて、現に処理されている半導体素子の被処理膜の処理速度を推定する
    ことを特徴とするhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法。
  5. 請求項1または請求項3記載のhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、
    被処理膜の表面から反射される反射光では被処理膜の残り厚みを判定できない場合に、
    処理中に得られる検出値を用いて現に処理されている半導体素子の被処理膜の処理速度を推定する
    ことを特徴とするhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1項記載のhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、
    TaまたはTiを含む膜の上部に存在する膜の厚みが2nm以上10nm以下残っている時点で処理を終了するまたは処理条件を切り替える
    ことを特徴とするhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法。
  7. 請求項1または請求項3記載のhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法において、
    Tiを含む膜と、Taを含む膜のどちらか一方の面積が被処理物全体の処理面積に対して非常に小さい場合に、面積が比較的大きい膜の処理速度をもとに面積が比較的小さい方の膜の処理速度を推定する
    ことを特徴とするhigh−k/メタル構造を有する半導体素子のプラズマ処理方法。
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