JP2009113461A - 微細貫通孔構造体の製造装置、微細貫通孔構造体の製造方法、微細貫通孔構造体、液滴吐出ノズル、液滴吐出フィルタ、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置 - Google Patents
微細貫通孔構造体の製造装置、微細貫通孔構造体の製造方法、微細貫通孔構造体、液滴吐出ノズル、液滴吐出フィルタ、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】微細貫通孔構造体を効率的に製造することができる微細貫通孔構造体の製造装置、微細貫通孔構造体の製造方法、微細貫通孔構造体、液滴吐出ノズル、液滴吐出フィルタ、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】 保持部材104に微細孔を穿孔する被加工体105を保持し、保持部材104に保持される被加工体105を加熱して軟化させ、被加工体105の厚みより高い突起103aが配置された転写パターンを有する金型103を加熱し、被加工体105および金型103を加熱した状態で、被加工体105の応力が軟化した被加工体105の破断応力以上かつ金型103の耐力以下となるような荷重で金型103の転写パターンを被加工体105に押し付けることにより、金型103の転写パターンに配置された突起103aによって被加工体105に微細孔を穿孔する。そして、被加工体105が硬化した後、金型103から被加工体105を取り出す。
【選択図】 図1
【解決手段】 保持部材104に微細孔を穿孔する被加工体105を保持し、保持部材104に保持される被加工体105を加熱して軟化させ、被加工体105の厚みより高い突起103aが配置された転写パターンを有する金型103を加熱し、被加工体105および金型103を加熱した状態で、被加工体105の応力が軟化した被加工体105の破断応力以上かつ金型103の耐力以下となるような荷重で金型103の転写パターンを被加工体105に押し付けることにより、金型103の転写パターンに配置された突起103aによって被加工体105に微細孔を穿孔する。そして、被加工体105が硬化した後、金型103から被加工体105を取り出す。
【選択図】 図1
Description
本発明は、微細貫通孔構造体の製造装置、微細貫通孔構造体の製造方法、微細貫通孔構造体、液滴吐出ノズル、液滴吐出フィルタ、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置に関するものである。
従来、MEMS(Micro Electro Mechanical System)に代表される微細構造体の製造方法として、金型に刻み込まれた寸法が数十nm〜数百nmの凹凸を、基板上に塗布した樹脂材料に押し付けて形状を転写するナノインプリント法を用いる方法が一般に知られている。ナノインプリント法は、転写の工程は数分で終了し、同じ形状の部品を短時間で大量に作り出せる点で優れている。
しかし、従来のナノインプリント法では、樹脂材料を保持する保持台と金型との接触による金型の破損を防止するため、高圧力で金型を樹脂材料に押し付けることができなかった。そのため、従来の微細貫通孔構造体の製造装置では、ナノインプリント法のみで樹脂材料等に微細孔を穿孔することができなかった。具体的には、ナノインプリント法により薄い膜が残っている未貫通状態まで成形を行い、さらに超音波等で薄い膜を取り除かなければならなかった。
このような問題を解決するものとして、ナノインプリント法のみを用いて穿孔した微細孔を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法が開示されている(特許文献1参照)。かかるインクジェット記録ヘッドの製造方法では、保護シート上に熱可塑性樹脂の層を形成し、この熱可塑性樹脂の上に金型をプレスして、ノズルプレートの形状を形成することにより、金型を破損することがなく良好な微小孔を貫通形成することができる。
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、金型の破損を防止することができるものの、変形しやすい保護シート上に熱可塑性樹脂を形成するため、金型でこの熱可塑性樹脂にプレスするとき、熱可塑性樹脂が伸びるだけ、またはその一部が破けるだけで、熱可塑性樹脂に対して微細孔を確実に穿孔することができなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、微細孔が穿孔された微細貫通孔構造体を効率的に製造することができる微細貫通孔構造体の製造装置、微細貫通孔構造体の製造方法、微細貫通孔構造体、液滴吐出ノズル、液滴吐出フィルタ、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、軟化した被加工体を保持する保持部材と、前記被加工体の厚みより高い突起が配置された転写パターンを有する型部材と、前記被加工体の応力が軟化した前記被加工体の破断応力以上かつ前記型部材の耐力以下となるような荷重で前記型部材の転写パターンを前記被加工体に押し付けることにより、前記突起によって前記被加工体に微細孔を穿孔する穿孔手段と、前記穿孔手段によって微細孔が穿孔された前記被加工体を硬化させる硬化手段と、前記硬化手段によって硬化した前記被加工体を前記型部材から取り出す取出手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記保持部材の弾性率が前記被加工体の弾性率よりも高いことを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、請求項1または2にかかる発明において、前記保持部材は、前記型部材の転写パターンの凹部に前記被加工体が接触する前に、前記被加工体の応力が、前記被加工体の破断応力以上に達する材料であることを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項1から3のいずれか一に記載の発明において、前記型部材の転写パターンに配置された前記突起の先端部が凹窩していることを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、請求項1から4のいずれか一に記載の発明において、前記型部材の転写パターンに配置された前記突起の先端部に前記被加工体の付着を防止する被膜処理が施されていることを特徴とする。
また、請求項6にかかる発明は、保持部材に軟化した被加工体を保持する保持工程と、前記被加工体の厚みより高い突起が配置された転写パターンを有する型部材の転写パターンを、軟化した前記被加工体の破断応力以上かつ前記型部材の耐力以下となるような荷重で前記被加工体に押し付けることにより、前記突起によって前記被加工体に微細孔を穿孔する穿孔工程と、前記穿孔工程によって微細孔が穿孔された前記被加工体を硬化させる硬化工程と、前記硬化工程によって硬化した前記被加工体を前記型部材から取り出す取出工程と、を有することを特徴とする。
また、請求項7にかかる発明は、請求項1から5のいずれか一に記載の微細貫通孔構造体の製造装置によって製造されたことを特徴とする。
また、請求項8にかかる発明は、請求項1から5のいずれか一に記載の微細貫通孔構造体の製造装置によって製造された微細貫通孔構造体を備え、前記微細貫通孔構造体は、微細孔から液滴を吐出することを特徴とする。
また、請求項9にかかる発明は、請求項1から5のいずれか一に記載の微細貫通孔構造体の製造装置によって製造された微細貫通孔構造体を備え、前記微細貫通孔構造体は、微細孔から液滴に含まる異物を取り除いて吐出することを特徴とする。
また、請求項10にかかる発明は、請求項8に記載の液滴吐出ノズルと、請求項9に記載の液滴吐出フィルタと、を備えたことを特徴とする。
また、請求項11にかかる発明は、請求項10に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする。
本発明は、インプリント法のみを用いて確実に微細孔が穿孔された微細貫通穴構造体を製造することができるため、より効率的に微細貫通孔構造体を製造することができる、という効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる微細貫通孔構造体の製造装置、微細貫通孔構造体の製造方法、微細貫通孔構造体、液滴吐出ノズル、液滴吐出フィルタ、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の実施の形態で用いられる微細貫通孔構造体の製造装置の断面図は模式的なものであり、プレスヘッド、金型、保持部材、被加工材料等の大きさなどは現実のものとは異なる。
図1は、本実施の形態にかかる微細貫通孔構造体の製造装置の構成を模式的に示す断面図である。この微細貫通孔構造体の製造装置は、保持部材104によって保持される被加工体105に金型103を押し付けて、被加工体105に微細孔を穿孔するものである。具体的には微細貫通孔構造体の製造装置は、保持部材104を固定するプレス台101、プレス台101と対向する位置に配置されたプレスヘッド102、プレスヘッド102に固定された金型103、およびプレス台101に固定され、被加工体105を保持する保持部材104を備えて構成される。
金型103は、プレスヘッド102に固定され、形成すべき微細貫通孔構造体の微細孔に対応する転写パターンを備えている。具体的には、金型103の転写パターン(被加工体105に押し付けられる面)には、複数の突起103aが設けられている。突起103aは、LIGA(Lithographie Galvanoformung Adformung)プロセスにより設けた。また、金型103には、Ni合金基製の金型を用いた。
なお、本実施の形態では、LIGAプロセスにより突起103aを設けたが、これに限定するものではない。例えば、マイクロな構造体を製作することができる技術であれば、例えば、MEMS製造技術等の他の機械加工技術で突起103aを製作してもよい。また、本実施の形態では、Ni合金基製の金型を使用したが、これに限定するものではない。例えば、鉄等の金属、超硬合金、ステンレス、タングステンカーバイド等の合金などを使用してもよい。
ここで、金型103の転写パターンに設けられた突起103aの形状について図2を用いて説明する。図2は、金型の転写パターンに設けられた円柱状の突起の断面図である。具体的には、先端が直径φ20μm程度、底面が直径φ60μm程度、高さが50μm程度の円柱状の突起が設けられている。なお、突起103aは、側面にテーパーが付けられているが、これに限定するものではない。例えば、金型103から被加工体105を離型しやすい形状であればよい。
突起103aは、その高さが被加工体105の厚みよりも高くなるようにする。突起103aの高さは、被加工体105の厚みよりも10μm程度高いことが好ましいが、被加工体105の厚みに対して少なくとも0.1μm程度高ければよい。
また、突起103aの先端は、深さ3μm程度凹窩した曲面形状となっている。これにより、突起103a先端の凹面のエッジ部に応力を集中させることができるため、被加工体105を容易に切断することができる。
また、突起103aの先端には、被加工体105の付着を防止する被膜処理が施されている。具体的には、突起103aの先端部にフッ素系防汚コーティング剤による被膜処理を施す。なお、本実施の形態では、フッ素系防汚コーティング剤により突起103aに被膜処理を施しているが、これに限定するものではない。例えば、シリコン系離型剤などを用いて突起103aの先端に被膜処理を施しても良い。
保持部材104は、プレス台101上に固定され、被加工体105を保持する。具体的には、各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エネルギ線硬化樹脂などの樹脂材料や半導体材料等が、スピンコート法、ドクターブレード法、高周波スパッタリング法などの方法により、被加工体105が保持部材104上に形成される。本実施の形態では、厚さ40μmの熱可塑性ポリイミドフィルムが保持部材104上に形成されている。
また、保持部材104には、被加工体105よりも変形しにくい材料を用いるものとする。つまり、被加工体105よりも弾性率が高い材料(例えば、銅)により保持部材104を構成する。
具体的には、金型103の転写パターンの突起103a以外の部分(以下、凹部とする)103bに被加工体105が接触する前に、被加工体105の応力が、被加工体105の破断応力(例えば、約40×106N/m2)以上に達する材料を用いる。これにより、保持部材104より被加工体105が変形しやすくなるため、突起103aにより確実に微細孔を穿孔することができる。また、保持部材104に弾性率が高い材料を用いることにより、小さい荷重で被加工体105の応力を上昇させることができる。なお、本実施の形態にかかる保持部材104には、銅製の保持部材を用いたが、これに限定するものではない。例えば、ポリイミドよりも弾性率が高い材料(セラミック等)であればよい。
プレス台101は、保持部材104を固定する台である。また、プレス台101は、図示しない熱源により保持部材104を加熱する。本実施の形態においては、保持部材104を介して被加工体105がガラス転移点以上の温度に加熱され、軟化する。これにより、金型103の突起103aが被加工体105に入り込みやすくする。なお、本実施の形態では、被加工体105に熱可塑性ポリイミドフィルムを用いたため、ポリイミドの一般的な成形温度である約300℃以上に加熱するものとする。また、本実施の形態では、被加工体105を保持部材104に形成した後、図示しない熱源により加熱して、被加工体105を軟化させているが、これに限定するものではない。例えば、既に軟化した被加工体105を保持部材104に形成してもよい。また、本実施の形態では、プレス台101と保持部材104とを別々に設けているが、これに限定するものではない。例えば、プレス台101が保持部材104を構成してもよい。
プレスヘッド102は、金型103を固定し、図示しないプレス機構により上下に動いて金型103の転写パターンを被加工体105に押し付ける。具体的には、プレス機構によりプレスヘッド102を下降させて、被加工体105の応力が軟化した被加工体105の破断応力以上かつ金型103の耐力以下となるような荷重で、金型103の転写パターンを被加工体105に押し付けることにより、金型103の転写パターンに設けられた突起103aにより被加工体105に微細孔を穿孔する。
なお、軟化した被加工体105の破断応力は、被加工体105の軟化状態によって変化する。よって、プレスヘッド102は、被加工体105の軟化状態に従って、被加工体105に金型103の転写パターンを押し付ける荷重を変化させるものとする。
また、プレスヘッド102は、保持部材104の加熱と同時に、図示しない熱源により金型103を加熱して高温にする。これにより、金型103の突起103aを被加工体105に押し込みやすくする。金型103の温度は、金型103が被加工体105に触れたとき、特に、熱容量の少ない突起103aの先端部が冷却されてガラス転移点以下にならない温度、かつ金型103に被加工体105が融着しない温度とする。
また、プレス台101は、被加工体105に微細孔が穿孔された後、図示しない熱源による加熱を停止し、被加工体105を冷却・硬化させる。具体的には、被加工体(ポリイミド)105をガラス転移点以下(例えば、約60℃以下)に冷却して硬化させる。なお、本実施の形態においては、ガラス転移点以下に被加工体105を冷却しているが、これに限定するものではない。例えば、金型103から取り出しても被加工体105が形状を維持することができる温度であればよい。
また、本実施の形態では、被加工体105に熱可塑性樹脂を用いたため、冷却により被加工体105を硬化させたが、これに限定するものではない。例えば、被加工体105に熱硬化性樹脂を用いた場合は、加熱により被加工体105を硬化させる。または、被加工体105にエネルギ線硬化性樹脂を用いた場合は、エネルギ線の照射により被加工体105を硬化させる。
そして、被加工体105が硬化した後、プレス機構によりプレスヘッド102を上昇させて、金型103から被加工体105を取り出す。なお、本実施の形態では、約40×106N/m2で金型103の転写パターンを被加工体105に押え付けて加圧するものとする。
次に、図3(A)〜(F)を用いて、本実施の形態にかかる微細貫通孔構造体の製造装置による微細貫通孔構造体の製造工程について説明する。図3(A)〜(F)は、本実施の形態にかかる微細貫通孔構造体の製造装置による微細貫通孔構造体の製造工程を模式的に示す断面図である。
まず、図3(A)に示す状態において、プレスヘッド102は、図示しない熱源により金型103を加熱する。また、プレス台101は、図示しない熱源により保持部材104を加熱する。これにより、保持部材104を介して被加工体105がガラス転移点以上の温度に加熱され、軟化する。
次に、図3(B)に示すように、プレスヘッド102が下降して金型103の転写パターンを保持部材104上に保持される被加工体105に押し付ける。このとき、プレスヘッド102は、被加工体105の応力が約40×106N/m2に達するまで下降を続ける。
被加工体105の応力が約40×106N/m2に達すると、図3(C)に示すように、プレスヘッド102は下降を停止する。このとき、金型103の突起103aの高さを被加工体105の厚みよりも高くしていることから、金型103の突起103aが被加工体105を貫通し、保持部材104まで達するため、被加工体105に確実に微細孔を穿孔することができる。
そして、プレスヘッド102は、金型103の加熱を停止して、金型103を冷却する。また、プレス台101は、保持部材104の加熱を停止する。これにより、被加工体105は、冷却され、ガラス転移点以下になったときに硬化する。
被加工体105が硬化すると、図3(D)に示すように、プレスヘッド102は、上昇して金型103から被加工体105を離型させる。次に、図3(E)に示すように、保持部材104から被加工体105を引き離す。これにより、図3(F)に示すように被加工体105に微細孔が穿孔された微細貫通孔構造体を製造することができる。
このように、金型103の転写パターンに設けられた突起103aの高さを被加工体105の厚みよりも高くし、かつ被加工体105の応力が軟化した被加工体105の破断応力以上かつ金型103の耐力以下となるような荷重で金型103の転写パターンを被加工体105に押し付けることにより、金型103に損傷を与えず、かつ微細貫通孔構造体の製造装置の生産性を損なうことなく確実に被加工体105に微細孔を穿孔することができる。
また、保持部材104に被加工体105よりも弾性率が高い材料を用いることにより、保持部材104より被加工体105の方が変形しやすくなるため、突起103aにより確実に微細孔を穿孔することができる。また、小さい荷重で金型103の転写パターンから被加工体105の応力を上昇させることができる。
また、金型103の転写パターンに設けられた突起103aの先端を凹窩した局面形状とすることにより、この局面形状のエッジ部に応力を集中させることができるため、より小さい圧力で被加工体105に微細孔を穿孔することができる。
さらに、突起103aの先端に、被加工体105の付着を防止する被膜処理を施すことにより、突起103aの先端部から被加工体105を取り除く必要がないため、生産性を損なったり、工程数を増やしたりすることなく、低コストで、被加工体105に微細孔を穿孔することができる。
次に、本実施の形態にかかる微細貫通孔構造体の製造装置によって製造された微細貫通孔構造体は、インクジェット記録装置のインクジェットヘッド等(本発明にかかる液滴吐出ヘッド)に使用される。図4は、本実施の形態にかかる微細貫通孔構造体の製造装置によって製造された微細貫通孔構造体を備えたインクジェットヘッドの分解図である。
本実施の形態にかかるインクジェットヘッド400は、圧電素子401と、振動板402と、流路板403と、ノズルプレート404とを備えている。
圧電素子401は、振動板402に電圧を印加して、振動板402を振動させる。
振動板(液滴吐出フィルタ)402は、図3(A)〜(F)に示す製造工程によって製造されたポリイミド等からなる微細貫通孔構造体である。具体的には、複数の微細孔(フィルタ)402aを有し、圧電素子401による電圧の印加により振動して微細孔402a内に蓄積されるインクを吐出する。
流路板403は、液流路403aを備え、ノズルプレート404に供給するインクを蓄積する。具体的には、流路板403の中央部に2列の液流路403aを有する。液流路403aは、振動板402から吐出されたインクを蓄積し、振動板402の振動により、蓄積するインクをノズルプレート404に供給する。
ノズルプレート(液滴吐出ノズル)404は、図3(A)〜(F)に示す製造工程によって製造された微細孔(ノズル)404aを有する微細貫通孔構造体である。ノズルプレート404は、図示しないインク供給路を介して、重なり合う流路板403からインクの供給を受ける。そして、ノズル404aは、図示しないインク供給路を介して供給されたインクに含まれるゴミを取り除き、ゴミが取り除かれたインクを記録媒体に向けて吐出する。これにより、記録媒体への印字が実行される。
ここで、振動板402およびノズルプレート404を構成する液滴吐出ノズル(液滴吐出フィルタ)の構成について説明する。図5は、本実施の形態にかかる微細貫通孔構造体の製造装置によって製造された微細貫通孔構造体を備えた液滴吐出ノズル(液滴吐出フィルタ)の断面図である。
図5に示す液滴吐出ノズル(液滴吐出フィルタ)500は、図3(A)〜(F)に示す製造工程によって製造されたポリイミド等からなる微細貫通孔構造体(弾性体部)501と、ステンレス等からなる剛性体部502と、を備えている。弾性体部501は、上述の製造工程によって穿孔された複数の微細孔501aを有している。また、剛性体部502は、エッチング等により形成されたフィルタ502aを有している。液滴吐出フィルタ(振動板402)500は、図示しない圧電素子により印加された電圧により弾性体部501を振動させて、剛性体部502のフィルタ502a内に蓄積されるインク等の液滴を微細孔501aから吐出する。
また、液滴吐出ノズル(ノズルプレート404)500は、図示しないインク供給路を介して剛性体部502のフィルタ502a内に供給されたインク等の液滴に含まれるゴミを微細孔501aを通過させて取り除き、吐出する。
また、液滴吐出ノズル(ノズルプレート404)500は、図示しないインク供給路を介して剛性体部502のフィルタ502a内に供給されたインク等の液滴に含まれるゴミを微細孔501aを通過させて取り除き、吐出する。
次に、図4に示すインクジェットヘッド400を備えたインクジェット記録装置の構成および動作について図6および図7を用いて説明する。図6は、本実施の形態にかかるインクジェット記録装置の正面図である。図7は、本実施の形態にかかるインクジェット記録装置の斜視図である。
図中符号600は、機器類を収納する筐体である。筐体600の左右の側板601および側板602には、ガイドシャフト603とガイド板604とが平行に掛け渡して設けられている。ガイドシャフト603とガイド板604は、キャリッジ605を支持する。キャリッジ605には、図示しない無端ベルトが取り付けられている。無端ベルトは、筐体600内の左右に設けられた図示しない駆動プーリと従動プーリに架けまわされている。そして、駆動プーリの回転とともに従動プーリが従動回転して無端ベルトを走行させることにより、キャリッジ605が図6に示す矢印方向に移動する。
キャリッジ605は、イエロ、シアン、マゼンタ、ブラックのインクを吐出する4色のインクジェットヘッド(606y、606c、606m、606b)をキャリッジ605の移動方向に並べて搭載する。ここで、キャリッジ605が備えるインクジェットヘッドには、図4に示すインクジェットヘッド400を用いた。
インクジェットヘッド(606y、606c、606m、606b)は、下向きにインクを吐出するヘッド面607を備える。各ヘッド面607は、複数のノズル(図4に示すノズル404a)を有する。ノズル404aは、キャリッジ605の移動方向と直交する方向に、図5に示すように千鳥状に直線的に並べて配置されている。
キャリッジ605のホームポジション(筐体600の左端)には、各インクジェットヘッドに対向して回復装置608が配置される。回復装置608は、インクジェットヘッド(606y、606c、606m、606b)が有するノズル404aのインク滴吐出不良を防止するため、ノズル404aからインクを吸い出し、インクの吐出不良を回復する。
また、回復装置608の隣には、ヘッド面清掃装置610が配置されている。ヘッド面清掃装置610は、洗浄液供給装置610aおよびクリーニング装置610bを備えている。洗浄液供給装置610aは、ヘッド面607に洗浄液を付着させる。クリーニング装置610bは、洗浄液供給装置610aによりヘッド面607に付着した洗浄液と共に汚れを拭き取って、ヘッド面607を洗浄する。
また、ヘッド面清掃装置610に隣接する位置には、板状のプラテン611が設置されている。プラテン611の背面側には、プラテン611上に、記録媒体である用紙612を供給する給紙台613が斜めに設けられている。また、図示しないが、給紙台613上の用紙612をプラテン611上に搬送する給紙ローラを備える。さらには、プラテン611上の用紙612を図7に示す矢印方向に搬送して正面側に排出する搬送ローラ614を備える。
また、筐体600の右端には、駆動装置615が配置されている。駆動装置615は、図示しない給紙ローラや搬送ローラ614などの駆動とともに、上述した駆動プーリを駆動することにより無端ベルトを走行してキャリッジ605を左右に移動させる。
そして、用紙612に画像を記録するとき、駆動装置615は、図示しない給紙ローラを駆動して用紙612をプラテン611上の所定の位置に搬送させる。そして、駆動装置615は、キャリッジ605を右方向に移動させて用紙612上を走査させる。そして、4色のインクジェットヘッド(606y、606c、606m、606b)は、それぞれのヘッド面607に設けられたノズル404aからインク滴を吐出して用紙612上に画像を記録する。画像記録後、駆動装置615は、駆動プーリを駆動することによりキャリッジ605を筐体600の左端に戻すとともに、図示しない給紙ローラを駆動して用紙612を図7に示す矢示方向に所定量搬送する。
次に、駆動装置615は、再びキャリッジ605を右方向に移動させる。そして、4色のインクジェットヘッド(606y、606c、606m、606b)は、それぞれのヘッド面607に設けられたノズル404aからインク滴を吐出して用紙612上に画像を記録する。そして、同様に画像記録後、駆動装置615は、キャリッジ605を筐体600の左端に戻すとともに、図示しない給紙ローラを駆動して用紙612を図7に示す矢示方向に所定量搬送する。以下、全ての画像が記録されるまで同様の動作を繰り返し、1枚の用紙612上に画像を記録する。
なお、インクジェットヘッド(606y、606c、606m、606b)のヘッド面607に設けられたノズルのインク詰まりを防止するため、またはインク詰まりが生じた場合に直ちにインク詰まりを解消するため、駆動装置615は、所定の間隔でキャリッジ605をホームポジションへ移動させる。そして、各インクジェットヘッドに対向して配置された回復装置608により、各インクジェットヘッドのヘッド面607に設けられたノズル404aに残留するインクを吸引して、インク詰まりを解消する。
また、所定の間隔で回復装置608によりノズル404aに残留するインクの吸引が行われ、キャリッジ605が再び筐体600の右方向へと移動する際、ヘッド面清掃装置610は、インクジェットヘッド(606y、606c、606m、606b)のヘッド面607に洗浄液を吐出し、ヘッド面607に吐出した洗浄液と共に汚れを拭き取る。
101 プレス台
102 プレスヘッド
103 金型
103a 突起
104 保持部材
105 被加工体
102 プレスヘッド
103 金型
103a 突起
104 保持部材
105 被加工体
Claims (11)
- 軟化した被加工体を保持する保持部材と、
前記被加工体の厚みより高い突起が配置された転写パターンを有する型部材と、
前記被加工体の応力が軟化した前記被加工体の破断応力以上かつ前記型部材の耐力以下となるような荷重で前記型部材の転写パターンを前記被加工体に押し付けることにより、前記突起によって前記被加工体に微細孔を穿孔する穿孔手段と、
前記穿孔手段によって微細孔が穿孔された前記被加工体を硬化させる硬化手段と、
前記硬化手段によって硬化した前記被加工体を前記型部材から取り出す取出手段と、
を備えたことを特徴とする微細貫通孔構造体の製造装置。 - 前記保持部材の弾性率が前記被加工体の弾性率よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の微細貫通孔構造体の製造装置。
- 前記保持部材は、前記型部材の転写パターンの凹部に前記被加工体が接触する前に、前記被加工体の応力が、前記被加工体の破断応力以上に達する材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の微細貫通孔構造体の製造装置。
- 前記型部材の転写パターンに配置された前記突起の先端部が凹窩していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載の微細貫通孔構造体の製造装置。
- 前記型部材の転写パターンに配置された前記突起の先端部に前記被加工体の付着を防止する被膜処理が施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一に記載の微細貫通孔構造体の製造装置。
- 保持部材に軟化した被加工体を保持する保持工程と、
前記被加工体の厚みより高い突起が配置された転写パターンを有する型部材の転写パターンを、軟化した前記被加工体の破断応力以上かつ前記型部材の耐力以下となるような荷重で前記被加工体に押し付けることにより、前記突起によって前記被加工体に微細孔を穿孔する穿孔工程と、
前記穿孔工程によって微細孔が穿孔された前記被加工体を硬化させる硬化工程と、
前記硬化工程によって硬化した前記被加工体を前記型部材から取り出す取出工程と、
を有することを特徴とする微細貫通孔構造体の製造方法。 - 請求項1から5のいずれか一に記載の微細貫通孔構造体の製造装置によって製造されたことを特徴とする微細貫通孔構造体。
- 請求項1から5のいずれか一に記載の微細貫通孔構造体の製造装置によって製造された微細貫通孔構造体を備え、
前記微細貫通孔構造体は、微細孔から液滴を吐出することを特徴とする液滴吐出ノズル。 - 請求項1から5のいずれか一に記載の微細貫通孔構造体の製造装置によって製造された微細貫通孔構造体を備え、
前記微細貫通孔構造体は、微細孔から液滴に含まる異物を取り除いて吐出することを特徴とする液滴吐出フィルタ。 - 請求項8に記載の液滴吐出ノズルと、
請求項9に記載の液滴吐出フィルタと、
を備えたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項10に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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JP2007321206A JP2009113461A (ja) | 2007-10-18 | 2007-12-12 | 微細貫通孔構造体の製造装置、微細貫通孔構造体の製造方法、微細貫通孔構造体、液滴吐出ノズル、液滴吐出フィルタ、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置 |
Publications (1)
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JP2009113461A true JP2009113461A (ja) | 2009-05-28 |
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JP2007321206A Pending JP2009113461A (ja) | 2007-10-18 | 2007-12-12 | 微細貫通孔構造体の製造装置、微細貫通孔構造体の製造方法、微細貫通孔構造体、液滴吐出ノズル、液滴吐出フィルタ、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012027047A (ja) * | 2010-05-21 | 2012-02-09 | Asahi Kogyosha Co Ltd | ガラス基板温調用ノズル構造 |
JP2013139060A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-18 | Dainippon Printing Co Ltd | ミスト形成用フィルタ製造装置、ミスト形成用フィルタ製造方法およびミスト形成用フィルタ |
JP2014008585A (ja) * | 2012-07-02 | 2014-01-20 | Nagamine Seisakusho:Kk | 多孔プレート製造工具、多孔プレートの製造方法および多孔プレート |
WO2014171365A1 (ja) * | 2013-04-18 | 2014-10-23 | 東レ株式会社 | 熱可塑性フィルムの製造方法 |
JP2017030357A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | 東レ株式会社 | 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 |
-
2007
- 2007-12-12 JP JP2007321206A patent/JP2009113461A/ja active Pending
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