JP2009115133A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】軌道輪と嵌合相手部材間のはめあいすきまに潤滑剤をより多く充填する。
【解決手段】内輪1と回転軸5間のはめあいすきま9に連通するすきま拡大部11を生じさせ、すきま拡大部11内で潤滑剤を密封するスクィーズパッキン3につぶししろを与え、そのすきま拡大部11をスクィーズパッキン3より幅広に形成して潤滑剤を余分に溜められるようにし、内輪1と回転軸5間の全周に亘って開放するすきま拡大部11の開放口を通じてパッキン押さえ4でスクィーズパッキン3の全周を内輪幅中央側に押せるようにし、これにより、すきま拡大部11内に余分に溜めた潤滑剤をはめあいすきま9に注入可能とし、パッキン押さえ4を内輪1にボルト止めで備え付けてスクィーズパッキン3をすきま拡大部11の内面とパッキン押さえ4で挟み、ラジアル方向に膨張させた状態で変位位置に規制するようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、事務機器用軸受やベアリングユニットのように、すきまばめされる軌道輪を有する転がり軸受に関する。
軌道輪の嵌合を容易にするため、軌道輪と嵌合相手部材とをすきまばめにすることが広く行なわれている。しかしながら、軌道輪をすきまばめすると、クリープが発生し、はめあい面が摩耗する恐れがある。このため、従来から、軌道輪と嵌合相手部材のはめあい面で形成されるはめあいすきまに潤滑剤を入れ、そのはめあいすきまをスクィーズパッキンで閉じて潤滑剤を密封することにより、はめあい面の摩耗を防止することが行なわれている(特許文献1)。
具体的には、軌道輪の嵌合側の径面のうち、アキシアル方向に関して軌道と各幅面間の中間部分に円周溝を形成することにより、軌道輪と嵌合相手部材間に、すきま拡大部が生じるようになっている。スクィーズパッキンを軌道輪と嵌合相手部材間に介在させる空間を円周溝で生じさせると共に、その円周溝の形成により軌道の剛性が低下することを避けるためである。
各円周溝に嵌めたパッキンは、軌道輪のはめあい面からラジアル方向に突き出ており、すきま拡大部内でつぶししろが与えられるようになっている。スクィーズパッキンとしては、Oリングが採用されている。これは、角リングに比して嵌合相手部材にアキシアル方向に摺動するときの抵抗や引っ掛かりが少なく、捻れや歪みが生じ難いためである。なお、「つぶししろが与えられる」とは、スクィーズパッキンを軌道輪と嵌合相手部材間のすきま拡大部内に嵌めて、スクィーズパッキンが軌道輪と嵌合相手部材との嵌合により潰されても許容される量のことを意味する。
各円周溝にスクィーズパッキンを嵌め、軌道輪のはめあい面やスクィーズパッキンに潤滑剤を塗布した後、軌道輪が嵌合相手部材に嵌合される。この嵌合作業の間に、円周溝から突き出たスクィーズパッキンは、溝壁で位置決めされており、軌道輪と嵌合相手部材間でつぶされる。このため、嵌合作業が完了したとき、潤滑剤が密封された状態を得ることができる。
特開2006−275244号公報
前掲の特許文献1の転がり軸受のように、はめあいすきまに入れた潤滑剤ではめあい面の摩耗を防止するとき、はめあいすきまの充填度合いが高いほど、摩耗防止やメンテナンスサイクルの長期化に有利である。
しかしながら、前掲の特許文献1の転がり軸受は、潤滑剤を両スクィーズパッキン間に目一杯入れても、両スクィーズパッキンにつぶししろを与える構成のため、嵌合相手部材に潤滑剤が浚われてはめあいすきまの外部に食み出ることが避けられず、はめあいすきまにおける潤滑剤の充填度合いは、80%〜90%程度が限界である。
そこで、この発明の課題は、軌道輪と嵌合相手部材間のはめあいすきまに潤滑剤をより多く充填することにある。
上記の課題を達成するため、この発明は、軌道輪とこの嵌合相手部材間のはめあいすきまに潤滑剤を密封するスクィーズパッキンを備え、上記スクィーズパッキンを、上記軌道輪と上記嵌合相手部材間のすきま拡大部内でつぶししろが与えられるものとした転がり軸受において、上記すきま拡大部を、上記スクィーズパッキンより幅広で、かつ上記スクィーズパッキンを側方に外部露出させる開放口を有する空間とし、上記スクィーズパッキンを上記開放口を通じて軌道輪幅中央側に変位させ、該スクィーズパッキンを上記の変位位置に規制するパッキン押さえを備え付けるようにした構成を特徴とするものである。
ここで、上記すきま拡大部は、上記軌道輪及び嵌合相手部材のはめあい面(すなわち、はめあい公差設定部)間のはめあいすきまに軌道輪幅面側で連通し、かつラジアル方向のすきま幅が拡大した空間であり、軌道輪及び嵌合相手部材の嵌合側の径面で形成される。このすきま拡大部は、軌道輪及び/又は嵌合相手部材の嵌合側の径面にはめあい面からの凹みを全周に亘って形成することで得られる。
上記すきま拡大部を上記スクィーズパッキンより幅広に形成すれば、スクィーズパッキンをすきま拡大部内で軌道輪及び嵌合相手部材間に介在させても、その軌道輪幅中央側に潤滑剤の充填空間を得ることができる。上記充填空間は、すきま拡大部内にあるため、潤滑剤を溜めたまま、軌道輪と嵌合相手部材の嵌合作業を行なうことができる。
上記すきま拡大部を、上記スクィーズパッキンを側方に外部露出させる開放口を有する空間とすれば、軌道輪と嵌合相手部材が嵌合する状態で上記スクィーズパッキンを上記開放口を通じて外部から側方に押し動かし、軌道輪幅中央側に変位させることができる。
このとき、スクィーズパッキンは、すきま拡大部内でつぶししろを与えられており、密封作用を奏している。このため、充填空間に入れた潤滑剤は、スクィーズパッキンの変位により上記すきま拡大部が減容するに連れて、そのすきま拡大部に連通する上記はめあいすきま側に注入されることになる。これにより、軌道輪と嵌合相手部材間のはめあいすきまの充填度合いが高まる。
上記スクィーズパッキンを上記の変位位置に規制するパッキン押さえを備え付ければ、はめあいすきまに注入された潤滑剤がすきま拡大部側に逃げず、上記はめあいすきまの充填度合いが高まった状態が維持される。
したがって、この発明は、すきま拡大部に溜めた潤滑剤を軌道輪と嵌合相手部材間のはめあいすきま側に注入する分、上記はめあいすきまに潤滑剤をより多く充填することができる。
例えば、上記開放口を、上記軌道輪と上記嵌合相手部材間の全周に亘って開放させ、上記パッキン押さえを、上記すきま拡大部に介在する上記スクィーズパッキンに側方から当てるリング状のものとした構成を採用すれば、スクィーズパッキンを全周に亘ってパッキン押さえで押し動かすことができる。
リング状の上記パッキン押さえは、スクィーズパッキン全体を歪むことなく変位させ得る限り、無端リング状又は有端リング状のいずれでもよい。
ここで、上記パッキン押さえを無端リング状とすれば、上記スクィーズパッキンを、上記パッキン押さえで上記すきま拡大部の内面に全周に亘って押し付けることができる。この押し付けにより、スクィーズパッキンをすきま拡大部内でラジアル方向に膨張させることができる。この状態でパッキン押さえを備え付けられるので、スクィーズパッキンと軌道輪及び嵌合相手部材との摩擦接触が強まり、スクィーズパッキンの密封性能をより高め、また、耐クリープ力を高めることもできる。
上記すきま拡大部と上記スクィーズパッキンと上記パッキン押さえとを上記軌道輪の両側に有する構成を採用すれば、上記はめあいすきまに余分に注入する潤滑剤の量が倍化するため、充填度合いをより高めることができる。
上記軌道輪を内輪とし、上記軌道輪の内径面に上記すきま拡大部を生じさせる凹部及び上記開放口を形成し、上記パッキン押さえを上記軌道輪に着脱可能とし、上記軌道輪、外輪及び複数の転動体をハウジングに組み込めば、この発明に係る転がり軸受により、ベアリングユニットを構成することができる。
ベアリングユニットは、ハウジングに転がり軸受が組み込まれたユニットであり、回転軸の仕様に合わせて選択される。その回転軸とすきまばめされる内輪側にすきま拡大部を生じさせる凹部を形成すると共に、パッキン押さえを着脱可能にしておけば、回転軸の各種仕様に対応させて内輪、スクィーズパッキン等をこの発明の効果を生じるように各種設定した製品展開を行なうことにより、回転軸の仕様変更や特注化を避けられるので、安価にこの発明を提供することができる。
上記潤滑剤としては、すきま拡大部に全周に亘って充填可能な粘度を有するものを用い、例えば、グリースや、粘度100(mm/S)以上の油を用いることができる。
上記潤滑剤が導電性を有するものであれば、上記軌道輪と嵌合相手部材間の導通を得られるので、この発明に係る転がり軸受を内外輪間が導通させられた通電軸受とし、ハウジングと回転軸間を軸受により導通させることが可能になる。
上述のように、この発明は、上記すきま拡大部を、上記スクィーズパッキンより幅広で、かつ上記スクィーズパッキンを側方に外部露出させる開放口を有する空間とし、上記スクィーズパッキンを上記開放口を通じて軌道輪幅中央側に変位させ、該スクィーズパッキンを上記の変位位置に規制するパッキン押さえを備え付けるようにした構成の採用により、すきま拡大部に溜めた潤滑剤を軌道輪と嵌合相手部材間のはめあいすきま側に注入する分、上記はめあいすきまに潤滑剤をより多く充填することができる。
以下、この発明の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態に係る転がり軸受に回転軸を支持させた状態のアキシアル断面要部を示している。図2は、第1実施形態に係る転がり軸受の内外の軌道輪1、2のうち、内側の軌道輪1からスクィーズパッキン3及びパッキン押さえ4を外した分解状態を示し、その周方向一部を両幅間に亘って破断表示している。以下、内側の軌道輪1を内輪1と呼び、外側の軌道輪2を外輪2と呼ぶ。
図1、図2に示すように、第1実施形態に係る転がり軸受は、内輪1と回転軸5からなる嵌合相手部材とがすきまばめされるものである。外輪2は、調心外輪とされ、ハウジング6からなる嵌合相手部材に嵌合されている。第1実施形態に係る転がり軸受は、内外輪1、2及び複数の転動体7をハウジング6に組み込まれており、ベアリングユニットの軸受部を構成している。
なお、第1実施形態に係る転がり軸受は、内外輪1、2、回転軸5、ハウジング6及び複数の転動体7は、それぞれ金属製であり、内外輪1、2間に導電性グリースがシール8、8により密封された導電性軸受に構成されている。
内輪1と回転軸5とは、はめあい公差が管理されたはめあい面1a、5aを嵌合側の径面に有している。内輪1に回転軸5を通すと、両はめあい面1a、5aではめあいすきま9が形成される。
はめあいすきま9は、スクィーズパッキン3、10で閉じられている。はめあいすきま9の内部に、潤滑剤(図1中にドット表示する)が充填されている。スクィーズパッキン3、10には、それぞれOリングが利用されている。
内輪1の一方側の幅面1bとはめあい面1aとは、内径がはめあい面1aより拡大した凹部1cでつながっている。この凹部1cは、内輪1と回転軸5が嵌合された状態で、はめあいすきま9に幅面1b側で連通し、かつラジアル方向のすきま幅が拡大した空間であるすきま拡大部11を生じさせる。
凹部1cは、内輪1の一方側の側面に全周に亘って開放し、回転軸5は、内輪1とすきまばめされる外径を有している。このため、すきま拡大部11は、内輪1と回転軸5間の全周に亘って一方側の側面に開放する開放口を有する空間となっている。凹部1cを内輪1の側面に開放させれば、すきま拡大部11の幅を最大化することができる。
また、凹部1cは、スクィーズパッキン3より幅広に形成されている。これは、すきま拡大部11をスクィーズパッキン3より幅広に生じさせるためである。
凹部1cと回転軸5は、内輪1と回転軸5が嵌合された状態で、スクィーズパッキン3にラジアル方向のつぶししろが与えられる関係に径寸が設定されている。したがって、スクィーズパッキン3は、すきま拡大部11内で潰され、その結果、すきま拡大部11内で上記潤滑剤を密封する。
スクィーズパッキン3は、すきま拡大部11の全周に亘る開放口を通じてすきま拡大部11内に押し込むことが可能なものとなっている。押し込まれたスクィーズパッキン3は、すきま拡大部11の開放口から側方に外部露出させられる。すきま拡大部11がスクィーズパッキン3より幅広な空間のため、開放口から内輪幅中央側に向かってクィーズパッキン3をさらに押し込むことができる。
図3は、スクィーズパッキン3をすきま拡大部11に押し込む途中を示している。
図3に示すように、上記スクィーズパッキン3の押し込みは、パッキン押さえ4を利用して行なえるようになっている。このパッキン押さえ4は、無端リング状のものであり、内輪1の幅面1bに突き当てる取り付けフランジ部4aと、すきま拡大部11に押し込まれたスクィーズパッキン3に側方から当てる筒部4bとを有している。筒部4bは、スクィーズパッキン3を全周に亘って押すことが可能であって、この間に凹部1cによりラジアル方向に案内される形状になっている。
図1に示すように、パッキン押さえ4の筒部4bは、スクィーズパッキン3が凹部1cとはめあい面1a間の径差壁に押し付けられるまで挿入されるようになっている。スクィーズパッキン3の内輪幅中央側への変位は、上記径差壁により規制され、上記押し付けにより、スクィーズパッキン3は、すきま拡大部11内でラジアル方向に膨張させられる。このとき、取り付けフランジ部4aが内輪1の幅面1bに突き当る。パッキン押さえ4は、取り付けフランジ部4aを複数のボルト12で内輪1の幅面1bに締結することにより内輪1に備え付けられる。これにより、スクィーズパッキン3の幅面1b側への変位は、パッキン押さえ4により規制され、スクィーズパッキン3が上記膨張状態に維持される。
なお、複数のボルト12は、それぞれアキシアル方向に螺合される。回転軸5が振動を生じる場合でもボルト12が緩み難くなるためである。
また、上記のようにパッキン押さえ4を備え付けた状態で、筒部4bと回転軸5間にラジアル方向すきま13が生じており、筒部4bと回転軸5の摩耗が防止されている。凹部1cと回転軸5間は、スクィーズパッキン3から漏れた潤滑剤でしか潤滑されないためである。
内輪1の他方側の幅面1dとはめあい面1aとの間の中間部分に、円周溝1eが形成されている。この円周溝1eにスクィーズパッキン10が装着される点は従来と同じである。
上記潤滑剤は、上記すきま拡大部11が開放された状態で、そのすきま拡大部11内に充填可能なグリースが利用されている。このグリースは、導電性を有している。第1実施形態に係る転がり軸受は上記のように導電性軸受であり、回転軸5とハウジング6も導体である。このため、回転軸5とハウジング6間の導通が軸受を介して確保されている。
上記構成を有する第1実施形態に係る転がり軸受の内輪1と回転軸5間に上記潤滑剤を充填する方法を以下に述べる。
内輪1と回転軸5を嵌合する前に、スクィーズパッキン10を円周溝1eに嵌め、スクィーズパッキン10、はめあい面1a及び凹部1cに潤滑剤を全周に亘って塗布する。凹部1cに潤滑剤を塗布することに代えて、内輪1と回転軸5を嵌合した後、すきま拡大部11に潤滑剤を塗り込んでもよい。
内輪1と回転軸5を嵌合した後、図3に示すように、すきま拡大部11の開放口からスクィーズパッキン3を少し押し込んだ状態とし、そのスクィーズパッキン3に側方からパッキン押さえ4の筒部4bを当て、パッキン押さえ4を内輪1側に移動させることにより、スクィーズパッキン3を軌道輪幅中央側にさらに深く押し込んでいく。
この間、凹部1cに塗布された、又はすきま拡大部11に塗り込まれることにより、すきま拡大部11内に溜まった潤滑剤は、つぶししろを与えられたスクィーズパッキン3により密封されるので、すきま拡大部11のアキシアル方向の減容に伴い、はめあいすきま9に注入されていく。
スクィーズパッキン3が凹部1cとはめあい面1a間の径差壁に押し付けられるまで変位させられた状態で、すきま拡大部11内の潤滑剤の略全量がはめあいすきま9に注入される。
はめあいすきま9の反対側は、スクィーズパッキン10で閉じられており、注入に伴って潤滑剤が反対側から外部に漏洩することはない。このため、上記の注入の分、はめあいすきま9内の潤滑剤の充填度合いが高められる。
取り付けフランジ部4aを複数のボルト12で内輪1の幅面1bに締結すれば、パッキン押さえ4が内輪1に備え付けられる。その結果、スクィーズパッキン3がラジアル方向に膨張した状態に維持され、はめあいすきま9に注入された潤滑剤がすきま拡大部11側に逃げることはできず、はめあいすきま9の充填度合いが高まった状態に維持される。
したがって、この第1実施形態に係る転がり軸受は、すきま拡大部11に溜めた潤滑剤を内輪1と回転軸5のはめあいすきま9側に注入する分、はめあいすきま9に潤滑剤をより多く充填することができる。
また、スクィーズパッキン3がラジアル方向に膨張した状態に維持される結果、スクィーズパッキン3と内輪1及び回転軸5との摩擦接触が強まる。このため、この第1実施形態に係る転がり軸受は、スクィーズパッキン3の密封性能をより高め、また、耐クリープ力を高めることもできる。
また、この第1実施形態に係る転がり軸受は、パッキン押さえ4でスクィーズパッキン3を全周に亘って押すことができるので、スクィーズパッキン3が捻れたり、歪んだりすることが起き難い。なお、同じ目的で、スクィーズパッキン3にOリングが採用されている。
スクィーズパッキン3は、内輪1と回転軸5の嵌合前に凹部1cに嵌めておくことも可能である。この場合、内輪1と回転軸5を嵌合する間に、スクィーズパッキン3につぶししろが与えられる。
ここで、凹部1cが内輪1の一方側の側面に開放しているため、スクィーズパッキン10側から嵌合すると、回転軸5に擦られるスクィーズパッキン3が、不意に幅面1b側に変位させられて外れてしまう恐れがある。
スクィーズパッキン3側から嵌合すると、回転軸5に擦られるスクィーズパッキン3が外れる心配はない。
しかしながら、スクィーズパッキン3は、その全周をパッキン押さえ4のようなしっかりとした壁面で押されていないため、内輪幅中央側に変位させる途中で歪み易く、密封不良が生じたり、はめあいすきま9の全周に亘る注入バランスが崩れたりする心配がある。このため、スクィーズパッキン3は、上記のように、内輪1と回転軸5の嵌合後にパッキン押さえ4ですきま拡大部11に押し込む方がよい。
また、第1実施形態に係る転がり軸受は、回転軸5の仕様に合わせて選択されるベアリングユニットの軸受部を構成し、その回転軸5とすきまばめされる内輪1側に凹部1cを形成すると共に、パッキン押さえ4をボルト12で着脱可能としたため、内輪1、スクィーズパッキン3等を各種設定で製品展開することにより、回転軸5の仕様変更や特注化を避けられる。
上記第1実施形態では、内輪1の一方側にのみすきま拡大部11とスクィーズパッキン3とパッキン押さえ4とを有する構成としたが、すきま拡大部11等を両側に有する構成にすることも可能である。その一例として、図4に第2実施形態を示す。
図4に第2実施形態の要部アキシアル断面を示すように、第2実施形態に係る転がり軸受は、内輪1の他方側にもすきま拡大部11、スクィーズパッキン3、パッキン押さえ4等を有しており、はめあいすきま9に両側から潤滑剤を注入することができる。第2実施形態に係る転がり軸受は注入する潤滑剤の量が倍化するため、はめあいすきま9の充填度合いをより高めることができる。
また、第1及び第2実施形態では、無端リング状のパッキン押さえを採用したが、有端リング状のパッキン押さえを採用することもできる。その一例として、図5に第3実施形態を示す。
図5(a)に第3実施形態の要部アキシアル断面を示すように、第3実施形態に係る転がり軸受は、内輪21と回転軸22がすきまばめされ、そのはめあいすきま23をスクィーズパッキン24、25で閉じる点は、上記第1及び第2実施形態と同じである。
内輪21の一方側の幅面21aと回転軸22の肩部22a間に介在するスクィーズパッキン24は、アキシアル方向のつぶししろを与えられることにより密封作用を奏するものである。スクィーズパッキン24には、特に角リングが採用されている。内輪21が肩部22a側に押し付けられることを考慮し、幅面21a及び肩部22aとスクィーズパッキン24とを面接触させて接触状態を安定させるためである。
内輪21の他方側の幅面21bとはめあい面21cとの間に、内径が拡大した凹部21dが形成されている。図5(b)にすきま拡大部26にスクィーズパッキン25を押し込む途中を拡大図示する。図5(b)に示すように、凹部21dは、内輪21と回転軸22が嵌合されると、すきま拡大部26を生じさせる。はめあいすきま23やすきま拡大部26に潤滑剤を溜める方法は、上記第1実施形態と同じようにすることができる。
スクィーズパッキン25は、すきま拡大部26に押し込むシール筒部25aと、内輪21の幅面21bに当てる円環板状のフランジ部25bとを有している。スクィーズパッキン25の押し込み作業は、図5(a)に示すように、回転軸22の肩部22aと内輪21間にスクィーズパッキン24を介在させた状態で実施される。
図5(b)に示すように、スクィーズパッキン25のシール筒部25aは、すきま拡大部26に潤滑剤を溜めた状態で、すきま拡大部26の全周に亘る開放口に外部側方から押し込まれ、つぶししろの付与により密封作用を奏する。なお、この押し込みを容易にするため、シール筒部25aは、一方側の端部外径が円すい状に形成されている。
シール筒部25aは、すきま拡大部26の開放口を通じてパイプ状治具等で深くまで押し込むことができる。この押し込み中、内輪21は、シール筒部25aの摺動により肩部22a側に押され、スクィーズパッキン24につぶししろが与えられる。このため、内輪21と肩部22a間から潤滑剤が漏れる心配はない。
図5(a)に示すように、内輪21の凹部21dとはめあい面21c間の径差壁にシール筒部25aが突き当るとき、すきま拡大部26内の潤滑剤の略全量がはめあいすきま23に注入されている。このとき、フランジ部25bが内輪21の幅面21bに全周に亘ってぴったりと接触している。
その状態で、回転軸22の輪溝に、止め輪からなるパッキン押さえ27を嵌着により備え付けることができる。これにより、内輪21、スクィーズパッキン24、25が肩部22aとパッキン押さえ27で挟まれた状態に固定され、スクィーズパッキン24の密封が維持されると共に、スクィーズパッキン25が変位位置に規制された状態も維持される。
なお、上記第1〜第3実施形態のようなリング状のパッキン押さえでスクィーズパッキンを押すことに代えて、軌道輪及び/又は嵌合相手部材の嵌合側の径面に、すきま拡大部となる円周溝を形成し、そのすきま拡大部の開放口を、軌道輪の幅面及び/又は嵌合相手部材の側面から円周溝に貫通する複数の孔から構成し、円周溝にスクィーズパッキンを嵌めた状態で軌道輪と嵌合相手部材を嵌合し、各孔に外部から突き棒を同時挿入してスクィーズパッキン全体を軌道輪幅中央側に突き動かすような構成も可能である。複数の孔は、スクィーズパッキン全体を変位させられるよう周方向に分散配置されていればよい。
上記第1乃至第3実施形態に係る転がり軸受は、全周に亘る開放口を有するすきま拡大部を採用することにより、凹部を旋削加工するだけですきま拡大部とその開放口を形成することができるので、複数の孔を穿設する上記代替構成より加工が単純な点で優れる。
また、上記第1乃至第3実施形態に係る転がり軸受は、内輪クリープ対策を例に説明したが、ハウジングと外輪をすきまばめする転がり軸受において、回転荷重に伴う外輪クリープ対策として、外輪とハウジング間のはめあいすきまに潤滑剤をスクィーズパッキンで密封するときにも同じように適用することができる。

第1実施形態のアキシアル断面の要部拡大図 図1の内輪からスクィーズパッキン及びパッキン押さえを外した状態の分解斜視図 図1のスクィーズパッキンを押し込む途中の状態をアキシアル断面で示した作用図 第2実施形態のアキシアル断面の要部拡大図 aは第3実施形態のアキシアル断面の要部拡大図、bは前記aのスクィーズパッキンを押し込む途中の状態をアキシアル断面で示した作用図
符号の説明

1、2、21 軌道輪
1a、5a、21c はめあい面
1b、1d、21a、21b 幅面
1c、21d 凹部1e 円周溝

3、10、24、25 スクィーズパッキン
4、27 パッキン押さえ4a 取り付けフランジ部
4b 筒部

5、22 回転軸
6 ハウジング
7 転動体
9、23 はめあいすきま11、26 すきま拡大部
12 ボルト
13 ラジアル方向すきま
22a 肩部
25a シール筒部
25b フランジ部

Claims (6)

  1. 軌道輪とこの嵌合相手部材間のはめあいすきまに潤滑剤を密封するスクィーズパッキンを備え、上記スクィーズパッキンを、上記軌道輪と上記嵌合相手部材間のすきま拡大部内でつぶししろが与えられるものとした転がり軸受において、上記すきま拡大部を、上記スクィーズパッキンより幅広で、かつ上記スクィーズパッキンを側方に外部露出させる開放口を有する空間とし、上記スクィーズパッキンを上記開放口を通じて軌道輪幅中央側に変位させ、該スクィーズパッキンを上記の変位位置に規制するパッキン押さえを備え付けるようにしたことを特徴とする転がり軸受。
  2. 上記開放口を、上記軌道輪と上記嵌合相手部材間の全周に亘って開放させ、上記パッキン押さえを、上記すきま拡大部に介在する上記スクィーズパッキンに側方から当てるリング状のものとした請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 上記パッキン押さえを無端リング状とし、上記スクィーズパッキンを、上記パッキン押さえで上記すきま拡大部の内面に全周に亘って押し付けることにより該すきま拡大部内でラジアル方向に膨張させるようにした請求項2に記載の転がり軸受。
  4. 上記すきま拡大部と上記スクィーズパッキンと上記パッキン押さえとを上記軌道輪の両側に有する請求項1から3のいずれか1つに記載の転がり軸受。
  5. 上記軌道輪を内輪とし、上記軌道輪の内径面に上記すきま拡大部を生じさせる凹部及び上記開放口を形成し、上記パッキン押さえを上記軌道輪に着脱可能とし、上記軌道輪、外輪及び複数の転動体をハウジングに組み込んだ請求項1から4のいずれか1つに記載の転がり軸受。
  6. 上記潤滑剤が導電性を有するものである請求項1から5のいずれか1つに記載の転がり軸受。
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