JP2009113378A - タイヤ用のプライ材料の切断搬出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】送出し部分をコンベヤ面上で滑らせて移動させる際の移動方向のズレ、送出し部分の先端部での折れ曲りやコード配列の乱れなどを防止する。
【解決手段】長尺帯状のプライ材料2の供給方向前端側を切断位置P1を超えて前方側に切断長さL毎に送り出して供給するプライ供給手段5と、プライ材料2の送出し部分2Aを乗り継がせて載置するコンベヤ面6Sを有する搬出コンベヤ6と、切断位置P1にて送出し部分2Aを切断して切断片3とする切断手段8とを具える。前記搬出コンベヤ6は、プライ材料供給時、送出し部分2Aの前端部2Eを保持して供給方向に引き出す引き出し手段15を含み、該引き出し手段15は、送出し部分2Aの前端部2E下面を受けて保持しかつ前記プライ供給手段5の供給速度と略同速度で供給方向前方側に移動する引き出しシート16を有する引き出し手段15を含む。
【選択図】図2
【解決手段】長尺帯状のプライ材料2の供給方向前端側を切断位置P1を超えて前方側に切断長さL毎に送り出して供給するプライ供給手段5と、プライ材料2の送出し部分2Aを乗り継がせて載置するコンベヤ面6Sを有する搬出コンベヤ6と、切断位置P1にて送出し部分2Aを切断して切断片3とする切断手段8とを具える。前記搬出コンベヤ6は、プライ材料供給時、送出し部分2Aの前端部2Eを保持して供給方向に引き出す引き出し手段15を含み、該引き出し手段15は、送出し部分2Aの前端部2E下面を受けて保持しかつ前記プライ供給手段5の供給速度と略同速度で供給方向前方側に移動する引き出しシート16を有する引き出し手段15を含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えばカーカス用、ベルト用等のコードプライを形成するために使用されるプライ材料の切断搬出装置に関する。
例えばカーカス用、ベルト用等のタイヤのコードプライeは、図6に概念的に示すように、タイヤコードaを平行配列させたコード配列体a1の両面を、トッピングゴムbにて被覆した長尺帯状の未加硫のプライ材料cを原反として形成される。詳しくは、前記プライ材料cを長さ方向f1に供給し、このプライ材料cを、その長さ方向f1と交差する向きに所定の角度θ(本例の如くラジアルカーカスの場合には約90゜、ベルトでは通常10〜40°)を有してかつその供給方向前端c1から所定の切断長さLを有して順次切断する。符号iはカッタである。そして切断された各切断片dを、前記供給方向とは異なる方向f2(具体的には切断方向)に搬出し、その下流側に設ける接合手段(図示しない)により、前記搬出された各切断片dを、その非切断側の側縁部d1、d1間で順次接合する。これにより、タイヤコードが長さ方向f2に対して前記角度θで配列する長尺なコードプライeを形成している(例えば特許文献1参照。)
そして、このようなプライ材料cの切断に際しては、プライ供給手段gと搬送コンベアhとを乗り継ぎ可能に隣設し、図7に概念的に示すように、プライ供給手段gを用いて、プライ材料cの前端側を、切断位置P1を超えて供給方向前方側f1に送り出す。このとき、切断位置P1を超えて送り出される送出し部分c2は、搬送コンベアhのコンベヤ面hs上に乗り継ぎされ、かつ前記前端c1が、前記切断位置P1から切断長さLを隔たる供給完了位置P2に来るまで、前記送出し部分c2はコンベヤ面hs上を滑りながら移動する。そして、この供給完了状態においてカッタiが作動し、送出し部分c2を切断することにより前記切断片dを形成している。
この場合、前述の如く、切断位置P1を超えて送り出される送出し部分c2は、コンベヤ面hs上を横滑りしながら移動することになるが、未加硫のプライ材料cは粘着性が高くコンベヤ面hsとの接触抵抗が大であるため、前記移動の際、移動方向がズレたり先端部が折れ曲がるなどの問題が生じる。そのため、コンベヤ面hsに非粘着処理を施したり、又コンベヤ面hs上にプライ材料前端側から圧縮空気を吹き付け、プライ材料cを滑りやすくするなどの手段が採用されている。
しかしながら何れの場合も、効果は不充分であり、移動方向のズレや先端部の折れ曲りなどを充分かつ確実に防止し得ない。又、特に圧縮空気を吹き付けるものは、消費エネルギの増加を招くほか、プライ材料前端がコンベヤ面hsから部分的に浮いたように変形してコード配列に乱れを招くなど新たな問題も包含している。
そこで本発明は、構成簡易であり、しかも送出し部分をコンベヤ面上で滑らせて移動させる際の移動方向のズレ、送出し部分の先端部での折れ曲りやコード配列の乱れなどを充分かつ確実に防止しうるタイヤ用のプライ材料の切断搬出装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、長尺帯状をなしかつ長さ方向に供給されるタイヤ用の未加硫のプライ材料を、その供給方向前端から切断長さ毎に切断するとともに、該切断された切断片を前記供給方向とは異なる搬出方向に搬出するタイヤ用のプライ材料の切断搬出装置であって、
長尺帯状の前記プライ材料の供給方向前端側を、切断位置を超えて供給方向前方側に切断長さ毎に送り出して供給するプライ供給手段、
前記プライ供給手段と乗り継ぎ可能に配され、前記切断位置を超えて送り出されるプライ材料の送出し部分を乗り継がせて載置するコンベヤ面を有するとともに、前記送出し部分が切断されてなる切断片を前記供給方向とは異なる搬出方向に搬出する搬出コンベヤ、
及び前記切断位置に配されるカッタを有し、前記送出し部分を切断位置にて切断することにより該送出し部分を切断片とする切断手段を具えるとともに、
前記搬出コンベヤは、前記プライ材料の供給時、前記切断位置を超えた送出し部分の供給方向前端部を保持して供給方向に引き出す引き出し手段を含み、
しかも該引き出し手段は、前記切断位置を超えた送出し部分の供給方向前端部の下面を、一端部の上面で受けて保持する引き出しシートを有し、かつ該引き出しシートが、前記プライ供給手段の供給速度と略同速度かつ前記送出し部分と一体に前記コンベヤ面上を滑りながら供給方向前方側に移動することにより、前記送出し部分を、前記切断位置から前記切断長さを隔てた供給完了位置まで保持しながら引き出すことを特徴としている。
長尺帯状の前記プライ材料の供給方向前端側を、切断位置を超えて供給方向前方側に切断長さ毎に送り出して供給するプライ供給手段、
前記プライ供給手段と乗り継ぎ可能に配され、前記切断位置を超えて送り出されるプライ材料の送出し部分を乗り継がせて載置するコンベヤ面を有するとともに、前記送出し部分が切断されてなる切断片を前記供給方向とは異なる搬出方向に搬出する搬出コンベヤ、
及び前記切断位置に配されるカッタを有し、前記送出し部分を切断位置にて切断することにより該送出し部分を切断片とする切断手段を具えるとともに、
前記搬出コンベヤは、前記プライ材料の供給時、前記切断位置を超えた送出し部分の供給方向前端部を保持して供給方向に引き出す引き出し手段を含み、
しかも該引き出し手段は、前記切断位置を超えた送出し部分の供給方向前端部の下面を、一端部の上面で受けて保持する引き出しシートを有し、かつ該引き出しシートが、前記プライ供給手段の供給速度と略同速度かつ前記送出し部分と一体に前記コンベヤ面上を滑りながら供給方向前方側に移動することにより、前記送出し部分を、前記切断位置から前記切断長さを隔てた供給完了位置まで保持しながら引き出すことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記引き出しシートは、厚さが0.5〜1.5mmの合成樹脂シートからなることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記引き出し手段は、前記供給完了位置よりも供給方向前方側に、前記引き出しシートの下面を受けて該引き出しシートを案内する案内受け面を有するシート受け台を具えるとともに、前記案内受け面を、上方に向かって凹円弧状に湾曲する湾曲面とし、前記引き出しシートを案内受け面に沿って湾曲させることにより、引き出しシートの他端部を上下方向に移動可能としたことを特徴と
している。
している。
本発明は叙上の如く、切断位置を超えた送出し部分の前端部下面を受けて保持する引き出しシートを用い、この引き出しシートを、プライ供給手段の供給速度と略同速度かつ前記送出し部分と一体にコンベヤ面上を滑らせながら供給方向前方側に移動させている。即ち、前記送出し部分の前端部を保持しながら供給方向に引き出している。そのため、送出し部分の移動方向のズレ、送出し部分の先端部での折れ曲りやコード配列の乱れなどを充分かつ確実に防止することが可能となる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明のタイヤ用のプライ材料の切断搬出装置1(以下、切断搬出装置1と呼ぶ)を示す平面図、図2は主要部を拡大して示す斜視図、図3はその断面図である。
図1〜3に示すように、本実施形態の切断搬出装置1は、長尺帯状をなしかつ長さ方向に供給されるタイヤ用の未加硫のプライ材料2を、その供給方向前端2E1から切断長さL毎に切断するとともに、該切断された切断片3を前記供給方向F1とは異なる搬出方向F2に搬出する装置であって、この切断搬出装置1の下流側に配される接合手段Jにより、各切断片3は、従来と同様、その非切断側の側縁部間で順次接合され、長尺なコードプライ4が形成される。
なお接合手段Jとしては、従来の種々な接合手段が採用できる。又プライ材料2は、前述した如く、タイヤコードを平行配列させたコード配列体の両面を、トッピングゴムにて被覆した長尺帯状のプライ原反であり、通常、ロール状に巻き取られたロール状体にて保管および工程間の移動などが行われる。
そして前記切断搬出装置1は、前記ロール体から巻き戻される長尺帯状のプライ材料2を受け取ってこのプライ材料2を間欠的に送り出すプライ供給手段5、このプライ供給手段5から送り出されたプライ材料2を乗り継がせて載置する搬出コンベヤ6、及び前記プライ供給手段5と搬出コンベヤ6との間の切断位置P1にカッタ7を配した切断手段8を具える。
前記プライ供給手段5は、前記ロール体からのプライ材料2を受け取って載置する受け台9と、この受け台9上のプライ材料2を前記切断長さL毎に供給方向前方側に間欠的に送り出す間欠送出し具10とを具える。前記受け台9の上面には、プライ材料2との粘着を防止するため、例えばテフロン(登録商標)などの低摩擦樹脂のコーティング、及び表面に梨地状などの微細凹凸模様を設けるなどの周知の防着処理が施されている。
又前記間欠送出し具10は、本例では、前記プライ材料2をその上方側で巾方向に横切ってのびる基体の下端に吸着体11A(図3に示す)を設けた吸着具11と、該吸着具11を、前記供給方向F1の前後に往復移動させる吸着具移動手段12とを具える。前記吸着体11Aとしては、バキュームパッドなどが使用しうるが、例えば前記タイヤコードがスチールコード等の金属製の場合には、電磁石などを使用することも好ましい。又前記吸着具移動手段12として、本例では、吸着具11を供給方向F1に案内するガイド(図示しない)、及びこのガイドと平行配列する回転可能なボールネジ軸12Aを含んで構成される。このボールネジ軸12Aは、前記吸着具11に螺合するとともに、その一端には駆動モータM1が連結される。従って、前記駆動モータM1の回転速度、回転回数(角度を含む)、および回転方向を制御することで、前記ボールネジ軸12Aに螺合する吸着具11を、要求する速度かつ距離で供給方向F1の前後に往復移動させることができる。
ここで、プライ材料2の前端2E1が前記切断位置P1に位置するプライ待機状態Y1(図2、3に示す)において、前記間欠送出し具10を作動し、前記吸着具11の後退位置Q1でプライ材料2を吸着させた後、前記切断長さLに相当する距離を隔たる前進位置Q2まで前進させる。しかる後、プライ材料2への吸着を解除して、吸着具11を前進位置Q2から後退位置Q1まで後退させて帰還させる。これにより、前記プライ供給手段5は、プライ材料2の前端側を、切断位置P1から切断長さL毎に間欠的に送り出すことができる。
次に、前記搬出コンベヤ6は、前記プライ供給手段5とは乗り継ぎ可能に近接して配されるベルトコンベヤであるコンベヤ主部13を具え、前記切断位置P1を超えて送り出される前記プライ材料2の送出し部分2Aを、コンベヤ面6S上に乗り継がせて載置させる。なお乗り継ぎ可能とするために、前記コンベヤ面6Sは、前記受け台9の上面9Sよりも低所に配される。又搬出コンベヤ6は、前記送出し部分2Aが切断されてなる切断片3を前記供給方向F1とは異なる搬出方向F2(本例ではカッタ7による切断方向)に搬出しうる。
次に、前記切断手段8は、前記切断位置P1に配されるカッタ7を有する。このカッタ7は、本例では、板状の固定下刃7Aと、円盤状の回転上刃7Bとからなり、前記回転上刃7Bは、保持手段(図示しない)により、前記固定下刃7Aに沿って横移動する。前記固定下刃7Aは、その上面7Asが、前記受け台9の上面9Sと面一をなし、かつ該受け台9の前縁に沿って配されている。又前記カッタ7による切断方向は、形成するコードプライ4の用途に応じて設定され、例えば本例の如きラジアルカーカス用の場合には、供給方向F1に対する切断方向の角度θ(図2に示す)は90°であり、又ベルト用の場合には通常10〜40°である。
そして本発明では、前記搬出コンベヤ6は、前記プライ材料2の供給時、前記切断位置P1を超えた送出し部分2Aの前端部2Eを保持して供給方向F1に引き出す引き出し手段15を含み、この引き出し手段15は、図2、3に示すように、引き出しシート16と、シート受け台17と、シート移動手段18とを具える。
前記引き出しシート16は、例えば厚さが0.5〜1.5mmの合成樹脂シートからなり、合成樹脂材として、プライ材料2との粘着性が低い例えばテフロン(登録商標)などの低摩擦樹脂材が好適に採用される。前記引き出しシート16は、コンベヤ面6S上に配され、その一端部16aが前記切断位置P1の近傍に位置する待機状態Z1から、少なくとも該一端部16aが前記切断位置P1から前記切断長さLを隔てた供給完了位置P2を通過する通過状態(図示しない)までの間、コンベヤ面6Sに接しながら供給方向F1に移動しうる。
ここで、前記待機状態Z1において、前記一端部16aの上面16Sは、前記固定下刃7Aの上面7Asよりも低所に位置する。これにより、前記待機状態Z1において、引き出しシート16の一端部16aは、その上面で、前記切断位置P1を超えて送り出される送出し部分2Aの前端部2Eの下面を受けて、該前端部2Eを保持することができる。なお前記「切断位置P1の近傍」とは、前記切断位置P1からの供給方向F1の距離が、前記上面16S、7As間の段差Hの10倍以下である領域を意味する。
次に、前記シート受け台17は、前記引き出しシート16の下面を受けて該引き出しシート16を案内する案内受け面17Sを有し、本例では、前記コンベヤ主部13のフレーム13Aに、取付板20を介して取り付けられる。なおシート受け台17は、前記供給完了位置P2よりも供給方向前方側に控えて配されることで、前記送出し部分2Aの供給の妨げにはならない。
前記案内受け面17Sは、本例では、上方に向かって凹円弧状に湾曲する湾曲面からなり、これにより前記引き出しシート16を、案内受け面17Sに沿った略L字状に湾曲させうる。その結果、引き出しシート16の前記一端部16aが供給方向F1に移動するのに対して、引き出しシート16の他端部16bを上下方向F3に移動させうるなど、移動方向を、供給方向F1から上下方向F3に変換できる。その結果、前記引き出し手段15の設置スペースを最小限に抑えることが可能となり、装置の小型化に役立つ。
次に、前記シート移動手段18は、上下にのびる例えば一対のガイド22と、このガイド22に案内されるシートホルダ23と、前記シートホルダ23に螺合する回転可能なボールネジ軸25とを含み、前記シートホルダ23には、引き出しシート16の前記他端部16bが固定される。又前記ガイド22とボールネジ軸25とは互いに平行配列し、本例では、それぞれ前記取付板20に取り付く例えばコ字状の支持フレーム24に支持される。又前記ボールネジ軸25には、その一端に駆動モータM2が連結する。従って、前記駆動モータM2の回転速度、回転回数(角度を含む)、および回転方向を制御することで、前記引き出しシート16の他端部16bを要求する速度かつ距離で上下方向F3に駆動しうるとともに、それに伴い引き出しシート16の一端部16aを、要求する速度かつ距離で供給方向F1に移動しうる。
又前記引き出し手段15には、前記駆動モータM2を制御し、引き出しシート16の移動速度Vaを、前記プライ供給手段5の供給速度Vbと略同速度に制御する制御手段(図示しない)を具える。又この制御手段は、前記プライ供給手段5による切断位置P1からのプライ材料2の供給開始から、遅れて前記駆動モータM2を作動させるとともに、その時間差(タイムラグ)を制御する。これにより、送出し部分2Aの前端部2Eと引き出しシート16との重なり巾を確保、調整でき、該前端部2Eをコンベヤ面6Sに接触させることなく、供給完了位置Y2に至までの間を、送出し部分2Aを引き出しシート16と一体となってコンベヤ面6S上を滑らせることができる。
次に、図4、5を用いて切断搬出装置1の動作を説明する。
図4(A)、(B)の如く、プライ材料2の前端2E1が前記切断位置P1に位置する前記プライ待機状態Y1において、シート移動手段18を作動し、引き出しシート16の一端部16aが前記供給完了位置P2を超える状態Z2から、一端部16aが前記切断位置P1の近傍に位置する待機状態Z1に、引き出しシート16を帰還させる。又前記間欠送出し具10では、図4(B)、(C)の如く、前記吸着具11の後退位置Q1でプライ材料2を吸着させた後、供給方向F1に前進を開始(プライ材料2の送り出しを開始)する。これにより、切断位置P1を超えた送出し部分2Aの前端部2Eは、その下方で待機する引き出しシート16の一端部16aに重なり合って保持される。
図4(A)、(B)の如く、プライ材料2の前端2E1が前記切断位置P1に位置する前記プライ待機状態Y1において、シート移動手段18を作動し、引き出しシート16の一端部16aが前記供給完了位置P2を超える状態Z2から、一端部16aが前記切断位置P1の近傍に位置する待機状態Z1に、引き出しシート16を帰還させる。又前記間欠送出し具10では、図4(B)、(C)の如く、前記吸着具11の後退位置Q1でプライ材料2を吸着させた後、供給方向F1に前進を開始(プライ材料2の送り出しを開始)する。これにより、切断位置P1を超えた送出し部分2Aの前端部2Eは、その下方で待機する引き出しシート16の一端部16aに重なり合って保持される。
又前記引き出し手段15では、前記吸着具11の前進開始よりも遅れて、引き出しシート16の供給方向F1への移動を開始する。これにより、引き出しシート16と送出し部分2Aとの重なり巾を確保できる。又引き出し手段15では、引き出しシート16を、その速度Vaを、プライ供給手段5の供給速度Vb(即ちプライ材料2の送出し速度)と略同速度として移動させる。従って、図4(C)、図5(A)、(B)に示すように、引き出しシート16は送出し部分2Aと重なり合い、前記供給完了位置Y2に至までの間を、送出し部分2Aと一体となってコンベヤ面6S上を滑って移動することができる。このとき、引き出しシート16と送出し部分2Aとが略同速度で移動するため、送出し部分2Aに歪みや皺の発生がなく、又送出し部分2Aの前端部2Eがコンベヤ面6Sとは非接触となり、コンベヤ面6Sから保護される。従って、移動方向のズレ、前端部2Eでの折れ曲りやコード配列の乱れなどを充分かつ確実に防止することができる。
ここで、前記「略同速度」とは、引き出しシート16の速度Vaが、前記供給速度Vbの100%〜105%の範囲を意味する。
又図5(B)に示すように、前記引き出しシート16は、前記供給完了位置P2の通過時点で、送出し部分2Aの下面から抜け出すことができ、送出し部分2Aの全体をコンベヤ面6Sに引き渡すことができる。そしてこの状態にて、切断手段8を作動せしめ、送出し部分2Aを切断位置P1にて切断することにより切断片3(図5(C))を形成しうる。そしてこの切断片3は、搬出コンベヤ6により搬出方向F2に向かって順次搬出される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
2 プライ材料
2A 送出し部分
2E 前端部
3 切断片
5 プライ供給手段
6 搬出コンベヤ
6S コンベヤ面
7 カッタ
8 切断手段
15 引き出し手段
16 引き出しシート
16a 一端部
16b 他端部
17 シート受け台
17S 案内受け面
F1 供給方向
F2 搬出方向
L 切断長さ
P1 切断位置
P2 供給完了位置
2A 送出し部分
2E 前端部
3 切断片
5 プライ供給手段
6 搬出コンベヤ
6S コンベヤ面
7 カッタ
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16 引き出しシート
16a 一端部
16b 他端部
17 シート受け台
17S 案内受け面
F1 供給方向
F2 搬出方向
L 切断長さ
P1 切断位置
P2 供給完了位置
Claims (3)
- 長尺帯状をなしかつ長さ方向に供給されるタイヤ用の未加硫のプライ材料を、その供給方向前端から切断長さ毎に切断するとともに、該切断された切断片を前記供給方向とは異なる搬出方向に搬出するタイヤ用のプライ材料の切断搬出装置であって、
長尺帯状の前記プライ材料の供給方向前端側を、切断位置を超えて供給方向前方側に切断長さ毎に送り出して供給するプライ供給手段、
前記プライ供給手段と乗り継ぎ可能に配され、前記切断位置を超えて送り出されるプライ材料の送出し部分を乗り継がせて載置するコンベヤ面を有するとともに、前記送出し部分が切断されてなる切断片を前記供給方向とは異なる搬出方向に搬出する搬出コンベヤ、
及び前記切断位置に配されるカッタを有し、前記送出し部分を切断位置にて切断することにより該送出し部分を切断片とする切断手段を具えるとともに、
前記搬出コンベヤは、前記プライ材料の供給時、前記切断位置を超えた送出し部分の供給方向前端部を保持して供給方向に引き出す引き出し手段を含み、
しかも該引き出し手段は、前記切断位置を超えた送出し部分の供給方向前端部の下面を、一端部の上面で受けて保持する引き出しシートを有し、かつ該引き出しシートが、前記プライ供給手段の供給速度と略同速度かつ前記送出し部分と一体に前記コンベヤ面上を滑りながら供給方向前方側に移動することにより、前記送出し部分を、前記切断位置から前記切断長さを隔てた供給完了位置まで保持しながら引き出すことを特徴とするタイヤ用のプライ材料の切断搬出装置。 - 前記引き出しシートは、厚さが0.5〜1.5mmの合成樹脂シートからなることを特徴とする請求項1記載のタイヤ用のプライ材料の切断搬出装置。
- 前記引き出し手段は、前記供給完了位置よりも供給方向前方側に、前記引き出しシートの下面を受けて該引き出しシートを案内する案内受け面を有するシート受け台を具えるとともに、前記案内受け面を、上方に向かって凹円弧状に湾曲する湾曲面とし、前記引き出しシートを案内受け面に沿って湾曲させることにより、引き出しシートの他端部を上下方向に移動可能としたことを特徴とする請求項1又は2記載のタイヤ用のプライ材料の切断搬出装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007289974A Pending JP2009113378A (ja) | 2007-11-07 | 2007-11-07 | タイヤ用のプライ材料の切断搬出装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009113378A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011025594A (ja) * | 2009-07-28 | 2011-02-10 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ材料のジョイント装置およびタイヤ材料の作製方法 |
JP2019199043A (ja) * | 2018-05-17 | 2019-11-21 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴムシート裁断装置 |
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2007
- 2007-11-07 JP JP2007289974A patent/JP2009113378A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011025594A (ja) * | 2009-07-28 | 2011-02-10 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ材料のジョイント装置およびタイヤ材料の作製方法 |
JP2019199043A (ja) * | 2018-05-17 | 2019-11-21 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴムシート裁断装置 |
JP7095396B2 (ja) | 2018-05-17 | 2022-07-05 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴムシート裁断装置 |
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