JP2009103867A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画素の開口率を確保しつつも層間絶縁膜にクラックが発生することを防止でき、これにより透過率の向上が図られ、かつ表示不良が防止された信頼性の高いFFSモードの液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第1基板3と第2基板との間に液晶層が挟持された表示装置であり、第1の基板3上には、薄膜トランジスタTrを備えた複数の画素回路、これらを覆う第1絶縁膜が設けられている。第1絶縁膜上には、各画素回路に対応する位置に開口部15aを有する共通電極15が設けられている。この共通電極15を覆う状態で第2絶縁膜17が設けられ、この上部に櫛歯状の画素電極19が配置されている。各画素電極19は、共通電極15の開口部15a内において第2絶縁膜17および第1絶縁膜に設けた接続孔13aを介して画素回路に接続されている。そして第2絶縁膜17には分離溝17aが設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】第1基板3と第2基板との間に液晶層が挟持された表示装置であり、第1の基板3上には、薄膜トランジスタTrを備えた複数の画素回路、これらを覆う第1絶縁膜が設けられている。第1絶縁膜上には、各画素回路に対応する位置に開口部15aを有する共通電極15が設けられている。この共通電極15を覆う状態で第2絶縁膜17が設けられ、この上部に櫛歯状の画素電極19が配置されている。各画素電極19は、共通電極15の開口部15a内において第2絶縁膜17および第1絶縁膜に設けた接続孔13aを介して画素回路に接続されている。そして第2絶縁膜17には分離溝17aが設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は表示装置に関し、特には、横電界モードで液晶分子を駆動する表示装置に関する。
横電界モードの液晶表示装置は、広視野角、高コントラストを実現する液晶モードとして注目されている。このうち特に、フリンジフィールドスイッチング(Fringe field switching:FFS)モードは、インプレーンスイッチング(In-Plane-Switching:IPS)モードと比較して、開口率および透過率の改善が図られている。
図13(1)はFFSモードの液晶表示装置の一例を示す要部平面図であり、図13(2)は図13(1)のA−A’断面図である。この図に示すように、FFSモードの液晶表示装置においては、駆動側の第1基板201上に、複数の走査線202が水平方向に配置され、これと平行にさらに共通配線202cが配置されている。また、この共通配線202cに接続される状態で、透明導電膜からなる共通電極203が広い範囲で設けられている。
これらの走査線202,共通配線202c,および共通電極203は、ゲート絶縁膜203(断面図のみに図示)で覆われている。このゲート絶縁膜203上には、走査線202の一部上に重なる形状の半導体層205が設けられている。またゲート絶縁膜203上には、走査線202と交差する方向に複数の信号線206が延設され、走査線202および信号線206の各交差部が1つの画素を構成している。そして、各信号線206からは、半導体層205上に端部を重ねたソース電極206sが延設され、半導体層205上においてソース電極206sと対向する位置にドレイン電極206dが設けられて薄膜トランジスタTrが構成されている。
以上の信号線206および薄膜トランジスタTrは層間絶縁膜207で覆われ、この層間絶縁膜207上の各画素には、層間絶縁膜207の接続孔207aを介して薄膜トランジスタTrに接続された画素電極208が設けられている。この画素電極208は、信号線206(または走査線202)に沿って複数の電極部208aを延設させた櫛歯状にパターニングされている。そして画素電極208を覆う状態で配向膜209が設けられている。
一方、以上のような駆動側の第1基板201における画素電極208の形成面側には、断面図のみに図示した対向側の第2基板31が対向配置されている。この第2基板31は、光透過性材料からなり画素電極208に向かう面上には、各色カラーフィルタが画素毎にパターン形成されたカラーフィルタ層33が設けられ、このカラーフィルタ層33を覆う状態で配向膜35が設けられている。そして、二つの基板の配向膜209−35間に、スペーサ(図示省略)と共に液晶層LCが挟持されている。また、第1基板201および第2基板31の外側には、偏光板41,43を配置して表示装置が構成されている。
このような構成のFFSモードの液晶表示装置においては、画素電極208と共通電極203との間に電位差を与えることにより、第1基板201に対して平行な電界が発生し、液晶分子mを駆動させることにより光学変調が行われる。
また、以上のようなFFSモードの液晶表示装置においては、共通配線202cおよび共通電極203を、ゲート絶縁膜204と層間絶縁膜207との間に配置した構成も提案されている(例えば下記特許文献1参照)。
ところでFFSモードの液晶表示装置においては、例えば図13に示した構成においては、走査線202によって共通電極203の形成領域が制限を受ける。また、特許文献1のように、共通電極203をゲート絶縁膜204上に配置した構成であっても、信号線206やソース電極206sおよびドレイン電極206dによって、共通電極203の形成領域が制限を受ける。
さらに、信号線206および走査線202の負荷容量の増大を回避するためには、信号線206および走査線202に対して重なることのないように共通電極203および画素電極208を配置する必要がある。
以上のことから、FFSモードの液晶表示装置は、従来のTN、ECB、VAなどのモードと比較して透過率が低いと言う問題があった。
この問題を回避するため、薄膜トランジスタTrを覆う層間絶縁膜207を積層構造とし、2層の層間絶縁膜間に共通電極を配置する構成が考えられる。この場合、共通電極には、層間絶縁膜207上の画素電極208を薄膜トランジスタに接続させるための開口部を設ければ良く、共通電極203をほぼ全面にベタ膜状に設けることができる。また、このような構成とすることにより、画素電極203の形成領域の自由度も確保され、画素の開口率の向上によって透過率の改善が見込まれる。
しかしながら、このような構成では、積層構造の層間絶縁膜のうちの下層は、ある程度の膜厚を必要とするために有機材料を用いた有機絶縁膜として構成されることになる。これに対して、層間絶縁膜のうちの上層は、液晶層の光学特性を得るべく膜厚均一性を確保するために無機材料を用いた無機絶縁膜として構成されることになる。
このため、高温高湿下での信頼性試験においては、下層の有機絶縁膜が吸湿、膨張し、上層の無機絶縁膜に応力が印加されてクラックが発生してしまう。この結果、液晶層における液晶分子の配向不良や保持不良などの表示不良が引き起こされる。
そこで本発明は、画素の開口率を確保しつつも層間絶縁膜にクラックが発生することを防止でき、これにより透過率の向上が図られ、かつ表示不良が防止された信頼性の高いFFSモードの液晶表示装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の表示装置は、第1基板と第2基板との間に液晶層が挟持された表示装置である。第1の基板上には、複数の画素回路と、これらの画素回路を覆う第1絶縁膜が設けられている。この第1絶縁膜上には、各画素回路に対応する各位置に開口部を有する共通電極が設けられている。また、共通電極を覆う状態で第2絶縁膜が設けられ、この上部には櫛歯状の画素電極が配置されている。各画素電極は、共通電極の開口部内において第2絶縁膜および第1絶縁膜に設けた接続孔を介して画素回路に接続されている。以上のような構成において、特に第2絶縁膜に、分離溝が設けられていることを特徴としている。
このような構成の表示装置では、画素回路を覆う第1絶縁膜上に共通電極を配置し、これを覆う第2絶縁膜上に画素電極を配置した構成であるため、共通電極および画素電極のレイアウト上の自由度が確保され、画素の開口率が向上して透過率の改善が見込まれる構成となっている。しかも、第2絶縁膜に分離溝を設けたことにより、第1絶縁膜と第2絶縁膜との線膨張係数差によって第2絶縁膜に加わる応力が緩和され、これらの第1絶縁膜および第2絶縁膜にクラックが発生することが防止される。
以上説明したように本発明の表示装置によれば、第1基板上に第2絶縁膜を介して共通電極と画素電極とが設けられたFFSモードにおいて、画素の開口率を確保しつつも層間絶縁膜にクラックが発生することを防止でき、これにより透過率の向上および信頼性の向上を図ることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の表示装置の構成を説明する数画素分の駆動基板側の平面模式図であり、図2は図1におけるA−A’断面に対応する1画素分の断面図である。尚、平面模式図においては、一部の絶縁膜や配向膜等の図示を省略している。
図1は第1実施形態の表示装置の構成を説明する数画素分の駆動基板側の平面模式図であり、図2は図1におけるA−A’断面に対応する1画素分の断面図である。尚、平面模式図においては、一部の絶縁膜や配向膜等の図示を省略している。
これらの図に示す表示装置1aは、FFSモードの液晶表示装置であり、可視光に対して光透過性を有する第1基板3上の第1層目に、複数の走査線5(平面模式図のみに図示)が水平方向に配線されている。また、これらの走査線5を覆う状態で、第1基板3上にはゲート絶縁膜7が設けられている。
ゲート絶縁膜7上には、走査線5に重なる位置に半導体層9(平面模式図のみに図示)がパターン形成されている。また、ゲート絶縁膜7上には、複数の信号線11が、走査線5と交差する垂直方向に配線されており、これらの走査線5および信号線11の各交差部に対応して画素が設定されている。先の半導体層9は、各画素毎にパターン形成されていることとする。
ゲート絶縁膜7上の各画素には、走査線5を挟む両側において半導体層9の両端上に積層されたソース電極11sおよびドレイン電極11dが設けられ、走査線5をゲート電極とした薄膜トランジスタTrが構成されている。
これらのソース電極11sおよびドレイン電極11dは、信号線11と同一層で構成され、ソース電極11sが信号線11から延設されていることとする。
また、このような薄膜トランジスタTrを覆う状態で、ゲート絶縁膜7上には層間絶縁膜の第1層目として第1絶縁膜13が設けられている。この第1絶縁膜13は、下層の信号線11およびソース電極11sおよびドレイン電極11dと、上層との絶縁性を確実に図ることが可能な膜厚を備えており、また表面平坦に設けられていることとする。このような第1絶縁膜13は、例えばスピンコート法によって形成した有機絶縁膜からなることとする。
この第1絶縁膜13上には、各画素に共通のベタ膜状に透明導電性材料(例えばITO、IZO等の)からなる共通電極15が設けられている。このように、走査線5および信号線11に対して、厚い第1絶縁膜13を介して共通電極15を配置することにより、走査線5および信号線11の負荷容量の増大を回避する構成としている。しかも共通電極15をベタ膜状としたことにより、画素の開口率の向上が見込まれる構成となっている。ただし、共通電極15には、各画素に設けた薄膜トランジスタTrのドレイン電極11d上部を露出する開口部15aが設けられていることとする。
そして、このような共通電極15上には、層間絶縁膜の第2層目として本発明に特徴的な構成の第2絶縁膜17が設けられている。
この第2絶縁膜17は、液晶層LCを構成する液晶分子mの駆動特性を良好に得るために、膜厚均一性が確保された薄膜状であることが重要である。このような第2絶縁膜は、例えばCVD法によって形成した窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiO2)等からなる無機絶縁膜として設けられ、例えば0.2μm程度の膜厚であることとする。
そして特に本第1実施形態において特徴的な構成として、この第2絶縁膜17の信号線11に重なる位置に分離溝17aが設けられている。この分離溝17aの深さは、第2絶縁膜17を貫通して共通電極15に達する状態で設けられていることが好ましいが、分離溝17aの底部に第2絶縁膜17を残す深さであっても良い。また分離溝17aによって第2絶縁膜17が複数部分に分割されていることが好ましいが、分離溝17aの端部で第2絶縁膜17がつながっていても良い。このような分離溝17aは、全ての信号線11に重なる位置に設けられていることが好ましいが、信号線11の一部のみに重なる位置に設けられていても良い。
そして、各画素には、第2絶縁膜17を介して画素電極19が設けられている。この画素電極19は、透明導電性材料(例えばITO、IZO等の)からなり、共通電極15の開口部15a内において第2絶縁膜17および第1絶縁膜13に設けた接続孔13aを介して、ドレイン電極11dに接続されていることとする。
これにより、走査線5に入力する電気信号によって薄膜トランジスタTrが選択され、選択された薄膜トランジスタTrを介して信号線11から書き込まれた映像信号が画素電極19に供給される構成となっている。
各画素電極19は、いわゆる櫛歯状の画素電極であり、信号線11(または走査線5)に沿って平行に延設された複数の電極部19aを有している。
尚、この表示装置1aが、マルチドメイン構造であれば、各電極部19aは延設方向の中央部において異なる方向に屈曲された平面形状を有し、各画素内が電極部19aを異なる方向に延設させた2つの領域に分割された構成となる。この場合、信号線11(または走査線5)は、画素部19aに合わせて屈曲されていることが、開口率向上の上では好ましい。
そして以上のような画素電極19が設けられた基板3上に、断面図のみに図示した配向膜21が設けられ、駆動側の第1基板3の上部が構成されている。
一方、以上のような駆動側の第1基板3における画素電極19の形成面側には、断面図のみに図示した第2基板31が対向配置されている。この第2基板31側の構成は従来と同様で有って良い。すなわち、第2基板31は、光透過性材料からなり画素電極19に向かう面上には、各色カラーフィルタが画素毎にパターン形成されたカラーフィルタ層33が設けられ、このカラーフィルタ層33を覆う状態で配向膜35が設けられている。そして、二つの基板の配向膜21−35間に、スペーサ(図示省略)と共に液晶層LCが挟持されている。
そして、第1基板3および第2基板31の外側には、偏光板41,43を配置して表示装置1aが構成されている。
このような表示装置1aにおける光学構成は、一般的なFFSモードの液晶表示装置と同様であって良い。
また以上の表示装置1aにおいては、上述したように走査線5に入力する電気信号によって薄膜トランジスタTrを選択することにより、選択した薄膜トランジスタTrを介して信号線11から書き込まれた映像信号が画素電極19に供給される。これにより、共通電極15と画素電極19との間に電位差が与えられ、第1基板3に対して平行な電界が発生し、液晶分子mを駆動させることにより光学変調が行われる。
以上のように構成された表示装置1aでは、薄膜トランジスタTrを備えた画素回路やこれに接続された走査線5および信号線11を覆う第1絶縁膜13上に共通電極15を配置し、これを覆う第2絶縁膜17上に画素電極19を配置した構成である。このため、共通電極15および画素電極19のレイアウト上の自由度が確保され、画素の開口率が向上して透過率の改善が見込まれる構成となっている。
しかも、第2絶縁膜17に分離溝17aが設けられている。このため、高温高湿下にて無機材料からなる第1絶縁膜13と有機材料からなる第2絶縁膜17との線膨張係数差によって第2絶縁膜17に応力が加わった場合であっても、分離溝17aによって応力が緩和されて第2絶縁膜17にクラックが発生することが防止され、高温高湿保存によって発生する表示不良を低減することが可能となる。
この結果、FFSモードの液晶表示装置1aにおいて、画素の開口率を確保しつつも、第1絶縁膜13と第2絶縁膜17とからなる層間絶縁膜にクラックが発生することを防止でき、これにより透過率の向上および信頼性の向上を図ることが可能になる。
また特に、分離溝17aを信号線11上に配置したことにより、第2絶縁膜17に分離溝17aを設けたことによる配向膜21表面の段差に起因する光漏れを防止することも可能である。
<第2実施形態>
図3は第2実施形態の表示装置の構成を説明する数画素分の駆動基板側の平面模式図であり、図4は図3におけるB−B’断面に対応する1画素分の断面図である。尚、平面模式図においては、一部の絶縁膜や配向膜等の図示を省略している。
図3は第2実施形態の表示装置の構成を説明する数画素分の駆動基板側の平面模式図であり、図4は図3におけるB−B’断面に対応する1画素分の断面図である。尚、平面模式図においては、一部の絶縁膜や配向膜等の図示を省略している。
これらの図に示す第2実施形態の表示装置1bが上述した第1実施形態の表示装置1aと異なるところは、第2絶縁膜17に設けた分離溝17aの配置状態にあり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
すなわち第2実施形態の表示装置1bでは、第2絶縁膜17の走査線5に重なる位置に分離溝17aが設けられているところが特徴的である。尚、分離溝17aの深さや形状は第1実施形態と同様で良い。つまり分離溝17aの深さは、第2絶縁膜17を貫通して共通電極15に達する状態で設けられていることが好ましいが、分離溝17aの底部に第2絶縁膜17を残す深さであっても良い。また分離溝17aによって第2絶縁膜17が複数部分に分割されていることが好ましいが、分離溝17aの端部で第2絶縁膜17がつながっていても良い。このような分離溝17aは、全ての走査線5に重なる位置に設けられていることが好ましいが、走査線5の一部のみに重なる位置に設けられていても良い。
このような構成の表示装置1bであっても、薄膜トランジスタTrを備えた画素回路やこれに接続された走査線5および信号線11を覆う第1絶縁膜13上に共通電極15を配置し、これを覆う第2絶縁膜17上に画素電極19を配置した構成であり、また第2絶縁膜17に分離溝17aが設けられているため、第1実施形態と同様に透過率の向上および信頼性の向上を図ることが可能になる。
また分離溝17aを走査線5上に配置したことにより、第2絶縁膜17に分離溝17aを設けたことによる配向膜21表面の段差に起因する光漏れを防止することも可能である。
そしてこのような第2実施形態は、画素の形状が図3の例とは逆に[垂直方向サイズ(信号線11の伸長方向)<水平方向サイズ(走査線5の伸長方向)]となる構成に適用することで、より効果が発揮される。すなわち、このような構成においては、走査線5上に溝を配置したほうが、画素が配列された表示エリアにて分離溝17aの本数が増えるため、より第2絶縁膜17のクラック耐性が増し、表示不良マージンが広がることとなる。
<第3実施形態>
図5は第3実施形態の表示装置の構成を説明する数画素分の駆動基板側の平面模式図であり、図中のA−A’断面図は第1実施形態で用いた図2と同様であり、B−B’断面図は第2実施形態で用いた図4と同様である。
図5は第3実施形態の表示装置の構成を説明する数画素分の駆動基板側の平面模式図であり、図中のA−A’断面図は第1実施形態で用いた図2と同様であり、B−B’断面図は第2実施形態で用いた図4と同様である。
これらの図に示す第3実施形態の表示装置1cは、上述した第1実施形態の表示装置1aと第2実施形態の表示装置1bとを組み合わせたものである。
すなわち第3実施形態の表示装置1cでは、第2絶縁膜17の走査線5に重なる位置、および信号線11に重なる位置の両方に分離溝17aが設けられているところが特徴的である。尚、分離溝17aの深さや形状は第1実施形態および第2実施形態と同様で良い。
このような構成の表示装置1cであっても、薄膜トランジスタTrを備えた画素回路やこれに接続された走査線5および信号線11を覆う第1絶縁膜13上に共通電極15を配置し、これを覆う第2絶縁膜17上に画素電極19を配置した構成であり、また第2絶縁膜17に分離溝17aが設けられているため、第1実施形態と同様に透過率の向上および信頼性の向上を図ることが可能になる。
また第1実施形態および第2実施形態と比較して、より多くの分離溝17aによって第2絶縁膜17が分離されるため、上述した第2絶縁膜17のクラックを防止する効果が高く、さらに表示不良マージンが広がって信頼性の向上が図られたものとなる。
また分離溝17aは、走査線5および信号線11に重ねて配置したことにより、第2絶縁膜17に分離溝17aを設けたことによる配向膜21表面の段差に起因する光漏れを防止することも可能である。
<第4実施形態>
図6は第4実施形態の表示装置の構成を説明する数画素分の駆動基板側の平面模式図であり、図7は図6におけるA−A’断面とB−B’断面とに対応する各1画素分の断面図である。尚、平面模式図においては、一部の絶縁膜や配向膜等の図示を省略している。
図6は第4実施形態の表示装置の構成を説明する数画素分の駆動基板側の平面模式図であり、図7は図6におけるA−A’断面とB−B’断面とに対応する各1画素分の断面図である。尚、平面模式図においては、一部の絶縁膜や配向膜等の図示を省略している。
これらの図に示す第4実施形態の表示装置1dが上述した第1〜第3実施形態の表示装置1a〜1cと異なるところは、第2絶縁膜17に設けた分離溝17aの配置状態にあり、その他の構成は他の実施形態と同様である。
すなわち第4実施形態の表示装置1dでは、第2絶縁膜17が櫛歯状の画素電極19と略同一形状にパターニングされている。このため第2絶縁膜17は、画素電極19の外周部分に分離溝17aが設けられ、さらに画素電極19を構成する各電極部19aの両脇に分離溝17aが設けられた構成となっている。
このような構成の表示装置1dであっても、薄膜トランジスタTrを備えた画素回路やこれに接続された走査線5および信号線11を覆う第1絶縁膜13上に共通電極15を配置し、これを覆う第2絶縁膜17上に画素電極19を配置した構成であり、また第2絶縁膜17に分離溝17aが設けられているため、第1実施形態と同様に透過率の向上および信頼性の向上を図ることが可能になる。
また第2絶縁膜17は、共通電極15と画素電極19とを絶縁できるだけの必要最小限の堆積にパターン形成されているため、第1絶縁膜13との線膨張係数差によって加わる応力が最小限に抑えられた構成となっている。したがって、第2絶縁膜17のクラックを防止する効果が最も高く、クラック発生による表示不良マージンが最大限に広げられて信頼性の向上が図られたものとなる。
尚、第2絶縁膜17に分離溝17aを設けた構成であれば、この分離溝17aによって第2絶縁膜17に加わる応力を緩和することが可能である。したがって本発明は、分離溝17aの配置状態が、上述した第1〜第4実施形態に限定されることはなく、共通電極15と画素電極19との間の絶縁性が確保できる範囲で設けられれば良い。
<適用例>
以上説明した本発明に係る表示装置は、図8〜図12に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本発明が適用される電子機器の一例について説明する。
以上説明した本発明に係る表示装置は、図8〜図12に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本発明が適用される電子機器の一例について説明する。
図8は、本発明が適用されるテレビを示す斜視図である。本適用例に係るテレビは、フロントパネル102やフィルターガラス103等から構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101として本発明に係る表示装置を用いることにより作成される。
図9は、本発明が適用されるデジタルカメラを示す図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含み、その表示部112として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図10は、本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含み、その表示部123として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図11は、本発明が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134等を含み、その表示部134として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
図12は、本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
1a,1b,1c,1d…表示装置、3…第1基板、5…走査線、11…信号線、13…第1絶縁膜、13a…接続孔、15…共通電極、17…第2絶縁膜、17a…分離溝、19…画素電極、19a…電極部、31…第2基板、LC…液晶層
Claims (4)
- 第1基板と第2基板との間に液晶層が挟持された表示装置であって、
前記第1基板上には、
複数の画素回路と、
前記画素回路を覆う状態で当該第1基板上に設けられた第1絶縁膜と、
前記画素回路に対応する各位置に開口部を有して前記第1絶縁上に設けられた共通電極と、
前記共通電極を覆う第2絶縁膜と、
前記共通電極の開口部内において前記第2絶縁膜および第1絶縁膜に設けた接続孔を介して前記画素回路に接続された状態で当該第2絶縁膜上に設けられた櫛歯状の画素電極とが配置され、
前記第2絶縁膜には分離溝が設けられている
ことを特徴とする表示装置。 - 請求項1記載の表示装置において、
前記第1絶縁膜は有機材料からなる膜であり、
前記第2絶縁膜は無機材料からなる膜である
ことを特徴とする表示装置。 - 請求項1記載の表示装置において、
前記第1基板上における前記第1絶縁膜の下層には、前記画素回路に接続された複数の走査線および信号線が行列状に配線され、
前記分離溝は、前記走査線または信号線の少なくとも一方に重ねて配置されている
ことを特徴とする表示装置。 - 請求項1記載の表示装置において、
前記第2絶縁膜は、前記画素電極と略同一形状にパターニングされている
ことを特徴とする表示装置。
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2007
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