JP2009097869A - 地震計設置装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】3つの突出部材1を備える地震計設置装置100において、それら突出部材1のうち1つの突出部材1をばね部材3によって観測井Hの内壁面に向けて付勢し、他の2つの突出部材1が観測井Hの内壁面に当接するようにスペーサ4を介して所定量突出させて固定することにより、それら3つの突出部材1によるコストを抑えた簡易な構造の三点支持によって、地震計50を内部に収容している装置本体10を観測井H内に固定し、その地震計50を観測井H内に設置することを可能にした。
【選択図】図1
Description
そして、この地震計固定装置はケーシング内において、地震計固定装置が備えるモータの駆動によって、複数(例えば、3つ)の固定部材を地震計の径方向外側へ放射状に突き出して、その固定部材をケーシングに突き当てるように突っ張り、地震計を地中のケーシング内に固定して設置するようになっている。
地中に形成された観測井内に地震計を設置する地震計設置装置であって、
前記地震計を内部に収容し、前記観測井に埋入される略円筒型の装置本体と、
前記装置本体における前記観測井の長さ方向に対する所定位置において、前記装置本体の軸心から径方向外側に向かい、それぞれ略120度間隔で突出する3つの突出部材と、
を備え、
前記突出部材のうち1つの突出部材は、前記観測井の内壁面に向けて弾性部材により付勢されて、前記装置本体の径方向に沿いその側面に移動可能に備えられ、他の2つの突出部材は、前記装置本体にその側面から所定量突出するように固定されていることを特徴とする。
前記装置本体に固定されている2つの突出部材は、交換可能なスペーサを介して前記装置本体に取り付けられていることを特徴とする。
特に、3つの突出部材は、略円筒型の装置本体における所定位置において、装置本体の軸心から径方向外側に向かってそれぞれ略同じ角度間隔(例えば、120度間隔)で突出しているので、それら3つの突出部材には均等に力が分散したり作用したりするようになるため、この3つの突出部材によって、地震計設置装置(装置本体)をバランスよく支持して好適に観測井内に固定することができる。
なお、底面部11と筒部12、筒部12と上面部13、上面部13と蓋部14とは、それぞれボルトによって締結されている。また、各部間にはオーリングやパッキンなどが配されており、装置本体10内の気密性が確保されている。
筒部12は、装置本体10内に地震計50を収容する内部空間を確保し、収容した地震計50が破損しないように保護する剛性を有している。
地震計50は、例えば、東西(左右)方向(X方向)、南北(前後)方向(Y方向)、上下方向(Z方向)の加速度、速度、変位等に基づいて、地震波に関する振動を検出するようになっている。なお、地震計50の構成や動作は従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
そして、この装置本体10における底面部11には、第一の固定機構部21が備えられている。この第一の固定機構部21は、観測井Hの長さ方向に対する比較的深い位置において、装置本体10(底面部11)を観測井H内に固定するようになっている。
蓋部14は、その内部に地震計50が配設された地震計設置装置100を観測井H(図4参照)内に挿入するように埋入する際に、クレーンなどによって保持されて支持される支持部14aを有している。
そして、この装置本体10における上面部13には、第二の固定機構部22が備えられている。この第二の固定機構部22は、観測井Hの長さ方向に対する比較的浅い位置において、装置本体10(上面部13)を観測井H内に固定するようになっている。
なお、底面部11に備えられている第一の固定機構部21と、上面部13に備えられている第二の固定機構部22とは、その構成がほぼ同じであるので、ここでは図2に示す、第一の固定機構部21を例に説明する。
凹部11cは、底面部11の側面から、装置本体10(底面部11)の軸心Oに向かう方向(径方向)に形成された窪みである。
特に、3つの凹部11cは、装置本体10の軸心Oに垂直な同一平面内における底面部11の側面に、その軸心Oを基準にして略同じ角度間隔に形成されており、より好ましくは120度間隔に形成されている。
そして、固定機構部21は、3つの突出部材1のうち、底面部11の凹部11cに出没可能な突出部材1が配設されてなる可動脚部21aと、他の2つの突出部材1がスペーサ4を介して凹部11cに配設されてなる固定脚部21b、21bと、を有している。
可動脚部21aの脚支持軸2は、底面部11(装置本体10)の軸心Oに向かう径方向に沿って固定されている。そして、この脚支持軸2は、突出部材1の貫通孔を挿通して凹部11cに固定されており、その突出部材1を脚支持軸2の軸方向に沿って移動可能に支持している。
ばね部材3は、例えば、コイルばねであって、突出部材1を、底面部11の軸心Oから離間する方向に付勢している。そして、このばね部材3は、突出部材1が脚支持軸2の先端部2aに当接する位置を限界に、突出部材1を底面部11の径方向外側に向かって付勢している。
そして、図3に示すように、突出部材1は、脚支持軸2の先端部2aに当接する位置まで、装置本体10の側面から径方向の外側に突出することができ(図3(a)参照)、また、突出部材1は、ばね部材3が収縮する限界まで凹部11cに没入される(図3(b)参照)ようになっており、この突出部材1は、装置本体10の側面に出没可能に備えられている。
固定脚部21bの脚支持軸2は、底面部11(装置本体10)の軸心Oに向かう径方向に沿って固定されている。そして、この脚支持軸2は、突出部材1の貫通孔を挿通するように凹部11cに固定されており、その突出部材1が凹部11cから底面部11の径方向外側に向かって所定量突き出た状態に、突出部材1を支持して固定している。
スペーサ4は、突出部材1の貫通孔に連通する取付孔が形成されており、底面部11の凹部11cに、交換可能に備えられている。つまり、スペーサ4は、突出部材1とともに脚支持軸2によって凹部11cに取り付けられている。
そして、厚みの異なるスペーサ4に交換することによって、突出部材1の突出量を調整することができる。具体的には、厚いスペーサ4を用いることによって、突出部材1が装置本体10の側面から径方向の外側に突出する量を増大させることができ、一方、薄いスペーサ4を用いることによって、突出部材1が装置本体10の側面から径方向の外側に突出する量を減少させることができる。
つまり、固定機構部21における3つの突出部材1は、装置本体10(底面部11)の軸心Oから径方向外側に向かい、それぞれ略同じ角度間隔で突出しており、より好ましくは120度間隔に配置され、それぞれ径方向外側に突出している。
また、可動脚部21aの脚支持軸2と、固定脚部21bの脚支持軸2も、同一の部材であり、この脚支持軸2は、可動脚部21aと固定脚部21bに共用可能になっている。
そして、この固定機構部21、22は、従来のモータ駆動を利用する機構に比べて、コストを低減することが可能な、比較的シンプルな構造となっている。
また、地震計設置装置100を観測井H(ケーシングC)内によりしっかりと固定することができるように、そのケーシングCの内径サイズと、地震計設置装置100の外径サイズに応じて、好適な厚みのスペーサ4や好適な伸縮性を有するばね部材3を選択する。そして、その好適なスペーサ4やばね部材3を介して、突出部材1を脚支持軸2によって凹部11c、13cに取り付けるようにして、地震計設置装置100の側面から各突出部材1が好適な突出量で突き出すように、固定機構部21、22の調整を行う。
また、固定機構部22においても同様の調整がなされている。
この観測井H内に埋入される地震計設置装置100の固定機構部21、22において、各突出部材1は、好適な突出量で地震計設置装置100の側面から突き出すように調整されているので、各突出部材1は、ケーシングCに接触しつつ下降するようになっている。
そして、固定機構部21の可動脚部21aの突出部材1は、ケーシングCの表面の凹凸にならって出没しつつ、観測井H内を下降する。また、固定機構部22においても同様に可動脚部の突出部材1は、ケーシングCの表面の凹凸にならって出没しつつ、観測井H内を下降する。
これら固定機構部21、22の可動脚部の突出部材1が、ばね部材3の付勢力に応じて出没しつつ、各固定機構部21、22における3つの突出部材3がそれぞれケーシングCに接触しながら、地震計設置装置100が観測井H内を下降するので、地震計設置装置100の姿勢を安定した状態に保ちつつ、地震計設置装置100をスムーズに降下させることができる。
つまり、地震計設置装置100が観測井Hの底に到達した状態で、固定脚部(21b)の突出部材1はケーシングCに当接しており、可動脚部(21a)の突出部材1はケーシングCに対して弾性的に付勢された状態となっており、各固定機構部21、22における3つの突出部材1が、地震計設置装置100の径方向の外側に放射状に突き出て、それら突出部材1の先端がケーシングCの表面に突き当たり押し付けられて、3つの突出部材1が3方向に突っ張るようになっている。そして、それら突出部材1を備える固定機構部21、22が、地震計50を収容している地震計設置装置100を観測井H内に固定するようになっており、その地震計設置装置100によって地震計50が観測井Hに設置されている。
特に、3つの突出部材1のうち、1つの突出部材1をばね部材3によって出没可能にしたことにより、そのばね部材3の伸縮力が比較的弱いばねであっても、可動脚部(21a)の突出部材1がケーシングCから離れないだけの力(ばね力、付勢力)があれば、地震計設置装置100がケーシングC(観測井H)から離れてしまうことはないので、地震計50を観測井H内に固定する目的を達することができる。
つまり、ばね部材3のばね定数(k)と変位量(x)が、kx>mαの相関を保つようにすれば、地震計設置装置100がケーシングC(観測井H)から離れてしまったり、地震計設置装置100がばね部材3に由来する固有振動数で振動してしまったりすることを防ぐことができ、地震計50を観測井H内に安定して固定し、設置することができる。
なお、変位量(x)は、予めケーシングCの内径と、地震計設置装置100の外径との差分として算出することができる。
つまり、地震計設置装置100は、モータ駆動などの複雑な機構を備えずに、突出部材1と脚支持軸2とばね部材3とスペーサ4とからなる簡易な構成・構造であって、コストを抑えた固定機構部21、22によって、装置本体10に収容する地震計50を観測井Hに設置することができる。
2 脚支持軸
3 ばね部材(弾性部材)
4 スペーサ
10 装置本体
11 底面部
11c 凹部
12 筒部
13 上面部
13c 凹部
14 蓋部
21 固定機構部
21a 可動脚部
21b 固定脚部
22 固定機構部
50 地震計
100 地震計設置装置
C ケーシング
H 観測井
O 軸心
Claims (2)
- 地中に形成された観測井内に地震計を設置する地震計設置装置であって、
前記地震計を内部に収容し、前記観測井に埋入される略円筒型の装置本体と、
前記装置本体における前記観測井の長さ方向に対する所定位置において、前記装置本体の軸心から径方向外側に向かい、それぞれ略120度間隔で突出する3つの突出部材と、
を備え、
前記突出部材のうち1つの突出部材は、前記観測井の内壁面に向けて弾性部材により付勢されて、前記装置本体の径方向に沿いその側面に移動可能に備えられ、他の2つの突出部材は、前記装置本体にその側面から所定量突出するように固定されていることを特徴とする地震計設置装置。 - 前記装置本体に固定されている2つの突出部材は、交換可能なスペーサを介して前記装置本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の地震計設置装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007266672A JP2009097869A (ja) | 2007-10-12 | 2007-10-12 | 地震計設置装置 |
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JP2007266672A Pending JP2009097869A (ja) | 2007-10-12 | 2007-10-12 | 地震計設置装置 |
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-
2007
- 2007-10-12 JP JP2007266672A patent/JP2009097869A/ja active Pending
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