JP2009107555A - 動力出力装置、それを備えた車両および動力出力装置の制御方法 - Google Patents

動力出力装置、それを備えた車両および動力出力装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蓄電手段からの電力をより適正に利用しつつ、蓄電手段の劣化を抑制する。
【解決手段】ハイブリッド自動車20では、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtagに基づく閾値Dref以上であるときに超過出力要求フラグFout1またはFout2が値1に設定されている場合には、超過出力要求フラグFout2のみが値1に設定されている場合すなわちエンジン22を始動させる場合にのみ劣化ファクターDと制限開始閾値Dtagとに基づいて制限された出力制限Woutが一時的に増加させられ(ステップS410)、ハイブリッドECU70やエンジンECU24,モータECU40は、バッテリ50から放電される電力が出力制限Woutの範囲内に収まるようにしながらエンジン22とモータMG1およびMG2とを制御する。
【選択図】図13

Description

本発明は、駆動軸に動力を出力する動力出力装置、それを備えた車両および動力出力装置の制御方法に関する。
従来から、走行用の動力を出力する内燃機関および走行用電動機と、内燃機関を始動させるためのクランキングを実行可能な電動機とを備えたハイブリッド自動車用の動力出力装置として、駆動軸への要求出力に対して設定される内燃機関の運転ポイントや走行用電動機へのトルク指令値に基づいてバッテリの出力要求を計算し、当該出力要求がバッテリの定格出力よりも大きいときには、出力要求がバッテリの残容量およびバッテリ温度に基づいて設定される瞬時出力以下となるように走行用電動機のトルク指令値を修正するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この動力出力装置では、出力可能時間に限って設定された運転ポイントで内燃機関が運転制御されると共に設定または修正されたトルク指令値に基づいて走行用電動機が駆動制御される。これにより、バッテリの出力制限を定格出力に制限するものに比べて、バッテリの性能を充分に発揮させると共にバッテリひいては装置の小型化を図ることが可能となる。また、この種の動力出力装置としては、アクセル開度が閾値以上であって前回の超過出力処理から所定時間が経過している場合や、走行用電動機からの動力による走行中に内燃機関を始動すべき場合であって前回の超過出力処理から所定時間が経過している場合に、バッテリの定格出力に所定の超過出力分を加えた値をバッテリの出力制限として設定するものも知られている(例えば、特許文献2参照)。この動力出力装置では、バッテリの性能を充分に発揮させると共に、超過出力の要求の要因に応じた間隔で超過出力分を設定することにより、バッテリをより適正に保護することが可能となる。
特開2002−058113号公報 特開2006−296183号公報
ところで、上述のような動力出力装置に備えられる蓄電手段としてのバッテリは、一般に、劣化することなくその性能を充分に発揮し得る電圧範囲の下限である下限電圧を有するものであるが、バッテリの中には、高電流での放電が継続されると出力電圧が下限電圧に達していなくても劣化し始めてしまうものもある。このため、バッテリの劣化を抑制するためには、下限電圧を遵守すると共に必要に応じてバッテリからの放電を制限して電流を低下させることが必要となるが、このようにバッテリからの放電が制限されているときに、上述のような一時的なバッテリからの超過出力を必要以上に許容したのでは、却って蓄電手段の劣化を促進させてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、蓄電手段からの電力をより適正に利用しつつ、蓄電手段の劣化を抑制することを主目的とする。
本発明による動力出力装置、それを備えた車両および動力出力装置の制御方法は、上記主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明による動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記内燃機関を始動させるためのクランキングを実行可能な電動クランキング手段と、
前記電動機および前記電動クランキング手段と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
前記蓄電手段を流れる電流の値に基づいて、所定の基準値を超えたときに前記蓄電手段の劣化が開始されることを示す劣化ファクターを算出する劣化ファクター算出手段と、
前記蓄電手段の状態に基づいて前記蓄電手段の放電に許容される電力である放電許容電力を設定する放電許容電力設定手段と、
前記算出された劣化ファクターが前記基準値よりも小さい所定の制限開始閾値以上であるときに、該劣化ファクターが前記基準値以下になるように前記放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を制限する放電制限手段と、
前記算出された劣化ファクターが前記制限開始閾値未満であるときに少なくとも前記内燃機関の始動に際してなされる所定の超過出力要求がなされた場合には、前記放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を一時的に増加させると共に、前記算出された劣化ファクターが前記制限開始閾値以上であるときに前記超過出力要求がなされた場合には、前記内燃機関の始動時にのみ前記放電制限手段により制限された放電許容電力を一時的に増加させる放電許容電力増加手段と、
前記蓄電手段から放電される電力が前記放電許容電力の範囲内に収まるようにしながら前記内燃機関と前記電動機と前記電動クランキング手段とを制御する制御手段と、
を備えるものである。
この動力出力装置では、劣化ファクター算出手段が蓄電手段を流れる電流の値に基づいて所定の基準値を超えたときに蓄電手段の劣化が開始されることを示す劣化ファクターを算出する。また、放電許容電力設定手段は、蓄電手段の状態に基づいて当該蓄電手段の放電に許容される電力である放電許容電力を設定し、放電制限手段は、劣化ファクター算出手段により算出された劣化ファクターが上記基準値よりも小さい所定の制限開始閾値以上であるときに、劣化ファクターが基準値以下になるように放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を制限する。そして、劣化ファクター算出手段により算出された劣化ファクターが制限開始閾値未満であるときに少なくとも内燃機関の始動に際してなされる所定の超過出力要求がなされた場合には、放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力が一時的に増加させられると共に、蓄電手段から放電される電力が放電許容電力の範囲内に収まるようにしながら内燃機関と電動機と電動クランキング手段とが制御される。また、劣化ファクター算出手段により算出された劣化ファクターが制限開始閾値以上であるときに超過出力要求がなされた場合には、内燃機関の始動時にのみ放電制限手段により制限された放電許容電力が一時的に増加させられると共に、蓄電手段から放電される電力が放電許容電力の範囲内に収まるようにしながら内燃機関と電動機と電動クランキング手段とが制御される。このように、劣化ファクターが制限開始閾値未満であって放電制限手段により放電許容電力が制限されていないときには、超過出力要求に応じて放電許容電力を一時的に増加させることにより、蓄電手段を劣化させることなく当該蓄電手段からの電力を有効に利用して動力出力装置から応答性よく動力を得ることが可能となる。また、劣化ファクターが制限開始閾値以上であって放電制限手段により放電許容電力が制限されているときには、内燃機関の始動要求に伴う超過出力要求がなされた場合にのみ放電許容電力を一時的に増加させることにより、本来(一時的増加前)の放電許容電力を超えた蓄電手段からの超過出力を必要最小限として高電流での放電の継続に起因した蓄電手段の劣化を抑制することが可能となる。更に、放電制限手段により放電許容電力が制限されているときに、内燃機関の始動要求がなされた場合にのみ放電許容電力を一時的に増加させることにより、始動要求に応じて内燃機関を良好に始動させることが可能となり、内燃機関の始動後には、要求される動力を確保しつつ蓄電手段からの放電を抑制して電流を低下させ、それにより放電の継続に起因した蓄電手段の劣化を抑制することが可能となる。従って、この動力出力装置では、蓄電手段からの電力をより適正に利用しつつ、蓄電手段の劣化を抑制することが可能となる。
また、前記放電許容電力増加手段は、前記放電許容電力を一時的に増加させる際に、該放電許容電力を所定時間だけ所定量増加させるものであってもよい。これにより、蓄電手段の劣化を抑制しつつ、本来(一時的増加前)の放電許容電力を超えた蓄電手段からの超過出力をより適正なものとすることが可能となる。
更に、前記超過出力要求は、前記駆動軸に対する駆動力の要求度合が所定度合以上であるときになされるものであってもよい。これにより、劣化ファクターが制限開始閾値未満であって放電制限手段により放電許容電力が制限されていないときには、内燃機関の始動時や駆動軸に対する駆動力の要求度合が高いときに、本来(一時的増加前)の放電許容電力を超えた蓄電手段からの超過出力を許容して動力出力装置から応答性よく動力を得ることが可能となる。
また、前記放電制限手段は、前記算出された劣化ファクターと前記制限開始閾値との偏差が大きいほど前記放電許容電力を小さくするものであってもよい。これにより、蓄電手段からの放電をより適正に制限することが可能となる。
更に、前記劣化ファクターは、前記蓄電手段を流れる電流の積算値に基づく値であってもよい。これにより、劣化ファクターを、蓄電手段の劣化度合をより適正に示すものとして算出することが可能となる。
また、前記電動クランキング手段は、前記駆動軸と前記内燃機関の機関軸とに接続されて電力と動力との入出力を伴って前記内燃機関の動力の少なくとも一部を前記駆動軸側に出力すると共に前記蓄電手段と電力をやり取り可能な電力動力入出力手段であってもよい。更に、前記電力動力入出力手段は、動力を入出力可能な発電用電動機と、前記駆動軸と前記内燃機関の前記機関軸と前記発電用電動機の回転軸との3軸に接続され、これら3軸のうちの何れか2軸に入出力される動力に基づく動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段とを含むものであってもよい。
そして、前記蓄電手段は、リチウムイオン二次電池であってもよい。すなわち、リチウムイオン二次電池は、高電流での放電が継続されると出力電圧が下限電圧に達していなくても劣化し始めてしまうという特性を有するものである。従って、本発明は、リチウムイオン二次電池を蓄電手段として備える動力出力装置に極めて好適なものとなる。ただし、劣化ファクターは、リチウムイオン二次電池以外の例えばニッケル水素二次電池といった他の形式の蓄電手段についても算出可能であるから、本発明による動力出力装置は、リチウムイオン二次電池以外の他の形式の蓄電手段を備えるものとされてもよいことはいうまでもない。
本発明による車両は、上記何れかの動力出力装置と、前記駆動軸に連結された駆動輪とを備えるものである。この車両では、蓄電手段の劣化を抑制しつつ、蓄電手段からの電力をより適正に利用可能にすることができる。
本発明による動力出力装置の制御方法は、
駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記内燃機関を始動させるためのクランキングを実行可能な電動クランキング手段と、前記電動機および前記電動クランキング手段と電力をやり取り可能な蓄電手段と、前記蓄電手段の状態に基づいて前記蓄電手段の放電に許容される電力である放電許容電力を設定する放電許容電力設定手段とを備えた動力出力装置の制御方法であって、
(a)前記蓄電手段を流れる電流の値に基づいて、所定の基準値を超えたときに前記蓄電手段の劣化が開始されることを示す劣化ファクターを算出するステップと、
(b)ステップ(a)にて算出された劣化ファクターが前記基準値よりも小さい所定の制限開始閾値以上であるときに、該劣化ファクターが前記基準値以下になるように前記放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を制限するステップと、
(c)ステップ(a)にて算出された劣化ファクターが前記制限開始閾値未満であるときに少なくとも前記内燃機関の始動に際してなされる所定の超過出力要求がなされた場合には、前記放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を一時的に増加させると共に、前記算出された劣化ファクターが前記制限開始閾値以上であるときに前記超過出力要求がなされた場合には、前記内燃機関の始動時にのみ前記放電制限手段により制限された放電許容電力を一時的に増加させるステップと、
(d)前記蓄電手段から放電される電力が前記放電許容電力の範囲内に収まるようにしながら前記内燃機関と前記電動機と前記電動クランキング手段とを制御するステップと、
を含むものである。
この方法のように、劣化ファクターが制限開始閾値未満であって放電許容電力が制限されていないときには、超過出力要求に応じて放電許容電力を一時的に増加させることにより、蓄電手段を劣化させることなく当該蓄電手段からの電力を有効に利用して動力出力装置から応答性よく動力を得ることが可能となる。また、劣化ファクターが制限開始閾値以上であって放電許容電力が制限されているときには、内燃機関の始動要求に伴う超過出力要求がなされた場合にのみ放電許容電力を一時的に増加させることにより、本来(一時的増加前)の放電許容電力を超えた蓄電手段からの超過出力を必要最小限として高電流での放電の継続に起因した蓄電手段の劣化を抑制することが可能となる。更に、劣化ファクターに基づいて放電許容電力が制限されているときに、内燃機関の始動要求がなされた場合にのみ放電許容電力を一時的に増加させることにより、始動要求に応じて内燃機関を良好に始動させることが可能となり、内燃機関の始動後には、要求される動力を確保しつつ蓄電手段からの放電を抑制して電流を低下させ、それにより放電の継続に起因した蓄電手段の劣化を抑制することが可能となる。従って、この方法によれば、蓄電手段からの電力をより適正に利用しつつ、蓄電手段の劣化を抑制することが可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る車両としてのハイブリッド自動車20の概略構成図である。同図に示すハイブリッド自動車20は、エンジン22と、エンジン22の出力軸であるクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに接続されたモータMG2と、ハイブリッド自動車20の全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「ハイブリッドECU」という)70等とを備えるものである。
エンジン22は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24による燃料噴射量や点火時期、吸入空気量等の制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22に対して設けられて当該エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力される。そして、エンジンECU24は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号や上記センサからの信号等に基づいてエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構として構成されている。機関側回転要素としてのキャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、車軸側回転要素としてのリングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、動力分配統合機構30は、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側とにそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して最終的に駆動輪である車輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、何れも発電機として作動すると共に電動機として作動可能な周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介して二次電池であるバッテリ50と電力のやり取りを行う。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の何れか一方により発電される電力を他方のモータで消費できるようになっている。従って、バッテリ50は、モータMG1,MG2の何れかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになり、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されないことになる。モータMG1,MG2は、何れもモータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や、図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号等が出力される。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンを実行し、モータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。また、モータECU40は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号等に基づいてモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
バッテリ50は、実施例ではリチウムイオン二次電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ53からの端子間電圧Vb、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に設置された電流センサ55からの充放電電流Ib、バッテリ50に取り付けられた温度センサ56からのバッテリ温度Tb等が入力される。また、バッテリECU52は、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70やエンジンECU24に出力する。更に、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサ55により検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて残容量SOCを算出したり、当該残容量SOCに基づいてバッテリ50の充放電要求パワーPb*を設定したり、残容量SOCとバッテリ温度Tbとに基づいてバッテリ50の充電に許容される電力である充電許容電力としての入力制限Winとバッテリ50の放電に許容される電力である放電許容電力としての出力制限Woutとを設定したりする。ここで、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、基本的に、それぞれのバッテリ温度Tbに基づく値(温度依存値)にバッテリ50の残容量SOCに基づく入力制限用補正係数または出力制限用補正係数を乗じることにより設定可能である。また、出力制限Woutについては、実施例では、温度依存値と出力制限用補正係数の積である出力制限ベース値Woutbを求めた上で、出力制限ベース値Woutbを適宜補正して最終的な出力制限Woutを設定することとしている。図2にバッテリ温度Tbと出力制限の温度依存値との関係の一例を示し、図3にバッテリ50の残容量SOCと出力制限用補正係数との関係の一例を示す。
ハイブリッドECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74や、データを一時的に記憶するRAM76、図示しない入出力ポートおよび通信ポート等を備える。ハイブリッドECU70には、イグニッションスイッチ(スタートスイッチ)80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置であるシフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルストロークセンサ86からのブレーキペダルストロークBS、車速センサ87からの車速V等が入力ポートを介して入力される。そして、ハイブリッドECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52等と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52等と各種制御信号やデータのやり取りを行っている。
上述のように構成された実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクが計算され、この要求トルクに対応する動力がリングギヤ軸32aに出力されるようにエンジン22とモータMG1とモータMG2とが制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御モードとしては、要求トルクに見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2から要求に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するように運転制御するモータ運転モード等がある。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、トルク変換運転モードや充放電運転モードのもとで所定条件が成立した場合、エンジン22を自動的に停止・始動させる間欠運転が実行される。実施例では、例えばエンジン22の冷却水温が第1の所定温度(例えば、55℃〜65℃)以上であり、バッテリ50の残容量SOCが所定の管理領域内にあり、かつアクセルペダル83の踏み込み量に応じて設定される車両要求パワーが第1の閾値Pref1(例えば、2kW〜10kW)未満になるとエンジン22の自動停止条件が成立し、エンジン22が自動停止されてトルク変換運転モードまたは充放電運転モードからモータ運転モードへと移行する。また、モータ運転モードのもとで例えばアクセルペダル83の踏み込みに応じて設定される要求パワーが第1の始動閾値よりも大きな第2の閾値Pref2(例えば、4〜15kW)以上となったとき等にエンジン22の自動始動条件が成立し、モータMG1によるクランキングを伴うエンジン始動処理が実行されることにより、停止されているエンジン22が再始動されることになる。
ところで、実施例のハイブリッド自動車20に搭載されたバッテリ50は、リチウムイオン二次電池であるが、リチウムイオン二次電池に関しては、高電流での放電が継続された場合に、端子間電圧Vbが電池性能を充分に発揮し得る電圧範囲の下限である下限電圧に達していなくても劣化し始めてしまうことが判明している。すなわち、リチウムイオン二次電池は、比較的高い(一定の)電流値での放電が継続された場合、図4に示すように、あるタイミングから端子間電圧Vbが時間の経過と共に比較的急峻に低下するという特性を有する。これを踏まえて、実施例では、端子間電圧Vbが時間の経過と共に比較的急峻に低下するようになるタイミング(劣化開始タイミング)からバッテリ50の劣化が始まると仮定すると共に、次式(1)の微分方程式により表される劣化ファクターDが所定の基準値を上回らなければ劣化開始タイミングが到来しないものと仮定することとした。ここで、式(1)の両辺のラプラス変換をとれば、次式(2)に示す伝達関数を得ることができる。ただし、式(1)および(2)における“α”および“β”は、何れもバッテリ温度Tbと残容量SOCとに依存するパラメータである。そして、式(2)からわかるように、劣化ファクターDは、次式(3)に示すように、係数α,βすなわちバッテリ温度Tbおよび残容量SOCに基づいて定まる係数κと充放電電流Ibの積算値との積として求めることができるものであり、高電流でのバッテリ50の放電が継続すればするほど大きな値となり、逆にバッテリ50が充電されているときには徐々に小さくなる。実施例では、こうして得られる劣化ファクターDに対して上記基準値よりも小さい制限開始閾値(制御目標値)Dtagを設定すると共に、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtag以上になった時点から制限開始閾値Dtagと劣化ファクターDとの偏差に基づくフィードバック制御(PI制御)により出力制限Woutを次式(4)に従って設定し、それにより劣化ファクターDを上記基準値以下に保ってバッテリ50の劣化開始タイミングが到来しないようにすることとした。ただし、式(4)中、右辺の「Kp」は比例項のゲインであり、右辺の「Ki」は積分項のゲインである。また、実施例では、バッテリ電流Tbと残容量SOCと係数κとの関係が予め定められて係数設定用マップとしてROM74に記憶されており、係数κとしては、劣化ファクターDの算出時に与えられるバッテリ温度Tbと残容量SOCとに対応したものが当該マップから導出・設定される。実施例では、出力制限Woutの設定処理は、バッテリECU52により実行され、基本的に、制限開始閾値Dtagと劣化ファクターDとの偏差が大きいほど出力制限Wout(充放電電流Ib)が小さく設定されることになる。バッテリECU52による出力制限Woutの設定に関連した制御系のブロック線図を図8に示す。なお、実施例では、上述の劣化ファクターDに基づく出力制限Woutの制限は、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtagよりも小さい所定の閾値以下に低下するまで実行される。
dD/dt +α・D=β・ Ib …(1)
D = (β/α)/(s /α+1)・£{Ib} …(2)
D = κ・∫Ib・dt …(3)
Wout = Woutb + Kp・(Dtag-D) + Ki・∫(Dtag-D)・dt …(4)
また、上記式(4)に関連した制限開始閾値Dtagやゲインの設定手順について説明すると、式(2)に示す伝達関数から、図5に示すように、劣化ファクターDは放電電流Ibの単位ステップ入力に対して時定数1/αで値β/αに収束するから、Ib=α/βでの放電が継続された場合、劣化ファクターDは値1.0に収束することになる。これを踏まえて、実施例では、劣化ファクターDについての基準値を値1.0として制限開始閾値Dtagやゲインを設定することとした。ここで、劣化ファクターDが基準値としての値1.0に収束しているときの充放電電流IbをIb=α/β=Ib_D1とし、この際のバッテリ電圧VbをVb=Vb_D1とすれば、この際のバッテリ50の電力Pb_D1は、Pb_D1=Ib_D1×Vb_D1となる。そして、応答性を考慮して上記式(4)における積分項を無視すれば、劣化ファクターDが基準値としての値1.0に収束しているときには、次式(5)に示す関係が成立することになる(図6参照)。また、上記式(4)の両辺を時間微分すれば(ただし、Woutb,Dtag,kp,Kiは固定値であるとする)、次式(6)が得られ、過渡状態においては一般に積分項の時間変化率が比例項の時間変化率よりも小さいことを考慮して式(6)の右辺第2項を無視すると共に上記式(1)を利用すれば、次式(7)の関係を得ることができる。かかる式(7)より、劣化ファクターDの値が小さいほど、また充放電電流Ibの値が放電電流として大きいほど出力制限Woutの時間変化率dWout/dtが負側に大きくなることがわかる。従って、ハイブリッド自動車20のドライバビリティから定まる出力制限Woutの時間変化率dWout/dtの限界値をΔWoutとすれば、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtagとなった時点でdWout/dt=ΔWoutとなればよいから、制限開始閾値Dtagと比例項のゲインKpとは次式(8)を満たすものであればよいことになる。従って、上記式(5)および(8)を拘束条件とすれば、実験・解析等を経て別途定められる係数α、βといった他のパラメータを用いて制限開始閾値Dtagと比例項のゲインKpとを定めることができる。そして、少なくとも比例項Kpを定めておけば、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtag以上になった時点から上記式(4)に従うフィードバック制御により出力制限Woutを設定することにより、出力制限Woutが徐々に小さくなっていき、それに伴って図7に示すように劣化ファクターDを値1に収束させてバッテリ50の劣化開始タイミングが到来しないようにすることができる。更に、積分項のゲインKiを適宜設定した上で(例えば、Ki=1.0)、上記式(4)に従うフィードバック制御により出力制限Woutを設定すれば、劣化ファクターDは値1に近づいた後、徐々に小さくなっていき、それによりバッテリ50の劣化開始タイミングが到来することをより確実に抑制することが可能となる。
Wout = Woutb + Kp・(Dtag-1.0) = Pb_D1 …(5)
dWout/dt = -Kp・dD/dt + Ki・(Dtag-D) …(6)
dWout/dt = -Kp・dD/dt = -Kp・(-α・D + β・ Ib) …(7)
ΔWout = -Kp・(-α・D tag+ β・ Ib_woutb) …(8)
次に、上述のように構成されるハイブリッド自動車20の動作について説明する。図9は、実施例のハイブリッドECU70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ハイブリッド自動車20の運転者によりアクセルペダル83が踏み込まれているときに所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行されるものである。
図9の駆動制御ルーチンの開始に際して、ハイブリッドECU70のCPU72は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ87からの車速V、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2、バッテリ50の充放電要求パワーPb*、バッテリ50の充放電に許容される電力である入出力制限Win,Woutといった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、モータECU40から通信により入力するものとした。また、充放電要求パワーPb*やバッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリECU52から通信により入力するものとした。なお、図8からわかるように、実施例では、残容量SOCに基づいて設定される充放電要求パワーのベース値Pbbを入力制限Winと出力制限Woutとで制限した値が充放電要求パワーPb*として設定されることになる。ステップS100のデータ入力処理の後、入力したアクセル開度Accが所定の閾値Aref以上であるか否かを判定する(ステップS110)。ステップS110にてアクセル開度Accが閾値Aref以上である場合には、運転者による駆動力(トルク)の要求度合(加速要求の度合)が比較的大きいと認められることから、バッテリ50側に出力制限Woutの一時的な増加を要求するための超過出力要求フラグFout1を値1に設定する(ステップS120)。実施例において、閾値Arefは、例えば70%や80%といった値に設定される。また、ステップS110にてアクセル開度Accが閾値Aref未満であると判断された場合、ステップS120の処理はスキップされる。
ステップS110またはS120の処理の後、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動輪たる車輪39a,39bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定した上で、車両全体に要求される要求パワーP*を設定する(ステップS130)。実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係が予め定められて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶されており、要求トルクTr*としては、与えられたアクセル開度Accと車速Vとに対応したものが当該マップから導出・設定される。図10に要求トルク設定用マップの一例を示す。また、実施例において、要求パワーP*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと充放電要求パワーPb*とロスLossとの総和として計算される。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、図示するようにモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除するか、あるいは車速Vに換算係数kを乗じることによって求めることができる。要求パワーP*を設定したならば、設定した要求パワーP*が上記第1の閾値Pref1以上であるか否かを判定し(ステップS140)、要求パワーP*が第1の閾値Pref1以上であれば、更にエンジン22が運転中であるか否かを判定する(ステップS150)。そして、エンジン22が運転されている場合には、要求パワーP*をエンジン22に出力させるべく要求パワーP*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS160)。実施例では、予め定められたエンジン22を効率よく動作させるための動作ラインと要求パワーPe*とに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定するものとした。図11に、エンジン22の動作ラインと目標回転数Ne*と目標トルクTe*との相関曲線とを例示する。同図に示すように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定となることを示す相関曲線との交点から求めることができる。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定したならば、ステップS160にて設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρ(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)とを用いて次式(9)に従いモータMG1の目標回転数Nm1*を計算した上で、計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づく式(10)の計算を実行してモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS170)。ここで、式(9)は、動力分配統合機構30の回転要素に関する力学的な関係式である。また、動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図12に例示する。図中、左側のS軸はモータMG1の回転数Nm1に一致するサンギヤ31の回転数を示し、中央のC軸はエンジン22の回転数Neに一致するキャリア34の回転数を示し、右側のR軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。また、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1からトルクTm1を出力したときにこのトルク出力によりリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。モータMG1の目標回転数Nm1*を求めるための式(9)は、この共線図における回転数の関係を用いれば容易に導出することができる。そして、式(10)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(10)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) …(9)
Tm1tmp=-ρ/(1+ρ)・Te*+k1・(Nm1*-Nm1)+k2・∫(Nm1*-Nm1)dt …(10)
モータMG1のトルク指令Tm1*を設定したならば、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと、S170にて設定したモータMG1のトルク指令Tm1*と現在のモータMG1の回転数Nm1との積として得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で除することによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(11)および式(12)に従い計算する(ステップS180)。更に、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを次式(13)に従い計算し(ステップS190)、モータMG2のトルク指令Tm2*をステップS180にて計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値として設定する(ステップS200)。このようにしてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するトルクをバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内に制限したトルクとして設定することができる。なお、式(13)は、図12の共線図から容易に導出することができる。こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*をエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS210)、本ルーチンを一旦終了させる。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを得るための制御を実行する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*に従ってモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*に従ってモータMG2が駆動されるようにインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(11)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(12)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(13)
また、ステップS150にてエンジン22が運転されていないと判断された場合には、要求パワーP*が上記第2の閾値Pref2以上であるか否かを判定し(ステップS220)、要求パワーP*が第2の閾値Pref2以上であれば、図示しないエンジン始動時駆動制御ルーチン(エンジン22の始動処理)の実行を指示すべくエンジン始動フラグFesを値1に設定すると共に(ステップS230)、モータMG1およびMG2を用いたエンジン22の始動がより少ないショックで良好かつ速やかに実施されるように、バッテリ50側に出力制限Woutの一時的な増加を要求するための超過出力要求フラグFout2を値1に設定し(ステップS240)、本ルーチンを終了させる。ここで、エンジン始動時駆動制御ルーチンは、バッテリ50からの放電を伴いながら、モータMG1によりエンジン22をクランキングしながらエンジン22を始動させると共にエンジン22のクランキングに伴ってリングギヤ軸32aに作用する駆動トルクに対する反力としてのトルクをキャンセルしつつ要求トルクTr*に基づくトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようにモータMG2を駆動制御する処理であり、エンジン始動時駆動制御ルーチンが終了するとエンジン始動フラグが値0に設定される。なお、実施例において、ステップS220にて用いられる閾値Pref2は、エンジン22やモータMG2の特性等に基づいて定められ、エンジン22を効率よく運転することができる領域における下限のパワーまたはその近傍の値とされる。また、ステップS220にて要求パワーP*が第2の閾値Pref2未満であると判断された場合には、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とをそれぞれ値0に設定すると共に(ステップS270)、モータMG1のトルク指令Tm1*を値0に設定した上で(ステップS280)、上述のステップS180〜S210の処理を実行する。
一方、ステップS140にて要求パワーP*が閾値Pref1未満であると判断された場合にも、エンジン22が運転されているか否かを判定する(ステップS250)。この場合、エンジン22が運転されていれば、エンジン22が実質的にトルクの出力を行なうことなく自立運転されるようにエンジン22の目標回転数Ne*を所定の回転数Nidlに設定すると共に目標トルクTe*を値0に設定する(ステップS260)。実施例では、回転数Nidlは、例えばアイドル時の回転数(800〜1000rpm)であるものとした。また、エンジン22が運転されていなければ、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とをそれぞれ値0に設定する(ステップS270)。そして、モータMG1のトルク指令Tm1*を値0に設定した上で(ステップS280)、上述のステップS180〜S210の処理を実行する。
上述のように、実施例のハイブリッド自動車20では、アクセル開度Accが閾値Aref以上となり、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに対するトルクの要求度合が所定度合以上となると、超過出力要求フラグFout1が値1に設定される(ステップS120)。また、エンジン22の停止中に要求パワーP*が第2の閾値Pref2以上となってエンジン始動フラグが値1に設定されると、超過出力要求フラグFout2が値1に設定される(ステップS240)。そして、実施例のハイブリッド自動車20において、バッテリECU52は、バッテリ温度Tbや残容量SOC、劣化ファクターDに基づいてバッテリ50の出力制限Woutを設定すると共に、上述のようにしてハイブリッドECU70により設定される超過出力要求フラグFout1およびFout2の値に応じて適宜バッテリ50の出力制限Woutを一時的に増加させるのである。引き続き、図13を参照しながら、バッテリECU52によるバッテリ50の出力制限Woutの設定手順について説明する。図13は、実施例のバッテリECU52により実行される出力制限設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、運転者によりイグニッションスイッチ80がオンされると所定時間ごとに繰り返し実行される。
出力制限設定ルーチンの開始に際して、バッテリECU52の図示しないCPUは、温度センサ56からのバッテリ温度Tbや、電圧センサ53からの端子間電圧Vb、電流センサ55からの充放電電流Ib、残容量SOC,劣化ファクターD、制限開始閾値Dtag、ハイブリッドECU70からの超過出力要求フラグFout1,Fout2といった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS300)。ステップS300のデータ入力処理の後、バッテリ温度Tbと温度依存値との関係(図2参照)を規定するマップや、残容量SOCと出力制限用補正係数との関係(図3参照)を規定するマップを用いて、バッテリ温度Tbと残容量SOCとに基づく出力制限ベース値Woutbを設定する(ステップS310)。次いで、劣化ファクターDと制限開始閾値Dtagとに基づく出力制限Woutの制限が実行されているときに値1に設定される所定のフラグFが値0であるか否かを判定する(ステップS320)。フラグFが値0であれば、ステップS300にて入力した制限開始閾値Dtagを制御上の閾値Drefとして設定し(ステップS330)、フラグFが値1であれば、入力した制限開始閾値Dtagから所定値ΔDを差し引いた値を制御上の閾値Drefとして設定する(ステップS340)。
ステップS330またはS340にて制限開始閾値Dtagに基づいて制御上の閾値Drefを設定したならば、ステップS300にて入力した劣化ファクターDが閾値Dref未満であるか否かを判定する(ステップS350)。そして、入力した劣化ファクターDが閾値Dref未満であれば、フラグFを値0に設定した上で(ステップS360)、ステップS310にて設定した出力制限ベース値Woutbをそのまま出力制限Woutとして設定する(ステップS370)。こうして、劣化ファクターDと制限開始閾値Dtagとに基づく出力制限Woutの制限が実行されずに、ステップS370にて出力制限ベース値Woutbがそのまま出力制限Woutとして設定された場合には、ステップS300にて入力した超過出力要求フラグFout1が値1であるか否かを判定し(ステップS380)、駆動力の要求度合の高まり(加速要求)に起因して超過出力要求フラグFout1が値1に設定されていれば、前回バッテリ50の出力制限Woutを一時的に増加させてから所定時間t1が経過しているか否かを判定する(ステップS390)。前回の出力制限Woutの一時的増加から所定時間t1が経過していれば、今回の出力制限Woutの一時的増加が開始されてからの経過時間が所定時間t0以下であるか否かを判定し(ステップS400)、当該経過時間が所定時間t0以下であれば、ステップS370にて設定された出力制限Woutに所定値ΔWを加算した値を新たな出力制限Woutとして再設定する(ステップS410)。これに対して、ステップS390またはS400にて否定判断がなされた場合には、超過出力要求フラグFout1を値0に設定し(ステップS420)、ステップS370にて設定された出力制限Woutを再設定することなく、再度ステップS300以降の処理を実行する。また、ステップS380にてステップS300にて入力した超過出力要求フラグFout1が値0であると判断された場合には、ステップS300にて入力した超過出力要求フラグFout2が値1であるか否かを判定する(ステップS430)。そして、エンジン22の始動要求に起因して超過出力要求フラグFout2が値1に設定されていれば、前回バッテリ50の出力制限Woutを一時的に増加させてから所定時間t2が経過しているか否かを判定する(ステップS440)。前回の出力制限Woutの一時的増加から所定時間t2が経過していれば、今回の出力制限Woutの一時的増加が開始されてからの経過時間が所定時間t0以下であるか否かを判定し(ステップS450)、当該経過時間が所定時間t0以下であれば、ステップS370にて設定された出力制限Woutに所定値ΔWを加算した値を新たな出力制限Woutとして再設定する(ステップS410)。これに対して、ステップS430、S440またはS450にて否定判断がなされた場合には、超過出力要求フラグFout2を値0に設定して(ステップS460)、ステップS370にて設定された出力制限Woutを再設定することなく、再度ステップS300以降の処理を実行する。
一方、ステップS350にて劣化ファクターDが閾値Dref以上であると判断された場合には、フラグFを値1に設定した上で(ステップS470)、上記式(4)に従って出力制限Woutを設定する(ステップS480)。こうして、劣化ファクターDと制限開始閾値Dtagとに基づく出力制限Woutの制限が実行される場合には、超過出力要求フラグFout1についての判定を実行することなく、直ちにステップS300にて入力した超過出力要求フラグFout2が値1であるか否かを判定する(ステップS430)。そして、エンジン22の始動要求に起因して超過出力要求フラグFout2が値1に設定されており、ステップS440およびS450にて肯定判断がなされた場合には、ステップS480にて設定された出力制限Woutに所定値ΔWを加算した値が新たな出力制限Woutとして再設定されることになる(ステップS410)。すなわち、劣化ファクターDと制限開始閾値Dtagとに基づく出力制限Woutの制限が実行されるときには、エンジン22の停止中におけるエンジン22の自動始動条件の成立に伴って超過出力要求フラグFout2が値1に設定された場合に限って出力制限Woutの一時的増加が許容されるのである。なお、出力制限Woutの一時的増加分であるΔWoutは、例えばエンジン始動時駆動制御ルーチンを1回実行する際にモータMG1によるエンジン22を始動させるためのクランキングに要求される電力(例えば5kW程度)と、モータMG2から動力を出力して走行を継続するのに要する電力(例えば1kW程度)の和として定められるとよい。また、運転者によるアクセル開度Acc(要求トルクTr*)に基づく超過出力要求フラグFout1に関してステップS390にて用いられる閾値としての時間t1と、エンジン22の始動要求に基づく超過出力要求フラグFout2に関してステップS440にて用いられる閾値としての時間t2とを異ならせることにより、バッテリ50の発熱等を抑制しつつ、より適正にバッテリ50の出力制限Woutを一時的に増加させることが可能となる。
以上説明したように、実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリECU52によりバッテリ50を流れる電流Ibの値に基づいて所定の基準値(実施例では値1.0)を超えたときにバッテリ50の劣化が開始されることを示す劣化ファクターDが算出される。また、バッテリECU52は、バッテリ50の状態すなわちバッテリ温度Tbや残容量SOCに基づいてバッテリ50の放電に許容される電力である出力制限Woutを設定すると共に、劣化ファクターDが基準値よりも小さい所定の制限開始閾値Dtag以上であるときに、劣化ファクターDが基準値以下になるように出力制限Woutを制限する(図13のステップS480)。そして、バッテリECU52は、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtagに基づく閾値Dref未満であるときに超過出力要求フラグFout1またはFout2が値1に設定された場合には、バッテリ50の放電許容電力としての出力制限Woutを一時的に増加させ(図13のステップS410)、ハイブリッドECU70やエンジンECU24,モータECU40は、バッテリ50から放電される電力が出力制限Woutの範囲内に収まるようにしながらエンジン22とモータMG1およびMG2とを制御する(図9のステップS180〜S210)。また、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtagに基づく閾値Dref以上であるときに超過出力要求フラグFout1またはFout2が値1に設定された場合には、超過出力要求フラグFout2のみが値1に設定されている場合すなわちエンジン22を始動させる場合にのみ劣化ファクターDと制限開始閾値Dtagとに基づいて制限された出力制限Woutが一時的に増加させられると共に(図13のステップS410)、ハイブリッドECU70やエンジンECU24,モータECU40は、バッテリ50から放電される電力が出力制限Woutの範囲内に収まるようにしながらエンジン22とモータMG1およびMG2とを制御する(図9のステップS180〜S210)。このように、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtagに基づく閾値Dref未満であって出力制限Woutが制限されていないときには、超過出力要求フラグFout1またはFout2が値1に設定されるとバッテリ50の出力制限Woutが一時的に増加させられ、それによりバッテリ50を劣化させることなく当該バッテリ50の電力を有効に利用して応答性よく動力(トルク)を得ることが可能となる。また、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtagに基づく閾値Dref以上であって劣化ファクターDと制限開始閾値Dtagとに基づいて出力制限Woutが制限されているときには、エンジン22の停止中におけるエンジン22の自動始動条件の成立に伴って超過出力要求フラグFout2が値1に設定された場合に限って出力制限Woutを一時的に増加させることにより、バッテリ50の出力制限Woutの一時的増加すなわちバッテリ50からの本来(一時的増加前)の出力制限を超えた超過出力を必要最小限として高電流での放電の継続に起因したバッテリ50の劣化を抑制することが可能となる。更に、劣化ファクターDと制限開始閾値Dtagとに基づいて出力制限Woutが制限されているときに、エンジン22の自動始動条件の成立に伴って超出力制限Woutを一時的に増加させることにより、始動要求に応じてエンジン22をより少ないショックで良好かつ速やかに始動させることが可能となり、エンジン22の始動後には、要求トルクTr*を確保しつつバッテリ50からの放電を抑制して充放電電流Ibを低下させ、それにより放電の継続に起因したバッテリ50の劣化を抑制することが可能となる。従って、実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50からの電力をより適正に利用しつつ、バッテリ50の劣化を抑制することが可能となる。
また、上記実施例のように、バッテリ50の出力制限Woutを一時的に増加させる際に、出力制限Woutを所定時間t0だけ所定量ΔW増加させれば、バッテリ50の劣化を抑制しつつバッテリ50による本来(一時的増加前)の出力制限を超えた超過出力をより適正なものとすることが可能となる。更に、上記実施例のように、劣化ファクターDが制限開始閾値Dtagに基づく閾値Dref未満であって出力制限Woutが制限されていないときには、エンジン22の始動時や駆動軸としてのリングギヤ軸32aに対する駆動力(トルク)の要求度合が所定度合以上であるときに、バッテリ50からの本来(一時的増加前)の出力制限を超えた超過出力を許容することにより、応答性よく動力を得てハイブリッド自動車20の走行性能を向上させることが可能となる。また、上記実施例のように、劣化ファクターDが基準値(値1.0)よりも小さい制限開始閾値Dtag以上であるときに、劣化ファクターDが基準値1.0以下になるようにバッテリ50の放電に許容される電力である出力制限Woutを設定することにより、特に高電流での放電の継続に起因したバッテリ50の劣化をより確実に抑制することが可能となる。この際、制限開始閾値Dtagと劣化ファクターDとの偏差が大きいほど出力制限Woutを小さくすれば、バッテリ50からの放電をより適正に制限することが可能となる。更に、劣化ファクターDをバッテリ50を流れる電流Ibの積算値に基づく値とすれば、劣化ファクターDを、バッテリ50の劣化度合をより適正に示すものとして算出することが可能となる。そして、このように劣化ファクターDに基づいてバッテリ50の出力制限Woutを制限する処理は、リチウムイオン二次電池のような高電流での放電が継続されると端子間電圧Vbが下限電圧に達していなくても劣化し始めてしまうという特性を有するバッテリ50に特に好適なものである。ただし、劣化ファクターDは、リチウムイオン二次電池以外の例えばニッケル水素二次電池といった他の形式のバッテリ50についても算出可能であるから、ハイブリッド自動車20のバッテリ50は、リチウムイオン二次電池以外の他の形式のものであってもよいことはいうまでもない。
なお、上記ハイブリッド自動車20では、駆動軸としてのリングギヤ軸32aとモータMG2とがモータMG2の回転数を減速してリングギヤ軸32aに伝達する減速ギヤ35を介して連結されているが、減速ギヤ35の代わりに、例えばHi,Loの2段の変速段あるいは3段以上の変速段を有し、モータMG2の回転数を変速してリングギヤ軸32aに伝達する変速機を採用してもよい。また、上記ハイブリッド自動車20は、モータMG2の動力を減速ギヤ35により減速して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものであるが、本発明の適用対象は、これに限られるものではない。すなわち、本発明は、図14に示す変形例としてのハイブリッド自動車120のように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aに接続された車軸(駆動輪である車輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図14における車輪39c,39dに接続された車軸)に出力するものに適用されてもよい。更に、実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪である車輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものであるが、本発明の適用対象は、これに限られるものでもない。すなわち、本発明は、図15に示す変形例としてのハイブリッド自動車220のように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪である車輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えたものに適用されてもよい。加えて、本発明は、走行用の動力を出力可能なエンジンと、バッテリと電力をやり取り可能であると共に走行用の動力を出力可能なモータと、バッテリからの電力を用いてエンジンをクランキング可能なセルモータとを備えるハイブリッド自動車に適用されてもよい。
ここで、上記実施例および変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明しておく。すなわち、上記実施例においては、リングギヤ軸32aに動力を出力可能なエンジン22が「内燃機関」に相当し、リングギヤ軸32aに動力を出力可能なモータMG2が「電動機」に相当し、エンジン22を始動させるためのクランキングを実行可能なモータMG1が「電動クランキング手段」に相当し、モータMG1およびMG2と電力をやり取り可能なバッテリ50が「蓄電手段」に相当し、バッテリ50の充放電電流Ibに基づいて所定の基準値を超えたときにバッテリ50の劣化が開始されることを示す劣化ファクターDを算出するバッテリECU52が「劣化ファクター算出手段」に相当し、バッテリ温度Tbや残容量SOCに基づいてバッテリの出力制限Woutを設定するバッテリECU52が「放電許容電力設定手段」に相当し、劣化ファクターDに基づいて出力制限Woutを制限する処理を実行するバッテリECU52が「放電制限手段」に相当し、図13の出力制限設定ルーチンを実行するバッテリECU52が「放電許容電力増加手段」に相当し、図9の駆動制御ルーチンを実行するハイブリッドECU70,エンジン22を制御するエンジンECU24およびモータMG1およびMG2を制御するモータECU40の組み合わせが「制御手段」に相当する。また、モータMG1および動力分配統合機構30や対ロータ電動機230が「電力動力入出力手段」に相当し、モータMG1や対ロータ電動機230が「発電用電動機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。
なお、「内燃機関」は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力するエンジン22に限られず、水素エンジンといったような他の如何なる形式のものであっても構わない。「電動機」は、モータMG2のような同期発電電動機に限られず、誘導電動機といったような他の如何なる形式のものであっても構わない。「電動クランキング手段」は、モータMG1のような発電機としても機能し得るものに限られず、セルモータのようなエンジンのクランキングのみを実行するものであっても構わない。「劣化ファクター算出手段」は、蓄電手段を流れる電流の値に基づいて所定の基準値を超えたときに蓄電手段の劣化が開始されることを示す劣化ファクターを算出するものであれば、バッテリECU以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。「放電許容電力設定手段」は、蓄電手段の状態に基づいて蓄電手段の放電に許容される電力である放電許容電力を設定するものであれば、バッテリECU52以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。「放電制限手段」は、劣化ファクターが制限開始閾値未満であるときに少なくとも内燃機関の始動に際してなされる所定の超過出力要求がなされた場合には、放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を一時的に増加させると共に、劣化ファクターが制限開始閾値以上であるときに超過出力要求がなされた場合には、内燃機関の始動時にのみ放電制限手段により制限された放電許容電力を一時的に増加させるものであれば、バッテリECU52以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。「制御手段」は、蓄電手段から放電される電力が放電許容電力の範囲内に収まるようにしながら内燃機関と電動機と電動クランキング手段とを制御するものであれば、ハイブリッドECU70とエンジンECU24とモータECU40との組み合わせ以外の他の如何なる形式のものであっても構わない。何れにしても、これら実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、動力出力装置や車両の製造産業等において利用可能である。
本発明の一実施例に係る車両としてのハイブリッド自動車20の概略構成図である。 バッテリ温度Tbとバッテリ50の出力制限の温度依存値との関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量SOCと出力制限用補正係数との関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の特性を例示する説明図である。 電流Ibの単位ステップ入力に対する劣化ファクターDの応答を例示する説明図である。 劣化ファクターDに基づいて出力制限Woutを制限したときの出力制限Woutの推移を例示する説明図である。 劣化ファクターDに基づいて出力制限Woutを制限したときの劣化ファクターDの推移を例示する説明図である。 バッテリECU52による出力制限Woutの設定に関連した制御系のブロック線図である。 実施例のハイブリッドECU70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインと目標回転数Ne*と目標トルクTe*との相関曲線とを例示する説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 実施例のバッテリECU52により実行される出力制限設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例に係るハイブリッド自動車120の概略構成図である。 他の変形例に係るハイブリッド自動車220の概略構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b,39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、53 電圧センサ、54 電力ライン、55 電流センサ、56 温度センサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルストロークセンサ、87 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (10)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
    前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
    前記内燃機関を始動させるためのクランキングを実行可能な電動クランキング手段と、
    前記電動機および前記電動クランキング手段と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
    前記蓄電手段を流れる電流の値に基づいて、所定の基準値を超えたときに前記蓄電手段の劣化が開始されることを示す劣化ファクターを算出する劣化ファクター算出手段と、
    前記蓄電手段の状態に基づいて前記蓄電手段の放電に許容される電力である放電許容電力を設定する放電許容電力設定手段と、
    前記算出された劣化ファクターが前記基準値よりも小さい所定の制限開始閾値以上であるときに、該劣化ファクターが前記基準値以下になるように前記放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を制限する放電制限手段と、
    前記算出された劣化ファクターが前記制限開始閾値未満であるときに少なくとも前記内燃機関の始動に際してなされる所定の超過出力要求がなされた場合には、前記放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を一時的に増加させると共に、前記算出された劣化ファクターが前記制限開始閾値以上であるときに前記超過出力要求がなされた場合には、前記内燃機関の始動時にのみ前記放電制限手段により制限された放電許容電力を一時的に増加させる放電許容電力増加手段と、
    前記蓄電手段から放電される電力が前記放電許容電力の範囲内に収まるようにしながら前記内燃機関と前記電動機と前記電動クランキング手段とを制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記放電許容電力増加手段は、前記放電許容電力を一時的に増加させる際に、該放電許容電力を所定時間だけ所定量増加させる請求項1に記載の動力出力装置。
  3. 前記超過出力要求は、前記駆動軸に対する駆動力の要求度合が所定度合以上であるときになされる請求項1または2に記載の動力出力装置。
  4. 前記放電制限手段は、前記算出された劣化ファクターと前記制限開始閾値との偏差が大きいほど前記放電許容電力を小さくする請求項1から3の何れか一項に記載の動力出力装置。
  5. 前記劣化ファクターは、前記蓄電手段を流れる電流の積算値に基づく値である請求項1から4の何れか一項に記載の動力出力装置。
  6. 前記電動クランキング手段は、前記駆動軸と前記内燃機関機関軸とに接続されて電力と動力との入出力を伴って前記内燃機関の動力の少なくとも一部を前記駆動軸側に出力すると共に前記蓄電手段と電力をやり取り可能な電力動力入出力手段である請求項1から5の何れか一項に記載の動力出力装置。
  7. 前記電力動力入出力手段は、動力を入出力可能な発電用電動機と、前記駆動軸と前記内燃機関の前記機関軸と前記発電用電動機の回転軸との3軸に接続され、これら3軸のうちの何れか2軸に入出力される動力に基づく動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段とを含む請求項6に記載の動力出力装置。
  8. 前記蓄電手段は、リチウムイオン二次電池である請求項1から7の何れか一項に記載の動力出力装置。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載の動力出力装置と、前記駆動軸に連結された駆動輪とを備える車両。
  10. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記内燃機関を始動させるためのクランキングを実行可能な電動クランキング手段と、前記電動機および前記電動クランキング手段と電力をやり取り可能な蓄電手段と、前記蓄電手段の状態に基づいて前記蓄電手段の放電に許容される電力である放電許容電力を設定する放電許容電力設定手段とを備えた動力出力装置の制御方法であって、
    (a)前記蓄電手段を流れる電流の値に基づいて、所定の基準値を超えたときに前記蓄電手段の劣化が開始されることを示す劣化ファクターを算出するステップと、
    (b)ステップ(a)にて算出された劣化ファクターが前記基準値よりも小さい所定の制限開始閾値以上であるときに、該劣化ファクターが前記基準値以下になるように前記放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を制限するステップと、
    (c)ステップ(a)にて算出された劣化ファクターが前記制限開始閾値未満であるときに少なくとも前記内燃機関の始動に際してなされる所定の超過出力要求がなされた場合には、前記放電許容電力設定手段により設定された放電許容電力を一時的に増加させると共に、前記算出された劣化ファクターが前記制限開始閾値以上であるときに前記超過出力要求がなされた場合には、前記内燃機関の始動時にのみ前記放電制限手段により制限された放電許容電力を一時的に増加させるステップと、
    (d)前記蓄電手段から放電される電力が前記放電許容電力の範囲内に収まるようにしながら前記内燃機関と前記電動機と前記電動クランキング手段とを制御するステップと、
    を含む動力出力装置の制御方法。
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