JP2009103988A - 光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】光コネクタのフェルールのスリーブへの挿入をスムーズに行うことができる光モジュールを提供する。
【解決手段】光モジュール1は、光素子と、一端がその光素子と光学的に結合して固定配置されるファイバスタブ24と、ファイバスタブ24が一方の端部側に嵌入されるスリーブと、を備え、スリーブの他方の端部側から光コネクタのフェルールが挿入される。スリーブは、ファイバスタブ24が嵌入されて固定的にハウジング内に保持される第1のスリーブ25と、可動的にハウジング内に保持される第2のスリーブ26と、で形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信に用いられる光モジュールに関する。
光モジュールはそのハウジング内に発光素子や受光素子を備え、これら光素子が光コネクタに保持された光ファイバと光学的に結合するようになっている。そのために、光素子が、ファイバスタブなどの光学部品と光学的に結合するように配置され、また、光モジュールは、光コネクタのフェルールを整列するスリーブ(整列用スリーブ)を備える。代表的な光学部品であるファイバスタブは、整列用スリーブの一端に挿入されて固定されており、このスリーブとともにハウジング内に収容されている。光コネクタを光モジュールに接続するとき、フェルールがスリーブの他端から挿入されて、フェルールの光ファイバ端面がスリーブ内でファイバスタブのファイバ端面と物理的に接触する。これにより、光モジュール内において、光素子と光コネクタの光ファイバとが光学的に結合する。
以上が、典型的な光モジュールの構造の例である。
フェルール外径とスリーブ内径は、ファイバスタブなどの光学部品と光ファイバとの光学的な結合を実現するために精度良く仕上げられている。光コネクタを着脱する際に、作業者が光コネクタのハウジングを保持して手作業で行うことや、両ハウジングの寸法ばらつきなどのため、フェルールがスリーブに挿入される際に必ずしもフェルールの軸とスリーブの軸が一致しない。フェルールをスリーブに挿入する際の作業性を考慮すると、ある程度の軸のズレを吸収してスムーズに挿入されなければならない。そのため、光コネクタはそのハウジングの中でフェルールをフローティング構造で保持している。
図4は、光コネクタの一例の部分断面図である。図示するように、光コネクタ5において、フェルール51は、ハウジング50内において軸方向に移動可能なフェルール保持部材52に保持されている。また、フェルール51は、ハウジング50の内外を隔てる隔壁50aに形成されている開口に、ハウジング50外に突出するように挿通されている。フェルール51と隔壁50aの間には、所定のクリアランスが設けられている。
外力が加えられていないとき、光コネクタ5のフェルール51は、図4(A)に示すように、軸方向に関して、光コネクタ5のフェルール保持部材52がバネ53の弾性力でハウジング50の隔壁50aに押圧されることにより保持される。また、このときのフェルール51は、軸と垂直方向に関して、フェルール保持部材52がバネで隔壁50aに押し付けられることによるその接触面間の摩擦力によって保持される。
一方、フェルール51に外力が加わったとき、フェルール51は、図4(B)に示すように、軸方向に関して、バネ53が縮むことにより、ハウジング50内部に引き込まれように移動することができる。また、このときのフェルール51は、軸と垂直方向に関して、フェルール51と隔壁50aの間の上記クリアランスの分だけ移動することができる。
フェルールとスリーブの軸のズレは、このフローティング構造によって吸収される。
ただし、光モジュールのスリーブ開口部にフェルールが接して導入開始時点の両者の位置や角度の不一致の度合いや、接触する面の状態などによっては導入がスムーズに行われずに感覚的に引っ掛かりを感じたり、無理な挿入によってフェルールの表面等が傷ついたりする危険性があった。そこで、特許文献1に開示の光モジュールでは、フェルール挿入用の貫通孔を有するハウジング及びスリーブのフェルール導入部のテーパの寸法や形状を工夫することで、フェルールの導入がスムーズに行われるようにしている。
特開2004−93619号公報
図5及び図6を用いて、光コネクタのフェルールをスリーブ内に挿入する際にスリーブにフェルールが引っ掛かるときの様子を説明する。図5は、ファイバスタブが一方の端部側に嵌入された整列用スリーブ(割スリーブ)に、他方の端部側からフェルールが挿入されていく様子を示しており、図6は、光コネクタを押し込み、フェルールを挿入していくのに必要な力(フェルールの端部に加わる力)の推移を示している。図6では、一定速度で光コネクタを動かした時にフェルールに加わる力、すなわち荷重計であるロードセルにかかる力(単位:N)を縦軸にとり、光コネクタのハウジングの変位(単位:mm)を横軸にとっている。なお、ロードセルに初めて荷重が加わったときの光コネクタの位置を変位0とする。
操作者などが光コネクタのハウジングを保持して、図5(A)に示すように、フェルール51についてスリーブ25’への挿入を開始すると、フェルール51の先端にはテーパが形成されているので、当該先端部分までは、スリーブ25’へスムーズに挿入される。しかし、さらにフェルール51を挿入して行くと、フェルール51とスリーブ25’との間には軸ズレがあるため、図5(B)に示すように、スリーブ25’の端面側で光コネクタのフェルール51の端面が引っ掛かり始める。この引っ掛かりにより、光コネクタ内でフェルール51を軸方向に支えるバネ(図4(B)参照)が縮み出すため、フェルール51に力が加わり出す。
スリーブ25’が割スリーブであるため、さらに光コネクタを押し込んでいくことで、割スリーブを変形させながらフェルール51を挿入させていくことはできる。しかし、フェルール51の変位は、フェルール51とスリーブ25’との引っ掛かりのために、光コネクタのハウジングの変位に比べ小さく、その変位の差分だけバネは縮むことになる。したがって、図6の領域Aに示すように、光コネクタが変位するほどに光コネクタ及びフェルール51を押し込むために必要な荷重が増加していく。
さらに光コネクタを押し込んでいき、スリーブ25’に対するフェルール51の角度が変化したりバネがさらに圧縮されたりなどすることで、光コネクタのバネからフェルール51に加わる力が、フェルール51とスリーブ25’との間の係止力より大きくなると、引っ掛かりが図5(C)に示すように外れて、光コネクタを押し込むのに必要な力が急激に減少する。図6の例では、B点(変位がおよそ0.75mmの点)でこの急激な減少が起こっているが、この直前では最大で約8Nもの大きな力が光コネクタの押し込みに必要である。つまり、従来の構成では、光コネクタのフェルール51をスリーブ25’にスムーズに挿入することが難しかった。
また、光コネクタを押し込むのに必要な荷重が急激に減少すると、急減した時点での荷重とバネの圧縮力により、フェルール51が勢い良く軸方向に飛び出し、スリーブ25’が短い場合などにファイバスタブ24に衝突したりする恐れがある。フェルール51がファイバスタブ24に衝突すると、その衝撃により、フェルール51に保持されたファイバの端面、ファイバスタブ24に保持されたファイバの端面、光モジュール本体のパッケージ内に内蔵する光素子やこれら光素子のための電子・電気部品等が破損したり脱落したりする場合がある。特に、熱電冷却器を備える光モジュールで、電子部品等と熱電冷却器との接触界面での破損が生じ易い。
また、特許文献1に開示の光モジュールを構成しても、フェルールとスリーブの導入部との接触による引っ掛かりを全く無くすことはできないため、さらなる改善が求められる。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、光コネクタのフェルールのスリーブへの挿入をスムーズに行うことができる光モジュールを提供することを目的とする。
本発明の光モジュールは、上記課題を解決するために、光素子と、一端がその光素子と光学的に結合して固定配置されるファイバスタブと、ファイバスタブが一方の端部側に嵌入されるスリーブと、を備え、スリーブの他方の端部側から光コネクタのフェルールが挿入される光モジュールであって、スリーブは、ファイバスタブが嵌入されて固定的にハウジング内に保持される第1のスリーブと、可動的にハウジング内に保持される第2のスリーブと、で形成されていることを特徴としたものである。
第1及び第2のスリーブは割スリーブであることが好ましい。また、第1及び第2の割スリーブがジルコニアまたは燐青銅で形成されていることが好適である。なお、本発明による光モジュールは熱電冷却器を備える構成のものに対して有用である。
本発明の光モジュールによれば、光コネクタの挿入を整列させるスリーブを、ハウジングに固定的な第1のスリーブと、ハウジングに可動的な第2のスリーブと、により形成しているので、フェルールをファイバスタブと光結合させる際にまず可動的な第2のスリーブに挿入させるようにしたため、挿入初期でのフェルールとスリーブの導入部との接触による引っ掛かりを無くすことができる。これにより、引き続く第1のスリーブへの挿入をスムーズに行うことができる。
本発明の光モジュールは、例えば、光素子としてレンズレーザユニットを搭載した光送信モジュールとして構成される。図1を用いて、本発明に係る光(光送信)モジュールの一例の概略を説明する。図1は、本発明による光モジュールの一例の断面図である。図示の光モジュール1は、バタフライタイプの光モジュールであり、側方や後方からリードピン(図示省略)が延び出す略長方体形状のパッケージ11を有する共に光電変換を行う光デバイス10と、光コネクタのフェルール(図4参照)を受納する光レセプタクル部材20と、から成る。
また、各種部品を収容する光モジュール1のハウジングは、光レセプタクル部材20の後述のスリーブシェル21、スタブホルダ22及びスタブホルダ保持部材(金属ホルダ)23と、光デバイス10のパッケージ11と、によりその外形が規定される。なお、以下の説明では、光モジュール1において光レセプタクル部材20が設けられている側を前方とし、その反対側を後方とする。
光デバイス10は、そのパッケージ11内に、発光素子であるレンズレーザユニット12を収容している。パッケージ11の前部11aには、光レセプタクル部材20が取付けられると共に、光信号を外部に送出するための開口11bが設けられている。この開口11bに図示しない光学窓を取付けることにより、レンズレーザユニット12等がパッケージ11内にハーメチックシールされる。
レンズレーザユニット12は、光電変換を行って光信号を出力するものであり、パッケージ11の底板部材11c上に設けられた熱電冷却器(TEC:Thermo Electric Cooler)13に取付けられる。レンズレーザユニット12は、例えば、光電変換機能を有する半導体発光素子(LD:Laser Diode)やLDを駆動するためのICドライバ等の電気/電子部品と、レンズ等の光学部品と、を含む。レンズレーザユニット12(以下、レーザユニット12という)は、LDから出力された光信号は、レンズと、パッケージ11の前部11aの開口11bに設けられた光学窓と、を介して、ファイバスタブ方向すなわち光レセプタクル部材20方向に送出される。
TEC13は、例えば、ペルチェ素子などからなり、LDを高周波で駆動したときにレーザユニット12が発生する熱を、温度に応じて、パッケージ11の底板部材11cを介して、放出することができるようになっている。このTEC13により、レーザユニット12(特に、その電気/電子部品)を効率良く冷却することができる。
パッケージ11の底板部材11cにおいて一段高くなっている後方部分には、レーザユニット12からの光出力強度をモニタするモニタフォトダイオード(PD:Photo Diode)が実装されるとともに、配線パターン等が形成されている。配線パターンには、レーザユニット12やTEC13が、ボンディングワイヤ(不図示)により電気的に接続されている。また、配線パターンには、パッケージ11の外部に少なくとも一部が露出するリードピンが電気的に接続されており、このリードピンにより、外部からレーザユニット12やTEC13に電気信号や電源を入力したり、これらから外部へ電気信号を取り出したりすることができるようになっている。
光レセプタクル部材20は、スリーブシェル21と、スタブホルダ22と、金属ホルダ23と、ファイバスタブ24と、第1のスリーブ25と、第2のスリーブ26、マグネット27、アイソレータ28とを有する。
ファイバスタブ24は、その中心部に光ファイバ等の光ガイド部24a(以下、光ファイバ24aという)を有し、レーザユニット12からの光は、レンズ14により、この光ファイバ24aに集光される。また、ファイバスタブ24の後端面は、レーザユニット12のLDへの反射戻り光を抑制するために斜め研磨されており、その光ファイバ端面に後述のアイソレータ28が取付けられている。また、ファイバスタブ24のフェルール挿入側端部(前端)は、光コネクタのフェルール(図示せず)と物理的に当接するように凸形状に加工されている。さらに、ファイバスタブ24は、金属ホルダ23を介して光デバイス10に固定されるスタブホルダ22にその後端が保持されることにより、光モジュール1のハウジング内で固定配置される。
本光モジュール1において、ファイバスタブ24が一方の端部側に嵌入されると共に他方の端部側から光コネクタのフェルールが挿入されるスリーブは、第1のスリーブ25及び第2のスリーブ26から構成される。
第1のスリーブ25は、その後端側にファイバスタブ24の前端が嵌入されており、その前方側から光コネクタのフェルールが挿入される。第1のスリーブ25は、その中心軸が、光モジュール1のハウジングの中心軸と一致するように(すなわち同心状に)、上記ハウジング内に固定的に収容される。
第2のスリーブ26は、第1のスリーブ25と略同一の内径を有するものであり、第1のスリーブ25の前方に、光モジュール1のハウジング内で可動的に保持される。第2のスリーブ26は、第1のスリーブ25と異なり、光モジュールのハウジングには固定されておらず、また、ハウジングを構成するスリーブシェル21との間にギャップが形成されるように設けられている。すなわち、第1のスリーブ25に対し独立可動にハウジング内に収容されている。
光コネクタのフェルールは、第2のスリーブ26を通り抜けて第1のスリーブ25に挿入される。第1のスリーブ25は、第2のスリーブ26を介して光コネクタのフェルールが挿入されたときに、フェルール内の光ファイバ(図示せず)と、ファイバスタブ24内の光ファイバ24aとが互いに突き合わされるように、フェルールをガイドする。光コネクタのフェルール内の光ファイバと、ファイバスタブ24の光ファイバ24aとが、上記突き合せを行うことで物理的に接触し、その結果、レーザユニット12からの光信号を低損失で当該光ファイバ中に伝播させていくことができる。
このような構成により、光コネクタの接続が開始されたときに、フェルールが光レセプタクル部材20に挿入される当初はハウジング内で動くことができる第2のスリーブに挿入されることになるので、引っ掛かることなく光コネクタのフェルールをスムーズに挿入することができる。
スタブホルダ22は、ファイバスタブ24を圧入保持しており、その圧入保持部より後方には、マグネット27を有する。マグネット27は、ファイバスタブ24に向かう光の反射戻りを除去するアイソレータ28のファラデー回転子のために設けられ、その磁界によって上記ファラデー回転子が光の振動方向を所定の方向に回転させることができるようになっている。スタブホルダ22の前方には、第1のスリーブ25及び第2のスリーブ26を覆うスリーブシェル21が取付けられており、スタブホルダ22の後方は光レセプタクル部材20を光デバイス10に固定するための金属ホルダ23に取付けられる。
スリーブシェル21、スタブホルダ22及び金属ホルダ23は、例えば、ステンレス材料を用いて形成される。
光レセプタクル部材20の後端面すなわち金属ホルダ23の後端面は、光デバイス10のパッケージ11の前端面上で、光軸と垂直方向にスライド可能なスライド面となっているため、レーザユニット12とファイバスタブ24の光ファイバ24aとの位置調整を光軸と垂直面内で行うことができる。
また、金属ホルダ23の前方の円筒状の空間内で、スタブホルダ22が金属ホルダ23の内壁面上で、光軸方向にスライド可能になっている。そのため、レーザユニット12とファイバスタブ24の光ファイバ24aとの、光軸方向の位置調整を行うことができる。
続いて、図2を用いて、本発明の主要部に係る光レセプタクル部材について更に説明する。図2は、光レセプタクル部材の断面図であり、金属ホルダの図示を省略している。
光レセプタクル部材20は、図示するように、直列に配置された複数のスリーブ(第1及び第2のスリーブ25,26)を有する。第1及び第2のスリーブ25,26は、共に割スリーブであり、その材質は光コネクタのフェルールの材質と同じものであることが好ましいため、例えば、ジルコニアや燐青銅で形成されることが好ましい。
第2のスリーブ26は、モジュールハウジングの空間(図の例では第1のスリーブ25とスリーブシェル21とで形成される空間)内で自由に保持される。そのため、光コネクタのフェルールを挿入して、フェルール端部が第2のスリーブ26の前端部と接触したとしても、第2のスリーブ26がフェルールの位置、角度に従って移動して接触部における引っ掛かりが生じない。また、第2のスリーブ26の後端部までフェルールが挿入された時点では、モジュールハウジングや光コネクタのハウジングなどの嵌め合わせなどの影響も受けて、フェルールの角度ズレはある程度矯正されているため、フェルールと第1のスリーブ25との軸がほぼ一致し、フェルールの第1のスリーブ25への導入において引っ掛かりが生じない。このように、本発明の光モジュールでは、引っ掛かりが生じないので光コネクタのフェルールのスリーブへの挿入をスムーズに行うことができる。
光レセプタクル部材20の図2に示す部分を組み立てる手順は、以下の通りである。まず、スタブホルダ22にファイバスタブ24の一端を圧入し、マグネット27を取付け、そして、ファイバスタブ24の他端に固定されるように第1のスリーブ25を圧入する。その後、第2のスリーブ26を挿入したスリーブシェル21をスタブホルダ22に被せるように圧入する。この例では、取付け固定方法として圧入を用いたが、接着その他の一般的な固定法でもよい。そして、アイソレータ28がファイバスタブ24の一端の光ファイバ端面に接着される。
また、スリーブのフェルール抜去力(保持力)が業界標準で定められており、所定の力以下でフェルールが抜け落ちてはならない。一方で、引っ掛かりをなくすために、割スリーブについては、その軸方向と垂直な方向に押し広げるために必要な力が小さい方が良い。容易に押し広がりフェルールを抜去しやすい割スリーブでは引っ掛かりは生じない。しかし、上述の抜去(保持)力の標準値を実現する必要がある。
そこで、本発明に係る光レセプタクル部材20は、第1及び第2のスリーブ25,26のそれぞれの抜去力は小さくして引っ掛かりを無くす一方で、第1及び第2のスリーブ25,26が協働して光コネクタのフェルールを保持することで、フェルールの脱落を防ぐための力(モジュールとしての全体の抜去力)が規格(規格番号がIEC61754シリーズのもの)内に収まるようにしている。具体的には、両者の抜去力の和が標準の値を満たすように設定している。
光コネクタとしては、SCタイプやLCタイプ、MUタイプのものが広く用いられているが、種類に応じて、規格で定められた光レセプタクル部材20に求められる抜去力が異なる。SCタイプでは2.0〜5.9N(規格番号:IEC61754-4)、LCタイプ及びMUタイプでは、1.0〜2.5N(規格番号:IEC61754-20、IEC61754-6)である。したがって、第1及び第2のスリーブ25,26の抜去力はそれぞれ、SCタイプの場合は1〜2.95N、LC及びMUタイプの場合は0.5〜1.25Nとして、第1のスリーブ25と第2スリーブ26とが協働して、抜去力の規格値を満たすようにすると良い。
また、第2のスリーブ26のフェルール導入の前端部から第1のスリーブ25のフェルール導入端部までの距離、第1のスリーブ25のフェルール導入の前端部からファイバスタブ24端面までの距離が、それぞれ光コネクタのフェルールの軸方向浮動量よりも大きくしておくことが好適である。これにより、万一、それぞれの導入端部で引っ掛かりが生じ、その後にバネの圧縮が開放されても、フェルール端面と、第1のスリーブ25またはファイバスタブ24端面との衝突が生じないようにすることができる。
本発明に係る光レセプタクル部材は、少なくとも2つの直列に配置されたスリーブを持つ。ここで、光レセプタクル部材がSCタイプに対応したものであり、複数のスリーブのうちフェルール導入側のスリーブ(図2の例では、第2のスリーブ26)の外径R1が3.6mm、長さR3が2.8mmであり、スリーブシェル21(光モジュールのハウジングの空間)の内径R2が3.7mmであったと仮定する。この場合、第2のスリーブ26の軸はスリーブシェル21の軸に対して最大で角度が2°ずれた状態となる可能性がある。
第2のスリーブ26が2°傾いた状態で、その角度で挿入されたフェルールが、第1のスリーブ25に到達して導入される際に、第1のスリーブ25の抜去力(SCタイプの場合は1.0〜2.0N)が小さい(すなわち第1のスリーブ25を軸と垂直な方向に容易に押し広げられる)ため、引っ掛かり無くフェルールが挿入される。
このように、スリーブシェル21内でフリーに保持される第2のスリーブ26は、挿入されるコネクタフェルールの進入角度を所定の角度(上述の例では2°)以下に矯正する役目を担う。
上述の仮定と同じ寸法・構成を有する、光モジュールの光レセプタクル部材(すなわち、SCタイプのものであり、第2のスリーブの外径R1が3.6mm、長さR3が2.8mmであり、スリーブシェルの内径R2が3.7mmであるもの)を作製した。なお、この光レセプタクル部材において、第1のスリーブの開放端からファイバスタブの端面までの距離R4(図2参照)は2.6mmであり、第1及び第2のスリーブの抜去力は1Nである。
作製した光レセプタクル部材のスリーブ(第1及び第2のスリーブ)に光コネクタのフェルールを挿入していくときに、光コネクタを押し込むのに必要な力(フェルールの端部に加わる力)を測定した結果を図3に示す。図3では、一定速度で光コネクタを動かす時にフェルールに加わる力、すなわち荷重計であるロードセルにかかる力(単位:N)を縦軸にとり、光コネクタのハウジングの変位(単位:mm)を横軸にとっている。なお、ロードセルに初めて荷重が加わったときの光コネクタの位置を変位0とする。
作製した光モジュールにおいて、第2のスリーブがハウジング内で自由に保持されているため、光コネクタのフェルールと第2のスリーブの前端部とで引っ掛かりが生じなく、また、フェルールの先端にはテーパが形成されている。そのため、光コネクタを押し込んでいくと、フェルールの先端が第2のスリーブの後方部分にかかるまで、フェルールがスムーズに第2のスリーブに挿入された。
さらに光コネクタを押し込んでいくと、図3の領域Cに示すように、第2のスリーブの後方部分あるいは第1のスリーブの前方部分において、フェルールの端部が多少引っ掛かった。しかし、この時点では、フェルールの角度ズレはある程度矯正されており、第1及び第2のスリーブの抜去力は小さいので、小さい力(最大でも約1.4N)を加えるだけで、光コネクタのフェルールがスリーブへスムーズに挿入された。
なお、図3の領域Dは、フェルールとファイバスタブが物理的に接触(PC:Physical Contact)した後に光コネクタをさらに押し込んでいき、フェルール端面とファイバスタブ端面に所定の圧力が加わったときの様子を示している。
また、この作製した光レセプタクル部材の(スリーブの)抜去力を測定したところ、SCタイプの光コネクタの規格値を満たす値であった。
上述の例では、バタフライ型モジュールとして光モジュールを構成するようにしていたが、本発明の光モジュールは、CAN型パッケージを有する光送信デバイスや光受信デバイスに上述のものと同様な光レセプタクル部材を取付けて、同軸型の光送信モジュールや光受信モジュールとしてもよい。なお、光送信デバイスのCAN型パッケージ内部には、例えば、上述の光デバイス10と同様に、LDやLD駆動用のドライバICが実装される。また、光受信デバイスのCAN型パッケージ内部には、例えば、PDやトランスインピーダンスアンプが実装される。
また、上述の例では、LDからの出射光を1つのレンズを用いてファイバスタブに光結合させるようにしていたが、例えば、金属ホルダ内に別のレンズを設ける等して、複数のレンズを用いて上記光結合を達成するようにしてもよい。
また、本発明の光モジュールは、内部に回路基板を搭載した光リンクモジュールに好適に適用できる。
以上、説明したように、本光モジュールのように構成することにより、光コネクタのフェルールをスリーブ(第1及び第2のスリーブ)にスムーズに挿入することができる。換言すれば、本構成の光モジュールでは、光コネクタのフェルールの端部にかかる力(すなわち、光コネクタのバネの圧縮力)が小さい。そのため、本光モジュールでは、従来の、フェルール挿入時に端部にかかる力が大きい光モジュールとは異なり、バネの圧縮力により軸方向に勢い良く飛び出したフェルールが、ファイバスタブに衝突することがない。早い速度でフェルールがファイバスタブに衝突すると、衝突による高周波の振動が光モジュール内の構成部品に到達し、構成部品のうちTECやレーザユニット等のように高さがあったり面積が大きかったりするものが壊れることがある。本光モジュールでは、この現象を回避することができる。
本発明による光モジュールの一例の断面図である。 本発明の主要部に係る光レセプタクル部材の断面図である。 本発明による光モジュールにおいて、光レセプタクル部材のスリーブ(第1及び第2のスリーブ)に光コネクタのフェルールを挿入していくときの様子を説明する図である。 光コネクタの一例の部分断面図である。 従来の光モジュールにおいて、フェルールをスリーブ内に挿入する際にスリーブにフェルールが引っ掛かるときの様子を説明する図である。 従来の光モジュールにおいて、フェルールをスリーブ内に挿入する際にスリーブにフェルールが引っ掛かるときの様子を説明する図である。
符号の説明
1…光モジュール、10…光デバイス、11…パッケージ、11a…前部、11b…開口、11c…底板部材、11c…底部、12…レンズレーザユニット、13…熱電冷却器(TEC)、20…光レセプタクル部材、21…スリーブシェル、22…スタブホルダ、23・・・金属ホルダ、24…ファイバスタブ、24a…光ファイバ、25…第1のスリーブ、26…第2のスリーブ、27…マグネット、28…アイソレータ。

Claims (4)

  1. 光素子と、一端が前記光素子と光学的に結合して固定配置されるファイバスタブと、該ファイバスタブが一方の端部側に嵌入されるスリーブと、を備え、該スリーブの他方の端部側から光コネクタのフェルールが挿入される光モジュールであって、
    前記スリーブは、前記ファイバスタブが嵌入されて固定的にハウジング内に保持される第1のスリーブと、可動的に前記ハウジング内に保持される第2のスリーブと、で形成されていることを特徴とする光モジュール。
  2. 前記第1のスリーブ及び前記第2のスリーブは割スリーブであることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記第1のスリーブ及び前記第2のスリーブは、ジルコニアまたは燐青銅で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光モジュール。
  4. 熱電冷却器を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光モジュール。
JP2007276657A 2007-10-24 2007-10-24 光モジュール Active JP4908379B2 (ja)

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