JP2009101324A - 電気集塵機 - Google Patents

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周作 伊藤
Naoki Sugawa
直毅 須川
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Abstract

【課題】対向電極を一部有しないため正常なコロナ放電が発生しない領域における空気の流れを抑制し、それにより荷電効率を向上させ、集塵効率の向上を図ることのできる電気集塵機を提供する。
【解決手段】電気集塵機1は、イオン化線20と対向電極30とを有する荷電部10において、対向電極30を一部有しないため荷電作用を発揮しない領域Rに、当該領域の通風を抑制する通風抑制部材50を配置した。
【選択図】図7

Description

この発明は、空気中に漂う微細な塵埃などの空気中の微粒子に電荷を与える荷電部と、荷電した微粒子が電界中を通過する間に静電力により荷電微粒子を捕集する集塵部とを備えた電気集塵機に関するものである。
一般にこの種の電気集塵機において、荷電部は、高電圧が印加されるイオン化線と、イオン化線を両側から挟むように配置された対向電極とで構成される。イオン化線から対向電極に向けてコロナ放電が発生することで、コロナ放電により生じたプラスの電荷を、イオン化線の付近を流れる空気中の微粒子に荷電する。
そして前面フレームには、空気を取り入れる通風口(吸気口)が形成される。通常は、通風口が形成された前面フレームの内側に、複数のイオン化線が互いに平行に張設され、隣り合うイオン化線どうしの中間位置に対向電極がそれぞれ配置される。また、両側のイオン化線の外側にも対向電極がそれぞれ配置される。
この場合、各イオン化線の前面(上流側)が開口していれば、荷電部のイオン化線の近傍空間を空気がスムーズに流れるから、空気中の微粒子に対する荷電作用が充分に発揮される。このため、各イオン化線の前面(上流側)は通風口(吸気口)として開口していることが好ましい。
これに対し、例えば、各対向電極の前面(上流側)が開口していても、対向電極によって空気の流れが妨げられ、また、荷電部のイオン化線から離れている対向電極の近傍空間を空気が流れるだけであるから、空気中の微粒子に対する荷電作用はほとんど期待できない。このため、各対向電極の前面(上流側)は通風口(吸気口)として開口している必要性に乏しい。
そのため前面フレームには、一般に、各対向電極の前面(上流側)位置を残して、各イオン化線の前面(上流側)位置に通風口(吸気口)が形成される。このようにすることで、前面フレームにおける各対向電極の保持強度を確保しつつ、荷電部のイオン化線の近傍空間に空気をスムーズに流すことができる。
ところで、このような電気集塵機の処理能力アップを図るには、各イオン化線の長さを長くし、それに伴い各対向電極の長さも長くすることが有効である。しかし、イオン化線の長さが長いと、使用中にイオン化線が振動するようになる。これは、継続使用によってイオン化線に汚れが付着していくことで、イオン化線が不整振動するようになり、異常音や、荷電効率の低下となって現れる。
このようなイオン化線の振動を防止するため、従来、イオン化線の全長の例えば半分の長さの位置に、イオン化線振動防止部材(イオン化線支持部材)を設けたものがある(例えば、特許文献1、2、3参照)。
特開2001−276649号公報 特開平2−164464号公報 実公平5−32202号公報
しかしながら、上記のようなイオン化線支持部材(イオン化線振動防止部材)を設けた電気集塵機には、つぎのような課題がある。
すなわち、イオン化線支持部材は、イオン化線の全長の中央位置に配置されるため、この部分には通風口(吸気口)を形成することができない。反面、通風口(吸気口)はこの部分を挟んで二分されるため、前面フレーム自体の強度および前面フレームにおけるイオン化線支持部材の保持強度を確保することができる。
また、通常は、イオン化線支持部材は、互いに平行に張設された複数のイオン化線に共通の一体化された部材として構成されるため、この一体化されたイオン化線支持部材が配置される部分には、対向電極を配置することができない。つまり、各対向電極はこの部分を挟んで二分されることになる。
仮に、各イオン化線ごとにイオン化線支持部材を個別に構成し、各イオン化線支持部材を隣接する対向電極間に配置する場合であっても、通常は、各対向電極は、前面フレームに通風口(吸気口)を開口する際に、一辺を残して打ち抜き折り曲げられるものであるから、各イオン化線支持部材を配置する部分に通風口(吸気口)が形成されない以上、各対向電極はその部分で分断されざるをえない。
いずれにしても、イオン化線の全長の中央位置にイオン化線支持部材が配置されるものにあっては、最外側の2枚の対向電極を除き、他のすべての対向電極はその部分で分断されることが避けられない。これは、イオン化線の全長における中央以外の任意の位置にイオン化線支持部材が配置される場合も同様である。
そして、対向電極が分断されている領域では、イオン化線からコロナ放電が発生するのに必要な対向電極が存在しないことから、イオン化線には不具合がないのにコロナ放電が発生しないことになる。より厳密には、対向電極の分断された端部付近ではコロナ放電が発生しにくいため、対向電極の分断幅より広い領域で、正常なコロナ放電が発生しないことになる。
このように正常なコロナ放電が発生しない領域を空気が流れても、その空気中の微粒子に荷電することができない。しかも、この荷電不能領域は、イオン化線の全長の中央位置にあり、電気集塵機の中央位置にも相当するため、この領域を流れる空気中の微粒子に荷電できないと、電気集塵機全体の荷電効率の低下をもたらし、集塵効率の低下を招くことになる。
この発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、対向電極を一部有しないため正常なコロナ放電が発生しない領域における空気の流れを抑制し、それにより荷電効率を向上させ、集塵効率の向上を図ることのできる電気集塵機を提供することを目的とする。
この発明の請求項1に係る電気集塵機は、イオン化線と対向電極とを有する荷電部において前記対向電極を一部有しないため荷電作用を発揮しない領域に、当該領域の通風を抑制する通風抑制部材を配置したことを特徴とする。
この発明の請求項2に係る電気集塵機は、請求項1記載の電気集塵機において、前記領域において前記イオン化線は支持部材に支持され、当該支持部材の一部が前記通風抑制部材として作用することを特徴とする。
この発明の請求項3に係る電気集塵機は、請求項1または請求項2記載の電気集塵機において、前記荷電部の前面フレームに、当該前面フレームの内側に張設された前記イオン化線の張設方向に沿って延びる通風口が途中に非開口部を残して形成され、前記非開口部に隣接する前記通風口の端部付近が、通風の抑制が必要とされる前記領域に相当することを特徴とする。
この発明の請求項4に係る電気集塵機は、請求項3記載の電気集塵機において、前記前面フレームの内側において前記イオン化線と平行に延びた前記対向電極は前記非開口部付近で分断され、前記通風抑制部材の前記イオン化線の張設方向に沿った幅を、前記対向電極の分断幅に比べて幅広に形成したことを特徴とする。
この発明の請求項5に係る電気集塵機は、請求項4記載の電気集塵機において、前記通風抑制部材の前記幅は、前記対向電極の分断幅に、この分断部分を挟んで両側に位置する両対向電極の分断された端部付近において放電が発生しにくい部位の幅を加えた領域を少なくともカバーする幅に形成したことを特徴とする。
この発明の請求項6に係る電気集塵機は、互いに平行に張設されて荷電作用を発揮するための複数のイオン化線と、前記各イオン化線間に平行に配置された複数の対向電極とを有する荷電部を備えた電気集塵機において、前記対向電極を一部有しないため荷電作用を発揮しない前記荷電部の領域に、当該領域の通風を抑制する通風抑制部材を配置したことを特徴とする。
この発明の請求項7に係る電気集塵機は、請求項6記載の電気集塵機において、前記荷電部の前面フレームに、当該前面フレームの内側に張設された複数の前記イオン化線のおのおの前面に相当する位置において各イオン化線の張設方向に沿ってそれぞれ延びる複数の通風口が、途中に非開口部を残して形成され、すべての前記非開口部は前記各通風口の長手方向と直交する方向に沿って並ぶ位置に位置決めされ、前記各通風口の前記非開口部に隣接する端部付近が、通風の抑制が必要とされる前記領域にいずれも相当することを特徴とする。
この発明の請求項8に係る電気集塵機は、請求項7記載の電気集塵機において、前記前面フレームの内側において隣り合う前記イオン化線どうしの中間位置で各イオン化線と平行に延びた前記各対向電極は、前記各非開口部付近でそれぞれ分断され、前記各イオン化線を挟んで配置された互いに隣り合う前記対向電極間にそれぞれ位置決めされる複数の前記通風抑制部材の前記各イオン化線の張設方向に沿った幅を、前記各対向電極の分断幅に比べて幅広に形成したことを特徴とする。
この発明の請求項9に係る電気集塵機は、請求項7または請求項8記載の電気集塵機において、複数の前記イオン化線は、複数の前記非開口部が並んだ位置においてその並び方向に沿って延びた支持部材によって支持され、前記支持部材は、前記各対向電極の分断位置ではその分断幅より狭い幅に形成され、かつ、前記各イオン化線を挟んで配置された互いに隣り合う前記対向電極間では、その対向電極間の中央位置において前記前面フレームから内側所定高さに前記イオン化線の支持部を備えていることを特徴とする。
この発明の請求項10に係る電気集塵機は、請求項9記載の電気集塵機において、前記各通風抑制部材は、複数の前記非開口部が並んだ位置において前記前面フレームの内側に保持される前記支持部材に、前記前面フレームの内側面から離間した高さに一体に形成されたことを特徴とする。
この発明は以上のように、イオン化線と対向電極とを有する荷電部において前記対向電極を一部有しないため荷電作用を発揮しない領域に、当該領域の通風を抑制する通風抑制部材を配置した構成としたので、対向電極を一部有しないため正常なコロナ放電が発生しない領域における空気の流れを抑制することができ、それにより荷電効率を向上させ、集塵効率の向上を図ることができる。
またこの発明は、互いに平行に張設されて荷電作用を発揮するための複数のイオン化線と、前記各イオン化線間に平行に配置された複数の対向電極とを有する荷電部を備えた電気集塵機において、前記対向電極を一部有しないため荷電作用を発揮しない前記荷電部の領域に、当該領域の通風を抑制する通風抑制部材を配置した構成としたので、対向電極を一部有しないため正常なコロナ放電が発生しない領域における空気の流れを抑制することができ、それにより荷電効率を向上させ、集塵効率の向上を図ることができる。
この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明による電気集塵機の一実施形態を示す斜め下方から見た斜視図、図2は荷電部の構成を示す斜め上方から見た斜視図、図3は図2のIII−III線に沿って取られた断面図、図5は図2のV−V線に沿って取られた断面図である。
図1に示すように、この電気集塵機1は、例えば天井埋込形エアコンの下側に併設されるものであり、前面側(下方;風上側)に、空気中の微粒子に電荷を与える荷電部(アイオナイザ)10を備え、後面側(上方;風下側)に、荷電した微粒子が電界中を通過する間に静電力により荷電微粒子を捕集する図示しない集塵部(コレクタ)を備えている。
電気集塵機1の荷電部10は、高電圧が印加されるイオン化線20と、イオン化線20を両側から挟むように配置された対向電極30とで構成される。そして、イオン化線20から対向電極30に向けてコロナ放電が発生することで、コロナ放電により生じたプラスの電荷を、イオン化線20の近傍(付近)を流れる空気中の微粒子に荷電するものである。
そのためこの電気集塵機1は、図2に示すように、荷電部10の前面フレーム11の両側に側面フレーム12,12が連設され、また、前面フレーム11の両端に端面フレーム13,13が連設されている。
端面フレーム13,13の内側には、絶縁碍子14,14を介して高圧ブラケット15,15が取り付けられ、両高圧ブラケット15,15に、複数(例えば7本)のイオン化線20,20,…が互いに同一の所定間隔を隔てて平行に張設されている。
また、図3、図5に示すように、荷電部10の前面フレーム11には、イオン化線20,20,…の張設方向に沿って延びる通風口(吸気口)16,16,…が、途中(実質的に長手方向中央部)に非開口部17,17,…を残して形成されている。
各通風口(吸気口)16は、各イオン化線20の前面(風上)に相当する位置に形成され、いずれも実質的に長方形で同一の大きさのものである。また、非開口部17,17,…は、各通風口(吸気口)16の長手方向と直交する方向に沿って並ぶ位置に位置決めされ、いずれも同一の大きさのものである。
これらの通風口(吸気口)16,16,…は、その外形を構成する四辺のうち同一方向にある1つの長辺を残して、他の長辺と2つの短辺を打ち抜き、残した長辺に沿って内側へほぼ直角に折り曲げることで開口される。
このとき内側へ折り曲げられた部分が、対向電極30,30,…となる。そのため、各対向電極30は、各通風口(吸気口)16の非開口部17に対応する部分で分断されることになる。
つまり、各イオン化線20の両側においてイオン化線20と平行に配置される対向電極30は、イオン化線20の実質的に全長に亘って設けられることが望ましいが、各通風口(吸気口)16が長手方向途中の非開口部17で分割されているため、各対向電極30も長手方向途中(実質的に長手方向中央部)で分割されている。
この電気集塵機1の場合、イオン化線20が7本あるから、対向電極30は、途中で分断されているものを1枚と数えて、全部で8枚必要である。ところが、通風口(吸気口)16は、途中にある非開口部17を挟んで一直線上になったものを1個と数えて、全部で7個しかないから、通風口(吸気口)16の開口にともなって形成される対向電極30の枚数は7枚である。
そこで、最外側の通風口(吸気口)16の外側に位置する打ち抜き長辺には、足りない1枚の対向電極30を前面フレーム11に後付け固定する。この対向電極30は、通風口(吸気口)16の開口の結果形成されるものではないから、本来の対向電極、すなわち、途中で分断することなくイオン化線20の実質的に全長に亘って形成することができる。
また、反対側最外側の対向電極30も、イオン化線20の実質的に全長に亘る本来の長さを有する対向電極であることが望ましいから、これに対応する通風口(吸気口)16は四辺すべて打ち抜いた孔として形成し、本来の長さを有する対向電極30を前面フレーム11に後付け固定することができる。
イオン化線20,20,…は、非開口部17,17,…が並んだ位置においてその並び方向に沿って延びた支持部材40によって支持されている。支持部材40は、電気絶縁性を有する材料で構成され、イオン化線20,20,…の振動を防止するものである。
図3〜図5に示すように、支持部材40は、前面フレーム11の非開口部17,17,…が並んだ位置に、脚部41,41によって前面フレーム11の内側面から離間した状態で固定されたものである。そして、支持部材40は、対向電極30,30,…の分断位置に相当する部分(部位)42,42,…ではその分断幅(G;図6参照)より狭い幅に形成されている。
また、支持部材40は、各イオン化線20を挟んで配置された互いに隣り合うすべての対向電極30,30間の中央位置に、前面フレーム11から内側所定高さに各イオン化線20の支持部43をそれぞれ備えている。
各支持部43の高さは、各イオン化線20の両端高さよりやや高く形成されているため、すべてのイオン化線20,20,…は、支持部43,43,…によって振動の節が形成される。しかも支持部43,43,…の位置は、それが無ければ振動の腹となる位置である。
そのため各イオン化線20は、継続使用によってイオン化線20に汚れが付着していくことで不整振動するようになるが、振動の節から節までの長さが各支持部43によってほぼ半分になるので、異常音の発生や、荷電効率の低下現象は、大きく低減されることになる。
また、支持部材40には、各イオン化線20を挟んで配置された互いに隣り合うすべての対向電極30,30間に、通風抑制部材(通風抑制部)50がそれぞれ一体に形成されている。これらの通風抑制部材50,50,…は、対向電極30,30,…が途中で分断されているため荷電作用を発揮しない領域の通風を抑制するものである。
また、通風抑制部材50,50,…は、支持部材40からイオン化線20,20,…の張設方向に沿って両側に張り出していて、その張り出し幅(W;図6参照)は、対向電極30,30,…の分断幅(G;図6参照)に比べて幅広に形成されている。
すなわち、通風抑制部材50,50,…は、対向電極30,30,…の分断幅(G;図6参照)に、この分断部分を挟んで両側に位置する両対向電極30,30の分断された端部付近において、放電が発生しにくい部位の幅を加えた領域(R;図6参照)を少なくともカバーする幅(W>R>G;図6参照)に形成されている。
ここで、通風抑制部材50,50,…が通風を抑制する対象となる前記領域Rについて説明する。
図5、図6に示すように、各イオン化線20は、両端が高圧ブラケット15,15が取り付けられ、長手方向中央部が支持部材40の各支持部43によって支持されている。これに対し、各対向電極30は、長手方向外側の端部が各イオン化線20の両端より手前(長手方向内側)に位置し、かつ、長手方向内側の端部が、各イオン化線20の支持部43の両側に位置している。
そのため、各対向電極30はその全長に亘って各イオン化線20と対向していて、その全長が文字どおりイオン化線20の対向電極30となっている。
ところが、各対向電極30の長手方向両端部付近の部分(部位)は、各イオン化線20と対向してはいるものの、イオン化線20との間でコロナ放電が発生しにくい。これは、対向電極30の長手方向両端部を外れた位置には対向電極30が存在しないため、放電は当然発生しないので、この影響が及ぶものと考えられる。
すなわち、各イオン化線20と各対向電極30との間で正常なコロナ放電Cが発生する領域は、図6に示すように、対向電極30の全長から、その長手方向両端部付近の部分(部位)を除外した範囲となる。各対向電極30の分断幅Gに、この除外される長手方向両端部付近の部分(部位)を含めた大きさの幅が、通風の抑制対象である領域Rとなる。
上記のように構成された電気集塵機1の電源をオンして使用を開始すると、図示しない送風ファンが回転して前面フレーム11の外方(下方;風上側)から、通風口(吸気口)16,16,…を通して荷電部(アイオナイザ)10に空気を取り入れる。
荷電部(アイオナイザ)10では、高電圧が印加されているイオン化線20,20,…から、対向電極30,30,…に向けてコロナ放電Cが発生することで、コロナ放電Cにより生じたプラスの電荷を、イオン化線20,20,…の近傍(付近)を流れる空気中の微粒子に荷電する。
このとき、荷電部10の長手方向中央部では、通風抑制部材50,50,…が、対向電極30,30,…の分断幅Gに、その両側で放電が発生しにくい部位の幅を加えた領域Rを少なくともカバーする幅W(W>R>G)に形成されているため、図7に示すように、領域R内は空気の流れが抑制・阻止される。
したがって、荷電部10を通って流れる空気は、すべて、正常なコロナ放電Cが発生している領域を通るため、その空気中の微粒子には確実に電荷が与えられる。
そして、荷電部10を通ることで微粒子に電荷が与えられた空気は、続いて風下側の図示しない集塵部(コレクタ)を流れ、集塵部において、荷電した微粒子が電界中を通過する間に静電力により荷電微粒子が捕集される。
上記の電気集塵機1の捕集効率測定条件を、イオン化線の線径:120μm、放電電圧:7kV、放電電流:900μA、開口面積:0.08m、通過風速:m/秒、として捕集効率を測定した。非放電領域Rの幅25mmで、通風抑制部材50の幅を25mmとした場合の捕集効率(DOP0.3μm)が76%であるのに対し、通風抑制部材50の幅を37mmとした場合の捕集効率(DOP0.3μm)は78%であり、2ポイント向上した捕集効率が得られた。
電気集塵機1の通風抑制部材50,50,…は、支持部材40の脚部41,41によって、前面フレーム11の内側面から離間した高さに配置されるため、通風口(吸気口)16,16,…の端部を完全に塞ぐことはない。そのため、通風口(吸気口)16,16,…端部の開口面積を大幅に減らすことがなく、圧力損失の増加も抑えられる。
また、通風抑制部材50,50,…は、支持部材40から側方へ張り出すため、イオン化線20との接点から前面フレーム11までの沿面距離を稼ぐことができる。このため、支持部材40表面のイオン化線20との接点から前面フレーム11までの間に、多少の塵埃が付着したとしても、イオン化線20から前面フレーム11へ向かう漏れ電流を発生しにくくすることができる。
図8は、この発明による電気集塵機の他の実施形態を示す断面図である。この電気集塵機101は、各通風抑制部材150の底面形状が楔形になったものである。この場合も、各通風口(吸気口)116の端部を完全に塞がず、電気集塵機101内へ空気が吸入され易くなるとともに、圧力損失の増加が抑えられる。
また、イオン化線120との接点から前面フレーム111までの沿面距離を稼ぐことができる。このため、支持部材140表面のイオン化線120との接点から前面フレーム111までの間に、多少の塵埃が付着したとしても、イオン化線120から前面フレーム111へ向かう漏れ電流を発生しにくくすることができる。
図9は、この発明による電気集塵機のさらに他の実施形態を示す断面図である。この電気集塵機201は、各通風抑制部材250の底面形状が円弧状になったものである。この場合も、各通風口(吸気口)216の端部を完全に塞がず、電気集塵機201内へ空気が吸入され易くなるとともに、圧力損失の増加が抑えられる。
また、イオン化線220との接点から前面フレーム211までの沿面距離を稼ぐことができる。このため、支持部材240表面のイオン化線220との接点から前面フレーム211までの間に、多少の塵埃が付着したとしても、イオン化線220から前面フレーム211へ向かう漏れ電流を発生しにくくすることができる。
この発明による電気集塵機の一実施形態を示す斜め下方から見た斜視図である。 図1の電気集塵機の荷電部の構成を示す斜め上方から見た斜視図である。 図2のIII−III線に沿って取られた断面図である。 支持部材の構成を示す拡大斜視図である。 図2のV−V線に沿って取られた断面図である。 図5の断面図を基に、イオン化線と対向電極との間で発生するコロナ放電の発生領域を示す説明図である。 図6の断面図を基に、通風抑制部材による通風の抑制状態を含む、通風口の長手方向全体の通風状態を示す説明図である。 この発明による電気集塵機の他の実施形態を示す、図5と同様の断面図である。 この発明による電気集塵機のさらに他の実施形態を示す、図5と同様の断面図である。
符号の説明
1,101,201 電気集塵機
10,110,210 荷電部(アイオナイザ)
11,111,211 前面フレーム
12 側面フレーム
13,113,213 端面フレーム
14,114,214 絶縁碍子
15,115,215 高圧ブラケット
16,116,216 通風口(吸気口)
17,117,217 非開口部
20,120,220 イオン化線
30,130,230 対向電極
40,140,240 支持部材(振動防止部材)
41 脚部
42 分断位置相当部分(部位)
43,143,243 支持部
50,150,250 通風抑制部材(通風抑制部)
C コロナ放電(コロナ放電発生領域)
G 分断幅(対向電極分断幅)
R 通風抑制領域(正常なコロナ放電が発生しない領域)
W 通風抑制幅

Claims (10)

  1. イオン化線と対向電極とを有する荷電部において前記対向電極を一部有しないため荷電作用を発揮しない領域に、当該領域の通風を抑制する通風抑制部材を配置したことを特徴とする電気集塵機。
  2. 前記領域において前記イオン化線は支持部材に支持され、当該支持部材の一部が前記通風抑制部材として作用することを特徴とする請求項1記載の電気集塵機。
  3. 前記荷電部の前面フレームに、当該前面フレームの内側に張設された前記イオン化線の張設方向に沿って延びる通風口が途中に非開口部を残して形成され、前記非開口部に隣接する前記通風口の端部付近が、通風の抑制が必要とされる前記領域に相当することを特徴とする請求項1または請求項2記載の電気集塵機。
  4. 前記前面フレームの内側において前記イオン化線と平行に延びた前記対向電極は前記非開口部付近で分断され、前記通風抑制部材の前記イオン化線の張設方向に沿った幅を、前記対向電極の分断幅に比べて幅広に形成したことを特徴とする請求項3記載の電気集塵機。
  5. 前記通風抑制部材の前記幅は、前記対向電極の分断幅に、この分断部分を挟んで両側に位置する両対向電極の分断された端部付近において放電が発生しにくい部位の幅を加えた領域を少なくともカバーする幅に形成したことを特徴とする請求項4記載の電気集塵機。
  6. 互いに平行に張設されて荷電作用を発揮するための複数のイオン化線と、前記各イオン化線間に平行に配置された複数の対向電極とを有する荷電部を備えた電気集塵機において、
    前記対向電極を一部有しないため荷電作用を発揮しない前記荷電部の領域に、当該領域の通風を抑制する通風抑制部材を配置したことを特徴とする電気集塵機。
  7. 前記荷電部の前面フレームに、当該前面フレームの内側に張設された複数の前記イオン化線のおのおの前面に相当する位置において各イオン化線の張設方向に沿ってそれぞれ延びる複数の通風口が、途中に非開口部を残して形成され、すべての前記非開口部は前記各通風口の長手方向と直交する方向に沿って並ぶ位置に位置決めされ、前記各通風口の前記非開口部に隣接する端部付近が、通風の抑制が必要とされる前記領域にいずれも相当することを特徴とする請求項6記載の電気集塵機。
  8. 前記前面フレームの内側において隣り合う前記イオン化線どうしの中間位置で各イオン化線と平行に延びた前記各対向電極は、前記各非開口部付近でそれぞれ分断され、前記各イオン化線を挟んで配置された互いに隣り合う前記対向電極間にそれぞれ位置決めされる複数の前記通風抑制部材の前記各イオン化線の張設方向に沿った幅を、前記各対向電極の分断幅に比べて幅広に形成したことを特徴とする請求項7記載の電気集塵機。
  9. 複数の前記イオン化線は、複数の前記非開口部が並んだ位置においてその並び方向に沿って延びた支持部材によって支持され、前記支持部材は、前記各対向電極の分断位置ではその分断幅より狭い幅に形成され、かつ、前記各イオン化線を挟んで配置された互いに隣り合う前記対向電極間では、その対向電極間の中央位置において前記前面フレームから内側所定高さに前記イオン化線の支持部を備えていることを特徴とする請求項7または請求項8記載の電気集塵機。
  10. 前記各通風抑制部材は、複数の前記非開口部が並んだ位置において前記前面フレームの内側に保持される前記支持部材に、前記前面フレームの内側面から離間した高さに一体に形成されたことを特徴とする請求項9記載の電気集塵機。
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