JP2009101604A - タイヤ成型体の製造装置およびタイヤ成型体の製造方法 - Google Patents

タイヤ成型体の製造装置およびタイヤ成型体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の大型化や複雑化さらには製造時間を抑えつつ、タイヤ成型体内のエアを効果的に排除する。
【解決手段】軸線O2回りに回転可能に設けられた被成型体21と、この被成型体21の外周面側に向けてゴム部材を供給する供給手段と、減圧状態に保持可能で、かつ被成型体21の外周面側に前記ゴム部材が巻き付けられて形成された成型途中のタイヤ成型体W若しくは完成したタイヤ成型体Wが進入する内部空間を有するとともに、前記供給手段に並設されたチャンバー36と、が備えられている。
【選択図】図8

Description

本発明は、タイヤ成型体の製造装置およびタイヤ成型体の製造方法に関するものである。
従来から、タイヤ成型体は、例えばトレッド、サイドウォールおよびインナーライナ等といった複数種のシート状のゴム部材を被成型体上で貼り合わせて形成されている。また、近年では、タイヤ成型体の内表面形状と同じ外表面形状を有する被成型体を用い、この被成型体上にリボン状のゴム部材をその幅方向の一部を重ね合わせながら螺旋状に巻き付けることにより、所定の断面形状を有するシート状のゴム部材を被成型体上で形成しながら巻き付ける方法が提案されている。
ところで従来から、タイヤ成型体を形成する過程で、互いに隣接するゴム部材同士の間に隙間が生じその内部にエアが残存することがあった。
そこで、このような問題を解決するための手段として、例えば下記特許文献1には、減圧状態にあるチャンバーの内部空間で被成型体上にゴム部材を巻き付ける方法が提案され、また、例えば下記特許文献2には、被成型体上にゴム部材を巻き付けながら、押圧手段でこのゴム部材を被成型体の外周面側から押圧して前記隙間を潰す方法が提案されている。
特開2004−136549号公報 特開2006−142671号公報
しかしながら、前記従来のタイヤ成型体の製造方法のうち、前者では、装置の大型化や複雑化を避けられないばかりでなく、減圧状態にあるチャンバーの内部空間で被成型体上にゴム部材を巻き付けた後は、この内部空間を大気圧に開放してタイヤ成型体を内部空間から取り出し次工程に搬送しなければならないため、当該内部空間で被成型体上にゴム部材を新たに巻き付けるには、再度この内部空間を減圧した後でなければならず製造時間が長くなるという問題があった。
また、後者では、被成型体上に巻き付けたゴム部材を単に押圧するだけでは、全ての前記隙間を完全に潰すことが困難であった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、装置の大型化や複雑化さらには製造時間を抑えつつ、タイヤ成型体内のエアを効果的に排除することができるタイヤ成型体の製造装置およびタイヤ成型体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のタイヤ成型体の製造装置は、軸線回りに回転可能に設けられた被成型体と、この被成型体の外周面側に向けてゴム部材を供給する供給手段と、減圧状態に保持可能で、かつ前記被成型体の外周面側に前記ゴム部材が巻き付けられて形成された成型途中のタイヤ成型体若しくは完成したタイヤ成型体が進入する内部空間を有するとともに、前記供給手段に並設されたチャンバーと、が備えられていることを特徴とする。
また、本発明のタイヤ成型体の製造方法は、軸線回りに回転可能に設けられた被成型体の外周面側に、ゴム部材を巻き付けてタイヤ成型体を形成するタイヤ成型体の製造方法であって、本発明のタイヤ成型体の製造装置を用い、前記供給手段から被成型体の外周面側にゴム部材を供給して巻き付けている間に、このゴム部材が既に巻き付けられている成型途中のタイヤ成型体若しくは完成したタイヤ成型体をチャンバーの内部空間に置いて、この内部空間を減圧した状態に保持することを特徴とする。
本発明によれば、前記チャンバーが備えられているので、ゴム部材を被成型体上に巻き付けたときに、互いに隣接するゴム部材同士の間に隙間が生じその内部にエアが残存していても、このタイヤ成型体をチャンバーの内部空間に置いて減圧状態に保持している間に、前記エアを膨張させることにより前記隙間をタイヤ成型体の外部に連通させることが可能になり、前記エアがタイヤ成型体内に残存するのを抑制することができる。
また、このチャンバーが前記供給手段に並設されて両者が別の構成となっているので、この装置が大型になったり複雑になったりするのを防ぐことが可能になるとともに、タイヤ成型体を形成するに際し、前記供給手段から被成型体の外周面側にゴム部材を供給して巻き付けている(積層工程)間に、このゴム部材が既に巻き付けられている成型途中のタイヤ成型体若しくは完成したタイヤ成型体をチャンバーの内部空間に置いて、この内部空間を減圧した状態に保持(減圧工程)することが可能になり、これらの積層工程と減圧工程とを別のタイヤ成型体について同時に並行して行うことができる。
以上より、装置の大型化や複雑化さらには製造時間を抑えつつ、タイヤ成型体内のエアを効果的に排除することができる。
ここで、前記チャンバーには、その内部空間に進入した成型途中のタイヤ成型体若しくは完成したタイヤ成型体の外表面に対して進退可能に支持された押圧手段が備えられてもよい。
この場合、チャンバーに前記押圧手段が備えられているので、前記減圧工程後に、押圧手段により成型途中のタイヤ成型体若しくは完成したタイヤ成型体の外表面を押圧することが可能になる。したがって、被成型体の外周面側に巻き付けられて互いに隣接したゴム部材のうち、前記減圧工程時にタイヤ成型体の外部と連通させられた前記隙間が位置していた部分を、他の部分における密着強度と同等の強さで互いに密着させることが可能になり、加硫後の製品タイヤ内にエアが残存するのを確実に防ぐことができる。
また、前記被成型体は複数備えられ、これらの被成型体のうち、1つを前記供給手段に対向させ、かつ他の1つをチャンバーの内部空間に位置させるように、これらの被成型体と、前記供給手段およびチャンバーと、を相対的に間欠移動させる移動手段が備えられてもよい。
この場合、複数の被成型体と前記移動手段とが備えられているので、一方の被成型体上でゴム部材を巻き付けた後に、このタイヤ成型体を一方の被成型体から取り外さないで、一方の被成型体ごとチャンバーの内部空間に位置させて、他方の被成型体は前記供給手段に対向させることが可能になる。したがって、製造時間をより一層抑えることが可能になるとともに、タイヤ成型体を被成型体上に保持した状態で減圧工程を行うことが可能になることから、この減圧工程時にタイヤ成型体の形状が崩れるのを防いで、タイヤ成型体を高精度に形成することができる。
この構成において、前記供給手段は、前記移動手段による移動方向に沿って複数設けられるとともに、前記チャンバーは、前記移動方向で隣り合う供給手段同士の間に配置されてもよい。
この場合、前記積層工程を行った後、他の前記積層工程を行う前に前記減圧工程を行えることから、タイヤ成型体を形成する過程で前記隙間がタイヤ成型体の内側深くに位置する前に、前記減圧工程を行うことが可能になる。したがって、前記隙間がタイヤ成型体の内側深くに位置しているために前記減圧工程時にこの隙間をタイヤ成型体の外部に連通させ難くなるのを防ぐことが可能になり、タイヤ成型体内のエアを確実に排除することができる。
さらに、前記供給手段は、リボン状のゴム部材を口金から押し出す押出機を備えるとともに、このゴム部材を、その幅方向の一部を重ね合わせながら前記被成型体の外周面側に螺旋状に巻き付ける構成とされてもよい。
この発明によれば、装置の大型化や複雑化さらには製造時間を抑えつつ、タイヤ成型体内のエアを効果的に排除することができる。
以下、本発明に係るタイヤ成型体の製造装置1の一実施形態を、図1から図8を参照しながら説明する。
このタイヤ成型体の製造装置1は、バンド成型体W1を形成する第1製造ユニット10と、バンド成型体W1をトロダイル状に成型するとともにこのバンド成型体W1に各種ゴム部材を貼り付けてタイヤ成型体Wを形成する第2製造ユニット20とを備えている。
第1製造ユニット10は、三つの作業ステーションC1〜C3により構成され、円筒状に形成された第1成型ドラム11と、第1成型ドラム11をその軸線O1回りに回転可能に支持する第1成型台車12と、第1成型ドラム11から受け渡されたバンド成型体W1を後述するプリセットビードPBとともに、第2製造ユニット20に移送するトランスファ台車13と、第1成型台車12を作業ステーションC1〜C3間で往復移動させるとともに、トランスファ台車13を作業ステーションC3と第2製造ユニット20の後述する作業ステーションF1との間で往復移動させる直線軌道部14と、を備えている。
また、作業ステーションC1、C2およびC3は、直線軌道部14に沿ってこの順に第2製造ユニット20に近づくように配置されている。さらに、第1成型ドラム11および第1成型台車12は1つずつ設けられている。そして、第1成型ドラム11を搭載した第1成型台車12は、作業ステーションC1からC2へ、C2からC3へ、そしてC3からC1へ、の順に直線軌道部14に沿って間欠的に移動し、この移動を繰り返すようになっている。また、第1成型ドラム11は、その周方向に沿って複数配置されたセグメントにより構成され、これらのセグメントが径方向に同期して移動するように支持されることにより拡縮変形可能となっている。
作業ステーションC1には、インナーライナ供給装置15と、キャンバスチェーファ供給装置16とが、直線軌道部14をこの軌道部14の延在する方向に直交する方向に挟んで互いに対向して配置されている。
インナーライナ供給装置15は、一定幅のゴムシートを押し出す押出機15aと、このゴムシートを第1成型ドラム11に向けて搬送するコンベア15bと、第1成型ドラム11の軸線O1と平行な軸線回りに回転可能に支持された転写ドラム15cと、を備えている。
キャンバスチェーファ供給装置16は、長尺状のキャンバスチェーファ部材が巻き付けられたリールを回転可能に支持するリール支持部16aと、リールから巻き出されたキャンバスチェーファ部材を所望の長さに裁断するカッタ16bと、を備えている。
そして、この作業ステーションC1では、まず、インナーライナ供給装置15において、コンベア15b上で所定長さに裁断された前記ゴムシートを、転写ドラム15cの外周面上に、その軸線方向に延在させて周方向に隙間無く複数並べることによりインナーライナ部材I/Lを形成し、その後、この転写ドラム15cを第1成型ドラム11に外接させた状態でこれらの両ドラム15c、11を同期して互いに逆向き回転させ、転写ドラム15c上のインナーライナ部材I/Lを第1成型ドラム11の外周面上に転写させることにより、インナーライナ部材I/Lを第1成型ドラム11の外周面にその全周にわたって巻き付ける。
次に、キャンバスチェーファ供給装置16において、カッタ16bで裁断されたキャンバスチェーファ部材CCHを、第1成型ドラム11に巻き付けられたインナーライナ部材I/Lにおける前記軸線O1方向の両端部を各別に前記軸線O1方向で跨がせて巻き付ける(図2(a))。
次に、作業ステーションC2には、スキージ供給装置17とカーカス供給装置18とが、直線軌道部14をこの軌道部14の延在する方向に直交する方向に挟んで互いに対向して配置されている。
スキージ供給装置17には、所定の断面形状の口金を有する押出機17aと、作業ステーションC2に搬送されてきた第1成型ドラム11の外周面と前記口金との間に設けられ、この口金から押し出されたリボン状のゴム部材をその厚さ方向に挟み込んで、第1成型ドラム11の外周面側に案内する図示されない貼付装置と、が備えられている。
そして、作業ステーションC2に搬送されてきた第1成型ドラム11の外周面側に向けて、前記口金からリボン状のゴム部材を押し出し、前記貼付装置によりこのゴム部材を厚さ方向に挟み込んだ状態で、前記軸線O1回りに回転させられている第1成型ドラム11の外周面側に位置や角度を制御しながら案内することによって、ゴム部材が、その幅方向の一部が重ね合わされながら第1成型ドラム11の外周面側に螺旋状に巻き付けられ、スキージSQが形成される(図2(b))。
カーカス供給装置18には、コードが巻き付けられた複数のリールを回転可能に支持するリール支持部18aと、ゴムを押し出しつつリール支持部18aからの複数本のコードにこのゴムを被覆させる押出機18bと、第1成型ドラム11の軸線O1と平行な軸線回りに回転可能に支持された転写ドラム18cと、を備えている。
そして、押出機18bを通過してゴムで被覆されたコードを、転写ドラム18cの外周面に、その軸線方向に延在させて周方向に隙間無く複数並べた後に、その軸線方向における両端部を裁断して所望の軸方向長さにしたカーカス部材Pを形成し、その後、転写ドラム18cを第1成型ドラム11に外接させた状態で、これらの両ドラム18c、11を同期して互いに逆向きに回転させ、転写ドラム18c上のカーカス部材Pを第1成型ドラム11の外周面上に転写させることにより、カーカス部材Pを第1成型ドラム11の外周面側にその全周にわたって巻き付ける。この際、カーカス部材Pは、インナーライナ部材I/L、キャンバスチェーファ部材CCHおよびスキージ部材SQの全体を覆う(図2(b))。
以上のように、作業ステーションC1およびC2をこの順に経ることにより、インナーライナ部材I/L、キャンバスチェーファ部材CCH、スキージ部材SQおよびカーカス部材Pを有するバンド成型体W1が形成される。
ここで、トランスファ台車13は、プリセットビードPBを把持する拡縮可能な左右一対のビード把持リング13aと、バンド成型体W1をその外周面側から把持する拡縮可能なバンド把持リング13bとを備えている。
ビード把持リング13aは、周方向に沿って複数配置されたセグメントで構成され、その内部に磁石が埋設されている。そして、ビード把持リング13aがプリセットビードPBにその軸方向外側から当接することにより、このプリセットビードPBがビード把持リング13aに磁力によって吸着するようになっている。
バンド把持リング13bは、周方向に沿って複数配置されたセグメントで構成され、その内部に磁石が埋設されている。そして、バンド把持リング13bがバンド成型体W1にその径方向外側から当接することにより、このバンド成型体W1がバンド把持リング13bに磁力によって吸着するようになっている。
そして、作業ステーションC3では、まず、ハンドリングロボット19aを用い、ビードストック19bからプリセットビードPBを取り出して、縮径移動しているビード把持リング13aにこのプリセットビードPBを把持させ、その後このトランスファ台車13を待機させておく。
次に、バンド成型体W1が組み付けられた第1成型ドラム11が作業ステーションC3に到達するのと同時に、この第1成型ドラム11は、バンド成型体W1とともに、ビード把持リング13aに把持されているプリセットビードPBの径方向内側に挿入される。この状態で、バンド把持リング13bを縮径移動させて、バンド成形体W1をその外周面側から把持させた後に、第1成型ドラム11を縮径する(図2(c))。その後、第1成型ドラム11を作業ステーションC1に戻して作業ステーションC3から退去させることにより、バンド成型体W1を第1成型ドラム11からトランスファ台車13に移載する。
第2製造ユニット20は、13個の作業ステーションF1〜F13により構成され、外表面がトロイダル状に形成された第2成型ドラム(被成型体)21と、この第2成型ドラム21をその軸線O2回りに回転可能に支持する第2成型台車(移動手段)22と、第2成型台車22を作業ステーションF1〜F13間で往復移動させる無端軌道部(移動手段)23と、完成したタイヤ成型体Wが第2成型ドラム21から移載される移載台車24と、完成したタイヤ成型体Wを図示されない加硫システムに搬送する搬送コンベア25と、を備えている。
第2成型ドラム21および第2成型台車22は12台ずつ設けられている。そして、これらの第2成型ドラム21を搭載した第2成型台車22は、少なくとも作業ステーションF2〜F12には常に位置するように、作業ステーションF1からF2へ、F2からF3へ、F3からF4へ、F4からF5へ、F5からF6へ、F6からF7へ、F7からF8へ、F8からF9へ、F9からF10へ、F10からF11へ、F11からF12へ、そしてF13からF1へ、の順に無端軌道部23に沿って間欠的に移動し、この移動を繰り返すようになっている。
第2成型ドラム21は、周方向に沿って複数配置され径方向に移動可能に支持された剛体セグメントからなる左右一対のコア体21aと、これらのコア体21aよりも前記軸線O2方向の外側に配置されるとともに、周方向に沿って複数配置され径方向に移動可能に支持されたビードロックセグメントからなる左右一対のビードロック部21bと、これらのビードロック部21bよりも前記軸線O2方向の外側に配置されるとともに、前記軸線O2方向に延在させられた状態で周方向に複数本並べられ前記軸線O2方向に進退可能に支持された左右一対の折り返しバー21cと、コア体21aおよびビードロック部21bを径方向外側から囲繞するように配置された可撓性材料からなるセンタブラダ21dと、前記軸線O2方向に沿って延設された図示されないスライダと、を備えている。
なお、折り返しバー21cにおける前記軸線O2方向の内側端は、軸線回りに回転自在に支持されたローラとなっている。また、折り返しバー21cにおける前記軸線O2方向の外側端は、第2成型ドラム21の本体部に図示されないリンク機構を介して連結されている。
ここで、コア体21aの剛体セグメントは、左右一対の第1拡縮機構21eに連結されるとともに、ビードロック部21bのビードロックセグメントは、図示されない左右一対の第2拡縮機構に連結されている。そして、前記軸線O2方向で同じ側にある第1拡縮機構21e、ビードロック部21b、および折り返しバー21cは、全体が一体となって前記軸線O2方向に沿って移動可能に前記スライダに支持されている。これにより、第1拡縮機構21e、ビードロック部21bおよび折り返しバー21cが前記軸線O2方向の内側に移動したときに、コア体21aが拡径変形し、かつ左右一対の折り返しバー21cが互いに接近する一方、第1拡縮機構21e、ビードロック部21bおよび折り返しバー21cが前記軸線O2方向の外側に移動したときに、コア体21aが縮径変形し、かつ左右一対の折り返しバー21cが互いに離間するように構成されている。また、ビードロック部21bの前記第2拡縮機構は、前述した第1拡縮機構21e、ビードロック部21bおよび折り返しバー21cの前記軸線O2方向の移動とは独立して動作するように構成されている。
ここで、作業ステーションF1には、トランスファ台車13が、ビード把持リング13aでプリセットビードPBを把持し、かつバンド把持リング13bでバンド成型体W1を把持した状態で到達する。この際、第2成型ドラム21では、第1拡縮機構21e、ビードロック部21bおよび折り返しバー21cを前記軸線O2方向の外方端に位置させて、コア体21aおよびビードロック部21bを縮径させ、かつ左右一対の折り返しバー21cを互いに離間させておき、作業ステーションF1に到達したバンド成型体W1の内側に第2成型ドラム21が挿入される(図3(a))。
その後、前記第2拡縮機構によりビードロック部21bを拡径変形させることで、トランスファ台車13に保持されているプリセットビードPBを、バンド成形体W1とともに第2成型ドラム21上に固定する。そして、トランスファ台車13におけるビード把持リング13aおよびバンド把持リング13bを拡径移動して、バンド成型体W1から径方向外側に離間させた後に、トランスファ台車13を第1製造ユニット10の作業ステーションC3に戻して作業ステーションF1から退去させる(図3(b))。
以上より、プリセットビードPBおよびバンド成型体W1が第2成型ドラム21上に移載される。
次に、この第2成型ドラム21は作業ステーションF2に移動するが、この作業ステーションF2には、左右一対の爪26aと、これらの爪26aを前記軸線O2方向に互いに接離可能に支持する外部駆動装置26と、を備えている。
そして、作業ステーションF2では、まず、センタブラダ21dに内圧を加えてこのブラダ21dを径方向外側に膨出させながら、左右の第1拡縮機構21e、ビードロック部21bおよび折り返しバー21cを前記軸線O2方向の内側に向けて移動させ、コア体21aを拡径変形させることにより、バンド成型体W1の軸方向中央部をトロイダル状に膨出させる。
その後、外部駆動装置26に設けられた爪26aを前記軸線O2方向の内側に向けて移動させることにより、折り返しバー21cを、第1拡縮機構21eおよびビードロック部21bとは別にさらに前記軸線O2方向の内側に向けて移動させる。この際、折り返しバー21cは、その前記外側端に連結された前記リンク機構によって、この外側端を中心に前記内側端が径方向外側に向かうように回動させられつつ、前記内側端が前述のように膨出したセンタブラダ21dおよび拡径変形したコア体21aの各側面上に乗り上げる。
これにより、これらの各側面に沿って、カーカス部材Pにおける前記軸線O2方向の両端部、つまりカーカス部材Pにおいて左右一対のプリセットビードPBよりも前記軸線O2方向の外側に位置する部分が、プリセットビードPBにおいて前記軸線O2方向の外側面における径方向内側部分を前記軸線O2方向の外側から覆うように折り返される(図4(a))。
この作業ステーションF2ではさらに、トロイダル状に成型されたバンド成型体W1のラジアルランナウトの波形を一周分測定する。ここで、バンド成型体W1のラジアルランナウトの波形とは、バンド成型体W1の外周面における軸方向中央と、前記軸線O2と、の径方向における距離の周方向変化の波形をいう。そして、その一次調和成分の位相と振幅とを、先に説明した作業ステーションC3およびF1の作動にフィードバックする。
すなわち、第1製造ユニット10のトランスファ台車13が備える左右一対のビード把持リング13aのうちの一方は、例えばその軸心を傾斜させることができるように支持されており、作業ステーションC3では、ビード把持リング13aにプリセットビードPBをセットした後、作業ステーションF2で測定された振幅から一義的に求まる角度だけ、前記一方のビード把持リング13aをその軸心が元の軸心に対して傾くように移動させる。
そして、作業ステーションF1では、前述のようにビードロックを行う前に、周方向基準位置にセットされている第2成型ドラム21を、作業ステーションF2で測定された位相だけ前記軸線O2回りに回転させる。
以上の操作により、この測定以降に成型されるタイヤ成型体にフィードバックして、ラジアルランナウトの一次調和成分を打ち消すことによって、加硫後の製品タイヤにおけるRFVのレベルを改善することができる。
次に、作業ステーションF3には、コードが巻き付けられた複数のリールを回転可能に支持するリール支持部27aと、ゴムを押し出しつつリール支持部27aからの複数本のコードにこのゴムを被覆させる押出機27bと、押出機27bを通過してゴムで被覆されたコードを挟み込んで、第2成型ドラム21の外周面側に案内する図示されない貼付装置と、が備えられた内側ベルト供給装置27が設けられている。
そして、この作業ステーションF3では、押出機27bを通過してゴムで被覆されたコードを、トロダイル状に成型されたバンド成型体W1の外周面に貼り付ける。この際、第2成型ドラム21をその軸線O2回りに回転させながら、前記貼付装置を前記軸線O2方向に移動させて、前記コードを前記軸線O2に対して傾斜させた状態で貼り付けることにより、内側ベルト部材1Bが形成される(図4(b))。
次に、作業ステーションF4には、コードが巻き付けられた複数のリールを回転可能に支持するリール支持部28aと、ゴムを押し出しつつリール支持部28aからの複数本のコードにこのゴムを被覆させる押出機28bと、押出機28bを通過してゴムで被覆されたコードを挟み込んで、第2成型ドラム21の外周面側に案内する図示されない貼付装置と、が備えられた外側ベルト供給装置28が設けられている。
そして、この作業ステーションF4では、押出機28bを通過してゴムで被覆されたコードを、内側ベルト部材1B上に貼り付ける。この際、第2成型ドラム21をその軸線O2回りに回転させながら、前記貼付装置を前記軸線O2方向に移動させて、前記コードを前記軸線O2に対して傾斜させた状態で貼り付けることにより、外側ベルト部材2Bが形成される(図5(a))。
次に、作業ステーションF5には、スパイラルレイヤ供給装置29とトレッドアンダクッション供給装置30とが設けられている。
スパイラルレイヤ供給装置29は、内部に複数のコードが埋設された細幅のゴムシートが巻き付けられたリールから、このゴムシートを巻き出して第2成型ドラム21の外周面側で螺旋状に巻き付けることによりスパイラルレイヤ部材SLを形成する(図5(b))。
トレッドアンダクッション供給装置30は、所定の断面形状の口金を有する押出機30aと、作業ステーションF5に搬送されてきた第2成型ドラム21の外周面と前記口金との間に設けられ、この口金から押し出されたリボン状のゴム部材をその厚さ方向に挟み込んで、第2成型ドラム21の外周面側に案内する図示されない貼付装置と、が備えられている。
そして、この作業ステーションF5では、スパイラルレイヤ部材SLが形成された第2成型ドラム21の外周面側に向けて、前記口金からリボン状のゴム部材を押し出し、前記貼付装置によりこのゴム部材を厚さ方向に挟み込んだ状態で、前記軸線O2回りに回転させられている第2成型ドラム21の外周面側に位置や角度を制御しながら案内することによって、ゴム部材が、その幅方向の一部が重ね合わされながら第2成型ドラム21の外周面側に螺旋状に巻き付けられ、トレッドアンダクッション部材TUCが形成される(図5(b))。
次に、作業ステーションF7には、ベーストレッド供給装置31とアンテナ供給装置32とが設けられている。
これらの両供給装置31、32にはそれぞれ、所定の断面形状の口金を有する押出機31a、32aと、作業ステーションF7に搬送されてきた第2成型ドラム21の外周面と口金との間に設けられ、口金から押し出されたリボン状のゴム部材をその厚さ方向に挟み込んで、第2成型ドラム21の外周面側に案内する図示されない貼付装置と、が備えられている。
そして、この作業ステーションF7では、トロダイル状に成型されたバンド成型体W1の外周面側において、前記軸線O2方向の中央部に向けて、アンテナ供給装置32の口金からリボン状のゴム部材を押し出し、前述のトレッドアンダクッション部材TUCと同様にしてゴム部材を螺旋状に巻き付け、高伝導性のアンテナ部材ATNを形成するとともに、前記軸線O2方向の両側部分に向けて、ベーストレッド供給装置31の口金からリボン状のゴム部材を押し出し、同様にしてゴム部材を螺旋状に巻き付け、ベーストレッド部材BASEを形成する(図6(a))。
次に、作業ステーションF9には、キャップトレッド供給装置33とアンテナ供給装置32とが設けられている。
キャップトレッド供給装置33には、所定の断面形状の口金を有する押出機33aと、作業ステーションF9に搬送されてきた第2成型ドラム21の外周面と口金との間に設けられ、口金から押し出されたリボン状のゴム部材をその厚さ方向に挟み込んで、第2成型ドラム21の外周面側に案内する図示されない貼付装置と、が備えられている。
そして、この作業ステーションF9では、トロダイル状に成型されたバンド成型体W1の外周面側において、前記軸線O2方向の中央部に向けて、作業ステーションF7と同様にアンテナ供給装置32の口金からリボン状のゴム部材を押し出し、ゴム部材を螺旋状に巻き付け、アンテナ部材ATNを形成するとともに、前記軸線O2方向の両側部分に向けて、キャップトレッド供給装置33の口金からリボン状のゴム部材を押し出し、同様にしてゴム部材を螺旋状に巻き付け、キャップトレッド部材CAPを形成する(図6(b))。
次に、作業ステーションF11には、サイドウォール供給装置34とゴムチェーファ供給装置35とが設けられている。
これらの両供給装置34、35にはそれぞれ、所定の断面形状の口金を有する押出機34a、35aと、作業ステーションF11に搬送されてきた第2成型ドラム21の外周面と口金との間に設けられ、口金から押し出されたリボン状のゴム部材をその厚さ方向に挟み込んで、第2成型ドラム21の外周面側に案内する図示されない貼付装置と、が備えられている。
そして、この作業ステーションF11では、トロダイル状に成型されたバンド成型体W1の外表面側において、キャップトレッド部材CAPの前記軸線O2方向おける両端部にこの軸線O2方向の外側から連なる各部分に向けて、サイドウォール供給装置34の口金からリボン状のゴム部材を押し出し、これらの各部分にゴム部材をその幅方向の一部を重ね合わせながら螺旋状に巻き付け、サイドウォール部材SWを形成する。
その後、トロダイル状に成型されたバンド成型体W1の外表面側において、サイドウォール部材SWの前記軸線O2方向における両端部にこの軸線O2方向の外側から連なる各部分に向けて、ゴムチェーファ供給装置35の口金からリボン状のゴム部材を押し出し、これらの各ゴム部材を、サイドウォール部材SWを形成するのと同様にして螺旋状に巻き付け、ゴムチェーファ部材GCHを形成する(図7(a))。
なお、作業ステーションF3〜F5、F7、F9、F11でトロダイル状に成型されたバンド成型体W1の外表面側に各種ゴム部材を貼り付ける過程で、このバンド成型体W1は、ビードロック部21bにより第2成型ドラム21上に保持されたままに維持される。
以上によりタイヤ成型体Wが形成されるが、このタイヤ成型体Wは、作業ステーションステーションF13で、バーコードが貼り付けられる等した後に、第2成型ドラム21から取り外されて移載台車24に移載される。
ここで、移載台車24は、タイヤ成型体Wを径方向外側から把持する拡縮可能な把持リング24aを備えており、第2成型ドラム21から移載台車24へタイヤ成型体Wを移載する際には、把持リング24aを拡径した状態で移載台車24を、第2成型ドラム21が待機中の作業ステーションF13に移動させる。その後、把持リング24aを縮径させてタイヤ成型体Wの外周面を把持させた後(図7(b))、センタブラダ21dの内圧を抜き、かつビードロック部21bを縮径変形させるとともに、第2成型ドラム21における左右一対の第1拡縮機構21e、ビードロック部21bおよび折り返しバー21cを前記軸線O2方向に互いに離間移動させて、コア体21aを縮径変形させる。
これにより、前記把持リング24aで把持されたタイヤ成型体Wを移載台車24に移載させた後に、この移載台車24を作業ステーションF13から退去させる。その後、タイヤ成型体Wを、移載台車24から搬送コンベア25に移載して図示されないタイヤ加硫システムに向けて搬送する。
そして、第2成型台車22を無端軌道部23上でさらに時計回りに移動させて第2成型ドラム21を作業ステーションF1へ移動させ、前述と同様の工程を繰り返す。
ここで、本実施形態では、第2製造ユニット20において、前述した作業ステーションF5とF7との間に作業ステーションF6が配置され、作業ステーションF7とF9との間に作業ステーションF8が配置され、作業ステーションF9とF11との間に作業ステーションF10が配置され、作業ステーションF11とF13との間に作業ステーションF12が配置されている。これらの作業ステーションF6、F8、F10およびF12にはそれぞれ、減圧状態に保持可能で、かつ第2成型ドラム21上のバンド成型体W1つまり成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wが進入する内部空間を有するチャンバー36が設けられている。
すなわち、第2製造ユニット20に設けられた前述した各供給装置27〜35のうち、押出機30a、31a、32a、33a、34a、35aを有し、かつ押出機30a〜35aの口金から押し出されたリボン状のゴム部材を、第2成型ドラム21の外周面側に螺旋状に巻き付ける構成の供給装置30〜35に、第2成型台車22による第2成型ドラム21の移動方向Mの下流側で隣接する各位置に、チャンバー36が配置されている。これにより、チャンバー36は、前記移動方向Mで隣り合う前記供給装置30〜35同士の間に配置される。
本実施形態では、第2成型ドラム21が搭載された第2成型台車22が、作業ステーションF6、F8、F10およびF12に到達すると、図1および図8に示されるように、第2成型ドラム21、およびその外周面に配置された成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wのみがチャンバー36の内部空間に位置し、第2成型台車22はこの内部空間の外側に位置するようになっている。また、第2成型ドラム21および第2成型台車22が移動する際には、チャンバー36の内部空間は開放されており、これらの第2成型ドラム21および第2成型台車22が前記内部空間を通過するようになっている。
さらに、本実施形態では、チャンバー36に、内部空間に供給された成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wの外周面に対して進退可能に支持された押圧手段37が備えられている。この押圧手段37は、回転自在に支持されたローラとなっている。また、押圧手段37は、内部空間に供給される成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wの外形形状に応じて適宜、例えばタイヤ成型体Wの外表面に対する回転軸線の傾斜角度、押圧方向および進行方向等を設定できるようになっている。

そして、チャンバー36の内部空間に第2成型ドラム21が進入すると、この内部空間は気密に保たれた状態で減圧させられる。その後所定時間経過したときに、チャンバー36の内部空間を開放し、押圧手段37を前進移動させて、第2成型ドラム21上に固定されている成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wに当接させる。次に、第2成型ドラム21をその軸線O2回りに回転させつつ、この押圧手段37を前記軸線O2方向に移動させることにより、成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wの外表面をほぼ全域にわたって押圧する。
以上の過程において、他の作業ステーションでは、前述のように成型途中のタイヤ成型体Wに各種ゴム部材が貼り付けられており、複数の工程が、複数の第2成型ドラム21それぞれについて同時に並行して行われる。
以上説明したように、本実施形態によるタイヤ成型体の製造装置1によれば、チャンバー36が備えられているので、ゴム部材を、成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wの外表面に巻き付けたときに、互いに隣接するゴム部材同士の間に隙間が生じその内部にエアが残存していても、このタイヤ成型体Wをチャンバー36の内部空間に置いて減圧状態に保持している間に、前記エアを膨張させることにより前記隙間をタイヤ成型体Wの外部に連通させることが可能になり、前記エアがタイヤ成型体W内に残存するのを抑制することができる。
また、このチャンバー36が、前記各供給手段30〜35に並設されて両者が別の構成となっているので、この装置が大型になったり複雑になったりするのを防ぐことが可能になるとともに、タイヤ成型体Wを形成するに際し、前記各供給手段30〜35から第2成型ドラム21の外周面側にゴム部材を供給して巻き付けている(積層工程)間に、このゴム部材が既に巻き付けられている成型途中のタイヤ成型体W若しくは完成したタイヤ成型体Wをチャンバー36の内部空間に置いて、この内部空間36を減圧した状態に保持(減圧工程)することが可能になり、これらの積層工程と減圧工程とを別のタイヤ成型体Wについて同時に並行して行うことができる。
以上より、装置の大型化や複雑化さらには製造時間を抑えつつ、タイヤ成型体W内のエアを効果的に排除することができる。
さらに、本実施形態では、チャンバー36に押圧手段37が備えられているので、前記減圧工程後に、押圧手段37により成型途中のタイヤ成型体W若しくは完成したタイヤ成型体Wの外表面を押圧することが可能になり、第2成型ドラム21の外周面側に巻き付けられて互いに隣接したゴム部材のうち、前記減圧工程時にタイヤ成型体Wの外部と連通させられた前記隙間が位置していた部分を、他の部分における密着強度と同等の強さで互いに密着させることが可能になり、加硫後の製品タイヤ内にエアが残存するのを確実に防ぐことができる。
また、本実施形態では、第2成型ドラム21が複数備えられ、これらの成型ドラム21のうち、1つを前記供給手段30〜35のうちの1つに対向させ、かつ他の1つを複数のチャンバー36のうちの1つにおける内部空間に位置させるように、これらの成型ドラム21を前記移動方向Mに間欠移動させる構成となっているので、第2成型ドラム21上でゴム部材を巻き付けた後に、このタイヤ成型体Wを当該成型ドラム21から取り外さないで、このドラム21ごとチャンバー36の内部空間に位置させて、他の第2成型ドラム21は前記供給手段30〜35に対向させることが可能になる。したがって、製造時間をより一層抑えることが可能になるとともに、タイヤ成型体Wを第2成型ドラム21上に保持した状態で減圧工程を行うことが可能になることから、この減圧工程時にタイヤ成型体Wの形状が崩れるのを防いで、タイヤ成型体Wを高精度に形成することができる。
さらに、本実施形態では、前記各供給手段30〜35は、前記移動方向Mに沿って複数設けられるとともに、チャンバー36は、前記移動方向Mで隣り合う前記各供給手段30〜35同士の間に配置されているので、前記積層工程を行った後、他の前記積層工程を行う前に前記減圧工程を行えることから、タイヤ成型体Wを形成する過程で前記隙間がタイヤ成型体Wの内側深くに位置する前に、前記減圧工程を行うことが可能になる。したがって、前記隙間がタイヤ成型体Wの内側深くに位置しているために前記減圧工程時にこの隙間をタイヤ成型体Wの外部に連通させ難くなるのを防ぐことが可能になり、タイヤ成型体W内のエアを確実に排除することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、チャンバー36の内部空間に、第2成形ドラム21とともに成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wを進入させたが、これに代えて、第2成型ドラム21から取り外した成型途中のタイヤ成型体W、若しくは完成したタイヤ成型体Wを前記内部空間に置いて、この内部空間を減圧した状態に保持するようにしてもよい。
また、タイヤ成型体の製造装置1に第1製造ユニット10を設けなくてもよい。
さらに、チャンバー36を複数設けたが一つだけ設けてもよい。さらにまた、前記実施形態では、第2製造ユニット20に設けられた前述した各供給装置27〜35のうち、押出機30a、31a、32a、33a、34a、35aを有し、かつ押出機30a〜35aの口金から押し出されたリボン状のゴム部材を、成型途中のタイヤ成型体Wの外表面に螺旋状に巻き付ける構成の供給装置30〜35に、第2成型台車22による第2成型ドラム21の移動方向の下流側で隣り合う各位置に、チャンバー36を配置したが、これに限らず、例えば作業ステーションF3と作業ステーションF4との間や、作業ステーションF4と作業ステーションF5との間等に配置してもよい。
また、前記実施形態では、ビードフィラとビードコアとを予めプリセットしたプリセットビードPBをトランスファ台車13にセットしたが、これに代えて、作業ステーションC3では、ビードコアだけをトランスファ台車13にセットし、ビードフィラを他の作業ステーションで組み付けてもよい。
さらに、タイヤ成型体Wを構成する各ゴム部材は、前記実施形態に限らず適宜変更してもよい。
また、押圧手段37は設けなくてもよい。この押圧手段37がなくても、チャンバー36の内部空間で、前記隙間内のエアを膨張させてこの隙間を外部と連通させると、その後の作業ステーションで、このタイヤ成型体Wに次のゴム部材を巻き付けた際に、前記隙間が生じていた部分を、他の部分における密着強度と同等の強さで互いに密着させることができる。
さらに、前記実施形態に代えて、第1成型ドラム11および第2成型ドラム21は、定位置に固定して、前記各供給装置27〜35やチャンバー36等を移動させてもよい。
また、前記実施形態で示した第2成型ドラム21に代えて、例えば、コア体21a、ビードロック部21b、折り返しバー21c、センタブラダ21dおよび前記スライダのうち、折り返しバー21cは有しない構成を採用してもよい。すなわち、タイヤ成型体Wを保持可能な被成型体であれば、折り返しバー21c等のカーカス部材Pを折り返す機構を有しない被成型体を採用してもよい。
さらに、前記実施形態では、第2成形体21の全体が前記移動方向Mに沿って移動してチャンバー36の内部空間に位置する構成を示したが、これに代えて例えば、コア体21a、ビードロック部21b、折り返しバー21c、センタブラダ21dおよび前記スライダのうち、折り返しバー21c等のカーカス部材Pを折り返す機構は移動させず、タイヤ成型体Wを保持可能なコア体21a、ビードロック部21bおよびセンタブラダ21d等のみを移動させてチャンバー36の内部空間に位置させるようにしてもよい。
さらにまた、折り返しバー21cに代えて、例えば内圧が付与されたときに膨出変形するブラダを採用してもよい。
装置の大型化や複雑化さらには製造時間を抑えつつ、タイヤ成型体内のエアを効果的に排除することができる。
本発明に係る一実施形態として示したタイヤ成型体の製造装置の概略平面図である。 図1に示すタイヤ成型体の製造装置を用いてバンド成型体を形成する過程を示す概略図である。 図1に示すタイヤ成型体の製造装置を用いてバンド成型体を第2成型ドラムに受け渡す過程を示す概略図である。 図1に示すタイヤ成型体の製造装置を用いて第2成型ドラム上でプライを折り返している状態、および内側ベルト部材を巻き付けた状態を示す概略図である。 図1に示すタイヤ成型体の製造装置を用いて第2成型ドラム上に外側ベルト部材、スパイラルレイヤ部材およびトレッドアンダクッション部材を巻き付けた状態を示す概略図である。 図1に示すタイヤ成型体の製造装置を用いて第2成型ドラム上にトレッド部材を巻き付ける過程を示す概略図である。 図1に示すタイヤ成型体の製造装置を用いて第2成型ドラム上にサイドウォール部材およびゴムチェーファ部材を巻き付けた状態、および完成したタイヤ成型体を把持リングで把持した状態を示す概略図である。 図1に示すタイヤ成型体の製造装置を用いて成型途中のタイヤ成型体および完成したタイヤ成型体を減圧状態にあるチャンバーの内部空間に置いた状態を示す概略図である。
符号の説明
1 タイヤ成型体の製造装置
11 第1成型ドラム
12 第2成型ドラム(被成型体)
22 第2成型台車(移動手段)
23 無端軌道部(移動手段)
27 内側ベルト供給装置(供給手段)
28 内側ベルト供給装置(供給手段)
29 スパイラルレイヤ供給装置(供給手段)
30 トレッドアンダクッション供給装置(供給手段)
30a、31a、32a、33a、34a、35a 押出機
31 ベーストレッド供給装置(供給手段)
32 アンテナ供給装置(供給手段)
33 キャップトレッド供給装置(供給手段)
34 サイドウォール供給装置(供給手段)
35 ゴムチェーファ供給装置(供給手段)
36 チャンバー
37 押圧手段
M 移動方向
W タイヤ成型体
W1 バンド成型体(成型途中のタイヤ成型体)
O1 第1成型ドラムの軸線
O2 第2成型ドラムの軸線(軸線)

Claims (6)

  1. 軸線回りに回転可能に設けられた被成型体と、
    この被成型体の外周面側に向けてゴム部材を供給する供給手段と、
    減圧状態に保持可能で、かつ前記被成型体の外周面側に前記ゴム部材が巻き付けられて形成された成型途中のタイヤ成型体若しくは完成したタイヤ成型体が進入する内部空間を有するとともに、前記供給手段に並設されたチャンバーと、が備えられていることを特徴とするタイヤ成型体の製造装置。
  2. 請求項1記載のタイヤ成型体の製造装置であって、
    前記チャンバーには、その内部空間に進入した成型途中のタイヤ成型体若しくは完成したタイヤ成型体の外表面に対して進退可能に支持された押圧手段が備えられていることを特徴とするタイヤ成型体の製造装置。
  3. 請求項1または2に記載のタイヤ成型体の製造装置であって、
    前記被成型体は複数備えられ、
    これらの被成型体のうち、1つを前記供給手段に対向させ、かつ他の1つをチャンバーの内部空間に位置させるように、これらの被成型体と、前記供給手段およびチャンバーと、を相対的に間欠移動させる移動手段が備えられていることを特徴とするタイヤ成型体の製造装置。
  4. 請求項3記載のタイヤ成型体の製造装置であって、
    前記供給手段は、前記移動手段による移動方向に沿って複数設けられるとともに、前記チャンバーは、前記移動方向で隣り合う供給手段同士の間に配置されていることを特徴とするタイヤ成型体の製造装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のタイヤ成型体の製造装置であって、
    前記供給手段は、リボン状のゴム部材を口金から押し出す押出機を備えるとともに、このゴム部材を、その幅方向の一部を重ね合わせながら前記被成型体の外周面側に螺旋状に巻き付ける構成とされたことを特徴とするタイヤ成型体の製造装置。
  6. 軸線回りに回転可能に設けられた被成型体の外周面側に、ゴム部材を巻き付けてタイヤ成型体を形成するタイヤ成型体の製造方法であって、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のタイヤ成型体の製造装置を用い、
    前記供給手段から被成型体の外周面側にゴム部材を供給して巻き付けている間に、このゴム部材が既に巻き付けられている成型途中のタイヤ成型体若しくは完成したタイヤ成型体をチャンバーの内部空間に置いて、この内部空間を減圧した状態に保持することを特徴とするタイヤ成型体の製造方法。
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