JP2009113295A - 熱可塑性樹脂混合物の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂混合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂混合物に十分なせん断負荷を加えることができ、かつ、熱可塑性樹脂混合物のせん断発熱を抑制し、高性能、高品質の熱可塑性樹脂混合物を得ることができる熱可塑性樹脂混合物の製造方法を提供する。
【解決手段】溶融状態の混合材料にせん断負荷を加えながら混練する第一混練工程10と、第一混練工程の後、混合材料にガスを導入し、せん断負荷を加えながら混練する第二混練工程11と、第二混練工程の後、ガスを混合材料から除去する脱気工程12とを有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、熱可塑性樹脂混合物の製造方法に関する。
従来から、工業用材料や医療用材料などの様々な用途に用いるため、二種以上の熱可塑性樹脂を溶融状態で混合し、熱可塑性樹脂混合物を製造する方法が知られている。
二種以上の熱可塑性樹脂を高度に分散させ、高性能、高品質の熱可塑性樹脂混合物を製造するためには、お互いに相溶性の良い特定の熱可塑性樹脂を組合せる必要がある。また、お互いに相溶性のない熱可塑性樹脂の組合せの場合には、相溶化剤を添加する必要がある。
しかし、前者の組合せの場合には、特徴のある物性を得にくいという問題がある。また、後者の組合せの場合には、高せん断負荷を与えて混練する必要があり、その際せん断発熱による熱可塑性樹脂の熱劣化や相溶化剤のゲル化反応により、得られた熱可塑性樹脂混合物の性能が十分に発揮できないという問題がある。
このような問題を解決する方法として、熱可塑性樹脂に対して所定の割合で二酸化炭素を添加して熱可塑性樹脂を可塑化させるものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、熱可塑性樹脂および無機充填材を超臨界流体と接触させて混練する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−322288号公報 特開2000−53871号公報
しかしながら、上記従来の方法では、ガスの導入により熱可塑性樹脂を可塑化し粘度低下させる際、せん断負荷を加える前にガスを導入し熱可塑性樹脂混合物を可塑化させている。そのため、せん断負荷を加えて熱可塑性樹脂混合物を分散させようとする際、熱可塑性樹脂混合物の粘度が低く、熱可塑性樹脂混合物に十分なせん断負荷を加えることが困難であるという課題がある。熱可塑性樹脂混合物に十分なせん断負荷を加えることができないと、微粒子や相溶性の悪いポリマー同士を均一に微分散させることができず、熱可塑性樹脂混合物の性能および品質を低下させてしまう。
また、ガスを投入せずに熱可塑性樹脂混合物を溶融した状態で高せん断負荷を加え続けると、熱可塑性樹脂混合物が高粘度であるため、せん断発熱が大きくなり、熱可塑性樹脂混合物の分解や粘度の不均一が生じてしまうという課題がある。熱可塑性樹脂混合物の分解や粘度の不均一が生じると、熱可塑性樹脂混合物の性能および品質を低下させてしまう。
そこで、この発明は、熱可塑性樹脂混合物に十分なせん断負荷を加えることができ、かつ、熱可塑性樹脂混合物のせん断発熱を抑制し、高性能、高品質の熱可塑性樹脂混合物を得ることができる熱可塑性樹脂混合物の製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の熱可塑性樹脂混合物の製造方法は、少なくとも一種以上の熱可塑性樹脂材料を含む二種以上の材料からなる混合材料を溶融状態で混練する熱可塑性樹脂混合物の製造方法において、溶融状態の前記混合材料にせん断負荷を加えながら混練する第一混練工程と、前記第一混練工程の後、前記混合材料にガスを導入し、せん断負荷を加えながら混練する第二混練工程と、前記第二混練工程の後、前記ガスを前記混合材料から除去する脱気工程と、を有することを特徴とする。
このように製造することで、二種以上の材料からなる混合材料を溶融後、第一混練工程において、ガスを加える前の高粘度の溶融状態の混合材料にせん断負荷を加えることができる。これにより、ガスを導入し低粘度化した混合材料にせん断負荷を加える場合と比較して、混合材料に高いせん断負荷を加えることができる。混合材料に高いせん断負荷を加えて混練することで、熱可塑性樹脂混合物の内容成分の分散性を向上させることができる。
また、第二混練工程において混合材料にガスを導入して可塑化させ、低粘度方向への粘度調整を行なった状態でせん断負荷を加えることができる。これにより、ガスを導入する前の高粘度の溶融状態の混合材料にせん断負荷を加える場合と比較して、せん断発熱を抑制し、混合材料の温度上昇を低減することができる。
また、混合材料に導入したガスを脱気工程において吸引除去することで、ガスを含まない熱可塑性樹脂混合物を得ることができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂混合物の製造方法は、前記第二混練工程において、前記混合材料に対して複数回に分けて前記ガスを導入することを特徴とする。
このように製造することで、混合材料を段階的に可塑化させることができる。したがって、混合材料を分散に適した粘度およびせん断発熱の抑制に適した粘度に調整することができ、熱可塑性樹脂混合物の内容成分の分散性を向上させ、混合材料の温度上昇を低減することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂混合物の製造方法は、前記第一混練工程および前記第二混練工程に連続式混練押出機を用いることを特徴とする。
このように製造することで、上述の製造方法により、熱可塑性樹脂混合物を連続的に製造することができる。したがって、熱可塑性樹脂混合物の生産性を向上させることができる。
本発明によれば、熱可塑性樹脂混合物に十分なせん断負荷を加えることができ、かつ、熱可塑性樹脂混合物のせん断発熱を抑制し、高性能、高品質の熱可塑性樹脂混合物を得ることができる熱可塑性樹脂混合物の製造方法を提供することができる。
<第一実施形態>
次に、この発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
〔連続式混練押出機〕
図1は連続式混練押出機の一例である押出機100の概略構成を示す部分断面図である。
図1に示すように、押出機100は、例えば、ヒータ等の図示しない温度調節手段によって温度制御される筒状のシリンダ2を備えている。シリンダ2の上流側には、シリンダ2の内部に材料を投入するためのホッパー1が設けられている。
シリンダ2の内部には、ねじ山を備えたスクリュー3が挿入され、軸周りに回転自在に支持されている。スクリュー3は、例えば、モータ等の図示しない駆動装置によって、軸周りに任意の回転速度で回転可能に設けられている。押出機100は、シリンダ2内にスクリュー3を複数(例えば、二本)備えた多軸式の構成となっているが、図1では、簡単のためにスクリュー3を一本に省略して表している。
ホッパー1の下流側のシリンダ2の内部には、所定の間隔をあけて上流側シール部4が設けられている。上流側シール部4は、後述するようにシリンダ2の内部に導入された気体が、下流側から上流側に移動することを防止するように構成されている。
シリンダ2の上流側シール部4の下流側には、シリンダ2の内部にガスを導入する第一ガス導入口5aが設けられている。第一ガス導入口5aの下流側には、それぞれ所定の間隔をあけて、第二ガス導入口5b、第三ガス導入口5cおよび第四ガス導入口5dが設けられている。各ガス導入口5a〜5dは、それぞれ配管を介してガス供給装置9に接続されている。
シリンダ2の第四ガス導入口5dの下流側には、シリンダ2の内部に導入された気体が上流側から下流側に移動することを防止する下流側シール部6が設けられている。
シリンダ2の下流側シール部6の下流側には、所定の間隔をあけて吸引ベント7が設けられている。吸引ベント7は配管を介して強制排気装置13に接続され、シリンダ2の内部の材料に混入された気体を強制排気可能に構成されている。
シリンダ2の最下流側には、シリンダ2内で混練された材料を所望の形状にしてシリンダ2の外部に押し出すためのダイ8が設けられている。
上述の押出機100において、上流側シール部4の上流側が可塑化領域10であり、上流側シール部4と下流側シール部6との間がせん断負荷領域11であり、下流側シール部6の下流側がガス吸引・清流領域12となっている。また、押出機のL/Dは、例えば、約50となっている。
また、せん断負荷領域11の上流側と下流側には、例えば、不図示の温度計等によりシリンダ2の内部の混合材料の温度を測定可能に構成された上流側樹脂温度測定部14、下流側樹脂温度測定部15がそれぞれ設けられている。
〔熱可塑性樹脂混合物の製造方法〕
次に、上述の押出機100を用いた熱可塑性樹脂混合物の製造方法について説明する。
(可塑化工程)
図1に示すように、押出機100のホッパー1に、例えば、ポリプロピレン樹脂とポリアミド系エラストマーの二種類の材料を予備混合して投入する。
ホッパー1に投入された混合材料は、シリンダ2の可塑化領域10において温度調節手段により加熱され、シリンダ2の内部で溶融状態となりつつ、スクリュー3の回転によって混練されながら、下流側へと押し出されていく。
(第一混練工程、第二混練工程)
スクリュー3の回転によって可塑化領域10の下流側へ押し出された混合材料は、上流側樹脂温度測定部14にて温度を測定された後、上流側シール部4を通過して、せん断負荷領域11へと移動する。
せん断負荷領域11においては、ガス供給装置9により、例えば、二酸化炭素ガス等のガスを、複数のガス導入口5a〜5dのうち、第二ガス導入口5bのみに対して供給し、シリンダ2の内部の混合材料にガスを導入する。
混合材料は、第二ガス導入口5bを通過するまでは溶融状態で混練されつつ下流側へ押し出され(第一混練工程)、第二ガス導入口5bに達すると、第二ガス導入口5bによってガスが導入される。そして、第二ガス導入口5bを通過した後は、第二ガス導入口5bにおいて導入されたガスと混合・混練されながらスクリュー3の回転によって下流側に押し出される(第二混練工程)。そして、ガスと混合・混練された混合材料は、下流側シール部6を通過してガス吸引・清流領域12へと移動する。
(脱気工程)
ガス吸引・清流領域12においては、強制排気装置13に接続された吸引ベント7によって、シリンダ2の内部の気体が強制的に排出される。したがって、ガス吸引・清流領域12に達した混合材料中のガスは、吸引ベント7により吸引され、混合材料中から除去されてシリンダ2の外部へ強制的に排気される。
(押出工程)
混合材料は、吸引ベント7により材料中に混合されたガスが除去された後、スクリュー3の回転によってダイ8に到達する。ダイ8に到達した混合材料は、ダイ8によって所望の形状にて押出機100の外部へと押し出される。
このように、本実施形態の熱可塑性樹脂混合物の製造方法においては、混合材料がせん断負荷領域11に入ってから第二ガス導入口5bを通過するまでは、ガスを導入することなく混合材料を溶融混練させ、高粘度の状態でせん断負荷を加えることができる。これにより、従来のようにガスを導入してから混練する場合と比較して、混合材料に高いせん断負荷を十分に加えることができる。そして、混合材料に十分なせん断負荷を加えることで、微粒子や相溶性の悪いポリマー同士を均一に微分散させることができる。したがって、異なる種類の樹脂材料同士を均一に分散させることができる。
また、第二ガス導入口5bによって混合材料にガスを導入して混合材料の粘度を低下させ、過度なせん断発熱を抑制することができる。これにより、せん断発熱による熱可塑性樹脂混合物の分解や粘度の不均一が生じることを防止し、熱可塑性樹脂混合物の性能および品質を向上させることができる。
また、混合材料内に導入したガスを吸引ベント7および強制排気装置13により排出することで、ガスを含まない緻密な熱可塑性樹脂混合物を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態の熱可塑性樹脂混合物の製造方法によれば、熱可塑性樹脂混合物に十分なせん断負荷を加えることができ、かつ、熱可塑性樹脂混合物のせん断発熱を抑制し、高性能、高品質の熱可塑性樹脂混合物を得ることができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図1を援用して説明する。本実施形態では上述の第一実施形態で説明した押出機100を用い、第二混練工程において複数のガス導入口5b〜5dから混合材料にガスを導入する点で異なっている。その他の点は第一実施形態と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
(第一混練工程、第二混練工程)
可塑化領域10における可塑化工程を経て、スクリュー3の回転によって可塑化領域10の下流側へ押し出された混合材料は、上流側樹脂温度測定部14において温度を測定された後、上流側シール部6を通過して、せん断負荷領域11へと移動する。
せん断負荷領域11においては、ガス供給装置9により、例えば、二酸化炭素ガス等のガスを、複数設けられたガス導入口5a〜5dのうち第二ガス導入口5b〜第四ガス導入口5dの三つに対して供給し、シリンダ2の内部の混合材料にガスを導入する。
混合材料は、第二ガス導入口5bを通過するまでは溶融状態で混練されつつ下流側へ押し出され(第一混練工程)、第二ガス導入口5bに達すると、第二ガス導入口5bによって内部にガスが導入される。そして、第二ガス導入口5bを通過した後は、第二ガス導入口5bにおいて導入されたガスと混合・混練されながらスクリュー3の回転によって下流側に押し出される(第二混練工程)。
第二ガス導入口5bにおいて供給されたガスと混合・混練された混合材料は、第三ガス導入口5cに達すると、さらに第三ガス導入口5cによって内部にガスが導入される。そして、第三ガス導入口5cを通過した後は、第二ガス導入口5bおよび第三ガス導入口5cにおいて導入されたガスと混合・混練されながらスクリュー3の回転によって下流側に押し出される(第二混練工程)。
第二ガス導入口5bおよび第三ガス導入口5cにおいて導入されたガスと混合・混練された混合材料は、第四ガス導入口5dに達すると、さらに第四ガス導入口5dによって内部にガスが導入される。そして、第四ガス導入口5dを通過した後は、第二ガス導入口5b〜第四ガス導入口5dにおいて導入されたガスと混合・混練されながらスクリュー3の回転によって下流側に押し出される(第二混練工程)。
そして、ガスが導入された後に混合・混練された混合材料は、下流側シール部6を通過してガス吸引・清流領域12へと移動し、第一実施形態と同様に脱気工程、押出工程を経てダイ8から押し出される。
このように、本実施形態の熱可塑性樹脂混合物の製造方法においては、せん断負荷領域11において複数のガス導入口5b〜5dにより複数回に分けてガスを導入することで、段階的に混合材料の粘度を低下させることができる。これにより、混合材料の粘度の微調整が可能となり、混合材料の混練状態に合わせて、混合材料の粘度を最適なせん断負荷を加えるために適した粘度に段階的に調整することができる。
以上説明したように、本実施形態の熱可塑性樹脂混合物の製造方法によれば、第一実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、混合材料の段階的かつより精密な粘度調整を実現し、異なる種類の材料をより均一に混合することができる。
尚、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、連続式混練押出機は、ガス導入口および吸引ベントが備わっている装置であれば特に制限はなく、熱可塑性樹脂の溶融加工温度以上に加熱ができる装置であれば、バッチ式、連続式のいずれであってもよく、樹脂加工方法に使用される公知の混練機を使用することができる。例えば、バッチ式混練機としては、加圧ニーダー・バンバリーミキサー・循環式混練機など、連続式押出混練機としては熱可塑性樹脂の溶融混練に使用する、スクリュー一本で構成される単軸押出機、スクリュー二本で構成される二軸押出機、スクリューが三本以上の多軸押出機、押出機が一台のシングル押出機、押出機が直列に二台繋がったタンデム押出機、押出機が三台以上直列に繋がった多段押出機等、特に限定されない。
また、シリンダの内部に導入するガスの種類としては、特に限定されるものではなく、例えば、無機ガスとして窒素・二酸化炭素など、有機ガスとしてはメタン・ブタンなどが挙げられる。また、常温(室温)常圧で液体の物質でも、熱可塑性樹脂混合物の混練加工時の温度で気化し、ガスの状態になるものであれば使用可能である。例えば、水・炭化水素(ヘキサン・ペンタンなど)が使用できる。
また、押出機に投入して混練する高分子材料としては、熱可塑性を有する材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン(低密度・高密度・直鎖状低密度・超高分子量)、アイオノマー樹脂(例えばエチレン−メタクリル酸コポリマーアイオノマー樹脂等)、ポリプロピレン(ホモ・ランダム・ブロック・アタクチック・シンジオタクチック)、超高分子量ポリプロピレン、ポリブテン、4−メチルペンテン−1ポリマー、環状ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂(ポリスチレン、プタジェン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂など)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、酢酸セルロース、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート等)、ポリアミド系樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性エラストマー、生分解性ポリマー、およびその共重合体などが挙げられる。
また、押出機に投入して混練する粉末粒子としては、高分子材料と複合化できる材料であれば特に限定されるものではなく、例えば無機物では硫酸バリウム・炭酸カルシウムなどの金属無機塩、アルミナなどの金属酸化物、窒化ホウ素などの窒素化合物、粉末炭素・針状炭素・カーボンナノチューブ・フラーレンなどの単一物もしくは複合物、有機物ではテフロン(登録商標)粉末・超高分子量粉末・ポリイミド粉末などを添加してもよい。無機物と有機物の複合粒子であっても構わない。また、上記無機粒子の添加量についても、高分子材料と複合化できる量であれば特に限定されるものではない。無機粒子の複合化に際して、使用する無機粒子は単独であっても、二種以上の複合であっても良い。
また、樹脂混合物に分散させる成分として常用の各種添加成分、例えば、相溶化剤、結晶核剤、着色防止剤、酸化防止剤、離型剤、可塑剤、熱安定剤、滑剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤などの添加剤を用いても良い。
また、可塑化領域とせん断負荷領域とのガスの気密性を向上させるために、押出機は超臨界流体を溶融ポリマー中に溶解させて混練する完全充満第1工程(超臨界混練部)と、超臨界状態を脱した流体から発生する気体を溶融ポリマーから除去するための不完全充満第2工程(脱気部)とを分離できるようにしておくことが好ましい。また、押出機のシリンダには超臨界流体を供給するための供給孔を超臨界混練部に、脱気孔を脱気部にそれぞれ設けることが好ましい。これらの2つの工程の分離は、昇圧能力の高いスクリューセグメント等を用いてスクリュー軸方向の圧力分布を制御したり、ゲートバルブ等により溶融樹脂流路の開度を制御することにより加圧部と非加圧部を制御したりすることによって行うことができるが、スクリューセグメントだけで圧力分布を制御する場合は、スクリューの回転数や押出量によって圧力が大きく変化するため、ゲートバルブを用いて制御するか、又はゲートバルブとスクリューセグメントを組み合わせて制御する方法を用いるのがより好ましい。
以下に上述の第一実施形態に対応する実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
ポリプロピレン樹脂60重量%、ポリアミド系エラストマー40重量%の比率にて計量し、双方をペレット状態にして予備混合した混合材料を、図1に示す押出機100のホッパー1に投入し、供給速度15kg/hにてL/D50の二軸押出機である押出機100のシリンダ2の内部に供給した。
さらに、押出機100のスクリュー3の回転速度は300rpmとして混合材料を溶融混練させ、第二ガス導入ロ5bより二酸化炭素ガスを供給速度1.5kg/hにて導入した。導入したガスは、混練後に吸引ベント7より吸引排出し、押出機100のダイ8より熱可塑性樹脂混合物を得た。
得られた熱可塑性樹脂混合物の分散性の評価は以下の方法を用いた。
押出機によって作成された熱可塑性樹脂混合物を熱プレスにより圧縮成形を行い100mm×100mm×1mmのシートを作成した。作成されたシートから10mm×10mmのサンプルを切り出し、走査型電子顕微鏡(SEM)および透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて分散状態を確認した。
分散形態は、図2に示すように、二成分以上の材料のブレンド系では、マトリックスと呼ばれる基本相16とドメインと呼ばれる分散相17に分かれており、本実施例の評価においては分散相17のサイズを計測した。分散相17の粒径の最大の部分を分散相粒径17aとし、それぞれ分散相粒径17aの平均値μ・標準偏差σを画像解析により抽出した。また、平均値に対する標準偏差の割合で分散性を評価することとし、分散性を表す指標として変動係数を用いた。ここで、変動係数は以下の式(1)により定義される。
(変動係数σ/μ)=(標準偏差σ)/(平均値μ)×100(%) ・・・(1)
得られた熱可塑性樹脂混合物の分散性を評価したところ、分散相17はポリアミド系エラストマーで構成されており、上流側樹脂温度測定部14の樹脂温度は226℃であり、下流側樹脂温度測定部15の樹脂温度は232℃であり、分散相平均粒径μは51nmであり、分散相粒径標準偏差σは28nmであり、変動係数は54.9%であった。
次に、上述の第二実施形態に対応する実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
上述の実施例と同様に、ポリプロピレン樹脂60重量%、ポリアミド系エラストマー40重量%の比率にて計量し、双方をペレット状態にして予備混合した混合材料を、図1に示す押出機100のホッパー1に投入し、供給速度15kg/hにてL/D50の二軸押出機である押出機100のシリンダ2の内部に供給した。
さらに、押出機100のスクリュー3の回転速度は300rpmとして混合材料を溶融混練させ、第二ガス導入ロ5b〜第四ガス導入口5dより、それぞれ二酸化炭素ガスを供給速度0.5kg/hにて導入した。導入したガスは、混練後に吸引ベント7より吸引排出し、押出機100のダイ8より熱可塑性樹脂混合物を得た。
得られた熱可塑性樹脂混合物の分散性を上述の実施例と同様に評価したところ、分散相17はポリアミド系エラストマーで構成されており、上流側樹脂温度測定部14の樹脂温度は226℃であり、下流側樹脂温度測定部15の樹脂温度は241℃、分散相平均粒径μは43nmであり、分散相粒径標準偏差σは26nmであり、変動係数は60.5%であった。
(比較例1)
次に、上述の実施例に対する比較例について説明する。本比較例では、上述の実施例と第一ガス供給口5aのみにガスを供給する点で異なっている。
上述の実施例と同様に、ポリプロピレン樹脂60重量%、ポリアミド系エラストマー40重量%の比率にて計量し、双方をペレット状態にして予備混合した混合材料を、図1に示す押出機100のホッパー1に投入し、供給速度15kg/hにてL/D50の二軸押出機である押出機100のシリンダ2の内部に供給した。
さらに、押出機100のスクリュー3の回転速度は300rpmとして混合材料を溶融混練させ、第一ガス導入ロ5aより二酸化炭素ガスを供給速度1.5kg/hにて導入した。導入したガスは、混練後に吸引ベント7より吸引排出し、押出機100のダイ8より熱可塑性樹脂混合物を得た。
得られた熱可塑性樹脂混合物の分散性を評価したところ、分散相17はポリアミド系エラストマーで構成されており、上流側樹脂温度測定部14の樹脂温度は226℃であり、下流側樹脂温度測定部15の樹脂温度は225℃であり、分散相平均粒径μは118nmであり、分散相粒径標準偏差σは72nmであり、変動係数は61%であった。
(比較例2)
次に、上述の実施例に対する別の比較例について説明する。本比較例では、上述の実施例と各ガス導入口5a〜5dにガスを供給しない点で異なっている。
上述の実施例と同様に、ポリプロピレン樹脂60重量%、ポリアミド系エラストマー40重量%の比率にて計量し、双方をペレット状態にして予備混合した混合材料を、図1に示す押出機100のホッパー1に投入し、供給速度15kg/hにてL/D50の二軸押出機である押出機100のシリンダ2の内部に供給した。
さらに、押出機100のスクリュー3の回転速度は300rpmとして混合材料を溶融混練させ、押出機100のダイ8より熱可塑性樹脂混合物を得た。
得られた熱可塑性樹脂混合物の分散性を評価したところ、分散相17はポリアミド系エラストマーで構成されており、上流側樹脂温度測定部14の樹脂温度は226℃であり、下流側樹脂温度測定部15の樹脂温度は267℃であり、分散相平均粒径μは64nmであり、分散相粒径標準偏差σは61nmであり、変動係数は95.3%であった。
以上の実施例および比較例により得られた結果を以下の表1に示す。
Figure 2009113295
表1に示すように、上述の実施例1および実施例2では、比較例1および比較例2よりも分散相粒径17aの平均値μおよび標準偏差σが小さくなり、変動係数も比較例2よりも大幅に小さくなっている。
すなわち、実施例1および実施例2では、第一ガス導入口5aと第二ガス導入口5bの間は混合材料にガスを導入することなく混練し、第一ガス導入口5aにおいて混合材料にガスを導入する比較例1よりも、ガスを導入するタイミングを遅らせている。これにより、混合材料が第二ガス導入口5bの位置に達するまで高粘度状態が維持され、混合材料に高いせん断負荷を長時間加えることができ、比較例1よりも異なる材料同士をより均一に分散させることができる。
また、実施例1および実施例2では、第二ガス導入口5b単体、または第二ガス導入口5b〜第四ガス導入口5dにより混合材料にガスを導入することで、混合材料の粘度を低下させ、せん断発熱を抑制し、ガスを導入しない比較例2よりも下流側樹脂温度測定部15における温度上昇を抑制することができる。また、せん断発熱を抑制することで、混合材料における局所的な粘度のばらつきを防止し、異なる材料同士をより均一に分散させることができる。
一方、比較例1では、二種類の異なる材料を投入し、溶融混練後、第一ガス導入口5aによってガスを導入することで、第一ガス導入口5aから第四ガス導入口5dに至るまで、材料粘度が低下した状態でせん断負荷領域11を通過する。すなわち、比較例1では、高いせん断負荷のかかる第一混練工程が存在しない。材料粘度が低下した状態で混合材料がせん断負荷領域11を通過する場合、通過前後の温度差が−1℃とせん断発熱の抑制には繋がるが、せん断負荷を与えることによる分散効果が低下する。このため、変動係数が61%と均一性は良好ではあるが、分散相粒径17aの平均値μが118nmと大きくなってしまう。
また、比較例2では、二種類の異なる材料を投入し、溶融混練後、各ガス導入口5a〜5dよりガスを導入していないため、材料粘度が下がらず、高粘度の状態でせん断負荷領域11を通過する。すなわち、比較例2では、第二混練工程が存在しない。これにより、せん断負荷領域11通過時に、せん断負荷のかかる局所的部位に大きなせん断発熱が生じて局所的な粘度低下が生じる。そして、混合材料のせん断負荷の小さい局所的部位の粘度が高くなり、混合材料の内部粘度が不均一となってしまう。これにより、分散相粒径17aの平均値μが64nm、変動係数が95.3%と不均一となってしまう。また、通過前後の温度差が41℃と大きな樹脂温度の上昇が起こり、熱可塑性樹脂混合物の劣化に繋がる。
以下に上述の第一実施形態に対応する別の実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
ポリプロピレン樹脂90重量%、乾式シリカ粉末(粒径0.5μm)10重量%の比率にて計量し、双方をペレット状態にして予備混合した混合材料を、図1に示す押出機100のホッパー1に投入し、供給速度15kg/hにてL/Dが50の二軸押出機である押出機100のシリンダ2の内部に供給した。
さらに、押出機100のスクリュー3の回転速度は300rpmとして混合材料を溶融混練させ、第二ガス導入ロ5bより二酸化炭素ガスを供給速度1.5kg/hにて導入した。導入したガスは、混練後に吸引ベント7より吸引排出し、押出機100のダイ8より熱可塑性樹脂混合物を得た。
得られた熱可塑性樹脂混合物の分散性を評価したところ、上流側樹脂温度測定部14の樹脂温度は226℃であり、下流側樹脂温度測定部15の樹脂温度は240℃であり、乾式シリカ粉末の分散粒径は0.5μmであった。
(比較例3)
次に、上述の実施例3に対する比較例について説明する。本比較例では、上述の実施例3と第一ガス供給口5aにガスを供給する点で異なっている。
ポリプロピレン樹脂90重量%、乾式シリカ粉末(粒径0.5μm)10重量%の比率にて計量し、双方をペレット状態にして予備混合した混合材料を、図1に示す押出機100のホッパー1に投入し、供給速度15kg/hにてL/D50の二軸押出機である押出機100のシリンダ2の内部に供給した。
さらに、押出機100のスクリュー3の回転速度は300rpmとして混合材料を溶融混練させ、第二ガス導入ロ5aより二酸化炭素ガスを供給速度1.5kg/hにて導入した。導入したガスは、混練後に吸引ベント7より吸引排出し、押出機100のダイ8より熱可塑性樹脂混合物を得た。
得られた熱可塑性樹脂混合物の分散性を評価したところ、上流側樹脂温度測定部14の樹脂温度は226℃であり、下流側樹脂温度測定部15の樹脂温度は232℃であり、乾式シリカ粉末の分散粒径は3.5μmであった。
(比較例4)
次に、上述の実施例3に対する別の比較例について説明する。本比較例では、上述の実施例3と各ガス供給口5a〜5dにガスを供給しない点で異なっている。
ポリプロピレン樹脂90重量%、乾式シリカ粉末(粒径0.5μm)10重量%の比率にて計量し、双方をペレット状態にして予備混合した混合材料を、図1に示す押出機100のホッパー1に投入し、供給速度15kg/hにてL/D50の二軸押出機である押出機100のシリンダ2の内部に供給した。
さらに、押出機100のスクリュー3の回転速度は300rpmとして混合材料を溶融混練させ、押出機100のダイ8より熱可塑性樹脂混合物を得た。
得られた熱可塑性樹脂混合物の分散性を評価したところ、上流側樹脂温度測定部14の樹脂温度は226℃であり、下流側樹脂温度測定部15の樹脂温度は272℃であり、乾式シリカ粉末の分散粒径は2.5μmであった。
上述の実施例3では、混合材料を溶融混練させ、第二ガス導入ロ5bの位置まで十分なせん断負荷を加えた後、第二ガス導入ロ5bよりガスを導入して混合材料の粘度を低下させることができる。そして、粘度の低い状態で続けて混練することで、せん断負荷領域11の通過前後の温度差が14℃と、過度なせん断発熱を抑制することができ、せん断発熱による不均一な材料粘度上昇を抑えることができる。
また、樹脂と粉末を投入し、溶融混練させて第二ガス導入口5bの位置まで高せん断負荷を加えることにより、混合材料を均一に分散することができる。さらに、その後、ガスを導入することで材料粘度を下げ、過度なせん断発熱を抑えることができ、せん断発熱により材料粘度が不均一となることを防止し、混合材料を均一に分散させることができる。したがって、樹脂中に粉末を分散させた際に、粉末の粒径が0.5μmと添加時の粒径と同じまで分散できている。
一方、比較例3では、樹脂と粉末を投入し、溶融混練後、第一ガス導入ロ5aよりガスを導入することで、第一ガス導入ロ5aから第四ガス導入口5dに至るまで、材料粘度が下がった状態でせん断負荷領域11を通過する。すなわち、比較例3では、高いせん断負荷のかかる第一混練工程が存在しない。材料粘度が低い状態で材料がせん断負荷領域11を通過する場合、通過前後の温度差が6℃とせん断発熱の抑制には繋がるが、せん断負荷による分散効果が低下するため、粉末の粒径が3.5μmと凝集した状態になってしまう。
また、比較例4では、樹脂と粉末を投入し、溶融混練後、各ガス導入ロ5a〜5bよりガスを導入していないため、材料粘度が下がらず、高粘度の状態でせん断負荷領域11を通過する。すなわち、比較例4では、第二混練工程が存在しない。これにより、せん断負荷領域11通過時に、せん断負荷のかかる局所的部位に大きなせん断発熱が生じて局所的な粘度低下が生じる。そして、混合材料のせん断負荷の小さい局所的部位の粘度が高く、溶融樹脂の粘度が不均一となってしまう。このため、粉末の粒径が2.5μmと凝集を伴ってしまう。また、せん断負荷領域11の通過前後の温度差が45℃と大きな樹脂温度の上昇が起こり、熱可塑性樹脂混合物の劣化に繋がる。
本発明の実施形態に係る連続式混練押出機の概略構成を示す部分断面図である。 本発明の実施例に係る熱可塑性樹脂材料の分散形態を模式的に示す平面図である。
符号の説明
1 ホッパー、2 シリンダ、3 スクリュー、4 上流側シール部、5a 第一ガス導入口、5b 第二ガス導入口、5c 第三ガス導入口、5d 第四ガス導入口、6 下流側シール部、7 吸引ベント、8 ダイ、9 ガス供給装置、10 可塑化領域、11 せん断負荷領域、12 ガス吸引・清流領域、13 強制排気装置、14 上流側樹脂温度測定部、15 下流側樹脂温度測定部、16 基本相、17 分散相、17a 分散相粒径、100 押出機(連続式混練押出機)

Claims (3)

  1. 少なくとも一種以上の熱可塑性樹脂材料を含む二種以上の材料からなる混合材料を溶融状態で混練する熱可塑性樹脂混合物の製造方法において、
    溶融状態の前記混合材料にせん断負荷を加えながら混練する第一混練工程と、
    前記第一混練工程の後、前記混合材料にガスを導入し、せん断負荷を加えながら混練する第二混練工程と、
    前記第二混練工程の後、前記ガスを前記混合材料から除去する脱気工程と、
    を有することを特徴とする熱可塑性樹脂混合物の製造方法。
  2. 前記第二混練工程において、前記混合材料に対して複数回に分けて前記ガスを導入することを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂混合物の製造方法。
  3. 前記第一混練工程および前記第二混練工程に連続式混練押出機を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱可塑性樹脂混合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010284911A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Olympus Corp 混練方法および混練機

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