JP2009109303A - マイクロアレイ測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロアレイ基板上で生じる反応の経時変化を追跡する場合に、反応開始から測定開始までを従来よりも短縮できるマイクロアレイ測定装置を提供する。
【解決手段】トレイ(5)に配置したマイクロアレイ基板(6)に発光素子(8)から赤外線を照射し、マイクロアレイ基板(6)を透過した赤外線を受光素子(9)で受光し、
受光素子(9)が受光する赤外線の光量を観測して受光量計測器(17)が反応開始時点を特定して、反応開始時点を特定するとトレイ駆動制御部(18)がトレイ(5)を測定室(4)に移動させ、受光量計測器(17)が出力する信号からマイクロアレイ基板を撮像する撮像素子(2)の撮像タイミングを撮像素子制御部(19)が制御して反応の経時変化を追跡する。
【選択図】図5

Description

本発明は、マイクロアレイの測定装置に関するものである。
マイクロアレイは生体分子の解析に利用されている。具体的には、主に遺伝子の解析など広く利用されている。遺伝子の解析の場合には、マイクロアレイにより試料としての個々の細胞、組織あるいは個体での遺伝子の発現を網羅的に解析可能となっている。
マイクロアレイはDNAチップとも呼ばれ、特許文献1などにはガラスやシリコン製の1×3インチ大の小基盤上に、ナノリットル単位の遺伝子溶液の液滴を高密度に点着させることによりマイクロメートル単位の微小なスポットを形成して、ガラスやシリコン製の基板上に遺伝子断片を固定化する方法が開示されている。このマイクロアレイを用いると数千から数万種といった規模の遺伝子発現を同時に観察できる。
このように製造されたマイクロアレイに対して、2種類の試料より抽出した遺伝子を混合し、それぞれの細胞あるいは組織、個体等の試料中の遺伝子の発現比のプロファイリングを網羅的に解析することが可能となっている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
また、従来のマイクロアレイの測定装置として、蛍光分光を利用した測定法が採用されているが、蛍光分光法より高感度の発光法が採用され、近年、CCD(電荷結合素子、Charge Coupled Device)の性能向上により、CCDを撮像素子としたマイクロアレイ測定装置とマイクロアレイ測定方法も開示されている(例えば、特許文献3参照)。
この発光による測定方法では、マイクロアレイの基板表面上に発光基質を滴下することで、発光反応が瞬時に開始されるため、測定装置の内部の遮光性を有する測定室においてマイクロアレイ基板の載置部上方部に基質溶液を滴下する分注器を下方部に撮像素子及び撮像素子に結像させるためのレンズ群からなる光学素子を含む撮像部を配置するように測定室を構成とすることで、上端の分注器から基質が滴下してから撮像部が動作する時点を一定とすることが可能となり、反応開始から測定開始するまでの時間が一定となるため、測定再現性が大幅に向上する測定装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特表平10−503841号公報 特開平11−342000号公報 特開2003−227799号公報 特開平10−197449号公報
しかしながら手動で稼動する測定装置の場合、マイクロアレイ基板に基質溶液を滴下した後、測定室にマイクロアレイ基板を移動させ、測定を開始させるまで利用者が手動で時間を計りながら実施するため、反応開始から測定開始するまでの時間が必ずしも一定せず、反応経時変化を示す測定において、同一の検体試料を同一条件で調製したマイクロアレイ基板の測定においても再現性のある測定結果が得られないという課題を有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、基質滴下による反応開始から撮像開始までを一定時間とすることが可能となり、同一の検体試料を同一条件で調製したマイクロアレイ基板の測定において再現性のある測定結果が得ることが可能なマイクロアレイ測定装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマイクロアレイ測定装置は、マイクロアレイ基板から発生する反応を連続的に経時変化を測定するマイクロアレイ測定装置であって、トレイに配置した前記マイクロアレイ基板に赤外線を照射する発光素子と、前記マイクロアレイ基板を透過した赤外線を受光する受光素子と、前記受光素子が受光する赤外線の光量を観測して反応開始時点を特定する受光量計測器と、前記受光量計測器が出力する信号に従って前記トレイを測定室に移動させるトレイ駆動制御部と、前記受光量計測器が出力する信号から前記マイクロアレイ基板を撮像する撮像素子の撮像タイミングを制御する撮像素子制御部とからなることを特徴とするものである。
さらにマイクロアレイ測定装置において、前記受光量計測器は、前記マイクロアレイ基板に基質溶液を滴下することにより前記受光素子に受光する赤外線量が初期値の30%以下に減衰する時点を前記反応開始時点と特定することを特徴とするものである。
さらにマイクロアレイ測定装置において、前記発光素子の波長特性が1400nm〜1530nmもしくは1860nm〜2300nmのいずれかの波長領域帯であることを特徴とするものである。
さらにマイクロアレイ測定装置において、前記撮像素子が、マイクロアレイ基板から発生する連続的に経時変化の測定対象が発光反応もしくは蛍光反応を撮像することを特徴とするものである。
さらにマイクロアレイ測定装置において、連続的に経時変化する発光反応が酵素反応であり、利用する酵素が、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼより選択された酵素であることを特徴とするものである。
さらにマイクロアレイ測定装置において、前記撮像素子が、電荷結合素子、相補型金属酸化膜半導体、電荷注入素子、横型埋め込み式電荷蓄積部を有する増幅型撮像センサ、光電子倍増管あるいはフォトダイオードアレイなどの固体撮像素子であることを特徴とするものである。
本発明のマイクロアレイ測定装置によれば、手動操作においても基質溶液滴下による反応開始から撮像開始までを自動処理でき、無駄時間を無くして反応の経時追跡を実現し、測定結果の再現性を大幅に向上させることができる。
以下、本発明のマイクロアレイ測定装置の実施の形態を図1〜図6に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるマイクロアレイ測定装置を示す。
マイクロアレイ測定装置本体1の内部は、次のように構成されている。
トレイ5の上には、マイクロアレイが形成されたガラス製等の透明なマイクロアレイ基板6がセットされており、このトレイ5はガイドレール7に沿って、マイクロアレイ測定装置本体1の前面の開口21に臨む位置(図1の実線位置)とマイクロアレイ測定装置本体1の後側に後退した位置(図1の仮想線位置)とにわたって移動可能に構成されている。トレイ5には赤外線発光素子8が設けられており、マイクロアレイ測定装置本体1の前面の開口21に臨む位置の上方位置には赤外線受光素子9が設けられている。
マイクロアレイ測定装置本体1の後側に後退した位置に到着したトレイ5の上方位置には、暗室状態をなす測定室4が設けられており、測定室4にはマイクロアレイ基板6を観察するように撮像部22がセットされている。撮像部22はCCDなどの撮像素子2とレンズ群よりなる光学素子3とで構成されている。
トレイ5は図2に示すように、上面が開口したトレイ本体5aと、このトレイ本体5aの内側の底部に取り付けられた赤外線発光素子8からの出射光が通過する透過窓12が形成されトレイ本体5aの上面を閉塞する上蓋11とで構成されている。
マイクロアレイ基板6には図2に示すように、基板表面に滴下した基質溶液の流出を防止するために堰10が設置されている。
なお、測定室4、トレイ5および上蓋11は、外部からの光および測定室4の内部での光の散乱を防止するため黒色であることが望ましい。
マイクロアレイ測定装置の処理装置は図5に示すように、赤外線受光素子9が受光する赤外線の光量を観測して反応開始時点を特定する受光量計測器17と、受光量計測器17が出力する信号に従ってトレイ5を測定室4に移動させるトレイ駆動制御部18と、受光量計測器17が出力する信号からマイクロアレイ基板6を撮像する撮像素子2の撮像タイミングを制御する撮像素子制御部19とを備えている。
具体例に基づいて図5の構成を更に詳しく説明する。
本発明のマイクロアレイ測定装置は、基質溶液滴下による反応開始から撮像開始までを一定時間とするため、反応開始時点を正確に認識する必要がある。そのためにトレイ5に載置したマイクロアレイ基板6に基質溶液を滴下した際に、赤外線発光素子8より出射してマイクロアレイ基板6を透過して赤外線受光素子9で検出される赤外線の受光量が急激に減衰する時点を反応開始時点と認識し、トレイ5を図1の実線位置から測定室4の下部に位置する図1の仮想線位置に後退して格納され、受光量減衰より一定時間後より撮像素子2が駆動し、マイクロアレイ基板6から生じる蛍光強度あるいは発光強度などの光学的情報を撮像素子2により撮像するものである。
このマイクロアレイ基板6に基質溶液を滴下した際に受光素子9においてその受光量が急激に減衰する赤外線波長領域について図3を用いて説明する。
図3は、図2と同様にマイクロアレイ基板6に堰10を設置し、下部より赤外線を波長掃印してマイクロアレイ基板6に照射し、その透過率を測定した赤外線透過スペクトルの測定結果である。
図3(a)は、1mm厚の透明なガラス製のマイクロアレイ基板6での赤外線透過スペクトルの結果である。
図3(b)は、図3(a)のマイクロアレイ基板6の表面に堰を設置し、洗浄液(組成:0.1%Tween20、3mM塩化カリウム、137mM塩化ナトリウム、25mMトリス−塩酸(pH7.4))を堰の内側に滴下後、洗浄液を可能な限り除去したマイクロアレイ基板での赤外線透過スペクトルの結果である。
さらに図3(c)は、図3(b)のマイクロアレイ基板6の表面に1mm厚の液層となるように基質溶液を滴下したマイクロアレイ基板での赤外線透過スペクトルの結果である。
このように図3(a)の透明なマイクロアレイ基板6だけでは、全ての波長領域において90%以上の光を透過する。次に図3(b)のように洗浄液滴下、除去したマイクロアレイ基板6では、1860nm〜2000nmの波長領域で若干の赤外線の透過率低下が認められ、1925nm付近で透過率の極小値を示し、初期値の55%程度の透過率となる。
さらに図3(c)のように基質溶液をマイクロアレイ基板6に対し1mm厚の液層となるように基質溶液を滴下した状態では、1300nm付近より透過率が急激に低下し、1400nm付近で透過率が初期値の28%程度までになり、1470nm付近で極小値を示し、1650nm付近で透過率が60%程度にまで回復する。さらに波長が掃印すると透過率が漸次低下していき、1850nm付近で再び透過率が急激に低下し、1890nm付近から2050nm付近まで赤外線の透過がほとんど消失する。2050nm付近より長波長になると透過率の回復が認められるようになるが、20%の透過率しか示さなくなる。この図3(c)の赤外線透過率変化は図示していないが、基質溶液の替わりに精製水を滴下した場合においても、図3(c)と同様のスペクトルパターンを測定される。これらのことから図3(c)で示した波長領域の著しい赤外線の透過率の低下は、基質溶液の水成分に起因しており、基質溶液の成分組成に関わらず、上述の波長領域において水成分による赤外線の吸収が生じていると判断できる。これらの波長領域帯の中でも1400nm〜1530nm及び1860nm〜2300nmの赤外線波長領域は水成分による透過率が30%以下にまで低下し、赤外線の受光素子での受光量の減衰を優位に判定可能であり、基質溶液滴下による反応開始時点を認識可能とする波長領域である。
これらの波長領域を有する発光素子としては、浜松ホトニクス社製の極大波長1450nmの発光ダイオード、エピテックス社(EPITEX INCORPORATION)製の極大波長1450nmの発光ダイオードあるいはIBSG社(IBSG Company Ltd. )製の極大波長2000nm及び2100nmの発光ダイオード等が適宜採用可能である。
上記に示した構成による本発明のマイクロアレイ測定装置を利用するための操作をマイクロアレイ基板の処理から順を追って以下に詳述する。
図4(a)(b)(c)は、本発明の実施の形態におけるマイクロアレイ測定装置を動作させるためのマイクロアレイ基板の処理方法の一例を示したものであり、抗体を利用した発光反応を利用するための方法について例示したものである。
図4(a)に示すように、マイクロアレイ基板6にはスポット13が形成されており、各スポット13には検体試料中の生体分子に特異的に結合する第一の抗体14が固定化している。また、図2に示した堰10は全スポットを囲うようにマイクロアレイ基板6に設置する。
次に、図4(b)に示すように、このマイクロアレイ基板6にスポットを形成した領域以外と検体試料との非特異的結合を防止するため、ブロッキング処理を施した後、検体試料を滴下する。検体試料中にマイクロアレイ基板6に固定化した第一の抗体14が認識する生体分子15が存在すると生体分子15はマイクロアレイ基板6に固定化した第一の抗体14と結合する。
次に、図4(c)に示すように、検体試料を滴下して一定時間経過後、余剰の検体試料を除去するため、前述の洗浄液を用いて洗浄処理を施した後、マイクロアレイ基板6に固定した第一の抗体14と同様に生体分子を認識する酵素標識した第二の抗体16を滴下する。この第二の抗体16は、第一の抗体14と同様、特異的に生体分子15と結合するものであるが、生体分子15に対し第一の抗体14とは異なる領域に結合するものであり、検体試料中の生体分子を各スポット13上で、第一の抗体14と酵素標識した第二の抗体16とでサンドイッチ状に挟み込む状態を形成する。
酵素標識した第二の抗体16を滴下して一定時間経過後、余剰の未結合の酵素標識した第二の抗体16を除去するため洗浄液を用いて洗浄処理を施す。
以上の手順により酵素標識した第二の抗体16がスポットに定着することで、マイクロアレイ測定装置1のトレイ5に載置するマイクロアレイ基板の準備が完了する。
なお、第二の抗体16を標識する酵素は発光反応性を有する酵素が好ましく、西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼあるいはルシフェラーゼ等の公知の発光反応性酵素が適用可能である。発光基質においても従来からのそれぞれルミノール及び過酸化水素の組合せ、フェニルリン酸で置換した1,2−ジオキセタン誘導体、β−ガラクトピラノシドで置換した1,2−ジオキセタン誘導体、アデノシン−5´−三リン酸およびルシフェリンの組合せ等が適用可能である。
以上の処理を施し、表面から余剰の水分を除去したマイクロアレイ基板6をトレイ5に載置した本発明のマイクロアレイ測定装置の動作について図5及び図6を用いて説明する。
本発明のマイクロアレイ測定装置では、まず、赤外線発光素子8と赤外線受光素子9を稼動させ、受光量の基準値を受光量計測部17にて計測する。次にトレイ5の所定領域に図4に示した処理を施したマイクロアレイ基板6を載置する。このトレイ5にマイクロアレイ基板6を載置した際には、赤外線発光素子8からの赤外線量を受光量計測部17にて連続的に測定するものとする。次にマイクロアレイ基板6にギルソン社(Gilson)のピペットマン(商品名:PIPETMAN)等の先端の排出部がテーパ状の分注機を利用して、発光基質溶液を手動で滴下する。この時、発光基質溶液中の水成分により赤外線の透過が防止され、赤外線受光素子9に到達する赤外線が減少し、受光量計測部17で滴下前の受光量に比べ、急激な受光量の減衰が計測される。この赤外線受光素子9の受光量変化を示したのが図6である。
図6に示す通り、トレイ5にマイクロアレイ基板6を載置すると赤外線の透過が若干減少するため受光量が低下する。
次に基質溶液を滴下するため分注機のテーパ状の先端部がマイクロアレイ基板6と赤外線受光素子9の間に介在することにより分注機の先端部が部分的に赤外線発光素子8からの赤外線の受光素子への到達を物理的に遮蔽するため若干の受光量の低下を示す。
最後に分注機より基質溶液がマイクロアレイ基板6に滴下されることで、赤外線発光素子8からの赤外線の透過が防止され、受光素子に到達する赤外線量が急激に減衰する。
基質溶液がマイクロアレイ基板6に滴下したときの赤外線量の受光量のこの減衰を計測した受光量計測部17からトレイ駆動制御部18に信号が伝達され、トレイ駆動制御部18が駆動を開始する。
受光量計測部17からの信号を受信したトレイ駆動制御部18は、直ちにトレイ5はガイドレール7に沿って一定速度で図1の仮想線位置に向かって駆動しトレイ5を移動させ、一定時間後にトレイ5を測定室4の測定位置(図1の仮想線位置)に格納する。
これとともに受光計測部17からの信号が撮像素子制御部19に伝達される。信号を受信した撮像素子制御部19は受光量計測部17で計測した受光量減衰より一定時間後に撮像素子2を駆動し、マイクロアレイ基板6を載置したトレイ5が測定室4に配置すると同時に撮像素子2によるマイクロアレイ基板から発光の撮像が開始される。
以上の動作により利用者が手動で時間を計ることなく、マイクロアレイ基板6へ基質を滴下した反応開始から撮像開始までを一定時間で実施することが可能となり、反応の経時追跡を容易となるため、同一の検体試料を同一条件で調製したマイクロアレイ基板の測定においても測定結果の再現性を大幅に向上させることが可能となる。
また、本発明のマイクロアレイ測定装置の構成にすることにより測定のための撮像素子2及び赤外線受光素子9は、マイクロアレイ基板6の上方部に配置することが可能となり、基質溶液による汚染を回避することができ、測定室4もその開口部を最小限にできるため遮光性が確保可能となる。
なお、マイクロアレイ基板6に滴下する基質溶液により形成する液層の厚さは、図3に従えば、1mmであるが、少なくとも0.1mmあればよい。
また本発明における赤外線受光素子9としては、浜松ホトニクス社製の赤外線検知フォトダイオード等が採用可能である。撮像素子2としては、CCD、相補型金属酸化膜半導体、電荷注入素子、横型埋め込み式電荷蓄積部を有する増幅型撮像センサ、光電子倍増管あるいはフォトダイオードアレイなどの固体撮像素子が適宜採用可能である。
また、本発明の実施の形態において、赤外線発光素子8をマイクロアレイ基板6の下部のトレイ5に、赤外線受光素子9を上部に配置した例示したが、実施の一例であり、赤外線発光素子8を上部に赤外線受光素子9を下部に配置することでも同様に赤外線の受光量の減衰を測定することが可能であり、マイクロアレイ基板6への基質溶液滴下による反応開始から測定開始までを一定時間とすることが可能である。
また、本発明のマイクロアレイ測定装置において、マイクロアレイ基板6として透明なガラス材質を用い、赤外線が基板内を透過する形態について例示したが、マイクロアレイ基板6がシリコン等の赤外線透過性を有しない材質の場合、赤外線発光素子8を受光素子9と同様にトレイ5の上部に配置し、マイクロアレイ基板6からの反射光の減衰を受光素子9で計測することも可能である。
また、上記の各実施の形態において撮像素子2によるマイクロアレイ基板から発光の撮像の開始のタイミングは、撮像素子制御部19が受光量計測部17で計測した受光量減衰より一定時間後に撮像素子2を駆動して実行するように構成したが、トレイ5が測定室4に到着したことを検出する検出手段を設け、撮像素子制御部19が受光量計測部17で計測した受光量減衰を検出後で、トレイ5が測定室4に到着したことを検出したタイミングまたはその直後のタイミングに、撮像素子2による撮像を開始するように構成することもできる。
本発明にかかるマイクロアレイ測定装置は、基質滴下による反応開始から撮像開始までを一定時間とすることが可能となり、複数のマイクロアレイ基板を連続して評価する分析装置等として有用である。
本発明の実施の形態におけるマイクロアレイ測定装置の側面からの断面図 同実施の形態におけるトレイとその周辺部材の分解斜視図 マイクロアレイ基板への基質溶液滴下前後の赤外線透過スペクトル図 同実施の形態におけるマイクロアレイ基板の処理ステップ図 同実施の形態におけるマイクロアレイ測定装置のブロック図 同実施の形態における基質溶液滴下による受光量変化の説明図
符号の説明
1 マイクロアレイ測定装置本体
2 撮像素子
3 レンズ群よりなる光学素子
4 測定室
5 トレイ
6 マイクロアレイ基板
7 ガイドレール
8 赤外線発光素子
9 赤外線受光素子
10 堰
11 上蓋
12 透過窓
13 スポット
14 第一の抗体
15 検体試料中の生体分子
16 酵素標識した第二の抗体
17 受光量計測部
18 トレイ駆動制御部
19 撮像素子制御部

Claims (6)

  1. マイクロアレイ基板から発生する反応を連続的に経時変化を測定するマイクロアレイ測定装置であって、
    トレイに配置した前記マイクロアレイ基板に赤外線を照射する発光素子と、
    前記マイクロアレイ基板を透過した赤外線を受光する受光素子と、
    前記受光素子が受光する赤外線の光量を観測して反応開始時点を特定する受光量計測器と、
    前記受光量計測器が出力する信号に従って前記トレイを測定室に移動させるトレイ駆動制御部と、
    前記受光量計測器が出力する信号から前記マイクロアレイ基板を撮像する撮像素子の撮像タイミングを制御する撮像素子制御部と
    からなるマイクロアレイ測定装置。
  2. 前記受光量計測器は、前記マイクロアレイ基板に基質溶液を滴下することにより前記受光素子に受光する赤外線量が初期値の30%以下に減衰する時点を前記反応開始時点と特定する
    請求項1記載のマイクロアレイ測定装置。
  3. 前記発光素子の波長特性が1400nm〜1530nmもしくは1860nm〜2300nmのいずれかの波長領域帯である
    請求項1記載のマイクロアレイ測定装置。
  4. 前記撮像素子が、マイクロアレイ基板から発生する連続的に経時変化の測定対象が発光反応もしくは蛍光反応を撮像する
    請求項1記載のマイクロアレイ測定装置。
  5. 連続的に経時変化する発光反応が酵素反応であり、利用する酵素が、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼより選択された酵素である
    請求項4記載のマイクロアレイ測定装置。
  6. 前記撮像素子が、電荷結合素子、相補型金属酸化膜半導体、電荷注入素子、横型埋め込み式電荷蓄積部を有する増幅型撮像センサ、光電子倍増管あるいはフォトダイオードアレイなどの固体撮像素子である
    請求項1記載のマイクロアレイ測定装置。
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