JP2009105851A - 撮像装置、その制御方法およびプログラム - Google Patents

撮像装置、その制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】所定の対象物に対するオートフォーカス制御を迅速に行う。
【解決手段】被写体情報保持部300は、過去に検出された顔の幅および顔特徴量を関連付けて保持する。顔検出部171は、撮像部101からの撮像データに含まれる顔を検出し、優先顔決定部173は、検出された顔から優先顔を決定する。同一顔判定部174は、顔特徴量抽出部172により抽出された顔特徴量と、被写体情報保持部300に保持されている顔特徴量との比較により現在の優先顔と過去の優先顔とが同一であるか否かを判定する。同一であると判定されると、被写体距離算出部175は、被写体情報保持部300に保持されている顔の幅に基づいて、現在の優先顔までの距離を算出する。オートフォーカス範囲設定部176は、現在の優先顔までの距離に基づいて、現在の優先顔に対する合焦位置を推定してフォーカスレンズ移動範囲を設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、オートフォーカス機能を備える撮像装置、および、その制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
近年、人物等の被写体を撮像して撮像データとして記録するデジタルスチルカメラ等の撮像装置が普及している。これらの撮像装置として、レンズの焦点を自動的に合わせるオートフォーカス機能を備える撮像装置が多数提案されている。例えば、撮像データからコントラスト信号を検出し、このコントラスト信号の信号レベルに基づいて合焦位置を特定することによりオートフォーカス制御を行う撮像装置が提案されている。このオートフォーカス制御方法は、コントラスト信号の信号レベル(AF評価値)が高いほど合焦度合が高いと判断し、AF評価値が最も高い位置にフォーカスレンズを移動させてフォーカス制御を行う制御方法である。このオートフォーカス制御方法によれば、撮像素子により変換される撮像データを用いて合焦位置の特定動作を行うことができるため、撮像光学系以外の測距光学系を撮像装置に備える必要がない。このため、近年では、デジタルスチルカメラ等において広く行われている。
また、最近では、撮像画像から顔を検出し、この検出された顔に関する情報に基づいてオートフォーカスの対象となるエリアを撮像画像上の顔に設定し、この撮像画像上の顔に適切にピントを合わせることが可能な撮像装置が提案されている。また、撮像画像から検出された顔に基づいてフォーカスレンズの駆動範囲を設定する撮像装置が提案されている。
例えば、被写体が撮像された画像データから被写体の顔の情報を検出し、この検出された顔の情報に基づいて被写体までの被写体距離を推定して、フォーカスレンズの駆動範囲を被写体距離および被写体深度に応じて変化させる撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−18246号公報(図1)
上述の従来技術によれば、被写体の顔の情報に基づいて推定された被写体距離および被写体深度に応じて、フォーカスレンズの駆動範囲を変化させることができるため、オートフォーカスの時間を短縮させることができる。
ここで、人間の顔は、年齢や性別等によって大きさ等に個人差がある。このため、被写体の顔までの距離を正確に算出するためには、人間の個人差を考慮することが重要である。しかしながら、上述の従来技術では、各人に共通の変換テーブルを参照して被写体距離を推定するため、検出された各顔に応じた適切な被写体距離を推定することが困難である。このため、検出された各顔に応じてフォーカスレンズの駆動範囲を適切に変化させることが困難である。そこで、フォーカスレンズの駆動範囲を適切に設定し、検出された顔に対するオートフォーカス制御を迅速に行うことが重要である。
そこで、本発明は、所定の対象物に対するオートフォーカス制御を迅速に行うことを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、被写体に含まれる所定の対象物の大きさおよび特徴量を関連付けて保持する対象物情報保持手段と、上記被写体からの入射光を撮像データに変換する撮像手段と、上記撮像データに含まれる上記対象物を検出する対象物検出手段と、上記検出された対象物の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、上記抽出された特徴量と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量とを比較することにより上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定する同一対象物判定手段と、上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には当該特徴量に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持されている対象物の大きさに基づいてフォーカスレンズの移動範囲であるフォーカスレンズ移動範囲を設定するフォーカスレンズ移動範囲設定手段と、上記設定されたフォーカスレンズ移動範囲において上記フォーカスレンズを移動させることにより上記検出された対象物に対する合焦位置を検出するオートフォーカス制御手段とを具備することを特徴とする撮像装置およびその制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、検出された対象物について抽出された特徴量と、保持されている特徴量とを比較することによって、検出された対象物と、保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定し、同一であると判定された場合には、この特徴量に関連付けて保持されている対象物の大きさに基づいてフォーカスレンズ移動範囲を設定し、この設定されたフォーカスレンズ移動範囲においてフォーカスレンズを移動させることにより、検出された対象物に対する合焦位置を検出するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には当該特徴量に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持されている対象物の大きさに基づいて上記検出された対象物までの距離を算出して当該算出された距離に基づいて上記フォーカスレンズ移動範囲を設定することができる。これにより、検出された対象物と、保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には、この特徴量に関連付けて保持されている対象物の大きさに基づいて、検出された対象物までの距離を算出し、この算出された距離に基づいてフォーカスレンズ移動範囲を設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、上記算出された距離に基づいて上記検出された対象物に対する合焦位置を推定して当該推定された合焦位置である推定合焦位置に基づいて上記フォーカスレンズ移動範囲を設定することができる。これにより、算出された距離に基づいて、検出された対象物に対する合焦位置を推定し、この推定された合焦位置に基づいてフォーカスレンズ移動範囲を設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記オートフォーカス制御手段は、上記検出された対象物に対する合焦位置を検出することができない場合には上記推定合焦位置に上記フォーカスレンズを移動させることができる。これにより、検出された対象物に対する合焦位置を検出することができない場合には、推定された合焦位置にフォーカスレンズを移動させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記対象物情報保持手段には、上記対象物に対する合焦位置と上記合焦位置における上記対象物に対応する対象物画像の大きさとが上記対象物の大きさおよび特徴量に関連付けて保持され、上記対象物検出手段は、上記撮像データに対応する撮像画像における上記検出された対象物の大きさである対象物画像の大きさを検出し、上記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合において上記検出された対象物画像の大きさと当該特徴量に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持されている対象物画像の大きさとが同一である場合には当該対象物画像に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持されている合焦位置に基づいて上記フォーカスレンズ移動範囲を設定することができる。これにより、検出された対象物と、保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合において、この特徴量に関連付けて保持されている対象物画像の大きさと、検出された対象物画像の大きさとが同一である場合には、その対象物画像に関連付けて保持されている合焦位置に基づいてフォーカスレンズ移動範囲を設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定されない場合には上記検出された合焦位置に基づいて上記検出された対象物の大きさを算出して当該算出された対象物の大きさを上記抽出された特徴量に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持させる対象物の大きさ算出手段をさらに具備することができる。これにより、検出された対象物と、保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定されない場合には、検出された合焦位置に基づいて、検出された対象物の大きさを算出し、この算出された対象物の大きさを、抽出された特徴量に関連付けて保持させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記撮像データから複数の上記対象物が検出された場合には上記抽出された各特徴量に基づいて上記検出された複数の対象物の中から最も主要な対象物である優先対象物を決定する優先対象物決定手段をさらに具備し、上記同一対象物判定手段は、上記優先対象物について抽出された特徴量と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量とを比較することにより上記優先対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定し、上記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、上記優先対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には当該特徴量に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持されている対象物の大きさに基づいて上記フォーカスレンズ移動範囲を設定することができる。ここで、優先対象物は、撮像データに含まれる所定の対象物の中で最も主要な対象物であり、優先的な取り扱いを受ける対象物である。これにより、抽出された各特徴量に基づいて、検出された複数の対象物の中から最も主要な対象物である優先対象物を決定し、この優先対象物について抽出された特徴量と、保持されている特徴量とを比較することによって、優先対象物と、保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定し、同一であると判定された場合には、この特徴量に関連付けて保持されている対象物の大きさに基づいてフォーカスレンズ移動範囲を設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合における上記フォーカスレンズ移動範囲を上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定されない場合における上記フォーカスレンズ移動範囲よりも小さい範囲に設定することができる。これにより、同一であると判定された場合におけるフォーカスレンズ移動範囲を、同一であると判定されない場合におけるフォーカスレンズ移動範囲よりも小さい範囲に設定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記検出された対象物に一定の変化が生じたか否かを判定する対象物変化判定手段をさらに具備し、上記オートフォーカス制御手段は、上記検出された対象物に測距エリアを追従させるとともに上記検出された対象物に一定の変化が生じたと判定された場合には上記検出された対象物に対する上記測距エリアの追従を停止することができる。これにより、検出された対象物に一定の変化が生じたか否かを判定し、一定の変化が生じたと判定された場合には、検出された対象物に対する測距エリアの追従を停止するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記所定の対象物は、人の顔であることができる。これにより、人の顔を用いてフォーカスレンズ移動範囲を設定するという作用をもたらす。
また、本発明の第2の側面は、被写体に含まれる所定の対象物に対する合焦位置と上記合焦位置における上記対象物に対応する対象物画像の大きさと上記対象物の特徴量とを関連付けて保持する対象物情報保持手段と、被写体からの入射光を撮像データに変換する撮像手段と、上記撮像データに含まれる上記対象物を検出するとともに上記撮像データに対応する撮像画像における上記検出された対象物の大きさである対象物画像の大きさを検出する対象物検出手段と、上記検出された対象物の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、上記抽出された特徴量と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量とを比較することにより上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定する同一対象物判定手段と、上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合において上記検出された対象物画像の大きさと当該特徴量に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持されている対象物画像の大きさとが同一である場合には当該対象物画像に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持されている合焦位置に基づいてフォーカスレンズの移動範囲であるフォーカスレンズ移動範囲を設定するフォーカスレンズ移動範囲設定手段と、上記設定されたフォーカスレンズ移動範囲において上記フォーカスレンズを移動させることにより上記検出された対象物に対する合焦位置を検出するオートフォーカス制御手段とを具備することを特徴とする撮像装置およびその制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、検出された対象物について抽出された特徴量と、保持されている特徴量とを比較することによって、検出された対象物と、保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定し、同一であると判定された場合において、この特徴量に関連付けて保持されている対象物画像の大きさと、検出された対象物画像の大きさとが同一である場合には、その対象物画像に関連付けて保持されている合焦位置に基づいてフォーカスレンズ移動範囲を設定し、この設定されたフォーカスレンズ移動範囲においてフォーカスレンズを移動させることにより、検出された対象物に対する合焦位置を検出するという作用をもたらす。
また、この第2の側面において、上記オートフォーカス制御手段は、上記検出された対象物と上記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定されない場合には上記検出された合焦位置を上記検出された対象物画像の大きさおよび上記抽出された特徴量に関連付けて上記対象物情報保持手段に保持させることができる。これにより、検出された対象物と、保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定されない場合には、検出された合焦位置を、検出された対象物画像の大きさおよび抽出された特徴量に関連付けて保持させるという作用をもたらす。
本発明によれば、所定の対象物に対するオートフォーカス制御を迅速に行うことができるという優れた効果を奏し得る。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、レンズ部110と、撮像素子120と、TG(タイミングジェネレータ)121と、アナログ信号処理部130と、A/D(Analog/Digital)変換部140と、デジタル信号処理部150と、記録デバイス160と、制御部170と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)181と、ROM(Read Only Memory)182と、RAM(Random Access Memory)183と、モータドライバ190と、アクチュエータ191および192と、操作受付部200と、液晶パネル210とを備える。撮像装置100は、例えば、顔検出機能およびオートフォーカス(AF:Auto Focus)機能(すなわち、被写体にフォーカスを合わせる機能)を備えるデジタルスチルカメラによって実現することができる。
レンズ部110は、被写体からの光を集光する複数のレンズ(ズームレンズ111およびフォーカスレンズ112を含む)や、これらのレンズを通過した光の量(すなわち、露出)を被写体照度に応じて調整する絞り(図示せず)を備える光学系であり、集光された被写体からの光を撮像素子120に出力する。ここで、ズームレンズ111は、アクチュエータ191の駆動によって光軸方向に移動して、焦点距離を調整するレンズである。すなわち、ズームレンズ111により、ズーム機能が実現される。フォーカスレンズ112は、アクチュエータ192の駆動によって光軸方向に移動して、フォーカス(焦点:ピント)を調整するレンズである。すなわち、フォーカスレンズ112により、オートフォーカス機能が実現される。なお、レンズ部110は、撮像装置100の電源がオンにされている状態では、撮像装置100の筐体から一部が露出され、撮像装置100の電源がオフにされている状態では、撮像装置100の筐体内部に収納される。このレンズ部110の外観については、図2(a)に示す。
撮像素子120は、画素を単位として画像信号を生成する撮像素子であり、TG121から供給されるタイミング信号に従って動作することにより、レンズ部110を介して入射された被写体からの光を受光して光電変換を行う。そして、この光電変換により、光の受光量に応じたアナログの画像信号を生成し、生成されたアナログの画像信号をアナログ信号処理部130に供給する。なお、撮像素子120として、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を用いることができる。
TG121は、制御部170の制御に基づいて、タイミング信号を撮像素子120に供給するタイミングジェネレータである。TG121から撮像素子120に供給されるタイミング信号によって、撮像素子120における露光時間(すなわち、シャッタスピード)等が制御される。
アナログ信号処理部130は、制御部170の制御に基づいて、撮像素子120から供給されたアナログの画像信号について増幅等のアナログ信号処理を施し、このアナログ信号処理が施された画像信号をA/D変換部140に供給するものである。
A/D変換部140は、制御部170の制御に基づいて、アナログ信号処理部130から供給されたアナログ信号である画像信号をA/D変換し、このA/D変換により得られるデジタル信号である画像データ(撮像データ)をデジタル信号処理部150に供給するものである。
デジタル信号処理部150は、制御部170の制御に基づいて、A/D変換部140から供給された画像データについてノイズ除去処理等のデジタル信号処理を施し、このデジタル信号処理が施された画像データを液晶パネル210に供給するものである。また、デジタル信号処理部150は、A/D変換部140から供給された画像データについて圧縮処理を施し、この圧縮処理が施された画像データである圧縮画像データを記録デバイス160に供給する。さらに、デジタル信号処理部150は、記録デバイス160に記録されている圧縮画像データについて伸張処理を施し、この伸張処理が施された画像データを液晶パネル210に供給する。なお、圧縮方式として、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式を採用することができる。
記録デバイス160は、デジタル信号処理部150から供給された圧縮画像データを記録するとともに、記録されている圧縮画像データをデジタル信号処理部150に供給する記録デバイスである。記録デバイス160として、例えば、ディスクメモリカード等の半導体メモリや、DVD(Digital Versatile Disc)等のリムーバブル記録媒体を用いることができる。また、記録デバイス160は、撮像装置100に内蔵するようにしてもよく、撮像装置100から着脱可能とするようにしてもよい。
制御部170は、ROM182に記録されているプログラムを実行することにより、撮像装置100を構成する各部を制御するものである。また、制御部170は、操作受付部200から出力された信号に応じて各種の処理を行う。さらに、制御部170は、オートフォーカス機能に関するオートフォーカス制御処理をROM182に記録されているプログラムに基づいて実行する。なお、オートフォーカス制御処理については、図3を参照して詳細に説明する。
EEPROM181は、制御部170の制御に基づいて、撮像装置100の電源がオフにされている状態でも保持しておく必要があるデータ等を記憶するメモリである。このデータは、例えば、撮像装置100において設定されている各種情報である。
ROM182は、制御部170が実行するプログラムや、制御部170がプログラムを実行する上で必要なデータを記憶するメモリである。このように、本発明の実施の形態では、制御部170に実行させるプログラム等を、ROM182に予め記憶させておくが、このプログラムを撮像装置100にインストール等するようにしてもよい。例えば、制御部170に実行させるプログラムを、パッケージメディアとしてユーザに提供される記録デバイスに記憶させておき、このプログラムをその記録デバイスから読み出して、デジタル信号処理部150および制御部170を介して、EEPROM181に記憶させることによって、撮像装置100にインストールすることができる。また、制御部170に実行させるプログラムを、ダウンロードサイトから撮像装置100に直接ダウンロードするようにしてもよい。また、制御部170に実行させるプログラムを、パーソナルコンピュータ等のコンピュータにダウンロードし、このダウンロードされたプログラムをコンピュータから撮像装置100に供給してEEPROM181に記憶させることによって、撮像装置100にインストールするようにしてもよい。
RAM183は、制御部170が各種の処理を行う上で必要なプログラムやデータを一時的に記憶するメモリである。
モータドライバ190は、制御部170の制御に基づいて、アクチュエータ191および192を駆動させるモータドライバである。また、モータドライバ190は、撮像装置100の筐体からレンズ部110を露出させたり、撮像装置100の筐体内部にレンズ部110を収納したりするアクチュエータ(図示せず)や、レンズ部110を構成する絞りの調整を行うアクチュエータ(図示せず)等を、制御部170の制御に基づいて駆動させる。
アクチュエータ191は、モータドライバ190の制御に基づいて駆動することによって、ズームレンズ111を光軸方向に移動させて焦点距離を決定するモータである。
アクチュエータ192は、モータドライバ190の制御に基づいて駆動することによって、フォーカスレンズ112を光軸方向に移動させて焦点位置を調整するモータである。
操作受付部200は、ユーザによって操作された操作内容を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作内容に応じた信号を制御部170に供給する。操作受付部200については、図2を参照して詳細に説明する。
液晶パネル210は、デジタル信号処理部150から供給された画像データに対応する画像を表示する液晶パネルである。例えば、撮像素子120によって撮像された画像である撮像画像(いわゆる、スルー画)が液晶パネル210に表示される。
図2は、本発明の実施の形態における撮像装置100の外観を示す斜視図である。図2(a)は、撮像装置100の正面(すなわち、被写体に向けられるレンズ面)側の外観を示す図であり、図2(b)は、撮像装置100の背面(すなわち、撮影者に向けられる液晶パネル210の面)側の外観を示す図である。なお、図2(a)では、撮像装置100の筐体内部にレンズ部110が収納されている状態を示す。
撮像装置100は、レンズ部110と、シャッタボタン(レリーズボタン)201と、電源スイッチ202と、ズームボタン203と、操作ボタン204と、モードダイヤル205と、液晶パネル210と、AF補助光投光部220と、ファインダ230と、フラッシュ240とを備える。なお、レンズ部110および液晶パネル210は、図1に示すものと同じであるため、同一の符号を付し、ここでの説明を省略する。また、シャッタボタン201、電源スイッチ202、ズームボタン203、操作ボタン204およびモードダイヤル205のそれぞれは、図1に示す操作受付部200に対応する。
シャッタボタン201は、撮像画像を記録する際に押下されるボタンである。撮像装置100を用いて撮影者が撮像操作(いわゆる、写真撮影)を行う場合には、液晶パネル210またはファインダ230により所望の被写体を確認した後に、撮影者がシャッタボタン201を押下する。シャッタボタン201が押下されると、シャッタボタン201押下に応じた信号が、操作受付部200から制御部170に供給される。シャッタボタン201押下に応じた信号が操作受付部200から供給されると、制御部170は、デジタル信号処理部150を制御し、シャッタボタン201押下に応じた信号を受け取った際において、A/D変換部140からデジタル信号処理部150に供給された画像データを圧縮処理させる。そして、制御部170は、この圧縮処理がされた画像データである圧縮画像データを記録デバイス160に記録させる。
電源スイッチ202は、電源をオン/オフする際に操作されるスイッチである。
ズームボタン203は、ズームの倍率を調整する際に操作されるボタンである。具体的には、図2(b)に示すW(ワイド)ボタンおよびT(テレ)ボタンがズームボタン203に備えられ、Wボタンが押下されている状態では、ズームレンズ111がワイド端側(望遠側)に移動し、Tボタンが押下されている状態では、ズームレンズ111がテレ端側(広角側)に移動する。
操作ボタン204は、各種の撮影条件等を設定する場合に用いられる操作ボタンである。例えば、液晶パネル210に表示されているメニュー画面の項目を選択するカーソルを移動させる場合や、項目の選択を確定する場合等に操作ボタン204が操作される。
モードダイヤル205は、各種の撮影モード等を設定する場合に用いられるダイヤルである。例えば、AF補助光投光部220またはフラッシュ240の発光を強制的にオン/オフにするモード、セルフタイマを使用するモード、液晶パネル210にメニュー画面を表示するモード等の各種のモードを選択する場合にモードダイヤル205が操作される。
AF補助光投光部220は、レンズ部110の光学系の光軸方向に向かって光(AF補助光)を照射することによって被写体を照明するものである。AF補助光投光部220により、例えば、暗い場所でも、被写体の画像を撮像することが可能となり、この撮像された撮像画像に基づいてオートフォーカス制御を行うことが可能となる。なお、AF補助光の照射を強制的にオフにする設定がされている場合には、暗い場所であってもAF補助光投光部220からAF補助光が照射されない。
ファインダ230は、被写体を撮像する場合において、その撮像範囲を撮影者が確認するファインダであり、撮像装置100の正面側および背面側に設けられている。
フラッシュ240は、被写体の方向に光線を照射させ、被写体からの光(反射光)を増加させるものである。フラッシュ240により、周囲の照度が低い状況においても撮像を行うことができる。
図3は、本発明の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、撮像部101と、顔検出部171と、顔特徴量抽出部172と、優先顔決定部173と、同一顔判定部174と、被写体距離算出部175と、オートフォーカス範囲設定部176と、オートフォーカス制御部177と、顔の大きさ算出部178と、優先顔変化判定部179と、モータドライバ190と、被写体情報保持部300とを備える。なお、モータドライバ190は、図1に示すものと同じものであるため、同一の符号を付して、ここでの説明を省略する。
撮像部101は、被写体からの入射光を撮像データに変換するものであり、変換された撮像データに対応する撮像画像を顔検出部171、顔特徴量抽出部172、オートフォーカス制御部177および優先顔変化判定部179に出力する。なお、撮像部101は、図1に示すレンズ部110、撮像素子120、アナログ信号処理部130、A/D変換部140およびデジタル信号処理部150に対応する。
顔検出部171は、撮像部101から出力された撮像画像に含まれる人物の顔を検出するものであり、検出された顔に関する情報を顔特徴量抽出部172に出力する。顔検出方法として、例えば、顔の輝度分布情報が記録されているテンプレートと実画像とのマッチングによる顔検出方法、撮影画像に含まれる肌色の部分や人間の顔の特徴量等に基づいた顔検出方法を用いることができる。また、顔に関する情報は、例えば、検出された顔を含む顔画像の撮像画像における位置、この顔画像の撮像画像における大きさ(顔画像の幅、顔画像の面積等)、検出された顔の数、検出された顔の移動量等である。
顔特徴量抽出部172は、撮像部101から出力された撮像画像において、顔検出部171により検出された顔についての特徴量を抽出するものであり、抽出された特徴量である顔特徴量および顔に関する情報を優先顔決定部173に出力する。なお、顔特徴量抽出部172は、顔検出部171により複数の顔が検出された場合には、これらの各顔について特徴量を抽出する。
優先顔決定部173は、顔特徴量抽出部172から出力された顔特徴量および顔に関する情報に基づいて、顔検出部171により検出された顔の中から主要な被写体となる顔を優先顔として決定するものである。そして、決定された優先顔の顔特徴量を同一顔判定部174に出力するとともに、決定された優先顔に対応する顔画像の位置および大きさを被写体距離算出部175、オートフォーカス制御部177および優先顔変化判定部179に出力する。この優先顔は、例えば、検出された顔を含む顔領域の面積の大小、顔領域の座標、検出された顔の顔らしさの値、検出された顔の正面向きの度合い、検出された顔の傾きの少なさの度合い等に基づいて決定される。なお、優先顔決定部173は、顔検出部171により複数の顔が検出された場合には、顔検出部171により検出された複数の顔の中から主要な被写体となる顔を優先顔として決定する。また、優先顔決定部173は、顔検出部171により1つの顔のみが検出された場合には、この1つの顔を優先顔として決定する。また、優先顔決定部173は、顔検出部171により顔が検出されなかった場合には、優先顔がない旨を同一顔判定部174、被写体距離算出部175、オートフォーカス制御部177および優先顔変化判定部179に出力する。
被写体情報保持部300は、優先顔決定部173により決定された優先顔に関する各情報(顔画像の幅、顔の幅、合焦位置、顔特徴量等)を同一顔判定部174からの指示に従って保持するものである。この被写体情報保持部300に保持されている各情報は、同一顔判定部174および被写体距離算出部175に供給される。また、現在の優先顔と直前に検出された優先顔とが同一ではないと同一顔判定部174により判定された場合には、被写体情報保持部300に保持されている各情報が消去され、この判定の際における現在の優先顔に関する各情報が被写体情報保持部300に保持される。なお、被写体情報保持部300については、図4を参照して詳細に説明する。
同一顔判定部174は、優先顔決定部173から出力された優先顔の顔特徴量と、被写体情報保持部300に保持されている顔特徴量とを比較することによって、優先顔決定部173により決定された現在の優先顔と、この直前に決定された優先顔とが同一であるか否かを判定するものであり、判定結果を被写体距離算出部175およびオートフォーカス制御部177に出力する。また、同一顔判定部174は、現在の優先顔と、直前の優先顔とが同一ではないと判定した場合には、被写体情報保持部300に保持されている各情報を消去して、この判定に用いられた現在の優先顔の顔特徴量および顔画像の幅を被写体情報保持部300に出力して記録させる。
被写体距離算出部175は、優先顔決定部173により決定された現在の優先顔と、撮像装置100との距離である被写体距離(顔までの距離)を算出するものであり、算出された被写体距離の値をオートフォーカス範囲設定部176に出力する。具体的には、被写体距離算出部175は、現在の優先顔と直前の優先顔とが同一である旨の判定結果が同一顔判定部174から出力された場合には、被写体情報保持部300に保持されている顔の幅と、優先顔決定部173から出力された優先顔に対応する顔画像の幅と、オートフォーカス制御部177から出力された現在の焦点位置とに基づいて、被写体距離を算出する。一方、被写体距離算出部175は、現在の優先顔と直前の優先顔とが同一ではない旨の判定結果が同一顔判定部174から出力された場合には、優先顔決定部173から出力された優先顔に対応する顔画像の幅と、オートフォーカス制御部177から出力された現在の焦点位置とに基づいて被写体距離を算出する。また、被写体距離算出部175は、現在の優先顔と直前の優先顔とが同一である旨の判定結果が同一顔判定部174から出力された場合において、被写体情報保持部300に保持されている顔画像の幅と、優先顔決定部173から出力された現在の優先顔に対応する顔画像の幅とが同一である場合には、被写体距離を算出せずに、顔画像の幅が同一である旨と被写体情報保持部300に保持されている合焦位置とをオートフォーカス範囲設定部176に出力するようにしてもよい。なお、被写体距離の算出については、図5および図6を参照して詳細に説明する。
オートフォーカス範囲設定部176は、被写体距離算出部175により算出された被写体距離に基づいて、フォーカスレンズ112を移動させる範囲であるオートフォーカス範囲を設定するものであり、設定されたオートフォーカス範囲をオートフォーカス制御部177に出力する。また、オートフォーカス範囲設定部176は、顔画像の幅が同一である旨と被写体情報保持部300に保持されている合焦位置とが被写体距離算出部175から入力された場合には、この入力された合焦位置に基づいてオートフォーカス範囲を設定する。なお、オートフォーカス範囲の設定については、図7および図8を参照して詳細に説明する。
オートフォーカス制御部177は、撮像部101から出力された撮像画像について、優先顔決定部173により決定された現在の優先顔の位置をAFエリア(距測エリア)として追従処理を行いながら、オートフォーカス範囲設定部176により設定されたオートフォーカス範囲においてフォーカスレンズ112を移動させてオートフォーカス制御を行うものである。すなわち、オートフォーカス制御部177は、モータドライバ190を制御して、オートフォーカス範囲設定部176により設定されたオートフォーカス範囲においてオートフォーカス制御を行う。また、オートフォーカス制御部177は、現在の焦点距離を被写体距離算出部175に出力する。また、オートフォーカス制御部177は、現在の優先顔と直前の優先顔とが同一ではない旨の判定結果が同一顔判定部174から出力された場合には、この現在の優先顔に対する合焦位置を、顔の大きさ算出部178および被写体情報保持部300に出力する。一方、オートフォーカス制御部177は、優先顔決定部173から優先顔がない旨が入力された場合には、後述するコントラスト検出AFによる通常のオートフォーカス制御を行う。なお、オートフォーカス制御部177は、現在の優先顔が一定以上の変化をした旨が優先顔変化判定部179から出力された場合には、AFエリアの追従処理を停止して、通常のオートフォーカス制御を行う。
ここで、撮像部101から出力された撮像データを用いてオートフォーカス制御を行うオートフォーカス制御方法について説明する。
撮像データを用いたオートフォーカス制御としては、撮像データからコントラスト信号を検出し、このコントラスト信号の信号レベルの大小を利用するコントラスト検出AFが広く知られている。このコントラスト検出AFでは、コントラスト信号の信号レベルが高い場合にはピントが合っている(合焦度合が高い)と判定し、コントラスト信号の信号レベルが低い場合にはピントがずれている(合焦度合が低い)と判定する。
ここで、コントラスト信号は、例えば、撮像された被写体の画像の画像信号について、画面内の所定の設定エリア(以下では、AFエリアと称する。)内に存在する高周波成分が積分されたデータ(AF評価値)である。そして、コントラスト信号の値が大きいほど、被写体のコントラストは高く、コントラスト信号の値が小さいほど、コントラストは低いと判断される。すなわち、最も高いコントラストが得られる位置にフォーカスレンズを配置することによってAFエリア内の被写体に合焦させることができる。これにより、オートフォーカスを実現することができる。
例えば、オートフォーカス制御部177は、所定の露光時間で、フォーカスレンズ112を所定間隔毎に移動させながら、フォーカスレンズ112の位置であるフォーカスレンズ位置毎に、撮像部101(デジタル信号処理部150)から得られる撮像データの輝度信号の高周波成分を検波し、コントラスト信号を生成する。そして、オートフォーカス制御部177は、コントラスト信号が最大となるフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ112を移動させて合焦することによって、オートフォーカス制御を実現する。
なお、所定の露光時間において、フォーカスレンズを移動させながら、フォーカスレンズ位置毎にコントラスト信号を生成し取得することをスキャンと称し、スキャンによってオートフォーカスを実現することをスキャンAFと称する。
このオートフォーカス制御方法としては、主に2つの方法が広く知られている。1つの方法は、AF評価値が頂点をキープするようにフォーカスレンズの位置を制御する方法(いわゆる、山登りAF)であり、動画AF等で広く採用されている。一方、もう1つの方法は、特定の領域において特定の間隔毎にAF評価値を取得し、これらのAF評価値が最大値となる位置にフォーカスレンズを移動させる方法(いわゆる、スキャンAF)であり、静止画AF等で広く採用されている。これらのオートフォーカス制御方法の何れについても、本発明の実施の形態に用いることができる。
顔の大きさ算出部178は、オートフォーカス制御部177から出力された合焦位置に基づいて、現在の優先顔の大きさ(顔の幅)を算出するものであり、算出された現在の優先顔の大きさを被写体情報保持部300に出力して記録させる。なお、優先顔の大きさの算出については、図6および図7を参照して詳細に説明する。
優先顔変化判定部179は、撮像部101から出力された撮像画像において、優先顔決定部173により決定された現在の優先顔が一定以上の変化をしたか否かを判定するものであり、現在の優先顔が一定以上の変化をした場合には、その旨をオートフォーカス制御部177に出力する。現在の優先顔が一定以上の変化をした旨が優先顔変化判定部179から出力されると、オートフォーカス制御部177は、AFエリアの追従処理を停止して、通常のオートフォーカス制御を行う。ここで、現在の優先顔が一定以上の変化をした場合とは、例えば、現在の優先顔の面積の80%以上が移動した場合や、現在の優先顔の輝度および色相に80%以上の変化が生じた場合である。
図4は、本発明の実施の形態における被写体情報保持部300に保持されている各情報を示す図である。
被写体情報保持部300には、顔画像の幅301と、顔の幅302と、合焦位置303と、顔特徴量304とが保持されている。被写体情報保持部300には、優先顔決定部173により決定された優先顔に関する各情報が保持される。なお、被写体情報保持部300に保持される各情報は、同一顔判定部174により同一ではないと判定された場合に、順次書き換えられる。なお、この例では、一人の顔に関する情報のみが被写体情報保持部300に保持される場合について説明する。
顔画像の幅301は、優先顔決定部173により決定された優先顔に対応する顔画像の幅を示す値である。この顔画像の幅は、顔検出部171により検出される。本発明の実施の形態では、液晶パネル210に表示される撮像画像における顔領域の幅を、顔画像の幅とした例について説明する。また、液晶パネル210に表示される撮像画像の幅および顔画像の幅をピクセル数で示す。
顔の幅302は、優先顔決定部173により決定された優先顔の実際の幅を示す値である。この顔の幅は、顔の大きさ算出部178により算出される。
合焦位置303は、優先顔決定部173により決定された優先顔にAFエリアを設定した場合における合焦位置を示す値である。この合焦位置は、オートフォーカス制御部177から出力されて記録される。
顔特徴量304は、優先顔決定部173により決定された優先顔について抽出された顔特徴量である。この顔特徴量は、顔特徴量抽出部172により抽出される。
次に、撮像装置100と、優先顔決定部173により決定された優先顔との距離を算出する距離算出方法について図面を参照して詳細に説明する。ここでは、一般的な人間の顔の大きさ(基準値)を用いて、撮像装置100と顔との距離を推定する距離算出方法について説明する。
図5は、被写体に対する撮像範囲400および液晶パネル210に表示される撮像画像を概略的に示す図である。図5(a)は、複数の建物を背景にした人410が撮像されている場合における撮像範囲400を概略的に示す図であり、図5(b)は、図5(a)に示す撮像範囲400に対応する撮像画像についての液晶パネル210の表示例を示す図である。
例えば、図5(a)に示すように、複数の建物を背景にして立っている人410を被写体として撮像する場合において、撮像装置100の位置やズームレンズの位置等に応じて撮像される範囲である撮像範囲400が決定される。また、図5(b)に示すように、撮像範囲400に含まれる被写体からの入射光が撮像部101により撮像データに変換され、この撮像データに対応する撮像画像が液晶パネル210に表示される。
ここで、図5(a)に示す撮像範囲400において、撮像装置100における左右方向の幅を、撮像範囲の幅(Wa)401とし、撮像範囲400に含まれる人410の顔411の左右方向の幅を、顔の幅(Wref)402とする。なお、顔の幅(Wref)402は、人410の実際の顔の幅ではなく、一般的な人間の顔の大きさ(基準値)であるものとする。また、図5(b)に示す撮像画像における左右方向の幅を、画像の幅(Ww)211とし、撮像画像に含まれる人410の顔411の左右方向の幅を、顔画像の幅(Wf)212とする。この場合において、撮像範囲の幅(Wa)401と顔の幅(Wref)402との比率は、一般的に、画像の幅(Ww)211と顔画像の幅(Wf)212との比率と同じである。
図6は、図5(a)に示す人410と、人410を撮像する撮像装置100が備える撮像素子120および液晶パネル210との位置関係を概略的に示す上面図である。同図に示すように、撮像装置100から顔411までの距離を、被写体距離(Df)430とし、撮像装置100における焦点距離を、焦点距離(f)440とし、撮像素子120の幅を撮像素子の幅(Wi)420とする。なお、撮像範囲の幅(Wa)401と、顔の幅(Wref)402とは、図5(a)に示すものと同一である。
同図に示すように、撮像範囲400に含まれる被写体からの入射光が、撮像素子120に入射されると、撮像範囲400に含まれる被写体に対応する撮像画像が生成されて、この生成された撮像画像が液晶パネル210に表示される。この場合に、人410の顔411からの入射光が撮像素子120に入射された場合における撮像素子120上の顔の幅は、撮像素子上の顔幅(Wb)421である。
ここで、平行線と比例の関係から、次の二式が成立する。
Df/Wref=f/Wb……(式1)
Wf/Ww=Wb/Wi……(式2)
ここで、式1を変形して、Df=f×Wref/Wbとし、式2を変形して、Wb=Wf×Wi/Wwとする。そして、式2を変形したWb=Wf×Wi/Wwを、式1に代入することにより、次の式3が求められる。この式3は、レンズの基本的な物理法則に基づいて求められる式である。
Df=Wref×(f/Wi)×(Ww/Wf)……(式3)
ここで、Wi(撮像素子の幅)およびWw(画像の幅)は定数であり、Wrefには一般的な人間の顔の大きさ(基準値)を用いる。この場合には、Wf(顔画像の幅)を検出することにより、式3を用いて、Df(顔までの推定距離)を求めることができる。
例えば、図5(a)に示すように、撮像範囲400に一人の顔411が含まれている場合には、撮像範囲400に対応する撮像画像から顔411が顔検出部171により検出され、優先顔決定部173により優先顔として決定される。このように、優先顔決定部173により優先顔が決定された場合には、被写体距離算出部175が、上記の式3に基づいて、優先顔について検出された顔画像の幅を用いて被写体距離(Df)430を計算する。
ここで、式3を用いて求められた被写体距離Dfを用いて、優先顔に対して合焦するフォーカスレンズの位置を推定するフォーカスレンズ位置推定方法について図面を参照して詳細に説明する。
図7は、撮像装置100と被写体との距離(被写体距離)と、ズームレンズ111の位置と、フォーカスレンズ112の位置との関係を表す特性曲線の一例を示す図である。同図に示す特性曲線のグラフにおいて、縦軸はフォーカスレンズ112の位置を示し、横軸はズームレンズ111の位置を示す。具体的は、縦軸において上側をニア側とし、下側をファー側とする。また、横軸において左側をワイド端側とし、右側をテレ端側とする。なお、これらの特性曲線は、カムカーブと称される。また、このカムカーブは、撮像装置に用いられる各レンズに応じて異なる。本発明の実施の形態では、オートフォーカス範囲設定部176および顔の大きさ算出部178が、カムカーブを保持しているものとする。
同図に示す曲線501乃至512は、撮像装置100と被写体との距離に応じて、ズームレンズ111の位置とフォーカスレンズ112の位置との関係を決定するための曲線である。同図に示す例では、被写体距離が1cm〜無限大(inf)までの場合における12本のカムカーブを示す。同図に示すように、ズームレンズ111の位置と、撮像装置と被写体との被写体距離とが求められている場合には、その被写体に対して合焦させるためのフォーカスレンズ112の位置を求めることができる。
例えば、式3を用いて求められた被写体距離Dfが5mである場合には、曲線511を用いる。そして、曲線511において、ズームレンズ111の位置に対応するフォーカスレンズの位置が、推定位置Pdとして設定される。このように、ズームレンズ111の位置と、撮像装置と被写体との被写体距離が既知であれば、撮像画像から検出された顔に対して合焦させるためにフォーカスレンズ112を移動させるべき位置を求めることができる。本発明の実施の形態では、オートフォーカス範囲設定部176が、この推定位置Pdを設定する。
次に、オートフォーカス制御が行われる場合において、フォーカスレンズ112を動作させる範囲であるフォーカスレンズ動作範囲を設定するフォーカスレンズ動作範囲設定方法について図面を参照して詳細に説明する。最初に、顔が検出された優先顔が決定されているものの、現在の優先顔と直前の優先顔とが同一ではないと判定された場合に設定されるフォーカスレンズ動作範囲について説明する。
図8(a)は、被写体距離算出部175によって算出された距離Dfに基づいて設定されるフォーカスレンズ動作範囲の一例を示す図である。同図に示す横軸は、フォーカスレンズ112が移動可能な動作範囲であるフォーカスレンズ可動範囲600を示す軸である。このフォーカスレンズ可動範囲600は、至近側リミット601から無限側リミット602までの範囲である。例えば、撮像画像から顔が検出されていない状態では、フォーカスレンズ可動範囲600(至近側リミット601から無限側リミット602までの全範囲)においてオートフォーカス制御が実行される。すなわち、至近側リミット610から無限側リミット620までの全範囲についてフォーカスレンズ112を移動させて合焦位置の判定が行われる。
これに対して、撮像画像から顔が検出されている場合には、検出された顔の中の優先顔についての顔画像の幅に基づいて被写体距離Dfが被写体距離算出部175によって計算され、この被写体距離Dfに基づいてオートフォーカス制御の際の基準となる位置であるフォーカスレンズ112の推定位置(Pd)610が図7において説明した手順で設定される。そして、設定された推定位置(Pd)610に基づいて、フォーカスレンズの動作範囲(Rf)620が設定される。
ここで、フォーカスレンズの動作範囲(Rf)620は、一般的な人間の顔の大きさ(基準値)Wrefを用いて算出された被写体距離Dfに基づいて設定される範囲であるため、顔の大きさ等の個人差が考慮されていない。このため、この個人差に基づいて生じる被写体距離Dfの誤差分を考慮する必要がある。また、オートフォーカスの精度を維持するため、他の要因についても考慮する必要がある。そこで、本発明の実施の形態では、フォーカスレンズの動作範囲(Rf)620を設定する場合に、基準値Wrefを用いて推定された被写体距離Dfにより生じる推定距離誤差と、オートフォーカスを行う際の送り込み量(AF誤差)と、デバイス間誤差とを考慮して、フォーカスレンズの動作範囲(Rf)620を設定する例について説明する。
AF誤差は、検波データの山型状を判断するために必要な送り込み量であり、山のピークがフォーカスレンズの動作範囲の端側に存在する場合の山のピーク検出に必要な量である。このAF誤差は、フォーカスレンズの動作範囲のサンプリング間隔(フォーカススピード)の大きさによって決定される。このAF誤差は、例えば、合焦前においては、通常、最低1深度以上の間隔で行う。これに対して、合焦後では、合焦精度が1深度以内であることを前提とすれば、最大で1深度を見込んでおけば十分である。
また、デバイス間誤差は、各種デバイスの個体差や製造における誤差である。例えば、デバイス間誤差は、焦点距離方向に非線系なピント移動、デバイスの温度特性によるピント位置の移動、各種のデバイス間に存在するヒステリシスによるものである。ここで、これらの誤差を調整によって除去することができれば、原理的には、山登りAFやスキャンAF(特定範囲サーチAF)を用いなくても、顔の大きさに基づいて良好なピントの撮像画像を得ることができる。しかしながら、実際は、これらの誤差を完全に除去することは困難である。そこで、基準値Wrefを用いて算出された被写体距離Dfに基づいて設定されるフォーカスレンズの動作範囲については、デバイス間誤差を考慮する。
このように、フォーカスレンズの動作範囲(Rf)620は、顔の大きさ等の個人差が考慮されていないため、推定位置(Pd)610の両側に、推定距離誤差と、AF誤差と、デバイス間誤差とが加算された範囲が設定される。本発明の実施の形態では、オートフォーカス範囲設定部176が、この動作範囲Rfを設定する。
ここで、優先顔について合焦位置が判定された後に、顔の大きさ算出部178において、優先顔の大きさ(顔の幅)を算出する優先顔の大きさ算出方法について説明する。合焦位置が判定された後に、合焦位置に対応するフォーカスレンズ112の位置および現在のズームレンズ111の位置に基づいて、被写体距離が求められる。具体的には、図7に示すグラフにおける曲線501乃至512から、合焦位置に対応するフォーカスレンズ112の位置および現在のズームレンズ111の位置に対応する曲線が選択される。この選択された曲線により顔の大きさ算出部178は被写体距離を求める。
続いて、求められた被写体距離を用いて、次の式4を用いて顔の幅が算出される。なお、式4は、式3について、「Wref」と「Wref1」とを入れ替えて、さらに変形したものである。
Wref1=Df/{(f/Wi)×(Ww/Wf)}……(式4)
このように、顔の大きさ算出部178によって算出された優先顔の大きさが、顔の幅302として被写体情報保持部300に保持される。
次に、現在の優先顔と直前の優先顔とが同一であると判定された場合に設定されるフォーカスレンズ動作範囲について説明する。
図8(b)は、現在の優先顔が直前の優先顔と同一であると判定された場合に設定されるフォーカスレンズ動作範囲の一例を示す図である。同図において、フォーカスレンズ可動範囲600、至近側リミット601および無限側リミット602については、図8(a)に示すものと同じであるため、同一の符号を付して、ここでの説明を省略する。
優先顔決定部173において現在の優先顔が直前の優先顔と同一であると判定された場合には、現在の優先顔の大きさ(顔の幅302)が被写体情報保持部300に保持されている。このため、被写体距離算出部175は、一般的な人間の顔の大きさ(基準値)Wrefの代わりに、被写体情報保持部300に保持されている顔の幅(Wref1)302を用いて、次の式5により被写体距離Df1を計算する。
Df1=Wref1×(f/Wi)×(Ww/Wf)……(式5)
そして、オートフォーカス範囲設定部176は、求められた被写体距離Df1に基づいてオートフォーカス制御の際の基準となる位置であるフォーカスレンズ112の推定位置(Ps)650を設定する。続いて、オートフォーカス範囲設定部176は、設定された推定位置(Ps)650に基づいて、フォーカスレンズの動作範囲(Ra)660を設定する。
ここで、推定位置(Ps)650は、同一の優先顔についての合焦位置に基づいて算出された顔の幅Wref1を用いて設定されるため、優先顔に関する個人差が考慮されている。このため、フォーカスレンズの動作範囲(Ra)660を設定する場合には、図8(a)に示すフォーカスレンズの動作範囲(Rf)620で考慮された推定距離誤差およびデバイス間誤差を考慮せずに、AF誤差のみを考慮して設定することができる。この場合におけるAF誤差は、合焦後におけるAF誤差であるため、1深度以内とすることができる。このように、図8(a)に示すフォーカスレンズの動作範囲(Rf)620で考慮されるAF誤差は、最低1深度以上の間隔で行うのに対して、フォーカスレンズの動作範囲(Ra)660で考慮されるAF誤差は、1深度以内とすることができるため、フォーカスレンズの動作範囲をさらに狭い範囲に設定することができる。このように、現在の優先顔が直前の優先顔と同一であると判定された場合には、フォーカスレンズの動作範囲(Rf)620よりも狭い範囲であるフォーカスレンズの動作範囲(Ra)660を設定することができるため、フォーカスレンズの移動範囲を短くすることができ、オートフォーカス制御の時間を短縮させることができる。
次に、現在の優先顔と直前の優先顔とが同一であるとともに、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、被写体情報保持部300に保持されている顔画像の幅301とが同一である場合に設定されるフォーカスレンズ動作範囲について説明する。
現在の優先顔と直前の優先顔とが同一であるとともに、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、被写体情報保持部300に保持されている顔画像の幅301とが同一である場合には、ズーム操作がされておらず、同一の人物がほとんど移動していないと考えられる。このため、被写体情報保持部300に保持されている合焦位置303を用いて、フォーカスレンズ動作範囲を設定することができる。この例では、フォーカスレンズ動作範囲を設定する場合に考慮される誤差を、図8(b)に示す場合と同様とする。すなわち、被写体情報保持部300に保持されている合焦位置303を推定位置(Ps)650とし、この推定位置(Ps)650に基づいて、フォーカスレンズの動作範囲(Ra)660が設定される。この場合には、被写体距離Df1を求める必要がないため、フォーカスレンズの動作範囲の設定およびオートフォーカス制御をさらに迅速に行うことができる。なお、この設定を行う場合には、直前の優先顔の決定の際におけるズームレンズの位置と、現在のズームレンズの位置とが同じ位置であることを条件として設定するようにしてもよい。
次に、本発明の実施の形態における撮像装置100の動作について図面を参照して説明する。
図9は、本発明の実施の形態における撮像装置100によるオートフォーカス制御処理の処理手順を示すフローチャートである。この例では、オートフォーカス制御方法として、主に動画で採用されている山登り方式を用いた場合について説明する。また、この処理手順は、一定の周期で行われる。
最初に、顔検出部171が、撮像部101から入力された撮像画像に含まれる顔を検出する(ステップS901)。続いて、顔特徴量抽出部172が、検出された顔を含む顔領域から特徴量を抽出する(ステップS902)。なお、複数の顔が検出されている場合には、各顔について特徴量が抽出される。続いて、優先顔決定部173が、抽出された顔特徴量に基づいて検出された顔の中から優先顔を決定する(ステップS903)。なお、検出された顔が1つの場合には、この1つの顔が優先顔として決定される。また、顔が検出されていない場合には、優先顔がないと決定される。
続いて、優先顔が決定されたか否かが判断される(ステップS904)。優先顔が決定されていない場合には(ステップS904)、通常のオートフォーカス動作を行うため、ステップS915に進む。一方、優先顔が決定された場合には(ステップS904)、決定された優先顔の顔特徴量と、被写体情報保持部300に保持されている顔特徴量304とを比較することによって、現在の優先顔と、直前の優先顔とが同一人物の顔であるか否かを同一顔判定部174が判定する(ステップS905)。なお、被写体情報保持部300に被写体情報が保持されていない場合には、同一人物の顔ではないと判定される。
現在の優先顔と、直前の優先顔とが同一人物の顔ではないと判定された場合には(ステップS905)、被写体情報保持部300に保持されている被写体情報が消去される(ステップS906)。続いて、被写体距離算出部175が、現在の優先顔に対応する顔画像の幅に基づいて被写体距離を算出する(ステップS907)。続いて、算出された被写体距離に基づいて、オートフォーカス範囲設定部176がオートフォーカス範囲を設定する(ステップS908)。例えば、オートフォーカス範囲として、図8(a)に示す動作範囲(Rf)620が設定される。
一方、現在の優先顔と、直前の優先顔とが同一人物の顔であると判定された場合には(ステップS905)、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、被写体情報保持部300に保持されている顔画像の幅301とが同一であるか否かを被写体距離算出部175が判定する(ステップS909)。現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、被写体情報保持部300に保持されている顔画像の幅301とが同一ではない場合には(ステップS909)、被写体情報保持部300に保持されている顔の幅302に基づいて、被写体距離算出部175が被写体距離を算出する(ステップS910)。続いて、算出された被写体距離に基づいて、オートフォーカス範囲設定部176がオートフォーカス範囲を設定する(ステップS911)。例えば、オートフォーカス範囲として、図8(b)に示す動作範囲(Ra)660が設定される。
また、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、被写体情報保持部300に保持されている顔画像の幅301とが同一である場合には(ステップS909)、優先顔の人物が動いていないと考えられるため、被写体情報保持部300に保持されている合焦位置303に基づいて、オートフォーカス範囲設定部176がオートフォーカス範囲を設定する(ステップS912)。例えば、被写体情報保持部300に保持されている合焦位置303が推定位置(Ps)650に設定され、オートフォーカス範囲として、図8(b)に示す動作範囲(Ra)660が設定される。
続いて、現在の優先顔の変動量が閾値以下であるか否かを、優先顔変化判定部179が判定する(ステップS913)。現在の優先顔の変動量が閾値以下である場合には(ステップS913)、オートフォーカス制御部177が追従処理を実行する(ステップS914)。すなわち、現在の優先顔に設定されているAFエリアを現在の優先顔に追従させる。一方、現在の優先顔の変動量が閾値以下ではない場合には(ステップS913)、現在の優先顔が、一定以上動いている場合や向きを替えた場合、または、現在の優先顔に対応する顔検出が正しくできなかった可能性がある場合等であるため、追従処理をせずに、ステップS915に進む。
続いて、設定されているAFエリアについて、設定されているオートフォーカス範囲においてフォーカスレンズ112を移動させて合焦位置を特定するオートフォーカス動作を、オートフォーカス制御部177が実行する(ステップS915)。続いて、オートフォーカス動作が完了し、かつ、合焦位置が検出されたか否かが判断される(ステップS916)。すなわち、山登り方式によるピーク位置の検出により合焦位置が特定されたか否かが判断される。
オートフォーカス動作が完了し、かつ、合焦位置が検出された場合には(ステップS916)、被写体情報保持部300に被写体情報が保持されているか否かが判断される(ステップS917)。被写体情報保持部300に被写体情報が保持されている場合には(ステップS917)、撮像画像から顔が検出されていない場合を除き、現在の優先顔と直前の優先顔とが同一であると判定されている場合であるため、現在の優先顔に関する被写体情報が被写体情報保持部300に保持されている。このため、新たな被写体情報を被写体情報保持部300に保持せずに、オートフォーカス制御処理の動作を終了する。なお、撮像画像から顔が検出されず、優先顔が決定されていない場合には、優先顔に関する被写体情報が存在しないため、被写体情報保持部300に被写体情報が保持されていなくても、オートフォーカス制御処理の動作を終了する。
一方、被写体情報保持部300に被写体情報が保持されていない場合には(ステップS917)、顔の大きさ算出部178が、現在の優先顔に対する合焦位置に基づいて現在の優先顔の幅を算出する(ステップS918)。続いて、算出された現在の優先顔の幅と、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、現在の優先顔に対する合焦位置と、現在の優先顔について抽出された顔特徴量とが関連付けて、被写体情報保持部300に保持される(ステップS919)。
また、オートフォーカス動作が完了していない場合、または、合焦位置が検出されていない場合には(ステップS916)、オートフォーカス動作が完了し、かつ、合焦位置が検出されていないか否かが判断される(ステップS920)。ここで、オートフォーカス動作が完了し、かつ、合焦位置が検出されていない場合は、ローコントラスト等のように何らかの原因で、設定されているオートフォーカス範囲において合焦位置が特定されなかった場合である。
オートフォーカス動作が完了し、かつ、合焦位置が検出されていない場合には(ステップS920)、被写体情報保持部300に被写体情報が保持されているか否かが判断され(ステップS921)、被写体情報保持部300に被写体情報が保持されている場合には、被写体情報保持部300に保持されている被写体情報を用いて合焦位置が特定される(ステップS922)。例えば、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、被写体情報保持部300に保持されている顔画像の幅301とが同一であるか否かを判定して、同一である場合には、現在の優先顔が移動していないと判断して、被写体情報保持部300に保持されている合焦位置303を、現在の優先顔に対する合焦位置として特定することができる。一方、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、被写体情報保持部300に保持されている顔画像の幅301とが同一ではない場合には、推定位置(Ps)650を、現在の優先顔に対する合焦位置として特定することができる。一方、オートフォーカス動作が完了していない場合には(ステップS920)、オートフォーカス制御処理の動作を終了する。そして、一定の周期でオートフォーカス制御処理の動作が繰り返し行われる。
以上では、被写体情報保持部300に一人の顔に関する被写体情報を保持する例について説明した。ここでは、被写体情報保持部に複数人の顔に関する被写体情報を保持する例について説明する。
図10は、複数の建物を背景にした人710、720および730が撮像されている場合における撮像画像700を概略的に示す図である。撮像画像700において、各人の顔711、721および731が顔検出部171により検出され、優先顔決定部173により一人の優先顔が決定される。
図11は、複数人の顔に関する被写体情報を保持する被写体情報保持部310を示す図である。
被写体情報保持部310は、図4に示す被写体情報保持部300に保持されている各情報に顔番号320を追加するとともに、複数人の顔に関する被写体情報を保持するものである。なお、被写体情報保持部310に保持される顔画像の幅321、顔の幅322、合焦位置323および顔特徴量324は、図4に示す被写体情報保持部300に保持される顔画像の幅301、顔の幅302、合焦位置303および顔特徴量304のそれぞれと同じであるため、ここでの説明を省略する。ここで、被写体情報保持部310に保持される各情報は、同一顔判定部174により同一人物ではないと判定された場合であっても消去されず、新しい人物の顔が優先顔として決定される毎に各情報が保持される。なお、被写体情報保持部310に保持される各情報は、例えば、所定の時間が経過した後に順次消去するようにしてもよく、撮像画像において一定以上の変化が検出された場合に各情報を消去するようにしてもよい。
顔番号320は、優先顔決定部173により決定された各優先顔について付与される識別番号である。例えば、図10に示す撮像画像700において検出された顔711、721および731について、それぞれが優先顔決定部173により優先顔に決定されたものとする。この場合に、例えば、顔番号320として、顔711に「1」が付与され、顔721に「2」が付与され、顔731に「3」が付与される。そして、各顔に関する被写体情報が、顔番号320に関連付けて保持される。
また、この例では、図3に示す各構成のうちで、同一顔判定部174、被写体距離算出部175、オートフォーカス制御部177および被写体情報保持部300以外の構成については、図3に示すものと同じである。このため、これらの構成についての異なる部分についてのみ説明し、他の構成の説明を省略する。
同一顔判定部174は、優先顔決定部173から出力された優先顔の顔特徴量と、被写体情報保持部310に保持されている1または複数の顔特徴量324とを比較することによって、過去の優先顔の中に、現在の優先顔と同一であるものが存在するか否かを判定するものであり、同一である判定された過去の優先顔に対応する顔番号320を、被写体距離算出部175およびオートフォーカス制御部177に出力する。なお、同一顔判定部174は、過去の優先顔の中に現在の優先顔と同一であるものが存在しないと判定された場合には、被写体情報保持部310に保持されている各情報を消去せずに、この判定に用いられた現在の優先顔の顔特徴量および顔画像の幅を被写体情報保持部310に出力して記録させる。また、同一顔判定部174は、過去の優先顔の中に現在の優先顔と同一であるものが存在しないと判定された場合には、その旨を被写体距離算出部175およびオートフォーカス制御部177に出力する。
被写体距離算出部175は、判定結果として顔番号320が同一顔判定部174から出力された場合には、受け取った顔番号320に対応して被写体情報保持部310に保持されている被写体情報と、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、オートフォーカス制御部177から出力された現在の焦点位置とに基づいて被写体距離を算出する。
オートフォーカス制御部177は、過去の優先顔の中に現在の優先顔と同一であるものが存在しない旨の判定結果が同一顔判定部174から出力された場合には、この現在の優先顔に対する合焦位置を、顔の大きさ算出部178および被写体情報保持部310に出力する。
図12は、本発明の実施の形態における撮像装置100によるオートフォーカス制御処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は、図9に示す処理手順のうちのステップS906を削除するとともに、ステップS905、S909、S917、S919、S921の代わりに、ステップS931、S932、S933、S934、S935を実行するものである。このため、ステップS931、S932、S933、S934、S935についてのみ説明し、他のステップについての説明を省略する。
優先顔が決定された場合には(ステップS904)、現在の優先顔の顔特徴量と、被写体情報保持部310に保持されている1または複数の顔特徴量324とを比較することによって、過去の優先顔の中に、現在の優先顔と同一であるものが存在するか否かを、同一顔判定部174が判定する(ステップS931)。なお、被写体情報保持部310に被写体情報が保持されていない場合には、同一人物の顔が存在しないと判定される。
過去の優先顔の中に、現在の優先顔と同一であるものが存在しないと判定された場合には(ステップS931)、被写体情報保持部310に保持されている被写体情報を消去せずに、ステップS907に進む。
一方、過去の優先顔の中に、現在の優先顔と同一であるものが存在すると判定された場合には(ステップS931)、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、同一であると判定された顔番号320に対応して被写体情報保持部310に保持されている顔画像の幅321とが同一であるか否かを被写体距離算出部175が判定する(ステップS932)。
また、オートフォーカス動作が完了し、かつ、合焦位置が検出された場合には(ステップS916)、現在の優先顔に関する被写体情報が被写体情報保持部310に保持されているか否かが判断される(ステップS933)。
また、現在の優先顔に対する合焦位置に基づいて現在の優先顔の幅が算出されると(ステップS918)、算出された現在の優先顔の幅と、現在の優先顔に対応する顔画像の幅と、現在の優先顔に対する合焦位置と、現在の優先顔について抽出された顔特徴量とが関連付けて、被写体情報保持部310に追加して保持される(ステップS934)。
また、オートフォーカス動作が完了し、かつ、合焦位置が検出されていない場合には(ステップS920)、現在の優先顔に関する被写体情報が被写体情報保持部310に保持されているか否かが判断される(ステップS935)。
このように、本発明の実施の形態によれば、現在の優先顔が過去の優先顔と同一であり、この過去の優先顔に係る被写体情報が被写体情報保持部300または310に保持されている場合には、この過去の優先顔に係る被写体情報を用いて、現在の優先顔に対する合焦位置を検出するためのフォーカスレンズ動作範囲を設定することができる。このため、人物の個人差を考慮して適切なフォーカスレンズ動作範囲を設定することができ、検出された顔に対するオートフォーカス制御を迅速に行うことができる。
なお、本発明の実施の形態では、優先顔について最初に求められた各情報(顔画像の幅、顔の幅、合焦位置、顔特徴量)を被写体情報保持部300または310に保持し、以降に同一人物と判定された優先顔については、最初に求められた各情報を用いてフォーカスレンズ動作範囲を設定する例について説明した。しかしながら、同一人物の優先顔が複数回決定されている場合に、この同一人物の優先顔が決定される毎に被写体情報保持部300または310に保持すべき各情報を求め、これらの各情報を保持するとともに、これらの平均値を順次算出し、この算出された平均値を用いてフォーカスレンズ動作範囲を設定するようにしてもよい。また、この平均値を算出するために用いる各情報の数を予め設定しておくようにしてもよい。例えば、過去5回分で求められた各情報の平均値を被写体情報保持部300または310に保持することができる。また、同一人物の優先顔に関して過去に求められた各値について、平均値以外の他の算出方法により、被写体情報保持部300または310に保持すべき各情報を求めるようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態では、被写体の対象物として顔を検出する例について説明したが、他の対象物を検出する場合についても、本発明の実施の形態を適用することができる。例えば、猫や犬等のペットの顔、馬や牛等の動物の顔、車や電車等の様々な対象物について本発明の実施の形態を適用することができる。
また、本発明の実施の形態では、顔および顔画像の大きさとして、顔および顔画像の幅を用いる例について説明したが、顔および顔画像の高さ等の他の大きさを用いるようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態では、撮像装置を例にして説明したが、静止画および動画を撮像するカムコーダや撮像機能を備える携帯電話機の各種の撮像装置に本発明の実施の形態を適用することができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、以下に示すように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
すなわち、請求項1または11において、対象物情報保持手段は、例えば被写体情報保持部300に対応する。撮像手段は、例えば撮像部101に対応する。対象物検出手段は、例えば顔検出部171に対応する。特徴量抽出手段は、例えば顔特徴量抽出部172に対応する。同一対象物判定手段は、例えば同一顔判定部174に対応する。フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、例えば被写体距離算出部175およびオートフォーカス範囲設定部176に対応する。オートフォーカス制御手段は、例えばオートフォーカス制御部177に対応する。
また、請求項6において、対象物の大きさ算出手段は、例えば顔の大きさ算出部178に対応する。
また、請求項7において、優先対象物決定手段は、例えば優先顔決定部173に対応する。
また、請求項9において、対象物変化判定手段は、例えば優先顔変化判定部179に対応する。
また、請求項13または14において、撮像手順は、例えば撮像部101により行われる。対象物検出手順は、例えばステップS901に対応する。特徴量抽出手順は、例えばステップS902に対応する。同一対象物判定手順は、例えばステップS905またはS931に対応する。フォーカスレンズ移動範囲設定手順は、例えばステップS907およびS908、S910およびS911、またはS912に対応する。オートフォーカス制御手順は、例えばステップS915に対応する。
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
本発明の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における撮像装置100の外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における被写体情報保持部300に保持されている各情報を示す図である。 被写体に対する撮像範囲400および液晶パネル210に表示される撮像画像を概略的に示す図である。 人410と、人410を撮像する撮像装置100が備える撮像素子120および液晶パネル210との位置関係を概略的に示す上面図である。 撮像装置100と被写体との距離と、ズームレンズ111の位置と、フォーカスレンズ112の位置との関係を表す特性曲線の一例を示す図である。 被写体距離算出部175によって算出された距離Dfに基づいて設定されるフォーカスレンズ動作範囲の例を示す図である。 本発明の実施の形態における撮像装置100によるオートフォーカス制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 複数の建物を背景にした人710、720および730が撮像されている場合における撮像画像700を概略的に示す図である。 複数人の顔に関する被写体情報を保持する被写体情報保持部310を示す図である。 本発明の実施の形態における撮像装置100によるオートフォーカス制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 撮像装置
101 撮像部
110 レンズ部
111 ズームレンズ
112 フォーカスレンズ
120 撮像素子
121 TG
130 アナログ信号処理部
140 A/D変換部
150 デジタル信号処理部
160 記録デバイス
170 制御部
171 顔検出部
172 顔特徴量抽出部
173 優先顔決定部
174 同一顔判定部
175 被写体距離算出部
176 オートフォーカス範囲設定部
177 オートフォーカス制御部
178 顔の大きさ算出部
179 優先顔変化判定部
181 EEPROM
182 ROM
183 RAM
190 モータドライバ
191、192 アクチュエータ
200 操作受付部
201 シャッタボタン
202 電源スイッチ
203 ズームボタン
204 操作ボタン
205 モードダイヤル
210 液晶パネル
220 AF補助光投光部
230 ファインダ
240 フラッシュ
300、310 被写体情報保持部

Claims (14)

  1. 被写体に含まれる所定の対象物の大きさおよび特徴量を関連付けて保持する対象物情報保持手段と、
    前記被写体からの入射光を撮像データに変換する撮像手段と、
    前記撮像データに含まれる前記対象物を検出する対象物検出手段と、
    前記検出された対象物の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    前記抽出された特徴量と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量とを比較することにより前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定する同一対象物判定手段と、
    前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には当該特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている対象物の大きさに基づいてフォーカスレンズの移動範囲であるフォーカスレンズ移動範囲を設定するフォーカスレンズ移動範囲設定手段と、
    前記設定されたフォーカスレンズ移動範囲において前記フォーカスレンズを移動させることにより前記検出された対象物に対する合焦位置を検出するオートフォーカス制御手段と
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には当該特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている対象物の大きさに基づいて前記検出された対象物までの距離を算出して当該算出された距離に基づいて前記フォーカスレンズ移動範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、前記算出された距離に基づいて前記検出された対象物に対する合焦位置を推定して当該推定された合焦位置である推定合焦位置に基づいて前記フォーカスレンズ移動範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記オートフォーカス制御手段は、前記検出された対象物に対する合焦位置を検出することができない場合には前記推定合焦位置に前記フォーカスレンズを移動させる
    ことを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記対象物情報保持手段には、前記対象物に対する合焦位置と前記合焦位置における前記対象物に対応する対象物画像の大きさとが前記対象物の大きさおよび特徴量に関連付けて保持され、
    前記対象物検出手段は、前記撮像データに対応する撮像画像における前記検出された対象物の大きさである対象物画像の大きさを検出し、
    前記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合において前記検出された対象物画像の大きさと当該特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている対象物画像の大きさとが同一である場合には当該対象物画像に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている合焦位置に基づいて前記フォーカスレンズ移動範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  6. 前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定されない場合には前記検出された合焦位置に基づいて前記検出された対象物の大きさを算出して当該算出された対象物の大きさを前記抽出された特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持させる対象物の大きさ算出手段をさらに具備する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  7. 前記撮像データから複数の前記対象物が検出された場合には前記抽出された各特徴量に基づいて前記検出された複数の対象物の中から最も主要な対象物である優先対象物を決定する優先対象物決定手段をさらに具備し、
    前記同一対象物判定手段は、前記優先対象物について抽出された特徴量と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量とを比較することにより前記優先対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定し、
    前記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、前記優先対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には当該特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている対象物の大きさに基づいて前記フォーカスレンズ移動範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  8. 前記フォーカスレンズ移動範囲設定手段は、前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合における前記フォーカスレンズ移動範囲を前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定されない場合における前記フォーカスレンズ移動範囲よりも小さい範囲に設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  9. 前記検出された対象物に一定の変化が生じたか否かを判定する対象物変化判定手段をさらに具備し、
    前記オートフォーカス制御手段は、前記検出された対象物に測距エリアを追従させるとともに前記検出された対象物に一定の変化が生じたと判定された場合には前記検出された対象物に対する前記測距エリアの追従を停止する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  10. 前記所定の対象物は、人の顔である
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  11. 被写体に含まれる所定の対象物に対する合焦位置と前記合焦位置における前記対象物に対応する対象物画像の大きさと前記対象物の特徴量とを関連付けて保持する対象物情報保持手段と、
    被写体からの入射光を撮像データに変換する撮像手段と、
    前記撮像データに含まれる前記対象物を検出するとともに前記撮像データに対応する撮像画像における前記検出された対象物の大きさである対象物画像の大きさを検出する対象物検出手段と、
    前記検出された対象物の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    前記抽出された特徴量と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量とを比較することにより前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定する同一対象物判定手段と、
    前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合において前記検出された対象物画像の大きさと当該特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている対象物画像の大きさとが同一である場合には当該対象物画像に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている合焦位置に基づいてフォーカスレンズの移動範囲であるフォーカスレンズ移動範囲を設定するフォーカスレンズ移動範囲設定手段と、
    前記設定されたフォーカスレンズ移動範囲において前記フォーカスレンズを移動させることにより前記検出された対象物に対する合焦位置を検出するオートフォーカス制御手段と
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  12. 前記オートフォーカス制御手段は、前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定されない場合には前記検出された合焦位置を前記検出された対象物画像の大きさおよび前記抽出された特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持させる
    ことを特徴とする請求項11記載の撮像装置。
  13. 被写体に含まれる所定の対象物の大きさおよび特徴量を関連付けて保持する対象物情報保持手段を備える撮像装置の制御方法であって、
    前記被写体からの入射光を撮像データに変換する撮像手順と、
    前記撮像データに含まれる前記対象物を検出する対象物検出手順と、
    前記検出された対象物の特徴量を抽出する特徴量抽出手順と、
    前記抽出された特徴量と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量とを比較することにより前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定する同一対象物判定手順と、
    前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には当該特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている対象物の大きさに基づいてフォーカスレンズの移動範囲であるフォーカスレンズ移動範囲を設定するフォーカスレンズ移動範囲設定手順と、
    前記設定されたフォーカスレンズ移動範囲において前記フォーカスレンズを移動させることにより前記検出された対象物に対する合焦位置を検出するオートフォーカス制御手順と
    を具備することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  14. 被写体に含まれる所定の対象物の大きさおよび特徴量を関連付けて保持する対象物情報保持手段を備える撮像装置において、
    前記被写体からの入射光を撮像データに変換する撮像手順と、
    前記撮像データに含まれる前記対象物を検出する対象物検出手順と、
    前記検出された対象物の特徴量を抽出する特徴量抽出手順と、
    前記抽出された特徴量と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量とを比較することにより前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であるか否かを判定する同一対象物判定手順と、
    前記検出された対象物と前記対象物情報保持手段に保持されている特徴量に係る対象物とが同一であると判定された場合には当該特徴量に関連付けて前記対象物情報保持手段に保持されている対象物の大きさに基づいてフォーカスレンズの移動範囲であるフォーカスレンズ移動範囲を設定するフォーカスレンズ移動範囲設定手順と、
    前記設定されたフォーカスレンズ移動範囲において前記フォーカスレンズを移動させることにより前記検出された対象物に対する合焦位置を検出するオートフォーカス制御手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
JP2007278076A 2007-10-25 2007-10-25 撮像装置、その制御方法およびプログラム Pending JP2009105851A (ja)

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