JP2009111632A - 周波数変換器及びこれを用いた受信機及び送信機 - Google Patents

周波数変換器及びこれを用いた受信機及び送信機 Download PDF

Info

Publication number
JP2009111632A
JP2009111632A JP2007280767A JP2007280767A JP2009111632A JP 2009111632 A JP2009111632 A JP 2009111632A JP 2007280767 A JP2007280767 A JP 2007280767A JP 2007280767 A JP2007280767 A JP 2007280767A JP 2009111632 A JP2009111632 A JP 2009111632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
current
input
circuit
negative phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007280767A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiya Mitomo
敏也 三友
Rui Ito
類 伊藤
Shoji Otaka
章二 大高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2007280767A priority Critical patent/JP2009111632A/ja
Priority to US12/234,730 priority patent/US20090111377A1/en
Priority to CNA2008101697864A priority patent/CN101425779A/zh
Publication of JP2009111632A publication Critical patent/JP2009111632A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D7/00Transference of modulation from one carrier to another, e.g. frequency-changing
    • H03D7/16Multiple-frequency-changing
    • H03D7/165Multiple-frequency-changing at least two frequency changers being located in different paths, e.g. in two paths with carriers in quadrature
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D7/00Transference of modulation from one carrier to another, e.g. frequency-changing
    • H03D7/14Balanced arrangements
    • H03D7/1425Balanced arrangements with transistors
    • H03D7/1441Balanced arrangements with transistors using field-effect transistors
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D7/00Transference of modulation from one carrier to another, e.g. frequency-changing
    • H03D7/14Balanced arrangements
    • H03D7/1425Balanced arrangements with transistors
    • H03D7/1458Double balanced arrangements, i.e. where both input signals are differential
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D7/00Transference of modulation from one carrier to another, e.g. frequency-changing
    • H03D7/14Balanced arrangements
    • H03D7/1425Balanced arrangements with transistors
    • H03D7/1466Passive mixer arrangements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Abstract

【課題】雑音を抑圧し、かつ、高い信号利得が得られる周波数変換器を提供する。
【解決手段】正相入力電圧信号及び逆相入力電圧信号を正相入力電流信号及び逆相入力電流信号に変換する電圧−電流変換回路100と;正相入力電流信号及び逆相入力電流信号を正相ローカル信号及び逆相ローカル信号に応じてスイッチングして正相出力電流信号及び逆相出力電流信号を生成するスイッチング回路と;正相出力電流信号及び逆相出力電流信号を電流−電圧変換して増幅し、正相出力電圧信号及び逆相出力電圧信号を生成する増幅回路300と;電圧−電流変換回路とスイッチング回路との間及びスイッチング回路と増幅回路との間の少なくとも一方に挿入され、高周波信号成分の通過するキャパシタ及び低周波雑音成分の通過する抵抗を含む複数のCR回路と;を具備する。
【選択図】 図2

Description

本発明はRF信号用の周波数変換器及びこれを用いた受信機及び送信機に関する。
無線(RF)信号を受信または送信する無線端末では、周波数変換器が用いられる。例えば、受信機では受信RF信号とローカル(LO)信号とをミキシングして受信ベースバンド信号を生成するためにダウンコンバータが用いられ、送信機では送信ベースバンド信号とLO信号とをミキシングして送信RF信号を生成するためにアップコンバータが用いられる。
周波数変換器の1つであるCMOS(Complimentary Metal-Oxide Semiconductor)周波数変換器は、受信ベースバンド信号及び送信ベースバンド信号を処理するベースバンド処理部と同じCMOSプロセスにより製造される集積回路(IC)により実現可能であるため、アナログ信号処理ユニット及びデジタル信号処理ユニットをワンチップ化できる。上記ワンチップ化は、無線端末の小型化及び低価格化に寄与する。
一般に、アクティブダブルバランス型のCMOSミキサを使用したCMOS周波数変換器は、CMOSミキサ中のスイッチングトランジスタ対において大きな電流が流れるので、比較的大きな低周波フリッカ雑音(1/f雑音)が発生することが知られている。一方、パッシブダブルバランス型のCMOSミキサを使用したCMOS周波数変換器では、上記フリッカ雑音の問題を解消することができる。
パッシブダブルバランス型のCMOSミキサを使用したCMOS周波数変換器を受信機で使用する場合、CMOSミキサの前段には受信した差動RF信号を電圧−電流変換するための入力段、後段には電流−電圧変換アンプなどの増幅(出力)段が夫々設けられる。CMOSミキサには、差動LO信号をゲート端子で受けて相補的にON/OFFを繰り返すMOSトランジスタ対(スイッチングトランジスタ対)が含まれる。このスイッチングトランジスタ対を完全に相補的に動作させることは困難であり、両トランジスタが同時にONとなる場合がある。両トランジスタがオンとなると、上記増幅段の入力換算雑音が、これらトランジスタを経由して(即ち、両トランジスタのオン抵抗を入力抵抗として)当該増幅段に入力され、増幅されてしまう。具体的には、増幅段が値Rfの帰還抵抗を備えたオペアンプであり、上記トランジスタ対の各トランジスタのオン抵抗がRsであれば、雑音は当該増幅段によってRf/2Rs(雑音利得)倍される。帰還抵抗の値Rfは、MOSトランジスタのオン抵抗Rsに比べて大きいため、上記雑音利得Rf/2Rsは非常に大きな値となる。
非特許文献1には、スイッチングトランジスタ対の入力段側(ドレイン端子側)に抵抗値Rinの抵抗対を挿入した構成が開示されている。当該構成は雑音利得の低減を目的としているわけではないものの、実際には前述した雑音源の入力抵抗が上記抵抗対によって増大し、入力抵抗の値は2(Rs+Rin)となるため、雑音利得はRf/2(Rs+Rin)に低減する。
Paulo G.R. Silva, et al, "An 118 dB DR CT IF-to-Baseband ΣΔ Modulator for AM/FM/IBOC Radio Receivers, "IEEE International Solid-State Circuits Conference, Feb. 2006.
非特許文献1に開示される構成では、入力段側から見た抵抗値の増分Rinが入力段に含まれる電流源の出力抵抗(インピーダンス)に比べて十分小さくない限り、当該電流源で生成される電流が上記出力抵抗に分流され、信号利得が劣化してしまう。前述したように、増幅段が抵抗値Rfの帰還抵抗を備えたオペアンプであれば、抵抗値Rfは数kΩ程度であることが多く、抵抗値Rinもこれと同程度である。一方、入力段中の電流源の出力抵抗の値は高々数百Ω程度なので、上記分流は避けられず、信号利得の低下を招く。また、スイッチングトランジスタ対の入力段側に抵抗を挿入しているため、増幅段側(ソース端子側)とのインピーダンス差が大きくなる。この場合、スイッチングトランジスタのゲート端子へ入力されたローカル信号及びスイッチングトランジスタ内の寄生容量によって発生するスイッチングトランジスタのソース・ドレイン間に流れる電流が増加することによって、フリッカ雑音が増加する問題も生じる。
本発明は、雑音を抑圧し、かつ、高い信号利得が得られる周波数変換器を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る周波数変換器は、正相入力電圧信号及び逆相入力電圧信号を正相入力電流信号及び逆相入力電流信号に変換する電圧−電流変換回路と;前記正相入力電流信号及び逆相入力電流信号を正相ローカル信号及び逆相ローカル信号に応じてスイッチングして正相出力電流信号及び逆相出力電流信号を生成するスイッチング回路と;前記正相出力電流信号及び前記逆相出力電流信号を電流−電圧変換して増幅し、正相出力電圧信号及び逆相出力電圧信号を生成する増幅回路と;前記電圧−電流変換回路と前記スイッチング回路との間及び前記スイッチング回路と前記増幅回路との間の少なくとも一方に挿入され、高周波信号成分の通過するキャパシタ及び低周波雑音成分の通過する抵抗を含む複数のCR回路と;を具備する。
本発明の他の態様に係る周波数変換器は、正相入力電圧信号及び逆相入力電圧信号を正相入力電流信号及び逆相入力電流信号に変換する電圧−電流変換回路と;前記正相入力電流信号及び逆相入力電流信号を正相ローカル信号及び逆相ローカル信号に応じてスイッチングして正相出力電流信号及び逆相出力電流信号を生成するスイッチング回路と;前記正相出力電流信号及び前記逆相出力電流信号を電流−電圧変換して増幅し、正相出力電圧信号及び逆相出力電圧信号を生成する増幅回路と;前記増幅回路の前段に挿入され、前記正相出力電流信号または前記逆相出力電流信号が夫々通過する2つの抵抗と;を具備する
本発明によれば、雑音を抑圧し、かつ、高い信号利得が得られる周波数変換器を提供できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係るCMOS周波数変換器は、入力段100、CMOSミキサ200及び増幅段300を含む。入力段100は差動入力電圧信号INを電圧−電流変換して差動入力電流信号Iinを生成し、CMOSミキサ200は差動入力電流信号Iinと差動ローカル信号LOを合成して差動出力電流信号Ioutを生成し、増幅段300が差動出力電流信号Ioutを増幅して差動出力電圧信号OUTを生成する。以下、本実施形態に係るCMOS周波数変換器をダウンコンバートに用いる場合について説明するが、当該CMOS周波数変換器をアップコンバートに用いてもよい。
入力段100は、図2に示すように、差動入力電圧信号INの電圧値(正相入力電圧信号IN+及び逆相入力電圧信号IN−の差分)に応じた電流を生成する(電圧制御)電流源I10を含む。抵抗R10は、電流源I10の出力インピーダンスを等価的に示しており、抵抗R10が実際に接続されているわけではない。電流源I10の生成する電流は、CMOSミキサ200に対する差動入力電流信号Iinとして用いられる。尚、一般的には、差動入力電流信号Iinから直流成分を除去するために、入力段100の出力側にキャパシタが設けられる。しかしながら、本実施形態に係るCMOS周波数変換器では、後述するように、CMOSミキサ200中のCR回路201及び202において、差動入力電圧信号Iinに含まれる直流成分が除去される。従って、図2に示すように、本実施形態に係る入力段100には直流成分除去のためのキャパシタを設ける必要が無い。
また、入力段100の具体的構成の一例は、図3に示すように、MOSトランジスタM51及びM52と、電流源I50と、負荷抵抗R51及びR52と、帰還インダクタL51及びL52とを含む。
MOSトランジスタM51は、正相入力電圧信号IN+をゲート端子で受けて、ドレイン端子から正相入力電流信号Iin+を出力する。MOSトランジスタM52は、逆相入力電圧信号IN−をゲート端子で受けて、ドレイン端子から逆相入力電圧信号Iin−を出力する。電源と、MOSトランジスタM51及びM52のドレイン端子との間には、負荷抵抗R51及びR52が夫々接続される。なお、前記の抵抗値は後述するスイッチングトランジスタのオン抵抗に比べ十分に高く、なおかつMOSトランジスタM51,M52が動作可能な動作点を与える値が用いられる。
また、MOSトランジスタM51及びM52のソース端子は帰還インダクタL51及びL52を夫々介して、電流源I50に共通に接続される。電流源I50は、MOSトランジスタM51及びM52のドレイン電流の和が一定になるように制御する、テール電流源である。
CMOSミキサ200は、図2に示すように、パッシブ型ダブルバランス型CMOSミキサであって、2組のスイッチングトランジスタ対MS11−MS12及びMS13−MS14の前段に夫々、信号周波数に応じた信号経路が選択されるCR回路201及び202を備えている。スイッチングトランジスタ対MS11−MS12及びMS13−MS14は、ゲート端子に供給される差動LO信号に応じて相補的にON/OFFを繰り返す。即ち、MOSトランジスタMS11及びMS14がONのときMOSトランジスタMS12及びMS13はOFFとなり、MOSトランジスタMS11及びMS14がOFFのときMOSトランジスタMS12及びMS13はONとなる。MOSトランジスタMS11及びMS14がONのとき、MOSトランジスタMS11のドレイン電流が正相出力電流信号Iout+、MOSトランジスタMS14のドレイン電流が逆相出力電流信号Iout−として、夫々増幅段300に入力される。一方、MOSトランジスタMS12及びMS13がONのとき、MOSトランジスタMS13のドレイン電流が正相出力電流信号Iout+、MOSトランジスタMS12のドレイン電流が逆相出力電流信号Iout−として、夫々増幅段300に入力される。
CR回路202の構成はCR回路201と同様であるので、以下、これについてのみ説明する。CR回路202については、以下の説明において、符号の読み替えや正相及び逆相の読み替え等を行うことにより理解される。
CR回路201は、抵抗R11とキャパシタC11及びC12を含み、キャパシタC11及びC12は入力段100からの正相入力電流信号Iin+を並列に受けて、スイッチングトランジスタ対MS11及びMS12に夫々渡す。尚、キャパシタC11及びC12のキャパシタンスは等しいことが望ましく、以下の説明では両者のキャパシタンスはCとする。抵抗R11はキャパシタC11とMOSトランジスタMS11との間の節点と、キャパシタC12とMOSトランジスタMS12との間の節点とを接続する。
CR回路201には、入力段100からの高周波信号成分を含む正相入力電流信号Iin+と、増幅段300の入力換算雑音源302からの低周波雑音成分を含む雑音信号が流入する。CR回路201では、正相入力電流信号Iin+にはキャパシタC11及び/またはC12を通過する信号経路が、雑音信号には抵抗R11を通過する。具体的には、CR回路201を構成するキャパシタC11及びC12のインピーダンスは、RF周波数において抵抗R11の抵抗値Rに比べて十分小さい。即ち、RF周波数帯の差動入力電圧信号INを電圧−電流変換して得られる正相入力電流信号Iin+は、キャパシタC11及び/またはC12を通過して、MS11及び/またはMS12に入力される。尚、このとき、正相入力電流信号Iin+の直流成分はキャパシタC11及び/またはC12によって除去されている。一方、増幅段300の入力換算雑音源302からの雑音信号の周波数は、RF周波数に比べてずっと低く、故に、キャパシタC11及びC12のインピーダンスは上昇し、上記雑音信号はほとんど通過しない。従って、入力換算雑音源302からの雑音信号は、MS11→R11→MS12という経路を通過する。
増幅段300は、図2に示すように、オペアンプ301に帰還素子303及び304が接続される帰還増幅回路である。以下、帰還素子303及び304として、抵抗値Rfの抵抗を接続するものとして説明するが、これに限られず、キャパシタを接続して積分器を構成してもよいし、他の素子または回路を接続してフィルタを構成してもよい。即ち、増幅段300は電流−電圧変換アンプであれば、その具体的構成は問われない。入力換算雑音源302は、増幅段300における雑音を入力雑音に換算して等価的に表しているが、このような信号源が実際にオペアンプ301に接続されているわけではない。
また、増幅段300の具体的構成の一例は、図4に示すように、MOSトランジスタM61及びM62と、電流源I60と、帰還素子303及び304と、MOSトランジスタM63及びM64と、負荷抵抗R61及びR62とを含む。
MOSトランジスタM61は、正相出力電流信号Iout+をゲート端子で受けて、ドレイン端子から正相出力電圧信号OUT+を出力する。MOSトランジスタM62は、逆相出力電流信号Iout−をゲート端子で受けて、ドレイン端子から逆相出力電圧信号OUT−を出力する。電源と、MOSトランジスタM61及びM62のドレイン端子との間には、MOSトランジスタM63及びM64と、負荷抵抗R61及びR62とで構成される負荷回路が接続される。
また、MOSトランジスタM61のゲート端子と、MOSトランジスタM62のドレイン端子との間には帰還素子303が接続され、MOSトランジスタM62のゲート端子と、MOSトランジスタM61のドレイン端子との間には帰還素子304が接続される。M52のソース端子は、電流源I60に共通に接続される。電流源I60は、MOSトランジスタM61及びM62のドレイン電流の和が一定になるように制御する、テール電流源である。
以下、図2のCMOSミキサ200の動作について、入力段100からの差動入力電流信号Iin及び増幅段300中の入力換算雑音源302からの雑音信号の信号経路を中心に説明する。
差動入力電流信号Iinは、CR回路201及び202を通過して、スイッチングトランジスタ対MS11−MS12及びMS13−MS14に夫々入力され、差動出力電流信号Ioutとして出力される。ここで、CR回路201及び202において差動入力電圧信号Iinが通過する経路及びそのインピーダンスについて、CR回路201を例に説明する。
まず、スイッチングトランジスタ対MS11−MS12が相補的に動作し、一方がONで他方がOFFの場合を考える。このとき、OFFのMOSトランジスタには信号は流れないので、一方のONしているMOSトランジスタには、直列接続されたキャパシタ及び抵抗と、キャパシタとが並列接続された経路を通過した、正相入力電流信号Iin+が流入する。例えば、MOSトランジスタMS11がONしているのであれば、直列接続されたキャパシタC12及びR11と、キャパシタC11とが並列接続された経路を通過した、正相入力電圧信号Iin+が流入する。上記経路のインピーダンスは次の数式1で表される。
Figure 2009111632
実際には、正相入力電流信号Iin+はRF周波数帯の信号であるからR>>1/sCRの関係となり、数式1中の1+sCR≒2+sCRであるので、上記インピーダンスは1/sCに近似される。従って、正相入力電流信号Iin+は、抵抗R11をほとんど通過せず、大部分がキャパシタC11を通過して、MOSトランジスタMS11に入力される。
従って、CR回路201において、正相入力電流信号Iin+が通過する経路のインピーダンスは、電流源I10の出力インピーダンスR10に比べて十分小さな値となる。従って、従来技術に見られる信号電流の分流の問題が生じず、電流源I10で生成される電流のほとんどが正相入力電流信号Iin+としてスイッチングトランジスタ対MS11−MS12に渡される。即ち、信号電流の分流による信号利得の低下が抑えられる。
また、従来技術では、挿入された抵抗Rによりスイッチングトランジスタ対から見た入力段側のインピーダンスと、増幅段側のインピーダンスとの不均衡により大きなフリッカ雑音が生じていたが、図2のCMOS周波数変換器では前述したように、正相入力電流信号Iin+に関して、スイッチングトランジスタ対MS11−MS12の入力段100側のインピーダンス1/sCは抵抗R11に対し非常に小さいため、上記不均衡が生じず、フリッカ雑音を抑えられる。
雑音信号は、スイッチングトランジスタ対が相補的に動作する場合は問題とならないので、スイッチングトランジスタ対が過渡的にいずれもONとなる場合について、雑音信号のCR回路201における信号経路を例に説明する。
雑音信号がMOSトランジスタMS11より入力され、CR回路201を通過して、MOSトランジスタMS12に出力される場合、CR回路201における経路候補は2つある。抵抗R11を通過する経路及び直列接続されたキャパシタC11及びC12を通過する経路である。しかしながら、前述したように、雑音信号は低周波であるから、キャパシタC11及びC12のインピーダンスは増大し、抵抗R11の抵抗値Rに比べて大きくなる。従って、抵抗R11を通過する経路が選択される。即ち、雑音信号は、キャパシタC11及びC12を通過する経路にはほとんど流れず、抵抗R11を通過する経路に主に流れ、当該経路のインピーダンスはRに近似される。
従って、MOSトランジスタMS11及びMS12のオン抵抗の抵抗値をRsとすると、雑音信号は、抵抗値R+2Rsの入力抵抗でオペアンプ301に入力される。即ち、増幅段300における雑音利得はRf/(R+2Rs)となる。一般的に、オン抵抗の抵抗値Rsは数Ω程度で、帰還素子303及び304の抵抗値Rfは数kΩ程度であり、抵抗R11の抵抗値Rは上記抵抗値Rfと同程度であるから、上記雑音利得はあまり大きな値でなく、従来例における雑音利得Rf/2Rsに比べて大幅に低減することができる。
以上説明したように本実施形態に係るCMOS周波数変換器は、高周波信号成分を含む差動入力電流信号にはキャパシタを通過する信号経路が、低周波雑音成分を含む雑音信号には抵抗を通過する信号経路が夫々選択されて提供されるCR回路をCMOSミキサ内のスイッチングトランジスタ対の前段に設けるようにしている。従って本実施形態に係るCMOS周波数変換器によれば、差動入力電流信号はインピーダンスの低い経路で上記CR回路を通過できるため、入力段における電流の分流による信号利得の低下が抑えられると共に、スイッチングトランジスタ対の入出力間のインピーダンスの不均衡によるフリッカ雑音の増大が抑えられる。また、スイッチングトランジスタ対が両方共ONとなって、増幅段の入力換算雑音源からの雑音信号が上記CR回路を通過する場合には、抵抗を通過する経路が提供されるため、増幅段への入力抵抗が増大し、雑音利得が抑えられる。また、本実施形態に係るCMOS周波数変換器は、入力段からの差動入力電流をCR回路中のキャパシタで受けるため、入力段に直流成分除去用のキャパシタを設ける必要が無い。
(第2の実施形態)
図5に示すように、本発明の第2の実施形態に係るCMOS周波数変換器は、上記図2に示すCMOS周波数変換器において、入力段100を入力段110に、CMOSミキサ200をCMOSミキサ210に夫々置き換えている。以下の説明では、図5において図1と同一部分には同一符号を付して示し、異なる部分を中心に述べる。以下、本実施形態に係るCMOS周波数変換器をダウンコンバートに用いる場合について説明するが、当該CMOS周波数変換器をアップコンバートに用いてもよい。
図5に示すCMOS周波数変換器では、入力段110が差動入力電圧信号INを電圧−電流変換して差動入力電流信号Iinを生成し、CMOSミキサ210が差動入力電流信号Iinに差動ローカル信号LOを合成して差動出力電流信号Ioutを生成し、増幅段300が差動出力電流信号Ioutを増幅して差動出力電圧信号OUTを生成する。
入力段110は、図5に示すように、差動入力電圧信号INの電圧値(正相入力電圧信号IN+及び逆相入力電圧信号IN−の差分)に応じた電流を生成する(電圧制御)電流源I20を含む。抵抗R20は、電流源I20の出力インピーダンスを等価的に示しており、抵抗R20が実際に接続されているわけではない。電流源I20の生成する電流は、直流成分除去用のキャパシタC25及びC26を介して、CMOSミキサ210に対する差動入力電流信号Iinとして用いられる。
CMOSミキサ210は、図5に示すように、パッシブ型ダブルバランス型CMOSミキサであって、2組のスイッチングトランジスタ対MS21−MS22及びMS23−MS24の前段に夫々、信号周波数に応じた信号経路が選択されるCR回路211及び212を備えている。スイッチングトランジスタ対MS21−MS22及びMS23−MS24は、ゲート端子に供給される差動LO信号に応じて相補的にON/OFFを繰り返す。即ち、MOSトランジスタMS21及びMS24がONのときMOSトランジスタMS22及びMS23はOFFとなり、MOSトランジスタMS21及びMS24がOFFのときMOSトランジスタMS22及びMS23はONとなる。MOSトランジスタMS21及びMS24がONのとき、MOSトランジスタMS21のドレイン電流が正相出力電流信号Iout+、MOSトランジスタMS24のドレイン電流が逆相出力電流信号Iout−として、夫々増幅段300に入力される。一方、MOSトランジスタMS22及びMS23がONのとき、MOSトランジスタMS23のドレイン電流が正相出力電流信号Iout+、MOSトランジスタMS22のドレイン電流が逆相出力電流信号Iout−として、夫々増幅段300に入力される。
CR回路212の構成はCR回路211と同様であるので、以下、これについてのみ説明する。CR回路212については、以下の説明において、符号の読み替えや正相及び逆相の読み替え等を行うことにより理解される。
CR回路211は、並列接続された抵抗R21及びキャパシタC21と、並列接続された抵抗R22及びキャパシタC22とが、正相入力電流信号Iin+を並列に受ける回路である。抵抗R21及び抵抗R22の抵抗値は等しいことが望ましく、また、キャパシタC21及びキャパシタC22のキャパシタンスも等しいことが望ましい。以下の説明では抵抗R21及びR22の抵抗値をR、キャパシタC21及びC22のキャパシタンスをCとする。
CR回路211には、入力段110からの高周波信号成分を含む正相入力電流信号Iin+と、増幅段300の入力換算雑音源302からの低周波雑音成分を含む雑音信号が流入する。CR回路211では、正相入力電流信号Iin+にはキャパシタC21及び/またはC22を通過する信号経路が、雑音信号には抵抗R21及びR22を通過する信号経路が夫々選択されて提供される。具体的には、CR回路211を構成するキャパシタC21及びC22のインピーダンスは、RF周波数において抵抗R21及びR22の抵抗値Rに比べて十分小さい。即ち、RF周波数帯の差動入力電圧信号INを電圧−電流変換して得られる正相入力電流信号Iin+は、キャパシタC21及び/またはC22を通過して、MS21及び/またはMS22に流入する。一方、増幅段300の入力換算雑音源302からの雑音信号の周波数は、RF周波数に比べてずっと低く、故に、キャパシタC21及びC22のインピーダンスは上昇し、上記雑音信号はほとんど通過しない。従って、入力換算雑音源302からの雑音信号は、抵抗R21及び抵抗R22を通過する。
以下、図5のCMOSミキサ210の動作について、入力段110からの差動入力電流信号Iin及び増幅段300中の入力換算雑音源302からの雑音信号の信号経路を中心に説明する。
差動入力電流信号Iinは、CR回路211及び212を通過して、スイッチングトランジスタ対MS21−MS22及びMS23−MS24に夫々入力され、差動出力電流信号Ioutとして出力される。ここで、CR回路211及び212において差動入力電圧信号Iinが通過する経路及びそのインピーダンスについて、CR回路211を例に説明する。
正相入力電流信号Iin+の通過する経路は、キャパシタンスCのキャパシタ及び抵抗値Rの抵抗の並列接続が含まれるから、インピーダンスは次の数式2で表される。
Figure 2009111632
実際には、前述したように、正相入力電流信号Iin+はRF周波数帯の信号であるから、1+sCR≒sCRであるので、上記インピーダンスは1/sCに近似される。正相入力電流信号Iin+は、抵抗をほとんど通過せず、大部分がキャパシタを通過して、MOSトランジスタに入力される。
また、CR回路211において、正相入力電流信号Iin+が通過する経路のインピーダンス(≒1/sC)は、電流源I20の出力インピーダンスR20に比べて十分小さな値となる。従って、従来技術に見られる信号電流の分流の問題が生じず、電流源I20で生成される電流のほとんどが正相入力電流信号Iin+としてスイッチングトランジスタ対MS21−MS22に渡される。即ち、信号電流の分流による信号利得の低下が抑えられる。
また、従来技術では、スイッチングトランジスタ対の入力段側のインピーダンスと、増幅段側のインピーダンスとの不均衡により大きなフリッカ雑音が生じていたが、図2のCMOS周波数変換器では前述したように、正相入力電流信号Iin+に関して、スイッチングトランジスタ対MS11−MS12の入力段100側のインピーダンス1/sCが非常に小さく、上記不均衡が生じないため、フリッカ雑音を抑えられる。
雑音信号は、スイッチングトランジスタ対が相補的に動作する場合は問題とならないので、スイッチングトランジスタ対が過渡的にいずれもONとなる場合について、雑音信号のCR回路211における信号経路を例に説明する。
雑音信号は、CR回路211において、並列接続された抵抗R21及びキャパシタC21を通過してから、並列接続された抵抗R22及びキャパシタC22を通過する。雑音信号は低周波であり、キャパシタC25のインピーダンスが増大するので、入力段110側への信号漏れは無視できる。また、前述したように、雑音信号は低周波であるから、キャパシタC21及びC22のインピーダンスは増大し、抵抗R21及びR22の抵抗値Rに比べて大きくなる。従って、CR回路211では、抵抗R21及びR22を通過する経路が選択される。即ち、雑音信号は、キャパシタC21及びC22を通過する経路にはほとんど流れず、抵抗R21及び抵抗R22を通過する経路に主に流れ、当該経路のインピーダンスは2Rに近似される。
従って、MOSトランジスタMS21及びMS22のオン抵抗の抵抗値をRsとすると、雑音信号は、抵抗値2R+2Rsの入力抵抗でオペアンプ301に入力される。即ち、増幅段300における雑音利得はRf/(2R+2Rs)となる。一般的に、オン抵抗の抵抗値Rsは数Ω程度で、帰還素子303及び304の抵抗値Rfは数kΩ程度であり、抵抗R21及び抵抗R22の抵抗値Rは上記抵抗値Rfと同程度であるから、上記雑音利得はあまり大きな値でなく、従来例における雑音利得Rf/2Rsに比べて大幅に低減されている。
以上説明したように本実施形態に係るCMOS周波数変換器は、高周波信号成分を含む差動入力電流信号にはキャパシタを通過する信号経路が、低周波雑音成分を含む雑音信号には抵抗を通過する信号経路が夫々選択されて提供されるCR回路をCMOSミキサ内のスイッチングトランジスタ対の前段に設けるようにしている。従って本実施形態に係るCMOS周波数変換器によれば、差動入力電流信号はインピーダンスの低い経路で上記CR回路を通過できるため、入力段における電流の分流による信号利得の低下が抑えられると共に、スイッチングトランジスタ対の入出力間のインピーダンスの不均衡によるフリッカ雑音の増大が抑えられる。また、スイッチングトランジスタ対が両方共ONとなって、増幅段の入力換算雑音源からの雑音信号が上記CR回路を通過する場合には、抵抗を通過する経路が提供されるため、増幅段への入力抵抗が増大し、雑音利得が抑えられる。
(第3の実施形態)
図6に示すように、本発明の第3の実施形態に係るCMOS周波数変換器は、上記図5に示すCMOS周波数変換器において、CMOSミキサ210をCMOSミキサ220に置き換えている。以下の説明では、図6において図5と同一部分には同一符号を付して示し、異なる部分を中心に述べる。以下、本実施形態に係るCMOS周波数変換器をアップコンバートに用いる場合について説明するが、当該CMOS周波数変換器をダウンコンバートに用いてもよい。
図6に示すCMOS周波数変換器では、入力段110が差動入力電圧信号INを電圧−電流変換して差動入力電流信号Iinを生成し、CMOSミキサ220が差動入力電流信号Iinに差動ローカル信号LOを合成して差動出力電流信号Ioutを生成し、増幅段300が差動出力電流信号Ioutを増幅して差動出力電圧信号OUTを生成する。
CMOSミキサ220は、図6に示すように、パッシブ型ダブルバランス型CMOSミキサであって、2組のスイッチングトランジスタ対MS31−MS32及びMS33−MS34の後段に夫々、信号周波数に応じた信号経路が選択されるCR回路221及び222を備えている。スイッチングトランジスタ対MS31−MS32及びMS33−MS34は、ゲート端子に供給される差動LO信号に応じて相補的にON/OFFを繰り返す。即ち、MOSトランジスタMS31及びMS34がONのときMOSトランジスタMS32及びMS33はOFFとなり、MOSトランジスタMS31及びMS34がOFFのときMOSトランジスタMS32及びMS33はONとなる。MOSトランジスタMS31及びMS34がONのとき、MOSトランジスタMS31のドレイン電流がCR回路221を通過して正相出力電流信号Iout+として、MOSトランジスタMS34のドレイン電流がCR回路222を通過して逆相出力電流信号Iout−として、夫々増幅段300に入力される。一方、MOSトランジスタMS32及びMS33がONのとき、MOSトランジスタMS33のドレイン電流がCR回路222を通過して正相出力電流信号Iout+として、MOSトランジスタMS32のドレイン電流がCR回路221を通過して逆相出力電流信号Iout−として、夫々増幅段300に入力される。
CR回路222の構成はCR回路221と同様であるので、以下、これについてのみ説明する。CR回路222については、以下の説明において、符号の読み替えや正相及び逆相の読み替え等を行うことにより理解される。
CR回路221は、並列接続された抵抗R31及びキャパシタC31と、並列接続された抵抗R32及びキャパシタC32とが、MOSトランジスタM31及びM32に夫々接続される回路である。抵抗R31及び抵抗R32の抵抗値は等しいことが望ましく、また、キャパシタC31及びキャパシタC32のキャパシタンスも等しいことが望ましい。以下の説明では抵抗R31及びR32の抵抗値をR、キャパシタC31及びC32のキャパシタンスをCとする。
CR回路221には、スイッチングトランジスタ対MS31−MS32からの高周波信号成分を含む信号と、増幅段300の入力換算雑音源302からの低周波雑音成分を含む雑音信号が流入する。CR回路221では、スイッチングトランジスタ対M31−M32からの信号にはキャパシタC31及び/またはC32を通過する信号経路が、雑音信号には抵抗R31及びR32を通過する信号経路が夫々選択されて提供される。具体的には、CR回路221を構成するキャパシタC31及びC32のインピーダンスは、RF周波数において抵抗R31及びR32の抵抗値Rに比べて十分小さい。即ち、スイッチングトランジスタ対MS31−MS32からの出力信号は、差動LO信号を用いてRF周波数帯にアップコンバートされているので、キャパシタC31及び/またはC32を通過して、増幅段300に入力される。一方、増幅段300の入力換算雑音源302からの雑音信号の周波数は、RF周波数に比べてずっと低く、故に、キャパシタC31及びC32のインピーダンスは上昇し、上記雑音信号はほとんど通過しない。従って、入力換算雑音源302からの雑音信号は、抵抗R31及び抵抗R32を通過する。
以下、図6のCMOSミキサ220の動作について、スイッチングトランジスタ対からの出力信号及び増幅段300中の入力換算雑音源302からの雑音信号の信号経路を中心に説明する。
スイッチングトランジスタ対からの出力信号は、CR回路221及び222を通過して、増幅段300に夫々入力され、差動出力電流信号Ioutとして出力される。ここで、CR回路221及び222においてスイッチングトランジスタ対からの出力信号が通過する経路及びそのインピーダンスについて、CR回路221を例に説明する。
スイッチングトランジスタ対MS31−MS32からの出力信号の通過する経路は、キャパシタンスCのキャパシタ及び抵抗値Rの抵抗の並列接続が含まれるから、インピーダンスは先の数式2で表される。実際には、前述したように、スイッチングトランジスタ対MS31−MS32からの出力信号はRF周波数帯の信号であるから、1+sCR≒sCRであるので、上記インピーダンスは1/sCに近似される。スイッチングトランジスタ対MS31−MS32からの出力信号は、抵抗R31及びR32をほとんど通過せず、大部分がキャパシタC31及び/またはC32を通過して、増幅段300に入力される。
また、CMOSミキサ220において、入力段110とスイッチングトランジスタ対MS31−MS32及びMS33−MS34の間に何ら素子が挿入されていない。スイッチングトランジスタ対MS31−MS32及びMS33−MS34への入力インピーダンスは、電流源I20の出力インピーダンスR20に比べて十分小さな値となる。従って、従来技術に見られる信号電流の分流の問題が生じず、電流源I20で生成される電流のほとんどが差動入力電流信号Iinとしてスイッチングトランジスタ対MS31−MS32及びMS33−MS34に渡される。即ち、信号電流の分流による信号利得の低下が抑えられる。
また、従来技術では、スイッチングトランジスタ対の入力段側のインピーダンスと、増幅段側のインピーダンスとの不均衡により大きなフリッカ雑音が生じていたが、図6のCMOS周波数変換器では前述したように、正相入力電流信号Iin+に関して、スイッチングトランジスタ対MS41−MS42の入力段110側のインピーダンス1/sCが非常に小さく、上記不均衡が生じないため、フリッカ雑音を抑えられる。
雑音信号は、スイッチングトランジスタ対が相補的に動作する場合は問題とならないので、スイッチングトランジスタ対が過渡的にいずれもONとなる場合について、雑音信号のCR回路221における信号経路を例に説明する。
雑音信号は、CR回路221において、並列接続された抵抗R31及びキャパシタC31を通過してから、MOSトランジスタMS31及びMS32を経由して、並列接続された抵抗R32及びキャパシタC32を通過する。雑音信号は低周波であり、キャパシタC25のインピーダンスが増大するので、入力段110側への信号漏れは無視できる。また、前述したように、雑音信号は低周波であるから、キャパシタC31及びC32のインピーダンスは増大し、抵抗R31及びR32の抵抗値Rに比べて大きくなる。従って、CR回路221では、抵抗R31及びR32を通過する経路が選択される。即ち、雑音信号は、キャパシタC31及びC32を通過する経路にはほとんど流れず、抵抗R31及び抵抗R32を通過する経路に主に流れ、当該経路のインピーダンスは2Rに近似される。
従って、MOSトランジスタMS31及びMS32のオン抵抗の抵抗値をRsとすると、雑音信号は、抵抗値2R+2Rsの入力抵抗でオペアンプ301に入力される。即ち、増幅段300における雑音利得はRf/(2R+2Rs)となる。一般的に、オン抵抗の抵抗値Rsは数Ω程度で、帰還素子303及び304の抵抗値Rfは数kΩ程度であり、抵抗R31及び抵抗R32の抵抗値Rは上記抵抗値Rfと同程度であるから、上記雑音利得はあまり大きな値でなく、従来例における雑音利得Rf/2Rsに比べて大幅に低減される。
以上説明したように本実施形態に係るCMOS周波数変換器は、スイッチングトランジスタ対からの高周波信号成分を含む信号にはキャパシタを通過する信号経路が、低周波雑音成分を含む雑音信号には抵抗を通過する信号経路が夫々選択されて提供されるCR回路をCMOSミキサ内のスイッチングトランジスタ対の後段に設けるようにしている。従って本実施形態に係るCMOS周波数変換器によれば、スイッチングトランジスタ対からの信号は非常にインピーダンスの低い経路で上記CR回路を通過できるため、スイッチングトランジスタ対の入出力間のインピーダンスの不均衡によるフリッカ雑音の増大が抑えられる。また、スイッチングトランジスタ対と入力段との間に素子を挿入しないため、入力段における電流の分流による信号利得の低下が抑えられる。また、スイッチングトランジスタ対が両方共ONとなって、増幅段の入力換算雑音源からの雑音信号が上記CR回路を通過する場合には、抵抗を通過する経路が提供されるため、増幅段への入力抵抗が増大し、雑音利得が抑えられる。
(第4の実施形態)
図7に示すように、本発明の第4の実施形態に係るCMOS周波数変換器は、上記図6に示すCMOS周波数変換器において、CMOSミキサ220をCMOSミキサ230に置き換えている。以下の説明では、図7において図6と同一部分には同一符号を付して示し、異なる部分を中心に述べる。以下、本実施形態に係るCMOS周波数変換器をダウンコンバートに用いる場合について説明するが、当該CMOS周波数変換器をアップコンバートに用いてもよい。
図7に示すCMOS周波数変換器では、入力段110が差動入力電圧信号INを電圧−電流変換して差動入力電流信号Iinを生成し、CMOSミキサ230が差動入力電流信号Iinに差動ローカル信号LOを合成して差動出力電流信号Ioutを生成し、増幅段300が差動出力電流信号Ioutを増幅して差動出力電圧信号OUTを生成する。
CMOSミキサ230は、図7に示すように、パッシブ型ダブルバランス型CMOSミキサであって、出力端子の前段に抵抗R41及びR42が挿入されている。スイッチングトランジスタ対MS41−MS42及びMS43−MS44は、ゲート端子に供給される差動LO信号に応じて相補的にON/OFFを繰り返す。即ち、MOSトランジスタMS41及びMS44がONのときMOSトランジスタMS42及びMS43はOFFとなり、MOSトランジスタMS41及びMS44がOFFのときMOSトランジスタMS42及びMS43はONとなる。MOSトランジスタMS41及びMS44がONのとき、MOSトランジスタMS41のドレイン電流が抵抗R41を通過して正相出力電流信号Iout+として、MOSトランジスタMS44のドレイン電流が抵抗R42を通過して逆相出力電流信号Iout−として、夫々増幅段300に入力される。一方、MOSトランジスタMS42及びMS43がONのとき、MOSトランジスタMS43のドレイン電流が抵抗42を通過して正相出力電流信号Iout+として、MOSトランジスタMS42のドレイン電流が抵抗41を通過して逆相出力電流信号Iout−として、夫々増幅段300に入力される。
以下、図7のCMOSミキサ230の動作について、増幅段300中の入力換算雑音源302からの雑音信号の信号経路を中心に説明する。
雑音信号は、スイッチングトランジスタ対が相補的に動作する場合は問題とならないので、スイッチングトランジスタ対が過渡的にいずれもONとなる場合について、雑音信号のCMOSミキサ230における信号経路を説明する。
雑音信号は、CMOSミキサ230において、抵抗R41を通過してから、スイッチングトランジスタ対MS41−MS42側と、スイッチングトランジスタ対MS43−MS44側とに分岐する。分岐した雑音信号は、夫々MOSトランジスタMS41→MS42及びMOSトランジスタMS43→MS44を通過して、再び合流し、抵抗R42を通過して増幅段300に入力される。
従って、抵抗R41及びR42の抵抗値をR、MOSトランジスタMS41及びMS42のオン抵抗の抵抗値をRsとすると、雑音信号は、抵抗値2R+2Rsの入力抵抗でオペアンプ301に入力される。即ち、増幅段300における雑音利得はRf/(2R+2Rs)となる。一般的に、オン抵抗の抵抗値Rsは数Ω程度で、帰還素子303及び304の抵抗値Rfは数kΩ程度であり、抵抗R41及び抵抗R42の抵抗値Rは上記抵抗値Rfと同程度であるから、上記雑音利得はあまり大きな値でなく、従来例における雑音利得Rf/2Rsに比べて大幅に低減される。
また、CMOSミキサ230において、入力段110とスイッチングトランジスタ対MS41−MS42及びMS43−MS44の間に何ら素子が挿入されていない。スイッチングトランジスタ対MS41−MS42及びMS43−MS44への入力インピーダンスは、電流源I20の出力インピーダンスR20に比べて十分小さな値となる。従って、従来技術に見られる信号電流の分流の問題が生じず、電流源I20で生成される電流のほとんどが差動入力電流信号Iinとしてスイッチングトランジスタ対MS41−MS42及びMS43−MS44に渡される。即ち、信号電流の分流による信号利得の低下が抑えられる。
また、従来技術では、スイッチングトランジスタ対の入力段側のインピーダンスと、増幅段側のインピーダンスとの不均衡により大きなフリッカ雑音が生じていたが、図6のCMOS周波数変換器では前述したように、正相入力電流信号Iin+に関して、スイッチングトランジスタ対MS41−MS42の入力段110側のインピーダンスが非常に小さく、上記不均衡が生じないため、フリッカ雑音を抑えられる。
以上説明したように本実施形態に係るCMOS周波数変換器は、CMOSミキサ内の出力端子の前段に抵抗を設けるようにしている。従って本実施形態に係るCMOS周波数変換器によれば、スイッチングトランジスタ対と入力段との間に素子を挿入しないため、入力段における電流の分流による信号利得の低下が抑えられる。また、スイッチングトランジスタ対が両方共ONとなって、増幅段の入力換算雑音源からの低周波雑音信号が上記抵抗を通過する場合には、増幅段への入力抵抗が増大し、雑音利得が抑えられる。また、差動のスイッチングトランジスタの電流入力端子がショートされることにより、スイッチングトランジスタ対の入出力間のインピーダンスの不均衡によるフリッカ雑音の増大が抑えられる。
(第5の実施形態)
図8に示すように、本発明の第5の実施形態に係る受信機は、アンテナ401、低雑音増幅器(LNA)402、直交復調器410、ローカル器420、フィルタ421、422及びベースバンド処理部423を有する。また、直交復調器410は、本発明の第1乃至第4のいずれかの実施形態に係る周波数変換器411、412及び90°移相器413を含む。
図8の受信機において、アンテナ401によって受信されたRF信号は、LNA402により増幅された後、直交復調器410に入力され、互いに直交する2つの受信ベースバンド信号(I信号及びQ信号)が生成される。I信号及びQ信号の生成については後述する。受信ベースバンド信号は、フィルタ421及び422によって高周波成分を除去されてから、アナログ−デジタル変換器及びDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)を含むベースバンド処理部423によって処理され、元のデータ信号が複号・再生される。
周波数変換器411は、LNA402からIN端子に入力されるRF周波数帯の受信信号と、ローカル器420からLO端子に入力されるローカル信号との乗算を行って、I信号を生成する。90°移相器413は、ローカル器420からのローカル信号を90°位相シフトさせる。周波数変換器412は、LNA402からIN端子に入力されるRF周波数帯の受信信号と、90°移相器413からLO端子に入力される90°位相シフトされたローカル信号との乗算を行って、Q信号を生成する。
以上説明したように、本実施形態に係る受信機では、受信RF信号をダウンコンバートして受信ベースバンド信号を生成するために、前述した第1乃至第4のいずれかの実施形態に係る周波数変換器を用いている。従って、本実施形態に係る受信機によれば、高利得かつ低雑音の受信ベースバンド信号が得られる。
(第6の実施形態)
図8に示すように、本発明の第6の実施形態に係る送信機は、ベースバンド処理部501、直交変調器510、ローカル器520、フィルタ521、電力増幅器522及びアンテナ523を有する。また、直交変調器510は、本発明の第1乃至第4のいずれかの実施形態に係る周波数変換器511、512及び90°移相器513を含む。
図9の送信機において、ベースバンド処理部501は、送信対象となるデータ信号に応じた送信ベースバンド信号(I信号及びQ信号)を生成する。直交変調器510は、送信ベースバンド信号を直交変調して、送信RF信号を生成する。送信RF信号は、フィルタ521によって低域成分を除去され、PA522によって電力増幅され、アンテナ523から送信される。
周波数変換器511は、ベースバンド処理部501からIN端子に入力されるI信号と、ローカル器520からLO端子に入力されるローカル信号との乗算を行う。90°移相器513は、ローカル器520からのローカル信号を90°位相シフトさせる。周波数変換器412は、ベースバンド処理部501からIN端子に入力されるQ信号と、90°移相器413からLO端子に入力される90°位相シフトされたローカル信号との乗算を行う。周波数変換器511及び512の出力信号は合成され、送信RF信号が生成される。
以上説明したように、本実施形態に係る受信機では、送信ベースバンド信号をアップコンバートして送信RF信号を生成するために、前述した第1乃至第4のいずれかの実施形態に係る周波数変換器を用いている。従って、本実施形態に係る受信機によれば、高利得かつ低雑音の送信RF信号が得られる。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
第1の実施形態に係るCMOS周波数変換器を示すブロック図。 図1のCMOS周波数変換器を示す回路図 図1の入力段の具体的回路の一例を示す回路図。 図1の増幅段の具体的回路の一例を示す回路図。 第2の実施形態に係るCMOS周波数変換器を示す回路図。 第3の実施形態に係るCMOS周波数変換器を示す回路図。 第4の実施形態に係るCMOS周波数変換器を示す回路図。 第5の実施形態に係る受信機を示すブロック図。 第6の実施形態に係る送信機を示すブロック図。
符号の説明
100,110・・・入力段
200・・・CMOSミキサ
201,202・・・CR回路
210・・・CMOSミキサ
211,212・・・CR回路
220・・・CMOSミキサ
221,222・・・CR回路
230・・・CMOSミキサ
300・・・増幅段
301・・・オペアンプ
302・・・入力換算雑音源
303,304・・・帰還素子
401・・・アンテナ
402・・・低雑音増幅器
410・・・直交復調器
411,412・・・周波数変換器
413・・・90°移相器
420・・・ローカル器
421・・・フィルタ
422・・・フィルタ
423・・・ベースバンド処理部
501・・・ベースバンド処理部
510・・・直交変調器
511・・・周波数変換器
512・・・周波数変換器
513・・・90°移相器
520・・・ローカル器
521・・・フィルタ
522・・・電力増幅器
523・・・アンテナ

Claims (12)

  1. 正相入力電圧信号及び逆相入力電圧信号を正相入力電流信号及び逆相入力電流信号に変換する電圧−電流変換回路と;
    前記正相入力電流信号及び逆相入力電流信号を正相ローカル信号及び逆相ローカル信号に応じてスイッチングして正相出力電流信号及び逆相出力電流信号を生成するスイッチング回路と;
    前記正相出力電流信号及び前記逆相出力電流信号を電流−電圧変換して増幅し、正相出力電圧信号及び逆相出力電圧信号を生成する増幅回路と;
    前記電圧−電流変換回路と前記スイッチング回路との間及び前記スイッチング回路と前記増幅回路との間の少なくとも一方に挿入され、高周波信号成分の通過するキャパシタ及び低周波雑音成分の通過する抵抗を含む複数のCR回路と;
    を具備することを特徴とする周波数変換器。
  2. 前記キャパシタの無線周波数帯におけるインピーダンスは、前記スイッチング回路中のトランジスタのオン抵抗及び前記抵抗の値より低いことを特徴とする請求項1記載の周波数変換器。
  3. 前記CR回路は、前記電圧−電流変換回路と前記スイッチング回路との間に挿入され、前記正相入力電流信号または前記逆相入力電流信号が共通に入力される2つのキャパシタと、前記2つのキャパシタの出力間を接続する抵抗とを含むことを特徴とする請求項1記載の周波数変換器。
  4. 前記CR回路は、前記電圧−電流変換回路と前記スイッチング回路との間に挿入され、前記正相入力電流信号または前記逆相入力電流信号が共通に入力される、2対のキャパシタ及び抵抗の並列接続を含むことを特徴とする請求項1記載の周波数変換器。
  5. 前記CR回路は、前記スイッチング回路と前記増幅回路との間に挿入され、前記正相出力電流信号が入力されるキャパシタ及び抵抗の並列接続と、前記逆相出力電流信号が入力されるキャパシタ及び抵抗の並列接続とを含むことを特徴とする請求項1記載の周波数変換器。
  6. 受信された無線信号を前記正相入力電圧信号及び前記逆相入力電圧信号として、前記正相ローカル信号及び前記逆相ローカル信号を用いてダウンコンバートを行う請求項1記載の周波数変換器を含むことを特徴とする受信機。
  7. 前記電圧−電流変換回路は、
    電源と;
    前記正相入力電圧信号をゲート端子で受け、前記正相電流入力信号をドレイン端子より出力する第1のMOSトランジスタと;
    前記逆相入力電圧信号をゲート端子で受け、前記逆相電流入力信号をドレイン端子より出力する第2のMOSトランジスタと;
    前記電源と、前記第1及び第2のMOSトランジスタのドレイン端子との間に挿入される抵抗と;
    前記第1及び前記第2のMOSトランジスタのソース端子に共通に接続され、前記第1及第2のMOSトランジスタのドレイン電流の和を制御する電流源と;
    前記第1及び前記第2のMOSトランジスタのソース端子及び前記電流源との間に挿入される帰還用インダクタと;
    を含むことを特徴とする請求項1記載の周波数変換器。
  8. 前記増幅回路は、
    電源と;
    前記正相出力電流信号をゲート端子で受け、前記正相出力電圧信号をドレイン端子より出力する第1のMOSトランジスタと;
    前記逆相出力電流信号をゲート端子で受け、前記逆相出力電圧信号をドレイン端子より出力する第2のMOSトランジスタと;
    前記電源と、前記第1及び第2のMOSトランジスタのドレイン端子との間に挿入される負荷回路と;
    前記第1及び前記第2のMOSトランジスタのソース端子に共通に接続され、前記第1及第2のMOSトランジスタのドレイン電流の和を制御する電流源と;
    前記第1のMOSトランジスタのゲート端子と、前記第2のMOSトランジスタのドレイン端子との間を接続する第1の帰還素子と;
    前記第2のMOSトランジスタのゲート端子と、前記第1のMOSトランジスタのドレイン端子との間を接続する第2の帰還素子と;
    を含むことを特徴とする請求項1記載の周波数変換器。
  9. 正相入力電圧信号及び逆相入力電圧信号を正相入力電流信号及び逆相入力電流信号に変換する電圧−電流変換回路と;
    前記正相入力電流信号及び逆相入力電流信号を正相ローカル信号及び逆相ローカル信号に応じてスイッチングして正相出力電流信号及び逆相出力電流信号を生成するスイッチング回路と;
    前記正相出力電流信号及び前記逆相出力電流信号を電流−電圧変換して増幅し、正相出力電圧信号及び逆相出力電圧信号を生成する増幅回路と;
    前記増幅回路の前段に挿入され、前記正相出力電流信号または前記逆相出力電流信号が夫々通過する2つの抵抗と;
    を具備することを特徴とする周波数変換器。
  10. 受信された無線信号を前記正相入力電圧信号及び前記逆相入力電圧信号として、前記正相ローカル信号及び前記逆相ローカル信号を用いてダウンコンバートを行うことを特徴とする請求項9記載の周波数変換器を含む受信機。
  11. 前記電圧−電流変換回路は、
    電源と;
    前記正相入力電圧信号をゲート端子で受け、前記正相電流入力信号をドレイン端子より出力する第1のMOSトランジスタと;
    前記逆相入力電圧信号をゲート端子で受け、前記逆相電流入力信号をドレイン端子より出力する第2のMOSトランジスタと;
    前記電源と、前記第1及び第2のMOSトランジスタのドレイン端子との間に挿入される抵抗と;
    前記第1及び前記第2のMOSトランジスタのソース端子に共通に接続され、前記第1及第2のMOSトランジスタのドレイン電流の和を制御する電流源と;
    前記第1及び前記第2のMOSトランジスタのソース端子及び前記電流源との間に挿入される帰還用インダクタと;
    を含むことを特徴とする請求項9記載の周波数変換器。
  12. 前記増幅回路は、
    電源と;
    前記正相出力電流信号をゲート端子で受け、前記正相出力電圧信号をドレイン端子より出力する第1のMOSトランジスタと;
    前記逆相出力電流信号をゲート端子で受け、前記逆相出力電圧信号をドレイン端子より出力する第2のMOSトランジスタと;
    前記電源と、前記第1及び第2のMOSトランジスタのドレイン端子との間に挿入される負荷回路と;
    前記第1及び前記第2のMOSトランジスタのソース端子に共通に接続され、前記第1及第2のMOSトランジスタのドレイン電流の和を制御する電流源と;
    前記第1のMOSトランジスタのゲート端子と、前記第2のMOSトランジスタのドレイン端子との間を接続する第1の帰還素子と;
    前記第2のMOSトランジスタのゲート端子と、前記第1のMOSトランジスタのドレイン端子との間を接続する第2の帰還素子と;
    を含むことを特徴とする請求項9記載の周波数変換器。
JP2007280767A 2007-10-29 2007-10-29 周波数変換器及びこれを用いた受信機及び送信機 Pending JP2009111632A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007280767A JP2009111632A (ja) 2007-10-29 2007-10-29 周波数変換器及びこれを用いた受信機及び送信機
US12/234,730 US20090111377A1 (en) 2007-10-29 2008-09-22 Frequency converter and receiver and transmitter using the same
CNA2008101697864A CN101425779A (zh) 2007-10-29 2008-10-28 频率转换器以及使用其的接收器和发射器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007280767A JP2009111632A (ja) 2007-10-29 2007-10-29 周波数変換器及びこれを用いた受信機及び送信機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009111632A true JP2009111632A (ja) 2009-05-21

Family

ID=40583449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007280767A Pending JP2009111632A (ja) 2007-10-29 2007-10-29 周波数変換器及びこれを用いた受信機及び送信機

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20090111377A1 (ja)
JP (1) JP2009111632A (ja)
CN (1) CN101425779A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011124693A (ja) * 2009-12-09 2011-06-23 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 周波数変換回路
JP2011205229A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Toshiba Corp 無線受信回路
JP2013504963A (ja) * 2009-09-16 2013-02-07 メディア テック シンガポール ピーティーイー.リミテッド ミキサ回路、集積回路装置及び無線周波数通信ユニット
JP2013509056A (ja) * 2009-10-23 2013-03-07 エスティー‐エリクソン、アクチボラグ 低減した2次混変調を伴うパッシブミキサ
US8723588B2 (en) 2009-11-11 2014-05-13 Nec Corporation Mixer circuit and variation suppressing method

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010043730A1 (de) * 2010-11-10 2012-05-10 Intel Mobile Communications GmbH Strom-Spannungs-Wandler, Empfänger, Verfahren zum Bereitstellen eines Spannungssignals und Verfahren zum Empfangen eines Empfangssignals
US8558605B1 (en) * 2012-08-27 2013-10-15 Linear Technology Corporation Frequency mixer topology providing high linearity, low noise and high gain
GB201701391D0 (en) * 2017-01-27 2017-03-15 Nordic Semiconductor Asa Radio receivers
EP3840220A1 (en) * 2019-12-20 2021-06-23 Socionext Inc. Mixer circuitry
CN114553147B (zh) * 2022-01-12 2024-02-02 中国电子科技集团公司第十研究所 可配置增益的双平衡无源混频器
US11777449B1 (en) * 2022-09-20 2023-10-03 Qualcomm Incorporated Frequency mixing

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1056336A (ja) * 1996-08-09 1998-02-24 Mitsubishi Electric Corp ミキサ回路
US6232840B1 (en) * 1999-06-10 2001-05-15 Raytheon Company Transistor amplifier having reduced parasitic oscillations
US6229395B1 (en) * 1999-10-01 2001-05-08 Rf Micro Devices, Inc. Differential transconductance amplifier

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013504963A (ja) * 2009-09-16 2013-02-07 メディア テック シンガポール ピーティーイー.リミテッド ミキサ回路、集積回路装置及び無線周波数通信ユニット
JP2013509056A (ja) * 2009-10-23 2013-03-07 エスティー‐エリクソン、アクチボラグ 低減した2次混変調を伴うパッシブミキサ
US9825590B2 (en) 2009-10-23 2017-11-21 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Passive mixer with reduced second order intermodulation
US10411650B2 (en) 2009-10-23 2019-09-10 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Passive mixer with reduced second order intermodulation
US10826433B2 (en) 2009-10-23 2020-11-03 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Passive mixer with reduced second order intermodulation
US8723588B2 (en) 2009-11-11 2014-05-13 Nec Corporation Mixer circuit and variation suppressing method
JP2011124693A (ja) * 2009-12-09 2011-06-23 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 周波数変換回路
JP2011205229A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Toshiba Corp 無線受信回路

Also Published As

Publication number Publication date
US20090111377A1 (en) 2009-04-30
CN101425779A (zh) 2009-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009111632A (ja) 周波数変換器及びこれを用いた受信機及び送信機
JP2008236135A (ja) 周波数コンバータ
KR101240044B1 (ko) 고조파 배제 믹서를 구현하기 위한 시스템 및 방법
TWI360941B (en) Adaptive-biased mixer
TWI463811B (zh) 能夠消除雜訊的訊號處理電路
US9124335B1 (en) Wideband receiver robust to radio frequency harmonics
EP2169837A1 (en) Technique for suppressing noise in a transmitter device
US9037095B2 (en) Radio frequency tracking filter
JP2012521154A5 (ja)
EP2416499A1 (en) A multimode SAW-less receiver with a translational loop for input matching
US8023591B2 (en) Method and system for a shared GM-stage between in-phase and quadrature channels
US20200028534A1 (en) Radio receivers
US8493136B2 (en) Driver circuit and a mixer circuit receiving a signal from the driver circuit
WO2000054420A1 (fr) Dispositif terminal radio
KR100943854B1 (ko) 구성가능한 능동/수동 믹서 및 공유된 gm 스테이지를위한 방법 및 시스템
CN103227762A (zh) 可重配置的宽带接收器
JP5088235B2 (ja) ノイズキャンセル回路及びノイズキャンセル回路付き増幅器
US8023923B2 (en) Mixer circuit
US8014466B2 (en) Wide-band direct conversion transmission apparatus
JP4393544B2 (ja) ミキサ回路及びこれを用いた無線通信装置
US7580478B2 (en) I/Q modulator using current-mixing and direct conversion wireless communication transmitter using the same
US9020450B2 (en) Output stage for wireless transmitter
JP2007215248A (ja) 電力増幅装置およびこれを用いた無線通信装置
JP2010273009A (ja) 電圧変換回路および無線通信装置
JP2005184409A (ja) 通信用半導体集積回路およびそれを搭載した電子部品