JP2009107382A - 駆動力配分装置及び駆動力配分装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵角の絶対値が所定操舵角以下であり、且つ車両が旋回している状態である場合においても4輪駆動車両の挙動が乱れることを防止できる駆動力配分装置及び駆動力配分装置の制御方法を提供すること。
【解決手段】ECU13は、指令トルクT*を所定トルクよりも小さく算出し、操舵角θsの絶対値が所定操舵角よりも場合には、指令トルクT*の値を変化させないことで、後輪に配分されるトルクを所定トルクよりも小さくなるようにした。一方、操舵角θs絶対値が所定操舵角以下である場合には、操舵角θs及びアクセル開度Saに基づいて指令トルクT*を増大させる補正するようにした。そして、ECU13は、操舵角θsが所定操舵角以下である場合において、横加速度Gxが横加速度閾値よりも大きい場合には、横加速度Gxが横加速度閾値以下の場合に後輪に配分されるトルクよりも大きなトルクが配分されないようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、駆動力配分装置及び駆動力配分装置の制御方法に関するものである。
従来、前輪駆動車ベースの4輪駆動車両において、前輪と後輪との間の駆動力配分を変更可能とする駆動力配分装置がある。例えば、特許文献1に記載の駆動力配分装置では、車速及び前後車輪速差、或いはアクセル開度をパラメータとして前輪と後輪との間の駆動力配分比率を設定しており、車両の走行状態に応じてその駆動力配分比率を変更することでトラクション性能や操縦安定性を確保している。
ところで、上記のような駆動力配分装置を搭載した4輪駆動車両では、一般に操舵輪(前輪)の向きよりも若干外側を車体が旋回する所謂アンダーステア傾向のステアリング特性が設定されている。オーバースピードであることを運転者に分からせるのに効果的であり、かつ、運転者のアンダーステアへの対処が容易であるためである。具体的には、旋回時には直進時よりも前輪側に多くの割合でトルクを配分するようにしている。
特開平8−207605号公報
ところで、上記のようにステアリング特性をアンダーステア傾向にしても、例えば車両が凍結路等の低μ路を前輪のみにタイヤチェーンを装着した状態で旋回するときには、旋回中に後輪が横滑りし、車両がカーブの内側を向くことがある。このような場合、運転者は意識的にハンドルを車両の旋回方向と逆方向に操舵する、所謂カウンタステアをあてる。このようにカウンタステアをあてた状態やドリフト走行等の時に、操舵角の絶対値が所定操舵角(車両が直進状態であると判定される最大の操舵角)以下の角度になる場合がある。すると、上記従来の構成では、車両が旋回している状態であっても、後輪にトルクが配分されるため、タイヤのグリップ力が駆動力に使用され、コーナリングフォースが減少して、後輪がより横滑りし易くなる。その結果、車両の挙動が乱れるという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、操舵角の絶対値が所定操舵角以下であり、且つ車両が旋回している状態である場合においても4輪駆動車両の挙動が乱れることを防止できる駆動力配分装置及び駆動力配分装置の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、駆動源のトルクが常時伝達されるとともにステアリングホイールの操舵により舵角が変更される前輪と、車両の状態に応じて前記駆動源のトルクが伝達される後輪とを有した4輪駆動車に搭載され、前記後輪への伝達トルクを変更可能なトルクカップリングと、前記ステアリングホイールの操舵角の絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクが所定トルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分装置であって、前記制御手段は、前記操舵角の絶対値が前記所定操舵角以下である場合において、車速の増加に伴って値が大きくなるように定められる横加速度閾値よりも前記車両の横加速度が大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクを、前記横加速度が前記横加速度閾値以下の場合に前記後輪に配分されるトルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御することを要旨とする。
上記構成によれば、ステアリングの操舵角の絶対値が所定操舵角以下である、即ち操舵角に基づくと車両が直進状態であると判定される場合において、横加速度が横加速度閾値よりも大きい場合には、後輪に配分されるトルクを横加速度が横加速度閾値以下の場合に後輪に配分されるトルクよりも小さくする。そのため、カウンタステアをあてた状態等、操舵角の絶対値が所定操舵角以下の角度であって車両が旋回している状態で後輪側に大きなトルクが配分されず、車両の挙動が乱れることが防止される。なお、所定トルクとは、例えば車両が舗装路等を旋回する際に、ステアリング特性がアンダーステア傾向になるトルクをいう。
また、横加速度閾値は車速の増加に基づいて大きく設定されるため、車速に応じて適切に後輪に配分されるトルクが制御される。
請求項2に記載の発明は、駆動源のトルクが常時伝達されるとともにステアリングホイールの操舵により舵角が変更される前輪と、車両の状態に応じて前記駆動源のトルクが伝達される後輪とを有した4輪駆動車に搭載され、前記後輪への伝達トルクを変更可能なトルクカップリングと、前記ステアリングホイールの操舵角の絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクが所定トルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分装置であって、前記制御手段は、前記操舵角の絶対値が前記所定操舵角以下である場合において、車速の増加に伴って値が大きくなるように定められるヨーレイト閾値よりも前記車両のヨーレイトが大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクを、前記ヨーレイトが前記所定ヨーレイト以下の場合に前記後輪に配分されるトルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御することを要旨とする。
上記構成によれば、ステアリングの操舵角の絶対値が所定操舵角以下である場合でも、ヨーレイトがヨーレイト閾値よりも大きい場合には、後輪に配分されるトルクをヨーレイトが所定ヨーレイト以下の場合に後輪に配分されるトルクよりも小さくする。そのため、操舵角の絶対値が所定操舵角以下の角度であって車両が旋回している状態で後輪側に大きなトルクが配分されず、車両の挙動が乱れることが防止される。
請求項3に記載の発明は、駆動源のトルクが常時伝達されるとともにステアリングホイールの操舵により舵角が変更される前輪と、車両の状態に応じて前記駆動源のトルクが伝達される後輪とを有した4輪駆動車に搭載され、前記後輪への伝達トルクを変更可能なトルクカップリングと、前記ステアリングホイールの操舵角の絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクが所定トルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分装置の制御方法であって、前記操舵角の絶対値が前記所定操舵角以下である場合において、車速の増加に伴って値が大きくなるように定められる横加速度閾値よりも前記車両の横加速度が大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクを、前記横加速度が前記横加速度閾値以下の場合に前記後輪に配分されるトルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御することを要旨とする。上記構成によれば請求項1に記載の構成と同様の効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、駆動源のトルクが常時伝達されるとともにステアリングホイールの操舵により舵角が変更される前輪と、車両の状態に応じて前記駆動源のトルクが伝達される後輪とを有した4輪駆動車に搭載され、前記後輪への伝達トルクを変更可能なトルクカップリングと、前記ステアリングホイールの操舵角の絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクが所定トルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分装置の制御方法であって、前記操舵角の絶対値が前記所定操舵角以下である場合において、車速の増加に伴って値が大きくなるように定められるヨーレイト閾値よりも前記車両のヨーレイトが大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクを、前記ヨーレイトが前記所定ヨーレイト以下の場合に前記後輪に配分されるトルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御することを要旨とする。上記構成によれば請求項2に記載の構成と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、操舵角の絶対値が所定操舵角以下であり、且つ車両が旋回している状態である場合においても4輪駆動車両の挙動が乱れることを防止可能な駆動力配分装置及び駆動力配分装置の制御方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1は、前輪駆動車をベースとする4輪駆動車である。車両1の前部(図1において左側)にはエンジン2が搭載されるとともに、そのエンジン2に組み付けられたトランスアクスル3には、一対のフロントアクスル4が連結されている。また、トランスアクスル3には、上記各フロントアクスル4とともにプロペラシャフト5が連結されている。プロペラシャフト5は、トルクカップリング6を介してピニオンシャフト(ドライブピニオンシャフト)7と連結可能となっている。そして、ピニオンシャフト7は、リヤディファレンシャル8を介して一対のリヤアクスル9と連結されている。従って、エンジン2のトルクは、トランスアクスル3からフロントアクスル4を介して前輪10fに伝達されるとともに、トランスアクスル3からプロペラシャフト5、トルクカップリング6、ピニオンシャフト7、リヤディファレンシャル8及び各リヤアクスル9を介して後輪10rに伝達されるようになっている。また、ステアリングホイール11を操舵することで前輪10fの舵角が変更され、車両1の進行方向が変更されるようになっている。
トルクカップリング6は、電磁コイルに供給される電流量に応じてその摩擦係合力が変化する電磁クラッチ12を備えており、その摩擦係合力に基づくトルクをプロペラシャフト5からリヤディファレンシャル8へと伝達するように構成されている。また、トルクカップリング6には、制御手段としてのECU13が接続されている。ECU13は、車両の走行状態に応じてトルクカップリング6(電磁クラッチ)に駆動電流を供給し、この電流供給を通じてトルクカップリング6の作動を制御することにより、後輪10rに伝達するトルクを制御する。つまり、トルクカップリング6及びECU13により駆動力配分装置14が構成されている。
次に、ECU13の電気的構成について説明する。
ECU13には、アクセル開度センサ15及び車輪速センサ16f,16rが接続されている。ECU13には、アクセル開度センサ15からアクセル開度Saが入力され、各車輪速センサ16f,16rからそれぞれ、前輪車輪速Vf及び後輪車輪速Vrが入力される。ECU13は、これら各センサの出力信号に基づき、アクセル開度Sa、車速V、及び前輪10fと後輪10rとの間の車輪速差ΔWを検出する。そして、ECU13は、これら車速V及びアクセル開度Sa、並びに車輪速差ΔWに基づいて指令トルクを算出する。また、ECU13には、ステアリングセンサ17から操舵角θsが入力され、横Gセンサ18から横加速度Gxが入力される。そして、ECU13は、これら操舵角θs及び横加速度Gxに基づいて指令トルクを補正し、後輪10rへの伝達トルクを制御する。
具体的には、図2に示すように、ECU13はマイコン21を備え、各車輪速センサ16f,16rにより検出された前輪車輪速Vf及び後輪車輪速Vrは、マイコン21の車速演算部22及び前後車輪速差演算部23に入力される。車速演算部22は、前輪車輪速Vf及び後輪車輪速Vrに基づいて車速Vを算出し、前後車輪速差演算部23は、前輪車輪速Vf及び後輪車輪速Vrに基づいて前輪10fと後輪10rとの間の車輪速差ΔWを算出する。指令トルク演算部24には、車速演算部22により算出された車速V及び前後車輪速差演算部23により算出された車輪速差ΔWとともに、アクセル開度Saが入力される。指令トルク演算部24は、これら車速V,車輪速差ΔW及びアクセル開度Saに基づいて指令トルクT*を算出し、該指令トルクT*をトルク補正部25に出力する。なお、指令トルク演算部24は、所定のマップを参照することにより、車速V及び車輪速差ΔWに基づいた第1トルクと車速及びアクセル開度Saに基づいた第2トルクとを算出するとともに、これら第1トルクと第2トルクとを足し合わせることで指令トルクT*を算出する。また、指令トルク演算部24は、指令トルクT*を所定トルクTth(例えば、車両1が舗装路等を旋回する際に、ステアリング特性が所謂アンダーステア傾向になるトルク)よりも小さくなるように算出する。
トルク補正部25は、操舵角θsの絶対値が所定操舵角(本実施形態では100°)以下、即ち操舵角θsが−100°〜100°の範囲(正負の符号はステアリングホイールの回転方向を示す)である場合には、後輪10rに配分されるトルクが大きくなるように指令トルクT*を補正する。また、操舵角θsの絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、指令トルクT*の値を変化させない。
本実施形態では、トルク補正部25は、ステアリングホイール11の操舵角θs及びアクセル開度Saに基づいて補正係数αを算出する補正係数演算部26と、指令トルクT*に補正係数αを乗算する乗算器27とを備えている。補正係数演算部26には、アクセル開度Saとともにステアリングセンサ17により検出された操舵角θsが入力される。そして、補正係数演算部26は、操舵角θsの絶対値が所定操舵角以下である場合に、操舵角θs及びアクセル開度Saに基づいて「1」以上の補正係数αを算出する。具体的には、補正係数演算部26は、図3に示すように、操舵角θs及びアクセル開度Saと補正係数αとの関係を示すマップを備えており、該マップに参照することで、操舵角θsの絶対値の減少及びアクセル開度Saの増大に基づいて大きくなる補正係数αを算出し、乗算器27に出力する。そして、この乗算器27において指令トルクT*に補正係数αが乗ぜられることにより指令トルクT*よりも大きな補正指令トルクT**が演算され、指令電流値演算部28に出力される。
また、補正係数演算部26は、操舵角θsの絶対値が所定操舵角よりも大きい場合に、補正係数αとして「1」を算出する。これにより、指令トルクT*と同じ値の補正指令トルクT**が演算され、指令電流値演算部28に出力される。つまり、本実施形態では、トルク補正部25は、操舵角θsの絶対値が所定操舵角以下である場合には「1」以上の補正係数αを算出して指令トルクT*を大きくすることで、後輪10rに操舵角θsに応じた適切なトルクが配分されトラクション性能の向上が図られるようになっている。また、トルク補正部25は、操舵角θsの絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には補正係数αを「1」として指令トルクT*の値を変化させないことで、後輪10rに配分されるトルクが所定トルクTthよりも小さくし、旋回時に車両の挙動が乱れることを防止している。
指令電流値演算部28には、電磁クラッチ12に供給する駆動電流と、後輪10rに伝達するトルクとの関係を記憶したI−T特性マップが設けられている。指令電流値演算部28は、補正指令トルクT**をI−T特性マップに照らし合わせることで指令電流値I*を算出し減算器29に出力する。なお、I−T特性マップは、補正指令トルクT**の絶対値が大きくなる程、指令電流値I*が大きくなるように設定されている。
減算器29には、指令トルク演算部24により算出された指令電流値I*が入力されるとともに、電磁クラッチ12に供給される電流を検出する電流センサ30により検出された電流値Iが入力される。減算器29は、指令電流値I*と電流値Iとの電流偏差ΔIを算出し、F/B(フィードバック)制御演算部31に出力する。F/B制御演算部31は、入力された電流偏差ΔIに基づいてフィードバック制御量を算出し、駆動信号出力部32に出力する。駆動信号出力部32は、このフィードバック制御量に応じて所定のDUTY比を有するパルス信号を駆動信号として駆動回路33に出力する。そして、駆動回路33により、駆動信号に応じた電流が電磁クラッチに供給されることで、検出される電流値Iを指令電流値I*に追従させ、後輪10rに所望のトルクを伝達するようになっている。
次に、トルク補正部25における補正の要否判定について説明する。
トルク補正部25は、指令トルクT*の値を変更する補正を行う必要があるか否かを判定する要否判定部41を備えている。要否判定部41には、横Gセンサ18により検出された横加速度Gxとともに車速Vが入力される。要否判定部41は、検出された横加速度Gxと横加速度閾値Gxthとを比較し、指令トルクT*の値を変更するか否かを判定する。詳しくは、要否判定部41は、横加速度Gxが横加速度閾値Gxth以下の場合には、車両1が直進状態であると判定し、指令トルクT*の値を変更する補正が必要である旨の制御信号を補正係数演算部26に出力する。一方、要否判定部41は、横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きい場合には、車両1が直進状態でないと判定し、指令トルクT*の値を変更する補正が不要である旨の制御信号を補正係数演算部26に出力する。
また、要否判定部41は、横加速度閾値Gxthを車速Vに応じて変更する。具体的には、横加速度Gxは、同一の旋回半径である場合に車速Vの2乗に比例して大きくなるため、図4に示すように、車速Vの増加に基づいて横加速度閾値Gxthを2次曲線的に大きくする。
そして、補正係数演算部26は、指令トルクT*の値を変更する補正が必要である旨の制御信号が入力された場合には、図3に示すマップに従って算出された補正係数αを乗算器27に出力する。一方、補正係数演算部26は、指令トルクT*の値を変更する補正が不要である旨の制御信号が入力された場合には、操舵角θs及びアクセル開度Saに関係なく、補正係数αとして「1」を出力する。乗算器27は、このように算出された補正係数αを指令トルクT*に乗じることで補正指令トルクT**を算出する。
次に、トルク補正部25において補正指令トルクT**を算出する処理手順について図5のフローチャートに従って詳細に説明する。トルク補正部25は、車両状態量として上記各センサからセンサ値を取り込むと(ステップ101)、車速Vに応じた横加速度閾値Gxthを算出し(ステップ102)、横Gセンサ18により検出された横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きいか否かを判定する(ステップ103)。トルク補正部25は、横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きい場合(ステップ103:YES)には、操舵角θs及びアクセル開度Saに基づいた補正係数α(α≧1)を算出し(ステップ104)、指令トルクT*に補正係数αを乗じて補正指令トルクT**を算出する(ステップ105)。
一方、トルク補正部25は、横加速度Gxが横加速度閾値Gxth以下の場合(ステップ103:NO)には、補正係数α(α=1)を算出し(ステップ106)、指令トルクT*に算出された補正係数αを乗じて補正指令トルクT**を算出する(ステップ105)。
上記したように、ステアリングホイール11を車両1の旋回方向と逆方向に操舵する、所謂カウンタステアをあてた状態やドリフト走行等のときに、操舵角θsの絶対値が所定操舵角以下である場合がある。このような場合に、操舵角θsに基づいて直進状態であると判定すると、車両1が旋回している状態であっても、車両1が直進状態であると判定し、後輪10rに配分されるトルクが所定トルクTthよりも小さな値から直進状態で必要となる大きな値に変更する。その結果、車両1の挙動が乱れてしまう。
この点、本実施形態では、操舵角θsの絶対値が所定操舵角以下である場合において、横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きい場合には、横加速度Gxが横加速度閾値Gxth以下の場合に後輪10rに配分されるトルクよりも大きなトルクが後輪10rに配分されないようにする。具体的には、指令トルクT*の値を変更しないことで、所定トルクTthよりも小さくなるようにした。そのため、上記のように、カウンタステアをあてた状態などに後輪10rに大きなトルクが配分されて車両1の挙動が乱れることが防がれる。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ECU13は、指令トルクT*を所定トルクTthよりも小さく算出し、操舵角θsの絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、指令トルクT*の値を変化させないことで、後輪10rに配分されるトルクを所定トルクTthよりも小さくなるようにした。一方、操舵角θsが所定操舵角以下である場合には、操舵角θs及びアクセル開度Saに基づいて指令トルクT*を増大させる補正するようにした。そして、ECU13は、操舵角θsが所定操舵角以下である、即ち操舵角θsに基づくと車両1が直進状態であると判定される場合において、横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きい場合には、横加速度Gxが横加速度閾値Gxth以下の場合に後輪10rに配分されるトルクよりも大きなトルクが配分されないようにした。そのため、ECU13は、カウンタステアをあてた状態等、操舵角θsの絶対値が所定操舵角以下であり、且つ車両1が旋回している状態で後輪10rに大きなトルクが配分されず、車両1の挙動が乱れることを防止できる。
(2)要否判定部41は、横加速度閾値Gxthを車速Vの増加に基づいて大きく設定するため、車速Vに応じて適切に指令トルクT*の値を変更する補正の要否を判定できる。
なお、本実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・本実施形態では、横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きい場合には、後輪10rに配分されるトルクを、指令トルクT*の値を変更しないことで所定トルクTthよりも小さくし、横加速度Gxが横加速度閾値Gxth以下の場合に後輪10rに配分されるトルクよりも小さな値なるようにした。しかし、これに限らず、横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きい場合に後輪10rに配分されるトルクは、横加速度Gxが横加速度閾値Gxth以下の場合に後輪10rに配分されるトルクよりも小さな値であればどのような値でもよい。
・本実施形態では、横加速度Gxに基づいて車両1が直進状態であるか否かを判定したが、これに限らず、車速Vの増加に伴って値が大きくなるように定められるヨーレイト閾値よりも、ヨーレイトセンサにより検出されたヨーレイトが大きいか否かにより判定するようにしてもよい。
・本実施形態では、トルク補正部25は、補正係数αを算出する補正係数演算部26と、指令トルクT*に補正係数αを乗算する乗算器27とを備え、指令トルクT*に補正係数αを乗ずることにより補正指令トルクT**を演算するようにした。しかし、これに限らず、操舵角θsとアクセル開度Saに基づいて補正トルクを算出し、該補正トルクを指令トルクT*に加算することで補正指令トルクT**を演算するようにしてもよい。
・本実施形態では、横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きい場合には、補正係数αを「1」として指令トルクT*の値を変化させないようしたが、これに限らず、横加速度Gxが横加速度閾値Gxthよりも大きい場合には、指令トルクT*の値をより小さくするように補正してもよい。このようにすることで、速やかに車両1の挙動を安定化させることができる。
・本実施形態では、指令トルク演算部24により算出された指令トルクT*が所定トルクTthよりも小さくなるようにするとともに、操舵角θsの絶対値が所定操舵角以下である場合に指令トルクT*が大きくなるように補正したが、これに限らない。例えば、指令トルク演算部24において算出される指令トルクT*が所定トルクTthよりも大きな値で算出されるようにするとともに、操舵角θsの絶対値が所定操舵角よりも大きい場合に後輪10rに伝達されるトルクが小さくなるように補正してもよい。この場合において、直進時には指令トルクT*をより大きくするように補正してもよい。
駆動力配分装置を備えた車両の概略構成図。 駆動力配分装置のブロック図。 操舵角及びアクセル開度と補正係数の関係を示す波形図。 車速と横加速度閾値との関係を示す波形図。 トルク補正部の処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…車両、6…トルクカップリング、10f…前輪、10r…後輪、11…ステアリングホイール、13…ECU、14…駆動力配分装置、25…トルク補正部、26…補正係数演算部、41…要否判定部、Gx…横加速度、Tth…所定トルク、V…車速、θs…操舵角。

Claims (4)

  1. 駆動源のトルクが常時伝達されるとともにステアリングホイールの操舵により舵角が変更される前輪と、車両の状態に応じて前記駆動源のトルクが伝達される後輪とを有した4輪駆動車に搭載され、前記後輪への伝達トルクを変更可能なトルクカップリングと、前記ステアリングホイールの操舵角の絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクが所定トルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分装置であって、
    前記制御手段は、前記操舵角の絶対値が前記所定操舵角以下である場合において、車速の増加に伴って値が大きくなるように定められる横加速度閾値よりも前記車両の横加速度が大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクを、前記横加速度が前記横加速度閾値以下の場合に前記後輪に配分されるトルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御することを特徴とする駆動力配分装置。
  2. 駆動源のトルクが常時伝達されるとともにステアリングホイールの操舵により舵角が変更される前輪と、車両の状態に応じて前記駆動源のトルクが伝達される後輪とを有した4輪駆動車に搭載され、前記後輪への伝達トルクを変更可能なトルクカップリングと、前記ステアリングホイールの操舵角の絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクが所定トルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分装置であって、
    前記制御手段は、前記操舵角の絶対値が前記所定操舵角以下である場合において、車速の増加に伴って値が大きくなるように定められるヨーレイト閾値よりも前記車両のヨーレイトが大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクを、前記ヨーレイトが前記所定ヨーレイト以下の場合に前記後輪に配分されるトルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御することを特徴とする駆動力配分装置。
  3. 駆動源のトルクが常時伝達されるとともにステアリングホイールの操舵により舵角が変更される前輪と、車両の状態に応じて前記駆動源のトルクが伝達される後輪とを有した4輪駆動車に搭載され、前記後輪への伝達トルクを変更可能なトルクカップリングと、前記ステアリングホイールの操舵角の絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクが所定トルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分装置の制御方法であって、
    前記操舵角の絶対値が前記所定操舵角以下である場合において、車速の増加に伴って値が大きくなるように定められる横加速度閾値よりも前記車両の横加速度が大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクを、前記横加速度が前記横加速度閾値以下の場合に前記後輪に配分されるトルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御することを特徴とする駆動力配分装置の制御方法。
  4. 駆動源のトルクが常時伝達されるとともにステアリングホイールの操舵により舵角が変更される前輪と、車両の状態に応じて前記駆動源のトルクが伝達される後輪とを有した4輪駆動車に搭載され、前記後輪への伝達トルクを変更可能なトルクカップリングと、前記ステアリングホイールの操舵角の絶対値が所定操舵角よりも大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクが所定トルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分装置の制御方法であって、
    前記操舵角の絶対値が前記所定操舵角以下である場合において、車速の増加に伴って値が大きくなるように定められるヨーレイト閾値よりも前記車両のヨーレイトが大きい場合には、前記後輪に配分されるトルクを、前記ヨーレイトが前記所定ヨーレイト以下の場合に前記後輪に配分されるトルクよりも小さくなるように前記トルクカップリングの作動を制御することを特徴とする駆動力配分装置の制御方法。
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