JP2009104720A - 磁気ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路規模の大きいAGC回路を不要とする。
【解決手段】磁気ディスク1に情報を記録する磁気ヘッド2と、磁気ヘッド2に設けた浮上量の制御信号により浮上量の調整を行う浮上量調整手段と、浮上量の制御信号を格納する格納手段7と、磁気ディスク装置の制御を行う制御手段6とを備え、制御手段6は予め磁気ディスク1に試験周波数を書き込み、書き込んだ試験周波数を読み出して基準値と比較し、比較した基準値との誤差信号を磁気ディスク1の記録位置ごとに格納手段7に格納し、通常の磁気ディスク1からの信号の読み出し時に読み出し位置に対応する格納手段7の記録位置の誤差信号を浮上量の制御信号として浮上量調整手段に出力し、通常の読み出し信号の振幅を一定に制御する。
【選択図】図1
【解決手段】磁気ディスク1に情報を記録する磁気ヘッド2と、磁気ヘッド2に設けた浮上量の制御信号により浮上量の調整を行う浮上量調整手段と、浮上量の制御信号を格納する格納手段7と、磁気ディスク装置の制御を行う制御手段6とを備え、制御手段6は予め磁気ディスク1に試験周波数を書き込み、書き込んだ試験周波数を読み出して基準値と比較し、比較した基準値との誤差信号を磁気ディスク1の記録位置ごとに格納手段7に格納し、通常の磁気ディスク1からの信号の読み出し時に読み出し位置に対応する格納手段7の記録位置の誤差信号を浮上量の制御信号として浮上量調整手段に出力し、通常の読み出し信号の振幅を一定に制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気ヘッドの浮上量を制御することで、磁気ディスク(媒体)から再生する信号振幅を一定にする磁気ディスク装置に関する。
ハードディスク(HDD)用垂直磁気記録媒体は、裏打層を用いることでヘッドから発生する磁界が弱まっても情報の記録が可能であり、裏打層がない垂直記録媒体や長手記録媒体と比べても倍以上の高保磁力化が可能である。また、垂直ヘッドは、狭コア幅化されて磁束の漏れが少なく、さらにシールド等を備えなければならないことから、高い記録磁界を発生させなければ高記録密度を達成することはできない。本発明は、特にこの裏打層を有する高記録密度の垂直媒体と垂直ヘッド等を使用して、ヘッドの浮上量を制御することで再生する信号振幅を一定にする信号処理回路を備える磁気ディスク装置に関する。
従来の垂直磁気ディスク装置は、AGC回路(Automatic Gain Control:自動電圧利得制御回路)によってゲイン調整を行っていた。
図8は従来の垂直磁気ディスク装置の説明図である。図8において、垂直磁気ディスク装置には、磁気ディスク(ディスク)1、ヘッド2、ヘッドアンプ3、コントローラ(HDC)6、アナログイコライザ8、A/D(アナログ/デジタル)変換器9、アダプティブイコライザ10、PLL(Phase Locked Loop )11、検出器12、復号器13、符号器14、AGC15が設けてある。
従来の垂直磁気ディスク装置へのデータの書き込みは、パソコン(PC)のデータ信号にコントローラ6でECC(Error Correction Code )等を付加し、符号器14でディスク1に書き込むのに適したデータ信号に変換し、ヘッドアンプ3でデータ信号と磁化反転が対応した電流信号に変換され、ヘッド2でディスク1に書き込むものである。
書き込んだデータの読み出しは、ディスク1の信号をヘッド2で読み出し、読み出した信号をヘッドアンプ3で増幅し、AGC15でゲイン(振幅)調整を行い、アナログイコライザ8でおおよその周波数等化を行い、A/D変換器9でアナログ信号をデジタル信号に変換し、アダプティブイコライザ10で最終的な周波数等化を行い、検出器12でデジタル信号の検出を行い、復号器13でECCを含むパソコン(PC)用のデータ信号に変換するものである。
また、従来、ディスクからのリード出力のレベルに応じてヘッドの浮上量を制御するものがある。これは薄膜抵抗体を備えた磁気ヘッドを用い、この薄膜抵抗体に通電して発熱させることにより磁極先端部を熱膨張させて突出させるようにするものであった(特許文献1参照)。この方法では、あくまで浮上量(この場合は記録密度を増加させるため記録周波数を上げて出力が落ちる分のリード信号を低浮上量化することでカバーしようというものである。)を一定にするために通電出力を制御するものである。
また、従来、浮上量測定用データとして、2種類のAGCパターンをサーボエリアに所定の記録条件によりサーボライタで記録することにより、ヘッドの再生出力変動などの影響を吸収して、浮上高を常時高精度で監視するものがあり、この浮上変動の監視機能をHDDに組み込むことにより、HDDの動作時にダイナミックに浮上変動を監視して、当該浮上変動が許容範囲外の場合にはクラッシュの危険度が高いことを通知するものがあった(特許文献2参照)。
特開平5−20635号公報
特開2000−195210号公報
従来の磁気ディスク装置では、アナログのAGC回路を使用して信号出力の振幅を一定にしている。しかし、アナログ回路は規模が大きくフィードバック機能を有しており、設計は複雑で難しいものであった。
ここで説明する磁気ディスク装置では、このような従来の課題を解決し、上記アナログ回路のフィードバック機能をヘッドの浮上量制御系に兼ね備えさせて調整を行うことによってAGC回路を不要とすることを目的する。
図1は本発明の磁気ディスク装置の説明図である。図1中、1は磁気ディスク(ディスク)、2は磁気ヘッド(ヘッド)、3はヘッドアンプ(HDIC:ヘッドIC)、4は振幅誤差検出回路、5はタイミング調整回路、6はコントローラ(制御手段)、7はメモリ(格納手段)、8はアナログイコライザ、9はA/D変換器、10はアダプティブイコライザ、11はPLL、12は検出器、13は復号器、14は符号器である。
本発明は、上記従来の課題を解決するため、次のように構成した。
(1):磁気ディスク1に情報を記録する磁気ヘッド2と、前記磁気ヘッド2に設けた浮上量の制御信号により浮上量の調整を行う浮上量調整手段と、前記浮上量の制御信号を格納する格納手段7と、磁気ディスク装置の制御を行う制御手段6とを備え、前記制御手段6は、予め前記磁気ディスク1に試験周波数を書き込み、該書き込んだ試験周波数を読み出して基準値と比較し、該比較した基準値との誤差信号を前記磁気ディスク1の記録位置ごとに前記格納手段7に格納し、通常の前記磁気ディスク1からの信号の読み出し時に、該読み出し位置に対応する前記格納手段7の記録位置の誤差信号を前記浮上量の制御信号として前記浮上量調整手段に出力し、該通常の読み出し信号の振幅を一定に制御する。このため、従来のAGC回路を不要とすることができる。
(2):前記(1)の磁気ディスク装置において、ゲインの異なる少なくとも2個以上のアンプを切り換えて使用できるように設け、前記制御手段6は、前記浮上量の制御信号を前記アンプを通して前記浮上量調整手段に出力する。このため、浮上量の制御信号のダイナミックレンジの不足を補うことができる。
(3):前記(1)又は(2)の磁気ディスク装置において、前記制御手段6は、前記浮上量の制御信号を、最大値が一定の値の制御信号とし、該制御信号の時間間隔を前記格納手段7に格納する。このため、制御信号の時間間隔の変化だけで、浮上量の制御を容易に行うことができる。
本発明によれば次のような効果がある。
(1):制御手段は、予め磁気ディスクに試験周波数を書き込み、該書き込んだ試験周波数を読み出して基準値と比較し、該比較した基準値との誤差信号を前記磁気ディスクの記録位置ごとに格納手段に格納し、通常の前記磁気ディスクからの信号の読み出し時に、該読み出し位置に対応する前記格納手段の記録位置の誤差信号を浮上量の制御信号として浮上量調整手段に出力し、該通常の読み出し信号の振幅を一定に制御するため、従来のAGC回路を不要とすることができる。
(2):ゲインの異なる少なくとも2個以上のアンプを切り換えて使用できるように設け、制御手段は、浮上量の制御信号を前記アンプを通して浮上量調整手段に出力するため、浮上量の制御信号のダイナミックレンジの不足を補うことができる。
(3):制御手段は、浮上量の制御信号を、最大値が一定の値の制御信号とし、該制御信号の時間間隔を格納手段に格納するため、時間間隔の変化だけで、浮上量の制御を行うことができる。
本発明は、熱変形、圧電素子、形状記憶合金、バイメタル等を利用した磁気ヘッド変形(浮上量調整)機構において、ヘッドアンプ(ヘッドIC)からの再生信号と基準電圧との誤差を浮上量の制御信号に換算する機能を有し、磁気ディスク装置の出荷試験時にトラックごとに試験周波数である単一周波数を書き込み、各半径(R)位置、かつ各セクターごとの誤差信号を予め測定しメモリ上に記録し、信号再生時にはこの値を使用して磁気ヘッドの浮上量を制御することで信号振幅を一定にすることができる。
また、ヘッドIC内部にゲインの異なる少なくとも2個以上のアンプを有し、このアンプを切り換えることでダイナミックレンジを可変とすることができる。
また、熱変形により磁気ヘッドの浮上量の制御を行う場合、各半径(R)位置、かつ各セクターごとに熱による変形量の時間遅れを考慮して、最大値(一定値)での制御信号のみを使用して制御時間(制御間隔時間)をメモリ上に記録することができる。
これにより、浮上量を積極的に変化させることと、アンプとの連動でダイナミックレンジ切り換えが可能となることで、信号出力を減らす方向にも増やす方向にも自在の制御が可能であり、広い変動に対応して振幅を一定にすることが可能となる。これを利用してAGCの機能を代替として持たせ、AGC回路を不要とすることができる。
(1):磁気ディスク装置の説明
図1は磁気ディスク装置の説明図である。図1において、垂直磁気ディスク装置等の磁気ディスク装置には、ディスク1、ヘッド2、ヘッドアンプ(HDIC:ヘッドIC)3、振幅誤差検出回路4、タイミング調整回路5、コントローラ(HDC)6、メモリ7、アナログイコライザ8、A/D変換器9、アダプティブイコライザ10、PLL11、検出器12、復号器13、符号器14が設けてある。
図1は磁気ディスク装置の説明図である。図1において、垂直磁気ディスク装置等の磁気ディスク装置には、ディスク1、ヘッド2、ヘッドアンプ(HDIC:ヘッドIC)3、振幅誤差検出回路4、タイミング調整回路5、コントローラ(HDC)6、メモリ7、アナログイコライザ8、A/D変換器9、アダプティブイコライザ10、PLL11、検出器12、復号器13、符号器14が設けてある。
ディスク1は、裏打層を備えた垂直磁気記録を行うハードディスク用等の記録媒体である。ヘッド2は、狭コア幅化されて磁束の漏れが少なく、さらにシールドを備えた垂直記録用等の磁気ヘッドである。ヘッドアンプ3は、ヘッド2からディスク1にライト/リードする信号の変換/増幅及び浮上量の制御を行うためのヘッドIC(HDIC)である。
振幅誤差検出回路4は、ヘッド2から読み出した信号を基準信号と比較して、誤差信号を出力する振幅誤差検出手段である。タイミング調整回路5は、浮上量の制御信号に対するヘッドアンプ3からのリード出力信号の振幅の増加量の関係は関数として与えられるため、これに対する時間遅れ分を考慮して制御量及び時間を決定するタイミング調整手段である。コントローラ(HDC)6は、磁気ディスク装置全体の制御を行う制御手段である。なお、振幅誤差検出回路4、タイミング調整回路5、メモリ7等は、コントローラ6内に設けることもできる。メモリ7は、ディスク1のトラックNo.、セクターNo.等の記録位置に対応した浮上量の制御信号を格納する格納手段である。
アナログイコライザ8は、目的の波形になるようにアナログ信号波形の成形(補正)を行う等化回路である。A/D変換器9は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段である。アダプティブイコライザ10は、目的の値となるようにデジタル波形の成形(補正)を行う適合型等化回路である。PLL11は、アダプティブイコライザ10からの信号でA/D変換器9の変換するクロック(タイミング周波数)を発生するものである。検出器12は、デジタル信号を判別してデータ信号とするものである。復号器13は、ECCを含むコンピュータ(PC)のデータに変換(符号器14の逆の動作)するものである。符号器14は、ECCを付加したコンピュータ(PC)のデータを磁気ディスクに書き込むのに適したデータに変換するものである。
出荷試験時にトラックごとに単一周波数をディスク1に書き込む、この単一周波数は、例えばf8(例えば、25MHz)やf2(例えば、100MHz)の繰り返し信号である。各R(トラック)位置、かつ各セクターごとの位置(記録位置)に対してヘッドアンプ3からの再生信号と基準電圧(一定電圧)との誤差を測定する。図1の右グラフのように浮上量の制御信号に対する振幅の増加量の関係は関数として与えられるため、これに対して時間遅れ分をタイミング調整回路5にて考慮して制御量及び時間を決定する。この結果をメモリ7上に記録し、信号再生時にはこの値を使用して記録位置ごとに浮上量を制御することで信号振幅を一定にする。
磁気ディスク装置へ通常のデータの書き込みは、上位装置等からの書き込みデータ信号であるコントローラ6からの信号を符号器14で符号変換し、ヘッドアンプ3で該符号変換した信号を磁化反転と対応した電流信号に変換し、ヘッド2でディスク1に書き込むものである。
データの読み出しは、上位装置等から指定されたディスク1の記録位置から信号をヘッド2で読み出し、該読み出した信号をヘッドアンプ3で増幅し、アナログイコライザ8でアナログ信号の成形(補正)を行い、A/D変換器9でアナログ信号をデジタル信号に変換し、アダプティブイコライザ10でデジタル信号の成形を行い、検出器12でデジタル信号の検出を行い、復号器13でECCを含むコンピュータ(上位装置)のデータに変換するものである。
なお、ヘッドアンプ3には、記録位置に対応した浮上量の制御信号がメモリ7から入力(実際はメモリから制御部が読み出して入力)され、ヘッドアンプ3の出力でヘッドの浮上量が調整される。この結果、通常の磁気ディスク装置で信号出力振幅を一定にしているAGC回路が必要でなくなる。
(2):浮上量制御の説明
図2は各信号の概略説明図である。図2において、インデックス(index )信号は、ディスク1の1周分に1個出力される信号である。再生信号であるヘッドアンプ3の出力信号のエンベロープ(振幅電圧)をV'nとし、基準電圧信号(一定)をVn とすると、斜線の部分(V'nとVn の差の部分)が浮上量の制御信号(誤差信号)となる。1周分の再生信号(ヘッドアンプ3)から取り出した1セクターの出力信号のエンベロープが単純に減少している場所でのメモリ7に保存した浮上量の制御信号を下方の図で示したものである。下方の図では、時間とともに制御パワーが増加している。これにより、時間とともにヘッドの浮上量が減少するので、ヘッドアンプ3の出力信号の振幅を一定にすることができる。
図2は各信号の概略説明図である。図2において、インデックス(index )信号は、ディスク1の1周分に1個出力される信号である。再生信号であるヘッドアンプ3の出力信号のエンベロープ(振幅電圧)をV'nとし、基準電圧信号(一定)をVn とすると、斜線の部分(V'nとVn の差の部分)が浮上量の制御信号(誤差信号)となる。1周分の再生信号(ヘッドアンプ3)から取り出した1セクターの出力信号のエンベロープが単純に減少している場所でのメモリ7に保存した浮上量の制御信号を下方の図で示したものである。下方の図では、時間とともに制御パワーが増加している。これにより、時間とともにヘッドの浮上量が減少するので、ヘッドアンプ3の出力信号の振幅を一定にすることができる。
(3):磁気ヘッドの説明
浮上量の制御信号により磁気ヘッドの浮上量を調整するために、磁気ヘッド変形機構(浮上量調整手段)を備える。磁気ヘッド変形機構として、熱変形、圧電素子、形状記憶合金、バイメタル等を利用することができる。ここでは熱変形の例を説明する。
浮上量の制御信号により磁気ヘッドの浮上量を調整するために、磁気ヘッド変形機構(浮上量調整手段)を備える。磁気ヘッド変形機構として、熱変形、圧電素子、形状記憶合金、バイメタル等を利用することができる。ここでは熱変形の例を説明する。
図3は薄膜磁気ヘッド素子部の拡大断面図である。図3において、熱変形により浮上量の調節をする磁気ヘッド2の説明である。この磁気ヘッド2には、基板21上に、下部磁極22と、絶縁体層23を介して絶縁されて形成された薄膜コイル24と、上部磁極25と、保護層26とが順次形成された薄膜磁気ヘッド素子27を有する。そして、薄膜磁気ヘッド素子27には、必要に応じて通電して発熱させることにより磁極先端部29を熱膨張させてディスク1の面に突出させるようにした薄膜抵抗体30を前記絶縁体層23の内部に形成する。
この薄膜抵抗体30に通電して発熱させると、両磁極22、25及び絶縁体層23と、基板21及び保護層26との間の熱膨張率の差異により磁極先端部29が図3で点線で示すように突出する。この磁極先端部29の突出量は薄膜抵抗体30の発熱量に比例するので、この薄膜抵抗体30に流れる電流を制御すれば、磁極先端部29の突出量を制御することができる。したがって、磁気ディスク装置においては、前記磁極先端部29の突出量を制御することにより、ディスク1の面と磁極先端部との間隙を制御することができる。
(4):アンプセレクトを使用する磁気ディスク装置の説明
図4はアンプセレクトを使用する磁気ディスク装置の説明図である。図4において、垂直磁気ディスク装置等の磁気ディスク装置には、ディスク1、ヘッド2、ヘッドアンプ(HDIC)3、振幅誤差検出回路4、タイミング調整回路5、コントローラ(HDC)6、メモリ7、アナログイコライザ8、A/D変換器9、アダプティブイコライザ10、PLL11、検出器12、復号器13、符号器14が設けてある。
図4はアンプセレクトを使用する磁気ディスク装置の説明図である。図4において、垂直磁気ディスク装置等の磁気ディスク装置には、ディスク1、ヘッド2、ヘッドアンプ(HDIC)3、振幅誤差検出回路4、タイミング調整回路5、コントローラ(HDC)6、メモリ7、アナログイコライザ8、A/D変換器9、アダプティブイコライザ10、PLL11、検出器12、復号器13、符号器14が設けてある。
これらの磁気ディスク装置の構成は、図1と同じであるが、メモリ7には、予め(出荷試験時等)ディスク1のトラックNo.、セクターNo.等の記録位置に対応した浮上量の制御信号(量)とヘッドアンプ3のアンプセレクト信号(量)が格納されている。これにより、記録位置に対応したアンプセレクト信号と浮上量の制御信号がヘッドアンプ3にメモリ7から出力され、ヘッドアンプ3のアンプが選択されるとともにヘッドの浮上量が制御される。
このため、ダイナミックレンジが不足した場合を考慮して、その時に最適となるゲインを持ったアンプをセレクトすることができる。これによって不足するゲインを補うようにしたものである。図4の右側の図は、アンプセレクト信号により、ヘッドアンプ3の内部に設けられたアンプセレクト部31のアンプA1〜A4(倍率;×0.65〜×2.00)のいずれかを選択することを示している。
図5は各信号の概略説明図である。図5において、インデックス(index )信号は、ディスク1の1周分に1個出力される信号である。再生信号であるヘッドアンプ3の出力信号のエンベロープ(振幅電圧)をV'nとし、基準電圧信号(一定)をVn すると、斜線の部分(V'nとVn の差の部分)が浮上量の制御信号(誤差信号)となる。1周分の再生信号(ヘッドアンプ3)から取り出した1セクターの出力信号のエンベロープが単純に増加している場所でのメモリ7に保存した浮上量の制御信号とその時にセレクトされたアンプ(この例ではアンプA1)を下方の図で示したものである。下方の図では、時間とともに制御パワーが減少している(この例では浮上量の制御信号は0.65倍されてヘッド2に与えられる)。これにより、時間とともにヘッドの浮上量が増大するので、ヘッドアンプ3の出力信号の振幅を一定にすることができる。
(5):フローチャートによる説明
いま、振幅の基準電圧をVn 、ヘッドアンプ3からの振幅電圧をV'nとする。誤差が発生しない場合、すなわちVn = V'nの場合には特に制御は行わない。この場合、メモリに記録される浮上量の制御信号はR位置、セクター位置に対して前の値を保持することとなる。次にV'nに変化が生じて、Vn = V'n×Vk とつりあう場合にはV'nが増加していればVk は1未満の値、減少していればVk は1以上の値をとることになる。ところが、図1の右図のようにヒーターパワー(Heater Power)の取れる値の範囲で振幅の得られる変化の範囲は1.0 〜1.6 倍程度であるためにこれを超える振幅の変化では対応ができなくなる。そこで、その時のHeater Powerの値kがHeater Power max > k > Heater Power min で対応可能か判断を行い、可能であればその値を入れてVn = V'nとし、R位置、セクター位置に対してその時のkの値をメモリに保存する。また、対応が不可能となる k> Heater Power maxの場合にはヘッドアンプのゲインを次の倍率に1段階上げて再度、Vn = V'nとなるように同様な調整を行うことになる。この時、新しいゲインの倍率を選んだ時のR位置、セクター位置に対して新しいゲインの倍率をメモリに保存する。逆に k> Heater Power minの場合にはヘッドアンプのゲインを次の倍率に1段階下げて、前述と同様な動作を行うこととなる。
いま、振幅の基準電圧をVn 、ヘッドアンプ3からの振幅電圧をV'nとする。誤差が発生しない場合、すなわちVn = V'nの場合には特に制御は行わない。この場合、メモリに記録される浮上量の制御信号はR位置、セクター位置に対して前の値を保持することとなる。次にV'nに変化が生じて、Vn = V'n×Vk とつりあう場合にはV'nが増加していればVk は1未満の値、減少していればVk は1以上の値をとることになる。ところが、図1の右図のようにヒーターパワー(Heater Power)の取れる値の範囲で振幅の得られる変化の範囲は1.0 〜1.6 倍程度であるためにこれを超える振幅の変化では対応ができなくなる。そこで、その時のHeater Powerの値kがHeater Power max > k > Heater Power min で対応可能か判断を行い、可能であればその値を入れてVn = V'nとし、R位置、セクター位置に対してその時のkの値をメモリに保存する。また、対応が不可能となる k> Heater Power maxの場合にはヘッドアンプのゲインを次の倍率に1段階上げて再度、Vn = V'nとなるように同様な調整を行うことになる。この時、新しいゲインの倍率を選んだ時のR位置、セクター位置に対して新しいゲインの倍率をメモリに保存する。逆に k> Heater Power minの場合にはヘッドアンプのゲインを次の倍率に1段階下げて、前述と同様な動作を行うこととなる。
図6はメモリへの記録処理フローチャートである。以下、図6の処理S1〜S8にしたがって説明する。
S1:コントローラ6は、上位装置からディスク1のリード命令を受けると、半径(R)位置、セクター位置をメモリ7に記録し、処理S2に移る。
S2:コントローラ6は、振幅誤差検出回路4により、Vn = V'nであるかどうか判断する。この判断で、Vn = V'nの場合はこの処理を終了し、Vn = V'nでない場合は処理S3に移る。 S3:コントローラ6は、振幅誤差検出回路4により、Vn > V'n(電圧レベル:Vn = V'n×Vk )であるかどうか判断する。この判断で、Vn > V'nの場合は処理S4に移り、Vn > V'nでない場合は処理S6に移る。
S4:コントローラ6は、現在のヒーターパワー(Heater Power)の値kがヒーターパワーの最大値(Heater Power max)(図1の規格化制御パワーの最大値参照)より小さいかどうか判断する。この判断で、kがヒーターパワーの最大値より小さい場合は処理S7に移り、小さくない場合は処理S5に移る。
S5:コントローラ6は、ヘッドアンプ3のアンプセレクトを1段ゲインアップ(gain up :倍率を上げる)し、それをメモリ7に記録し、処理S2に戻る。
S6:コントローラ6は、現在のヒーターパワー(Heater Power)の値kがヒーターパワーの最小値(Heater Power min)(図1の規格化制御パワーの最小値参照)より大きいかどうか判断する。この判断で、kがヒーターパワーの最小値より大きい場合は処理S7に移り、大きくない場合は処理S8に移る。
S7:コントローラ6は、ヒーターパワーkの値を(図1の規格化制御パワーf(k) 参照)制御パワーf(k) から選択し、Vn = V'nになるR位置、セクター位置に対してその時のkの値をメモリ7に保存する。
S8:コントローラ6は、ヘッドアンプ3のアンプセレクトを1段ゲインダウン(gain down :倍率を下げる)し、それをメモリ7に記録し、処理S2に戻る。
このようにして得られたメモリの結果を実際のデータの再生信号に利用することでAGC回路を通した効果が得られる。
(6):浮上量の制御信号の説明
図7は浮上量の制御信号の説明図である。図7において、左図はメモリ上に記録されたあるR位置でのある1セクター間の浮上量の制御信号の一例である。この時の点線はアナログとして必要な挙動を示している。もちろん制御時間を短縮することが可能であれば限りなくこの値に近づけることができる。これに対して、右図は、浮上量の制御信号として最大値(一定値)のみを使用してHeater Power(制御パワー)をON、OFF (規定時間内のパルス数を制御又はパルス幅を制御)させることで近似動作させたものである。媒体欠陥のような急激なゲインの変動時に有効な方法となる。
図7は浮上量の制御信号の説明図である。図7において、左図はメモリ上に記録されたあるR位置でのある1セクター間の浮上量の制御信号の一例である。この時の点線はアナログとして必要な挙動を示している。もちろん制御時間を短縮することが可能であれば限りなくこの値に近づけることができる。これに対して、右図は、浮上量の制御信号として最大値(一定値)のみを使用してHeater Power(制御パワー)をON、OFF (規定時間内のパルス数を制御又はパルス幅を制御)させることで近似動作させたものである。媒体欠陥のような急激なゲインの変動時に有効な方法となる。
このように、この磁気ディスク装置では、浮上量を制御することとアナログのAGC回路とがお互いに同じような機能を有することに着目して、従来の磁気ディスク装置のパフォーマンスが損なわれることの無いように考慮しながら複雑なアナログ回路を簡略化することができる。
従来の磁気ディスク装置では、ヘッド・媒体の性能が最大限に生かされるように設計はされているが、媒体の保磁力やヘッドの特性、スライダー浮上量のバラツキによって実際には劣化する分のマージンが上積みされ、盛り込まれている。この磁気ディスク装置では、事前に試験を行うことで個々のヘッド・媒体にあわせて、振幅特性として最適な浮上量を選定することができ、最大限のパフォーマンスを発揮できるようにすることが可能である。これによって、磁気ディスク装置に記録される情報として、あるいは記憶装置自体の信頼性を向上させることが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば浮上量を制御することで信号振幅を一定にすることが可能である。この結果、従来の磁気ディスク装置で再生信号の出力振幅を一定にしているAGC回路が必要でなくなり、読み出しデータの信頼性を損なうことなくアナログ回路の規模を縮小することができる。
1 磁気ディスク(ディスク)
2 磁気ヘッド(ヘッド)
3 ヘッドアンプ(HDIC)
4 振幅誤差検出回路
5 タイミング調整回路
6 コントローラ(制御手段)
7 メモリ(格納手段)
8 アナログイコライザ
9 A/D変換器
10 アダプティブイコライザ
11 PLL
12 検出器
13 復号器
14 符号器
2 磁気ヘッド(ヘッド)
3 ヘッドアンプ(HDIC)
4 振幅誤差検出回路
5 タイミング調整回路
6 コントローラ(制御手段)
7 メモリ(格納手段)
8 アナログイコライザ
9 A/D変換器
10 アダプティブイコライザ
11 PLL
12 検出器
13 復号器
14 符号器
Claims (3)
- 磁気ディスクに情報を記録する磁気ヘッドと、
前記磁気ヘッドに設けた、浮上量の制御信号により浮上量の調整を行う浮上量調整手段と、
前記浮上量の制御信号を格納する格納手段と、
磁気ディスク装置の制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、予め前記磁気ディスクに試験周波数を書き込み、該書き込んだ試験周波数を読み出して基準値と比較し、該比較した基準値との誤差信号を前記磁気ディスクの記録位置ごとに前記格納手段に格納し、
通常の前記磁気ディスクからの信号の読み出し時に、該読み出し位置に対応する前記格納手段の記録位置の誤差信号を前記浮上量の制御信号として前記浮上量調整手段に出力し、該読み出し信号の振幅を一定に制御することを特徴とした磁気ディスク装置。 - ゲインの異なる少なくとも2個以上のアンプを切り換えて使用できるように設け、
前記制御手段は、前記浮上量の制御信号を前記アンプを通して前記浮上量調整手段に出力することを特徴とした請求項1記載の磁気ディスク装置。 - 前記制御手段は、前記浮上量の制御信号を、最大値が一定の値の制御信号とし、該制御信号の時間間隔を前記格納手段に格納することを特徴とした請求項1又は2記載の磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007276140A JP2009104720A (ja) | 2007-10-24 | 2007-10-24 | 磁気ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007276140A JP2009104720A (ja) | 2007-10-24 | 2007-10-24 | 磁気ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009104720A true JP2009104720A (ja) | 2009-05-14 |
Family
ID=40706239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007276140A Withdrawn JP2009104720A (ja) | 2007-10-24 | 2007-10-24 | 磁気ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009104720A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11074936B2 (en) | 2019-12-24 | 2021-07-27 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Magnetic disk device |
-
2007
- 2007-10-24 JP JP2007276140A patent/JP2009104720A/ja not_active Withdrawn
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A711 | Notification of change in applicant |
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