JP2009102197A - 光学素子製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学ガラス素子の歪みを除去して光学性能を確保しつつ、製造にかかる時間を短縮化することが可能な、光学素子製造方法を提供すること。
【解決手段】アニール前の光学ガラス素子の表面に反射防止膜を成膜する成膜ステップを含み、成膜ステップの温度条件を光学ガラス素子の徐冷点とすることを特徴とする。また、上記温度条件を保持する期間は、反射防止膜の成膜にかかる成膜時間又は成膜時間よりも長い時間であってもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子製造方法に関する。
光学ガラス素子の製造工程には、光学ガラス素材を加熱、プレスして光学ガラス素子の形状に成形する成形工程があり、成形工程の後、光学ガラス素子は所定温度に下がるまで徐冷される。一般に光学ガラス素子の成形から冷却までの過程で光学ガラス素子内に歪みが生じて不均一な屈折率分布が残るため、製品として望ましい特性が得られない場合がある。
そのため、光学ガラス素子の製造工程において、アニール工程を経て屈折率を調整する場合がある。アニール工程は、通常、成形された光学ガラス素子を昇温し、所定の温度で長時間維持させた後に、更に長時間かけて光学ガラス素子を徐冷させる。例えば、特許文献1及び特許文献2では、光学ガラス素子の製造方法におけるアニール方法について開示されている。特許文献1には、生産効率を高めるため、複数の光学素子をまとめてアニールする方法が開示されている。また、特許文献2では、アニール工程にかかる時間を短縮化できる温度制御方法が開示されている。
特開2003−183039号公報 特開2003−40634号公報
光学ガラス素子の製造工程では、更にコート工程を経て光学ガラス素子表面に光学コート(反射防止膜)を成膜する場合がある。コート工程は、通常、アニールされた光学ガラス素子を昇温して、高温下で成膜を行なう。
上述の通り、光学ガラス素子の製造工程には、成形工程、アニール工程、コート工程のように光学ガラス素子を加熱、冷却する工程が複数回あるため、光学ガラス素子の製造サイクルのうち1サイクルが完了するまで長時間かかり、そのためコストも高くなっていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、光学ガラス素子の歪みを除去して光学性能を確保しつつ、製造にかかる時間を短縮化することが可能な、新規かつ改良された光学素子製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、アニール前の光学ガラス素子の表面に反射防止膜を成膜する成膜ステップを含み、成膜ステップの温度条件を光学ガラス素子の徐冷点付近とすることを特徴とする光学素子製造方法が提供される。
かかる構成により、アニール前の光学ガラス素子の表面に反射防止膜を成膜する成膜ステップの温度条件は光学ガラス素子の徐冷点付近であり、アニール前の光学ガラス素子内部に生じた歪みを除去することができる。その結果、反射防止膜の成膜と、光学ガラス素子のアニールを同時に行うことができるため、光学ガラス素子の製造における工程を減らすことができる。
上記徐冷点は、光学ガラス素子のガラス転移温度より約10度低い温度であってもよい。また、上記温度条件を保持する期間は、反射防止膜の成膜にかかる成膜時間又は成膜時間よりも長い時間であってもよい。実際の製造工程では工程時間を短縮することが要求されるが、本発明では温度条件保持期間が少なくとも成膜時間と同じであればアニール効果が得られるので、光学ガラス素子の製造にかかる時間を短縮化することができる。
本発明によれば、光学ガラス素子の歪みを除去して光学性能を確保しつつ、製造にかかる時間を短縮化することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
以下では、本発明の第1の実施形態に係る光学ガラス素子の製造方法について説明する。図1は、本実施形態に係るアニール・コート工程における温度条件と時間の関係を示すグラフである。
本実施形態に係る光学ガラス素子の製造工程には、例えば、成形工程と、アニール・コート工程がある。成形工程では、例えば加熱装置、成形装置が用いられる。加熱装置は、例えば赤外線ランプなどであり、金型及び硝材を加熱する。成形装置は、硝材(光学ガラス素材)をプレスして成形することができ、光学機能転写面などのキャビティーが形成された金型を有する。アニール・コート工程では、加熱装置、コート装置が用いられる。コート装置は、成形された光学ガラス素子の表面に反射防止膜を成膜する。
本実施形態の光学ガラス素子の硝材は、例えばガラス転移点Tgが約270℃である。以下では、ガラス転移点Tgが約270度である場合について主に説明するが、光学ガラス素子の硝材は、ガラス転移点Tgが約320℃のもの等、ほかの硝材についても適用することができる。
まず、成形工程において硝材が加熱されて、成形装置によってプレスされ、光学ガラス素子(例えばレンズなど)として成形される。成形された光学ガラス素子は、徐冷工程、急冷工程を経て成形装置から取り出される。成形工程で冷却された光学ガラス素子は、冷却固化過程により内部に歪みが発生した状態である。
次に、光学ガラス素子内部に発生した歪みを除去するため、光学ガラス素子に対してアニールを行う。また、本実施形態では、アニールと同時に光学ガラス素子表面に反射防止膜の成膜を行う(アニール・コート工程)。以下に、図1を参照して具体的に説明する。
まず、光学ガラス素子をチャンバ内に設置し、光学ガラス素子を昇温する。例えば、図1に示すように常温状態から約10分で約250℃まで昇温する。その後約5分間、約250℃を維持し、更に、約2℃/分の昇温速度で約5分間昇温して約260℃(徐冷点(annealing point)、例えばガラス転移点Tg−10℃)に達するまで、光学ガラス素子を昇温する。なお、この昇温工程における昇温速度はこの例に限定されず、例えば昇温の途中で所定時間一定の温度を維持することなく、Tg−10℃まで連続的に温度を上昇させるような昇温過程であってもよい。
この昇温工程では、光学ガラス素子の昇温と共に、光学ガラス素子が設置されたチャンバ内部を真空状態にする。
次に、約260℃(ガラス転移点Tg−10℃)の状態で光学ガラス素子をほぼ一定の温度に保持する。アニール・コート工程における温度保持時の温度条件は、通常のアニールの温度条件(徐冷点、例えばガラス転移点Tg−10℃前後)から導かれる。例えば、図1に示すように約25分間一定の温度(約260℃)を保持する。そして、この期間における高温下において、光学ガラス素子表面に反射防止膜(ARコート)を成膜する(温度保持+コート工程)。なお、反射防止膜の成膜方法は、温度条件以外の条件は、通常の方法と同一であり、詳細な説明は省略する。
そして、所定時間一定温度を保持した後、光学ガラス素子を歪点(strain point)まで徐冷する。本実施形態の徐冷工程は、例えば、図1に示すように約10℃/分の冷却速度で約10分間光学ガラス素子を冷却し、光学ガラス素子を約160℃まで徐冷させる。
歪点以下の温度では粘性流動が起きず光学ガラス素子内部の歪みを除去できないため、光学ガラス素子が歪点まで冷却された後は、光学ガラス素子を自然冷却させる。その後、光学ガラス素子はチャンバから取り出される。
以上の工程を経た光学ガラス素子について、屈折率分布を測定すると、均一な分布になっており、光学ガラス素子内部の歪みが除去されていることが分かる。すなわち、本実施形態の製造方法によればコート工程と共にアニールを行うことができる。
従来のコート工程における温度条件は、約400℃前後であった。一方、本実施形態の温度保持+コート工程の温度は、光学ガラス素子の一般的なアニール方法で用いられるガラス転移点Tg−10℃前後であり、従来のコート工程に比べて低温である。しかし、反射防止膜の密着力について測定した結果、従来のコート工程で得られる反射防止膜と同等の密着力が得られることが分かった。
図2を用いて、従来のアニール工程、コート工程と本実施形態のアニール・コート工程について比較する。図2は、従来のアニール工程における温度条件と時間の関係を示すグラフである。従来の光学ガラス素子の製造工程では、アニール工程として、図2に示すように、まず2時間かけて常温状態から260℃(ガラス転移点Tg−10℃)まで昇温し、260℃で10時間温度保持を行なう。それから、更に10℃/時間の冷却速度で歪点(160℃)まで徐冷し、その後自然冷却させる。そして、従来のコート工程として、アニールされた光学ガラス素子について、例えば約15分かけて約150℃前後まで真空状態で昇温して、約150℃前後の温度条件下で反射防止膜の成膜を行う。
従来のアニール工程は、光学ガラス素子よりも大きいガラスの塊について効果的であることが分かっており、光学ガラス素子についても同一の温度条件と時間条件で行なっていた。一方、本実施形態の反射防止膜の成膜の温度条件を、アニールの温度条件(ガラス転移点Tg−10℃)とすることによって、成膜と同時に光学ガラス素子をアニールすることができる。
従って、本実施形態の光学ガラス素子の製造方法によれば、アニール工程とコート工程を別に行なうことなく、アニール・コート工程として1つの工程で行うことができ、更に、アニールにかかる時間が短縮化される。その結果、光学ガラス素子の製造方法の1サイクルにかかる時間は、従来の方法に比べて短時間となる。また、本実施形態のアニール・コート工程によっても歪みを除去することができるため、製品として望ましい屈折率分布を得ることができる。
また、従来のアニール工程では大気圧状態で加熱、温度保持、冷却を行なっていたが、本実施形態のアニール・コート工程によれば、成膜を行なうため真空状態とすることから、アニールを行ったとしても、従来の方法と比較して光学ガラス素子に汚れが付着しにくい。
なお、上述の説明では、光学ガラス素子の硝材のガラス転移点Tgが約270℃と比較的低温である場合について説明し、アニール・コート工程における温度保持時の温度条件をガラス転移点Tg−10℃=260℃として説明した。一方、硝材のガラス転移点Tgが例えば約450℃前後である場合、アニール・コート工程における温度保持時の温度条件は、通常のアニールの温度条件(徐冷点、例えばガラス転移点Tg−10℃前後)から導かれることから、約440℃という温度条件となる。この温度は、通常のコート工程の温度条件(例えば約400℃)と比べると、上記の硝材の実施例(ガラス転移点Tg−10℃=260℃、通常のコート工程の温度条件=400℃)とは逆に通常のコート工程の温度条件よりも高温になっている。しかし、アニール・コート工程における温度保持時の温度条件が440℃と高温であっても、反射防止膜の成膜を行なった結果、有効な接着力を得られることが確認できる場合は、本実施形態のアニール・コート工程を含む光学ガラス素子の製造方法を適用することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明の第1の実施形態に係るアニール・コート工程における温度条件と時間の関係を示すグラフである。 従来のアニール工程における温度条件と時間の関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. アニール前の光学ガラス素子の表面に反射防止膜を成膜する成膜ステップを含み、
    前記成膜ステップの温度条件を前記光学ガラス素子の徐冷点付近とすることを特徴とする、光学素子製造方法。
  2. 前記徐冷点は、前記光学ガラス素子のガラス転移温度より約10度低い温度であることを特徴とする、請求項1に記載の光学素子製造方法。
  3. 前記温度条件を保持する期間は、前記反射防止膜の成膜にかかる成膜時間又は前記成膜時間よりも長い時間であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光学素子製造方法。
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