JP2009117077A - 燃料電池システムを備える移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸素富化装置を利用して、システムの構成が複雑になることを抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】酸素富化ガスを空気から生成する酸素富化膜と燃料電池とを有する燃料電池システムを備える移動体において、空気を取り込む大気取込口240が、移動体の移動可能方向に向かって開口する。その結果、移動体の移動に伴い、酸素富化膜に掛かる空気の圧力が高くなるので、酸素富化膜によって供給される酸素量が増大する。従って、複雑な構成を用いずに、酸素が不足することを抑制できる。
【選択図】図2
【解決手段】酸素富化ガスを空気から生成する酸素富化膜と燃料電池とを有する燃料電池システムを備える移動体において、空気を取り込む大気取込口240が、移動体の移動可能方向に向かって開口する。その結果、移動体の移動に伴い、酸素富化膜に掛かる空気の圧力が高くなるので、酸素富化膜によって供給される酸素量が増大する。従って、複雑な構成を用いずに、酸素が不足することを抑制できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池システムを備える移動体に関するものである。
従来より、酸素富化装置によって酸素富化になった空気を燃料電池の酸素極に供給する技術が知られている。例えば、圧力スイング吸着方式の窒素吸着層を設けた酸素富化装置を利用する技術が知られている。
ところが、酸素富化装置を利用することに起因して、システムの構成が複雑になることが多かった。例えば、酸素富化装置の圧力を制御する装置が必要になる場合があった。このような問題は、圧力スイング吸着方式の窒素吸着層を有する酸素富化装置を利用する場合に限らず、種々のタイプの酸素富化装置を利用する場合に共通する問題であった。また、酸素を燃料電池の酸素極に供給する場合に限らず、燃料電池システムの種々の要素に酸素を供給する場合に共通する問題であった。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、システムの構成が複雑になることを抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]酸素濃度が高められた酸素富化ガスを空気から生成する酸素富化膜と燃料電池とを有する燃料電池システムを備える移動体であって、前記空気を取り込む大気取込口が、前記移動体の移動可能方向に向かって開口する、移動体。
この構成によれば、移動体の移動速度が速い場合には、酸素富化膜に掛かる空気の圧力が高くなるので、酸素富化膜によって供給される酸素量が増大する。従って、複雑な構成を用いずに、酸素が不足することを抑制できる。この結果、システムの構成が複雑になることを抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載の移動体であって、前記大気取込口を有するとともに前記酸素富化膜に前記空気を導入する導入部を備え、前記酸素富化ガスは前記燃料電池に供給される、移動体。
この構成によれば、移動体の移動速度が速い場合には、酸素富化膜から燃料電池に供給される酸素量が増大するので、複雑な構成を用いずに、燃料電池に供給される酸素が不足することを抑制できる。この結果、システムの構成が複雑になることを抑制することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の移動体であって、前記大気取込口は、前記移動体の前進方向に向かって開口する、移動体。
この構成によれば、高速に移動する機会の多い前進方向に向かって大気取込口が開口しているので、複雑な構成を用いずに、酸素が不足することを抑制できる。この結果、システムの構成が複雑になることを抑制することができる。
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の移動体であって、前記酸素富化ガスと、前記酸素富化膜を介さずに取り込んだ空気とを前記燃料電池に圧送するコンプレッサを備える、移動体。
この構成によれば、酸素富化ガスと、酸素富化膜を介さずに取り込んだ空気とがコンプレッサによって燃料電池に供給されるので、複雑な構成を用いずに、燃料電池に供給される酸素が不足することを抑制できる。この結果、システムの構成が複雑になることを抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、燃料電池を備える移動体、その移動体の制御方法または制御装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の態様で実現することができる。
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
B.変形例:
A.実施例:
B.変形例:
A.実施例:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システムを示す説明図である。燃料電池システム900は、燃料電池スタック100と、酸素富化装置200と、コンプレッサ300とを備えている。燃料電池スタック100は、複数の発電モジュール(図示せず)を積層したスタック構造を有している。各発電モジュールは、アノードとカソードとを有している(図示せず)。
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システムを示す説明図である。燃料電池システム900は、燃料電池スタック100と、酸素富化装置200と、コンプレッサ300とを備えている。燃料電池スタック100は、複数の発電モジュール(図示せず)を積層したスタック構造を有している。各発電モジュールは、アノードとカソードとを有している(図示せず)。
燃料電池スタック100には、酸素を含むガス(カソードガスとも呼ぶ)をカソード(図示せず)に供給するカソードガス流路120と、カソードからの排ガスを排出するカソード排ガス流路130とが接続されている。
カソードガス流路120は、コンプレッサ300を通過した後に、酸素富化ガス流路122と空気流路124との合流部に到達する。酸素富化ガス流路122は、酸素富化装置200に接続されている。後述するように、酸素富化装置200によって酸素富化ガスOGが生成される。生成された酸素富化ガスOGは、酸素富化ガス流路122を通ってカソードガス流路120に供給される。一方、空気流路124の上流側の端は、大気に連通する開口126を形成する。開口126から取り込まれた空気は、空気流路124を通ってカソードガス流路120に供給される。コンプレッサ300は、これらの流路122、124を通じて取り込んだガスを加圧し、加圧ガスをカソードガスとして燃料電池スタック100に供給する。このように、酸素富化装置200からの酸素富化ガスOGに加えて、開口126から取り込まれた空気がコンプレッサ300によって燃料電池スタック100に供給される。その結果、コンプレッサ300の駆動力(例えば、回転速度)を過剰に大きくせずに、酸素不足を抑制することができる。
カソード排ガス流路130の下流側の端は、大気に連通する開口132を形成する。カソード排ガス流路130の途中には、圧力センサ310と圧力調整バルブ312とが設けられている。燃料電池スタック100内のカソードでの圧力は、コンプレッサ300の駆動力と、圧力調整バルブ312の開度とを制御することによって、調整される。なお、カソード排ガス流路130の構成としては、任意の構成を採用可能である。例えば、カソード排ガス流路130の途中に気液分離器を設け、排ガスに含まれる液体(例えば、水)を分離してもよい。
酸素富化装置200は、筐体210と、筐体210の内部に設けられた空気室ACと通過ガス流路TFと、空気室ACと通過ガス流路TFとの間を仕切る酸素富化膜OMと、空気室ACと大気とを連通する排気口220とを有している。通過ガス流路TFには、酸素富化ガス流路122が接続され、空気室ACには、空気導入路230が接続されている。空気導入路230の一端は筐体210(空気室AC)に接続され、他端は、大気に連通する開口240(以下「大気取込口240」とも呼ぶ)を形成する。この大気取込口240から取り込まれた空気は、空気導入路230を介して空気室ACに導入される。
酸素富化膜OMは、空気中の酸素を、他の成分の少なくとも一部(例えば、窒素)よりも優先的に透過する膜である。このような酸素富化膜OMとしては、周知の種々の膜を採用可能であり、例えば、シリコン樹脂の薄膜を採用可能である。空気室ACに導入された空気の一部が酸素富化膜OMを通過することによって、通過ガス流路TFに元の空気よりも酸素濃度の高い酸素富化ガスOGが生じる。この酸素富化ガスOGは、酸素富化ガス流路122を通ってカソードガス流路120に供給される。一方、空気室ACには、元の空気よりも酸素濃度の低い(窒素濃度の高い)ガスが残留する。この残留ガスは、大気取込口240から取り込まれた空気によって、排気口220を介して外に押し出される。
なお、本実施例では、大気取込口240から取り込まれた空気は、空気導入路230と空気室ACとを介して酸素富化膜OMに導入される。このように、空気導入路230と空気室ACとの全体が、特許請求の範囲における「導入部」に相当する。
なお、図1では図示が省略されているが、燃料電池システム900は、さらに、水素を含むガスであるアノードガスを燃料電池スタック100のアノードに供給するアノードガス供給部を備えている。アノードガス供給部としては、種々の装置を採用可能である。例えば、水素タンクを利用する装置や、改質器を利用する装置を採用可能である。
図2は、燃料電池システム900を搭載した車両1000を示す概略図である。図2(A)は、車両1000の側面図を示し、図2(B)は、車両1000の上面図を示している。図2(B)は、車両1000の前進方向FD側の一部分を示している。
この車両1000は、いわゆる電気自動車である。車両1000は、上述した燃料電池システム900を備えている。車両1000の駆動用モータ(図示せず)は、この燃料電池システム900によって供給された電力によって駆動される。
図2(A)、2(B)には、燃料電池システム900の一部の要素の配置例が示されている。本実施例では、燃料電池スタック100は、車両1000の前方空間FS内に搭載されている。この前方空間FSは、いわゆるフロントエンジン車のエンジンルームに相当する空間である。燃料電池スタック100の上部には、酸素富化装置200とコンプレッサ300とが搭載されている。燃料電池スタック100の前方には、ラジエータ400が搭載されている。このラジエータ400は、車両1000の種々の要素(例えば、燃料電池スタック100や、図示しない客室やモータ)の冷却に利用される。
空気導入路230は、酸素富化装置200から車両1000の前端まで延びている。そして、大気取込口240は、車両1000の前端に設けられている。同様に、空気流路124は、酸素富化ガス流路122との合流部分(燃料電池スタック100の上部)から車両1000の前端まで延びている。そして、開口126は、車両1000の前端に設けられている。車両1000の前進時には、2つの開口126、240と、ラジエータ400とのそれぞれは、前方から後方へ流れる走行風を受ける。
2つの開口126、240と、ラジエータ400とのそれぞれは、車両1000の前方から見て互いに重ならないように配置されている。具体的には、各開口126、240は、ラジエータ400の上部に配置されている。また、車両1000の前方から見て、開口240はラジエータ400の左側(図2(B)の上側)に配置され、開口126はラジエータ400の右側(図2(B)の下側)に配置されている。これらの結果、2つの開口126、240と、ラジエータ400とのそれぞれは、互いに邪魔することなく走行風を受けることができる。
また、図2(A)、2(B)に示すように、大気取込口240は、車両1000の前進方向FDに向かって開口している。従って、車両1000の前進に伴って、走行風(空気)が大気取込口240から取り込まれ、取り込まれた空気が空気室ACに導入される。その結果、空気室AC内の圧力RPが上昇する。このような走行風に起因して生じる圧力はラム圧とも呼ばれる。なお、この圧力RPは、酸素富化膜OMに掛かる空気の圧力を表している。
図3は、圧力RPと車速Vとの関係を示すグラフである。横軸は車速Vを示し、縦軸は圧力RPを示している。よく知られているように、車速Vが速いほど圧力RPは高くなる。
図4は、酸素量OAと車速Vとの関係を示すグラフである。横軸は車速Vを示し、縦軸は酸素量OAを示している。酸素量OAは、酸素富化膜OM(図1)を透過する酸素の単位時間当たりの量(例えば、モル数/min)を意味している。上述したように、車速Vが速いほど、酸素富化膜OMに掛かる空気の圧力RPが高くなる。そして、圧力RPが高いほど、酸素富化膜OMに掛かる酸素分圧も高くなるので、酸素富化膜OMにおける酸素の通過が促進されて、酸素量OAも多くなる。その結果、図4に示すように、車速Vが速いほど酸素量OAは多くなる。このように、車速Vが速いほど、酸素富化装置200によって供給される酸素量OAは多くなる。
図5は、カソードガス流量CFと車速Vとの関係を示すグラフである。横軸は車速Vを示し、縦軸はカソードガス流量CFを示している。カソードガス流量CFは、燃料電池スタック100(図1)での発電に要求される酸素量に相当するカソードガスの単位時間当たりの流量(例えば、m3/min)を意味している。一般に、車速Vが速いほど、その車速Vの維持に要する動力(燃料電池システム900の負荷)が大きくなる。すなわち、車速Vが速いほど、燃料電池システム900に要求される発電電力が大きくなる。その結果、車速Vが速いほど、発電に要求される酸素量(すなわち、カソードガス流量CF)も多くなる。
図5には、2つのグラフA1、A2が示されている。第1グラフA1は、本実施例におけるグラフを示し、第2グラフA2は、酸素富化装置200を利用しない比較例のグラフを示している。この比較例では、開口126から取り込まれた空気によってカソードガスの全てが賄われる。
各グラフA1、A2では、車速Vが速いほどカソードガス流量CFが多い。ただし、第1グラフA1では、第2グラフA2と比べて、同じ車速Vに対するカソードガス流量CFが小さい(特に、車速Vが速い場合)。この理由は、以下の通りである。本実施例では、酸素濃度が高められた酸素富化ガスOGが酸素富化装置200によって供給される。すなわち、酸素富化ガスOG中の酸素以外の成分(例えば窒素)の濃度は低減している。従って、発電に利用される酸素量が同じ場合には、他の成分の濃度が低減した分だけカソードガス流量CFも低減する。なお、図4で説明したように、酸素富化装置200によって供給される酸素量OAは、車速Vが速いほど多い。従って、カソードガス流量CFの低減の効果は、車速Vが速いほど顕著である。
図6は、動力損失PLと車速Vとの関係を示すグラフである。横軸は車速Vを示し、縦軸は動力損失PLを示している。一般に、車速Vが速いほど、その車速Vの維持に要する動力が大きくなる。その結果、車速Vが速いほど、動力損失PLも大きくなる(例えば、コンプレッサ300の駆動力の増大に起因して動力損失が増大する)。
図6には、2つのグラフP1、P2が示されている。第1グラフP1は、本実施例におけるグラフを示し、第2グラフP2は、上述の比較例でのグラフを示している。各グラフP1、P2では、車速Vが速いほど動力損失PLが大きい。ただし、第1グラフP1では、第2グラフP2と比べて、同じ車速Vに対する動力損失PLが小さい(特に、車速Vが速い場合)。この理由は、以下の通りである。図5に示すように、比較例と比べて、本実施例では、同じ車速Vに対するカソードガス流量CFが低減する。従って、同じ車速Vに対するコンプレッサ300の駆動力を低減することが可能である。この駆動力の低減に起因して、動力損失PLの低減が可能となる。
なお、図2(A)、2(B)に示すように、開口126も、車両1000の前進方向FDに向かって開口している。従って、車両1000の前進に伴って、走行風(空気)が開口126から取り込まれ、取り込まれた空気が空気流路124に導入される。その結果、コンプレッサ300は、過剰な駆動力を用いずに、開口126から空気を取り込むことが可能である。
以上のように、本実施例では、酸素富化装置200によって酸素濃度の高められた酸素富化ガスOGが燃料電池スタック100に供給されるので、酸素が不足することを抑制できる。特に、酸素富化装置200(酸素富化膜OM)に導入される空気を取り込む開口240が前進方向FDに向かって開口しているので、車速Vが速い場合に、酸素富化膜OMに掛かる圧力RPが高くなり、そして、多量の酸素が燃料電池スタック100に供給される。これらの結果、燃料電池システム900の負荷が大きい高速移動時であっても、複雑な構成を用いずに酸素が不足することを抑制できる。
B.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上述の各実施例において、酸素富化膜OMとしては、空気中の酸素を、他の成分の少なくとも一部(例えば、窒素)よりも優先的に透過する種々の膜を採用可能である。例えば、シリコン樹脂の膜を採用してもよく、また、特開2001−79375号公報や特開2001−9249号公報に記載されたものを採用してもよい。また、酸素富化膜OMの形態としても、平膜や中空糸膜等の種々の形態を採用可能である。
上述の各実施例において、酸素富化膜OMとしては、空気中の酸素を、他の成分の少なくとも一部(例えば、窒素)よりも優先的に透過する種々の膜を採用可能である。例えば、シリコン樹脂の膜を採用してもよく、また、特開2001−79375号公報や特開2001−9249号公報に記載されたものを採用してもよい。また、酸素富化膜OMの形態としても、平膜や中空糸膜等の種々の形態を採用可能である。
変形例2:
上述の各実施例において、大気取込口240の形態としては、図2(A)、2(B)に示す形態に限らず、種々の形態を採用可能である。例えば、車両1000における大気取込口240の位置としては、任意の位置を採用可能である。燃料電池スタック100の上部を採用してもよく、車両1000の最上部を採用してもよい。また、大気取込口240の形状としても、丸や矩形等の種々の形状を採用可能である。
上述の各実施例において、大気取込口240の形態としては、図2(A)、2(B)に示す形態に限らず、種々の形態を採用可能である。例えば、車両1000における大気取込口240の位置としては、任意の位置を採用可能である。燃料電池スタック100の上部を採用してもよく、車両1000の最上部を採用してもよい。また、大気取込口240の形状としても、丸や矩形等の種々の形状を採用可能である。
変形例3:
上述の各実施例において、大気取込口240の向きが、前進方向FDと厳密に一致している必要はない。一般には、大気取込口240が前進方向FDに向かって開口していることが好ましい。ここで、「大気取込口240が或る方向に向かって開口している」とは、大気取込口240が、その或る方向の逆方向に沿って吹く走行風(空気)を大気取込口240内に取り込むことができることを意味している。このように大気取込口240が或る方向に向かって開口している場合には、通常は、その或る方向の逆方向に沿って大気取込口240を見たときに、大気取込口240の内部の少なくとも一部が視認可能である。例えば、大気取込口240の縁を含む平面の垂線(大気取込口240の向きに相当する)が、前進方向FDから45度傾斜している場合にも、大気取込口240は前進方向FDに向かって開口しているということができる。いずれの場合も、大気取込口240が前進方向FDに向かって開口する場合には、前進方向FDに向かう車両1000の移動に起因して、車両1000の停止時よりも高い圧力(ラム圧)が酸素富化膜OMに掛かる。従って、多くの酸素を燃料電池に供給することができる。
上述の各実施例において、大気取込口240の向きが、前進方向FDと厳密に一致している必要はない。一般には、大気取込口240が前進方向FDに向かって開口していることが好ましい。ここで、「大気取込口240が或る方向に向かって開口している」とは、大気取込口240が、その或る方向の逆方向に沿って吹く走行風(空気)を大気取込口240内に取り込むことができることを意味している。このように大気取込口240が或る方向に向かって開口している場合には、通常は、その或る方向の逆方向に沿って大気取込口240を見たときに、大気取込口240の内部の少なくとも一部が視認可能である。例えば、大気取込口240の縁を含む平面の垂線(大気取込口240の向きに相当する)が、前進方向FDから45度傾斜している場合にも、大気取込口240は前進方向FDに向かって開口しているということができる。いずれの場合も、大気取込口240が前進方向FDに向かって開口する場合には、前進方向FDに向かう車両1000の移動に起因して、車両1000の停止時よりも高い圧力(ラム圧)が酸素富化膜OMに掛かる。従って、多くの酸素を燃料電池に供給することができる。
なお、大気取込口240は、前進方向FDに限らず、車両1000の種々の移動可能方向(例えば、後退方向)に向かって開口してよい。ただし、高速に移動する機会の多い前進方向FDに向かって大気取込口240が開口すれば、複雑な構成を用いずに、酸素不足を抑制することができる。
変形例4:
上述の各実施例において、酸素富化装置200の構成としては、図1に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、空気導入路230を省略してもよい。この場合には、筐体210(空気室AC)に直接に大気取込口を設ければよい。一般には、酸素富化装置200は、大気取込口240から取り込まれた空気を酸素富化膜OMに導入する導入部を有することが好ましい。こうすれば、大気取込口240から取り込まれた空気によって導入部内の圧力が高められるので、酸素富化膜OMに掛かる圧力を容易に高めることができる。このような導入部としては、空気室ACを有するものに限らず、大気取込口240を介して酸素富化膜OMと大気とを連通する種々のガス流路を採用可能である。ただし、このような導入部を省略してもよい。例えば、大気取込口240に直接に酸素富化膜OMを張ってもよい。
上述の各実施例において、酸素富化装置200の構成としては、図1に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、空気導入路230を省略してもよい。この場合には、筐体210(空気室AC)に直接に大気取込口を設ければよい。一般には、酸素富化装置200は、大気取込口240から取り込まれた空気を酸素富化膜OMに導入する導入部を有することが好ましい。こうすれば、大気取込口240から取り込まれた空気によって導入部内の圧力が高められるので、酸素富化膜OMに掛かる圧力を容易に高めることができる。このような導入部としては、空気室ACを有するものに限らず、大気取込口240を介して酸素富化膜OMと大気とを連通する種々のガス流路を採用可能である。ただし、このような導入部を省略してもよい。例えば、大気取込口240に直接に酸素富化膜OMを張ってもよい。
また、酸素富化ガスOGの用途としては、カソードガスとしての用途に限らず、他の種々の用途を採用可能である。例えば、燃料電池システムの中には、燃料電池や改質器の昇温のために燃料を燃焼する燃焼器を有するものがある。ここで、燃焼器に供給する酸素として酸素富化ガスOGを利用してもよい。
変形例5:
上述の各実施例において、燃料電池システム900の構成としては、図1に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、空気流路124を省略してもよい。また、コンプレッサ300を省略してもよい。
上述の各実施例において、燃料電池システム900の構成としては、図1に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、空気流路124を省略してもよい。また、コンプレッサ300を省略してもよい。
変形例6:
上述の各実施例において、燃料電池の種類としては種々の種類を採用可能である。例えば、固体高分子電解質型や、固体酸化物電解質型や、リン酸電解質型や、アルカリ水溶液電解質型や、溶融炭酸塩電解質型を採用可能である。
上述の各実施例において、燃料電池の種類としては種々の種類を採用可能である。例えば、固体高分子電解質型や、固体酸化物電解質型や、リン酸電解質型や、アルカリ水溶液電解質型や、溶融炭酸塩電解質型を採用可能である。
変形例7:
上述の各実施例において、車両1000の構成としては、図2に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、ラジエータ400を省略してもよい。また、燃料電池スタック100を、車両1000の後部に搭載してもよい。
上述の各実施例において、車両1000の構成としては、図2に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、ラジエータ400を省略してもよい。また、燃料電池スタック100を、車両1000の後部に搭載してもよい。
変形例8:
燃料電池システム900を備える移動体としては、自動車に限らず、種々の移動体を採用可能である。例えば、電車(列車)や、リニアモーターカーや、船舶や、航空機を採用可能である。また、大気取込口240の向きは可変であってもよい。例えば、大気取込口240が移動体の移動方向を向くように、移動体の移動方向の変化に従って大気取込口240の向きを変更してもよい。
燃料電池システム900を備える移動体としては、自動車に限らず、種々の移動体を採用可能である。例えば、電車(列車)や、リニアモーターカーや、船舶や、航空機を採用可能である。また、大気取込口240の向きは可変であってもよい。例えば、大気取込口240が移動体の移動方向を向くように、移動体の移動方向の変化に従って大気取込口240の向きを変更してもよい。
100…燃料電池スタック
120…カソードガス流路
122…酸素富化ガス流路
124…空気流路
126…開口
130…カソード排ガス流路
132…開口
200…酸素富化装置
210…筐体
220…排気口
230…空気導入路
240…大気取込口
300…コンプレッサ
310…圧力センサ
312…圧力調整バルブ
400…ラジエータ
900…燃料電池システム
1000…車両
AC…空気室
FD…前進方向
CF…カソードガス流量
TF…通過ガス流路
OG…酸素富化ガス
OM…酸素富化膜
FS…前方空間
120…カソードガス流路
122…酸素富化ガス流路
124…空気流路
126…開口
130…カソード排ガス流路
132…開口
200…酸素富化装置
210…筐体
220…排気口
230…空気導入路
240…大気取込口
300…コンプレッサ
310…圧力センサ
312…圧力調整バルブ
400…ラジエータ
900…燃料電池システム
1000…車両
AC…空気室
FD…前進方向
CF…カソードガス流量
TF…通過ガス流路
OG…酸素富化ガス
OM…酸素富化膜
FS…前方空間
Claims (4)
- 酸素濃度が高められた酸素富化ガスを空気から生成する酸素富化膜と燃料電池とを有する燃料電池システムを備える移動体であって、
前記空気を取り込む大気取込口が、前記移動体の移動可能方向に向かって開口する、
移動体。 - 請求項1に記載の移動体であって、
前記大気取込口を有するとともに前記酸素富化膜に前記空気を導入する導入部を備え、
前記酸素富化ガスは前記燃料電池に供給される、
移動体。 - 請求項1または請求項2に記載の移動体であって、
前記大気取込口は、前記移動体の前進方向に向かって開口する、
移動体。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の移動体であって、
前記酸素富化ガスと、前記酸素富化膜を介さずに取り込んだ空気とを前記燃料電池に圧送するコンプレッサを備える、
移動体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007286366A JP2009117077A (ja) | 2007-11-02 | 2007-11-02 | 燃料電池システムを備える移動体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007286366A JP2009117077A (ja) | 2007-11-02 | 2007-11-02 | 燃料電池システムを備える移動体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009117077A true JP2009117077A (ja) | 2009-05-28 |
Family
ID=40784015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007286366A Pending JP2009117077A (ja) | 2007-11-02 | 2007-11-02 | 燃料電池システムを備える移動体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009117077A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010269760A (ja) * | 2009-05-25 | 2010-12-02 | Toyota Motor Corp | 燃料電池搭載車両 |
WO2017002842A1 (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-05 | 株式会社ExH | 電力伝送システム |
CN116864733A (zh) * | 2023-05-05 | 2023-10-10 | 武汉雄韬氢雄燃料电池科技有限公司 | 一种用于大功率燃料电池的富氧装置及大功率燃料电池系统 |
-
2007
- 2007-11-02 JP JP2007286366A patent/JP2009117077A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010269760A (ja) * | 2009-05-25 | 2010-12-02 | Toyota Motor Corp | 燃料電池搭載車両 |
WO2017002842A1 (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-05 | 株式会社ExH | 電力伝送システム |
CN116864733A (zh) * | 2023-05-05 | 2023-10-10 | 武汉雄韬氢雄燃料电池科技有限公司 | 一种用于大功率燃料电池的富氧装置及大功率燃料电池系统 |
CN116864733B (zh) * | 2023-05-05 | 2024-02-27 | 武汉雄韬氢雄燃料电池科技有限公司 | 一种用于大功率燃料电池的富氧装置及大功率燃料电池系统 |
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