JP2009101182A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】図柄変動演出の時間を冗長させることなく、始動保留球が上限数に達している場合でも、始動検知手段で検知された遊技球に対して付加価値を付与し、興趣の向上を図ると共に遊技球の発射を促進させる。
【解決手段】始動保留球の記憶数が上限数に達している状態で、図柄組み合わせゲーム中に、始動入賞口に遊技球が入賞した場合、当該入賞した遊技球の個数を計数し、入賞球の記憶数(入賞記憶数)として記憶する。そして、入賞記憶数がある場合には、現在行われている図柄組み合わせゲームの変動態様を予告報知する。例えば、入賞記憶数を報知する入賞球数表示部の入賞1画像T1を所定の色で画像表示し、リーチとなるか否かを予告報知する(図9(a))。また、入賞球数表示部の入賞2画像T2を所定の色で画像表示し、リーチ演出の種類を予告報知する(図9(c))。
【選択図】図9

Description

本発明は、始動検知手段における遊技球の検知を契機に、複数種の変動態様によって図柄変動演出を行う表示手段を備えた遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、複数種類の図柄を変動させて、複数列(例えば3列)の図柄による図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲームが行われている。この図柄組み合わせゲームは、遊技盤に発射された遊技球が、該遊技盤に配設された始動入賞口に入賞したことを契機に行われるようになっている。そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームによって導出され、最終的に停止(停止表示)した図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することができる。ところで、パチンコ機では、図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入賞すると、当該入賞に基づく図柄組み合わせゲームを直ちに開始することができない。そのため、パチンコ機では、図柄組み合わせゲーム中の遊技球の入賞によって生じた図柄組み合わせゲームの実行権を、始動保留球の記憶数として内部に記憶し、図柄組み合わせゲームの実行を保留するようになっている。そして、実行中の図柄組み合わせゲームが終了する毎に、保留中の図柄組み合わせゲームがあれば、該ゲームを順次実行させるようになっている。
ところで、始動保留球の記憶数には、予め上限数(例えば4)が定められていることが一般的である。そのため、始動保留球の記憶数が上限数に達する迄の間は、図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入賞する毎に始動保留球の記憶数が1加算され、上限数まで累積されることになる。しかしながら、始動入賞口へ遊技球が入賞した時点において、始動保留球の記憶数が既に上限数に達している場合には、上限数を超える累積は行われず、図柄組み合わせゲームの実行権が切り捨てられていた。従って、始動保留球の記憶数が上限数に達している場合には、始動入賞口を狙って遊技球を発射させる意義もなく、遊技の興趣を低下させることとなっていた。また、遊技者が遊技球の発射を停止してしまうことは、遊技店の稼動効率の低下に繋がるため、遊技店の利益も低下させることとなっていた。
このような問題を解決する手段として、例えば、特許文献1に記載された発明が提案されている。特許文献1では、始動保留球の記憶数が上限数に達している場合に、始動入賞口へ遊技球が入賞すると、当該入賞の個数を特別保留球として累積計数し、当該特別保留球に基づいて新たに付加的なゲーム(敗者復活ゲーム)を実行している。より詳しくは、図柄組み合わせゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれとなった場合(所謂、はずれリーチの場合)、特別保留球が1以上のときに敗者復活ゲームを実行している。特許文献1によれば、始動保留球の記憶数が上限数に達している場合でも、始動入賞口を狙って遊技球を発射させることに意義を持たせることができる。
特開2000−51462号([0036]〜[0044])
ところで、遊技者にとっては、始動入賞口へ遊技球が入賞したことに基づき、1回でも多くの図柄組み合わせゲームが行われ、大当りのチャンスが増えることの方がより好ましい。即ち、始動入賞口へ遊技球が入賞しても、始動保留球の記憶数が上限数に達しているがために図柄組み合わせゲームの実行権が切り捨てられてしまうより、図柄組み合わせゲームが早く消化され、当該ゲーム中に入賞した遊技球が始動保留球の記憶数として記憶されて前記実行権を得た方がより好ましい。そのため、図柄組み合わせゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれとなった後に、さらに敗者復活ゲームを実行することは、1回の図柄組み合わせゲームのゲーム時間が長くなり、図柄組み合わせゲームの消化効率を低下させる要因となる。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、図柄変動演出の時間を冗長させることなく、保留記憶数が上限数に達している場合でも、始動検知手段で検知された遊技球に対して付加価値を付与し、興趣の向上を図ると共に遊技球の発射を促進させることができる遊技機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、始動検知手段における遊技球の検知を契機に、複数種の変動態様によって図柄変動演出を行う表示手段と、前記始動検知手段が遊技球を検知することによって加算され、前記図柄変動演出の開始によって減算される保留記憶数を記憶する記憶手段を備えた遊技機において、前記始動検知手段が検知した遊技球を、予め定めた前記保留記憶数の上限数まで計数する第1の計数手段と、前記第1の計数手段の計数値が前記上限数に達している場合に、前記図柄変動演出中に、少なくとも前記始動検知手段が検知した遊技球を計数する第2の計数手段と、前記第2の計数手段によって計数された遊技球の入賞個数を累積して記憶する入賞個数記憶手段と、前記第2の計数手段によって前記遊技球が計数されている場合、前記図柄変動演出中に、当該図柄変動演出が所定の変動態様となるか否かを前記入賞個数記憶手段に記憶されている前記入賞個数に応じて予告報知する予告報知手段と、前記図柄変動演出の終了によって前記入賞個数記憶手段に記憶されている前記入賞個数を零にリセットするリセット手段と、を備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記予告報知手段は、前記入賞個数記憶手段に記憶されている前記入賞個数が多くなるほど、遊技者が抱く大当りへの期待感が高まる変動態様で前記図柄変動演出が行われるか否かを予告報知するように構成されていることを要旨とする。
本発明によれば、図柄変動演出の時間を冗長させることなく、保留記憶数が上限数に達している場合でも、始動検知手段で検知された遊技球に対して付加価値を付与し、興趣の向上を図ると共に遊技球の発射を促進させることができる。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 可変表示器を示す正面図。 パチンコ遊技機の制御構成を示すブロック図。 コマンド処理を示すフローチャート。 保留処理を示すフローチャート。 全図柄停止処理を示すフローチャート。 入賞処理を示すフローチャート。 同じく、入賞処理を示すフローチャート。 (a)〜(d)は、予告報知が行われる態様を示す模式図。 (a)〜(d)は、予告報知が行われる態様を示す模式図。 第2の実施形態における入賞処理を示すフローチャート。 (a),(b)は、第2の実施形態において予告報知が行われる態様を示す模式図。
(第1の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した第1の実施形態を図1〜図10に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出(遊技演出)を行う装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、各種音声を出力し、音声出力に基づく音声演出(遊技演出)を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の表示手段としての可変表示器(可変表示部)20を備えた表示装置21が配設されている。可変表示器20では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器20では、表示演出に関連して、複数種類の図柄(識別情報)を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲーム(図柄変動演出)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の図柄の種類を0,1,2,3,4,5,6,7の8種類の数字としている。
そして、遊技者は、可変表示器20に最終的に停止(停止表示)した図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器20に停止した全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせとなる。大当りの組み合わせで停止した場合、遊技者には、大当り遊技状態(特別遊技状態)が付与される。また、可変表示器20に停止した全列の図柄が異なる種類の場合又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの組み合わせとなる。また、本実施形態では、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が一旦停止(一旦停止表示)するようになっている。そして、一旦停止された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動表示中を示す)からリーチを認識できる。
また、表示装置21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。本実施形態では、始動入賞口23と始動口センサSE1によって始動検知手段が構成されている。また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口25が配設されている。大入賞口25は、図柄組み合わせゲームによって導出され、最終的に停止した図柄組み合わせが大当りの組み合わせになったことに関連して大入賞口扉24が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉24の開閉動作によって大入賞口25が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
また、可変表示器20には、機内部(RAM27c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)に基づく保留中の図柄組み合わせゲームの回数を画像表示して報知する保留球数表示部Hが設けられている(図2)。保留記憶数は、始動入賞口23へ遊技球が入賞すると1加算(+1)され、図柄組み合わせゲームの開始によって1減算(−1)され、図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口23へ遊技球が入賞すると保留記憶数は更に加算されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。保留球数表示部Hは、保留1画像H1、保留2画像H2、保留3画像H3、及び保留4画像H4から構成されている。そして、保留球数表示部Hは、前記保留記憶数に応じて、前記画像H1〜H4が所定の色(本実施形態では青色)で画像表示されることにより、前記保留記憶数を報知するようになっている。以下、「所定の色で画像表示されている」ことを「点灯表示」と示し、「所定の色で画像表示されていない」ことを「消灯表示」とも示す。例えば、保留1画像H1のみが点灯表示された場合には保留記憶数「1」に基づき1回の図柄組み合わせゲームが保留中であることを報知している。また、保留1画像H1と保留2画像H2が点灯表示された場合には保留記憶数「2」に基づき2回の図柄組み合わせゲームが保留中であることを報知している。
また、本実施形態のパチンコ機10は、前記保留記憶数が上限数に達している状態で、前記始動入賞口23に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球の入賞個数を入賞球の記憶数(以下、「入賞記憶数」と示す)として機内部(RAM28c)で記憶されるようになっている。前記入賞記憶数は、図柄組み合わせゲーム中に前記保留記憶数が上限数に達すると、所定の条件下で、始動入賞口23へ遊技球が入賞する毎に1加算され、所定の上限数(本実施形態では4)まで累積されるようになっている。前記図柄組み合わせゲーム中に累積された入賞記憶数は、当該図柄組み合わせゲームが終了するとリセット(零(ゼロ)クリア)されるようになっている。
そして、可変表示器20には、入賞記憶数に基づく遊技球の入賞個数を画像表示して報知する入賞球数表示部(計数値表示手段)Tが設けられている(図2)。入賞球数表示部Tは、入賞1画像T1、入賞2画像T2、入賞3画像T3、及び入賞4画像T4から構成されている。そして、入賞球数表示部Tは、前記入賞記憶数に応じて、前記画像T1〜T4が所定の色(本実施形態では青色又は赤色の何れか)で画像表示されることにより(点灯表示されることにより)、前記入賞記憶数を報知するようになっている。例えば、入賞1画像T1のみが点灯表示された場合には入賞記憶数「1」に基づき1個の遊技球が入賞していることを報知している。また、入賞1画像T1と入賞2画像T2が点灯表示された場合には入賞記憶数「2」に基づき2個の遊技球が入賞していることを報知している。
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御するメイン制御手段としての主制御基板(主制御部)27が装着されている。主制御基板27は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、可変表示器20の表示態様(表示する画像など)を制御する表示制御基板(表示制御部)28が装着されている。また、機裏側には、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミング、時間など)を制御するランプ制御基板(発光制御部)29が装着されている。また、機裏側には、スピーカ17の音声出力態様(効果音の種類、音声出力時間など)を制御する音声制御基板(音声制御部)30が装着されている。そして、各制御基板28〜30は、主制御基板27が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)を制御する。本実施形態では、表示制御基板28、ランプ制御基板29及び音声制御基板30によってサブ制御手段を構成している(図3に破線で囲む)。
以下、主制御基板27、及び表示制御基板28の具体的な構成を説明する。
主制御基板27は、メインCPU27aを備えており、該メインCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。メインCPU27aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、リーチ判定用乱数、はずれ左図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数、及び演出パターン振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新している。そして、メインCPU27aは、更新後の値をRAM27cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。ROM27bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや複数種類の演出パターンが記憶されている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(保留記憶数、乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
前記演出パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)する迄の間の遊技演出(図柄変動演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。この演出パターンによって、図柄組み合わせゲームの変動態様(具体的な演出内容、又は図柄組み合わせゲームの展開(流れ)など)が特定されるようになっている。また、演出パターンには、該演出パターン毎に遊技演出の時間が定められている。そして、演出パターンは、大当り演出用、リーチありのはずれ演出用、リーチなしのはずれ演出用に分類されてROM27bに記憶されている。
前記大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。大当り演出用の演出パターンで図柄組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経て大当りの組み合わせで停止する場合と、リーチ演出を経ることなく大当りの組み合わせで停止する場合がある。前記リーチありのはずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である(はずれリーチ)。前記リーチなしのはずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。
前記リーチ演出は、リーチが形成されてから、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止又は一旦停止される迄の間に行われる演出である。リーチ演出は、1回の図柄組み合わせゲームにおける大当りか否かの可能性を示唆する演出とされている。そして、リーチ演出は、遊技者が抱く大当りになる期待感を変化し得るように、演出内容が予め定めた順序に従って段階的に変化するなどの形態で構成されている。このような演出内容が段階的に変化するリーチ演出としては、例えば、ノーマルリーチ演出→スーパーリーチ演出に演出内容が変化するリーチ演出がある。このリーチ演出では、例えば、特定の2列でリーチの組み合わせを形成し、残り1列の図柄を変動表示させる段階がノーマルリーチ演出の演出内容となる。そして、残り1列の図柄が変動表示中又は一旦停止した後に、例えば、特定のキャラクタが登場し、登場キャラクタの名称などで呼ばれる「○○○リーチ」へ移行(発展)して行われる段階がスーパーリーチ演出の演出内容となる。
本実施形態において、大当り演出用の演出パターン及びリーチありのはずれ演出用の演出パターンに基づく図柄組み合わせゲームでは、4種類のリーチ演出A,B,C,Dのうち、何れかのリーチ演出が行われるようになっている。リーチ演出Aでは、リーチ演出がノーマルリーチ演出のみの演出内容で行われるようになっている。リーチ演出Bでは、リーチ演出がノーマルリーチ演出→スーパーリーチ演出1(SP1)に変化する演出内容で行われるようになっている。リーチ演出Cでは、リーチ演出がノーマルリーチ演出→スーパーリーチ演出2(SP2)に変化する演出内容で行われるようになっている。リーチ演出Dでは、リーチ演出がノーマルリーチ演出→スーパーリーチ演出3(SP3)に変化する演出内容で行われるようになっている。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、リーチが形成された際に出現したリーチ演出の種類に応じて、大当り遊技状態が付与される割合(大当りとなる割合)を異ならせている。より詳しく言えば、リーチ演出A<リーチ演出B<リーチ演出C<リーチ演出Dの順に、大当り遊技状態が付与される割合が高くなるように設定されている。これは、リーチ演出Aよりもリーチ演出B、リーチ演出Bよりもリーチ演出C、リーチ演出Cよりもリーチ演出Dの方が、大当り遊技状態が付与される期待度(可能性)が高まることを示している。そして、これらのリーチ演出は、リーチ演出A>リーチ演出B>リーチ演出C>リーチ演出Dの順に、最終的にはずれが確定する際のリーチ演出(はずれリーチの際のリーチ演出)として出現する割合が高くなっている。その一方で、リーチ演出A<リーチ演出B<リーチ演出C<リーチ演出Dの順に、最終的に大当りが確定する際のリーチ演出として出現する割合が高くなっている。この出現する割合は、大当り演出用、及びリーチありのはずれ演出用に分類される演出パターンの振分け態様に応じて決定される。即ち、大当り遊技状態を付与させる割合を高くするためには、そのリーチ演出が、図柄組み合わせゲームの変動態様として出現する割合(大当り及びはずれリーチの場合に出現する全体の割合)に対して、大当りの場合に出現する割合を高く設定すれば良い。従って、本実施形態では、4種類のリーチ演出をリーチ演出A<リーチ演出B<リーチ演出C<リーチ演出Dの順に、大当りの場合に出現する割合が高くなるように演出パターンを振分けている。この振分けによって、リーチが形成され、リーチ演出が行われた場合には、当該リーチ演出の種類に応じて、遊技者が抱く大当りへの期待感を変化させることができる。
次に、メインCPU27aが実行する各種処理について説明する。
メインCPU27aは、始動入賞口23に入賞した遊技球が始動口センサSE1によって検知され、検知信号を入力すると、前記始動入賞口23に遊技球が入賞したことを指示する入賞コマンドを表示制御基板28のサブCPU28aに出力するようにRAM27cにセットする。また、前記入賞コマンドは、賞球の払出し報知をランプ制御基板29に指示するコマンドとしても使用されるため、ランプ制御基板29のサブCPUにも出力するようにRAM27cにセットされる。続いて、前記検知信号を入力したメインCPU27aは、RAM27cに記憶(設定)されている保留記憶数が上限数未満であるか否かを判定する(保留記憶数の判定)。この判定結果が肯定(保留記憶数<4)の場合、メインCPU27aは、保留記憶数を1加算し、保留記憶数を書き換える。前記保留記憶数を書き換えたメインCPU27aは、保留記憶数の報知を指示する保留指定コマンドを表示制御基板28のサブCPU28aに出力するようにRAM27cにセットする。続いて、保留記憶数を書き換えたメインCPU27aは、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値をRAM27cから読み出し、当該読み出した大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM27cの所定の記憶領域に格納する。一方、前記判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、メインCPU27aは、上限数を超える保留記憶数の書き換えを行わず、さらに、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値をRAM27cから読み出さない。その後、メインCPU27aは、RAM27cにセットした入賞コマンド及び保留指定コマンドを出力する。前記保留指定コマンドは、保留記憶数を書き換えたときのみに出力され、入賞コマンドは、保留記憶数に拘わらず始動入賞口23に遊技球が入賞したときに出力される。本実施形態では、前述の処理を実行するメインCPU27aが、始動入賞口23に入賞した遊技球を保留記憶数の上限数まで計数する計数手段(第1の計数手段)として機能するように構成されている。また、保留記憶数が、計数手段(第1の計数手段)が計数した計数値となる。
なお、本実施形態において保留指定コマンドは、保留記憶数の上限数が4であることから、保留記憶数を1加算すると、当該保留記憶数に応じて、保留1指定コマンド、保留2指定コマンド、保留3指定コマンド又は保留4指定コマンドの何れかが出力される。保留1指定コマンドは保留記憶数を「0→1」に書き換えたときに、保留2指定コマンドは保留記憶数を「1→2」に書き換えたときに、保留3指定コマンドは保留記憶数を「2→3」に書き換えたときに、保留4指定コマンドは保留記憶数を「3→4」に書き換えたときに夫々出力される。
そして、メインCPU27aは、図柄組み合わせゲーム及び大当り遊技が行われておらず、かつ、保留記憶数が1以上の場合(保留中の図柄組み合わせゲームがある場合)、図柄組み合わせゲームを開始するための処理を実行する。まず、メインCPU27aは、保留中の図柄組み合わせゲームを開始させることから、保留記憶数を1減算し、保留記憶数を書き換えると共に、保留指定コマンドを表示制御基板28のサブCPU28aに出力するようにRAM27cにセットする。続いて、メインCPU27aは、RAM27cに記憶されている大当り判定用乱数の値のうち、最先に記憶されている大当り判定用乱数の値とROM27bに記憶されている大当り判定値を比較して大当り判定を行う。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU27aは、大当りを決定する。前記大当り判定値は、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。本実施形態では、大当り判定用乱数の取り得る数値を0〜946(全947通りの整数)と定める一方で、大当り判定値を「7,349,919」の3個の値と定めている。従って、3個の大当り判定値を用いる場合、大当り確率は947分の3(=315.7分の1)となる。
大当りの決定がなされると、メインCPU27aは、RAM27cに格納されている大当り図柄用乱数の値から可変表示器20に最終的に停止させる図柄(停止図柄左、中、右)を決定する。具体的には、前記大当り図柄用乱数の値を停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右(各停止図柄は同一種類)とする。この決定した停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右が、図柄組み合わせゲームにおいて左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。また、メインCPU27aは、RAM27cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、大当り演出用の演出パターンの中から1つの演出パターンを決定する。
一方、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したリーチ判定用乱数の値とROM27bに記憶されているリーチ判定値とを比較してリーチ判定を行う。リーチ判定の結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が一致)の場合、メインCPU27aは、リーチありのはずれを決定する。そして、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値から停止図柄を決定する。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止図柄左及び停止図柄右(停止図柄左,右は同一種類)とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止図柄中とする。このとき、メインCPU27aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値が一致していた場合、停止図柄左と停止図柄中が一致しないように停止図柄中を決定する。また、メインCPU27aは、RAM27cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、リーチありのはずれ演出用の演出パターンの中から1つの演出パターンを決定する。
一方、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が不一致)の場合、メインCPU27aは、リーチなしのはずれを決定する。そして、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したはずれ左図柄用乱数の値、はずれ中図柄用乱数の値、及びはずれ右図柄用乱数の値から停止図柄を決定する。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止図柄左とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止図柄中とし、前記はずれ右図柄用乱数の値を停止図柄右とする。このとき、メインCPU27aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値が一致していた場合、停止図柄左と停止図柄右が一致しないように停止図柄右を決定する。また、メインCPU27aは、RAM27cから演出パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンの中から1つの演出パターンを決定する。
前記図柄組み合わせゲームに関する処理を実行したメインCPU27aは、各制御基板28〜30の各サブCPUに所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。メインCPU27aは、RAM27cにセットした保留指定コマンドを表示制御基板28のサブCPU28aに出力する。本実施形態では、保留記憶数の上限数が4であることから、保留記憶数を1減算すると、当該保留記憶数に応じて、保留0指定コマンド、保留1指定コマンド、保留2指定コマンド又は保留3指定コマンドの何れかが出力される。保留0指定コマンドは保留記憶数を「1→0」に書き換えたときに、保留1指定コマンドは保留記憶数を「2→1」に書き換えたときに、保留2指定コマンドは保留記憶数を「3→2」に書き換えたときに、保留3指定コマンドは保留記憶数を「4→3」に書き換えたときに夫々出力される。
また、メインCPU27aは、決定した演出パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する演出パターン指定コマンドを、各制御基板28〜30の各サブCPUに出力する。次に、メインCPU27aは、停止図柄左を指定する左図柄指定コマンド、停止図柄中を指定する中図柄指定コマンド及び停止図柄右を指定する右図柄指定コマンドを、左図柄指定コマンド→右図柄指定コマンド→中図柄指定コマンドの順に出力する。その後に、メインCPU27aは、指定した演出パターンに定められている遊技演出の時間の経過時に、各列の図柄の停止を指示する全図柄停止コマンドを出力する。
次に、表示制御基板28について説明する。表示制御基板28は、サブCPU28aを備え、該サブCPU28aにはROM28b及びRAM28cが接続されている。ROM28bには、複数種類の表示演出用の演出実行データや、保留記憶数及び入賞記憶数の報知用の報知実行データ(保留球数表示部H、入賞球数表示部Tの表示態様(画像表示)を制御するための情報)が記憶されている。演出実行データは、指定された演出パターンに基づく表示演出が行われるように可変表示器20の表示態様を制御するための情報である。ROM28bには、1つの演出パターンに対して1つの演出実行データが対応付けられて記憶されている。また、ROM28bには、各種の画像情報(図柄の画像、背景画像、文字画像、登場キャラクタの画像など)が記憶されている。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる情報が記憶(設定)される。従って、可変表示器20では、サブCPU28aが演出実行データに基づき表示態様を制御することにより、図柄組み合わせゲームが行われる。また、可変表示器20では、サブCPU28aが報知実行データに基づき表示態様を制御することにより、保留記憶数や入賞記憶数の報知が行われる。
そして、本実施形態のパチンコ機10は、図柄組み合わせゲーム中に、当該図柄組み合わせゲームの変動態様を予告報知するように構成されている。この予告報知では、図柄組み合わせゲームの演出内容がどのように流れていく(又は発展(展開)していく)のかを予告するようになっている。本実施形態では、リーチになるか否か、及びリーチの場合にリーチ演出の種類(リーチ演出Bになるか否か、リーチ演出Cになるか否か、リーチ演出Dになるか否か)を予告報知するようになっている。この予告報知は、入賞記憶数が「1」以上の場合(保留記憶数が上限数に達した状態で、始動入賞口23に遊技球が入賞して検知された場合)に行われるようになっている。また、この予告報知は、入賞球数表示部Tを用いて行われ、当該入賞球数表示部Tは、入賞記憶数を表示する計数値表示手段と共に、予告報知手段として機能するように兼用構成されている。
また、本実施形態では、リーチとなる場合に予告報知が行われ、入賞記憶数に応じて予告報知の内容を異ならせている。より詳しくは、入賞記憶数毎に図柄組み合わせゲームの変動態様の種類が一対一の関係となるように対応付けられており、入賞記憶数に応じて当該入賞記憶数に対応付けられた変動態様となるか否かを予告報知するようになっている。本実施形態では、入賞記憶数が多くなるほど、大当り遊技状態が付与される割合が高い(大当りの期待度(可能性)が高い)変動態様が対応付けられている。即ち、図柄組み合わせゲーム中に、始動入賞口23に遊技球を多く入賞させて入賞記憶数が多くなるほど、遊技者が抱く大当りへの期待感が高まる変動態様(リーチ演出)で図柄組み合わせゲームが行われるか否かの予告報知がなされるようになっている。
具体的に言えば、入賞記憶数「1」には、図柄組み合わせゲームの変動態様として「リーチ」が対応付けられている。そして、入賞記憶数が「1」の場合には、リーチとなるか否かが予告報知され、リーチとなる場合の予告報知は、入賞球数表示部Tの入賞1画像T1を所定の色(赤色)で点灯表示させて行われるようになっている。なお、入賞記憶数「1」の場合の予告報知は、リーチ演出の種類に関係なく、リーチとなる場合に行われるようになっている。また、入賞記憶数「2」には、図柄組み合わせゲームの変動態様として「リーチ演出B」が対応付けられている。そして、入賞記憶数が「2」の場合には、リーチ演出B(スーパーリーチ演出1(SP1))となるか否かが予告報知されるようになっている。この予告報知は、入賞球数表示部Tの入賞2画像T2を所定の色(赤色又は青色)で点灯表示させて行われるようになっている。具体的には、リーチ演出Bとなる場合には入賞2画像T2を赤色で点灯表示させ、リーチ演出Bとならない場合には入賞2画像T2を青色で点灯表示させて行われる。
また、入賞記憶数「3」には、図柄組み合わせゲームの変動態様として「リーチ演出C」が対応付けられている。そして、入賞記憶数が「3」の場合には、リーチ演出C(スーパーリーチ演出2(SP2))となるか否かが予告報知されるようになっている。この予告報知は、入賞球数表示部Tの入賞3画像T3を所定の色(赤色又は青色)で点灯表示させて行われるようになっている。具体的には、リーチ演出Cとなる場合には入賞3画像T3を赤色で点灯表示させ、リーチ演出Cとならない場合には入賞3画像T3を青色で点灯表示させて行われる。また、入賞記憶数「4」には、図柄組み合わせゲームの変動態様として「リーチ演出D」が対応付けられている。入賞記憶数が「4」の場合には、リーチ演出D(スーパーリーチ演出3(SP3))となるか否かが予告報知されるようになっている。この予告報知は、入賞球数表示部Tの入賞4画像T4を所定の色(赤色又は青色)で点灯表示させて行われるようになっている。具体的には、リーチ演出Dとなる場合には入賞4画像T4を赤色で点灯表示させ、リーチ演出Dとならない場合には入賞4画像T4を青色で点灯表示させて行われる。
以下、表示制御基板28のサブCPU28aが、可変表示器20(保留球数表示部Hと入賞球数表示部Tを含む)の表示態様を制御し、図柄組み合わせゲーム、及び予告報知を行うための具体的な処理について図4〜図8のフローチャートに基づき説明する。なお、図5〜図8において、「HK」は保留記憶数を、「TK」は入賞記憶数を夫々示している。
最初に、図4に示すコマンド処理(入力したコマンドに応じた処理を実行するための処理)について説明する。
サブCPU28aは、メインCPU27aが出力する各種のコマンドを入力したか否かを判定する(ステップS10)。この判定結果が肯定(コマンドを入力した)の場合、サブCPU28aは、入力したコマンドが、保留指定コマンドであるか否かを判定する。この判定結果が肯定(保留指定コマンドである)の場合、サブCPU28aは、保留記憶数を報知するための保留処理(図5に示す)を実行する(ステップS12)。
前記ステップS11の判定結果が否定(保留指定コマンドではない)の場合、サブCPU28aは、入力したコマンドが、入賞コマンドであるか否かを判定する(ステップS13)。この判定結果が肯定(入賞コマンドである)の場合、サブCPU28aは、入賞記憶数を報知すると共に、予告報知を行うための入賞処理(図7に示す)を実行する(ステップS14)。前記ステップS13の判定結果が否定(入賞コマンドではない)の場合、サブCPU28aは、入力したコマンドが、演出パターン指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。この判定結果が肯定(演出パターン指定コマンドである)の場合、サブCPU28aは、変動処理を実行する(ステップS16)。変動処理においてサブCPU28aは、演出パターン指定コマンドで指定された演出パターンをRAM28cに記憶する。そして、サブCPU28aは、指定された演出パターンに対応付けられた演出実行データをROM28bから読み出し、当該演出実行データに基づき、図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器20の表示態様を制御する。
前記ステップS15の判定結果が否定(演出パターン指定コマンドではない)の場合、サブCPU28aは、入力したコマンドが、図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS17)。この判定結果が肯定(図柄指定コマンドである)の場合、サブCPU28aは、図柄指定処理を実行する(ステップS18)。図柄指定処理においてサブCPU28aは、各図柄指定コマンド(左図柄指定コマンド、中図柄指定コマンド、右図柄指定コマンド)で指定された停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右をRAM28cに記憶する。前記ステップS17の判定結果が否定(図柄指定コマンドではない)の場合、サブCPU28aは、入力したコマンドが、全図柄停止コマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。この判定結果が肯定(全図柄停止コマンドである)の場合、サブCPU28aは、全図柄を停止させて、図柄組み合わせゲームを終了させるための全図柄停止処理(図6に示す)を実行する(ステップS20)。
前記ステップS19の判定結果が否定の場合、サブCPU28aは、前記保留指定コマンド、入賞コマンド、演出パターン指定コマンド、図柄指定コマンド、及び全図柄停止コマンド以外のコマンドを入力したことになる。そのため、サブCPU28aは、ステップS21において、入力したコマンドに応じた処理を実行する。なお、サブCPU28aは、前記ステップS10の判定結果が否定(コマンドを入力していない)の場合、及びステップS12,S14,S16,S18,S20,S21に示す各種処理の実行後、ステップS10に戻り、当該ステップS10から再びコマンド処理を実行する。
次に、図5に示す保留処理(コマンド処理のステップS12)について詳しく説明する。
サブCPU28aは、入力した保留指定コマンドに応じて、主制御基板27のRAM27cに記憶されている保留記憶数を把握し、当該保留記憶数と同数をRAM28cに記憶する(ステップS30)。例えば、保留3指定コマンドを入力した場合、保留記憶数「3」を把握し、RAM28cに記憶されている保留記憶数を「3」に書き換える。続いて、サブCPU28aは、書き換え後の保留記憶数に応じて保留球数表示部Hの前記画像H1〜H4を赤色で点灯表示、又は消灯表示させるように制御する(ステップS31)。具体的には、保留記憶数が「1」の場合は保留1画像H1を、保留記憶数が「2」の場合は保留1画像H1と保留2画像H2を、保留記憶数が「3」の場合は保留1画像H1〜保留3画像H3を、保留記憶数が「4」の場合は保留1画像H1〜保留4画像H4を点灯表示させ、点灯表示以外の画像を消灯表示させる。なお、ステップS31においてサブCPU28aは、保留0指定コマンドを入力し、保留記憶数が「0」の場合、全画像H1〜H4を消灯表示させる。
次に、図7に示す入賞処理(コマンド処理のステップS14)について詳しく説明する。
サブCPU28aは、RAM28cに記憶されている保留記憶数が「4」であるか否かを判定する(ステップS50)。この判定結果が肯定(保留記憶数=4)の場合、サブCPU28aは、RAM28cに記憶されている入賞記憶数が「4」よりも小さいか否かを判定する(ステップS51)。この判定結果が肯定(入賞記憶数<4)の場合、サブCPU28aは、現在行われている図柄組み合わせゲーム(ステップS16の変動処理において開始した図柄組み合わせゲーム)が、リーチとなるか否かを判定する(ステップS52)。この判定は、ステップS16の変動処理においてRAM28cに記憶した演出パターンの種類に基づき行われる。そして、サブCPU28aは、大当り演出用又はリーチありのはずれ演出用の演出パターンがRAM28cに記憶されている場合、ステップS52の判定結果を肯定とする。前記ステップS52の判定結果が肯定(リーチ)の場合、サブCPU28aは、RAM28cに記憶されている入賞記憶数を1加算し、書き換え(ステップS53)、ステップS54に移行する。
なお、サブCPU28aは、前記ステップS50の判定結果が否定(保留記憶数<4)の場合、ステップS51の判定結果が否定(入賞記憶数=4)の場合、ステップS52の判定結果が否定(リーチではない)の場合、入賞処理を終了する。また、本実施形態において入賞記憶数は、ステップS52,S53の処理によってリーチの場合(所定の条件下)に計数されるようになっている。そして、本実施形態では、入賞処理(ステップS50,S51,S52,S53)を実行するサブCPU28aが、保留記憶数が上限数に達している場合に、始動入賞口23に入賞した遊技球を計数する第2の計数手段として機能するように構成されている。また、本実施形態では、入賞記憶数が、第2の計数手段で計数された計数値となる。
続いて、ステップS54に移行したサブCPU28aは、ステップS53において書き換えた入賞記憶数が「1」であるか否かを判定する。この判定結果が肯定(入賞記憶数=1)の場合、サブCPU28aは、入賞記憶数が「1」であることから、入賞1画像T1を点灯表示させる(ステップS55)。即ち、サブCPU28aは、ステップS52の処理においてリーチとなることが判定されていることから、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチとなることを予告報知するように、入賞1画像T1を赤色で点灯表示させる。
前記ステップS54の判定結果が否定(TK≠1)の場合、サブCPU28aは、入賞記憶数が「2」であるか否かを判定する(ステップS56)。この判定結果が肯定(入賞記憶数=2)の場合、サブCPU28aは、現在行われている図柄組み合わせゲームがリーチ演出B(スーパーリーチ演出1(SP1))となるか否かを判定する(ステップS57)。この判定は、ステップS52と同様に、現在行われている図柄組み合わせゲームの演出パターンの種類に基づき行われる。ステップS57の判定結果が肯定(リーチ演出Bとなる)の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出B(スーパーリーチ演出1)になることを予告報知するように、入賞2画像T2を赤色で点灯表示させる(ステップS58)。一方、ステップS57の判定結果が否定の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出B(スーパーリーチ演出1)にならないため、入賞2画像T2を青色で点灯表示させる(ステップS59)。
前記ステップS56の判定結果が否定(TK≠2)の場合、サブCPU28aは、入賞記憶数が「3」であるか否かを判定する(ステップS60)。この判定結果が肯定(入賞記憶数=3)の場合、サブCPU28aは、現在行われている図柄組み合わせゲームがリーチ演出C(スーパーリーチ演出2(SP2))となるか否かを判定する(ステップS61)。この判定は、ステップS52と同様に、現在行われている図柄組み合わせゲームの演出パターンの種類に基づき行われる。ステップS61の判定結果が肯定(リーチ演出Cとなる)の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出C(スーパーリーチ演出2)になることを予告報知するように、入賞3画像T3を赤色で点灯表示させる(ステップS62)。一方、ステップS61の判定結果が否定の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出C(スーパーリーチ演出2)にならないため、入賞3画像T3を青色で点灯表示させる(ステップS63)。
前記ステップS60の判定結果が否定(TK≠3)の場合、サブCPU28aは、入賞記憶数が「4」であることから、現在行われている図柄組み合わせゲームがリーチ演出D(スーパーリーチ演出3(SP3))となるか否かを判定する(ステップS64)。この判定は、ステップS52と同様に、現在行われている図柄組み合わせゲームの演出パターンの種類に基づき行われる。ステップS64の判定結果が肯定(リーチ演出Dとなる)の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出D(スーパーリーチ演出3)になることを予告報知するように、入賞4画像T4を赤色で点灯表示させる(ステップS65)。一方、ステップS64の判定結果が否定の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出D(スーパーリーチ演出3)にならないため、入賞4画像T4を青色で点灯表示させる(ステップS66)。
そして、サブCPU28aは、ステップS55,S58,S59,S62,S63,S65,S66の処理を終了した後、入賞処理を終了する。また、本実施形態では、入賞処理を実行するサブCPU28aが、予告報知手段である入賞球数表示部Tを制御する予告制御手段として機能するように構成されている。また、入賞球数表示部Tは、赤色又は青色で点灯表示された前記画像T1〜T4の個数によって入賞記憶数(遊技球の入賞個数)を報知すると共に、その表示態様(表示色)を変化させて予告報知を行うように構成されている。そして、予告報知では、現在行われている図柄組み合わせゲームの変動態様に対応付けられた入賞記憶数に達している場合、当該変動態様を予告報知する前記画像T1〜T4を赤色で点灯表示させるようになっている。例えば、前記変動態様がリーチ演出Dのとき、入賞記憶数が「1」の場合には、入賞1画像T1のみを赤色で点灯表示させて「リーチ」となることのみを予告報知する。また、前記変動態様がリーチ演出Dのとき、入賞記憶数が「4」の場合には、入賞1画像T1と入賞4画像T4を赤色で点灯表示させ、かつ、入賞2画像T2と入賞T3画像を青色で点灯表示させることにより、前記変動態様がリーチ演出Dとなることを予告報知する。なお、入賞記憶数が「0」であれば、リーチ演出が行われる場合であっても、前記画像T1〜T4の何れも点灯表示されず、予告報知が行われない。
次に、図6に示す全図柄停止処理(コマンド処理のステップS20)について詳しく説明する。
サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームで導出された図柄(各図柄指定コマンドで指定された停止図柄)を停止させるように可変表示器20の表示態様を制御する(ステップS40)。この制御により、可変表示器20に停止した図柄組み合わせによって大当り又ははずれが確定する。続いて、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの終了により、入賞球数表示部Tを構成する入賞1画像T1、入賞2画像T2、入賞3画像T3及び入賞4画像T4を全て消灯表示させるように制御する(ステップS41)。続いて、サブCPU28aは、入賞記憶数をリセット(0(零)クリア)する(ステップS42)。その後、サブCPU28aは、全図柄停止処理を終了する。
以下、このように構成されたパチンコ機10において、予告報知が行われる態様を図9及び図10に基づき説明する。なお、図9及び図10において、保留球数表示部Hの各画像H1〜H4、及び入賞球数表示部Tの各画像T1〜T4が赤色で点灯表示されている場合を「×印」で示し、青色で点灯表示されている場合を「○印」で示し、消灯表示されている場合を「空白」で示す。また、図9及び図10において、図柄の変動表示を「下向き矢印」で示す。また、図9には、変動態様がリーチ演出Bとなる演出パターンに基づき図柄組み合わせゲームが行われる様子が示されている。また、図10には、変動態様がリーチ演出Cとなる演出パターンに基づき図柄組み合わせゲームが行われる様子が示されている。
最初に、図9を用いて予告報知が行われる態様を説明する。
図9(a)において、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームが行われている。この図柄組み合わせゲームは、保留記憶数が「4」の状態で行われている。そして、前記図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口23に遊技球が新たに入賞すると、サブCPU28aは、入賞コマンドを入力し、入賞処理を実行する。この入賞処理において、サブCPU28aは、変動態様がリーチ演出Bを示す演出パターンを変動処理(図4のステップS16)にて記憶しているため、現在行われている図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチとなることから、入賞記憶数を1加算し、「0」→「1」に書き換える。そして、サブCPU28aは、入賞記憶数「1」に基づき、入賞1画像T1を赤色で点灯表示させて、リーチになることを予告報知する。前記入賞1画像T1が赤色で点灯表示されることにより、遊技者は、入賞記憶数が「1」であって、リーチとなることを認識できる。
そして、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームが開始してから、所定の時間の経過後に、リーチの組み合わせ([7↓7])が形成され、リーチ演出が行われる(図9(b))。リーチ演出は、ノーマルリーチ演出から行われる。このノーマルリーチ演出中に始動入賞口23に遊技球が新たに入賞すると、サブCPU28aは、入賞コマンドを入力し、入賞処理を実行する。この入賞処理において、サブCPU28aは、入賞記憶数を1加算し、「1」→「2」に書き換える。そして、サブCPU28aは、入賞記憶数「2」に基づき、入賞2画像T2を点灯表示させる。このとき、サブCPU28aは、変動態様がリーチ演出Bを示す演出パターンを前記変動処理にて記憶している。そのため、サブCPU28aは、現在行われている図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出B(スーパーリーチ演出1)となることから、入賞2画像T2を赤色で点灯表示させて、リーチ演出B(スーパーリーチ演出1)になることを予告報知する(図9(c))。前記入賞2画像T2が赤色で点灯表示されることにより、遊技者は、入賞記憶数が「2」であって、リーチ演出B(スーパーリーチ演出1)になることを認識できる。
そして、可変表示器20では、ノーマルリーチ演出が行われてから所定の時間の経過後、リーチ演出の演出内容がスーパーリーチ演出1に変化し、リーチ演出が行われる(図9(d))。図9(d)には、スーパーリーチ演出1が行われている様子を「白抜き矢印」で示している。その後、可変表示器20には、リーチ演出の結果として、大当りの組み合わせ([777])又ははずれの組み合わせ(例えば、[767])が導出され、大当り又ははずれが確定する。また、図柄組み合わせゲームが終了すると、入賞記憶数は「2」→「0」にリセットされると共に、入賞1画像T1と入賞2画像T2は消灯表示される。
次に、図10を用いて予告報知が行われる態様を説明する。
図10(a)において、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームが行われている。この図柄組み合わせゲームは、保留記憶数が「4」の状態で行われている。そして、前記図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口23に遊技球が新たに入賞すると、サブCPU28aは、入賞コマンドを入力し、入賞処理を実行する。この入賞処理において、サブCPU28aは、変動態様がリーチ演出Cを示す演出パターンを前記変動処理にて記憶しているため、現在行われている図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチとなることから、入賞記憶数を1加算し、「0」→「1」に書き換える。そして、サブCPU28aは、入賞記憶数「1」に基づき、入賞1画像T1を赤色で点灯表示させて、リーチになることを予告報知する。前記入賞1画像T1が赤色で点灯表示されることにより、遊技者は、入賞記憶数が「1」であって、リーチとなることを認識できる。
そして、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームが開始してから、所定の時間の経過後に、リーチの組み合わせ([7↓7])が形成され、リーチ演出が行われる(図10(b))。リーチ演出は、ノーマルリーチ演出から行われる。このノーマルリーチ演出中に始動入賞口23に遊技球が新たに入賞すると、サブCPU28aは、入賞コマンドを入力し、入賞処理を実行する。この入賞処理において、サブCPU28aは、入賞記憶数を1加算し、「1」→「2」に書き換える。そして、サブCPU28aは、入賞記憶数「2」に基づき、入賞2画像T2を点灯表示させる。このとき、サブCPU28aは、変動態様がリーチ演出Cを示す演出パターンを前記変動処理にて記憶しているため、現在行われている図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出Bではないことから、入賞2画像T2を青色で点灯表示させる(図10(c))。前記入賞2画像T2が青色で点灯表示されることにより、遊技者は、入賞記憶数が「2」であって、リーチ演出Bとならない(即ち、リーチ演出A、リーチ演出C又はリーチ演出Dの何れかになる)ことを認識できる。
また、ノーマルリーチ演出中にさらに始動入賞口23に遊技球が新たに入賞すると、サブCPU28aは、入賞コマンドを入力し、入賞処理を実行する。この入賞処理において、サブCPU28aは、入賞記憶数を1加算し、「2」→「3」に書き換える。そして、サブCPU28aは、入賞記憶数「3」に基づき、入賞3画像T3を点灯表示させる。このとき、サブCPU28aは、変動態様がリーチ演出Cを示す演出パターンを前記変動処理にて記憶している。そのため、サブCPU28aは、現在行われている図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチ演出C(スーパーリーチ演出2)となることから、入賞3画像T3を赤色で点灯表示させて、リーチ演出C(スーパーリーチ演出2)になることを予告報知する(図10(c))。前記入賞3画像T3が赤色で点灯表示されることにより、遊技者は、入賞記憶数が「3」であって、リーチ演出C(スーパーリーチ演出2)になることを認識できる。
そして、可変表示器20では、ノーマルリーチ演出が行われてから所定の時間の経過後、リーチ演出の演出内容がスーパーリーチ演出2に変化し、リーチ演出が行われる(図10(d))。図10(d)には、スーパーリーチ演出2が行われている様子を「曲線状の白抜き矢印」で示している。その後、可変表示器20には、リーチ演出の結果として、大当りの組み合わせ([777])又ははずれの組み合わせ(例えば、[767])が導出され、大当り又ははずれが確定する。また、図柄組み合わせゲームが終了すると、入賞記憶数は「3」→「0」にリセットされると共に、入賞1画像T1、入賞2画像T2及び入賞3画像T3は消灯表示される。
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)入賞記憶数がある場合、即ち、保留記憶数の上限数に達している状態でも、始動入賞口23に遊技球が入賞し、検知された場合には、図柄組み合わせゲーム中に、当該ゲームの変動態様を予告報知するようにした。本実施形態では、図柄組み合わせゲームの変動態様が、リーチになるか否か、リーチの場合にどのような種類のリーチ演出になるかを予告報知する。このように保留記憶数が上限数に達した以降に始動入賞口23に入賞した遊技球に付加価値を付与することで、保留記憶数が上限数に達した以降でも遊技球を発射することに意義を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。また、付加価値を付与したことにより、遊技球の発射を促進させ、遊技店の稼動効率の低下を抑制することができる。加えて、予告報知は、図柄組み合わせゲーム中に行われるため、1回の図柄組み合わせゲームの時間を冗長させることもなく、当該ゲームの消化効率の低下を抑制することができる。
(2)入賞記憶数毎に変動態様の種類を対応付けた。そのため、入賞記憶数に応じて予告報知の内容を異ならせることができる。そして、図柄組み合わせゲームがどのような変動態様で行われるのかを予告報知によって知り得るためには、より多くの遊技球を始動入賞口23に入賞させるように遊技球を発射させる必要がある。従って、遊技球の発射を促進させて遊技店の稼動効率の低下を抑制することができると共に、どのような予告報知がなされるのかに興味を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
(3)図柄組み合わせゲームにおいてリーチが形成される場合であって、始動入賞口23に遊技球が入賞し、検知されたことにより、予告報知を行うようにした。リーチは、大当りか否かの可能性を示唆する演出であるため、遊技者は、図柄組み合わせゲームが開始するとまずリーチになるか否かに注目している。そのため、予告報知によってリーチとなるか否かを知り得るためには遊技球を発射させて始動入賞口23に入賞させる必要があるため、遊技球の発射を促進させ、当該予告報知がなされるか否かに遊技者を注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
(4)遊技者は、大当り遊技状態が付与される可能性が高い変動態様で図柄組み合わせゲームが行われると、大当りへの期待感をより高めることから、このような変動態様で図柄組み合わせゲームが行われることを期待しながら遊技を行っている。また、このような変動態様となるか否かの予告報知も期待しながら遊技を行っている。そのため、大当り遊技状態が付与される可能性が高い変動態様で図柄組み合わせゲームが行われるか否かの予告報知を入賞記憶数が多くなった場合に対応付けたことで、遊技球の発射をさらに促進させることができる。また、始めの段階(入賞記憶数が少ない段階)で、大当り遊技状態が付与される可能性が低い変動態様とならないことが予告報知されることで、次の予告報知に期待を持たせることができ、より一層興趣の向上を図ることができる。
(5)サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの終了時、入賞記憶数をリセットするようにした。そのため、次の図柄組み合わせゲームにおいて予告報知を行わせるためには当該ゲームでも遊技球を積極的に発射する必要がある。従って、遊技球の発射をさらに促進させて遊技店の稼動効率の低下を抑制することができる。
(6)入賞記憶数を報知する入賞球数表示部Tを設けた。この入賞球数表示部Tによって、幾つの遊技球が始動入賞口23に入賞したかを把握させることができる。そして、入賞球数表示部Tで予告報知を行うことにより、前記画像T1〜T4の表示態様からどのような変動態様で図柄組み合わせゲームが行われるのかを想定させることができる。例えば、前記画像T1〜T4の中に、図柄組み合わせゲームの変動態様となることを示す表示態様(赤色で点灯表示)で表示された前記画像T1〜T4が存在する場合には、その前記画像T1〜T4から変動態様の種類を想定できる。一方で、表示された前記画像T1〜T4の中に、図柄組み合わせゲームの変動態様となることを示す表示態様で表示された前記画像T1〜T4が存在しない場合には、他の変動態様で図柄組み合わせゲームが行われることを想定させることができる。また、入賞球数表示部Tを、入賞記憶数を報知(表示)する計数値表示手段と共に、予告報知手段として機能するように兼用構成したため、予告報知の手段を別途設ける場合に比してパチンコ機10のコスト低減に貢献することができる。さらに、兼用することにより、遊技者は、一度に、入賞記憶数の報知と予告報知を視認することができる。
(7)サブCPU28aは、入賞コマンドを入力して入賞記憶数を計数し、RAM28cに記憶するようにした。入賞コマンドは、賞球の払出し状態を報知するためにメインCPU27aがランプ制御基板29のサブCPUに対して出力する既存の制御コマンドである。そのため、メインCPU27aは、サブCPU28aが予告報知を行うための専用の制御コマンドを出力する必要がないので、メインCPU27a(主制御基板27)に過度の負担を強いることを抑制できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図11及び図12に基づき説明する。なお、以下に説明する実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成(同一制御内容)については同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
第2の実施形態では、サブCPU28aによって入賞記憶数が計数される態様が第1の実施形態とは異なっている。図11には、本実施形態における入賞処理の特徴部分のみが示されており、他の部分は図7及び図8の入賞処理と同じ処理が行われるようになっている。
図11において、サブCPU28aは、入賞記憶数が「4」よりも小さい場合(ステップS51の判定結果が肯定)の場合、RAM28cに記憶されている入賞記憶数を1加算し、書き換える(ステップS70)。続いて、サブCPU28aは、ステップS70で書き換えた入賞記憶数が「1」であるか否かを判定する(ステップS71)。この判定結果が肯定(入賞記憶数=1)の場合、サブCPU28aは、現在行われている図柄組み合わせゲーム(ステップS16の変動処理で開始した図柄組み合わせゲーム)が、リーチとなるか否かを判定する(ステップS72)。この判定は、ステップS16の変動処理においてRAM28cに記憶した演出パターンの種類に基づき行われる。
前記ステップS72の判定結果が肯定(リーチとなる)の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチとなることを予告報知するように、入賞1画像T1を赤色で点灯表示させる(ステップS73)。一方、ステップS72の判定結果が否定の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチにならないため、入賞1画像T1を青色で点灯表示させる(ステップS74)。なお、ステップS71の判定結果が否定(TK≠1)の場合、サブCPU28aは、図7に示す入賞処理のステップS56に移行する。
以下、このように構成されたパチンコ機10において、予告報知が行われる態様を図12に基づき説明する。なお、図12には、リーチなしのはずれ演出用の演出パターンに基づき図柄組み合わせゲームが行われる様子が示されている。
図12(a)において、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームが行われている。この図柄組み合わせゲームは、保留記憶数が「4」の状態で行われている。そして、図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口23に遊技球が新たに入賞すると、サブCPU28aは、入賞コマンドを入力し、入賞処理を実行する。この入賞処理において、サブCPU28aは、入賞コマンドを入力したことにより、入賞記憶数を1加算し、「0」→「1」に書き換える。そして、サブCPU28aは、入賞記憶数「1」に基づき、入賞1画像T1を点灯表示させる。このとき、サブCPU28aは、変動態様がリーチなしのはずれ演出用を示す演出パターンを変動処理(図4のステップS16)にて記憶している。そのため、サブCPU28aは、現在行われている図柄組み合わせゲームの変動態様がリーチにならないことから、入賞1画像T1を青色で点灯表示させる。前記入賞1画像T1が青色で点灯表示されることにより、遊技者は、入賞記憶数が「1」であって、リーチにならないことを認識する。その後、可変表示器20には、はずれの組み合わせ(例えば、[762])が導出され、はずれが確定する(図12(b))。
因みに、大当り演出用、又はリーチありのはずれ演出用の演出パターンに基づき図柄組み合わせゲームが行われる場合には、前記第1の実施形態と同様に、入賞1画像T1が赤色で点灯表示され、リーチになることを予告報知する(図9及び図10の(a),(b))。
本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(7)と同様の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(8)保留記憶数が上限数に達している状態で、始動入賞口23に遊技球が入賞し、検知された場合には、入賞記憶数を必ず計数し、当該入賞記憶数に基づき予告報知するようにした。そのため、始動入賞口23に遊技球が入賞し、検知された場合には、入賞記憶数に応じて入賞球数表示部Tを構成する前記画像T1〜T4が赤色又は青色で必ず点灯表示され、何らかの予告報知がなされることになる。従って、保留記憶数が上限数に達している状態で、始動入賞口23に入賞した遊技球に付加価値が付与されることを、遊技者に印象付けることができる。
なお、前記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記各実施形態では、保留球数表示部Hや入賞球数表示部Tが可変表示器20に画像表示されているが、保留球数表示部Hや入賞球数表示部Tを複数のランプ(発光体)や7セグメントLEDによって構成しても良い。そして、保留記憶数や入賞記憶数をランプの発光や7セグメントLEDの発光によって報知するようにしても良い。
・前記各実施形態において、予告報知を画像表示に代えて、ランプの発光や、スピーカ17の音声出力によって行うようにしても良い。また、予告報知を画像表示によって行う場合には、可変表示器20の背景を変化させたり、特定のキャラクタを出現させたりして予告報知を行うようにしても良い。即ち、計数値表示手段(入賞球数表示部T)と予告報知手段を別構成としても良い。
・前記各実施形態では、入賞球数表示部Tを構成する前記画像T1〜T4の色を異ならせて予告報知を行っているが、予告報知の態様は任意に変更しても良い。例えば、リーチ演出Bとなる場合に入賞2画像T2を点滅表示させ、リーチ演出Bとならない場合に点灯表示させるようにしても良い。
・前記各実施形態では、保留記憶数が上限数に達している状態で、始動入賞口23に遊技球が入賞すると入賞記憶数が計数されているが、他の入賞口に入賞した遊技球やゲートを通過した遊技球を計数するようにしても良い。例えば、賞球の払出し条件を付与し得る普通入賞口に入賞した遊技球を計数しても良い。また、普通図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る作動ゲートを通過した遊技球を計数しても良い。
・前記各実施形態において、入賞球数表示部Tを構成する前記画像T1〜T4の数、及び入賞記憶数の上限数は任意に変更しても良い。前記実施形態では、4種類の予告報知を行っているため、入賞球数表示部Tに前記画像T1〜T4の4つの画像を設けているが、5種類、10種類などの予告報知を行う場合には、当該種類数に応じて入賞球数表示部Tに画像(表示要素)を設ければ良い。また、入賞記憶数の上限数は、予告報知の種類を上限数に定めても良いし、上限数が定められていなくても良い。また、図柄組み合わせゲームの変動態様の種類数と、入賞球数表示部Tを構成する前記画像T1〜T4の数は、一致している必要はなく、複数種の変動態様の一部だけを予告報知するようにしても良い。
・前記各実施形態において、入賞記憶数と変動態様の対応付けは任意に変更しても良い。例えば、入賞記憶数が小さくなるほど、大当り遊技状態が付与される可能性の高くなる変動態様を対応付けても良い。このように対応付けた場合には、遊技者が期待する大当り遊技状態が付与される可能性の高い変動態様となるか否かの予告報知が多く行われるようになるため、遊技球を発射して予告報知を行わせることへの興味を高めさせることができる。また、「大当りとなるか否か」を予告報知するようにしても良い。
・前記各実施形態では、入賞記憶数と変動態様が一対一の関係で対応付けられているが、入賞記憶数に複数の変動態様を対応付け、当該入賞記憶数に対応付けられた何れかの変動態様となるかを予告報知するようにしても良い。例えば、入賞記憶数「2」に「リーチ演出B」と「リーチ演出C」を対応付けておき、何れかのリーチ演出になることを予告報知しても良い。
・前記各実施形態において、演出パターンの数や、リーチ演出の種類は任意に変更しても良い。
・前記各実施形態において、保留記憶数の上限数は任意に変更しても良い。
・前記各実施形態では、可変表示器20が液晶式で構成されているが、可変表示器20の種類は任意に変更しても良い。例えば、CRT(ブラウン管)式、プラズマディスプレイ式、7セグメントLED式、ドットマトリクス式、機械式(ドラム式又はベルト式)で構成しても良い。
次に、前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第2の計数手段の計数値と前記変動態様の種類は、前記計数値が多くなるほど、大当り遊技状態が付与される可能性の高くなる変動態様が一対一の関係で対応付けられている。
(ロ)前記大当り遊技状態が付与される可能性が高い変動態様は、当該変動態様が、図柄変動演出の変動態様として出現する全体の割合に対して大当りの場合に出現する割合が高く設定された変動態様である技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記第2の計数手段は、前記図柄変動演出の終了後、前記計数値をリセットし、新たな図柄変動演出が開始すると、前記遊技球を再び計数するように構成された。
(ニ)前記第2の計数手段の計数値を表示する計数値表示手段をさらに備え、当該計数値表示手段は、1個の遊技球が計数される毎に1の表示要素を所定の表示態様で表示し、当該表示された表示要素の個数によって前記計数値を報知するように構成され、前記第2の計数手段の計数値と前記変動態様の種類は、一対一の関係となるように予め対応付けられており、前記予告報知手段は、前記計数値表示手段と兼用構成とされ、前記表示要素の表示態様を変化させることにより、前記計数値に対応付けられた前記変動態様となるか否かを予告報知するように構成された。
(ホ)前記第2の計数手段の計数値と前記変動態様の種類は、一対一の関係となるように予め対応付けられており、前記予告報知手段は、前記第2の計数手段の計数値に応じて、当該計数値に対応付けられた前記変動態様となるか否かを予告報知するように構成された。
(ヘ)前記予告報知手段は、前記図柄変動演出においてリーチが形成される場合に予告報知するように構成された。
SE1…始動口センサ(始動検知手段)、T…入賞球数表示部(予告報知手段、計数値表示手段)、T1…入賞1画像(表示要素)、T2…入賞2画像(表示要素)、T3…入賞3画像(表示要素)、T4…入賞4画像(表示要素)、10…パチンコ遊技機(遊技機)、20…可変表示器(表示手段)、23…始動入賞口(始動検知手段)、27a…メインCPU(計数手段、第1の計数手段)、28a…サブCPU(第2の計数手段)。

Claims (2)

  1. 始動検知手段における遊技球の検知を契機に、複数種の変動態様によって図柄変動演出を行う表示手段と、前記始動検知手段が遊技球を検知することによって加算され、前記図柄変動演出の開始によって減算される保留記憶数を記憶する記憶手段を備えた遊技機において、
    前記始動検知手段が検知した遊技球を、予め定めた前記保留記憶数の上限数まで計数する第1の計数手段と、
    前記第1の計数手段の計数値が前記上限数に達している場合に、前記図柄変動演出中に、少なくとも前記始動検知手段が検知した遊技球を計数する第2の計数手段と、
    前記第2の計数手段によって計数された遊技球の入賞個数を累積して記憶する入賞個数記憶手段と、
    前記第2の計数手段によって前記遊技球が計数されている場合、前記図柄変動演出中に、当該図柄変動演出が所定の変動態様となるか否かを前記入賞個数記憶手段に記憶されている前記入賞個数に応じて予告報知する予告報知手段と、
    前記図柄変動演出の終了によって前記入賞個数記憶手段に記憶されている前記入賞個数を零にリセットするリセット手段と、を備えた遊技機。
  2. 前記予告報知手段は、前記入賞個数記憶手段に記憶されている前記入賞個数が多くなるほど、遊技者が抱く大当りへの期待感が高まる変動態様で前記図柄変動演出が行われるか否かを予告報知するように構成されている請求項1に記載の遊技機。
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