JP2009103658A - アナログ式電子時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】 なるべく多くの共通部品を使用しながら効率よく異なる表示仕様の時計を構成する。
【解決手段】 表示体を変更して新規機能の時計を作成するに当り、ステップモータ(第2のモータ)と駆動用の輪列(第2の輪列)は変更せず、表示体とその表示体を駆動する制御回路(表示変更時のステップ数など)を変更するのみで対応する。変更する表示体としては、曜板、ビッグデートの上位桁、24時間制の時針、ワールドタイム円板などがある。更に、駆動制御の変更にあたり、非接触通信によって制御方法を変更することにより、制御回路も共通に使用可能となり、ムーブメントの一層の共通使用化が可能である。
【選択図】 図12
Description
本発明は、アナログ式電子時計に関し、更に詳しくは、なるべく共通のムーブメント部品を基礎に用いて、通常の時刻表示に加えて異なる種類の表示機能を有するアナログ式電子時計を構成することができるアナログ式電子時計に関する。
従来、このように共通の基礎ムーブメントを用いて異なる種類の表示や機能を有するアナログ式電子時計を構成することが、生産効率よく、他品種の時計を製造できることから実施されてきた(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。特許文献1に記載された電子時計は、同一の時計のモータ、輪列構成及び表示体のまま、制御回路を入れ替えることによって、通常の時刻表示の時計をクロノモードに変更できるようにしたものである。
特許文献2に記載された電子時計は、地板及び輪列受に各機能に対応した輪列の中心を設けることで、共通のモータ、地板及び輪列受を用いて、各表示機能に対応した表示体、輪列及び制御回路を入れ替えることによって各々の表示機能を有するムーブメントを構成するようにしたものである。
特開平3−13887号公報
WO92/01977号公報
しかし、特許文献1に記載された電子時計では、組み替える必要のある部品はないが、切り替えられる表示機能も限定されたものになり、時計の顔である文字板面のデザインも代わり映えがしない。また、特許文献2に記載された時計では、各々の異なる表示に対応して制御回路及び輪列構成を変える必要がある。従って、組み替え用の制御回路や歯車の種類が増える。ムーブメントの中で共通に用いられる部品が少ないという問題があった。このように、従来の電子時計では、必ずしも十分効率的に表示機能の切り替えができるわけではなかった。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、共通の基礎ムーブメントを用いて十分効率的に異なる種類の表示機能を有するアナログ式電子時計を製造することができるアナログ式電子時計を提供することである。
前述した目的を達成するための本発明の手段は、時計が有する機能を表示する表示体と、該表示体を駆動するための駆動装置と、複数の歯車で構成され、該駆動装置の動力を前記表示体に伝達し駆動するための輪列と、前記駆動装置の駆動制御を実施する制御手段とを有する電子時計において、前記輪列が、前記輪列を構成する前記複数の歯車の構成を変更すること無く、異なる機能の表示に対応した複数種類の前記表示体を駆動可能に構成され、前記制御手段は前記複数種類の表示体の各々に対して駆動制御方法を変更可能に構成されていることを特徴とする。
また、前記駆動装置がステップモータであり、該ステップモータの前記複数種類の表示体を1周させることが可能なステップ数が、前記複数種類の表示体の各駆動周期数の最小公倍数、もしくは、その整数倍であることを特徴とする。
また、前記表示体が、日の10位桁、曜、24時間制の時、ワールドタイム円板の少な
くともいずれか1つを表示するものであることを特徴とする。
くともいずれか1つを表示するものであることを特徴とする。
また、前記複数種類の表示体が、少なくとも曜を表示するものと24時間制の時を表示するものであり、前記ステップモータの1周ステップ数が168かその整数倍であることを特徴とする。
また、前記複数種類の表示体が、時計における厚さ方向に異なる位置に取り付けられる表示体を含み、前記輪列を構成する複数の歯車のうち、1つの歯車の変更にて該異なる位置に取り付けられる表示体の駆動に対応することを特徴とする。
また、前記制御手段が、前記駆動装置と前記輪列と前記制御手段が時計に組み込まれた状態で、
前記表示体の駆動制御方法が変更可能に構成されていることを特徴とする。
前記表示体の駆動制御方法が変更可能に構成されていることを特徴とする。
また、外部からのデータを入力する通信手段を有し、該通信手段が入力したデータに基づき、前記制御手段が前記表示体の駆動制御方法を変更することを特徴とする。
また、前記通信手段が非接触通信手段であることを特徴とする。
また、前記通信手段が、前記ステップモータのコイルを受信用アンテナとして磁気的な通信を行う通信手段であることを特徴とする。
また、前記制御手段が、書き換え可能なプログラムROMを有するマイクロコンピュータであり、前記通信手段により入力したデータに基づき、該プログラムROMを書き換えることで前記表示体の駆動制御方法を変更することを特徴とする。
また、前記制御手段が、書き換え可能な機能選択用メモリを有し、前記通信手段により入力したデータに基づき、該機能選択用メモリを書き換えることで前記表示体の駆動制御方法を変更することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、時計が有する機能を表示する表示体と、該表示体を駆動するための駆動装置と、複数の歯車で構成され、該駆動装置の動力を前記表示体に伝達し駆動するための輪列と、前記駆動装置の駆動制御を実施する制御手段とを有する電子時計において、前記輪列が、前記輪列を構成する前記複数の歯車の構成を変更すること無く、異なる機能の表示に対応した複数種類の前記表示体を駆動可能に構成され、前記制御手段は前記複数種類の表示体の各々に対して駆動制御方法を変更可能に構成されているようにしたので、なるべく共通の基本ムーブメントを用いて十分効率よく複数の異なる表示機能に対応できるアナログ電子時計を提供することができる。
また、前記駆動装置がステップモータであり、該ステップモータの前記複数種類の表示体を1周させることが可能なステップ数が、前記各表示体の駆動周期数の最小公倍数、もしくは、その整数倍であるようにしたので、共通のモータを用いてモータのステップ数を最適に設定することができるようになる。
また、前記表示体が、日の10位桁、曜、24時間制の時、ワールドタイム円板の少なくともいずれか1つを表示するものであるようにしたので、共通の輪列構造を用いて、複数の異なる表示機能に対応することができる。
また、前記複数種類の表示体が、少なくとも曜を表示するものと24時間制の時を表示
するものであり、前記ステップモータの1周ステップ数が168かその整数倍であるようにしたので、共通のモータを用いて曜を表示する表示体と24時間制の時を表示する表示体とを駆動することができる。
するものであり、前記ステップモータの1周ステップ数が168かその整数倍であるようにしたので、共通のモータを用いて曜を表示する表示体と24時間制の時を表示する表示体とを駆動することができる。
また、前記複数種類の表示体が、時計における厚さ方向に異なる位置に取り付けられる表示体を含み、前記輪列を構成する複数の歯車のうち、1つの歯車の変更にて該異なる位置に取り付けられる表示体の駆動に対応するようにしたので、時計の厚さ方向に高さが異なる位置に取り付けられた異なる表示体の駆動を前記輪列の一つの歯車の変更だけで対応できるので、基本ムーブメントのかなりの部分を共通化することができる。
また、前記制御手段が、前記駆動装置と前記輪列と前記制御手段が時計に組み込まれた状態で、
前記表示体の駆動制御方法が変更可能に構成されているようにしたので、基本ムーブメントを共通使用できて、生産管理を効率よくできる。
前記表示体の駆動制御方法が変更可能に構成されているようにしたので、基本ムーブメントを共通使用できて、生産管理を効率よくできる。
また、外部からのデータを入力する通信手段を有し、該通信手段が入力したデータに基づき、前記制御手段が前記表示体の駆動制御方法を変更するようにしたので、基本ムーブメントを共通使用できて、生産管理を効率よくできる。
また、前記通信手段が非接触通信手段であるようにしたので、時計に通信用接点やオプション選択用の端子などを備える必要がないのでムーブメントの小型化に寄与することができた。
また、前記通信手段が、前記ステップモータのコイルを受信用アンテナとして磁気的な通信を行う通信手段であるようにしたので、通信のための新規部品の追加を不要にすることができた。
また、前記制御手段が、書き換え可能なプログラムROMを有するマイクロコンピュータであり、前記通信手段により入力したデータに基づき、該プログラムROMを書き換えることで前記表示体の駆動制御方法を変更するようにしたので、共通の制御回路を用いて異なる表示機能を有する時計を構成することができた。
また、前記制御手段が、書き換え可能な機能選択用メモリを有し、前記通信手段により入力したデータに基づき、該機能選択用メモリを書き換えることで前記表示体の駆動制御方法を変更するようにしたので、EPROM面積を減らすことができ、ICの小型化及びコストダウンに寄与することができた。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態である日、曜の表示機能付きアナログ式電子腕時計の平面図、図2はこの時計のムーブメントの駆動輪列を示す平面図、図3はこの時計のムーブメント断面を示す要部断面図である。図4はこの時計のシステム構成を示すブロック図である。
まず、第1の実施の形態の構成について図1〜図4を参照して説明する。図1において、アナログ式電子時計としての腕時計1は、通常時刻の表示以外に日、曜を表示する機能を有する腕時計である。ケース2の中に配設された文字板3下に組み込まれたムーブメント4の上部には、共に外装部品としての日表示機能を表示する表示体である日車5並びに曜表示機能を表示する表示体である曜車6が配設されている。日車5及び曜車6には日を示す数字5a(1,2,〜,31の31個)及び曜を示す文字6a(SUN,MON,〜,SATの7個)がそれぞれ等間隔に印刷されており、数字5aと文字6aは共に文字板
3の一つの窓3aに並んで現在の日、曜を表示している。ムーブメント4の後述する指針軸は文字板3の上に突出しており、同じ外装部品である時、分及び秒を表示する表示体である時針7、分針8及び秒針9がそれぞれ固定されて時刻表示部を構成し、通常の時刻を表示している。
3の一つの窓3aに並んで現在の日、曜を表示している。ムーブメント4の後述する指針軸は文字板3の上に突出しており、同じ外装部品である時、分及び秒を表示する表示体である時針7、分針8及び秒針9がそれぞれ固定されて時刻表示部を構成し、通常の時刻を表示している。
ムーブメント4には、図2に示すように、日車5を駆動するための駆動装置としての第1のステップモータである日モータ10、並びに日モータ10の動力を日車5に伝達し駆動するための複数の歯車で構成された第1の輪列11と、曜車6を駆動するための駆動装置としての第2のステップモータである曜モータ12、並びに曜モータ12の動力を曜車6に伝達し駆動するための複数の歯車で構成された第2の輪列13とが配設されている。第1の輪列11は日中間車(1)11a、日中間車(2)11b、日中間車(3)11c及び日回し車11dからなり、第2の輪列13は曜中間車(1)13a、曜中間車(2)13b、曜中間車(3)13c、曜中間車(4)13d、曜中間車(5)13e及び曜中間車(6)13fからなっている。
図3は第2の輪列13側の断面を示している。図3に示すように、ムーブメント4には、地板14の中央に後述する第3の輪列の一部である二番車15が配設され、地板14の筒部には筒車20が係合し、二番車中心穴から四番車16の真が貫通している。筒車20の筒部、二番車15の筒部及び四番車16の真は文字板3の中央穴3bを貫通して文字板3上に突出していて指針軸を構成している。第2の輪列13の一部である曜中間車(5)13e及び最終段の曜中間車(6)13fは地板14に軸支されて互いに係合しており、曜車押さえ17によって押さえられている。曜車6は曜車押さえ17の中央筒部17aに回動自在に嵌挿され、曜車座6aによって止められており、曜中間車(6)13fと係合している。
次に、図4を参照してこの腕時計1のシステム構成について説明する。ムーブメント4には、日モータ10の駆動制御を実施する制御手段としての制御回路18並びに曜モータ12の駆動制御を実施する制御手段としての制御回路19が配設されている。ムーブメント4には更に、秒針9、分針8及び時針7を駆動するための駆動装置である第3のステップモータ及びその制御回路並びに第3のステップモータの駆動力を各指針に伝達する第3の輪列も配設されているが、これらは本発明には直接関係しないので、図示及び説明を省略する。
次に、この腕時計1の動作について説明する。日モータ10は、制御回路18により150ステップ/日で駆動され、その駆動力は第1の輪列11により伝達されて日車5を31日で1周させる。曜モータ12は制御回路19により日替わり毎に720ステップで早送り駆動されて、その駆動力は第2の輪列13により伝達されて曜車6を7日で1周させる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面に基づいて説明する。図5は本発明の第2の実施の形態であるビッグデート表示機能付きアナログ式電子腕時計の平面図である。図6はこの時計のシステム構成を示すブロック図である。
図5において、アナログ式電子時計としての腕時計21は、通常時刻の他に文字板23の大きな窓23aに大型の日付表示がなされるいわゆるBIGDATE(ビッグデート)表示機能付き腕時計を示している。この腕時計21が腕時計1と異なるところは、表示体である日車5が同形状の第1日車25に替わり、第1日車25上の印刷が替わっているところであり、また曜車6が同形状の第2日車26に替わり、第2日車26上の印刷並びに曜モータ12を制御する制御回路19が制御回路39に替わっている点のみである。第1日車25には、日車5の日の数字5aのうち、1の位の数字25b(1,〜,9,0,〜
,9,0,〜,9,0,1の順に31個)のみが等間隔に印刷されている。第2日車26には、曜を表示する文字6aの替わりに日の10の位の数字及び空白26b(空白、1,2,3の順に4個)が等間隔に印刷されている。
,9,0,〜,9,0,1の順に31個)のみが等間隔に印刷されている。第2日車26には、曜を表示する文字6aの替わりに日の10の位の数字及び空白26b(空白、1,2,3の順に4個)が等間隔に印刷されている。
次に、本発明の第2の実施の形態の腕時計21の動作について説明する。第1日車25は腕時計1と同様に駆動される。第2日車26は、制御回路39によって126ステップ/日で駆動される曜モータ14によって、数字及び空白26bが10日毎に10日分早送りで切り替えられる。
次に、本発明の第2の実施の形態の効果について説明する。どちらも腕時計1と同じ形状の日車5及び曜車6を共通部品として用いながら、その部品上の印刷のみを変更して第1日車25及び第2日車26とし、曜モータ12を制御する制御回路39を変更するだけで容易にビッグデートという異なる表示機能を有する腕時計を構成することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図7は本発明の第3の実施の形態である24時間制の時表示機能付きアナログ式電子腕時計の平面図、図8はこの時計のムーブメントの平面図、図9はこの時計のムーブメントの要部断面図である。図10はこの時計のシステム構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第3の実施の形態の構成を図7〜図10を参照して説明する。図7において、アナログ式電子時計としての腕時計41は、通常時刻の他に24時間制の時針47により24時間制の時及び日を表示する。図8に示すように、腕時計41が腕時計1と異なるところは、曜車6が24時間時針47が固定されている第二筒車46に置き換わっているところであり、従って、文字板43の窓43aには日車5の数字5aのみが表示されている。また、図8に示すように、第2の輪列53を構成する各歯車及び24時間モータ52は、それぞれ腕時計1の輪列13及び曜モータ12と同形状ではあるが、名称のみがそれぞれ「曜」から「24時間」に変わっている。
図9に示すように、曜車6が第二筒車46に置き換わることに伴って、第二筒車46は時計の厚さ方向に異なる位置に取り付けられる表示体であり、第2の輪列53の最終段の中間車(6)53fとの噛み合い位置が、時計の厚さ方向で異なっている。しかし、この点については第2の輪列53のうち一つの歯車だけを、曜中間車(6)13fと同じ歯数を有しながら高さのみを高くした24時間中間車(6)53fに置き換えることによって対応できている。更に、24時間時針47の配設に伴って、時7、分8、秒針9の取り付け位置が異なるために、曜車押さえ17が日車押さえ57に、筒車20、二番車15及び四番車16がそれぞれ歯形歯数には変更ないが時計の厚さ方向に寸法が大きくなった第一筒車60、二番車55及び四番車56に変更されている。また、図10に示すように、曜を駆動するための制御回路19は24時間モータ52を制御するための制御回路59に替わっている。この腕時計41のムーブメント44のその他の構成要素は、第1の実施の形態のムーブメント4のものと同じであるので、同じ構成要素には同じ符号と名称とを用いて説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施の形態の動作について説明する。異なる制御回路59により210ステップ/時で駆動される24時間モータ52の駆動力は第2の輪列53により伝達されて第二筒車46を24時間で1周させる。その他の動作は第1の実施の形態の腕時計1と同じである。なお、1時間あたりに210ステップを24時間モータ52にて送ると上述したが、日や曜と異なり、24時間表示の場合は、毎正時(00分のタイミング)で210ステップを早送りしたのでは24時間表示として不自然なため、2分ごとに7ステップずつ早送りする実施形態を採用している。
次に、本発明の第3の実施の形態の効果について説明する。腕時計1の表示体である曜車6に対して、時計の厚さ方向の寸法が異なる表示体である第二筒車46を駆動させるためには、第2の輪列の最終段の歯車の高さだけを変更することによって対応し、筒車20、二番車15、及び四番車16を高さ寸法のみが変更された第一筒車60、二番車55及び四番車56に、曜車押さえ17を日車押さえ57に、曜駆動の制御回路19を24時間駆動の制御回路59にそれぞれ交換することによって、24時間表示の腕時計41を構成することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態を図面に基づいて説明する。図11は本発明の第4の実施の形態であるワールドタイム及び日表示機能付きアナログ式電子腕時計の平面図である。まず、第4の実施の形態の構成について説明する。図11において、アナログ式電子時計としての腕時計61は、ワールドタイム及び日表示機能付き腕時計であり、時字63a及び日窓63bを外周に有する文字板63の外側に外装部品である見返しリング65が配設されている。見返しリング65には世界の主要都市を示す図示しない文字が時差に従った順序で印刷されている。文字板63の日窓63bの内側にリング部66aを有してワールドタイム円板66が配設されており、リング部66aを支持するアーム66bが文字板63上に突出した第二筒車46の筒部に固定されている。
リング部66a上には24時間制で時を表示する数字66c(1〜24)が等間隔に印刷されている。このように、この腕時計61が腕時計41と異なるところは、24時間時針47がワールドタイム円板66に置き換わった点のみであり、その他の構成要素は第3の実施の形態である腕時計41と同じであるから、同じ構成要素には同じ符号と名称とを用いて説明を省略する。時計61のムーブメントはムーブメント44と全く同じものであり、動作も時計41と同じである。従って、24時間時針47をワールドタイム円板に変更するだけで、世界の都市の時刻を表示できるワールドタイム表示機能を有する腕時計を構成することができる。
図12は、以上説明した各実施の形態の腕時計1、21、41及び61のシステム構成のうち、異なる仕様の表示体を駆動する第2のステップモータ側のシステム構成に注目したブロック図である。図12に示すように、この腕時計1、21、41、61では、第2の輪列を構成する複数の歯車の構成を変更すること無く、異なる機能の前記表示体を駆動可能に構成されており、異なる機能の仕様の表示に対応した複数種類の表示体である曜車6、第2日車26、24時間時針47及びワールドタイム円板66に対応して、駆動制御方法を変更可能に構成されたそれぞれ固有の制御回路19、39、59が選択使用される。これらの制御回路においては、第2のモータを駆動する駆動手段であるモータドライバ75に駆動信号を送るCPU76が接続され、CPU76には各々の表示体に対応する固有の制御プログラムが記憶されたROM77及びカレンダーデータが記憶されたRAM78が接続されている。
第2のステップモータが異なる仕様の複数種類の表示体の各々に対応することができるためには、第2のステップモータの前記表示体を1周させることが可能なステップ数は、各表示体の駆動周期数の最小公倍数、もしくは、その整数倍に相当するステップ数となる。しかし、実際には、表示の滑らかさやモータ駆動力、保持力を確保する必要からその整数倍に相当するステップ数が必要になる。例えば、腕時計1と腕時計41とに共通使用する第2のステップモータの最低必要なステップ数は、7と24との最小公倍数168ステップとなるが、実際にはこの30倍である5040が採用されている。
この腕時計のムーブメント4、24、44では、共通の第2のモータ及び第2の輪列を用いながら、他のムーブメント部品の一部を変更する場合はあるが、基本ムーブメント組立時に表示体に合わせて制御回路を選択して組み込み、基本ムーブメント組立後に表示体
が組み込まれる。基本ムーブメントを共通に使用しながら、容易に顔のデザインの異なる表示機能を有するアナログ式電子腕時計を構成することができるので、生産管理が大幅に簡略化され、コストダウンに寄与できる。
が組み込まれる。基本ムーブメントを共通に使用しながら、容易に顔のデザインの異なる表示機能を有するアナログ式電子腕時計を構成することができるので、生産管理が大幅に簡略化され、コストダウンに寄与できる。
以下に、図12のシステム構成を基本として、その制御回路を更に進化させた腕時計のシステム構成について説明する。図13は本発明の第5の実施の形態であるアナログ式電子腕時計のシステム構成を示すブロック図である。図13において、制御回路84にはオプション設定83のための配線パターンが設けられている。基本ムーブメント組み込み時には、共通の制御回路84を組み込み、後の異なる仕様の表示体組み込み時に、表示体に合わせて半田オプション、又はパターンカットなどのハード的なオプションによって選択した配線から信号をCPU76に入力し、予め各々の表示体に対応するプログラムが記憶されているROM82を選択することになる。オプション設定83を設けることによって、異なる仕様の表示体に対しても共通の制御回路84を使用できることになるので、ひいては基本ムーブメント85を共通化できることになり、第2のステップモータと第2の輪列と制御回路84が既に時計に組み込まれた状態で、各々の表示体に対応する駆動制御方法が変更可能に構成されている。従って、表示仕様の異なる腕時計の生産管理を一層簡略化できる。
図14は、本発明の第6の実施の形態であるアナログ式電子腕時計の発展形2のシステム構成を示すブロック図である。図14において、この腕時計91の制御回路96は、書き換え可能なプログラムROM(EPROM)であるROM92を有するマイクロコンピュータであり、外部の装置95からのデータを、通信手段94と、通信手段94が入力したデータに基づき、ROM92の内容を書き換えるための書換手段93とが配設されている。基本ムーブメント組み込み後に、通信手段94によってROM92を書き換えることによって異なる仕様の表示体の駆動制御方法を変更することができる。従って、異なる仕様の表示体に対して基本ムーブメント97は共通使用できる。ROM92には高価なEPROMを使用することになるが、制御回路96を統一することができ、従って、表示仕様の異なる腕時計の生産管理を更に簡略化できる。また、時計に通信用接点を設ける必要がなく、オプション選択用の端子なども不要のため、ムーブメントを小型化することができる。
なお、通信手段としては接触式でも良いが、非接触方式を採用する方が時計に通信用接点を設ける必要がなく、オプション選択用の端子なども不要のため、ムーブメントを小型化に対し、より有効である。非接触通信としては、赤外線通信なども採用可能であるが、後述するコイル通信が時計の場合は好ましい。
図15は、本発明の第7の実施の形態であるアナログ式電子腕時計の発展形3のシステム構成を示すブロック図である。この腕時計101の制御回路106が腕時計91の制御回路96と異なるところは、書き換え可能な機能選択用メモリであるオプションメモリ103が書換手段93とCPU76との間に追加されているところである。書換手段93を通じてオプションメモリ103を書き換えることによって信号をCPU76に入力し、予め準備された仕様の異なるROM102を選択して各々の表示体に対応した駆動制御方法を変更する。この場合は腕時計91と同様の効果に加えて、ROMに安価なMROMやOPTROMが使えるのが利点であり、異なる仕様の表示体に対応する腕時計101のコストダウンに寄与できる。
図16は、本発明の第8の実施の形態であるアナログ式電子腕時計の発展形4のシステム構成を示すブロック図である。この腕時計111が腕時計91と異なるところは、通信手段として時計内に存在しているコイルを用いて、磁気的に通信を行っているところである。コイルは、専用のコイルを使用する必要はなく、表示手段駆動用のステップモータの
コイル74aを兼用できる。コイル通信に用いられるコイルとして、ステップモータのコイル74aを受信用アンテナとして磁気的な通信を行うことで、この腕時計111には特別な受信手段が要らないので、腕時計91と同様の効果をより安価に達成できる。
コイル74aを兼用できる。コイル通信に用いられるコイルとして、ステップモータのコイル74aを受信用アンテナとして磁気的な通信を行うことで、この腕時計111には特別な受信手段が要らないので、腕時計91と同様の効果をより安価に達成できる。
なお、図16の実施例では、通信に使用するモータとして第2のモータのコイル74aを使用しているが、他のモータのコイルを使用しても良い。特に、日モータ10は、1日に1回日付変更時のみ駆動されるので、通信に使用するには好都合である。また、図16の実施例では、書換手段93によってROM92を書き換える構成になっているが、これを図15に示したように、書換手段93によってオプションメモリの書き換えを行うように構成しても良い。このようにすることで、腕時計91のより一層の小型化が可能である。
1、21、41、61、81、91、101、111 腕時計
6 曜車
12 曜モータ
13 第2の輪列
19、39、59 制御回路
26 第2日車
46 第二筒車
47 24時間制の時針
52 24時間モータ
66 ワールドタイム円板
74a モータコイル
92、102 ROM
94 通信手段
6 曜車
12 曜モータ
13 第2の輪列
19、39、59 制御回路
26 第2日車
46 第二筒車
47 24時間制の時針
52 24時間モータ
66 ワールドタイム円板
74a モータコイル
92、102 ROM
94 通信手段
Claims (11)
- 時計が有する機能を表示する表示体と、該表示体を駆動するための駆動装置と、複数の歯車で構成され、該駆動装置の動力を前記表示体に伝達し駆動するための輪列と、前記駆動装置の駆動制御を実施する制御手段とを有する電子時計において、前記輪列が、前記輪列を構成する前記複数の歯車の構成を変更すること無く、異なる機能の表示に対応した複数種類の前記表示体を駆動可能に構成され、前記制御手段は前記複数種類の表示体の各々に対して駆動制御方法を変更可能に構成されていることを特徴とするアナログ式電子時計。
- 前記駆動装置がステップモータであり、該ステップモータの前記複数種類の表示体を1周させることが可能なステップ数が、前記複数種類の表示体の各駆動周期数の最小公倍数、もしくは、その整数倍であることを特徴とする請求項1に記載のアナログ式電子時計。
- 前記表示体が、日の10位桁、曜、24時間制の時、ワールドタイム円板の少なくともいずれか1つを表示するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアナログ式電子時計。
- 前記複数種類の表示体が、少なくとも曜を表示するものと24時間制の時を表示するものであり、前記ステップモータの1周ステップ数が168かその整数倍であることを特徴とする請求項2に記載のアナログ式電子時計。
- 前記複数種類の表示体が、時計における厚さ方向に異なる位置に取り付けられる表示体を含み、前記輪列を構成する複数の歯車のうち、1つの歯車の変更にて該異なる位置に取り付けられる表示体の駆動に対応することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のアナログ式電子時計。
- 前記制御手段が、前記駆動装置と前記輪列と前記制御手段が時計に組み込まれた状態で、
前記表示体の駆動制御方法が変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のアナログ式電子時計。 - 外部からのデータを入力する通信手段を有し、該通信手段が入力したデータに基づき、前記制御手段が前記表示体の駆動制御方法を変更することを特徴とする請求項6に記載のアナログ式電子時計。
- 前記通信手段が非接触通信手段であることを特徴とする請求項7に記載のアナログ式電子時計。
- 前記通信手段が、前記ステップモータのコイルを受信用アンテナとして磁気的な通信を行う通信手段であることを特徴とする請求項8に記載のアナログ式電子時計。
- 前記制御手段が、書き換え可能なプログラムROMを有するマイクロコンピュータであり、前記通信手段により入力したデータに基づき、該プログラムROMを書き換えることで前記表示体の駆動制御方法を変更することを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1つに記載のアナログ式電子時計。
- 前記制御手段が、書き換え可能な機能選択用メモリを有し、前記通信手段により入力したデータに基づき、該機能選択用メモリを書き換えることで前記表示体の駆動制御方法を変更することを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1つに記載のアナログ式電子
時計。
Priority Applications (1)
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JP2007277834A JP2009103658A (ja) | 2007-10-25 | 2007-10-25 | アナログ式電子時計 |
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Cited By (1)
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-
2007
- 2007-10-25 JP JP2007277834A patent/JP2009103658A/ja active Pending
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