JP2009102723A - 非鉄電解精製方法 - Google Patents

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Takao Oishi
貴雄 大石
Soichi Kawada
宗一 川田
Hideaki Nishihara
秀明 西原
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Abstract

【課題】 電解操業中にカソードビーム表面での電気抵抗が増加したり、カソードビームと吊り手との接触部で電圧降下が起こって消費電力の増加や槽内の電流分布に不均一化が生じるのを防止し、電着物が樹枝状の形態となり短絡が発生して電流効率の低下を招くのを防止するのに有効で、作業の軽減も図れる非鉄金属電解精製方法を提供する。
【解決手段】 鉄芯の表面に銅被覆層を設けたカソードビームを用いる非鉄電解精製方法であって、繰り返し使用されるカソードビームの銅被覆層の厚さを狭い間隔で層別し、一つの電解槽には層別された同一グループのカソードビームを使用して吊り下げたカソードのみを装入して電解する非鉄電解精製方法とした。
【選択図】 なし

Description

本発明は、非鉄金属の電解精錬に関し、より具体的には銅やニッケルの電解精錬に用いるカソードビーム焼けの発生を減少させつつ操業する方法に関するものである。
銅やニッケルの電解精製は不溶性アノードや目的金属アノードを陽極とし、目的金属製の種板をカソードとして電解槽中に交互に吊下げ、電解浴中で通電する方法が一般的である。種板はチタン、ステンレス等の母板をカソードにして前記と同様の電解を行い、目的金属が薄く電着したところでこの電着物を母板から剥ぎ取ったものである。
この種板を前記電解精製用のカソードとするには、同じ種板を裁断してループ状に形成して得たリボンを使用して、種板をカソードビームに吊り下げて取り付ける。このようにカソードビームを使用して非鉄金属電解精製用のカソードを電解槽に挿入する一例を図1に示す。
図1において、1は種板であり、2はカソードビーム、3はリボンで作成した吊り手、11はブスバー、10はアノードである。
図1に示すように、粗銅(99%Cu)からなるアノード10と、種板とされるカソード(陰極板)1が交互に平行となるように配置される。図示省略の電解槽の槽壁上にはブスバー11(11a、11b)が配置されており、このブスバー11上に、アノード10の耳部10A、及びカソード1をリボンで作成した吊り手3で吊下げて支持したカソードビーム(導電用棹)2の端部2Aが配置されている。例えば、電解槽1基当たり、アノード10は51枚、カソード1は52枚配置される。
吊り手3のループの中にカソードビーム2を通し、吊り手3とカソードビーム2との接触面を通じて電流が通れている。従って吊り手3とカソードビーム2との電気的接触部は、電気的に良好な接触状態を保つことが必要である。
電解操業終了後カソードから取り外されたカソードビーム2は、繰り返し使用される。
銅やニッケルの電解精製では、カソードの種板上に目的金属を所定の厚さに電着させた後、カソードを電解槽から引上げ、カソードビームを抜き取って吊り手の付いたまま製品として出荷し、カソードビームは繰り返し使用している。
カソードビームとしては、例えば鉄製の芯棒の表面を銅の被覆層で覆ったもの(例えば、特許文献1参照。)や、純銅の直方体型クロスバーがある(例えば、特許文献2参照。)。
これらのカソードビームはコスト等の関係で、多くの場合特許文献1に開示されたものが多用されている。
特開平01−319695号公報 特開2000−345380号公報
ところで、カソードビームは、電解操業中に電解液等の付着により酸化物や硫酸化物の皮膜ができる結果、放置しておくとカソードビーム表面での電気抵抗が増加する。この抵抗のためカソードビームと吊り手との接触部で電圧降下が起こり、消費電力の増加や槽内の電流分布に不均一化を生じさせる。電流分布が不均一な場合、局部的な電流集中が起こるので、電着物が樹枝状の形態となり短絡が発生して電流効率の低下を招くことになる。 また、前記電圧降下がひどい場合には、カソードビーム表面が黒く焦げたビーム焼けという現象が起きる。このビーム焼けは夏期に多発することから、夏場の外気温および湿度の上昇により、カソードビームの温度上昇も促進されるために電圧降下が促進して発生すると考えられている。ビーム焼けが発生した場合、人手によるビーム再生作業が必要となり(特許文献2参照)、夏期の作業者への作業負荷増加が大きな問題となっている。
こうした問題を解消すべく特許文献2に開示された技術では、吊り手とカソードビームとの接触面積を増加させる手段や、カソードビームを効率的に研磨する装置が開示されている。
しかしながら、特許文献2に開示された方法や装置は、ビーム焼け等の障害が起こった後の対応には有効であるものの、根本的に夏期の作業者への作業負荷の増加を防止したり、あるいは低減させるものとはなっていない。
本発明は、銅やニッケルの非鉄電解精錬において、前記ビーム焼け対応等による夏期の作業負荷の増加を防止しうる操業方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するため本発明の方法は、鉄芯の表面に銅被覆層を設けたカソードビームを用いる非鉄電解精製方法であって、繰り返し使用されるカソードビームの銅被覆層の厚さを狭い間隔で層別し、一つの電解槽には層別された同一グループのカソードビームを使用して吊り下げたカソードのみを装入して電解する非鉄電解精製方法とした。
本発明の方法においては、前記層別する銅被覆層の厚さの間隔は1mm程度が適する。 また、鉄心の横断面形状は、角形であっても良く、あるいは円形であっても良い。
本発明の方法においては、カソードビームとして例えば鉄芯の外径が26.0mmであり、銅被覆層の厚さが1mm以上3mm以下のカソードビームが使用できる。
本発明の方法により、夏季に増加するビーム焼けを減少させることができ、非鉄金属精錬操業で運用することで、夏季のビーム差し替え等による作業負荷を低減することができる。
本発明の方法は、銅電解精製法またはニッケル電解精製法において顕著な効果を発揮する。
本発明者らは、ビーム焼けの発生状況、電解槽、ビーム等の状態を検討した結果、電流は電解槽中のアノードからカソード板、カソード板と直接接しているカソードビームを介してメインブスバーへ流れること、1槽の電解槽内を並列回路と見たとき、カソードビームの接点抵抗のばらつきは、電流分布のばらつきに直結していること等を考慮した結果、通電時にカソードビームに流れる電流値のバラツキがビーム焼けの原因となると推定し、本発明に至った。
前記したように、カソードビームは繰り返し使用される。この際、表面が研磨され、酸化物や硫酸化物といった付着物やビーム焼け部分が除去される。従って、研磨を繰り返すことによりカソードビームの導電層である銅被覆層が削り取られ銅被覆層の厚みが減少する。そして、その減少速度は1本ずつ、ビームによって異なることになる。
このことからカソードビームに流れる電流の偏りが生じる。特に通電初日〜2日目は目的金属の種板への電着が少なくカソードの重量が軽い為、カソードビームとブスバーの接触抵抗が悪くなり、カソードビームに流れる電流の偏りはカソードビーム径およびカソードビーム1本当たりの重量(以下、単重とする。)に大きく依存することになるからである。
カソードビームを繰り返し使用することにより表面の銅被覆層の肉厚のみが減少し、これに伴い1本あたりの重量(単重)も減少する。ビームに流れる電流のばらつきを抑制する為には、減少した銅被覆層の肉厚がなるべく同じカソードビームを使用する必要がある。
以上のことから、同一の電解槽には単重のばらつきの少ないビームを使用することとした。
このためにはカソードビームの単重によって銅被覆層の肉厚を狭い範囲で層別し、なるべく同じ肉厚のカソードビームを使用するのが有効である。例えば鉄芯の外径が26.0mmであり、銅被覆層の厚さが1mm以上3mm以下であるカソードビームでは、層別する銅被覆層の肉厚の幅としては、0.5mm〜1.0mm程度の幅(単重の幅としては、7.2kg〜5・4kg)で層別するのが適当である。
[実施例及び比較例]
以下、実施例と比較例により本発明を更に説明する。
内芯として外形26.0mmの鉄棒を使用し、この鉄棒の表面に厚さ3.0mmの銅被覆層を形成したカソードビーム(以下、単にビームという)を準備した。
ビームは繰り返し使用することにより外層部の銅被覆層の肉厚のみが減少し、これに伴い単重も減少する。その結果、ビームの外径、銅被覆層の厚さ、単位長さ当たりの重量(単重)は以下の表1のようになる。
Figure 2009102723
ビームに流れる電流のばらつきを抑制する為には、ビームの重量のばらつきが小さいことが望ましく、減少した銅被覆層の肉厚がほぼ一定のビームを使用するのが効果的である。このためには銅被覆層の肉厚を0.5ないし1.0mm程度の幅で層別し、一つの電解層内では銅被覆層の肉厚がほぼ一定のビームを使用することが最も望ましい。銅被覆層の肉厚は、上記表1に示すとおりビームの単重によって推算できるから、ビームの単重によって層別すればよい。単重によって層別する場合には、0.8ないし0.9kgの幅で層別するのが良い。
カソード52枚を装入可能なNi電解槽を使用してビーム焼けの試験を行った。試験はビーム焼けの増加する夏季に行い、ビーム焼けの本数は最もビーム焼けが多発する通電初日に調査することとした。
平均単重が5.5kg(5.4〜6.0kg)、単重標準偏差が0.1kgのビーム104本を選択して使用し、52本ずつ2基の電解槽に吊り下げてセットして操業した。
電解操業は168時間行い、この間の平均(最高)気温は41.8(44.1)℃であった。
操業終了後ビーム焼けの発生を調べたところ、2基の電解槽ともビーム焼けの発生は全く認められなかった。
[比較例1]
平均単重が6.3kg(6.0〜7.0kg)のカソードビーム208本(単重の標準偏差0.9kg)を選択し52本ずつ4基の電解槽に吊り下げてセットして操業した。各電解槽に使用した52本のカソードビームの単重の標準偏差はほぼ同じものを使用した。
電解操業は実施例1と同じ168時間行い、この間の平均(最高)気温は41.5(44.0)℃であった。
操業終了後ビーム焼けの発生を調べたところ、4基の電解槽ともビーム焼けの発生が認められ、その発生割合は11.1%であった。
以上の結果より、比較例1からは重量のばらつきが大きいビームを使用すると、11.1%のビーム焼けが発生するのに対して、実施例1からは重量のばらつきが小さいビームを使用することでビーム焼けは発生せず、安定した通電を継続することができることが判明した。
カソードビームを使用してカソードを非鉄金属電解精製槽に挿入した一例を示す外観図である。
符号の説明
1 カソード(陰極板)
2 カソードビーム
2A カソードビームの端部
3 吊り手
10 アノード
10A アノードの耳部
11、11a、11b ブスバー

Claims (5)

  1. 鉄芯の表面に銅被覆層を設けたカソードビームを用いる非鉄電解精製方法であって、繰り返し使用されるカソードビームの銅被覆層の厚さを狭い間隔で層別し、一つの電解槽には層別された同一グループのカソードビームに吊り下げたカソードのみを装入して電解することを特徴とする非鉄電解精製方法。
  2. 前記層別する銅被覆層の厚さの間隔が1mmであることを特徴とする請求項1に記載の非鉄電解精製方法。
  3. 鉄心の横断面形状が、角形または円形の何れかであること特徴とする請求項1又は2に記載の非鉄電解精製方法。
  4. 非鉄電解精製法が銅電解精製法またはニッケル電解精製法であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の非鉄電解精製方法。
  5. 鉄芯の外径が26.0mmであり、銅被覆層の厚さが1mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の非鉄電解精製方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019099881A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 住友金属鉱山株式会社 非鉄金属の電解精錬方法
JP7196574B2 (ja) 2018-11-30 2022-12-27 住友金属鉱山株式会社 電解用陰極板及びこれを用いた電解精製方法

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