JP2009106028A - キャパシタ充電回路の制御回路、制御方法およびそれを用いたキャパシタ充電回路、電子機器 - Google Patents
キャパシタ充電回路の制御回路、制御方法およびそれを用いたキャパシタ充電回路、電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】出力電圧を正確に検出する。
【解決手段】出力電圧監視回路90は、キャパシタ充電回路210の出力電圧Voutを監視する。1次監視回路92は、トランス10の1次コイル10a側に発生する電圧Vm1を利用して、キャパシタ充電回路210の出力電圧Voutを所定の第1基準電圧Vref1と比較する。2次監視回路94は、トランス10の2次コイル10b側に発生する電圧Vm2を利用して、出力電圧Voutを所定の第2基準電圧Vref2と比較する。出力電圧監視回路90は、1次監視回路92、2次監視回路94の比較結果にもとづいて所定の信号処理を実行する。
【選択図】図3
【解決手段】出力電圧監視回路90は、キャパシタ充電回路210の出力電圧Voutを監視する。1次監視回路92は、トランス10の1次コイル10a側に発生する電圧Vm1を利用して、キャパシタ充電回路210の出力電圧Voutを所定の第1基準電圧Vref1と比較する。2次監視回路94は、トランス10の2次コイル10b側に発生する電圧Vm2を利用して、出力電圧Voutを所定の第2基準電圧Vref2と比較する。出力電圧監視回路90は、1次監視回路92、2次監視回路94の比較結果にもとづいて所定の信号処理を実行する。
【選択図】図3
Description
本発明は、キャパシタ充電回路に関し、特にキャパシタ充電回路の出力電圧の監視技術に関する。
入力電圧よりも高い電圧を生成するため、昇圧型のキャパシタ充電回路がさまざまな電子機器において広く用いられている。こうした昇圧型のキャパシタ充電回路は、スイッチングトランジスタと、インダクタあるいはトランスを備えており、スイッチングトランジスタを時分割的にオンオフさせることによりインダクタあるいはトランスに逆起電力を発生させ、入力電圧を昇圧して出力する。
スイッチングトランジスタがオフすると、トランスの1次側に電流が流れ、トランスにエネルギが蓄えられる。スイッチングトランジスタがオフすると、トランスの2次側においてトランスに蓄えられたエネルギが、整流用ダイオードを介して充電電流として出力キャパシタに転送され、出力電圧が上昇する。スイッチングトランジスタをスイッチング動作させることによって、キャパシタ充電回路の出力電圧は上昇していく。
特開2004−201474号公報
特開2005−73483号公報
特開2007−165002号公報
特開2007−166786号公報
スイッチングレギュレータなどと異なり、キャパシタ充電回路は、スイッチングトランジスタをスイッチング動作させると、出力電圧が上昇し続ける。したがってキャパシタ充電回路はその出力電圧を監視して、ある目標値に達するとスイッチングを停止したり、あるしきい値に達すると過電圧保護を行う必要がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、キャパシタ充電回路の出力電圧を監視する技術の提供にある。
(1) 本発明のある態様は、キャパシタ充電回路のトランスの1次コイルの経路上に設けられたスイッチングトランジスタのオンオフを制御する制御回路に関する。この制御回路は、キャパシタ充電回路の出力電圧を監視する出力電圧監視回路を備える。出力電圧監視回路は、トランスの1次コイル側に発生する電圧を利用して、キャパシタ充電回路の出力電圧を所定の第1基準電圧と比較する1次監視回路と、トランスの2次コイル側に発生する電圧を利用して、キャパシタ充電回路の出力電圧を所定の第2基準電圧と比較する2次監視回路と、を含み、1次、2次監視回路の比較結果にもとづいて所定の信号処理を実行する。
この態様によると、1次側と2次側の両方の状態を利用して出力電圧を検出し、基準電圧と比較するため、いずれか一方の検出精度が悪化したり、いずれか一方が検出不能となった場合でも、所定の信号処理を実行することができる。
出力電圧監視回路は、1次、2次監視回路の少なくとも一方によって、出力電圧がそれぞれの基準電圧を超えたと判定されたとき、スイッチングトランジスタのスイッチングを停止してもよい。
トランスの2次コイルにはタップが設けられており、2次監視回路は、スイッチングトランジスタのオフ期間におけるタップの電圧を第2基準電圧に応じた電圧と比較してもよい。
スイッチングトランジスタがオフの期間、タップには、出力電圧を分圧した電圧が発生する。この電圧を利用することにより、出力電圧を間接的に検出できる。
スイッチングトランジスタがオフの期間、タップには、出力電圧を分圧した電圧が発生する。この電圧を利用することにより、出力電圧を間接的に検出できる。
2次監視回路は、2次コイルのタップの電圧をサンプルホールドする第2サンプルホールド回路と、第2サンプルホールド回路の出力を、第2基準電圧に応じた電圧と比較する第2監視コンパレータと、を含んでもよい。
タップに発生する電圧はリンギングするため、サンプルホールド回路を利用することにより電圧値を確定し、安定した電圧比較を行うことができる。さらに第2サンプルホールド回路の出力と第2基準電圧は時間的に変化しない安定した電圧であるため、コンパレータに高速性が要求されないという利点がある。
タップに発生する電圧はリンギングするため、サンプルホールド回路を利用することにより電圧値を確定し、安定した電圧比較を行うことができる。さらに第2サンプルホールド回路の出力と第2基準電圧は時間的に変化しない安定した電圧であるため、コンパレータに高速性が要求されないという利点がある。
第2サンプルホールド回路は、スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第2時間経過後に、サンプル期間を開始してもよい。
第2時間を適切に設定することにより、リンギングやノイズの影響を低減することができ、出力電圧の検出精度を高めることができる。
第2時間を適切に設定することにより、リンギングやノイズの影響を低減することができ、出力電圧の検出精度を高めることができる。
出力電圧監視回路は、トランスの2次コイルの経路上に設けられた検出抵抗に生ずる電圧降下を、所定の第3基準電圧と比較する第3監視コンパレータをさらに含んでもよい。第2サンプルホールド回路は、電圧降下が第3基準電圧に達すると、サンプル期間を終了してもよい。
この場合、第3基準電圧を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタがオンする前に設定できる。
この場合、第3基準電圧を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタがオンする前に設定できる。
2次監視回路は、キャパシタ充電回路の出力電圧を抵抗分圧した電圧を、第2基準電圧に応じた電圧と比較してもよい。
出力電圧を抵抗分圧する場合、スイッチングトランジスタのオン、オフの状態にかかわらず出力電圧を検出できるため、出力電圧が基準電圧を超えると直ちに所定の信号処理を実行できる。
出力電圧を抵抗分圧する場合、スイッチングトランジスタのオン、オフの状態にかかわらず出力電圧を検出できるため、出力電圧が基準電圧を超えると直ちに所定の信号処理を実行できる。
1次監視回路は、1次コイルとスイッチングトランジスタの接続点の電圧をサンプルホールドする第1サンプルホールド回路と、第1サンプルホールド回路の出力を、第1基準電圧に応じた電圧と比較する第1監視コンパレータと、を含んでもよい。
接続点に発生する電圧はリンギングするため、サンプルホールド回路を利用することにより電圧値を確定し、安定した電圧比較を行うことができる。さらに第1サンプルホールド回路の出力と第1基準電圧は時間的に変化しない安定した電圧であるため、コンパレータに高速性が要求されないという利点がある。
接続点に発生する電圧はリンギングするため、サンプルホールド回路を利用することにより電圧値を確定し、安定した電圧比較を行うことができる。さらに第1サンプルホールド回路の出力と第1基準電圧は時間的に変化しない安定した電圧であるため、コンパレータに高速性が要求されないという利点がある。
第1サンプルホールド回路は、スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第1時間経過後に、1次コイルとスイッチングトランジスタの接続点の電圧をサンプルホールドしてもよい。
第1時間を適切に設定することにより、リンギングやノイズの影響を低減することができ、出力電圧の検出精度を高めることができる。
第1時間を適切に設定することにより、リンギングやノイズの影響を低減することができ、出力電圧の検出精度を高めることができる。
出力電圧監視回路は、トランスの2次コイルの経路上に設けられた検出抵抗に生ずる電圧降下を、所定の第3基準電圧と比較する第3監視コンパレータをさらに含んでもよい。第1サンプルホールド回路は、電圧降下が第3基準電圧に達すると、サンプル期間を終了してもよい。
この場合、第3基準電圧を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタがオンする前に設定できる。
この場合、第3基準電圧を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタがオンする前に設定できる。
第1基準電圧は、第2基準電圧よりも高くすることが望ましい。
2次側の検出の方が、直接的に出力電圧を監視するため、1次側よりも精度が高い。したがって第2基準電圧を低くしておき、1次側を補助的に利用することにより、確実に所定の信号処理を実行できる。
2次側の検出の方が、直接的に出力電圧を監視するため、1次側よりも精度が高い。したがって第2基準電圧を低くしておき、1次側を補助的に利用することにより、確実に所定の信号処理を実行できる。
第2基準電圧は、充電対象のキャパシタの満充電状態に対応する電圧であり、第1基準電圧は、充電対象のキャパシタの過電圧状態に対応する電圧であってもよい。所定の信号処理は、スイッチングトランジスタのスイッチングの停止であってもよい。
本発明のさらに別の態様は、キャパシタ充電回路のトランスの1次コイルの経路上に設けられたスイッチングトランジスタのオンオフを制御する方法に関する。この方法は、トランスの1次コイル側に発生する電圧を利用して、キャパシタ充電回路の出力電圧を所定の第1基準電圧と比較するステップと、トランスの2次コイル側に発生する電圧を利用して、キャパシタ充電回路の出力電圧を所定の第2基準電圧と比較するステップと、出力電圧が第1、第2基準電圧のいずれか一方を超えたとき、所定の信号処理を実行するステップと、を備える。
この態様によると、1次側と2次側の両方の状態を利用して出力電圧を検出し、基準電圧と比較するため、いずれか一方の検出精度が悪化したり、いずれか一方が検出不能となった場合でも、所定の信号処理を実行することができる。
(2) 本発明のさらに別の態様も、キャパシタ充電回路のトランスの1次コイルの経路上に設けられたスイッチングトランジスタのオンオフを制御する制御回路に関する。この制御回路は、キャパシタ充電回路の出力電圧を監視する出力電圧監視回路を備える。出力電圧監視回路は、スイッチングトランジスタのオフ期間において、トランスの1次コイルとスイッチングトランジスタの接続点の電圧をサンプルホールドする第1サンプルホールド回路と、第1サンプルホールド回路の出力を、所定の第1基準電圧と比較する第1監視コンパレータと、を含み、第1サンプルホールド回路の出力が第1基準電圧を超えると、所定の信号処理を実行する。
スイッチングトランジスタがオフの期間に、接続点には、出力電圧にトランスの巻線比を乗じた電圧が発生する。この電圧はリンギングするため、サンプルホールド回路を利用することにより電圧値を確定し、安定した電圧比較を行うことができる。さらに第1サンプルホールド回路の出力と第1基準電圧は時間的に変化しない安定した電圧であるため、コンパレータに高速性が要求されないという利点がある。
第1サンプルホールド回路は、スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第1時間経過後に、サンプル期間を開始してもよい。
第1時間を適切に設定することにより、リンギングやノイズの影響を低減することができ、検出精度を高めることができる。
第1時間を適切に設定することにより、リンギングやノイズの影響を低減することができ、検出精度を高めることができる。
出力電圧監視回路は、スイッチングトランジスタのオン、オフを制御するスイッチング信号を前記第1時間遅延させる第1遅延回路をさらに含んでもよい。第1サンプルホールド回路は、第1遅延回路の出力を利用してサンプル期間を開始してもよい。
出力電圧監視回路は、トランスの2次コイルの経路上に設けられた検出抵抗に生ずる電圧降下を、所定の第3基準電圧と比較する第3監視コンパレータをさらに含んでもよい。第1サンプルホールド回路は、電圧降下が第3基準電圧に達すると、サンプル期間を終了してもよい。
この場合、第3基準電圧を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタがオンする前に設定できる。
この場合、第3基準電圧を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタがオンする前に設定できる。
本発明のさらに別の態様の制御回路は、キャパシタ充電回路の出力電圧を監視する出力電圧監視回路を備える。出力電圧監視回路は、スイッチングトランジスタのオフ期間におけるトランスの2次コイルに設けられたタップの電圧をサンプルホールドする第2サンプルホールド回路と、第2サンプルホールド回路の出力を、所定の第2基準電圧と比較する第2監視コンパレータと、を含み、第2サンプルホールド回路の出力が第2基準電圧を超えると、所定の信号処理を実行する。
スイッチングトランジスタがオフの期間、タップには、出力電圧を分圧した電圧が発生する。この電圧はリンギングするため、サンプルホールド回路を利用することにより電圧値を確定し、安定した電圧比較を行うことができる。さらに第2サンプルホールド回路の出力と第2基準電圧は時間的に変化しない安定した電圧であるため、コンパレータに高速性が要求されないという利点がある。
第2サンプルホールド回路は、スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第2時間経過後に、サンプル期間を開始してもよい。
第2時間を適切に設定することにより、リンギングやノイズの影響を低減することができ、検出精度を高めることができる。
第2時間を適切に設定することにより、リンギングやノイズの影響を低減することができ、検出精度を高めることができる。
出力電圧監視回路は、スイッチングトランジスタのオン、オフを制御するスイッチング信号を第2時間遅延させる第2遅延回路をさらに含んでもよい。第2サンプルホールド回路は、第2遅延回路の出力を利用してサンプル期間を開始してもよい。
出力電圧監視回路は、トランスの2次コイルの経路上に設けられた検出抵抗に生ずる電圧降下を、所定の第3基準電圧と比較する第3監視コンパレータをさらに含んでもよい。第2サンプルホールド回路は、電圧降下が第3基準電圧に達すると、サンプル期間を終了してもよい。
この場合、第3基準電圧を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタがオンする前に設定できる。
この場合、第3基準電圧を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタがオンする前に設定できる。
出力監視回路は、スイッチングトランジスタのオフ期間においてトランスの1次コイルとスイッチングトランジスタの接続点の電圧をサンプルホールドする第1サンプルホールド回路と、第1サンプルホールド回路の出力を、所定の第1基準電圧と比較する第1監視コンパレータと、をさらに含み、第1サンプルホールド回路の出力が第1基準電圧を超えると、所定の信号処理を行ってもよい。
この態様によると、1次側と2次側の両方の状態を利用して出力電圧を検出し、基準電圧と比較するため、いずれか一方の検出精度が悪化したり、いずれか一方が検出不能となった場合でも、所定の信号処理を実行できる。
この態様によると、1次側と2次側の両方の状態を利用して出力電圧を検出し、基準電圧と比較するため、いずれか一方の検出精度が悪化したり、いずれか一方が検出不能となった場合でも、所定の信号処理を実行できる。
第1基準電圧は、第2基準電圧よりも高くすることが望ましい。2次側の検出の方が直接的に出力電圧を監視するため、1次側よりも精度が高い。したがって第2基準電圧を低くしておき、1次側を補助的に利用することにより、確実に所定の信号処理を実行できる。
本発明のさらに別の態様は、キャパシタ充電回路のトランスの1次コイルの経路上に設けられたスイッチングトランジスタのオンオフを制御する方法に関する。この方法は、スイッチングトランジスタのオフ期間において、トランスの1次コイルとスイッチングトランジスタの接続点の電圧をサンプルホールドするステップと、サンプルホールドされた接続点の電圧を、所定の第1基準電圧と比較するステップと、サンプルホールドされた接続点の電圧が第1基準電圧を超えると、スイッチングトランジスタのスイッチングを停止するステップと、を備える。
トランスの1次コイルとスイッチングトランジスタの接続点の電圧を、スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第1時間経過後にサンプル期間を開始してもよい。
ある態様の方法は、トランスの2次コイルの経路上に設けられた検出抵抗に生ずる電圧降下を、所定の第3基準電圧と比較するステップをさらに備えてもよい。電圧降下が第3基準電圧に達すると、サンプル期間を終了してもよい。
本発明のさらに別の態様の方法は、スイッチングトランジスタのオフ期間におけるトランスの2次コイルに設けられたタップの電圧をサンプルホールドするステップと、サンプルホールドされたタップの電圧を、所定の第2基準電圧と比較するステップと、サンプルホールドされたタップの電圧が第2基準電圧を超えると、スイッチングトランジスタのスイッチングを停止するステップと、を備える。
タップの電圧を、スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第2時間経過後にサンプル期間を開始してもよい。
タップの電圧を、スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第2時間経過後にサンプル期間を開始してもよい。
ある態様の方法は、スイッチングトランジスタのオフ期間において、トランスの1次コイルとスイッチングトランジスタの接続点の電圧をサンプルホールドするステップと、サンプルホールドされた接続点の電圧を、所定の第1基準電圧と比較するステップと、サンプルホールドされた接続点の電圧が第1基準電圧を超えると、所定の信号処理を実行するステップと、をさらに備えてもよい。
第1基準電圧は、第2基準電圧より高くてもよい。
本発明の別の態様は、キャパシタ充電回路である。このキャパシタ充電回路は、出力回路と、上述のいずれかの態様の制御回路と、を備える。出力回路は、トランスと、トランスの1次側に接続されたスイッチングトランジスタと、トランスの2次側に設けられた出力キャパシタを含み、スイッチングトランジスタのオンオフにより出力キャパシタを充電する。制御回路は、スイッチングトランジスタのオンオフを制御する。
本発明のさらに別の態様は、電子機器である。この電子機器は、上述のキャパシタ充電回路と、撮像部と、キャパシタ充電回路の出力電圧により駆動され、撮像部による撮像の際、フラッシュとして用いられる発光素子と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、キャパシタ充電回路の出力電圧を確実に監視できる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが部材Bに接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
また本明細書において、電圧信号、電流信号、あるいは抵抗、キャパシタに付された符号は、必要に応じてそれぞれの電圧値、電流値、あるいは抵抗値、容量値を表すものとする。
図1は、実施の形態に係る発光装置200を搭載した電子機器300の構成を示すブロック図である。電子機器300は、カメラを搭載した携帯電話端末であり、電池310、通信処理部312、DSP(Digital Signal Processor)314、撮像部316、発光装置200を備える。
電池310はたとえばリチウムイオン電池であり、電池電圧Vbatとして3〜4V程度の電圧を出力する。DSP314は、電子機器300全体を統括的に制御するブロックであり通信処理部312、撮像部316、発光装置200と接続されている。通信処理部312は、アンテナ、高周波回路などを含み、基地局との通信を行う。撮像部316は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOSセンサなどの撮像装置である。発光装置200は、撮像部316による撮像の際に、フラッシュとして用いられる。
発光装置200は、キャパシタ充電回路210、発光素子212、トリガ回路214を備える。発光素子212としてはキセノンチューブなどが好適に用いられる。キャパシタ充電回路210は、自励式DC/DCコンバータであって、電池310から供給される電池電圧Vbatを昇圧し、発光素子212に300V程度の駆動電圧を供給する。トリガ回路214は、発光装置200の発光のタイミングを制御する回路である。発光素子212は、撮像部316の撮像と同期して発光する。
図2は、発光装置200の構成を示す回路図である。発光装置200は、キャパシタ充電回路210、発光素子212、IGBT214aを含む。キャパシタ充電回路210は電池電圧Vbatを昇圧した出力電圧Voutを発光素子212へと出力する。発光素子212と直列にIGBT214aが設けられる。IGBT214aがオンすると発光素子212が発光する。
キャパシタ充電回路210は、制御回路100および出力回路60を備える。出力回路60は、トランス10、整流用ダイオード12、出力キャパシタC1を含む。トランス10の2次コイル10bの一端には、整流用ダイオード12のアノードが接続される。整流用ダイオード12のカソードと接地端子間には出力キャパシタC1が設けられる。
トランス10の1次コイル10aの一端には電池電圧Vbatが印加され、その他端は制御回路100の出力端子102と接続される。また2次コイル10bの一端は2次側検出端子106と接続される。
トランス10の2次コイル10bにはタップ10cが設けられる。タップ10cは電圧検出端子104と接続される。
制御回路100は、1次コイル10aの経路上に設けられたスイッチングトランジスタTr1のオンオフを制御する。スイッチングトランジスタTr1は制御回路100の外部に、ディスクリート素子として設けられてもよい。
制御回路100は、スイッチングトランジスタTr1に加えて、第1抵抗R1、第2抵抗R2、第1電圧比較器20、第2電圧比較器22、スイッチング制御部28、ドライバ66、出力電圧監視回路90、発光制御部214bを備える。
発光制御部214bは、発光制御信号SIG20を生成し、発光制御端子108に接続されるIGBT214aへと出力する。発光制御信号SIG20によって、発光素子212の発光が制御される。
第1抵抗R1は、1次コイル10aに流れる電流(1次電流Ic1)の経路上に設けられ、一端が接地されて電位が固定される。具体的には、第1抵抗R1はスイッチングトランジスタTr1のエミッタと接地端子間に設けられる。
第1電圧比較器20は、第1抵抗R1に生ずる電圧降下、すなわち第1検出電圧Vx1を、所定の第1しきい値電圧Vth1と比較する。比較結果を示す第1信号SIG1は、Vx1>Vth1のときハイレベル、Vx1<Vth1のときローレベルとなる。第1電圧比較器20によって、1次電流Ic1が、Vth1/R1で与えられる第1しきい値電流Ith1と比較される。
第2抵抗R2は、2次コイル10bに流れる電流(2次電流Ic2)の経路上に設けられ、一端が接地されて電位が固定される。第2抵抗R2の他端は、2次側検出端子106を介して2次コイル10bに接続される。第1抵抗R1、第2抵抗R2は、制御回路100の外部に設けられてもよい。
第2電圧比較器22は、第2抵抗R2に生ずる電圧降下、すなわち第2検出電圧Vx2を、所定の第2しきい値電圧Vth2と比較する。第2検出電圧Vx2は負電圧であるため、第2検出電圧Vx2を正方向にシフトした電圧をしきい値電圧と比較する。第2電圧比較器22によって、2次電流Ic2が、第2しきい値電流Ith2と比較される。
第1信号SIG1、第2信号SIG2は、スイッチング制御部28へと入力される。スイッチング制御部28は、第1信号SIG1、第2信号SIG2に応じてレベルが遷移するスイッチング信号Vswを生成する。
スイッチング制御部28は、第1検出電圧Vx1が第1しきい値電圧Vth1を超えると、すなわち、トランス10の1次コイルに流れる電流Ic1が第1しきい値電流Ith1に達すると、スイッチングトランジスタTr1をオフする。またロジック部30は、第2検出電圧Vx2が第2しきい値電圧Vth2を超えると、すなわち、トランス10の2次コイルに流れる電流Ic2が第2しきい値電流Ith2≒0Aまで減少するとスイッチングトランジスタTr1をオンする。
スイッチング信号Vswは、1次電流Ic1が第1しきい値電流Ith1に達すると第1レベル(ローレベル)、2次電流Ic2が第2しきい値電流Ith2まで低下すると第2レベル(ハイレベル)となる。ドライバ66は、スイッチング信号Vswに応じた信号Vsw1にもとづいてスイッチングトランジスタTr1のオン、オフを切りかえる。スイッチングトランジスタTr1は、スイッチング信号Vsw1がハイレベルのときオン、ローレベルのときオフとなる。
出力電圧監視回路90は、出力電圧Voutが所定の基準電圧を超えると、所定の信号処理を実行する。たとえば、出力電圧監視回路90は、出力キャパシタC1の満充電状態を検出する満充電検出回路であり、出力電圧Voutが基準電圧を超えると、スイッチングトランジスタTr1のスイッチングを停止する。あるいは出力電圧監視回路90は、出力キャパシタC1の過充電状態を検出する過充電検出回路であり、出力電圧Voutが基準電圧を超えると、スイッチングトランジスタTr1のスイッチングを停止する。
出力電圧監視回路90には、トランス10の1次コイル10a側に発生する第1監視電圧Vm1と、2次コイル10b側に発生する第2監視電圧Vm2が入力される。第1監視電圧Vm1および第2監視電圧Vm2は、いずれも出力電圧Voutと相関を有する電圧である。
図3は、出力電圧監視回路90の構成を示す回路図である。出力電圧監視回路90は、1次監視回路92、2次監視回路94、信号処理部96を備える。
1次監視回路92は、トランス10の1次コイル10a側に発生する電圧Vm1を利用して、キャパシタ充電回路210の出力電圧Voutを所定の第1基準電圧Vref1と比較する。2次監視回路94は、トランス10の2次コイル10b側に発生する第2監視電圧Vm2を利用して、キャパシタ充電回路210の出力電圧Voutを所定の第2基準電圧Vref2と比較する。
信号処理部96は、1次監視回路92、2次監視回路94の比較結果にもとづいて所定の信号処理を実行する。所定の信号処理は任意であるが、以下の説明では、信号処理部96は、満充電時、あるいは過充電時の処理を実行するものとする。信号処理部96は、1次監視回路92、2次監視回路94の少なくとも一方によって、出力電圧Voutがそれぞれの基準電圧Vref1、Vref2を超えたと判定されたとき、スイッチングトランジスタTr1のスイッチングを停止する。
このように、出力電圧に応じた所定の信号処理を行う際に、トランス10の1次側と2次側を2重に検出することにより、いずれか一方の検出精度が悪化したり、いずれか一方が検出不能となった場合でも、所定の信号処理を実行することができる。
第1基準電圧Vref1は、第2基準電圧Vref2よりも高いことが望ましい。たとえば、第2基準電圧Vref2は、充電対象の出力キャパシタC1の満充電状態に対応する電圧(300V)であり、第1基準電圧Vref1は、充電対象の出力キャパシタC1の過電圧状態(330V)に対応する電圧であってもよい。2次側の方が出力キャパシタC1に近いため、検出精度が高い場合が多い。したがって2次側の基準電圧Vref2を低く設定し、1次側を補助的に用いることにより、確実に信号処理を行うことができる。
以下、出力電圧監視回路90による具体的な出力電圧Voutの監視について説明する。
トランス10の2次コイル10bにはタップ10cが設けられている。2次監視回路94は、スイッチングトランジスタTr1のオフ期間において、タップ10cの電圧(以下、タップ電圧ともいう)Vm2を第2基準電圧Vref2に応じた電圧Vr2(以下、Vr2を第2基準電圧という)と比較する。タップ10cには、タップ10cで内分されるコイルの巻線比に比例した電圧が発生する。たとえばタップ10cを巻線比が9:1になる位置に設けた場合、タップ電圧Vm2は、出力電圧Voutの1/10となる。
トランス10の2次コイル10bにはタップ10cが設けられている。2次監視回路94は、スイッチングトランジスタTr1のオフ期間において、タップ10cの電圧(以下、タップ電圧ともいう)Vm2を第2基準電圧Vref2に応じた電圧Vr2(以下、Vr2を第2基準電圧という)と比較する。タップ10cには、タップ10cで内分されるコイルの巻線比に比例した電圧が発生する。たとえばタップ10cを巻線比が9:1になる位置に設けた場合、タップ電圧Vm2は、出力電圧Voutの1/10となる。
タップ電圧Vm2は2次コイル10bに充電電流が流れるとき、すなわちスイッチングトランジスタTr1のオフ期間に、出力電圧Voutに応じた値をとる。さらにタップ電圧Vm2は、スイッチングトランジスタTr1のスイッチングによってリンギングする。そこで、2次監視回路94は、サンプルホールド回路を利用することにより電圧値を確定し、安定した電圧比較を行う。
2次監視回路94は、第2サンプルホールド回路SH2、第2監視コンパレータCMP2、第2遅延回路DLY2を含む。
第2サンプルホールド回路SH2は、タップ電圧Vm2をサンプルホールドする。第2監視コンパレータCMP2は、第2サンプルホールド回路SH2の出力を、第2基準電圧Vr2と比較する。タップ電圧Vm2が高い場合、第2監視コンパレータCMP2はタップ電圧Vm2を分圧し、第2基準電圧Vr2と比較してもよい。
第2サンプルホールド回路SH2は、タップ電圧Vm2をサンプルホールドする。第2監視コンパレータCMP2は、第2サンプルホールド回路SH2の出力を、第2基準電圧Vr2と比較する。タップ電圧Vm2が高い場合、第2監視コンパレータCMP2はタップ電圧Vm2を分圧し、第2基準電圧Vr2と比較してもよい。
この構成では、第2サンプルホールド回路SH2の出力と第2基準電圧Vr2は時間的に変化しない安定した電圧であるため、第2監視コンパレータCMP2に高速性が要求されないという利点がある。
つぎに、第2サンプルホールド回路SH2によるサンプルホールド動作を説明する。
第2サンプルホールド回路SH2は、スイッチングトランジスタTr1がオフしてから所定の第2時間Δt2経過後に、サンプル期間を開始する。第2遅延回路DLY2は、スイッチングトランジスタTr1のオン、オフを制御するスイッチング信号Vswを第2時間Δt2遅延させる。第2サンプルホールド回路SH2は、第2遅延回路DLY2の出力を利用してサンプル期間を開始する。
第2サンプルホールド回路SH2は、スイッチングトランジスタTr1がオフしてから所定の第2時間Δt2経過後に、サンプル期間を開始する。第2遅延回路DLY2は、スイッチングトランジスタTr1のオン、オフを制御するスイッチング信号Vswを第2時間Δt2遅延させる。第2サンプルホールド回路SH2は、第2遅延回路DLY2の出力を利用してサンプル期間を開始する。
スイッチングトランジスタTr1がオフした直後は、タップ電圧Vm2がリンギングによって不安定な値をとる。そこで、第2時間Δt2経過後にリンギングが収まったタイミングでサンプル動作を行うことにより、出力電圧Voutの検出精度を高めることができる。
トランス10の2次コイル10bの経路上には検出抵抗R3が設けられ、検出抵抗R3に2次電流Ic2に比例した電圧降下Vx3が発生する。第3監視コンパレータCMP3は、電圧降下Vx3を所定の第3基準電圧Vr3と比較する。第3基準電圧Vr3は、0Vに近い負の値に設定する。第2サンプルホールド回路SH2は、第3監視コンパレータCMP3の出力を参照し、電圧降下Vx3が第3基準電圧Vr3に達すると、サンプル期間を終了する。第3基準電圧Vr3を適切に選択することにより、サンプル期間を終了するタイミングをスイッチングトランジスタTr1がオンする前に設定できる。以上が2次監視回路94の構成である。
次に1次監視回路92について説明する。
1次監視回路92は、第1監視コンパレータCMP1、第1サンプルホールド回路SH1、第1遅延回路DLY1を含む。
第1サンプルホールド回路SH1は、1次コイル10aとスイッチングトランジスタTr1の接続点の第1監視電圧Vm1をサンプルホールドする。第1監視コンパレータCMP1は、第1サンプルホールド回路SH1の出力を、第1基準電圧Vref1に応じた電圧Vr1(以下、Vr1を第1基準電圧という)と比較する。第1監視電圧Vm1が高い場合、第1監視コンパレータCMP1は第1監視電圧Vm1を分圧し、第1基準電圧Vr1と比較してもよい。なお、第1サンプルホールド回路SH1は公知の回路を利用すればよい。
1次監視回路92は、第1監視コンパレータCMP1、第1サンプルホールド回路SH1、第1遅延回路DLY1を含む。
第1サンプルホールド回路SH1は、1次コイル10aとスイッチングトランジスタTr1の接続点の第1監視電圧Vm1をサンプルホールドする。第1監視コンパレータCMP1は、第1サンプルホールド回路SH1の出力を、第1基準電圧Vref1に応じた電圧Vr1(以下、Vr1を第1基準電圧という)と比較する。第1監視電圧Vm1が高い場合、第1監視コンパレータCMP1は第1監視電圧Vm1を分圧し、第1基準電圧Vr1と比較してもよい。なお、第1サンプルホールド回路SH1は公知の回路を利用すればよい。
もし、サンプルホールド回路を設けずに、第1監視コンパレータCMP1の所定の期間だけ第1監視電圧Vm1を監視させる場合、第1監視コンパレータCMP1のオン、オフを高速に切りかえる必要があり回路設計が困難となる。
これに対して本実施の形態では、第1サンプルホールド回路SH1の出力と第1基準電圧Vr1は時間的に変化しない安定した電圧であるため、第1監視コンパレータCMP1に高速性が要求されないという利点がある。
これに対して本実施の形態では、第1サンプルホールド回路SH1の出力と第1基準電圧Vr1は時間的に変化しない安定した電圧であるため、第1監視コンパレータCMP1に高速性が要求されないという利点がある。
つぎに、第1サンプルホールド回路SH1によるサンプルホールド動作を説明する。
第1サンプルホールド回路SH1は、スイッチングトランジスタTr1がオフしてから所定の第1時間Δt1経過後に、サンプル期間を開始する。第1遅延回路DLY1は、スイッチング信号Vswを第1時間Δt1遅延させる。第1サンプルホールド回路SH1は、第1遅延回路DLY1の出力を利用してサンプル期間を開始する。
第1サンプルホールド回路SH1は、スイッチングトランジスタTr1がオフしてから所定の第1時間Δt1経過後に、サンプル期間を開始する。第1遅延回路DLY1は、スイッチング信号Vswを第1時間Δt1遅延させる。第1サンプルホールド回路SH1は、第1遅延回路DLY1の出力を利用してサンプル期間を開始する。
スイッチングトランジスタTr1がオフした直後は、第1監視電圧Vm1がリンギングによって不安定な値をとる。そこで、第1時間Δt1経過後にリンギングが収まったタイミングでサンプル動作を行うことにより、出力電圧Voutの検出精度を高めることができる。
なお、第1遅延時間Δt1と、第2遅延時間Δt2は、個別に調節可能であることが望ましい。電圧Vm1とVm2では、リンギングの持続時間が異なるからである。
なお、第1遅延時間Δt1と、第2遅延時間Δt2は、個別に調節可能であることが望ましい。電圧Vm1とVm2では、リンギングの持続時間が異なるからである。
第1サンプルホールド回路SH1は、第3監視コンパレータCMP3の出力を参照し、電圧降下Vx3が第3基準電圧Vr3に達すると、サンプル期間を終了する。この動作は、2次側と同様である。
以上のように構成された制御回路100の動作を説明する。図4は、図3の制御回路100の動作を示すタイムチャートである。
スイッチング信号Vswがハイレベルからローレベルに遷移し、スイッチングトランジスタTr1がオフする。スイッチング信号Vswのネガティブエッジが、第1遅延回路DLY1によって第1時間Δt1遅延され、第1サンプルホールド回路SH1のサンプル期間が開始する。その後、検出抵抗R3に生ずる電圧降下Vx3が第3基準電圧Vr3に達すると、サンプル期間が終了する。このサンプリング動作によって、第1サンプルホールド回路SH1の出力の電圧レベルは、出力電圧Voutに比例した第1監視電圧Vm1に近づく。スイッチングトランジスタTr1のスイッチングを繰り返すごとに、出力電圧Voutは上昇し、それに応じて第1監視電圧Vm1も上昇していく。あるタイミングで、第1サンプルホールド回路SH1の出力が、第1基準電圧Vr1に達すると、スイッチングトランジスタTr1のスイッチング動作が停止する
スイッチング信号Vswがハイレベルからローレベルに遷移し、スイッチングトランジスタTr1がオフする。スイッチング信号Vswのネガティブエッジが、第1遅延回路DLY1によって第1時間Δt1遅延され、第1サンプルホールド回路SH1のサンプル期間が開始する。その後、検出抵抗R3に生ずる電圧降下Vx3が第3基準電圧Vr3に達すると、サンプル期間が終了する。このサンプリング動作によって、第1サンプルホールド回路SH1の出力の電圧レベルは、出力電圧Voutに比例した第1監視電圧Vm1に近づく。スイッチングトランジスタTr1のスイッチングを繰り返すごとに、出力電圧Voutは上昇し、それに応じて第1監視電圧Vm1も上昇していく。あるタイミングで、第1サンプルホールド回路SH1の出力が、第1基準電圧Vr1に達すると、スイッチングトランジスタTr1のスイッチング動作が停止する
1次側と平行して2次側においても同様の動作が行われる。スイッチング信号Vswのネガティブエッジが第2遅延回路DLY2によって第2時間Δt2遅延され、第2サンプルホールド回路SH2のサンプル期間が開始する。その後、検出抵抗R3に生ずる電圧降下Vx3が第3基準電圧Vr3に達するとサンプル期間が終了する。つまり、図4のタイムチャートにおいて、第1サンプルホールド回路SH1、第2サンプルホールド回路SH2のサンプリング期間は、終了タイミングが同一に設定される。一方、サンプル期間の開始タイミングに対応する第1時間Δt1、第2時間Δt2は、電圧Vm1、Vm2それぞれのリンギング時間を考慮して設定できる。
上記実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態に係る制御回路100の特徴のひとつは、トランス10の1次側、2次側の電圧を監視することによる出力電圧の2重検出である。この観点からみると、以下の変形例(a)、(b)も本発明に含まれる。
(a) 図2の回路では、2次監視回路94は、トランス10の2次側のタップ10cの電圧をモニタしたが、これに替えて、キャパシタ充電回路210の出力電圧Voutを抵抗分圧した電圧を、第2基準電圧Vr2と比較してもよい。この場合、分圧された電圧は常に出力電圧Voutに比例した値をとるため、サンプルホールド回路が不要となる。
(b) また、第1基準電圧Vref1を第2基準電圧Vref2よりも低く設定してもよい。
実施の形態に係る制御回路100の別の特徴は、トランス10の1次側あるいは2次側に発生する電圧であって、間欠的に出力電圧Voutと相関する値をとる電圧値を、サンプルホールドし、これをしきい値電圧と比較する点にある。この観点からみると、以下の変形例(c)、(d)も本発明に含まれる。
(c) 図3の回路では、1次監視回路92と2次監視回路94によって1次側、2次側の状態を2重検出しているが、一方のみを監視してもよい。あるいは、2次側を出力電圧Voutの抵抗分圧によって監視する場合、2次側の第2サンプルホールド回路SH2を省略してもよい。
(d) 第3監視コンパレータCMP3を第2電圧比較器22と共有し、さらに検出抵抗R3を第2抵抗R2と共有してもよい。第2抵抗R2、検出抵抗R3はいずれも、2次コイル10bに流れる2次電流Ic2の経路上に設けられており、第3監視コンパレータCMP3、第2電圧比較器22は、その抵抗の電圧降下をしきい値電圧と比較する点で、機能が共通している。したがってこれらの抵抗、コンパレータを共有することにより、回路面積を削減できる。
なお、出力電圧の監視技術は、自励式、他励式を問わずに適用可能である。
実施の形態において、キャパシタ充電回路210は、発光素子212を駆動する場合を説明したが、これには限定されず、その他の高電圧を必要とするさまざまな負荷回路を駆動することができる。
20…第1電圧比較器、22…第2電圧比較器、28…スイッチング制御部、30…ロジック部、60…出力回路、66…ドライバ、90…出力電圧監視回路、92…1次監視回路、94…2次監視回路、96…信号処理部、CMP1…第1監視コンパレータ、CMP2…第2監視コンパレータ、CMP3…第3監視コンパレータ、R3…検出抵抗、SH1…第1サンプルホールド回路、SH2…第2サンプルホールド回路、DLY1…第1遅延回路、DLY2…第2遅延回路、300…電子機器、310…電池、312…通信処理部、314…DSP、316…撮像部、200…発光装置、210…キャパシタ充電回路、212…発光素子、214…トリガ回路、100…制御回路、102…出力端子、104…電圧検出端子、106…2次側検出端子、108…発光制御端子、Tr1…スイッチングトランジスタ、10…トランス、10a…1次コイル、10b…2次コイル、10c…タップ、12…整流用ダイオード、C1…出力キャパシタ、214a…IGBT、214b…発光制御部、R1…第1抵抗、R2…第2抵抗、Ic1…1次電流、Ic2…2次電流。
Claims (15)
- キャパシタ充電回路のトランスの1次コイルの経路上に設けられたスイッチングトランジスタのオンオフを制御する制御回路であって、
前記キャパシタ充電回路の出力電圧を監視する出力電圧監視回路を備え、当該出力電圧監視回路は、
前記トランスの1次コイル側に発生する電圧を利用して、前記キャパシタ充電回路の出力電圧を所定の第1基準電圧と比較する1次監視回路と、
前記トランスの2次コイル側に発生する電圧を利用して、前記キャパシタ充電回路の出力電圧を所定の第2基準電圧と比較する2次監視回路と、
を含み、前記1次、2次監視回路の比較結果にもとづいて所定の信号処理を実行することを特徴とする制御回路。 - 前記出力電圧監視回路は、前記1次、2次監視回路の少なくとも一方によって、前記出力電圧がそれぞれの基準電圧を超えたと判定されたとき、前記スイッチングトランジスタのスイッチングを停止することを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
- 前記トランスの2次コイルにはタップが設けられており、
前記2次監視回路は、前記スイッチングトランジスタのオフ期間において、前記タップの電圧を前記第2基準電圧に応じた電圧と比較することを特徴とする請求項1に記載の制御回路。 - 前記2次監視回路は、
前記2次コイルのタップの電圧をサンプルホールドする第2サンプルホールド回路と、
前記第2サンプルホールド回路の出力を、前記第2基準電圧に応じた電圧と比較する第2監視コンパレータと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の制御回路。 - 前記第2サンプルホールド回路は、前記スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第2時間経過後に、サンプル期間を開始することを特徴とする請求項4に記載の制御回路。
- 前記出力電圧監視回路は、前記トランスの2次コイルの経路上に設けられた検出抵抗に生ずる電圧降下を、所定の第3基準電圧と比較する第3監視コンパレータをさらに含み、
前記第2サンプルホールド回路は、前記電圧降下が前記第3基準電圧に達すると、サンプル期間を終了することを特徴とする請求項4に記載の制御回路。 - 前記2次監視回路は、前記キャパシタ充電回路の出力電圧を抵抗分圧した電圧を、前記第2基準電圧に応じた電圧と比較することを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
- 前記1次監視回路は、
前記1次コイルと前記スイッチングトランジスタの接続点の電圧をサンプルホールドする第1サンプルホールド回路と、
前記第1サンプルホールド回路の出力を、前記第1基準電圧に応じた電圧と比較する第1監視コンパレータと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御回路。 - 前記第1サンプルホールド回路は、前記スイッチングトランジスタがオフしてから所定の第1時間経過後に、サンプル期間を開始することを特徴とする請求項8に記載の制御回路。
- 前記出力電圧監視回路は、前記トランスの2次コイルの経路上に設けられた検出抵抗に生ずる電圧降下を、所定の第3基準電圧と比較する第3監視コンパレータをさらに含み、
前記第1サンプルホールド回路は、前記電圧降下が前記第3基準電圧に達すると、サンプル期間を終了することを特徴とする請求項8に記載の制御回路。 - 前記第1基準電圧は、前記第2基準電圧よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
- 前記第2基準電圧は、充電対象のキャパシタの満充電状態に対応する電圧であり、前記第1基準電圧は、充電対象のキャパシタの過電圧状態に対応する電圧であり、前記所定の信号処理は、前記スイッチングトランジスタのスイッチングの停止であることを特徴とする請求項11に記載の制御回路。
- トランスと、前記トランスの1次側に接続されたスイッチングトランジスタと、前記トランスの2次側に設けられた出力キャパシタを含み、前記スイッチングトランジスタのオンオフにより前記出力キャパシタを充電する出力回路と、
前記スイッチングトランジスタのオンオフを制御する請求項1から12のいずれかに記載の制御回路と、
を備えることを特徴とするキャパシタ充電回路。 - 請求項13に記載のキャパシタ充電回路と、
撮像部と、
前記キャパシタ充電回路の出力電圧により駆動され、前記撮像部による撮像の際、フラッシュとして用いられる発光素子と、
を備えることを特徴とする電子機器。 - キャパシタ充電回路のトランスの1次コイルの経路上に設けられたスイッチングトランジスタのオンオフを制御する方法であって、
トランスの1次コイル側に発生する電圧を利用して、前記キャパシタ充電回路の出力電圧を所定の第1基準電圧と比較するステップと、
前記トランスの2次コイル側に発生する電圧を利用して、前記キャパシタ充電回路の出力電圧を所定の第2基準電圧と比較するステップと、
前記出力電圧が前記第1、第2基準電圧のいずれか一方を超えたとき、所定の信号処理を実行するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
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